JP2008041521A - 空気電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気極の触媒層の三相界面を安定に保持することにより、重負荷放電特性および保存特性に優れた空気電池を提供することを目的とする。
【解決手段】触媒層、集電体、および撥水膜により構成された空気極を備える空気電池であって、前記触媒層の水に対する表面接触角が90°以上である。
【選択図】図2
【解決手段】触媒層、集電体、および撥水膜により構成された空気極を備える空気電池であって、前記触媒層の水に対する表面接触角が90°以上である。
【選択図】図2
Description
本発明は、酸素を活物質として作用させる空気極を用いた空気電池に関するもので、特に、空気極の触媒層の改良に関する。
空気電池に用いられる空気極は、触媒層、集電体および撥水膜から構成される。触媒層の内部では、酸素の還元反応が進行される。触媒層は、酸素還元触媒、酸素の還元による生成物の分解作用を有する助触媒、導電材料およびバインダから構成されるのが一般的である。酸素還元触媒としてはカーボン材料が用いられることが多く、例えば、活性炭やグラファイト、あるいはカーボンブラックなどが挙げられる。助触媒は、一般的にマンガン酸化物などが用いられる。酸素還元触媒と助触媒は、導電性カーボンと混合され、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂バインダによって結着される。フッ素樹脂バインダは撥水剤としての機能も有する。集電体は、触媒層を保持し、電子伝達の役目を担う。撥水膜は、PTFEなど、撥水性を有する高分子からなる多孔膜が用いられ、電解液が触媒層を通過して空気極の外へ漏出するのを防止する役目を担う。また、撥水膜は、触媒層へ空気を供給するための細孔を有する。
触媒層内部における酸素還元反応は、固相である触媒、液相である電解液および気相である空気の三相の表面が互いに接触した境界面(三相界面)によって進行するといわれる。従って、三相界面の面積を多くするほど、あるいは単位時間当たりに三相界面へ空気が供給される効率を向上させるほど、空気極の出力特性を向上させることができる。
空気極の出力特性を向上させる試みとしては、例えば、特許文献1に示されるような、触媒層の撥水膜側に導電性撥水層を設け、触媒層のフッ素樹脂バインダの配合比を最適化することで、三相界面の面積を増大させる方法が挙げられる。また、特許文献2に示されるような、触媒層の空隙率を30〜60%とすることで、単位時間当たりに三相界面へ空気が供給される効率を向上させる方法が挙げられる。また、特許文献3に示されるような、触媒層を空隙率の異なる2層で形成させ、撥水膜側に隣接する触媒層の空隙率を小さくし、負極側に隣接する触媒層の空隙率を大きくすることで、単位時間当たりに三相界面へ空気が供給される効率を向上させる方法が挙げられる。
特開平6−267594号公報
特開2000−164262号公報
特開2005−19145号公報
しかしながら、特許文献1に示される、触媒層の撥水膜側に導電性撥水層を設け、触媒層のフッ素樹脂バインダの配合比を最適化する方法では、三相界面の面積を増大させるために、フッ素樹脂バインダの配合比を減少させる必要がある。フッ素樹脂バインダの配合比を減少させると、触媒層の電解液に対する濡れ性が低下してしまい、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が大きくなる。そのため、常温での長期保存や、高温保存により、触媒層内部へ電解液が浸透してしまい、保存後の電池を放電させたときに放電電圧が低下するという保存特性低下の問題が生じる。
また、特許文献2に示されるような、触媒層の空隙率を30〜60%とすることで空気供給効率を向上させる方法では、単位時間当たりに触媒層内部へ供給される酸素量が増大されるのと同時に、水蒸気や二酸化炭素も供給されやすくなる。従って、軽負荷放電のような長期放電において、水蒸気や二酸化炭素の影響がより顕著に現れ、放電容量、あるいは放電持続時間が減少するという問題が生じる。
また、特許文献3に示されるような、触媒層を空隙率の異なる2層で形成させ、撥水膜側に隣接する触媒層の空隙率を小さくし、負極側に隣接する触媒層の空隙率を大きくする方法では、水蒸気や二酸化炭素の影響を低減するために、撥水膜側に隣接する触媒層の空隙率を小さくした影響により、単位時間当たりに三相界面へ空気が供給される効率は撥水膜側に隣接する触媒層の空隙率に依存してしまい、出力を大幅に向上させることができないという問題が生じる。
本発明は、触媒層、集電体および撥水膜により構成される空気極における触媒層の撥水性を向上することにより、保存特性および重負荷放電特性に優れた空気電池を提供することを目的とする。
以上のような課題を解決するために、本発明は、触媒層、集電体および撥水膜により構成される空気極を備えた空気電池であって、前記触媒層の水に対する表面接触角を90°以上とすることを特徴とするものである。
本発明の構成によれば、触媒層の撥水性を向上させることにより、触媒層が電解液に対して濡れにくくなり、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が減少する。これにより、空気電池の空気取り入れ口をシールしての保存や開封状態での保存において、触媒層内部へ電解液が浸透することで生じる空気極の劣化を防止することができる。
また、空気電池は過剰な電流で放電させると、放電時間の経過に伴い電圧が徐々に低下していき、負極活物質が十分に利用されないまま放電カット電圧まで到達してしまうという問題がある。この原因について詳細な解析を行ったところ、空気極における次のような現象に起因していることがわかった。
すなわち、空気極の触媒層内の三相界面では酸素還元反応が生じ、反応生成物として水が生じる。これにより、三相界面付近の触媒層において空気が供給される側へ電解液が水と一緒に移動していく。 そのため、単位時間当たりに三相界面へ供給される酸素量が低下していき、正極電位が低下する分極現象が生じる。放電電流が過剰に大きくなるほど、放電中に触媒層内部へ電解液が浸透していく速度はより大きくなり、正極の分極も大きくなる。このような放電中に触媒層内部へ電解液が浸透していく現象に対しても、触媒層の撥水性向上は効果を発揮し、より大きな電流で放電させることができる。このように、触媒層の撥水性向上により、重負荷放電特性を向上させることができる。
すなわち、空気極の触媒層内の三相界面では酸素還元反応が生じ、反応生成物として水が生じる。これにより、三相界面付近の触媒層において空気が供給される側へ電解液が水と一緒に移動していく。 そのため、単位時間当たりに三相界面へ供給される酸素量が低下していき、正極電位が低下する分極現象が生じる。放電電流が過剰に大きくなるほど、放電中に触媒層内部へ電解液が浸透していく速度はより大きくなり、正極の分極も大きくなる。このような放電中に触媒層内部へ電解液が浸透していく現象に対しても、触媒層の撥水性向上は効果を発揮し、より大きな電流で放電させることができる。このように、触媒層の撥水性向上により、重負荷放電特性を向上させることができる。
本発明によると、触媒層の撥水性が向上することにより、保存特性および重負荷放電特性に優れた空気電池を提供することができる。
本発明は上記のように、触媒層、集電体および撥水膜によって構成した空気極を備える空気電池であって、前記触媒層の水に対する表面接触角を90°以上とする材料で構成するものである。触媒層の撥水性を向上させることにより、電解液に濡れにくい触媒層を有する空気極を得ることができる。ここで、液体の表面張力の実測値を示すと、水の表面張力は73mN/mであり、アルカリ水溶液、例えば40重量%水酸化カリウム水溶液の表面張力は75mN/mであるため、水やアルカリ水溶液に対する触媒層の表面接触角は、両者の違いにほぼ影響されない。触媒層の表面接触角が大きくなり、撥水性が高くなりすぎると、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が著しく小さくなり、触媒層内部で十分な三相界面が形成されなくなってしまう。その結果、放電開始直後に生じる電圧ドロップが過大になり、電子機器に使用する際、機器側の放電カット電圧を電池電圧が下回ってしまう可能性がある。
触媒層の水に対する表面接触角の最適な範囲は、95°以上112°以下である。触媒層の表面接触角は、未放電状態の空気電池を分解して空気極を取り出し、空気極の撥水膜を取り除いたあとの触媒層の表面へ、水あるいはアルカリ水溶液を着滴させる方法で測定可能である。空気極の撥水膜と触媒層の間に接着剤が用いられる場合もあるが、撥水膜を取り除く際に接着剤が膜と一緒に引き剥がされるため、少なくとも接着剤が残らない部分で測定可能である。
触媒層が3μLの水あるいはアルカリ水溶液を完全に吸収するまでの時間は、50秒以上3000秒以下の範囲に制御するのが好ましい。触媒層の吸水時間が50秒未満となる場合、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が大きく、保存中の空気極の劣化が著しく大きくなる。吸水時間が3000秒を越えると、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が著しく小さくなり、触媒層内部で十分な三相界面が形成されなくなってしまう。給水時間の最適な範囲は、100秒以上2500秒以下である。
触媒層の吸水時間の測定は、表面接触角と同様に、未放電状態の空気電池を分解して空気極を取り出し、空気極の撥水膜を取り除いたあとの触媒層の表面へ、水あるいはアルカリ水溶液を滴下させる方法で測定可能である。
触媒層の空孔率は50〜80%の範囲にするのが好ましい。触媒層の空孔率は、触媒層を集電体に充填する際の密度により変化させられる。空孔率が50%未満では、触媒層内部の三相界面へ空気が供給される速度が低下し、重負荷放電特性が低下する。空孔率が80%を越えると、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が大きくなり、保存中の空気極の劣化が大きくなる。空孔率の最適範囲は60〜75%の範囲であり、この範囲で三相界面への空気供給効率をより向上させ、重負荷放電特性を向上させることが可能である。
触媒層における孔径が360〜0.003μmの範囲にある細孔の積算容積を0.1〜1.0m3/gにするのが好ましい。0.1m3/g未満では、触媒層内部で十分な三相界面が形成されなくなる。1.0m3/gを越えると、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が大きくなり、保存中の空気極の劣化が大きくなる。最適な範囲は、0.4〜0.9m3/gである。
空気極の透気度(ガーレ数)を600秒以上30000秒以下にするのが好ましい。空気極の透気度は、触媒層と撥水膜を一体化するときの圧力により変化させられる。透気度が600秒未満では、触媒層へ供給される空気の拡散速度が著しく大きくなりすぎ、空気中の水蒸気や二酸化炭素が電解液を劣化させる影響が大きくなる。30000秒を越えると、触媒層へ供給される空気の拡散速度が著しく小さくなり、重負荷放電特性が低下してしまう。最適な空気極の透気度の範囲は、1000秒以上20000秒以下である。
触媒層が、ポリテトラフルオロエチレン、および少なくとも1種の非ポリマー性フッ素化合物を含むのが好ましい。非ポリマー性フッ素化合物としては、例えば、フッ化黒鉛やフッ化ピッチが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらの非ポリマー性フッ素化合物は、触媒層の構成材料と共に混合および練合する際、粒子にせん断力が加わり、せん断力により粒子が変形した場合でも、撥水性の低下が起こりにくい。フッ化黒鉛は、炭素を直接フッ素化することで得られる。組成式は(CF)n、あるいは(C2F)n で表される。最適な組成は、CFx(0.5≦x≦1.0)であり、フッ素含有比率が低いほど、つまり炭素の含有比率が高いほど導電性が高い。また、フッ化ピッチはピッチを直接フッ素化することで得られる。組成式はCFx(x<1.6)で表され、反応温度が低いほどフッ素含有比率が小さくなる傾向がある。フッ化ピッチは、フッ化黒鉛と同様に、フッ素含有比率が低いほど、つまり炭素の含有比率が高いほど導電性が高い。
これらの化合物は撥水性が非常に高く、粉末や薄膜の状態で水の接触角が145°以上となる超撥水性を示す。従って、非ポリマー性のフッ素化合物を触媒層へ少量添加し、均一に分散させることにより、触媒層の撥水性が増大し、触媒層中へ電解液が浸透する速度を小さくすることができる。
非ポリマー性のフッ素化合物は、ボールミルやジェットミル等を用いて粒子を解砕することが可能であり、これらの粉砕処理を施し、粒子径を小さくして用いてもよい。非ポリマー性のフッ素化合物の粒子径は、0.5μm以上30μm以下の範囲であることが好ましい。粒子径が0.5μm未満では、非ポリマー性のフッ素化合物が粉体どうしで凝集しやすくなり、非ポリマー性のフッ素化合物を触媒層中に均一に分散させるのが困難となる。粒子径が30μmを越えると、触媒成分よりも粒子径が大きくなるため、触媒成分の反応を妨げ、放電特性が低下する可能性がある。粒子径の最適な範囲は、5μm以上20μm以下である。
触媒層が、ポリテトラフルオロエチレン、および少なくとも1種のパーフルオロアルキル基(以下、Rf基と略記する)含有化合物を含むのが好ましい。Rf基含有化合物としては、Rf基を含有する各種の塩、エステル化合物、オリゴマーなどが挙げられる。撥水性を示し、水に対して不溶性のものであればいずれも適用可能である。形態は粉末でも液体でもよいが、ともに触媒層への均一分散が必要である。触媒層は製造工程において熱処理を施す場合が多いため、少なくとも200℃以上の耐熱性を有するものが最適である。
触媒層が、ポリテトラフルオロエチレン、および少なくとも1種のシリコーンオイルを含むのが好ましい。シリコーンオイルとしては、ストレートシリコーンオイルや変性シリコーンオイルのうち、撥水性を示し、水に対して不溶性のものであればいずれも適用可能である。触媒層は製造工程において熱処理を施す場合が多いため、少なくとも200℃以上の耐熱性を有するものが最適である。
空気極の触媒層は、活性炭およびマンガン酸化物を含有していることが好ましいが、これらに限定されるわけではない。活性炭は、酸素を2電子還元する触媒として機能し、2電子還元生成物としてO2H-およびOH-を生成させる。マンガン酸化物は、生成したO2H-を分解するための助触媒として機能する。
酸素還元触媒は、活性炭以外では、酸素還元触媒として機能するカーボン材料、あるいは白金等でもよいが、比表面積の大きさや、材料コストが低いという点で、活性炭が最適である。
酸素還元触媒は、活性炭以外では、酸素還元触媒として機能するカーボン材料、あるいは白金等でもよいが、比表面積の大きさや、材料コストが低いという点で、活性炭が最適である。
O2H-を分解するための助触媒を用いる理由は、触媒層内部で酸素の2電子還元生成物であるO2H-濃度が増加すると、空気極の電位低下が生じるので、O2H-を除去する必要があるためである。O2H-を分解する助触媒としては、マンガン酸化物、あるいはマンガン酸化物とニッケルなどの金属粉体の混合物、ニッケル−コバルト複合酸化物、フタロシアニン系化合物、銀および白金などが挙げられる。しかし、触媒活性の高さや、材料コストが低いという点で、マンガン酸化物が最適である。
(空気極の作製法)
図1は、本発明の実施例における空気極の要部を示す斜視図である。
空気極の触媒層に用いた材料は次の通りである。
酸素還元触媒にはヤシガラ活性炭を用いた。ヤシガラ活性炭は、比表面積が1500〜2000m2/g、レーザ回折・散乱式粒度分布測定によるメジアン径が2〜7μmである粉体を用いた。酸素還元生成物の分解作用を有する助触媒はマンガン酸化物で、東ソー(株)製ブラウノックス(Mn3O4)を用いた。導電性カーボンはケッチェンブラックインターナショナル(株)製ケッチェンブラックECPを用いた。バインダは、ダイキン工業(株)製PTFEディスパージョン−ポリフロンD1を用いた。
図1は、本発明の実施例における空気極の要部を示す斜視図である。
空気極の触媒層に用いた材料は次の通りである。
酸素還元触媒にはヤシガラ活性炭を用いた。ヤシガラ活性炭は、比表面積が1500〜2000m2/g、レーザ回折・散乱式粒度分布測定によるメジアン径が2〜7μmである粉体を用いた。酸素還元生成物の分解作用を有する助触媒はマンガン酸化物で、東ソー(株)製ブラウノックス(Mn3O4)を用いた。導電性カーボンはケッチェンブラックインターナショナル(株)製ケッチェンブラックECPを用いた。バインダは、ダイキン工業(株)製PTFEディスパージョン−ポリフロンD1を用いた。
非ポリマー性フッ素化合物はフッ化黒鉛を用いた。フッ化黒鉛は、反応温度600℃、反応時間1時間、およびフッ素圧2.6×104Paの条件で、天然黒鉛を直接フッ素化することによって得た灰白色粉体を用いた。これらのフッ化黒鉛におけるフッ素と炭素のモル組成比、すなわちF/Cは約1.0であり、レーザ回折・散乱式粒度分布測定によるメジアン径は8〜12μmであった。
Rf基含有化合物は、水に対する溶解性がない、大日本インキ化学工業(株)製Rf基含有トリメチルアンモニウム塩F−450を用いた。シリコーンオイルは、信越化学(株)製メチルフェニルシリコーンオイルKF−54を用いた。
Rf基含有化合物は、水に対する溶解性がない、大日本インキ化学工業(株)製Rf基含有トリメチルアンモニウム塩F−450を用いた。シリコーンオイルは、信越化学(株)製メチルフェニルシリコーンオイルKF−54を用いた。
上記の材料を以下の手順で混合および練合し、触媒層を作製した。
最初に、ヤシガラ活性炭、マンガン酸化物、および導電性カーボンの粉体をそれぞれ所定量ずつ秤量し、ハイスピードミキサーを用いて、全ての粉体が均一分散されるように乾式混合した。非ポリマー性フッ素化合物を添加する場合は、その所定量を乾式混合時に加えて混合させた。Rf基含有化合物あるいはシリコーンオイルを添加する場合は、乾式混合を行ったあとの混合粉体に所定量を加え、さらに混合させた。
次に、前記の混合粉体にバインダと水を加え、品川式混合攪拌機を用いて、混合粉体にせん断力を加えながら攪拌し、湿式混合した。その後、混合物を100℃で数時間乾燥させて水分を飛ばし、ハイスピードミキサーを用いて粉砕し、粉末状触媒混合物を得た。
最初に、ヤシガラ活性炭、マンガン酸化物、および導電性カーボンの粉体をそれぞれ所定量ずつ秤量し、ハイスピードミキサーを用いて、全ての粉体が均一分散されるように乾式混合した。非ポリマー性フッ素化合物を添加する場合は、その所定量を乾式混合時に加えて混合させた。Rf基含有化合物あるいはシリコーンオイルを添加する場合は、乾式混合を行ったあとの混合粉体に所定量を加え、さらに混合させた。
次に、前記の混合粉体にバインダと水を加え、品川式混合攪拌機を用いて、混合粉体にせん断力を加えながら攪拌し、湿式混合した。その後、混合物を100℃で数時間乾燥させて水分を飛ばし、ハイスピードミキサーを用いて粉砕し、粉末状触媒混合物を得た。
粉末状触媒混合物は、以下の手順でシート形状にし、空気極を作製した。
圧力が一定の2本の圧延ロール間に、粉末状触媒混合物を一定速度で供給してシート化し、さらにニッケルメッキを施した30メッシュのステンレス鋼(線径0.1mm)製の集電体に圧着、充填した。図1は、この集電体2を圧着した触媒層1を示している。触媒層1の集電体2を圧着した面とは反対側の面、すなわち図1における上面を撥水膜を圧着する面とした。シート状触媒層の、撥水膜を圧着しようとする面には、ポリフロンD1の5倍希釈水溶液をグラビア塗工で薄く塗り、250℃で2時間乾燥させた。この高温乾燥により、バインダに含有される界面活性剤を分解除去し、バインダ成分であるPTFEのみを残存させた。
圧力が一定の2本の圧延ロール間に、粉末状触媒混合物を一定速度で供給してシート化し、さらにニッケルメッキを施した30メッシュのステンレス鋼(線径0.1mm)製の集電体に圧着、充填した。図1は、この集電体2を圧着した触媒層1を示している。触媒層1の集電体2を圧着した面とは反対側の面、すなわち図1における上面を撥水膜を圧着する面とした。シート状触媒層の、撥水膜を圧着しようとする面には、ポリフロンD1の5倍希釈水溶液をグラビア塗工で薄く塗り、250℃で2時間乾燥させた。この高温乾燥により、バインダに含有される界面活性剤を分解除去し、バインダ成分であるPTFEのみを残存させた。
以上の工程を経ることで、所定の空孔率と厚みに調整した触媒層シートを得た。触媒層シートの撥水膜を圧着する面には、厚さ0.1mm、空孔率50%のPTFE微多孔膜を圧着した。圧着は、空孔率の低下を防ぐためにウレタンロールを用いて行った。その後、所定寸法に打抜き切断し、空気極とした。
(空気亜鉛電池の作製法)
図2は、本実施例で採用するボタン型空気亜鉛電池10の縦断面略図である。電池はR44サイズ、すなわち直径11.6mm、高さ5.4mmのボタン型形状(JIS規格)とした。この電池は、以下のようにして作製した。
正極ケース11は、主材質が鉄材SPCD(JIS規格)からなる、表面にニッケルメッキが施された0.2mmの板をプレス加工により成型した。正極ケースの底部中央の一段低くなった凹部には、空気孔12として直径0.5mmの貫通孔を4個設け、上部を開口する形状とした。正極ケース11の側壁部の内周面には、電解液の漏出を防止する目的でポリアミド樹脂(図示しない)を塗布した。
図2は、本実施例で採用するボタン型空気亜鉛電池10の縦断面略図である。電池はR44サイズ、すなわち直径11.6mm、高さ5.4mmのボタン型形状(JIS規格)とした。この電池は、以下のようにして作製した。
正極ケース11は、主材質が鉄材SPCD(JIS規格)からなる、表面にニッケルメッキが施された0.2mmの板をプレス加工により成型した。正極ケースの底部中央の一段低くなった凹部には、空気孔12として直径0.5mmの貫通孔を4個設け、上部を開口する形状とした。正極ケース11の側壁部の内周面には、電解液の漏出を防止する目的でポリアミド樹脂(図示しない)を塗布した。
正極ケース11の底部には、空気拡散紙16、撥水膜15を圧着した空気極14およびセパレータ13を順次配置した。空気拡散紙16は、空気孔12から取り入れた空気を電池内部へ均一に拡散させるためのものであり、厚さ0.10mmのビニロン製不織布を用いた。撥水膜15は、空気極14への酸素供給と電解液の電池外部への漏出防止の役目を有するもので、厚さ0.1mm、空孔率20%のPTFE微多孔膜を用いた。空気極14は、集電体2の外周縁部端面が鋭くなるように打抜き加工した。これにより、集電体2の外周縁部端面が鋭くなり、正極ケース11の側壁部内周面に塗布されたポリアミド樹脂の内部に集電体2の外周縁部端面が入り込み、集電体2と正極ケース11との電気的な接続が確実になされ、集電性が向上する。セパレータ13は、親水処理を施したポリプロピレン微多孔膜とポリプロピレン不織布を圧着一体化した厚さ0.1mmの膜を用いた。また、正極ケース11の底部外面には、電池が未使用の状態では空気孔12を塞ぐようにシールテープ(図示しない)を貼付しており、このシールテープを正極ケース11から取り外すことで、電池内部に酸素が進入し、起電反応が開始される。
ゲル状負極18に用いる亜鉛合金は、アトマイズ法で作製した。亜鉛合金は、添加元素としてアルミニウム60ppm、ビスマス150ppm、およびインジウム500ppmを含有させ、水銀未使用とした。それら以外に、極微量の不可避不純物も含まれる。得られた粉体は分級によって粒度を調整し、45〜150メッシュのふるいを通過したものを用いた。負極11は、水酸化カリウム40重量%、酸化亜鉛3.5重量%を含有する水溶液からなる電解液に、ゲル化剤であるポリアクリル酸ソーダ、および亜鉛合金粒子を配合して調製される。これらの配合比は、アルカリ電解液100重量部に対して、亜鉛合金50重量部、ポリアクリル酸ソーダ3重量部とした。
負極集電体を兼ねる負極ケース17へは、ゲル状負極11を充填した。負極ケース17は、正極ケース11と組み合わされて電池容器を形成し、その内壁面が亜鉛合金粒子からなる負極11に電気的に接する一方、正極ケース11の開口部を封止している。負極ケース17は、ニッケル、ステンレス鋼および銅からなる厚さ0.2mmの三層クラッド材を用い、電解液と接触する面が銅となるよう、プレス加工により成型した。負極ケース17と正極ケース11との間には、66ナイロンからなる絶縁ガスケット19を介在させた。絶縁ガスケット19は、負極ケース17との接触面にあらかじめポリアミド樹脂を塗布した。最後に、正極ケース11の開口端部をガスケット19を介して負極ケース側にかしめて封止し、ボタン型空気亜鉛電池とした。以下の実施例に示す電池の理論放電容量は610mAhである。
(表面接触角の測定方法)
触媒層の表面接触角の測定は、協和界面科学(株)製自動固体表面エナジー解析装置CA−VE型、およびオートディスペンサーAD−21を用いて、水による液滴接触法で測定した。触媒層上に水滴を着滴させ、水滴が自らの持つ表面張力により丸くなった状態において、その水滴の画像を水平方向から撮影した。水平方向からみた水滴画像の底辺の長さ(2r)と底辺からの高さ(h)を求め、次式により接触角θを算出した(θ/2法)。
θ=2tan-1(h/r)
水滴は2μLとし、触媒層表面のある測定点へ着滴させた瞬間から0.1秒後に接触角の測定を開始し、測定開始から1秒後までの間を0.05秒間隔で合計21回測定し、それらの平均値を触媒層表面上のある測定点における水の表面接触角とした。表面接触角の測定は場所を変えて3点で行い、それら3点の平均値を触媒層の表面接触角とした。表面接触角の測定は、電池に組立てる前の空気極を用い、撥水膜を取り除いたあとの触媒層の表面へ水を着滴させて測定した。
触媒層の表面接触角の測定は、協和界面科学(株)製自動固体表面エナジー解析装置CA−VE型、およびオートディスペンサーAD−21を用いて、水による液滴接触法で測定した。触媒層上に水滴を着滴させ、水滴が自らの持つ表面張力により丸くなった状態において、その水滴の画像を水平方向から撮影した。水平方向からみた水滴画像の底辺の長さ(2r)と底辺からの高さ(h)を求め、次式により接触角θを算出した(θ/2法)。
θ=2tan-1(h/r)
水滴は2μLとし、触媒層表面のある測定点へ着滴させた瞬間から0.1秒後に接触角の測定を開始し、測定開始から1秒後までの間を0.05秒間隔で合計21回測定し、それらの平均値を触媒層表面上のある測定点における水の表面接触角とした。表面接触角の測定は場所を変えて3点で行い、それら3点の平均値を触媒層の表面接触角とした。表面接触角の測定は、電池に組立てる前の空気極を用い、撥水膜を取り除いたあとの触媒層の表面へ水を着滴させて測定した。
(触媒層の吸水時間の測定方法)
触媒層の表面接触角の測定は、マイクロピペットを用いて、3μLの水滴を触媒層表面へ滴下させ、着滴から水滴が完全に吸収されるまでの時間を測定した。同一の触媒層で測定点を変更しながら3点測定し、それら3点の平均値を吸水時間として採用した。
触媒層の表面接触角の測定は、マイクロピペットを用いて、3μLの水滴を触媒層表面へ滴下させ、着滴から水滴が完全に吸収されるまでの時間を測定した。同一の触媒層で測定点を変更しながら3点測定し、それら3点の平均値を吸水時間として採用した。
(触媒層の空孔率および積算細孔容積の測定方法)
図3は、実施例における空気極の触媒層における、360〜0.003μmの範囲の細孔直径と積算細孔容積との関係を示した図の一例である。触媒層の積算細孔容積は、水銀圧入法により測定し、さらに触媒層の空孔率を導出した。装置は島津製作所(株)製オートポアIII9410を用い、圧力範囲0.5〜60000psiとし、細孔直径の測定範囲360〜0.003μmとした。
図3は、実施例における空気極の触媒層における、360〜0.003μmの範囲の細孔直径と積算細孔容積との関係を示した図の一例である。触媒層の積算細孔容積は、水銀圧入法により測定し、さらに触媒層の空孔率を導出した。装置は島津製作所(株)製オートポアIII9410を用い、圧力範囲0.5〜60000psiとし、細孔直径の測定範囲360〜0.003μmとした。
(空気極の透気度の測定方法)
空気極の透気度(ガーレ数)は、旭精工(株)製の王研式透気度試験機を用いて測定した。空気圧は2.5kgf/cm2、測定部の内径はφ5mmとした。
空気極の透気度(ガーレ数)は、旭精工(株)製の王研式透気度試験機を用いて測定した。空気圧は2.5kgf/cm2、測定部の内径はφ5mmとした。
(放電特性の評価方法)
空気亜鉛電池の放電特性の評価は、組立後の電池を定電流で連続放電し、放電持続時間を測定した。放電は、20℃の環境下、2mAおよび15mAの定電流で、終止電圧0.9Vまで連続放電を行い、放電持続時間を測定した。放電持続時間の値は、電池3個で測定した結果の平均値を用いた。
空気亜鉛電池の放電特性の評価は、組立後の電池を定電流で連続放電し、放電持続時間を測定した。放電は、20℃の環境下、2mAおよび15mAの定電流で、終止電圧0.9Vまで連続放電を行い、放電持続時間を測定した。放電持続時間の値は、電池3個で測定した結果の平均値を用いた。
(保存特性の評価方法)
空気亜鉛電池の保存特性は、空気孔をシールした状態の電池を60℃の恒温環境中で10日間保存し、その後、20℃の環境下、15mAの定電流で終止電圧0.9Vまで連続放電を行い、放電持続時間を測定した。放電持続時間の値は、電池3個で測定した結果の平均値を用いた。
空気亜鉛電池の保存特性は、空気孔をシールした状態の電池を60℃の恒温環境中で10日間保存し、その後、20℃の環境下、15mAの定電流で終止電圧0.9Vまで連続放電を行い、放電持続時間を測定した。放電持続時間の値は、電池3個で測定した結果の平均値を用いた。
《実施例1−1》
上記空気極の作製方法の手順に従い、触媒層の固形分重量比率を、活性炭35重量%、マンガン酸化物35重量%、導電性カーボン10重量%、PTFE20重量%とし、空孔率72%の触媒層を作製し、透気度12000秒の空気極を作製した。この触媒層の撥水膜を圧着しようとする面の表面接触角は90°であった。この空気極を用いてボタン型空気亜鉛電池を作製した。
上記空気極の作製方法の手順に従い、触媒層の固形分重量比率を、活性炭35重量%、マンガン酸化物35重量%、導電性カーボン10重量%、PTFE20重量%とし、空孔率72%の触媒層を作製し、透気度12000秒の空気極を作製した。この触媒層の撥水膜を圧着しようとする面の表面接触角は90°であった。この空気極を用いてボタン型空気亜鉛電池を作製した。
《実施例1−2》
活性炭33.3重量%、マンガン酸化物33.3重量%、導電性カーボン9.6重量%、PTFE23.8重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−2の電池を作製した。
活性炭33.3重量%、マンガン酸化物33.3重量%、導電性カーボン9.6重量%、PTFE23.8重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−2の電池を作製した。
《実施例1−3》
活性炭31.8重量%、マンガン酸化物31.8重量%、導電性カーボン9.1重量%、PTFE27.3重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−3の電池を作製した。
活性炭31.8重量%、マンガン酸化物31.8重量%、導電性カーボン9.1重量%、PTFE27.3重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−3の電池を作製した。
《実施例1−4》
活性炭29.2重量%、マンガン酸化物29.2重量%、導電性カーボン8.3重量%、PTFE33.3重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−4の電池を作製した。
活性炭29.2重量%、マンガン酸化物29.2重量%、導電性カーボン8.3重量%、PTFE33.3重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−4の電池を作製した。
《実施例1−5》
活性炭26.9重量%、マンガン酸化物26.9重量%、導電性カーボン7.7重量%、PTFE38.5重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−5の電池を作製した。
活性炭26.9重量%、マンガン酸化物26.9重量%、導電性カーボン7.7重量%、PTFE38.5重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−5の電池を作製した。
《実施例1−6》
活性炭25重量%、マンガン酸化物25重量%、導電性カーボン7.1重量%、PTFE42.9重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−6の電池を作製した。
《実施例1−7》
活性炭21.9重量%、マンガン酸化物21.9重量%、導電性カーボン6.2重量%、PTFE50重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−7の電池を作製した。
活性炭25重量%、マンガン酸化物25重量%、導電性カーボン7.1重量%、PTFE42.9重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−6の電池を作製した。
《実施例1−7》
活性炭21.9重量%、マンガン酸化物21.9重量%、導電性カーボン6.2重量%、PTFE50重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−7の電池を作製した。
《実施例1−8》
活性炭40.0重量%、マンガン酸化物30.0重量%、導電性カーボン10.0重量%、PTFE20.0重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−8の電池を作製した。
《実施例1−9》
活性炭21.4重量%、マンガン酸化物28.6重量%、導電性カーボン7.1重量%、PTFE42.9重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−9の電池を作製した。
活性炭40.0重量%、マンガン酸化物30.0重量%、導電性カーボン10.0重量%、PTFE20.0重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−8の電池を作製した。
《実施例1−9》
活性炭21.4重量%、マンガン酸化物28.6重量%、導電性カーボン7.1重量%、PTFE42.9重量%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例1−9の電池を作製した。
《実施例2−1》
活性炭31.8重量%、マンガン酸化物31.8重量%、導電性カーボン9.1重量%、PTFE27.3重量%とし、空孔率を45%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例2−1の電池を作製した。
《実施例2−2》
空孔率を50%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−2の電池を作製した。
活性炭31.8重量%、マンガン酸化物31.8重量%、導電性カーボン9.1重量%、PTFE27.3重量%とし、空孔率を45%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例2−1の電池を作製した。
《実施例2−2》
空孔率を50%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−2の電池を作製した。
《実施例2−3》
空孔率を60%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−3の電池を作製した。
《実施例2−4》
空孔率を75%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−4の電池を作製した。
《実施例2−5》
空孔率を80%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−5の電池を作製した。
《実施例2−6》
空孔率を85%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−6の電池を作製した。
空孔率を60%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−3の電池を作製した。
《実施例2−4》
空孔率を75%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−4の電池を作製した。
《実施例2−5》
空孔率を80%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−5の電池を作製した。
《実施例2−6》
空孔率を85%とした以外は実施例2−1と同様にして実施例2−6の電池を作製した。
《実施例3−1》
空気極の透気度を500秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−1の電池を作製した。
《実施例3−2》
空気極の透気度を600秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−2の電池を作製した。
空気極の透気度を500秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−1の電池を作製した。
《実施例3−2》
空気極の透気度を600秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−2の電池を作製した。
《実施例3−3》
空気極の透気度を1000秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−3の電池を作製した。
《実施例3−4》
空気極の透気度を20000秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−4の電池を作製した。
空気極の透気度を1000秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−3の電池を作製した。
《実施例3−4》
空気極の透気度を20000秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−4の電池を作製した。
《実施例3−5》
空気極の透気度を30000秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−5の電池を作製した。
《実施例3−6》
空気極の透気度を40000秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−6の電池を作製した。
空気極の透気度を30000秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−5の電池を作製した。
《実施例3−6》
空気極の透気度を40000秒とした以外は実施例1−1と同様にして実施例3−6の電池を作製した。
《実施例4−1》
活性炭30.4重量%、マンガン酸化物30.4重量%、導電性カーボン8.7重量%、PTFE17.4重量%とし、さらにフッ化黒鉛を13.1重量%添加し、空孔率を72%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例4−1の電池を作製した。
《実施例4−2》
活性炭26.9重量%、マンガン酸化物26.9重量%、導電性カーボン7.7重量%、PTFE15.4重量%とし、フッ化黒鉛を23.1重量%添加した以外は実施例1−1と同様にして実施例4−2の電池を作製した。
活性炭30.4重量%、マンガン酸化物30.4重量%、導電性カーボン8.7重量%、PTFE17.4重量%とし、さらにフッ化黒鉛を13.1重量%添加し、空孔率を72%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例4−1の電池を作製した。
《実施例4−2》
活性炭26.9重量%、マンガン酸化物26.9重量%、導電性カーボン7.7重量%、PTFE15.4重量%とし、フッ化黒鉛を23.1重量%添加した以外は実施例1−1と同様にして実施例4−2の電池を作製した。
《実施例4−3》
活性炭29.2重量%、マンガン酸化物29.2重量%、導電性カーボン8.3重量%、PTFE16.7重量%とし、Rf基含有トリメチルアンモニウム塩F−450を16.6重量%添加し、空孔率を72%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例4−3の電池を作製した。
《実施例4−4》
活性炭25.0重量%、マンガン酸化物25.0重量%、導電性カーボン7.1重量%、PTFE14.3重量%とし、F−450を28.6重量%添加した以外は実施例1−1と同様にして実施例4−4の電池を作製した。
活性炭29.2重量%、マンガン酸化物29.2重量%、導電性カーボン8.3重量%、PTFE16.7重量%とし、Rf基含有トリメチルアンモニウム塩F−450を16.6重量%添加し、空孔率を72%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例4−3の電池を作製した。
《実施例4−4》
活性炭25.0重量%、マンガン酸化物25.0重量%、導電性カーボン7.1重量%、PTFE14.3重量%とし、F−450を28.6重量%添加した以外は実施例1−1と同様にして実施例4−4の電池を作製した。
《実施例4−5》
活性炭28.0重量%、マンガン酸化物28.0重量%、導電性カーボン8.0重量%、PTFE16.0重量%とし、メチルフェニルシリコーンオイルKF−54を20.0重量%添加し、空孔率を72%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例4−5の電池を作製した。
《実施例4−6》
活性炭24.1重量%、マンガン酸化物24.1重量%、導電性カーボン6.9重量%、PTFE13.8重量%とし、KF−54を31.1重量%添加した以外は実施例1−1と同様にして実施例4−6の電池を作製した。
活性炭28.0重量%、マンガン酸化物28.0重量%、導電性カーボン8.0重量%、PTFE16.0重量%とし、メチルフェニルシリコーンオイルKF−54を20.0重量%添加し、空孔率を72%とした以外は実施例1−1と同様にして実施例4−5の電池を作製した。
《実施例4−6》
活性炭24.1重量%、マンガン酸化物24.1重量%、導電性カーボン6.9重量%、PTFE13.8重量%とし、KF−54を31.1重量%添加した以外は実施例1−1と同様にして実施例4−6の電池を作製した。
《比較例1−1》
活性炭36.8重量%、マンガン酸化物36.8重量%、導電性カーボン10.5重量%、PTFE15.9重量%とし、上記空気極の作製方法の手順において、湿式混合をハイスピードミキサーで行った以外は実施例1−1と同様にして比較例1−1の電池を作製した。
《比較例1−2》
活性炭41.2重量%、マンガン酸化物41.2重量%、導電性カーボン11.8重量%、PTFE5.8重量%としたこと以外は比較例1−1と同様にして比較例1−2の電池を作製した。
活性炭36.8重量%、マンガン酸化物36.8重量%、導電性カーボン10.5重量%、PTFE15.9重量%とし、上記空気極の作製方法の手順において、湿式混合をハイスピードミキサーで行った以外は実施例1−1と同様にして比較例1−1の電池を作製した。
《比較例1−2》
活性炭41.2重量%、マンガン酸化物41.2重量%、導電性カーボン11.8重量%、PTFE5.8重量%としたこと以外は比較例1−1と同様にして比較例1−2の電池を作製した。
上記実施例および比較例では、電池1個当たりの触媒層に含まれる活性炭、マンガン酸化物、および導電性カーボンの合計重量が同一となるように設計し、触媒成分の充填量の差が放電特性に影響を与えないようにした。そのため、各実施例および比較例に用いた空気極は厚みが異なり、空気極の厚みが最大と最小になるものでは0.05mmの差が生じた。そこで、各実施例および比較例において、電池を封口する際の高さ寸法を微調整し、電池内部で空気極にかかる圧力がほぼ同一となるようにした。これは、保存中に触媒層内部へ電解液が浸透する速度が、空気極にかかる圧力によって変化するのを防止する効果がある。以上のような点を鑑み、上記放電特性および保存特性の評価方法に従って放電持続時間を測定した。実施例1−1〜4−6、ならびに比較例1−1および1−2の電池における触媒層の組成を表1に、また、触媒層および空気極の物性測定値、ならびに放電特性および保存特性の評価結果を表2にそれぞれ示した。
以下、表2の結果をもとに、本発明の実施効果について説明する。
実施例1−1から1−7は、触媒層の表面接触角と電池特性の関係を評価するために、触媒層に占めるPTFEの配合比率を増大させ、触媒層の表面接触角を変化させた空気極を用いている。すなわち、触媒成分である活性炭、マンガン酸化物、および導電性カーボンの混合比率を35:35:10の一定割合とし、これに混合するPTFE量を変化させ、触媒層に占めるPTFEの配合比率を変化させた。
実施例1−1から1−7は、触媒層の表面接触角と電池特性の関係を評価するために、触媒層に占めるPTFEの配合比率を増大させ、触媒層の表面接触角を変化させた空気極を用いている。すなわち、触媒成分である活性炭、マンガン酸化物、および導電性カーボンの混合比率を35:35:10の一定割合とし、これに混合するPTFE量を変化させ、触媒層に占めるPTFEの配合比率を変化させた。
実施例1−1から1−7では、PTFE配合比率の増加に伴って触媒層の表面接触角が大きくなり、撥水性が向上した。接触角が90°未満である比較例1−1および1−2と比較すると、組立後2mAの連続放電持続時間に差はないが、組立後の15mAの定電流連続放電、および60℃10日間保存後の15mA定電流連続放電の持続時間に差が現れた。実施例1−1から1−7の中で比較すると、接触角が95°〜112°である実施例1−2から1−6は保存後の放電時間の低下が少なく、保存劣化がほとんどない。一方、接触角が113°である実施例1−7は、実施例1−1から1−6と比較して、組立後15mAの放電時間が低下している。これは、放電開始直後に生じる電圧ドロップが大きく、放電中の電池電圧が放電カット電圧に到達するまでの時間が短くなったためである。
放電前の電池の交流インピーダンス測定では、実施例1−7の電池は、実施例1−1から1−6よりも反応抵抗成分の増大が著しく大きく、撥水性を高くし過ぎた結果、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が小さくなり、触媒層内部で十分な三相界面が形成されなくなったと考えられる。従って、空気電池の重負荷放電特性、および保存特性を向上するには、触媒層の表面接触角は90°以上にするのがよく、95°以上112°以下にするのが最適である。
実施例1−1から1−7、比較例1−1および1−2において、触媒層の表面接触角の変化は、3μLの水に対する吸水時間の変化と相関性を示した。触媒層の表面接触角が大きくなると吸水時間も大きくなり、触媒層の撥水性向上により、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が減少することが確認できる。また、実施例1−8は、実施例1−1とPTFE配合比率を同一とし、活性炭、マンガン酸化物、および導電性カーボンの混合比率を40:30:10としている。実施例1−8と1−1を比較すると、触媒層の表面接触角はともに90°であるが、実施例1−8は1−1よりも吸水性が高い活性炭の配合比率が高く、吸水時間が低下した。この吸水時間の低下により、実施例1−8は60℃保存後の放電時間が実施例1−1より低下したと考えられる。
また、実施例1−9は、実施例1−6とPTFEの配合比率を同一とし、活性炭、マンガン酸化物、および導電性カーボンの混合比率をほぼ3:4:1としている。実施例1−9と1−6を比較すると、触媒層の表面接触角はともに112°であるが、実施例1−9は1−6よりも吸水性が高い活性炭の配合比率が低く、吸水時間が増大した。この吸水時間の増大により、実施例1−9は組立後の15mA放電時間が実施例1−6より低下したと考えられる。
以上の結果より、空気電池の重負荷放電特性、および保存特性を向上するには、触媒層の3μLの水に対する吸水時間は50秒以上3000秒以下にするのがよく、100秒以上2500秒以下にするのが最適である。
実施例2−1から2−6は、触媒層の空孔率と電池特性の関係を評価するために、触媒層の配合比率を一定とし、空孔率を変化させたものである。空孔率を大きくすることで表面接触角は増大した。これは触媒層の空孔率の増大により表面粗さが増加し、表面の撥水性が増加したことに起因すると考えられる。空孔率が45%である実施例2−1は、空孔率が50%以上である実施例2−2から2−6と比較して、組立後の15mA放電時間が低下している。これは、空孔率を小さくしたことで、触媒層の三相界面へ空気が供給される速度が低下したことによると考えられる。一方、空孔率が85%である実施例2−6は、保存後の放電時間の低下が大きく、触媒層内部へ電解液が浸透する速度が大きいと考えられる。従って、触媒層の空孔率は50〜80%の範囲にするのがよい。さらに、実施例2−3および2−4は、組立後および保存後の15mA放電時間ともに実施例2−1から2−6の中では著しく大きくなったことから、触媒層の空孔率は60〜75%の範囲にするのが最適である。
また、実施例2−1から2−6において、触媒層の空孔率の変化は、360〜0.003μmの積算細孔容積の変化と相関性を示した。触媒層の成分が同一の場合、充填密度を変化させることで空孔率が変化する。空孔率を大きくすると、主に触媒成分からなる二次粒子どうしの間の空隙が増加し、触媒層の細孔容積が増加すると考えられる。従って、触媒層の360〜0.003μmの積算細孔容積は、0.1〜1.0m3/gにするのがよく、さらに、0.4〜0.9m3/gの範囲とするのが最適である。
実施例3−1から3−6は、空気極の透気度と電池特性の関係を評価するために、触媒層の成分、および空孔率を同一とし、空気極の透気度を変化させたものである。透気度が500秒である実施例3−1は、60℃保存後の放電時間の低下が大きく、触媒層へ供給される空気の拡散速度が大きく、空気中の水蒸気や二酸化炭素の影響をより多く受けたと考えられる。透気度が40000秒である実施例3−6は、組立後15mAの放電時間の低下が大きく、触媒層へ供給される空気の拡散速度が小さく、重負荷放電特性が低下したと考えられる。従って、空気極の透気度は、600秒以上30000秒以下にするのがよい。さらに、実施例3−3および3−4は、組立後および保存後の15mA放電時間ともに、実施例3−1から3−6の中では大きくなったことから、空気極の透気度は1000秒以上20000秒以下の範囲にするのが最適である。
実施例4−1から4−6は、触媒層にPTFEとそれ以外の撥水材料を添加した場合である。実施例4−1および4−2はフッ化黒鉛を、実施例4−3および4−4はRf基含有トリメチルアンモニウム塩を、実施例4−5および4−6はシリコーンオイルを、それぞれ撥水材料として触媒層に添加した。実施例4−1から4−6は、実施例1−1から3−6と比較して、組立後および保存後の15mA放電時間ともに大きくなり、重負荷放電特性、保存特性ともに優れているのが確認できる。これらの中ではフッ化黒鉛を添加した場合が、最も優れた特性を示した。このように、PTFE以外に添加する撥水材料は、撥水性を有し、水に対して不溶性であれば触媒層に用いることが可能であり、実施例に示した以外にも多くの材料を触媒層に適用することができる。
本発明にかかる空気電池は、触媒層の撥水性向上により、放電中あるいは保存中に触媒層内部へ電解液が浸透する速度が減少し、触媒層内部の三相界面が安定に保持され、重負荷放電特性および保存特性に優れている。したがって、補聴器のような比較的低負荷の電子機器や、あるいは携帯電話やデジタルカメラ等の重負荷放電特性が必要とされるモバイル電子機器の主電源や補助電源のような用途に好適である。
1 触媒層
2 集電体
10 空気
11 正極ケース
12 空気孔
13 セパレータ
14 空気極
15 撥水膜
16 空気拡散紙
17 負極ケース
18 負極
19 絶縁ガスケット
2 集電体
10 空気
11 正極ケース
12 空気孔
13 セパレータ
14 空気極
15 撥水膜
16 空気拡散紙
17 負極ケース
18 負極
19 絶縁ガスケット
Claims (8)
- 触媒層、集電体、および撥水膜によって構成される空気極を備える空気電池であって、前記触媒層の水に対する表面接触角が90°以上であることを特徴とする空気電池。
- 前記触媒層が、3μLの水を完全に吸収するまでの時間が50秒以上3000秒以下である請求項1記載の空気電池。
- 前記触媒層の空孔率が50〜80%である請求項1または2記載の空気電池。
- 前記触媒層における孔径が360〜0.003μmの範囲に存在する細孔の積算容積が0.1cm3/g以上1.0cm3/g以下である請求項1〜3のいずれかに記載の空気電池。
- 前記空気極の透気度(ガーレ数)が600秒以上30000秒以下である請求項1〜4のいずれかに記載の空気電池。
- 前記触媒層が、ポリテトラフルオロエチレン、および少なくとも1種の非ポリマー性フッ素化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の空気電池。
- 前記触媒層が、ポリテトラフルオロエチレン、および少なくとも1種のパーフルオロアルキル基含有化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の空気電池。
- 前記触媒層が、ポリテトラフルオロエチレン、および少なくとも1種のシリコーンオイルを含む請求項1〜4のいずれかに記載の空気電池。
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