JP2011017066A - 錫めっき膜および該錫めっき膜を形成する錫めっき浴 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リード基材22を被覆する錫めっき膜26には、炭素微粒子28が含有されている。炭素微粒子28は、錫めっき膜26の加わる応力によって変形して、該応力を緩和する。これによって、ウィスカの生成を抑制することができ、錫めっき膜26で被覆した外部リードを備える電子部品においては、ウィスカに起因する短絡の発生を防止し得る。
【選択図】図1
Description
被めっき部に付与され、炭素微粒子を含有していることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ウィスカの生成原因となる錫めっき膜に加わる応力を、該錫めっき膜に含有されている炭素微粒子が変形して緩和することでウィスカの生成を抑制し得る。すなわち、鉛やビスマスを用いることなくウィスカの生成を抑制することができるから、環境を汚染することはなく、かつコストを低廉に抑えることができる。
請求項2に係る発明によれば、ウィスカの生成をより好適に抑制し得る。
請求項3に係る発明によれば、ウィスカの生成をより好適に抑制すると共に、炭素微粒子に起因する錫めっき膜の剥離を防止し得る。
請求項4に係る発明によれば、ウィスカの生成をより好適に抑制し得る。
炭素微粒子が添加され、被めっき部に錫めっき膜を付与するのに用いられることを特徴とする。
請求項5に係る発明によれば、被めっき部に、炭素微粒子を含有する錫めっき膜を低コストで付与することができる。また、アノードに析出するビスマス等の金属系含有物を用いていないので、アノードおよび錫めっき浴の管理を容易化し得る。
請求項6に係る発明によれば、得られた錫めっき膜についてウィスカの生成をより好適に抑制し得る。
請求項7に係る発明によれば、ウィスカの生成をより好適に抑制すると共に、炭素微粒子に起因する剥離が防止される錫めっき膜を被めっき部に付与し得る。
請求項8に係る発明によれば、得られた錫めっき膜についてウィスカの生成をより好適に抑制し得る。
円形度=〔粒子を撮像した画像の周囲長と同じ投影面積の真円の直径から算出した周囲長〕/〔粒子を撮像した画像の周囲長〕・・・式1
で定義した値としたときに、該円形度が0.8〜1.0であるのが好ましく、より好ましくは0.9〜1.0の範囲である。なお、円形度は、真円が「1」で、形状が複雑になるほど小さい値になる。すなわち、円形度が0.9〜1.0の範囲では、粒子の球状性は極めて高く、錫めっき浴中においては極めて安定的に分散して、リード基材22に形成される錫めっき膜26の全体に均等に分散させて含有させ得る。また、球状性の高い炭素微粒子28は、錫めっき膜26内に存在している状態で、該錫めっき膜26に係る多方向からの応力に対して良好に変形して応力緩和に寄与し得る。これに対し、円形度が0.9未満であると、粒子が球形でなくなるため、錫めっき膜26内での炭素微粒子28の安定した分散が阻害されたり、錫めっき膜26内に炭素微粒子28が存在している状態で、該粒子28における径が短かい部分と長い部分とによって応力緩和の度合が異なってしまう。
本発明に係る錫めっき膜に関し、ウィスカの抑制作用について荷重試験および温度サイクル試験により検証した。錫めっき浴としては、以下の条件で各成分を調製して、1リットルの基本となる浴を得た。
・錫水溶液 472mL/L
・スルホン酸溶液 55mL/L
・添加物 40mL/L
※添加物は市販の錫めっき用の機能剤であって、例えば酸化剤や光沢剤が該当し、ウィスカの抑制作用に影響を与えない。
・水 433mL/L
・種類 粉砕活性炭(アモルファスカーボン)
・粒径 1.11μm
・錫めっき浴の温度 45℃
・錫めっき浴のpH<1.0
・めっき領域 0.1dm2
・電流密度 5.0A/dm2
・めっき時間 2分
本発明に係る錫めっき浴に関し、炭素微粒子のゼータ電位を測定した。
・錫めっき浴の条件:pH<1.0(基本となる浴の条件は、実験1と同じである。)
・炭素微粒子の条件:アモルファスカーボン(炭素含有率:79.37%)
・測定機器・測定条件:商品名Sysmex Zetasizer Nano ZSを用いて、pH<1.0で炭素微粒子のゼータ電位を測定した。
(1)炭素微粒子28の形状については、球状粒子が好ましいが、錫めっき膜26に加わる応力に対して変形可能であり、該応力を緩和できるものであれば、例えばドーナツ状の扁平粒子、金平糖状粒子その他不定形粒子を採用することが可能である。
(2)実施例で外部リード20の断面形状は矩形形状であったが、これに限定されるものではなく、例えば、円形状または六角形等の多角形状等、その他の形状であってもよい。
(3)実施例における電子部品10である半導体装置のパッケージは、SOP(Small Outline Package)である(図5参照)が、本発明はこれに限定されるものではない。例えばQFP(Quad Flat Package)等の表面実装型のパッケージや、DIP(Dual in Line Package)等の挿入型のパッケージの半導体装置にも適用可能であって、パッケージ形態について限定されない。
(4)実施例では、錫めっき膜26は外部リード20に付与されたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プリント基板等の電子部品を搭載する部材に形成された配線を被覆するように錫めっき膜26を付与する等、通常の錫めっき膜と同様に幅広く用いることが可能である。
Claims (8)
- 被めっき部(22)に付与され、炭素微粒子(28)を含有している
ことを特徴とする錫めっき膜。 - 前記炭素微粒子(28)は、平均粒径が錫めっき膜(26)の厚さ未満でかつ5μm以下のものが用いられる請求項1記載の錫めっき膜。
- 前記炭素微粒子(28)は、100重量部の錫めっき膜(26)に対して、4〜20重量部含有される請求項1または2記載の錫めっき膜。
- 前記炭素微粒子(28)は、窒素吸着比表面積が100〜2000m2/gの範囲にあるものが用いられる請求項1〜3の何れか一項に記載の錫めっき膜。
- 炭素微粒子(28)が添加され、被めっき部(22)に錫めっき膜(26)を付与するのに用いられる
ことを特徴とする錫めっき浴。 - 平均粒径が錫めっき膜(26)の厚さ未満でかつ5μm以下の前記炭素微粒子(28)が用いられる請求項5記載の錫めっき浴。
- 前記炭素微粒子(28)は、1リットルの前記錫めっき浴に対して、2.5〜30グラム含有するよう調整される請求項6または7記載の錫めっき浴。
- 窒素吸着比表面積が100〜2000m2/gの範囲にある前記炭素微粒子(28)が用いられる請求項5〜7の何れか一項に記載の錫めっき浴。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016127992A1 (de) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Beschichtung für lager, lager und verfahren |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61227196A (ja) * | 1985-03-29 | 1986-10-09 | シーメンス、アクチエンゲゼルシヤフト | 錫‐黒鉛層又は錫/鉛‐黒鉛層の製造方法及び電気メツキ浴 |
JP2005529242A (ja) * | 2002-06-05 | 2005-09-29 | ヒル・アンド・ミユラー・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング | 電気コネクター用の構成部品およびそのための金属片 |
JP2007002285A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-01-11 | Dowa Holdings Co Ltd | 錫めっき材およびその製造方法 |
-
2009
- 2009-07-10 JP JP2009163952A patent/JP2011017066A/ja active Pending
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