JP2021197340A - 亜鉛二次電池用セパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示は、電池内部におけるデンドライトの成長を抑制することができる、亜鉛二次電池用セパレータを提供する。【解決手段】本開示の亜鉛二次電池用セパレータは、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を含有している樹脂多孔膜である。酸化亜鉛粒子及び導電性粒子は、樹脂多孔膜の細孔内に担持されていてよい。樹脂多孔膜は、更に、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を固めるための無機粒子及びバインダ等のその他の成分を含有していてよい。酸化亜鉛粒子及び導電性粒子は、樹脂多孔膜の面方向全体にわたって分布していてよい。【選択図】図2
Description
本開示は、亜鉛二次電池用セパレータに関する。
ニッケル亜鉛二次電池や空気亜鉛二次電池等の亜鉛二次電池では、充電時に負極を構成する亜鉛がデンドライトを形成することが知られている。このデンドライトが成長すると、セパレータを超えて正極まで到達し、短絡を引き起こす場合がある。そのため、亜鉛二次電池では、このデンドライトの成長による短絡を抑制する技術が求められている。
この点に関して、特許文献1は、分子篩効果により水酸化物イオンを亜鉛錯イオン[Zn(OH)4]2−と分離可能な細孔を有する多孔質膜を備えた、亜鉛二次電池用セパレータを開示している。
特許文献1が開示するような、従来の亜鉛二次電池用セパレータでは、成長した亜鉛のデンドライトは伸長した状態で電池内部に残存する。したがって、従来の亜鉛二次電池用セパレータは、充電時に負極で生成されるデンドライトの成長を抑制する効果が十分でない。
本開示は、電池内部におけるデンドライトの成長を抑制することができる、亜鉛二次電池用セパレータを提供することを目的とする。
本開示者は、以下の手段により上記課題を達成することができることを見出した:
酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を含有している樹脂多孔膜である、亜鉛二次電池用セパレータ。
酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を含有している樹脂多孔膜である、亜鉛二次電池用セパレータ。
本開示によれば、電池内部におけるデンドライトの成長を抑制することができる、亜鉛二次電池用セパレータを提供することができる。
以下、本開示の実施の形態について詳述する。なお、本開示は、以下の実施の形態に限定されるのではなく、開示の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本開示の亜鉛二次電池用セパレータは、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を含有している樹脂多孔膜である。
原理によって限定されるものではないが、本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用した亜鉛二次電池では、以下の原理によって、亜鉛デンドライトの成長が抑制される。
本開示の亜鉛二次電池用セパレータは、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を含有している。
そのため、本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用した亜鉛二次電池では、負極電極体から亜鉛デンドライトが成長して本開示の亜鉛二次電池用セパレータに到達しても、セパレータ内に存在する酸化亜鉛粒子によって、亜鉛デンドライトの成長が物理的に阻害され、かつ亜鉛デンドライトが生成する反応が分散される。更に、本開示の亜鉛二次電池用セパレータに到達した亜鉛デンドライト中のZnは、セパレータ内に存在する導電性粒子が触媒する反応により、Zn(OH)4 2−となって溶解する。なお、ZnがZn(OH)4 2−となる反応は、以下のとおりであると考えられる:
Zn+2OH−→Zn(OH)2 + 2eー
2eー+ 2H2O →H2 + 2OHー
Zn(OH)2 + 2OHー→ Zn(OH)4 2−
Zn+2OH−→Zn(OH)2 + 2eー
2eー+ 2H2O →H2 + 2OHー
Zn(OH)2 + 2OHー→ Zn(OH)4 2−
したがって、本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用した亜鉛二次電池では、亜鉛デンドライトの成長が抑制される。そのため、本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用した亜鉛二次電池は、繰り返しの充放電等による亜鉛デンドライトの成長に起因する短絡が抑制されるため、高い耐久性を有する。
本開示の亜鉛二次電池用セパレータについて、図1〜3を用いてより具体的に説明する。
図1は、本開示の一つの実施形態に従う亜鉛二次電池用セパレータを有する亜鉛二次電池の一例を示す模式図である。
図1に示すように、本開示の一つの実施形態に従う亜鉛二次電池用セパレータ20を採用した亜鉛二次電池1は、負極電極体10、本開示の一つの実施形態に従う亜鉛二次電池用セパレータ20、他のセパレータ30、及び正極電極体40がこの順になるようにして電池収容体100の内部に配置されている。また、電池収容体100の内部には、電解液50が満たされている。
なお、負極電極体10は、負極集電体11が負極活物質層12によって被覆された構造を有している。ここで、負極活物質層12は、亜鉛粒子及び酸化亜鉛粒子を含有している。
また、正極電極体40は、正極集電体41が正極活物質層42によって被覆された構造を有している。ここで、正極活物質層42は、水酸化ニッケル粒子を含有している。
図2は、図1のXの部分の拡大図である。
図2に示すように、本開示の一つの実施形態に従う亜鉛二次電池用セパレータ20では、酸化亜鉛粒子21及び導電性粒子22が、亜鉛二次電池用セパレータ20の細孔内に担持されている。
そして、図3に示すように、本開示の亜鉛二次電池用セパレータ20を採用した亜鉛二次電池では、繰り返しの使用により、負極電極体10から亜鉛デンドライト200が成長して本開示の亜鉛二次電池用セパレータ20に到達すると、セパレータ20内に存在する酸化亜鉛粒子21によって、亜鉛デンドライト200の成長が物理的に阻害されると共に、セパレータ20内に存在する導電性粒子22が触媒する反応により、亜鉛デンドライト200中のZnがZn(OH)4 2−となって溶解することによっても亜鉛デンドライト200の成長が阻害される。
このように、本開示の一つの実施形態に従う亜鉛二次電池用セパレータ20を採用した亜鉛二次電池1では、亜鉛デンドライト200の成長が抑制される。
なお、図1〜3は、本開示の亜鉛二次電池用セパレータ及び本開示の亜鉛二次電池用セパレータが亜鉛デンドライトの成長を抑制する原理、並びに本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用することができる亜鉛二次電池を限定する趣旨ではない。
《樹脂多孔膜》
樹脂多孔膜は、絶縁性であり、かつ膜の両面を貫通している貫通孔を有する多孔質の樹脂膜である。樹脂多孔膜は、疎水性又は親水性であってよい。
樹脂多孔膜は、絶縁性であり、かつ膜の両面を貫通している貫通孔を有する多孔質の樹脂膜である。樹脂多孔膜は、疎水性又は親水性であってよい。
樹脂多孔膜の多孔率は、20%〜80%であってよい。多孔率は、20%以上、30%以上、又は40%以上であってよく、80%以下、70%以下、又は60%以下であってよい。
樹脂多孔膜の多孔率は、樹脂多孔膜に対する細孔の体積割合であり、例えばガス吸着法によって測定することができる。
樹脂多孔膜の細孔の平均細孔径は、0.01μm〜100.00μmであってよい。平均細孔径は、0.01μm以上、0.03μm以上、0.05μm以上、0.10μm以上、又は1.00μm以上であってよく、100.00μm以下、50.00μm以下、20.00μm以下、10.00μm以下、又は5.00μm以下であってよい。
樹脂多孔膜の細孔の平均細孔径は、例えばガス吸着法によって測定することができる。
樹脂多孔膜の厚さは、亜鉛二次電池のセパレータとして一般的に用いられるものと同様の厚さであってよく、例えば10μm〜1000μmであってよい。樹脂多孔膜の厚さは、10μm以上、50μm以上、又は100μm以上であってよく、1000μm以下、500μm以下、又は200μm以下であってよい。
樹脂多孔膜としては、例えば多孔性の樹脂膜、より具体的には、多孔性を有するポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、又はポリエチレンなどのポリオレフィン系の多孔質膜を用いることができるが、これらに限定されない。
ここで、多孔性の樹脂膜は、例えば親水性官能基を付与することによって親水化処理されていてもよい。
また、「多孔性」であるとは、複数の貫通孔を有してれば足り、例えばスポンジ状の膜や、不織布の膜等であってよい。なお、多孔性の樹脂膜が不織布の膜である場合、「細孔」とは、不織布の繊維間の間隙であってよい。
樹脂多孔膜は、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を含有している。樹脂多孔膜は、更に、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を固めるための無機粒子及びバインダ等のその他の成分を含有していてよい。
なお、樹脂多孔膜に酸化亜鉛粒子、導電性粒子、及びその他の成分を含有させる方法としては、特に限定されないが、例えばこれらの成分を有機溶媒等の分散媒に分散させたスラリーを樹脂多孔膜に接触、例えば塗布、噴霧、又は浸漬等させ、その後乾燥させることによって、樹脂多孔膜の細孔内にこれらの成分を担持させる方法を挙げることができる。
また、他の方法としては、例えば酸化亜鉛粒子、導電性粒子、及びその他の成分の混合粉末を、減圧吸引させることよって、樹脂多孔膜の細孔内にこれらの成分を担持させる方法を挙げることができる。
これらの方法は、複数回繰り返して、又は組み合わせて行ってもよい。
《酸化亜鉛粒子》
酸化亜鉛粒子は、化学式ZnOで表される亜鉛の酸化物の粒子である。酸化亜鉛粒子は、樹脂多孔膜の細孔内に担持されていてよい。
酸化亜鉛粒子は、化学式ZnOで表される亜鉛の酸化物の粒子である。酸化亜鉛粒子は、樹脂多孔膜の細孔内に担持されていてよい。
樹脂多孔膜が含有している酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径は、0.005μm〜10.000μmであってよい。酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径は、0.005μm以上、0.010μm以上、0.050μm以上、又は0.100μm以上であってよく、10.000μm以下、5.000μm以下、1.000μm以下、又は0.500μm以下であってよい。
なお、酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径は、SEM(走査型電子顕微鏡)による観察によって、面積円相当径として求めることができる。サンプル数は、多いことが好ましく、例えば20以上であり、50以上であってもよく、100以上であってもよい。
酸化亜鉛粒子は、樹脂多孔膜に対して0.50mg/cm2〜10.00mg/cm2の目付量で含有されていてよい。酸化亜鉛粒子の目付量は、0.50mg/cm2以上、1.00mg/cm2以上、又は2.00mg/cm2以上であってよく、10.00mg/cm2以下、8.00mg/cm2以下、又は5.00mg/cm2以下であってよい。
亜鉛デンドライトの成長を抑制する観点から、酸化亜鉛粒子は、樹脂多孔膜の面方向全体にわたって分布しているのが好ましい。
《導電性粒子》
導電性粒子は、亜鉛デンドライト中のZnがZn(OH)4 2−となる反応の触媒として機能することができる任意の形態で含まれていることができる。導電性粒子は、樹脂多孔膜の細孔内に担持されていてもよい。導電性粒子は、導電性があってかつ金属亜鉛との平衡電位差があり、セパレータの多孔内に入り得るならばどの金属でもよく、例えば銅、ニッケル、コバルト、鉄の粒子、又はカーボン粉末を用いることができる。中でも、銅粒子が特に好ましい。
導電性粒子は、亜鉛デンドライト中のZnがZn(OH)4 2−となる反応の触媒として機能することができる任意の形態で含まれていることができる。導電性粒子は、樹脂多孔膜の細孔内に担持されていてもよい。導電性粒子は、導電性があってかつ金属亜鉛との平衡電位差があり、セパレータの多孔内に入り得るならばどの金属でもよく、例えば銅、ニッケル、コバルト、鉄の粒子、又はカーボン粉末を用いることができる。中でも、銅粒子が特に好ましい。
樹脂多孔膜が含有している導電性粒子の平均一次粒子径は、0.010μm〜10.00μmであってよい。導電性粒子の平均一次粒子径は、0.010μm以上、0.050μm以上、0.100μm以上、又は0.500μm以上であってよく、10.000μm以下、5.000μm以下、1.000μm以下、又は0.500μm以下であってよい。また微細な導電性粒子は溶液中に界面活性剤で安定化・分散化されているものが多いが、これらの界面活性剤は乾燥時・洗浄時に除去できるためそのまま用いてもよい。
なお、導電性粒子の平均一次粒子径は、酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径に関して記載したのと同様の方法によって測定することができる。
導電性粒子は、樹脂多孔膜に対して0.01mg/cm2〜1.00mg/cm2の目付量で含有されていてよい。0.01mg/cm2以上、0.05mg/cm2以上、又は0.10mg/cm2以上であってよく、1.00mg/cm2以下、0.50mg/cm2以下、又は0.20mg/cm2以下であってよい。
亜鉛デンドライトの成長を抑制する観点から、導電性粒子は、樹脂多孔膜の面方向全体にわたって分布しているのが好ましい。
《その他の成分》
樹脂多孔膜が含有していることができる、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子以外の、その他の成分としては、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を固めるための無機粒子及びバインダを挙げることができる。
樹脂多孔膜が含有していることができる、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子以外の、その他の成分としては、酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を固めるための無機粒子及びバインダを挙げることができる。
酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を固めるための無機粒子としては、例えばチタン酸バリウム、酸化ジルコニウム、又は水酸化カルシウムを挙げることができるが、これに限定されない。無機粒子は、チタン酸バリウム等の誘電率が高いもの、またはアルカリ耐性が極めて高い酸化ジルコニウム等が好ましい。
バインダとしては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はスチレン・ブタジエン(SBR)等の有機バインダを挙げることができるが、これらに限定されない。バインダとしては、耐水性が高く、樹脂多孔膜の内から流出しにくいものが好ましい。
《亜鉛二次電池》
本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用した亜鉛二次電池の構成としては、セパレータを除いて公知のものを挙げることができる。
本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用した亜鉛二次電池の構成としては、セパレータを除いて公知のものを挙げることができる。
典型的には、本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用した亜鉛二次電池は、負極電極体、セパレータ、及び正極電極体がこの順に電池ケース内に収容されており、かつ電池ケース内に電解液が充填されている亜鉛二次電池であってよい。更に具体的には、本開示の亜鉛二次電池用セパレータを採用した亜鉛二次電池は、ニッケル亜鉛二次電池、酸化銀亜鉛二次電池、酸化マンガン亜鉛二次電池、亜鉛空気二次電池、及びその他各種のアルカリ亜鉛二次電池を挙げることができる。
〈負極電極体〉
負極電極体としては、例えば負極集電体の表面が亜鉛系負極活物質層によって被覆されているものを挙げることができる。
負極電極体としては、例えば負極集電体の表面が亜鉛系負極活物質層によって被覆されているものを挙げることができる。
ここで、負極集電体は、導電性を有する材料、例えばステンレス鋼、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、若しくはチタン等の金属、又はカーボン等であってよいが、これらに限定されない。負極集電体の材料は、銅であってよい。
また、集電体の形状は、特に限定されず、例えば、棒状、箔状、板状、メッシュ状、又は多孔体等を挙げることができる。集電体は、金属のセルメットであってもよい。
亜鉛系負極活物質層は、亜鉛及び酸化亜鉛、並びに随意にバインダ及びその他の添加物を含有している。亜鉛系負極活物質層は、更に、例えば亜鉛酸カルシウムのような亜鉛化合物を含有していることができる。
なお、バインダとしては、例えばカルボキシメチルセルロースやポリテトラフルオロエチレンを挙げることができるが、これらに限定されない。
〈セパレータ〉
セパレータに関しては、本開示の亜鉛二次電池用セパレータのみであってよく、又は本開示の亜鉛二次電池用セパレータと他のセパレータとの組合せであってもよい。
セパレータに関しては、本開示の亜鉛二次電池用セパレータのみであってよく、又は本開示の亜鉛二次電池用セパレータと他のセパレータとの組合せであってもよい。
本開示の亜鉛二次電池用セパレータと他のセパレータとを組み合わせて用いる場合には、本開示の亜鉛二次電池用セパレータが負極電極体側に、他のセパレータが正極電極体側なるように構成されるのが好ましい。本開示の亜鉛二次電池用セパレータが負極電極体側に配置されていることにより、亜鉛デンドライトが他のセパレータを貫通することなく、本開示の亜鉛二次電池用セパレータにおいてその成長が抑制される。
他のセパレータとしては、公知のものを採用することができ、例えば、ポリアミド繊維製不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与した樹脂膜を挙げることができる。
〈正極電極体〉
正極電極体としては、例えば正極集電体の表面が亜鉛系負極活物質層によって被覆されているものを挙げることができる。
正極電極体としては、例えば正極集電体の表面が亜鉛系負極活物質層によって被覆されているものを挙げることができる。
ここで、正極集電体は、負極集電体に関する記載について、負極集電体を正極集電体に置き換えて参照することができる。正極集電体の材料は、アルミニウムであってよい。また、正極集電体の材料がニッケルである場合には、正極集電体は、ニッケルのセルメットであってよい。
正極活物質層は、正極活物質、並びに随意にバインダ及びその他の添加物を含有している。正極活物質は、亜鉛二次電池の種類に応じて適宜選択することができる。例えば亜鉛二次電池がニッケル亜鉛二次電池である場合には、正極活物質は、水酸化ニッケル及び/又は沖氏水酸化ニッケルを含有していることができる。
バインダは、負極電極体に関する記載を参照することができる。
〈電解液〉
電解液は、アルカリ電解液であることができる。アルカリ電解液は、アルカリ金属水酸化物を含有している電解液、より具体的には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、又は水酸化アンモニウム等を挙げることができる。電解液としては、水酸化カリウムが好ましい。電解液は、その他の無機・有機添加物を更に含有していることができる。
電解液は、アルカリ電解液であることができる。アルカリ電解液は、アルカリ金属水酸化物を含有している電解液、より具体的には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、又は水酸化アンモニウム等を挙げることができる。電解液としては、水酸化カリウムが好ましい。電解液は、その他の無機・有機添加物を更に含有していることができる。
〈電池ケース〉
電池ケースは、亜鉛二次電池に一般的に用いられているものを適宜採用してよい。
電池ケースは、亜鉛二次電池に一般的に用いられているものを適宜採用してよい。
《実施例1及び2、並びに比較例1及び2》
〈実施例1〉
以下のようにして、実施例1の亜鉛二次電池を調製した。
〈実施例1〉
以下のようにして、実施例1の亜鉛二次電池を調製した。
平均一次粒子径0.02μmの酸化亜鉛粒子、及び平均一次粒子径0.02μmの金属銅粒子、水酸化カルシウム、カルボキシメチルセルロース溶液、及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョン溶液をそれぞれ重量比で90.00/0.500/0.002/0.050/0.050の割合で軽く混合したものに、水−エタノールを重量比1:1の割合で混合した溶液を、固形分重量が20%になるようにして適量混合し、軽くスパチラで混ぜ合わせた後、シンキー製公転−自転ミキサーに15分かけ、低粘度のスラリー溶液を調製した。
低粘度のスラリー溶液を、ポリプロピレン製多孔膜(厚さ25μm、平均細孔径0.03μm)に塗工し、スキージで押しこみ、80℃で真空乾燥した。この作業を同じ面に対し更に2回繰り返し行った。その後、ポリプロピレン製多孔膜の最表面部を払い落として、目付量が3mg/cm2以上になるようにして、酸化亜鉛粒子と金属銅粒子を含有するセパレータを調製した。
酸化亜鉛粒子、金属亜鉛粒子、カルボキシメチルセルロース、及びPTFEディスパージョン溶液をそれぞれ重量比で90/10/1/2の分量で混合したものに、水−IPAを重量比1:1の割合で混合した溶液を適量滴下し、シンキー製公転−自転ミキサーに15分かけ、白色のスラリーインクを調製した。これを、集電体であるパンチング銅箔(厚さ60um、開口率約40%)の上に、上端10mmを残し、目付100mg/cm2を狙い塗布した。これを真空乾燥させたものを、タクミ技研製ロールプレスにて線圧0.75tonにてプレスして、負極電極体を調製した。
負極電極体の上端に、厚さ120umの銅箔を抵抗溶接機で接合後、上記の複合セパレータと親水性のPVA−セルロース混合不織布と併せて負極電極体を包んだ。更に、ニッケル製セルメットと水酸化ニッケルが複合化された正極電極体に正極端子を溶接したものを重ねて、不織布で溶着包埋した。これを電池筐体に入れた後、6MのKOHの電解液を適量滴下後、容器を封止して一定時間静置し、実施例1の亜鉛二次電池を調製した。
〈実施例2〉
セパレータの調整において、PTFEに代えてスチレンブタジエンゴム(SBR)を用いたことを除いて実施例1と同様にして、実施例2の亜鉛二次電池を調製した。
セパレータの調整において、PTFEに代えてスチレンブタジエンゴム(SBR)を用いたことを除いて実施例1と同様にして、実施例2の亜鉛二次電池を調製した。
〈比較例1〉
セパレータとしてポリプロピレン製多孔膜(厚さ25μm、平均細孔径0.03μm)のみを用いたことを除いて実施例1と同様にして、比較例1の亜鉛二次電池を調製した。
セパレータとしてポリプロピレン製多孔膜(厚さ25μm、平均細孔径0.03μm)のみを用いたことを除いて実施例1と同様にして、比較例1の亜鉛二次電池を調製した。
〈比較例2〉
セパレータとして親水化処理したポリプロピレン製多孔膜(厚さ25μm、平均細孔径0.03μm)を用いたことを除いて実施例1と同様にして、比較例2の亜鉛二次電池を調製した。
セパレータとして親水化処理したポリプロピレン製多孔膜(厚さ25μm、平均細孔径0.03μm)を用いたことを除いて実施例1と同様にして、比較例2の亜鉛二次電池を調製した。
〈サイクル試験〉
(方法)
各例の亜鉛二次電池それぞれ10個ずつに対して0.2Cの充放電サイクルをおこない活性化させた後に、CC:1C、上限電圧2.00V、CV:2.00V、上限電流60mAにて充電を行い、その後5分間放置し、CC:1C、下限電圧1.1Vにて放電を行い、その後5分間放置するサイクルを300サイクル繰り返す、充放電サイクル試験を行った。
(方法)
各例の亜鉛二次電池それぞれ10個ずつに対して0.2Cの充放電サイクルをおこない活性化させた後に、CC:1C、上限電圧2.00V、CV:2.00V、上限電流60mAにて充電を行い、その後5分間放置し、CC:1C、下限電圧1.1Vにて放電を行い、その後5分間放置するサイクルを300サイクル繰り返す、充放電サイクル試験を行った。
そして、充放電サイクル試験後における、各例の亜鉛二次電池のうち短絡したものの個数を調べた。
(結果)
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1及び2の亜鉛二次電池では、300サイクル後において短絡したものはなかった。これに対して、比較例1及び2では、300サイクル後において短絡したものは、それぞれ7個及び3個であった。
1 亜鉛二次電池
10 負極電極体
11 負極集電体
12 負極活物質層
20 セパレータ
30 他のセパレータ
40 正極電極体
41 正極集電体
42 正極活物質層
50 電解液
100 電池収容体
200 亜鉛デンドライト
10 負極電極体
11 負極集電体
12 負極活物質層
20 セパレータ
30 他のセパレータ
40 正極電極体
41 正極集電体
42 正極活物質層
50 電解液
100 電池収容体
200 亜鉛デンドライト
Claims (1)
- 酸化亜鉛粒子及び導電性粒子を含有している樹脂多孔膜である、亜鉛二次電池用セパレータ。
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2020
- 2020-06-18 JP JP2020105370A patent/JP2021197340A/ja active Pending
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