JP2011003313A - 金属気体電池 - Google Patents

金属気体電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2011003313A
JP2011003313A JP2009143487A JP2009143487A JP2011003313A JP 2011003313 A JP2011003313 A JP 2011003313A JP 2009143487 A JP2009143487 A JP 2009143487A JP 2009143487 A JP2009143487 A JP 2009143487A JP 2011003313 A JP2011003313 A JP 2011003313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode layer
gas
gas electrode
battery
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009143487A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5412977B2 (ja
Inventor
Shinji Nakanishi
真二 中西
Fuminori Mizuno
史教 水野
Hirotoshi Imai
博俊 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009143487A priority Critical patent/JP5412977B2/ja
Publication of JP2011003313A publication Critical patent/JP2011003313A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5412977B2 publication Critical patent/JP5412977B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、電池特性を向上させることができる金属気体電池を提供することを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、導電性材料を含有する気体極層を有する気体極と、アルカリ金属元素を有する負極活物質を含有する負極層を有する負極と、上記負極層および上記気体極層の間でアルカリ金属イオンの伝導を行う電解液と、を有する金属気体電池であって、上記気体極層は、上記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、放電および充電の少なくとも一方の進行に応じて、上記気体極層に対して上記電解液および気体の界面である浸漬面が相対的に移動するように形成されていることを特徴とする金属気体電池を提供することにより、上記目的を達成するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池特性を向上させることができる金属気体電池に関するものである。
非水電解液を用いた金属気体電池は、酸素を正極活物質として用いた二次電池であり、エネルギー密度が高い、小型化および軽量化が容易である等の利点を有する。そのため、現在、広く使用されているリチウム二次電池を超える高容量電池として、注目を集めている。
このような金属気体電池は、例えば、導電性材料(例えばカーボンブラック)、金属触媒(例えば二酸化マンガン)および結着材(例えばポリフッ化ビニリデン)を有する気体極層と、その気体極層の集電を行う気体極集電体と、負極活物質(例えば金属Li)を含有する負極層と、その負極層の集電を行う負極集電体と、金属イオン(例えばLiイオン)の伝導を担う電解液と、を有するものが用いられる(例えば、非特許文献1、特許文献1〜2)。
ここで、放電時には気体極層において2Li+O+2e→Liで示されるような放電生成物を生成する反応が進行する。したがって、上記気体極層上に、電解液から金属イオンが供給され、気体から酸素が供給され、さらには、気体極層から電子が供給されることにより、上述した放電反応が進行することになる。
しかしながら、上記気体極層が、電解液中に完全に浸漬した状態で用いられる場合、上記電解液中に溶存している酸素により上述した反応が進行されることになり、反応が進行しにくいといった問題があった。また、上記気体極層の一部が電解液に浸漬した状態で用いられる場合、上記気体極層の気液界面と接する領域またはその近傍の領域(以下、浸漬面付近領域とする場合がある。)では酸素が供給され易いため、放電初期の段階では良好な反応速度が得られるが、放電反応の進行に伴い上記気体極層の上述した浸漬面付近領域に放電生成物が生成し電解液との接触が困難になることから、放電反応の速度が低下し、結果として、全体の放電速度の向上に寄与しないといった問題があった。
特表2007−524204号公報 特開2006−147442号公報
Takeshi Ogasawara et al, "Rechargeable Li2O2 Electrode for Lithium Batteries", Journal of the American Chemical Society 2006, 128, 1390-1393
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、電池特性を向上させることができる金属気体電池を提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、導電性材料を含有する気体極層を有する気体極と、アルカリ金属元素を有する負極活物質を含有する負極層を有する負極と、上記負極層および上記気体極層の間でアルカリ金属イオンの伝導を行う電解液と、を有する金属気体電池であって、上記気体極層は、上記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、放電および充電の少なくとも一方の進行に応じて、上記気体極層に対して上記電解液および気体の界面である浸漬面が相対的に移動するように形成されていることを特徴とする金属気体電池を提供する。
本発明によれば、上記気体極層に対して上記電解液および気体の界面である浸漬面が相対的に移動するように形成されていることにより、例えば、上記気体極層の一部が上記電解液に浸かっている状態から、放電の進行に応じて上記気体極層に対して上記浸漬面を移動させることができる。すなわち、放電の進行に応じて、アルカリ金属イオンおよび酸素の両者を必要量供給することができる浸漬面付近領域を移動させることができ、放電反応の反応速度を向上させることができる。その結果、良好な電池特性を有するものとすることができる。
本発明においては、少なくとも放電の進行に応じて、上記気体極層に対して上記浸漬面が上記気体極層の上記電解液側から気体側に相対的に移動するように形成されていることが好ましい。放電反応の反応速度を向上させることができ、より良好な電池特性を得ることができるからである。
本発明においては、放電完了時の上記浸漬面が、上記気体極層に生成した放電生成物を全て上記電解液に浸漬させた状態とする位置であることが好ましい。充電反応を効率的に進行させることができるからである。
本発明においては、上記気体極層に対する上記浸漬面の相対的な移動が、放電および充電に伴う上記気体極層での放電生成物の生成または分解を利用するものとすることができる。本発明の金属気体電池を簡便なものとすることができるからである。
本発明においては、上記電解液が、上記気体極層を浸漬する気体極層側電解液と、上記負極層を浸漬する負極層側電解液からなり、上記気体極層と負極層との間には、アルカリ金属イオン伝導性を有する固体電解質材料からなり、さらに、上記気体極層側電解液および負極層側電解液が混合しないように形成された固体電解質層を有するもの、または、上記気体極層が上記電解液に対して浮力により保持されたものとすることができる。本発明の金属気体電池を簡便なものとすることができるからである。
本発明においては、上記気体極層に対する上記浸漬面の相対的な移動が浸漬面移動手段によるものとすることができる。上記気体極層に対する上記浸漬面の相対的な移動の制御が容易だからである。
本発明は、導電性材料を含有する気体極層を有する気体極と、アルカリ金属元素を有する負極活物質を含有する負極層を有する負極と、上記負極層および上記気体極層の間でアルカリ金属イオンの伝導を行う電解液と、を有する金属気体電池であって、上記気体極層は、上記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、上記気体極層の負極層側界面が、上記電解液および気体の界面である浸漬面に対して平行を保つように形成されていることを特徴とする金属気体電池を提供する。
本発明によれば、上記気体極層の負極層側界面が、上記電解液および気体の界面である浸漬面に対して平行を保つように形成されていることにより、上記金属気体電池が傾斜した状態で用いられる場合に、上記気体極層および電解液が安定的に接触するものとすることができる。このため、放電反応および充電反応を安定的に進行させることができ、電池特性を向上させることができる。
本発明においては、上記気体極層が上記電解液に対して浮力により保持されたものとすることができる。本発明の金属気体電池を簡便なものとすることができるからである。
本発明においては、上記気体極層の負極層側界面の上記浸漬面に対する平行が、平行保持手段により保たれるものとすることができる。上記気体極層の負極層側界面を上記浸漬面に対して平行を保つ制御が容易だからである。
本発明は、電池特性を向上させることができる金属気体電池を得ることができるという効果を奏する。
本発明の金属気体電池のA−1態様の第1態様の一例を示す概略断面図である。 本発明の金属気体電池のA−1態様の第1態様の他の例を示す概略断面図である。 本発明の金属気体電池のA−1態様の第2態様の一例を示す概略断面図である。 本発明の金属気体電池のA−2態様の一例を示す概略断面図である。 本発明の金属気体電池のA−2態様の他の例を示す概略断面図である。 本発明の金属気体電池のA−2態様の他の例を示す概略断面図である。 本発明の金属気体電池のA−2態様の他の例を示す概略断面図である。 本発明の金属気体電池のB−1態様の一例を示す概略断面図である。 本発明の金属気体電池のB−2態様の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の金属気体電池について詳細に説明する。
本発明の金属気体電池は、上記気体極層が、上記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、放電および充電の少なくとも一方の進行に応じて、上記気体極層に対して上記電解液および気体の界面である浸漬面が相対的に移動するように形成されている態様(A態様)と、上記気体極層の負極層側界面が、上記電解液および気体の界面である浸漬面に対して平行を保つように形成されている態様(B態様)と、の2つの態様に分けることができる。以下、本発明の金属気体電池を、各態様に分けて説明する。
1.A態様
まず、本発明の金属気体電池のA態様について説明する。本態様の金属気体電池は、上記気体極層が、上記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、放電および充電の少なくとも一方の進行に応じて、上記気体極層に対して上記電解液および気体の界面である浸漬面が相対的に移動するように形成されているものである。
本態様における気体極層に対する浸漬面の移動方向および移動時期としては、放電および充電の少なくとも一方の進行に応じて上記気体極層に対して浸漬面が相対的に移動するものであれば特に限定されるものではないが、なかでも、少なくとも放電の進行に応じて、上記気体極層に対して浸漬面が相対的に移動するものであることが好ましく、特に、少なくとも放電の進行に応じて、上記気体極層に対して上記浸漬面が上記気体極層の上記電解液側から気体側に相対的に移動するものであることが好ましい。少なくとも放電の進行に応じて、上記気体極層に対して浸漬面が相対的に移動するものであることにより、上述したように、放電の進行に応じて、アルカリ金属イオンおよび酸素の両者を必要量供給することができる浸漬面付近領域を移動させることができ、放電反応の反応速度を向上させることができるからである。また、移動方向が、上記気体極層に対して上記浸漬面が上記電解液側から気体側に移動するものであることにより、高負荷がかかった場合であっても、上記気体極層の気体側表面が上記放電生成物により被覆され、上記気体極層への酸素輸送経路が閉塞されることのないものとすることができるからである。
また、本態様においては、放電時にのみ、上記気体極層に対して上記浸漬面が上記気体極層の上記電解液側から気体側に相対的に移動するものであっても良い。放電完了時の上記気体極層に対する浸漬面の位置である放電完了位置を維持し、上記気体極層が上記電解液中に十分に浸漬している状態を維持することにより、充電反応を効率よく進行させることができるからである。
なお、放電時にのみその放電の進行に応じて上記気体極層に対して上記浸漬面を移動させるものである場合には、通常、充電完了時から放電開始時までの間に、上記浸漬面の位置を充電完了時の位置から、後述する放電開始時の位置に移動するものである。
また、充電完了時とは、予め設定された電位(充電完了電位)まで電位が上昇したときをいうものであり、放電開始時とは、上記充電完了電位の状態から放電を開始するときをいうものであり、放電完了時とは、予め設定された電位(放電完了電位)まで電位が低下したときをいうものである。ここで、予め設定された電位(充電完了電位および放電完了電位)については、本態様の金属気体電池の用途等に応じて適宜設定されるものである。
本態様における気体極層に対する上記浸漬面の放電完了時の位置としては、上記気体極層が上記電解液に少なくともその一部が浸漬されているものであれば特に限定されるものではないが、上記気体極層に生成した放電生成物を全て上記電解液に浸漬させた状態とする位置であることが好ましく、特に上記気体極層および放電生成物を全て上記電解液に浸漬させた状態とする位置であることが好ましい。上記放電生成物が上記電解液に浸漬していることにより、充電反応を効率的に進行させることができるからである。また、上記気体極層の一部が上記電解液に浸かっている状態から、上記気体極層および放電生成物の全てが上記電解液に浸漬している状態とした場合には、上記気体極層の上記浸漬面付近領域として使用する面積を広いものとすることができ、放電反応の反応速度を効果的に向上させることができるからである。その結果、良好な電池特性を有するものとすることができるからである。
本態様における気体極層に対する上記浸漬面の放電開始時の位置としては、上記気体極層が上記電解液に少なくともその一部が浸漬されているもの、すなわち、上記気体極層の一部のみが上記電解液と接している状態とする位置であれば特に限定されるものではないが、なかでも、上記気体極層の電解液側表面から気体側表面までの距離をHとした場合に、電解液側表面から0.50H以下の位置であることが好ましく、特に電解液側表面から0.25H以下の位置であることが好ましく、なかでも特に電解液側表面から0.10H以下の位置であることが好ましい。このような位置から、放電の進行に応じて上記気体極層に対して上記浸漬面を電解液側から気体側に移動させることにより、気体極層を有効に利用することが可能となり、電池の容量を増大させることができるからである。
このような本態様の金属気体電池としては、上記気体極層が、上記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、放電および充電の少なくとも一方の進行に応じて、上記気体極層に対して上記浸漬面が相対的に移動するように形成されているものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、充放電に伴う上記気体極層での放電生成物の生成または分解を利用する態様(A−1態様)と、上記気体極層に対して上記浸漬面を移動させることができる浸漬面移動手段を用いる態様(A−2態様)と、の2つの態様を挙げることができる。以下、A態様の金属気体電池を、各態様に分けて説明する。
(1)A−1態様
本態様の金属気体電池は、上述した金属気体電池であって、充放電に伴う上記気体極層での放電生成物の生成または分解を利用する態様である。
ここで、上記放電生成物の上記気体極層での生成または分解を利用するとは、上記気体極層での放電生成物の生成または分解に伴う体積変化、または、上記気体極層の密度変化を利用し、上記気体極層に対して浸漬面を移動させることをいうものである。
このような放電生成物を利用して、上記気体極層に対して上記浸漬面が相対的に移動する金属気体電池としては、上記浸漬面を放電および充電の少なくとも一方の進行に応じて所望の精度で移動させることができる方法であれば特に限定されるものではないが、具体的には、上記気体極層を上記電解液に対して浮力により保持させる態様(第1態様)と、上記電解液を上記気体極層を浸漬する気体極層側電解液と上記負極層を浸漬する負極層側電解液とからなるものとし、上記気体極層と負極層との間には、アルカリ金属イオン伝導性を有する固体電解質材料からなり、さらに、上記気体極層側電解液および負極層側電解液が混合しないように配置された固体電解質層を有するものとする態様(第2態様)と、の2つの態様を挙げることができる。以下、A−1態様の金属気体電池を、各態様に分けて説明する。
(a)第1態様
本態様の金属気体電池は、上述した金属気体電池であって、上記気体極層を上記電解液に対して浮力により保持させる態様である。
本態様においては、放電の進行により上記放電生成物が上記気体極層に生成することにより、上記電解液に対して浮力により保持される気体極層の密度が増加し、上記電解液に対して沈降させることができる。一方、充電の進行により、上記放電生成物が上記気体極層から分解されることにより、上記気体極層の密度が低下し、上記電解液に対して浮上させることができる。
このように、放電および充電の進行に応じて上記気体極層を移動させることができることにより、上記気体極層に対して上記浸漬面を移動させることができるのである。
このような本態様の金属気体電池を、図を参照しながら説明する。図1は、本態様の金属気体電池の一例を示す概略断面図である。ここで、図1(a)は、本態様の金属気体電池10の充電完了時の状態を示すものであり、図1(b)は、本態様の金属気体電池10の放電もしくは充電途中の状態を示すものであり、図1(c)は、本態様の金属気体電池10の放電完了時の状態を示すものである。
図1に例示するように、本態様の金属気体電池10は、負極集電体2と、負極集電体2に接続された負極リード2aと、負極集電体2上に形成され、アルカリ金属元素を有する負極活物質(例えば金属Li)を含有する負極層3と、導電性材料(例えばカーボンブラック)、触媒(例えば二酸化マンガン)および結着材(例えばポリフッ化ビニリデン)を含有する気体極層4、および気体極層4の集電を行い、カーボン材料から構成されている気体極集電体5を有する気体極6と、気体極集電体5に接続された気体極リード5aと、負極層3および気体極層4を浸し、有機溶媒電解液からなる電解液7と、負極層3、気体極6および電解液7を収納する電池ケース1と、を有するものである。
また、上記気体極6は、上記気体極集電体5を介して接続され、内部に密閉された空洞を有する中空体からなる浮力手段11を備えるものであり、この浮力手段11により上記気体極層4は、上記電解液7に対して浮力により保持されるものである。
ここで、図1(a)に示す充電完了時の状態から放電が進行することにより、上記気体極層4のうち上記電解液7に接触している領域において上記放電生成物が生成する。ここで、上記気体極層4の浸漬面より電解液7側の領域では、上記電解液7よりも密度の高い放電生成物が生成することにより、上記電解液7に対して上記電解液7に浸漬されている領域の気体極層4の比重が増加する。また、例えば、上記気体極層4の毛管現象等の作用により浸漬面より気体側において、電解液に接触する領域においても放電生成物が生成し、これにより上記浸漬面上の上記気体極層4の質量が増加する。これらの作用により、放電が進行とすると共に、上記気体極層4が電解液7中に沈降する(図1(b))。さらに、放電が進行すると、上記作用により、上記気体極6の上記電解液7中への沈降が進み、最終的には、上記気体極層4およびこれに付着した放電生成物が上記電解液中に完全に浸漬した状態となる(図1(c))。
なお、上記電解液および気体の界面である浸漬面とは、図1(a)においてAで示される電解液7および気体の界面をいうものである。
従来の金属気体電池では、上述したように、上記気体極層が電解液中に完全に浸漬した状態で用いられる場合には、上記電解液中に溶存している酸素により上述した反応が進行されることになり、放電反応の反応速度が低いものとなる可能性があった。
また、上記気体極層の一部が電解液に浸漬した状態で用いられる場合、上記気体極層の気液界面と接する領域またはその近傍である領域、すなわち、浸漬面付近領域では酸素が供給され易いため、放電初期の段階では良好な反応速度が得られるが、放電反応の進行に伴い上記気体極層の上述した浸漬面付近領域に放電生成物が生成し電解液との接触が困難になることから、放電反応の速度が低下し、電池特性が低いものとなるおそれがあった。
一方、本態様によれば、上記浸漬面に対して上記気体極層が放電の進行に応じて電解液側から気体側に移動することにより、上記気体極層の浸漬面付近領域であった領域に上記放電生成物が生成し、放電反応の反応速度が低下した場合であっても、この放電の進行に伴い、上記放電生成物が生成していない領域に新たに浸漬面付近領域を形成することができる。この新たに形成された浸漬面付近領域には、上記気体極層にアルカリ金属イオンおよび酸素の両者を安定的に必要量供給できるものとすることができるため、放電反応の反応速度を向上させることができ、結果として、良好な電池特性を有する金属気体電池とすることができるのである。
また、上記気体極層の一部が上記電解液に浸かっている状態から、放電の進行に応じて、上記気体極層に対して上記浸漬面を電解液側から気体側に移動させることができることにより、例え、高負荷がかかった場合であっても、上記気体極層の気体側表面が上記放電生成物により被覆され、上記気体極層への酸素輸送経路が閉塞されることのないものとすることができる。
また、上記気体極層を上記電解液に対して浮力により保持させることにより、上記気体極層に対する浸漬面の移動を、特に、他の手段を設けることなく行うことができることから、本態様の金属気体電池を簡便なものとすることができる。
本態様の金属気体電池は、上記気体極、電解液、および負極を少なくとも有するものである。また、通常、上記気体極、電解液、および負極を収納する電池ケース、およびセパレータを有するものである。
以下、本態様の金属気体電池の各構成について説明する。
(i)気体極
本態様に用いられる気体極は気体極層を有するものであり、通常、これに加えて、気体極集電体を有するものである。
a.気体極層
本態様における気体極層は、上記電解液に少なくともその一部が浸漬されているものであり、かつ、少なくとも放電開始時において上記電解液に対して浮力により保持されているもの、すなわち、少なくとも放電開始時において上記電解液に浮いているものである。
なお、放電完了時においては、上記電解液に対して浮力により保持されているものであっても良く、例えば、後述するセパレータ上に載置される等することにより保持されるものであっても良い。
本態様において、上記気体極層に浮力を付与する浮力付与方法としては、少なくとも放電開始時において上記気体極層を上記電解液に対して浮力により保持することができる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば上記気体極層に浮力を付与できる浮力手段を用いる方法、上記気体極層の上記電解液に対する比重を調整する方法等を挙げることができる。
まず、上記浮力手段を用いる方法について説明する。本態様に用いられる浮力手段としては、少なくとも放電開始時において上記気体極層を上記電解液に対して浮力により保持することができる浮力を付与できるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、内部に密閉された空洞を有する中空体や、発泡樹脂等の多孔質体等を挙げることができる。
本態様に用いられる浮力手段の形成場所としては、上記気体極層を上記電解液に対して浮力により保持することができる位置であれば特に限定されないが、例えば、既に説明した図1に示すように、上記気体極層の外部とすることができる。
上記浮力手段が、上記気体極層外部に形成される場合には、上記気体極層に直接接するように形成されるものであっても良く、他の部材を介して接するものであっても良い。
また、浮力手段の形成場所としては、上記気体極層の内部であっても良い。具体的には、図2に例示するように、内部に密閉された空洞を有する中空体11を上記気体極層4の内部に配置するものとすることができる。なお、この例においては、上記気体極層は、内部に密閉された空洞を有する中空体である。また、図2中の他の符号については、図1のものと同一のものである。
次に、上記気体極層の上記電解液に対する比重を調整する方法について説明する。本態様において、上記気体極層の比重を調整する方法としては、上記気体極層自体の上記電解液に対する比重を調整し、上記気体極層を上記電解液に対して浮力により保持されるものとする方法であれば特に限定されるものではない。
このような方法としては、具体的には、上記気体極層を構成する気体極層構成材料の材料を選択する材料選択方法を挙げることができる。
また、上記材料選択方法としては、上記気体極層構成材料の選択により浮力を調整するものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、上記気体極層構成材料として上記電解液よりも低密度な材料を選択する方法とすることができる。より具体的には、導電性材料として多孔質構造を有するものを選択する方法や、結着材として、発泡性樹脂を選択する方法を挙げることができる。
また、本態様においては、上述した浮力付与方法として、例えば、上記浮力手段を用いる方法や、上記気体極層の比重を調整する方法等を単独で用いるものであっても良く、複数の方法を組み合わせて用いるものであっても良い。
このような本態様に用いられる気体極層は、少なくとも導電性材料を含有するものである。
本態様における気体極層に用いられる導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば炭素材料等を挙げることができる。さらに、炭素材料は、多孔質構造を有するものであっても良く、多孔質構造を有しないものであっても良いが、本態様においては、多孔質構造を有するものであることが好ましい。比表面積が大きく、多くの反応場を提供することができるからである。多孔質構造を有する炭素材料としては、具体的にはメソポーラスカーボン等を挙げることができる。一方、多孔質構造を有しない炭素材料としては、具体的にはグラファイト、アセチレンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンファイバー等を挙げることができる。気体極層における導電性材料の含有量としては、例えば65重量%〜99重量%の範囲内、中でも75重量%〜95重量%の範囲内であることが好ましい。導電性材料の含有量が少なすぎると、反応場が減少し、電池容量の低下が生じる可能性があり、導電性材料の含有量が多すぎると、相対的に触媒の含有量が減り、充分な触媒機能を発揮できない可能性があるからである。
本態様に用いられる導電性材料は、触媒を担持していることが好ましい。電極反応がよりスムーズに行われるからである。上記触媒としては、例えばコバルトフタロシアニンおよび二酸化マンガン等を挙げることができる。気体極層における触媒の含有量としては、例えば1重量%〜30重量%の範囲内、中でも5重量%〜20重量%の範囲内であることが好ましい。触媒の含有量が少なすぎると、充分な触媒機能を発揮できない可能性があり、触媒の含有量が多すぎると、相対的に導電性材料の含有量が減り、反応場が減少し、電池容量の低下が生じる可能性があるからである。
本態様に用いられる気体極層は、少なくとも導電性材料を含有するものであるが、必要に応じて、導電性材料を固定化する結着材を含有することが好ましい。結着材としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。上記気体極層における結着材の含有量としては、特に限定されるものではないが、例えば30重量%以下、中でも1重量%〜10重量%の範囲内であることが好ましい。
本態様に用いられる気体極層の厚さは、金属気体電池の用途等により異なるものであるが、例えば2μm〜500μmの範囲内、中でも5μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。
b.気体極集電体
本態様に用いられる気体極集電体は、気体極層の集電を行うものである。気体極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、カーボン等を挙げることができる。気体極集電体の形状としては、例えば箔状、板状およびメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。中でも、本態様においては、気体極集電体の形状がメッシュ状であることが好ましい。集電効率に優れているからである。この場合、通常、気体極層の内部にメッシュ状の気体極集電体が配置される。さらに、本態様の金属気体電池は、メッシュ状の気体極集電体により集電された電荷を集電する別の気体極集電体(例えば箔状の集電体)を有していても良い。また、本態様においては、後述する電池ケースが気体極集電体の機能を兼ね備えていても良い。
本態様における気体極集電体の厚さは、例えば10μm〜1000μmの範囲内、中でも20μm〜400μmの範囲内であることが好ましい。
なお、本態様における気体極集電体は、上記気体極層が移動する場合には、通常、上記気体極層と共に移動するものである。
c.気体極の製造方法
本態様における気体極の形成方法は、上述した気体極を形成することができる方法であれば特に限定されるものではない。気体極の形成方法の一例としては、まず、導電性材料、触媒および結着材を含有する気体極層形成用の組成物を作製し、次に、この組成物を、気体極集電体上に塗布して、乾燥する方法等を挙げることができる。
(ii)電解液
本態様における電解液は、上記負極層および上記気体極層の間でアルカリ金属イオンの伝導を行うものである。
このような電解液としては、金属イオン伝導性を有し、かつ、上記放電生成物が不溶なものであれば特に限定されるものではないが、金属気体電池に一般的に用いられる非水電解液を使用することができる。このような非水電解液としては、例えば、有機溶媒および金属塩を含む有機溶媒電解液や、疎水性イオン性液体等を挙げることができる。
本態様における有機溶媒電解液に用いられる有機溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランおよびこれらの混合物等を挙げることができる。また、上記有機溶媒は、酸素溶解性が高い溶媒であることが好ましい。溶存した酸素を効率良く反応に用いることができるからである。
本態様における金属塩としては、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択されるものであるが、例えば、リチウム気体電池に用いられる場合には、通常、リチウム塩を含有する。
このようなリチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClOおよびLiAsF等の無機リチウム塩;およびLiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
上記有機溶媒電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.5mol/L〜3mol/Lの範囲内である。
また、本態様に用いられる疎水性イオン性液体としては、有機又は無機塩で90℃以下の融点をもつ化合物を意味し、好ましくは70℃以下の融点をもつ化合物、より好ましくは25℃以下の融点をもつ化合物である。
このような疎水性イオン性液体の具体例としては、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「DEMETFSI」と記述することがある。)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「EMITFSI」と記述することがある。)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「BMITFSI」と記述することがある。)等を挙げることができる。
(iii)負極
本態様に用いられる負極は、アルカリ金属元素を有する負極活物質を含有する負極層を有するものであり、通常、これに加えて、上記負極層の集電を行う負極集電体と、を有するものである。
a.負極層
本態様に用いられる負極層は、少なくとも、アルカリ金属元素を有する負極活物質を含有する。上記アルカリ金属元素としては、例えばLi、NaおよびK等を挙げることができ、中でもLiが好ましい。エネルギー密度の高い電池を得ることができるからである。
本態様に用いられる負極活物質は、アルカリ金属イオンを吸蔵・放出することができることが好ましい。このような負極活物質としては、アルカリ金属元素を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば金属単体、合金、金属酸化物、金属窒化物等を挙げることができる。さらに、リチウム元素を有する合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等を挙げることができる。また、リチウム元素を有する金属酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。
また、本態様における負極層は、負極活物質のみを含有するものであっても良く、負極活物質の他に、導電性材料および結着材の少なくとも一方を含有するものであっても良い。例えば、負極活物質が箔状である場合は、負極活物質のみを含有する負極層とすることができる。一方、負極活物質が粉末状である場合は、負極活物質および結着材を有する負極層とすることができる。なお、導電性材料および結着材については、上述した「(i)気体極」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
b.負極集電体
本態様に用いられる負極集電体は、負極層の集電を行うものである。負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、銅、ステンレス、ニッケル等を挙げることができる。上記負極集電体の形状としては、例えば箔状、板状およびメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。本態様においては、後述する電池ケースが負極集電体の機能を兼ね備えていても良い。
c.負極の形成方法
本態様における負極の形成方法は、上述した負極を形成することができる方法であれば特に限定されるものではない。負極の形成方法の一例としては、箔状の負極活物質を、負極集電体上に配置して、加圧する方法を挙げることができる。また、負極の形成方法の他の例としては、負極活物質および結着材を含有する負極層形成用の組成物を作製し、次に、この組成物を、負極集電体上に塗布して、乾燥する方法等を挙げることができる。
(iv)電池ケース
次に、本態様に用いられる電池ケースについて説明する。本態様に用いられる電池ケースの形状としては、上述した気体極、負極、電解液を収納することができれば特に限定されるものではないが、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。また、電池ケースは、大気開放型の電池ケースであっても良く、密閉型の電池ケースであっても良い。大気開放型の電池ケースは、上述した図1に示すように、大気と接触可能な電池ケースである。一方、電池ケースが密閉型電池ケースである場合は、密閉型電池ケースに、気体(気体)の供給管および排出管を設けることが好ましい。この場合、供給・排出する気体は、酸素濃度が高いことが好ましく、純酸素であることがより好ましい。また、放電時には酸素濃度を高くし、充電時には酸素濃度を低くすることが好ましい。
(v)金属気体電池
本態様の金属気体電池の種類としては、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、なかでも、二次電池であることが好ましい。さらに、金属気体電池の種類として、金属の種類の関係では、例えばリチウム気体電池、ナトリウム気体電池、マグネシウム気体電池、カルシウム気体電池およびカリウム気体電池等を挙げることができ、中でもリチウム気体電池が好ましい。また、本発明の金属気体電池の用途は、特に限定されるものではないが、例えば車両搭載用途、定置型電源用途、家庭用電源用途等を挙げることができる。
本態様の金属気体電池は、上述した気体極、電解液、および負極を少なくとも含むものであるが、気体極および負極の間に、セパレータを通常有するものである。
このようなセパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;および樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
また、本態様の金属気体電池は、気体極層、電解液および負極層がこの順で配置された発電要素が、中間集電体を介して複数積層されているものであっても良い。
また、本態様の金属気体電池は、通常、図1に示すように、上記気体極層および負極層が、上記浸漬面に対して平行方向に配置されるものが用いられるが、特にこれに限定されるものではなく、上記各部材が垂直方向に配置されるものであっても良い。
(b)第2態様
本態様の金属気体電池は、上述した金属気体電池であって、上記電解液を上記気体極層を浸漬する気体極層側電解液と上記負極層を浸漬する負極層側電解液とからなるものとし、上記気体極層と負極層との間には、アルカリ金属イオン伝導性を有する固体電解質材料からなり、さらに、上記気体極層側電解液および負極層側電解液が混合しないように配置された固体電解質層を有するものとする態様である。
本態様においては、上記固体電解質層を用いているので、上記気体極層側電解液および負極層側電解液が混合せず、かつ、上記負極層から溶出したアルカリ金属イオンを透過させることができる。このため、放電が進行しているときには、負極層側電解液から気体極層側電解液にアルカリ金属イオンが移動しこのアルカリ金属イオンが上記気体極層で酸化物、すなわち、放電生成物となる。この際に、上記気体極層側電解液の液量自体は変化しないことから、この生成した放電生成物の体積に応じて上記気体極層側電解液の界面、すなわち、浸漬面が上昇し、上記浸漬面を電解液側から気体側に移動させることができる。また、充電が進行しているときには、上記気体極層に付着していた放電生成物が分解されてアルカリ金属イオンが上記気体極層側電解液に溶出する。溶出したアルカリ金属イオンは、その後、上記気体極層側電解液から負極層側電解液に移動し、上記負極層に含まれることになる。この際に、上記気体極層から消失した放電生成物の体積に応じて上記気体極層側電解液の界面が低下し、上記浸漬面を気体側から電解液側に移動させることができるのである。
なお、本態様のように上記気体極層と上記負極層との間に上記気体極層側電解液および負極層側電解液を分離する固体電解質層を有さない一般的な構成の金属気体電池では、放電時および充電時のいずれの場合でも、一方の電極層(気体極層または負極層)の体積が増大した場合は他方の電極層の体積が減少するため、上記気体極層側電解液の界面変動を十分に引き起こすことができず、本態様のような効果は奏し得ないものである。
このような本態様の金属気体電池を、図を参照しながら具体的に説明する。図3は、本態様の金属気体電池の一例を示す概略断面図である。図3に例示するように、有機溶媒電解液からなる負極層側電解液7aおよび気体極層と接し、疎水性イオン性液体からなる気体極層側電解液7bからなる電解液7を用い、かつ、上記気体極層4の負極層側表面に積層され、アルカリ金属イオン伝導性を有する固体電解質材料からなり、さらに、上記負極層側電解液7aおよび気体極層側電解液7bが混合しないように配置された固体電解質層14とを有するものとすることができる。
ここで、図3(a)に示す充電完了時の状態から、放電が進行することにより、上記気体極層4のうち、上記気体極層側電解液7bと接する箇所に上記放電生成物(図示せず)が生成することにより、上記気体極層側電解液7bは、その生成した放電生成物の体積分だけ界面を上昇、すなわち、上記浸漬面を気体側に移動させる(図3(b))。そして、さらに放電が進行することにより浸漬面がさらに上昇し、上記気体極層4および放電生成物が上記電解液7b中に完全に浸漬した状態とする(図3(c))。
なお、図3中の他の符号については、図1のものと同一のものである。
本態様によれば、上記気体極層に対して上記電解液および気体の界面である浸漬面が移動するように形成されていることにより、上述したように放電反応の反応速度を向上させることができ、良好な電池特性を有するものとすることができる。また、例え、高負荷がかかった場合であっても、上記気体極層の気体側表面が上記放電生成物により被覆され、上記気体極層への酸素輸送経路が閉塞されることのないものとすることができる。
また、このような構成とすることにより、上記気体極層に対する浸漬面の移動を、特に、他の手段を設けることなく行うことができることから、本態様の金属気体電池を簡便なものとすることができる。
さらに、充放電時に上記気対極層側電解液が分解されることにより分解成分が生じた場合であっても、このような分解成分が上記負極層と接触することを防ぐことができるため、上記分解成分が上記負極層と接触し絶縁膜となることを防ぐことができる。その結果、上記負極層で反応の阻害が生じることを防ぐことができるからである。
本態様の金属気体電池は、上記気体極、電解液、負極、および固体電解質層を少なくとも有するものである。また、通常、上記電池ケースおよびセパレータを有するものである。以下、本態様の金属気体電池の各構成について説明する。
なお、上記負極、電池ケースおよびセパレータについては、上記「(a)第1態様」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの説明を省略する。
(i)固体電解質層
本態様に用いられる固体電解質層は、アルカリ金属イオン伝導性を有する固体電解質材料からなり、上記気体極層と負極層との間に、上記気体極層側電解液および負極層側電解液が混合しないように形成されるものである。
このような固体電解質層を構成する固体電解質材料としては、アルカリ金属イオン伝導性および電解液不透過性を有するものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、アルカリ金属がリチウムである場合には、Li1.5TiSi0.42.612、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO等のナシコン(NASICON)型、LiLaZr12、LiBaLaTa12等のガーネット型、Li0.5La0.5TiO等のペロブスカイト型、Li3.60.4Si0.5、Li3.40.6Ge0.4等のリシコン(LISICON)型、LiO−B、LiCl−LiO−B、LiO−SiO、LiSO−LiPO、LiO−Nb、LiO−Ta等のガラスタイプ等を挙げることができる。
本態様における固体電解質層の形成位置として、上記電解液との関係では、上記気体極層と負極層との間に、上記気体極層側電解液および負極層側電解液が混合しないように配置されるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、既に説明した図3に示すように、電池ケース内を区切るように配置する方法を挙げることができる。本態様の金属気体電池を簡便なものとすることができるからである。
また、本態様における固体電解質層の形成位置として、上記気体極層との関係では、上記気体極層と密着するように配置されるものであっても良く、上記気体極層と分離して形成されるものであっても良いが、本態様においては、なかでも、上記気体極層の負極層側表面に密着するように形成されるものであることが好ましい。上記気体極層の負極層側表面に上記固体電解質層が積層されていることにより、充電時に、上記気体極層に付着した放電生成物が分解する際に放出される酸素や二酸化炭素等のガスが、上記気体極層の負極層側表面に滞留することを防ぐことができる。このため、上記気体極層表面での充電反応の停止が生じることなく充電を進行させることができる。したがって、効率的に充電を行うことができるからである。
本態様における固体電解質層の厚みは、上記気体極層側電解液および負極層側電解液が混合しないものであれば特に限定されるものではないが、一般的な固体電解質層の厚みとすることができる。
具体的には、10μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、なかでも50μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内であることにより、上記気対極層側電解液および負極層側電解液が混ざり合うことを安定的に防ぐことができるからである。
(ii)電解液
本態様に用いられる電解液は、上記負極層および上記気体極層の間でアルカリ金属イオンの伝導を行うものであり、上記気体極層を浸漬する気体極層側電解液と、上記負極層を浸漬する負極層側電解液からなるものである。
このような気体極層側電解液としては、金属イオン伝導性を有し、かつ、上記放電生成物が不溶なものであれば特に限定されるものではないが、金属気体電池に一般的に用いられる非水電解液を使用することができる。また、負極層側電解液としては、金属イオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、金属気体電池に一般的に用いられる非水電解液を使用することができる。
このような気体極層側電解液および負極層側電解液としては、具体的には、上記有機溶媒電解液および疎水性イオン性液体等の非水電解液を用いることができる。
また、上記気体極層側電解液および負極層側電解液は、同一であっても良く、異なっていても良い。
本態様においては、なかでも、上記気体極層側電解液が疎水性イオン性液体であることが好ましく、特に、上記気体極層側電解液が疎水性イオン性液体であり、かつ、上記負極層側電解液が有機溶媒電解液であることが好ましい。上記疎水性イオン性液体は揮発性が低く上記電解液量の経時的減少が少ないことから、繰り返し使用の際にも電解液量の減少が少ないものとすることができ、上記浸漬面の制御に優れたものとすることができるからである。
また、上記有機溶媒電解液は、金属イオン伝導性に優れるものであるため、電池特性を向上させることができる。このため、疎水性イオン性液体を気体極層側電解液として用い、有機溶媒電解液を上記負極層側電解液として用いることにより、金属イオン伝導性に優れ、かつ、上記浸漬面の制御に優れたものとすることができるからである。
なお、本態様に用いられる非水電解液については、上記「(a)第1態様」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(iii)気体極
本態様に用いられる気体極は気体極層を有するものであり、通常、これに加えて、気体極集電体を有するものである。
なお、気体極集電体については、上記「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本態様における気体極層の形成状態としては、通常、上記電池ケースもしくは上記固体電解質層に固定されて形成されるものであるが、上記固体電解質層に対する位置が固定されるものであれば特にこれに限定されるものではない。
なお、本態様に用いられる気体極層の構成材料および気体極層の厚みについては、上記「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様のものとすることができる。
(iv)金属気体電池
本態様の金属気体電池は、通常、既に説明した図3に示すように、上記気体極層および負極層が、上記浸漬面に対して平行方向に配置されるものが用いられるが、特にこれに限定されるものではなく、上記各部材が垂直方向に配置されるものであっても良い。
また、本態様の金属気体電池の種類、用途については、上記「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様とすることができる。
(2)A−2態様
次に、A態様の金属気体電池のA−2態様について説明する。本態様の金属気体電池は、上述した金属気体電池において、上記浸漬面移動手段を用いる態様である。
このような本態様の金属気体電池を、図を参照しながら説明する。図4は、本態様の金属気体電池の一例を示す概略断面図である。図4に例示するように、本態様の金属気体電池10は、上記気体極層4を含む気体極6を把持する把持部12と、上記把持部12を支持するワイヤ等の支持部13と、上記支持部13を上下に移動することができる巻き上げ装置等の動力部14とを有する浸漬面移動手段を有し、さらに、放電および充電の進行状況を検知し、上記浸漬面移動手段の動力部14を制御する信号15aを送信することができる制御部15を有するものである。
なお、図4中の他の符号については、図1のものと同一のものである。
本態様によれば、上記浸漬面移動手段により、上記気体極層に対して上記浸漬面が相対的に移動するように形成されている。このため、上述したように、良好な電池特性を有するものとすることができる。また、例え、高負荷がかかった場合であっても、上記気体極層の気体側表面が上記放電生成物により被覆され、上記気体極層への酸素輸送経路が閉塞されることのないものとすることができる。
また、上記浸漬面移動手段を用いることにより、上記気体極層に対する浸漬面の移動を自由度高く設定することができるため、上記気体極層に対する上記浸漬面の相対的な移動の制御を容易なものとすることができる。
本態様の金属気体電池は、上記気体極、電解液、負極および浸漬面移動手段を少なくとも有し、また、通常、上記電池ケースおよびセパレータを有するものである。また、通常、上記浸漬面移動手段による上記気体極層または浸漬面の移動を制御する制御部を有するものである。以下、本態様の金属気体電池の各構成について説明する。
なお、上記電解液、負極、電池ケースおよびセパレータについては上記「1.A態様」の「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(a)浸漬面移動手段
本態様における浸漬面移動手段としては、上記気体極層に対して上記浸漬面を相対的に移動させることができるものであれば限定されるものではないが、具体的には、上記気体極層を移動させる気体極層移動手段、または、上記浸漬面を移動させる浸漬面調整手段を挙げることができる。
(i)気体極層移動手段
本態様に用いられる気体極層移動手段としては、上記気体極層を移動させることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上記気体極層を把持する把持部と、上記把持部を支持する支持部と、上記支持部を上下に移動させることができる動力部とを有するものとすることができる。
上記支持部としては、上記把持部を支持し、所望の精度で上下移動させることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ワイヤー、棒ねじ等を挙げることができる。
上記動力部としては、上記支持部を上下に移動させることができるものであれば特に限定されるものではなく、上記支持部に合わせて選択されるものであり、例えば、上記支持部がワイヤーである場合には、巻取り装置が用いられる。
また、本態様においては、上記気体極層移動手段が動力部を含まず、手動により上記気体極層を移動させるものであっても良い。
(ii)浸漬面調整手段
本態様に用いられる浸漬面調整手段としては、上記浸漬面を移動させることができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、上記電池ケース内に上記電解液を供給・排出する供給排出手段、上記電解液中に、所定の体積の体積変更用部材を挿入または抽出する体積変更手段等を挙げることができる。
本態様に用いられる供給排出手段としては、上記電池ケース内に上記電解液を供給または排出するものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、図5に例示するように、上記電解液を貯蔵する貯蔵タンク22と、上記貯蔵タンク22から上記電解液を供給または排出するポンプ23とを有するものを挙げることができる。
なお、図5中の他の符号については、図1のものと同一のものである。また、この例においては、放電および充電の進行状況を検知し、上記ポンプ23を制御する信号15aを送信することができる制御部15を有するものである。
本態様に用いられる体積変更手段としては、上記電解液中に、所定の体積の体積変更用部材を挿入し、上記浸漬面を移動させるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、図6に例示するように、上記体積変更用部材24と、上記体積変更用部材24を支持するワイヤ等の支持部13と、上記支持部13を上下に移動することができる巻き上げ装置等の動力部14とを有するものを挙げることができる。
なお、図6中の他の符号については、図1のものと同一のものである。また、この例においては、放電および充電の進行状況を検知し、上記動力部14を制御する信号15aを送信することができる制御部15を有するものである。
(b)制御部
本態様においては、上記浸漬面移動手段による上記気体極層または浸漬面の移動を制御する制御部を有するものであっても良い。
このような制御部としては、放電および充電の進行に応じて、上記気体極層または浸漬面の移動を制御できるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、放電および充電の進行を検知する検知手段を有し、検知した進行状況を信号として上記浸漬面移動手段に送信することができるものとすることができる。
このような検知手段としては、電圧計、電気化学ポテンショスタット等を挙げることができる。
本態様における制御部による制御としては、上記気体極層または浸漬面を放電および充電の進行に応じて所望の位置に移動させるものであれば特に限定されるものではないが、上記制御部に含まれる検知手段が本態様の金属気体電池の電位を検知することができるものである場合、放電の進行に応じた上記気体極層に対する上記浸漬面の相対的な位置が、電位変化に比例して移動させるもの、すなわち、放電開始位置に、電位変化((充電完了電位−現在の電位)/(充電完了電位−放電完了電位))を全移動距離(放電完了位置−放電開始位置)に乗じた距離を加えた位置とするものであることが好ましい。放電反応の反応速度を安定化させることができるからである。
(c)気体極
本態様に用いられる気体極は気体極層を有するものであり、通常、これに加えて、気体極集電体を有するものである。
本態様に用いられる気体極層および気体極集電体については、上記「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(d)金属気体電池
本態様の金属気体電池は、既に説明した図4に示すように、上記気体極層および負極層が、上記浸漬面に対して平行方向に配置されるものであっても良いが、図7に例示するように、上記気体極層4および負極層3が垂直方向に配置されるものであっても良い。また、図7に示すように、上記気体極層4、電解液7および負極層3がこの順で配置された発電要素が複数積層されるものであっても良い。
なお、図7中の他の符号については、図4のものと同一のものである。また、この例においては、気体極層4および負極層3がセパレータ8により隔離されるものである。
また、本態様の金属気体電池の種類、用途については、上記「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様とすることができる。
2.B態様
次に、本発明の金属気体電池のB態様について説明する。本態様の金属気体電池は、上記気体極層が上記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、上記気体極層の負極層側界面が、上記電解液および気体の界面である浸漬面に対して平行を保つように形成されているものである。
なお、平行を保つとは、上記浸漬面および気体極層を安定に接触した状態とすることができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、上記浸漬面に対して上記気体極層の負極層側表面がなす角度が、0°〜30°の範囲内であることであり、なかでも、0°〜15°の範囲内であることが好ましい。上記角度が上述した範囲内であることにより、上記気体極層および電解液を安定的に接触させることができるからである。
このような金属気体電池としては、上記気体極層の負極層側界面が、上記電解液および気体の界面である浸漬面に対して平行を保つように形成されているものであれば特に限定されるものではないが、上記気体極層が上記電解液に対して浮力により保持されている態様(B−1態様)と、上記気体極層の負極層側表面を上記浸漬面に対して平行に保持することができる平行保持手段を用いる態様(B−2態様)と、の2つの態様を挙げることができる。以下、本発明の金属気体電池のB態様について、各態様に分けて説明する。
(1)B−1態様
本態様の金属気体電池は、上述した金属気体電池において、上記気体極層が上記電解液に対して浮力により保持されている態様である。
このような本態様の金属気体電池を、図を参照しながら説明する。図8は、本態様の金属気体電池の一例を示す概略断面図であり、図8(a)は、上記金属気体電池が水平状態で使用される例であり、図8(b)は、上記金属気体電池が傾斜した状態で使用される例である。
図8に例示するように、本態様の金属気体電池10は、上記気体極集電体5を介して接続され、内部に密閉された空洞を有する中空体からなる浮力手段25を備える気体極層4を含む気体極6を有し、上記気体極層4を含む気体極6が上記電解液7に対して浮力により保持されているものである。
ここで、図8(a)に示すような上記金属気体電池が水平状態で用いられている状態から、図8(b)に示すような上記金属気体電池が傾斜状態で用いられる状態になった場合であっても、上記浮力手段25を有することにより、上記気体極層4が上記電解液7に対して浮力により保持されているため、上記気体極層4の負極層側表面を上記浸漬面に対して平行に保つことができる。
なお、図8中の他の符号については、図1のものと同一のものである。
従来の電解液を用いる金属気体電池では、通常、気体極層が電池ケースに固定されている。このため、金属気体電池が傾斜した状態で使用される場合、具体的には、上記金属気体電池が車両用途に用いられ車両が坂道を走行するような場合、上記金属気体電池内において、上記電解液と上記気体極層との間に隙間が生じ、放電および充電の反応が安定的に進行しない可能性があった。
一方、本態様によれば、上記気体極層が上記電解液に対して浮力により保持され、上記気体極層の負極層側界面が、上記電解液および気体の界面である浸漬面に対して平行を保つように形成されていることにより、上記金属気体電池が傾斜した状態で用いられる場合であっても、上記気体極層および電解液が安定的に接触するものとすることができる。このため、放電反応および充電反応を安定的に進行させることができ、電池特性を向上させることができる。
また、本態様によれば、上記気体極層が上記電解液に対して浮力により保持されていることにより、上記気体極層の負極層側表面の上記浸漬面に対する平行を、特に、他の手段を設けることなく保つことができることから、本態様の金属気体電池を簡便なものとすることができる。
本態様の金属気体電池は、上記気体極、電解液、および負極を少なくとも有するものである。また、通常、上記電池ケースおよびセパレータを有するものである。以下、本態様の金属気体電池の各構成について説明する。
なお、上記電解液、負極、電池ケースおよびセパレータについては上記「1.A態様」の「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(a)気体極
本態様に用いられる気体極は気体極層を有するものであり、通常、これに加えて、気体極集電体を有するものである。
なお、上記気体極集電体については、上記「1.A態様」の「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本態様における気体極層は、上記電解液に少なくともその一部が浸漬されているものであり、かつ、上記気体極層が上記電解液に対して浮力により保持されているもの、すなわち、上記電解液に常時浮いているものである。
本態様において、上記気体極層に浮力を付与する浮力付与方法としては、上記気体極層が上記電解液に対して浮力により常時保持されるものとすることができる方法であれば特に限定されるものではないが、具体的には、上記「1.A態様」の「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載の浮力付与方法を用いることができる。
(b)金属気体電池
本態様の金属気体電池は、気体極層、電解液および負極層がこの順で配置された発電要素が、中間集電体を介して複数積層されているものであっても良い。
また、本態様においては、上記気体極層および負極層が、上記浸漬面に対して平行方向に配置されるものであることが好ましい。上記気体極層および浸漬面を平行に保つ効果をより効果的に発揮することができるからである。
本態様の金属気体電池の種類、用途については、上記「1.A態様」の「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様とすることができる。
(2)B−2態様
本態様の金属気体電池は、上述した金属気体電池において、上記平行保持手段を用いる態様である。
このような本態様の金属気体電池を、図を参照しながら説明する。図9は、本態様の金属気体電池の一例を示す概略断面図であり、車両に搭載されて用いられる例を示すものである。また、図9(a)は、車両が平坦な路面を走行している例であり、図9(b)は、車両が坂道を走行している例である。
図9に示すように、本態様の金属気体電池10は、上記平行保持手段として、上記電池ケース1を吊り下げる吊り下げ手段26を有するものである。
このような平行保持手段を有することにより、図9(a)のように、車両が平坦な路面を走行する場合であっても、図9(b)に示すように、車両が坂道を走行する場合であっても、上記気体極層4を水平状態に保つことができ、上記気体極層4の負極層側表面を上記浸漬面に対して平行に保つことができる。
なお、図9中の他の符号については、図1のものと同一のものである。
本態様によれば、上記平行保持手段により、上記気体極層の負極層側界面が、上記浸漬面に対して平行を保たることにより、上記金属気体電池が傾斜した状態で用いられる場合であっても、上記気体極層および電解液が安定的に接触するものとすることができる。このため、放電反応および充電反応を安定的に進行させることができ、電池特性を向上させることができる。
また、本態様によれば、上記平行保持手段を有することにより、上記気体極層の負極層側界面を上記浸漬面に対して平行を保つ制御が容易なものとすることができる。
本態様の金属気体電池は、上記気体極、電解液、負極および平行保持手段を少なくとも有するものである。また、通常、上記電池ケースおよびセパレータを有するものである。以下、本態様の金属気体電池の各構成について説明する。
なお、上記電解液、負極、電池ケースおよびセパレータについては上記「1.A態様」の「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(a)平行保持手段
本態様に用いられる平行保持手段は、上記気体極層を上記電解液に少なくともその一部を浸漬させ、かつ、上記気体極層の負極層側表面を、上記浸漬面に対して平行に保つことができるものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、金属気体電池が傾斜した場合に、上記電池ケース自体を傾斜させることにより、上記気体極層の負極層側表面を上記浸漬面に対して平行に保つ電池ケース平行手段、金属気体電池が傾斜した場合に、上記気体極層を上記電池ケースに対して傾斜させることにより、上記気体極層の負極層側表面を上記浸漬面に対して平行に保つ気体極層平行手段等を挙げることができる。
(i)電池ケース平行手段
本態様における電池ケース平行手段としては、金属気体電池が傾斜した場合に、上記電池ケース自体をその傾斜の角度に応じて傾斜させることにより、上記気体極層の負極層側表面を上記浸漬面に対して平行に保つことができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、重力により常時上記電池ケースを水平に保つ電池ケース常時水平手段、動力により、上記電池ケースの傾きを変化させる電池ケース角度調整手段等を挙げることができる。
a.電池ケース常時水平手段
本態様に用いられる電池ケース常時水平手段としては、重力により常時上記電池ケースを水平に保つことができるものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、既に説明した図9に示すような上記電池ケースを吊り下げる方法や、上記電池ケースが当該電池ケースの傾斜に応じて傾斜するように回転自在に支持された回転軸を有する方法等を挙げることができる。
本態様においては、電池ケース平行手段として上記電池ケース常時水平手段を用いることにより、他の手段を設けることなく上記電池ケースを水平に保つことができることから、本態様の金属気体電池を簡便なものとすることができるといった利点を有する。
b.電池ケース角度調整手段
本態様に用いられる電池ケース角度調整手段としては、動力により、上記電池ケースの傾きを変化させるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記電池ケースに固定され、かつ、上記電池ケースの傾斜角度を変化させることができる回転軸と、上記回転軸を回転させる動力部と、からなるもの等を挙げることができる。
本態様においては、電池ケース平行手段として上記電池ケース角度調整手段を用いることにより、上記電池ケースの移動、角度変化を、自由度高く設定することができることから制御が容易なものとすることができるといった利点を有する。
本態様における電池ケース角度調整手段は、通常、上記電池ケースの傾きを制御する傾斜制御部を有するものである。
このような傾斜制御部としては、上記電池ケースの傾きを水平に保つように制御することができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、本態様の金属気体電池の傾斜状態を検知し、その状態を信号により送信することができる傾斜検知手段を有し、検知した傾斜状態を信号として上記電池ケース角度調整手段に送信することができるものとすることができる。
上記傾斜検知手段としては、本態様の金属気体電池の傾斜状態を精度良く検知できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ジャイロセンサ等を用いることができる。
(ii)気体極層平行手段
本態様における気体極層平行手段としては、金属気体電池が傾斜した場合に、上記気体極層を上記電池ケースに対してその傾斜に応じて傾斜させることにより、上記気体極層の負極層側表面を上記浸漬面に対して平行に保つことができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、重力により常時上記気体極を水平に保つ気体極層常時水平手段、動力により、上記気体極を水平に保つ気体極層角度調整手段等を挙げることができる。
a.気体極層常時水平手段
本態様に用いられる気体極層常時水平手段としては、重力により上記気体極層を水平に保つことができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、上記電池ケース内において、上記気体極層を吊り下げる方法や、上記気体極層が当該気体極層の傾斜に応じて傾斜するように回転自在に支持された回転軸を有する方法等を挙げることができる。
本態様においては、上記気体極層平行手段として上記気体極層常時水平手段を用いた場合には、上記気体極層自身にかかる重力により、他の手段等を設けることなく上記気体極層の負極層側表面を上記浸漬面に対して平行に保つことができることから本態様の金属気体電池を簡便なものとすることができるといった利点を有する。
b.気体極層角度調整手段
本態様に用いられる気体極層角度調整手段としては、上記気体極層の角度を変化させることができるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、上記気体極層に固定され、上記気体極層の傾斜角度を変化させることができる回転軸と、上記回転軸を回転させる動力部と、からなるもの等を挙げることができる。
本態様においては、上記気体極層平行手段として上記気体極層角度調整手段を用いることにより、上記気体極層の移動、角度変化を、自由度高く設定することができることから制御が容易なものとすることができるといった利点を有する。
本態様における気体極層角度調整手段は、通常、上記気体極層の傾きを制御する傾斜制御部を有するものである。
このような傾斜制御部としては、上記気体極層の傾きを水平に保つように制御することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記「(i)電池ケース平行手段」の「b.電池ケース角度調整手段」の項に記載の内容と同様とすることができる。
(b)気体極
本態様に用いられる気体極は気体極層を有するものであり、通常、これに加えて、気体極集電体を有するものである。
なお、気体極層および気体極集電体については、上記「1.A態様」の「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(c)金属気体電池
本態様の金属気体電池は、気体極層、電解液および負極層がこの順で配置された発電要素が、中間集電体および中間リード線等を介して複数積層されているものであっても良い。
また、上記気体極層および負極層の、上記浸漬面に対する配置方法については、上記「(1)B−1態様」の項に記載した内容と同様とすることができる。
また、本態様の金属気体電池の種類、用途については、上記「1.A態様」の「(1)A−1態様」の「(a)第1態様」の項に記載の内容と同様とすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…電池ケース
2…負極集電体
3…負極層
4…気体極層
5…気体極集電体
6…気体極
7…電解液
8…セパレータ
10…金属気体電池

Claims (10)

  1. 導電性材料を含有する気体極層を有する気体極と、
    アルカリ金属元素を有する負極活物質を含有する負極層を有する負極と、
    前記負極層および前記気体極層の間でアルカリ金属イオンの伝導を行う電解液と、
    を有する金属気体電池であって、
    前記気体極層は、前記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、
    放電および充電の少なくとも一方の進行に応じて、前記気体極層に対して前記電解液および気体の界面である浸漬面が相対的に移動するように形成されていることを特徴とする金属気体電池。
  2. 前記浸漬面が、少なくとも放電の進行に応じて、前記気体極層に対して前記浸漬面が前記気体極層の前記電解液側から気体側に相対的に移動するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属気体電池。
  3. 放電完了時の前記浸漬面が、前記気体極層に生成した放電生成物を全て前記電解液に浸漬させた状態とする位置であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属気体電池。
  4. 前記気体極層に対する前記浸漬面の相対的な移動が、放電および充電に伴う前記気体極層での放電生成物の生成または分解を利用するものであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の金属気体電池。
  5. 前記電解液が、前記気体極層を浸漬する気体極層側電解液と、前記負極層を浸漬する負極層側電解液からなり、
    前記気体極層と負極層との間には、アルカリ金属イオン伝導性を有する固体電解質材料からなり、さらに、前記気体極層側電解液および負極層側電解液が混合しないように形成された固体電解質層を有するものであることを特徴とする請求項4に記載の金属気体電池。
  6. 前記気体極層が前記電解液に対して浮力により保持されたものであることを特徴とする請求項4に記載の金属気体電池。
  7. 前記気体極層に対する前記浸漬面の相対的な移動が浸漬面移動手段によるものであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の金属気体電池。
  8. 導電性材料を含有する気体極層を有する気体極と、
    アルカリ金属元素を有する負極活物質を含有する負極層を有する負極と、
    前記負極層および前記気体極層の間でアルカリ金属イオンの伝導を行う電解液と、
    を有する金属気体電池であって、
    前記気体極層は、前記電解液に少なくともその一部が浸漬されており、
    前記気体極層の負極層側界面が、前記電解液および気体の界面である浸漬面に対して平行を保つように形成されていることを特徴とする金属気体電池。
  9. 前記気体極層が、前記電解液に対して浮力により保持されたものであることを特徴とする請求項8に記載の金属気体電池。
  10. 前記気体極層の負極層側界面の前記浸漬面に対する平行が、平行保持手段により保たれるものであることを特徴とする請求項8に記載の金属気体電池。
JP2009143487A 2009-06-16 2009-06-16 金属気体電池 Active JP5412977B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009143487A JP5412977B2 (ja) 2009-06-16 2009-06-16 金属気体電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009143487A JP5412977B2 (ja) 2009-06-16 2009-06-16 金属気体電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011003313A true JP2011003313A (ja) 2011-01-06
JP5412977B2 JP5412977B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=43561136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009143487A Active JP5412977B2 (ja) 2009-06-16 2009-06-16 金属気体電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5412977B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011103203A (ja) * 2009-11-10 2011-05-26 Ohara Inc リチウム空気電池
WO2013051309A1 (ja) * 2011-10-07 2013-04-11 トヨタ自動車株式会社 リチウム空気電池用の電解液
JP2013125750A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Samsung Electronics Co Ltd 保護負極、これを含むリチウム空気電池及びこれを含む全固体電池
JP5470666B1 (ja) * 2013-09-10 2014-04-16 亮 山村 空気電池
JP2017076595A (ja) * 2015-10-16 2017-04-20 台湾ナノカーボンテクノロジー股▲ふん▼有限公司 非固定式海水電池
JP2018060778A (ja) * 2014-10-10 2018-04-12 株式会社半導体エネルギー研究所 蓄電装置
KR20190122829A (ko) * 2017-03-10 2019-10-30 이네오바 가부시키가이샤 금속 음극전지
US20200006828A1 (en) * 2018-06-29 2020-01-02 Form Energy Inc., Metal air electrochemical cell architecture
CN114204040A (zh) * 2021-10-27 2022-03-18 中国科学院长春应用化学研究所 一种具有可转动气体电极的电池
US11664547B2 (en) 2016-07-22 2023-05-30 Form Energy, Inc. Moisture and carbon dioxide management system in electrochemical cells

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008041521A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気電池
JP2008300346A (ja) * 2007-05-01 2008-12-11 Toyota Motor Corp 空気電池システム
JP2009032400A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Toyota Motor Corp 空気電池システム
JP2010108622A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Toyota Motor Corp 金属空気電池
JP2010176941A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology リチウム−空気電池

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008041521A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気電池
JP2008300346A (ja) * 2007-05-01 2008-12-11 Toyota Motor Corp 空気電池システム
JP2009032400A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Toyota Motor Corp 空気電池システム
JP2010108622A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Toyota Motor Corp 金属空気電池
JP2010176941A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology リチウム−空気電池

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011103203A (ja) * 2009-11-10 2011-05-26 Ohara Inc リチウム空気電池
WO2013051309A1 (ja) * 2011-10-07 2013-04-11 トヨタ自動車株式会社 リチウム空気電池用の電解液
CN103843191A (zh) * 2011-10-07 2014-06-04 丰田自动车株式会社 锂空气电池用的电解液
US9306253B2 (en) 2011-10-07 2016-04-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Electrolyte solution for lithium-air battery
JP2013125750A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Samsung Electronics Co Ltd 保護負極、これを含むリチウム空気電池及びこれを含む全固体電池
JP5470666B1 (ja) * 2013-09-10 2014-04-16 亮 山村 空気電池
US10497979B2 (en) 2014-10-10 2019-12-03 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Power storage device and electronic device
JP2018060778A (ja) * 2014-10-10 2018-04-12 株式会社半導体エネルギー研究所 蓄電装置
JP2017076595A (ja) * 2015-10-16 2017-04-20 台湾ナノカーボンテクノロジー股▲ふん▼有限公司 非固定式海水電池
US11664547B2 (en) 2016-07-22 2023-05-30 Form Energy, Inc. Moisture and carbon dioxide management system in electrochemical cells
KR20190122829A (ko) * 2017-03-10 2019-10-30 이네오바 가부시키가이샤 금속 음극전지
KR102420563B1 (ko) * 2017-03-10 2022-07-13 이네오바 가부시키가이샤 금속 음극전지
US20200006828A1 (en) * 2018-06-29 2020-01-02 Form Energy Inc., Metal air electrochemical cell architecture
CN112805868A (zh) * 2018-06-29 2021-05-14 福恩能源公司 金属空气电化学电池构架
CN114204040A (zh) * 2021-10-27 2022-03-18 中国科学院长春应用化学研究所 一种具有可转动气体电极的电池

Also Published As

Publication number Publication date
JP5412977B2 (ja) 2014-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5412977B2 (ja) 金属気体電池
Wang et al. Materials design for rechargeable metal-air batteries
JP4967890B2 (ja) 空気電池システム
JP4434246B2 (ja) 空気電池システム
Imanishi et al. Rechargeable lithium–air batteries: characteristics and prospects
Lee et al. Metal–air batteries with high energy density: Li–air versus Zn–air
CN105591177B (zh) 用于金属-空气电池的水增强离子液体电解质
JP6548984B2 (ja) リチウム空気電池、およびリチウム空気電池を備える車両
JP5104942B2 (ja) 空気二次電池
JP5446392B2 (ja) 空気電池
WO2013146714A1 (ja) リチウム二次電池用電解液、及び当該電解液を含む二次電池
JP5217278B2 (ja) 空気電池システム
JP2010244729A (ja) 空気電池
JP2008181853A (ja) 空気電池
Lin et al. O2/O2–Crossover-and Dendrite-Free Hybrid Solid-State Na–O2 Batteries
CN111081968A (zh) 用于锂二次电池的负极及其制造方法
JP2013161608A (ja) 電解液および当該電解液を用いた金属空気電池
JP5556618B2 (ja) リチウム空気電池
Bi et al. Rechargeable zinc–air versus lithium–air battery: from fundamental promises toward technological potentials
JP5298610B2 (ja) 空気電池
JP5223425B2 (ja) 空気電池
JP2014072078A (ja) 電解液用溶媒選定方法
JP5353347B2 (ja) 空気電池
JP5669405B2 (ja) リチウム空気電池
JP5223461B2 (ja) 空気電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111227

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120703

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130730

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131028

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5412977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151