JP2011007293A - 揺動型減速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができる揺動型減速機を提供する。
【解決手段】クランク軸用歯車19は、クランク軸20に固定されるとともに、外周に形成された歯19aを介して駆動力が伝達されてクランク軸20を回転させる。クランク軸用歯車19は、軸方向において他の部材(37、24)に対して空隙を介して対向する両側面に、凹み形成された凹所(19b、19c)が設けられている
【選択図】 図2
【解決手段】クランク軸用歯車19は、クランク軸20に固定されるとともに、外周に形成された歯19aを介して駆動力が伝達されてクランク軸20を回転させる。クランク軸用歯車19は、軸方向において他の部材(37、24)に対して空隙を介して対向する両側面に、凹み形成された凹所(19b、19c)が設けられている
【選択図】 図2
Description
本発明は、内歯に噛み合う外歯歯車がクランク軸の回転に伴い偏心して揺動回転するとともに、キャリアに回転自在に保持されたクランク軸にクランク軸用歯車が固定された揺動型減速機に関する。
各種産業用機械等においては、大きい減速比を実現可能な減速機として揺動型減速機が用いられている。このような揺動型減速機として、内歯に噛み合う外歯歯車がクランク軸の回転に伴い偏心して揺動回転するとともに、キャリアに回転自在に保持されたクランク軸にクランク軸用歯車が固定された揺動型減速機が知られている(特許文献1を参照)。特許文献1に開示された揺動型減速機においては、外歯歯車(162A、162B)が、内歯(外ピン172)と噛み合い、偏心体軸(144、146、148)として形成されたクランク軸の回転に伴い偏心して回転する。また、第1及び第2キャリア(176A、176B)として形成されたキャリアに対して回転自在に保持されたクランク軸には、偏心体軸歯車(138、140、142)として形成されたクランク軸用歯車が一体化されて固定されている。そして、クランク軸用歯車には、ギア、電動軸、ピニオン及びセンタ歯車を経て入力されるモータからの駆動力が、その外周に形成された歯を介して伝達され、これにより、クランク軸が回転する。また、このクランク軸用歯車は、軸方向における両側面おいて、他の部材である外歯歯車に対して狭い空隙を介して近接した状態で対向している。
特許文献1に開示された揺動型減速機においては、クランク軸用歯車が、軸方向における両側面おいて、他の部材に対して狭い空隙を介して近接した状態で対向している。このため、他の部材との空隙を大きく確保した場合に比して、揺動型減速機の寸法を軸方向に短くすることができる。しかしながら、クランク軸用歯車の側面と他の部材との間の空隙の間隔が小さいため、この狭い空隙において流動するケース内の潤滑油の流体摩擦抵抗が大きくなってしまうという問題がある。潤滑油の流体摩擦抵抗が大きくなると、潤滑油の温度上昇を招いてしまうとともに、揺動型減速機としての駆動損失も招くことになる。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、クランク軸にクランク軸用歯車が固定された揺動型減速機において、軸方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができる揺動型減速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1発明に係る揺動型減速機は、ケースと、前記ケースの内周に配置された複数の内歯と、前記ケースに収納されるとともに前記内歯に噛み合う外歯が外周に設けられた外歯歯車と、前記外歯歯車に形成されたクランク用孔を貫通し、駆動力が伝達されて回転することで前記外歯歯車を偏心させて揺動回転させるクランク軸と、前記クランク軸の一端側及び他端側を回転自在に保持するキャリアと、前記クランク軸に固定されるとともに、外周に形成された歯を介して駆動力が伝達されて前記クランク軸を回転させるクランク軸用歯車と、を備えている。そして、第1発明に係る揺動型減速機は
、前記クランク軸用歯車は、軸方向において他の部材に対して空隙を介して対向する両側面のうちの少なくとも一方の側面に、凹み形成された凹所が設けられていることを特徴とする。
、前記クランク軸用歯車は、軸方向において他の部材に対して空隙を介して対向する両側面のうちの少なくとも一方の側面に、凹み形成された凹所が設けられていることを特徴とする。
この発明によると、クランク軸用歯車には、軸方向において他の部材に対して空隙を介して対向する両側面のうちの少なくとも一方の側面に、凹み形成された凹所が設けられている。このため、クランク軸用歯車の側面を他の部材に対して近接させた状態で配置して揺動型減速機の寸法を軸方向に短くした場合であっても、クランク軸用歯車の側面に凹み形成された凹所において、ケース内に充填された潤滑油が滑らかに流動する領域が確保されることになる。このため、クランク軸用歯車の側面と他の部材との間の空隙において流動する潤滑油の流体摩擦抵抗を低減することができる。これにより、流体摩擦に起因する潤滑油の温度上昇を抑制でき、更に、流体摩擦損失によって揺動減速機としての駆動損失を招いてしまうことも抑制することができる。
従って、本発明によると、クランク軸にクランク軸用歯車が固定された揺動型減速機において、軸方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができる。
第2発明に係る揺動型減速機は、第1発明の揺動型減速機において、前記凹所は、前記クランク軸用歯車の径方向において、前記クランク軸が貫通する内周側の部分に形成されていることを特徴とする。
この発明によると、凹所がクランク軸用歯車の内周側の部分に形成される。このため、クランク軸用歯車の外周に形成された歯の軸方向における厚みである歯幅の寸法を減少させることなく、潤滑油の流体摩擦抵抗を低減できる凹所を設けることができる。これにより、流体摩擦抵抗の低減を実現するとともに、揺動型減速機における軸方向の寸法が限られた領域においてクランク軸用歯車の歯幅寸法をより大きく確保して剛性を向上させることができ、クランク軸用歯車の寿命の向上を図ることができる。従って、軸方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができ、更に、クランク軸用歯車の寿命の向上も図ることができる、揺動型減速機を得ることができる。
第3発明に係る揺動型減速機は、第2発明の揺動型減速機において、前記凹所は、前記クランク軸用歯車の径方向における内周側の部分において周方向の全域に亘って形成されていることを特徴とする。
この発明によると、凹所がクランク軸用歯車の内周側の部分の周方向全域に亘って形成されている。このため、クランク軸用歯車の歯幅寸法を減少させることのない内周側の部分において、効率よく大きな凹所を形成でき、潤滑油の流体摩擦の更なる低減を図ることができる。
第4発明に係る揺動型減速機は、第2発明又は第3発明の揺動型減速機において、前記クランク軸用歯車は前記クランク軸の一端側に固定され、前記クランク軸用歯車において、前記他の部材としての前記キャリアに対向する側面に形成された前記凹所が、軸方向において前記キャリアの端部の縁部分に対向する箇所よりも前記キャリアの径方向における外側まで延びるように形成されていることを特徴とする。
この発明によると、クランク軸用歯車においてキャリアに対向する側面に形成された凹所が、キャリアよりもその径方向の外側まで延びるように形成されている。このため、キャリアの端部の縁部分とクランク軸用歯車との間において、キャリアの径方向外側に向か
って又はキャリアの径方向内側に向かって潤滑油が流動する際の流体摩擦が効率よく低減されることになる。
って又はキャリアの径方向内側に向かって潤滑油が流動する際の流体摩擦が効率よく低減されることになる。
第5発明に係る揺動型減速機は、第2発明乃至第4発明のいずれかの揺動型減速機において、前記凹所において前記クランク軸用歯車の径方向における外周側に配置された周縁部分には、前記クランク軸用歯車の軸方向に対して斜めに傾斜したテーパ状の曲面として形成されたテーパ状面が設けられていることを特徴とする。
この発明によると、凹所における外周側の周縁部分にテーパ状面が設けられるため、凹所の周縁部分において流動する潤滑油がテーパ状面に沿って滑らかに流動することになり、流体摩擦抵抗を更に低減することができる。
第6発明に係る揺動型減速機は、第2発明乃至第5発明のいずれかの揺動型減速機において、前記クランク軸用歯車は、前記クランク軸の一端側に対してスプライン結合部を介して固定され、前記クランク軸用歯車の内周側の部分において、前記凹所は、前記スプライン結合部に隣接する位置に達する深さまで凹み形成されていることを特徴とする。
この発明によると、スプライン結合部を介してクランク軸の一端側に固定されるクランク軸用歯車において、クランク軸用歯車の歯幅寸法を減少させることのない内周側の部分に、スプライン結合部に隣接する位置まで達する深さの凹所が形成される。このため、クランク軸用歯車の内周側においてスプライン結合部を除く領域に効率よく大きな凹所を形成でき、潤滑油の流体摩擦の更なる低減を図ることができる。
第7発明に係る揺動型減速機は、第1発明乃至第6発明のいずれかの揺動型減速機において、前記凹所は、前記クランク軸用歯車の軸方向における両側面に形成されていることを特徴とする。
この発明によると、凹所がクランク軸用歯車の両側面のいずれにも設けられるため、各側面とそれぞれに対向する他の部材との間で潤滑油が滑らかに流動することになり、流体摩擦抵抗を更に低減することができる。
本発明によると、クランク軸にクランク軸用歯車が固定された揺動型減速機において、軸方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができる揺動型減速機を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本発明の実施形態に係る揺動型減速機は、建設機械、風車、産業用ロボット、種々の工作機械等の各種産業用機械、各種車両、等において広く適用することができる。即ち、本実施形態に係る揺動型減速機は、内歯に噛み合う外歯歯車がクランク軸の回転に伴い偏心して揺動回転するとともに、キャリアに回転自在に保持されたクランク軸にクランク軸用歯車が固定された揺動型減速機に関して、広く適用することができるものである。
図1は、本発明の一実施の形態に係る揺動型減速機1を正面から見た断面図である。図1に示す揺動型減速機1は、例えば、クローラ車両として構成された建設機械においてクローラが設けられる下位体の上部に配置される上位体を旋回させる旋回機構に設けられる減速機として用いられる。そして、揺動型減速機1は、ケース11、入力軸12、減速部13、出力軸14、ピン内歯15、一対の主軸受16、ピニオン17等を備え、上側に配置されるモータ(図示せず)から入力された回転を減速して伝達して出力するよう構成されている。
図1に示すように、揺動型減速機1は、入力側である一端側(図中の上側)においてケース11に対して図示しないモータが取り付けられ、出力側である他端側(図中の下側)においてケース11から突出するように位置する出力軸14に出力用のピニオン17が取り付けられる。そして、この揺動型減速機1においては、モータから入力された回転駆動力をケース11内に配置された減速部13を介して減速して伝達して出力軸14に取り付けられたピニオン17に出力する。例えば、揺動型減速機1が建設機械における旋回機構の減速機として用いられる場合には、揺動型減速機1は、建設機械の上位体側に配置されて、ピニオン17が建設機械の下位体側に固定された歯車と噛み合うように設置される。そして、モータからの駆動力に伴って揺動型減速機1が作動してピニオン17が回転することで、建設機械における上位体が下位体に対して旋回する。尚、以下の説明においては、揺動型減速機1において、モータが配置される入力側を一端側として、出力軸14が配置される出力側を他端側として説明する。
図1に示すように、揺動型減速機1のケース11は、筒状の第1ケース部11aと第1ケース部11aの一端側に配置される第2ケース部11bとで構成され、これらの縁部同士がボルト(図示せず)で連結されている。ケース11の内部には、減速部13等が収納され、入力軸12、減速部13、及び出力軸14は、揺動型減速機1の回転中心線P(図1において一点鎖線で図示)の方向である軸方向に沿って直列に配置されている。ケース11は、一端側(第2ケース部11bの端部側)には前述のように図示しないモータが固定され、他端側(第1ケース部11aの端部側)が開口形成されている。尚、ケース11の内部は外部に対してシール部材によって密封されており、この密封されたケース11の内部には潤滑油が充填されている。
図2は、図1における減速部13及びその近傍を拡大して示す断面図である。図1及び図2に示すように、本実施形態における内歯を構成するピン内歯15(図1及び図2では断面でなく外形を図示)は、ピン状の部材(丸棒状の部材)として形成されている。そして、ピン内歯15は、その長手方向が回転中心線Pと平行に位置するように配置されるとともに、ケース11の内周において周方向に沿って等間隔で配列され、後述する外歯歯車22の外歯47と噛み合うように構成されている。
図1に示すように、入力軸12は、モータからの出力がその一端側に入力される軸状の部材として設けられ、回転中心線P上に配置されている。また、入力軸12の他端側には
、減速部13における入力ギア18が連結されている。
、減速部13における入力ギア18が連結されている。
図3は、図2のA−A線矢視断面図である。尚、図3においては、ケース11及び主軸受16については、図示を省略している。図1乃至図3に示すように、減速部13は、入力ギア18、クランク軸用歯車19、クランク軸20、キャリア21、外歯歯車22、クランク軸軸受(26、27)、ブレーキ機構35等を備えて構成されている。入力ギア18は、軸状の歯車部材として設けられ、入力軸12と同心上の回転中心線P上に配置されている。入力ギア18には、その他端側において、後述のクランク軸用歯車19に噛み合う歯車部分がスプライン結合部を介して取り付けられている。これにより、入力ギア18は、入力軸12を介して伝達されたモータからの回転駆動力をクランク軸用歯車19に入力するように構成されている。
図4は、クランク軸用歯車19を示す平面図(図4(a))及びそのB−B線矢視断面図(図4(b))である。図1乃至図4に示すように、クランク軸用歯車19は、スパーギアとして構成されており、その外周に形成された歯10aが入力ギア18の歯車部分と噛み合うように入力ギア18の周囲に複数(本実施形態では3つ)配置され、入力ギア18に対して揺動型減速機1の径方向(回転中心線Pに対して垂直な方向)に位置している。このクランク軸用歯車19は、中央部分に貫通孔が形成され、この貫通孔においてクランク軸20の一端側に対してスプライン結合部を介して固定されている。これにより、クランク軸用歯車19は、外周に形成された歯19aを介して駆動力が伝達されてクランク軸20を回転させるように構成されている。
また、クランク軸用歯車19は、その軸方向(即ち、クランク軸20の軸方向と同一の方向)において他の部材に対して空隙を介して対向する両側面に、凹み形成された凹所(19b、19c)がそれぞれ設けられている。凹所19bは、クランク軸用歯車19において、後述するブレーキ機構35の保持部材37に対向する側面である一端側の側面に形成されている。凹所19cは、後述するキャリア21の端部キャリア24に対向する側面である他端側の側面に形成されている。尚、本実施形態においては、ブレーキ機構35の保持部材37及びキャリア21の端部キャリア24が、クランク軸用歯車19の一端側及び他端側の各側面がそれぞれ軸方向において空隙を介して対向する他の部材を構成している。
上述した各凹所(19b、19c)は、クランク軸用歯車19の径方向において、クランク軸20が貫通する内周側の部分にそれぞれ形成されている。これらの凹所(19a、19b)は、クランク軸用歯車19の径方向における内周側の部分において周方向の全域に亘って形成されている。そして、クランク軸用歯車19の内周側の部分において、各凹所(19b、19c)は、クランク軸20とのスプライン結合部に隣接する深さまで凹み形成されている(図2、図4(b)参照)。また、各凹所(19b、19c)においてクランク軸用歯車19の径方向における外周側に配置された周縁部分には、クランク軸用歯車20の軸方向に対して斜めに傾斜するとともに外側に向けて広がったテーパ状の曲面として形成されたテーパ状面19dがそれぞれ設けられている。尚、本実施形態では、各テーパ状面19dは、各凹所(19b、19c)の周縁部分の内側で円錐曲面の一部を構成する周方向に延びる面として形成されている。尚、凹所19cについては、クランク軸用歯車19の軸方向においてキャリア21の端部キャリア24の端部の縁部分24aに対向する箇所よりも径方向における外側まで延びるように形成されている(図2参照)。
図1及び図2に示すクランク軸20は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されており、その軸方向が回転中心線Pと平行になるように配置されている。各クランク軸20(図1及び図2では、断面でなく外形を図示)は、外歯歯車22に形成されたクランク用孔30をそれぞれ貫通するように配
置されており、一端側に配置された入力軸12からの駆動力が入力ギア18及びクランク軸用歯車19を介して伝達されて回転することで外歯歯車22を偏心させて揺動回転させる軸部材として設けられている。そして、クランク軸20は、自らの回転(自転)に伴う外歯歯車22の回転とともに、公転動作を行うことになる。
置されており、一端側に配置された入力軸12からの駆動力が入力ギア18及びクランク軸用歯車19を介して伝達されて回転することで外歯歯車22を偏心させて揺動回転させる軸部材として設けられている。そして、クランク軸20は、自らの回転(自転)に伴う外歯歯車22の回転とともに、公転動作を行うことになる。
また、クランク軸20には、第1偏心部20a、第2偏心部20b、第1軸部20c、第2軸部20dが形成され、一端側から、第1軸部20c、第1偏心部20a、第2偏心部20b、第2軸部20dの順番で設けられている。第1偏心部20a及び第2偏心部20bは、軸方向と垂直な断面が円形断面となるように形成され、それぞれの中心位置がクランク軸20の回転中心線Q(図2において一点鎖線で図示)に対して偏心するように設けられている。第1偏心部20a及び第2偏心部20bは、外歯歯車22のクランク用孔30に配置されている。
クランク軸20の一端側に設けられた第1軸部20cは、第1クランク軸軸受26の後述の円筒ころ軸受31を介してキャリア21に対して回転自在に保持されている。クランク軸20の他端側に設けられた第2軸部20dは、第2クランク軸軸受27の後述の円筒ころ軸受33を介してキャリア21に対して回転自在に保持されている。また、第1軸部20cには、第1クランク軸軸受26から一端側に突出するように位置するその端部側において、前述したように、クランク軸用歯車19がスプライン結合部を介して固定されている。
第1クランク軸軸受26は、円筒ころ軸受(又はニードルころ軸受)31とスラスト軸受32とを備えて構成され、クランク軸20の一端側をキャリア21の後述する端部キャリア24に対して回転自在に保持する軸受機構として設けられている。また、第2クランク軸軸受27は、円筒ころ軸受33とスラスト軸受34とを備えて構成され、クランク軸20の他端側をキャリア21の後述する基部キャリア23に対して回転自在に保持する軸受機構として設けられている。尚、スラスト軸受(32、34)は、リング状に形成されて重ねられた状態で配置された3枚のプレート部材として構成されている。また、本実施形態では、クランク軸20を回転自在に支持する軸受として円筒ころ軸受(31、33)が用いられるものを例示しているが、この通りでなくてもよく、例えば、テーパころ軸受が用いられるものであってもよい。
図1及び図2に示すブレーキ機構35は、クランク軸20の第1軸部20cの一端側に配置され、クランク軸20の回転動作を停止させる際にクランク軸20の一端側の端部に制動力を付与する機構として設けられている。このブレーキ機構35は、摩擦板36、保持部材37、ピストン部材38、バネ39等を備えて構成されている。摩擦板36は、複数枚並んで配置され、クランク軸20の一端側の端部に対して軸方向の相対変位が可能で径方向の相対変位が拘束された状態でスプライン結合部を介して連結されている。保持部材37は、キャリア21の端部キャリア24の一端側に固定されるとともに、摩擦板36を保持する部材として設けられている。ピストン部材38は、第1ケース部11bの内壁との間で油圧室を区画しており、この油圧室から圧油が排出された状態では、バネ39の付勢力で付勢されて他端側に変位して複数の摩擦板36を押圧して摩擦力を発生させる。これにより、ブレーキ機構35において、クランク軸20に制動力が付与される。一方、上記油圧室に圧油が供給されることで、ピストン部材38がバネ39の付勢力に抗して一端側に変位する。これにより、ブレーキ機構35において、制動力が解除されるよう構成されている。
図1及び図2に示すキャリア21は、基部キャリア23と、端部キャリア24と、支柱25とを備えて構成されている。基部キャリア23は、その他端側において出力軸14が一体に形成されてケース11内に配置されている(出力軸14は一体に形成されることで
基部キャリア23に固定されている)。基部キャリア23は、その一端側にクランク保持穴40が形成され、このクランク保持穴40によって各クランク軸20の他端側をその第2軸部20dにて第2クランク軸軸受27を介して回転自在に保持している。クランク保持穴40は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に形成されている。
基部キャリア23に固定されている)。基部キャリア23は、その一端側にクランク保持穴40が形成され、このクランク保持穴40によって各クランク軸20の他端側をその第2軸部20dにて第2クランク軸軸受27を介して回転自在に保持している。クランク保持穴40は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に形成されている。
端部キャリア24は、支柱25を介して基部キャリア23と連結され、円板状の部材として設けられている。端部キャリア24には、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置にクランク軸20の一端側の第1軸部20cが配置される貫通孔としてクランク貫通孔41が形成されている。このクランク貫通孔41において、クランク軸20の一端側がその第1軸部20cにて第1クランク軸軸受26を介して回転自在に保持されている。
支柱25は、基部キャリア23と端部キャリア24との間に配置され、基部キャリア23と端部キャリア24とを連結する柱状部分として設けられている。支柱25は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置され、その軸方向が回転中心線Pと平行となるように配置されている。尚、支柱25とクランク軸20とは、回転中心線Pを中心とした周方向に沿って交互に配置されている。各支柱25は、基部キャリア23に一体に形成され、基部キャリア23の一端側において突出するように設けられている。そして、各支柱25には、端部キャリア24に形成された貫通孔に向かって開口するとともに軸方向に沿って延び、支柱ピン42が圧入される支柱ピン穴43が形成されている。支柱ピン42が端部キャリア24の一端側から支柱ピン穴43に亘って圧入されることで、基部キャリア23及び端部キャリア24の周方向の位置が合わされる。また、各支柱25には、端部キャリア24に形成された貫通孔に向かって開口するとともに軸方向に沿って延び、支柱ボルト44が挿入される支柱ボルト穴45が形成されている。支柱ボルト穴45の内周には、雌ネジ部分が形成され、支柱ボルト44の他端側には、雄ネジ部分として形成されたネジ部が設けられている。支柱ボルト44は、端部キャリア24を貫通するよう配置されるとともにそのネジ部が支柱ボルト穴45の雌ネジ部分と螺合することで、端部キャリア24と基部キャリア23とを支柱25を介して結合するように構成されている。
図1及び図2に示す一対の主軸受16は、主軸受16aと主軸受16bとを備え、キャリア21及び出力軸14をケース11に対して回転自在に保持するように構成されている。主軸受16aは、端部キャリア24をその外周側においてケース11の内周側に対して回転自在に保持する玉軸受として構成されている。一方、主軸受16bは、基部キャリア23及び出力軸14をその外周側においてケース11の内周側に対して回転自在に保持する自動調心ころ軸受として構成されている。
図1及び図2に示す外歯歯車22は、平行に配置された状態でケース11内に収納される第1外歯歯車22aと第2外歯歯車22bとで構成されている。第1外歯歯車22a及び第2外歯歯車22bにはそれぞれ、クランク軸20が貫通するクランク用孔30、及び、支柱25が貫通する支柱貫通孔46が形成されている。第1外歯歯車22a及び第2外歯歯車22bは、回転中心線Pと平行な方向において、クランク用孔30及び支柱貫通孔46の位置がそれぞれ対応するように配置されている。外歯歯車22(22a、22b)のクランク用孔30は、円形孔として形成され、クランク軸20に対応して外歯歯車22の周方向に沿って均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されている。また、支柱貫通孔46は、支柱25の断面形状に対応した孔として形成され、支柱25に対応して外歯歯車22の周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されている。また、支柱貫通孔46は、外歯歯車22の周方向において、クランク用孔30と交互に形成されている。尚、支柱貫通孔46には、支柱25が遊嵌状態で貫通している。
また、第1外歯歯車22a及び第2外歯歯車22bのそれぞれの外周には、ピン内歯15に噛み合う外歯47が設けられている。尚、第1外歯歯車22a及び第2外歯歯車22bの外歯47の歯数は、ピン内歯15の歯数よりも1個又は複数個少なくなるように設けられている。このため、クランク軸20が回転するごとに、噛み合う外歯47とピン内歯15との噛み合いがずれ、外歯歯車22(22a、22b)が偏心して揺動回転するように構成されている。
また、外歯歯車22は、クランク用孔30において外歯用軸受(48、49)を介してクランク軸20を回転自在に保持している。外歯用軸受48は第1偏心部20aを第1外歯歯車22aに対して、外歯用軸受49は第2偏心部20bを第2外歯歯車22bに対して、それぞれ回転自在に保持している。これらの外歯用軸受(48、49)は、円筒ころ軸受(又はニードルころ軸受)として構成されている。
次に、上述した揺動型減速機1の作動について説明する。揺動型減速機1は、図示しないモータの運転が行われることにより作動する。モータの運転が開始されると、入力軸12を介して駆動される入力ギア18が回転する。入力ギア18が回転すると、入力ギア18に噛み合う各クランク軸用歯車19が回転し、各クランク軸用歯車19が固定された各クランク軸20とともに第1及び第2偏心部(20a、20b)が回転する。この回転に伴って、第1及び第2偏心部(20a、20b)から外歯歯車22(22a、22b)に対して荷重が作用し、外歯歯車22(22a、22b)がピン内歯15と噛み合いをずらしながら揺動するように偏心して回転する。そして、外歯歯車22(22a、22b)の揺動回転に伴って、外歯歯車22(22a、22b)に対して回転保持されたクランク軸20が自転しながら回転中心線Pを中心として公転動作を行う。このクランク軸20の公転動作により、クランク軸20を回転自在に保持するキャリア21とともに、出力軸14が回転し、大きなトルクがピニオン17から出力されることになる。また、上記の作動中においては、クランク軸用歯車19の両側面の各凹所(19b、19c)を通過しながら潤滑油が循環することになる。
以上説明した揺動形減速機1によると、クランク軸用歯車19には、軸方向において他の部材(37、24)に対して空隙を介して対向する両側面に、凹み形成された凹所(19b、19c)が設けられている。このため、クランク軸用歯車19の側面を他の部材(37、24)に対して近接させた状態で配置して揺動型減速機1の寸法を軸方向に短くした場合であっても、クランク軸用歯車19の側面に凹み形成された凹所(19b、19c)において、ケース11内に充填された潤滑油が滑らかに流動する領域が確保されることになる。このため、クランク軸用歯車19の側面と他の部材(37、24)との間の空隙において流動する潤滑油の流体摩擦抵抗を低減することができる。これにより、流体摩擦に起因する潤滑油の温度上昇を抑制でき、更に、流体摩擦損失によって揺動減速機1としての駆動損失を招いてしまうことも抑制することができる。また、凹所19cは、端部キャリア24のクランク貫通孔41を介して第1クランク軸軸受26にも対向するように配置されているため、第1クランク軸軸受26に対しても潤滑油が流動し易くなり、第1クランク軸軸受26において、潤滑性が向上して焼付きの発生を防止することができる。
従って、本実施形態によると、クランク軸20にクランク軸用歯車19が固定された揺動型減速機1において、軸方向の寸法の小型化(短軸化)を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができる。
また、揺動型減速機1によると、凹所(19b、19c)がクランク軸用歯車19の内周側の部分に形成される。このため、クランク軸用歯車19の外周に形成された歯19aの軸方向における厚みである歯幅の寸法を減少させることなく、潤滑油の流体摩擦抵抗を
低減できる凹所(19b、19c)を設けることができる。これにより、流体摩擦抵抗の低減を実現するとともに、揺動型減速機1における軸方向の寸法が限られた領域においてクランク軸用歯車19の歯幅寸法をより大きく確保して剛性を向上させることができ、クランク軸用歯車19の寿命の向上を図ることができる。従って、軸方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができ、更に、クランク軸用歯車19の寿命の向上も図ることができる、揺動型減速機1を得ることができる。
低減できる凹所(19b、19c)を設けることができる。これにより、流体摩擦抵抗の低減を実現するとともに、揺動型減速機1における軸方向の寸法が限られた領域においてクランク軸用歯車19の歯幅寸法をより大きく確保して剛性を向上させることができ、クランク軸用歯車19の寿命の向上を図ることができる。従って、軸方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができ、更に、クランク軸用歯車19の寿命の向上も図ることができる、揺動型減速機1を得ることができる。
また、揺動型減速機1によると、凹所(19b、19c)がクランク軸用歯車19の内周側の部分の周方向全域に亘って形成されている。このため、クランク軸用歯車19の歯幅寸法を減少させることのない内周側の部分において、効率よく大きな凹所(19b、19c)を形成でき、潤滑油の流体摩擦の更なる低減を図ることができる。
また、揺動型減速機1によると、クランク軸用歯車19においてキャリア21に対向する側面に形成された凹所19cが、キャリア21よりもその径方向の外側まで延びるように形成されている。このため、キャリア21の端部キャリア24の端部の縁部分24aとクランク軸用歯車19との間において、キャリア21の径方向外側に向かって又はキャリア21の径方向内側に向かって潤滑油が流動する際の流体摩擦が効率よく低減されることになる。
また、揺動型減速機1によると、凹所(19b、19c)における外周側の周縁部分にテーパ状面19dがそれぞれ設けられるため、凹所(19b、19c)の周縁部分において流動する潤滑油がテーパ状面19dに沿って滑らかに流動することになり、流体摩擦抵抗を更に低減することができる。
また、揺動型減速機1によると、スプライン結合部を介してクランク軸20の一端側に固定されるクランク軸用歯車19において、クランク軸用歯車19の歯幅寸法を減少させることのない内周側の部分に、スプライン結合部に隣接する位置まで達する深さの凹所(19b、19c)が形成される。このため、クランク軸用歯車19の内周側においてスプライン結合部を除く領域に効率よく大きな凹所(19b、19c)を形成でき、潤滑油の流体摩擦の更なる低減を図ることができる。
また、揺動型減速機1によると、凹所(19b、19c)がクランク軸用歯車19の両側面のいずれにも設けられるため、各側面とそれぞれに対向する他の部材(37、24)との間で潤滑油が滑らかに流動することになり、流体摩擦抵抗を更に低減することができる。
ここで、本発明に係る揺動型減速機1の効果を検証するために行った実験結果について説明する。この実験においては、上述した構成のクランク軸用歯車19がクランク軸20の一端側に設けられた揺動型減速機1と、従来の構成に対応したクランク軸用歯車がクランク軸の一端側に設けられた比較用の従来の揺動型減速機とについて、運転を所定時間(60分)行った。そして、この実験では、この運転中において、ケース11内の潤滑油の温度である油温の変化と入力トルクの変化とを調査することで、本発明の効果の確認を行った。尚、従来の揺動型減速機については、クランク軸用歯車以外の構成要素は、揺動型減速機1と同様とした。また、油温(単位:℃)については、クランク軸用歯車の近傍に設置した温度センサによって測定し、運転開始時間からの変化を調査した。
図5は、比較用の従来の揺動型減速機に設けたクランク軸用歯車50を示す平面図(図5(a))とそのC−C線矢視断面図(図5(b))である。また、図6は、図4(b)に示すクランク軸用歯車19の断面と図5(b)に示すクランク軸用歯車50の断面とを
対比して示す図である。従来の構成に対応するクランク軸用歯車50は、スパーギアとして構成され、外周に歯50aが形成されている。このクランク軸用歯車50は、クランク軸の一端側に対してスプライン結合部を介して固定される。尚、クランク軸用歯車50の内周側の部分には、貫通するクランク軸における段状の部分やクランク軸を固定するための固定用の部材と当接する段部(50b、50c)が形成されている。しかし、クランク軸用歯車50は、軸方向において他の部材に対して空隙を介して対向する両側面の部分には、凹所は設けられていない構成となっている。また、図6に示すように、クランク軸用歯車19の歯19aの軸方向における厚みである歯幅寸法W1(図中において両端矢印で図示)は、クランク軸用歯車50の歯50aの軸方向における厚みである歯幅寸法W2(図中において両端矢印で図示)よりも大きくなるように設定されている。これにより、クランク軸用歯車19は、クランク軸用歯車50よりも剛性が大きくて噛み合う歯幅が長く、寿命の向上が図られるように構成されている。また、揺動型減速機1においては、クランク軸用歯車19に他の部材(37、24)が近接して配置されており、クランク軸用歯車50が設けられた従来の揺動型減速機に比して、軸方向寸法の小型化も図られている。
対比して示す図である。従来の構成に対応するクランク軸用歯車50は、スパーギアとして構成され、外周に歯50aが形成されている。このクランク軸用歯車50は、クランク軸の一端側に対してスプライン結合部を介して固定される。尚、クランク軸用歯車50の内周側の部分には、貫通するクランク軸における段状の部分やクランク軸を固定するための固定用の部材と当接する段部(50b、50c)が形成されている。しかし、クランク軸用歯車50は、軸方向において他の部材に対して空隙を介して対向する両側面の部分には、凹所は設けられていない構成となっている。また、図6に示すように、クランク軸用歯車19の歯19aの軸方向における厚みである歯幅寸法W1(図中において両端矢印で図示)は、クランク軸用歯車50の歯50aの軸方向における厚みである歯幅寸法W2(図中において両端矢印で図示)よりも大きくなるように設定されている。これにより、クランク軸用歯車19は、クランク軸用歯車50よりも剛性が大きくて噛み合う歯幅が長く、寿命の向上が図られるように構成されている。また、揺動型減速機1においては、クランク軸用歯車19に他の部材(37、24)が近接して配置されており、クランク軸用歯車50が設けられた従来の揺動型減速機に比して、軸方向寸法の小型化も図られている。
図7及び図8は、上述した実験結果を示す図である。図7は、揺動型減速機1及び従来の揺動型減速機のそれぞれについての運転開始後における油温の変化を運転開始時間との関係で示す図である。一方、図8は、揺動型減速機1及び従来の揺動型減速機のそれぞれについての運転開始後における入力モータトルクの変化を油温との関係で示す図である。尚、図7及び図8においては、揺動型減速機1についてのデータを黒い菱形で示しており、従来の揺動型減速機についてのデータを黒い丸で示している。図7に示すように、揺動型減速機1によると、従来の揺動型減速機に比して、油温の上昇を抑制できており、運転開始から60分のタイミングにおいて4.3℃も油温も低減できることが確認できた。また、図8に示すように、揺動型減速機1によると、従来の揺動型減速機に比して、入力モータトルクを低減して駆動損失の抑制を図れており、油温が50℃のタイミングにおいて入力モータトルクを10%も低減できることが確認できた。従って、本発明によると、クランク軸にクランク軸用歯車が固定された揺動型減速機において、軸方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、潤滑油の温度上昇及び駆動損失を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、次のように変更して実施することができる。
(1)本実施形態では、クランク軸用歯車の両側面に凹所が形成されている場合を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、いずれか一方の側面に凹所が形成されているクランク軸用歯車を実施してもよい。また、凹所の位置や形状については、種々変更して実施してもよい。
(2)本実施形態では、クランク軸用歯車がスパーギアとして構成されている場合を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、例えば、ヘリカルギアであってもよい。また、クランク軸用歯車は、クランク軸の一端側に固定されているものに限らず、他の位置に固定されているものであってもよい。
(3)また、クランク軸やキャリア等については、種々形態を変更して実施することができる。例えば、クランク軸が回転中心線上に配置されたセンタクランクタイプの揺動型減速機に本発明が適用されてもよい。また、出力軸については、キャリアと一体でなくキャリアとは別部材として設けられてもよい。また、基部キャリアと端部キャリアとを連結する支柱は、基部キャリアに一体に形成されていなくてもよく、基部キャリアとは別部材として形成されていてもよい。また、クランク軸及び支柱の数は、本実施形態とは異なっていてもよい。また、クランク軸の偏心部の個数や外歯歯車の枚数については、2つでなく
てもよい。
てもよい。
本発明は、内歯に噛み合う外歯歯車がクランク軸の回転に伴い偏心して揺動回転するとともに、キャリアに回転自在に保持されたクランク軸にクランク軸用歯車が固定された揺動型減速機として、広く適用することができるものである。
1 揺動型減速機
11 ケース
15 ピン内歯(内歯)
19 クランク軸用歯車
19a 歯
19b、19c 凹所
20 クランク軸
21 キャリア
22、22a、22b 外歯歯車
30 クランク用孔
11 ケース
15 ピン内歯(内歯)
19 クランク軸用歯車
19a 歯
19b、19c 凹所
20 クランク軸
21 キャリア
22、22a、22b 外歯歯車
30 クランク用孔
Claims (3)
- ケースと、
前記ケースの内周に配置された複数の内歯と、
前記ケースに収納されるとともに前記内歯に噛み合う外歯が外周に設けられた外歯歯車と、
前記外歯歯車に形成されたクランク用孔を貫通し、駆動力が伝達されて回転することで前記外歯歯車を偏心させて揺動回転させるクランク軸と、
前記クランク軸の一端側及び他端側を回転自在に保持するキャリアと、
前記クランク軸に固定されるとともに、外周に形成された歯を介して駆動力が伝達されて前記クランク軸を回転させるクランク軸用歯車と、
を備えた揺動型減速機であって、
前記クランク軸用歯車は、軸方向において他の部材に対して空隙を介して対向する両側面のうちの少なくとも一方の側面に、凹み形成された凹所が設けられていることを特徴とする、揺動型減速機。 - 請求項1に記載の揺動型減速機であって、
前記凹所は、前記クランク軸用歯車の径方向において、前記クランク軸が貫通する内周側の部分に形成されていることを特徴とする、揺動型減速機。 - 請求項2に記載の揺動型減速機であって、
前記凹所は、前記クランク軸用歯車の径方向における内周側の部分において周方向の全域に亘って形成されていることを特徴とする、揺動型減速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009152646A JP2011007293A (ja) | 2009-06-26 | 2009-06-26 | 揺動型減速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009152646A JP2011007293A (ja) | 2009-06-26 | 2009-06-26 | 揺動型減速機 |
Publications (1)
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---|---|
JP2011007293A true JP2011007293A (ja) | 2011-01-13 |
Family
ID=43564191
Family Applications (1)
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JP2009152646A Pending JP2011007293A (ja) | 2009-06-26 | 2009-06-26 | 揺動型減速機 |
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JP (1) | JP2011007293A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103363026A (zh) * | 2012-03-30 | 2013-10-23 | 住友重机械工业株式会社 | 偏心摆动型减速机 |
-
2009
- 2009-06-26 JP JP2009152646A patent/JP2011007293A/ja active Pending
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CN103363026A (zh) * | 2012-03-30 | 2013-10-23 | 住友重机械工业株式会社 | 偏心摆动型减速机 |
CN103363026B (zh) * | 2012-03-30 | 2016-01-13 | 住友重机械工业株式会社 | 偏心摆动型减速机 |
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