JP2011002096A - 駆動軸 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂の被膜で被覆する場合に比べて、グリース切れが生じた際に、より長時間に亘って当接面同士の良好な摺動を維持して、摩耗によるガタの発生や焼き付き等を防止できる駆動軸を提供する。
【解決手段】雄スプライン軸2と雌スプライン軸3のうち雄スプライン軸2の、他方への動力伝達面としての当接面21aを含む雄スプライン部22のキー21の表面を、金属の下地にケイ素膜、またはクロム膜を形成した上に、ビッカース硬さHvが1000以上、摩擦係数μが0.25以下の、連続したダイヤモンドライクカーボン膜(6)によって被覆した駆動軸1である。
【選択図】図3

Description

本発明は、鉄道車輌、鉄鋼圧延機、自動車等において動力伝達に用いる駆動軸に関するものである。
例えば、鉄道車両において、エンジンからトルクコンバータを介して、車軸に動力を伝達するための駆動軸は、走行中の車輪の上下動や、曲線を通過する際の台車の首振り等に応じて軸方向に伸縮されながら動力を伝達する必要がある。そのため、駆動軸としては、軸方向に伸縮可能で、かつ軸を中心とする回転方向に動力伝達可能に連結される雄スプライン軸と雌スプライン軸とを備えたものが一般的に用いられる。また、上記雄スプライン軸と雌スプライン軸とを備えた駆動軸は、鉄鋼圧延機において、モータと圧延ロールとを連結する駆動軸や、自動車のプロペラシャフト、ステアリング軸、ハンドルジョイント等にも用いられる。
また、雄スプライン軸と雌スプライン軸とを備えた駆動軸としては、雄スプライン軸の外周と雌スプライン軸の内周とにそれぞれ、両スプライン軸の軸方向への摺動を許容しつつ、回転方向に当接して動力を伝達する当接面(動力伝達面)を備えたスプライン部を形成し、それぞれのスプライン部を、駆動軸の回転時に当接面同士が当接するように噛み合わせたタイプの駆動軸がある。
前記駆動軸には、軸の回転時に互いに当接された当接面同士の、軸方向へのスムースな摺動を確保するためにグリースが封入される。ところが、グリースは、スプライン軸が軸方向への伸縮を繰り返すことによって徐々に外部に押し出されるため、やがてグリース切れを生じて、金属同士の摩耗によるガタの発生や、焼き付き等を生じるという問題がある。
そこで、両スプライン軸の当接面のうち少なくとも一方を、両スプライン軸を構成するステンレス鋼等の金属よりも摩擦係数が小さく、良好な摺動性を有する樹脂の被膜で被覆しておき、グリース切れが生じた際には、上記樹脂の被膜によって応急的に摺動を維持して、直ちにガタや焼き付き等を生じないようにすることが提案されている。
例えば、特許文献1には、前記駆動軸である回転シャフトにおいて、両スプライン軸のスプライン部のうち少なくとも一方の、他方のスプライン部への当接面を、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂の被膜で被覆すること、上記被膜中に、炭酸カルシウム等の充てん材と、固体潤滑剤とを含有させることが記載されている。
また、特許文献2には、スプライン部等の、他部材への嵌合部を有する結合部材において、上記嵌合部を、ポリフェニレンサルファイド系樹脂からなる第1の樹脂層と、この第1の樹脂層を覆う、ナイロン系等の樹脂からなる第2の樹脂層とで被覆することが記載されている。
さらに、特許文献3には、駆動軸としての車輌ステアリング用伸縮軸において、両スプライン軸のスプライン部の、他方のスプライン部への当接面を、それぞれポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の被膜で被覆することが記載されている。
特開2001−336543号公報(請求項1〜3、第0005欄〜第0010欄) 特開2003−11280号公報(請求項1〜2、第0005欄〜第0007欄) 特開2003−54421号公報(請求項1、第0006欄〜第0009欄)
ところが、樹脂の被膜では、グリース切れが生じた際に当接面の摺動を維持する効果が十分でない場合がある。特に、高速で回転しながら、なおかつ高速で軸方向に伸縮されることの多い鉄道車両用の駆動軸や、当接面に極めて高い荷重が加わる鉄鋼圧延機の駆動軸において、スプライン部の当接面を樹脂の被膜で被覆した場合、当該被膜は、グリース切れが生じるとごく短時間で摩耗されて消滅してしまう。そのため、グリース切れが生じた際に、樹脂の被膜によって当接面の摺動を維持する効果はごく短時間しか持続されず、その後、短時間で、金属同士の摩耗によるガタの発生や、焼き付き等を生じるという問題がある。
本発明の目的は、樹脂の被膜で被覆した場合に比べて、グリース切れが生じた際に、より長時間に亘って、当接面同士の良好な摺動を維持して、摩耗によるガタの発生や、焼き付き等を防止することができる駆動軸を提供することにある。
本発明の駆動軸は、雄スプライン軸(2)と雌スプライン軸(3)とを備え、
前記雄スプライン軸(2)は全体が金属によって一体に形成され、前記雄スプライン軸(2)の、雌スプライン軸(3)と連結される端部の外周面には、前記外周面から径方向外方に向けて多数のキー(21)が突設されて雄スプライン部(22)が構成され、
前記雌スプライン軸(3)は全体が金属によって一体に形成され、前記雌スプライン軸(3)の、雄スプライン軸(2)と連結される端部は、雄スプライン軸(2)側の端部に開口(30)が形成され、前記開口(30)を通して内部に雄スプライン部(22)が挿入される筒状に形成されていると共に、筒の内周面には、前記内周面から径方向外方に向けて、前記雄スプライン部(22)のキー(21)と噛み合わされる多数のキー溝(31)が凹入されて雌スプライン部(32)が構成され、
前記雄スプライン部(22)を構成する各キー(21)の両側面、および雌スプライン部(32)を構成する各キー溝(31)の両側面は、それぞれ動力伝達面としての当接面(21a)(31a)とされ、
前記雄スプライン軸(2)と雌スプライン軸(3)とが、前記キー(21)とキー溝(31)とを噛み合わせて互いの当接面(21a)(31a)を軸方向に摺動可能に当接させた状態で、軸方向に伸縮可能で、かつ軸を中心とする回転方向に動力伝達可能に連結される駆動軸(1)であって、
前記雄スプライン部22を構成する各キー21の両側面である当接面(21a)と、頂面(21b)と、雄スプライン軸(2)の外周面に相当する、隣り合うキー(21)間の底面(21c)とが、金属の下地にケイ素膜、またはクロム膜を形成した上に、ビッカース硬さHvが1000以上、摩擦係数μが0.25以下の、連続したダイヤモンドライクカーボン膜(6)によって被覆されていると共に、
前記雌スプライン部(32)を構成する各キー溝(31)の両側面である当接面(31a)と、キー溝(31)の底面(31b)と、隣り合うキー溝(31)間の凸条(36)の頂面(31c)とは、前記ダイヤモンドライクカーボン膜(6)によって被覆せずに金属の下地が露出されており、かつ
前記雄スプライン部(22)と雌スプライン部(32)との間にグリースが封入されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、雄スプライン部のキーの両側面である動力伝達面としての当接面と、前記キーの頂面と、隣り合うキー間の底面とを、ビッカース硬さHvが1000以上という高い硬度を有し、グリース切れが発生しても短時間で摩耗されて消滅してしまわない強固なダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜)によって被覆していると共に、当該DLC膜が、摩擦係数μが0.25以下という良好な摺動性を有していることから、たとえグリース切れが発生しても、樹脂の被膜に比べてより長期間に亘って、当接面(動力伝達面)同士の良好な摺動を維持して、金属同士の摩耗によるガタの発生や、焼き付き等を防止することが可能となる。
また前記DLC膜を、金属の下地にケイ素膜、クロム膜等を形成した上に積層しているため、当該DLC膜の密着性を向上させると共に、摩擦係数μを低下させることができる。
なおDLC膜にタングステンを含有させることによって、当該DLC膜の下地に対する密着性をさらに向上させると共に、摩擦係数μをより一層低下させることもできる。
本発明の一実施形態にかかる駆動軸の全体を示す一部切り欠き正面図である。 上記例の駆動軸の要部である、雄スプライン軸の雄スプライン部と、雌スプライン軸の雌スプライン部とを噛み合わせた部分を示す、図1のII−II線断面図である。 上記雄スプライン部の一部を拡大した断面図である。 雌スプライン部の一部を拡大した断面図である。 本発明の実施例において、DLC膜のすべり試験を行った装置の概略を説明する図である。 本発明の実施例において、DLC膜の転がり試験を行った装置の概略を説明する図である。 転がり試験において求めた、SUJ2玉の接触面圧と、DLC膜が寿命に到るまでの回転回数との関係を示すグラフである。
図1は、本発明の一実施形態にかかる駆動軸の全体を示す一部切り欠き正面図である。また、図2は、上記例の駆動軸の要部である、雄スプライン軸の雄スプライン部と、雌スプライン軸の雌スプライン部とを噛み合わせた部分を示す、図1のII−II線断面図である。さらに、図3は、上記雄スプライン部の一部を拡大した断面図、図4は、雌スプライン部の一部を拡大した断面図である。
図1および図2を参照して、この例の駆動軸1は、いずれもステンレス鋼等の金属によって形成された雄スプライン軸2と雌スプライン軸3とを備えており、このうち雄スプライン軸2の、雌スプライン軸3と連結される端部の外周面には、当該外周面から径方向外方に向けて、多数のキー21が、雄スプライン軸2の軸方向と平行で、かつ周方向に等間隔に突設されて、雄スプライン部22が構成されている。また、雄スプライン軸2の、雄スプライン部22が形成された側と反対側の端部23には、駆動軸1を、図示しない駆動入力軸または駆動出力軸と連結するための十字軸継ぎ手4が接続されている。
また、図1および図2を参照して、雌スプライン軸3は、雄スプライン軸2側の端部に開口30が形成され、この開口30を通して、内部に雄スプライン部22が挿入される筒状に形成されていると共に、筒の内周面には、当該内周面から径方向外方に向けて、上記雄スプライン部22のキー21と噛み合わされる多数のキー溝31が、雌スプライン軸3の軸方向と平行で、かつ周方向に等間隔に凹入されて、雌スプライン部32が構成されている。また、雌スプライン軸3の、開口30側と反対側の端部33には、駆動軸1を、図示しない駆動出力軸または駆動入力軸と連結するための十字軸継手5が接続されている。
また、雌スプライン軸3の、開口30側の端部には略筒状の固定部材34を介して、ゴムや樹脂等からなる環状のシール部材35が取り付けられており、このシール部材35を、筒内に挿入された雄スプライン軸2の外周面に当接させることによって、両スプライン軸2、3間がシールされている。そして、このシールによって、両スプライン軸2、3が軸方向への伸縮を繰り返した際に、当該両スプライン軸2、3のスプライン部22、32間に封入したグリースが外部に押出されるのが抑制されると共に、砂埃等の異物が両スプライン部22、32間に侵入するのが防止される。
図2を参照して、両スプライン部22、32の噛み合い部には、微小なクリアランスが設定されており、このクリアランスによって形成される両者の隙間に、グリースが封入される。
図2および図3を参照して、雄スプライン部22を構成する各キー21は、その両側面が、動力伝達面としての当接面21aとされている。また、図2および図4を参照して、雌スプライン部32を構成する各キー溝31は、キー21と噛み合わされた際に、上記当接面21aと対向する両側面が、動力伝達面としての当接面31aとされている。そして、駆動軸1の回転時には、各キー21の、いずれか一方の当接面21aと、各キー溝31の、上記当接面21aに対向する当接面31aとが互いに当接することによって、両スプライン軸2、3間で動力が伝達される。
図3を参照して、上記雄スプライン部22を構成する各キー21の両側面である当接面21aと、頂面21bと、雄スプライン軸2の外周面に相当する、隣り合うキー21間の底面21cとは、金属の下地にケイ素膜、またはクロム膜を形成した上に、ビッカース硬さHvが1000以上、摩擦係数μが0.25以下の、連続したDLC膜6によって被覆されている。
これにより、グリース切れが発生した際には、当接面21a、31a間での摩耗や焼き付きを防止できるだけでなく、キー21とキー溝31とが、前記当接面21a、31a以外の面同士の間でも摩耗して、焼き付き等を生じることも防止できる。
また前記DLC膜6を、金属の下地にケイ素膜、クロム膜等を形成した上に積層しているため、当該DLC膜6の密着性を向上させると共に、摩擦係数μを低下させることができる。
一方、上記雄スプライン部22と噛み合わされる雌スプライン部32を構成する各キー溝31の両側面である当接面31a、底面31b、および隣り合うキー溝31間の凸条36の頂面31cは、DLC膜によって被覆せずに金属の下地を露出させておく。
雌スプライン部32の表面はDLC膜によって被覆せず、雄スプライン部22の表面のみをDLC膜6によって被覆するだけで、先に述べたDLC膜6の機能によって、樹脂の被膜に比べてより長期間に亘って、当接面21a、31aの良好な摺動を維持して、金属同士の摩耗によるガタの発生や、焼き付き等を防止することができる。
DLC膜は、例えばスパッタリング法等の、従来公知の種々の気相成長法によって成膜することができる。スパッタリング法によるDLC膜の成膜方法の例を挙げると、圧力が1.33×10−1〜1.33×10Paとなるようにアルゴンガス、炭化水素ガス等の導入ガスを導入したチャンバ内で、ターゲットとしての炭素に対して、電圧100〜200V、電流2〜10A程度の条件で放電処理を行うことにより、スプライン軸2、3の所定の面に炭素を蒸着させる。そうすると、上記所定の面に、グラファイト(SP2)構造とダイヤモンド(SP3)構造とが共存した非晶質構造からなるDLC膜が形成される。
また、他の成膜方法の例としては、ベンゼンを原料ガスとしたイオンビーム蒸着によるイオンプレーティング法等の物理蒸着(PVD)法や、成膜ガスとして炭化水素化合物を用いたプラズマCVD法等の化学蒸着(CVD)法等が挙げられる。また、プラズマジェットを利用したプラズマ溶射等の溶射法を採用することもできる。
また、DLC膜にタングステンを含有させることによって、当該DLC膜の下地に対する密着性を向上させると共に、摩擦係数μを低下させることができる。
DLC膜6の膜厚は特に限定されないが、高い硬度と良好な摺動性とを有すると共に、これらの特性に起因して高い耐摩耗性、耐焼き付き性とを発揮しうるDLC膜6を形成することを考慮すると1〜5μmであるのが好ましい。
以下に、実施例に基づいて本発明を説明する。
DLC膜の形成:
動力伝達面のモデルとしての、ステンレス鋼SUS440C製の基板の片面に、プラズマCVD法、またはスパッタリング法によって、表1に示す実施例1、2、比較例1のDLC膜を形成した。なお、表中、成膜方法の欄のP−CVDはプラズマCVD法、PVDはスパッタリング法を示す。
Figure 2011002096
すべり試験:
図5に示すように、上記各実施例、比較例の基板90を、DLC膜91を形成した面を上にして、回転軸Sの先端に固定し、次いで5/32”のSUJ2玉Bを、自転しないように固定した状態で、図中に白矢印で示すように1.0GPaの荷重をかけてDLC膜91の表面に圧接しながら、回転軸Sを摺動速度0.1m/sで回転させた。そして、DLC膜91とSUJ2玉Bとの摺動距離が360mに達するまで回転させて、試験最終時に、SUJ2玉Bに、基板90の回転方向に加わった応力から、摩擦係数μを求めた。また、試験終了後に、DLC膜91の表面に発生した摩耗痕跡の長さを測定した。上記の試験は、比較のため表面にDLC膜91を形成していない、ステンレス鋼SUS440C製の基板90に対しても行った。結果を表2に示す。なお、表中の従来例1は、DLC膜91を形成していないステンレス鋼製の基板を示す。
Figure 2011002096
表より、ステンレス鋼製の基板の表面にDLC膜を形成することで、摩擦係数を大きく低減できること、摺動による摩耗を防止できることが確認された。また、各実施例、比較例を比較すると、下地にケイ素膜、またはクロム膜を形成した上にDLC膜を積層することによって、当該DLC膜の密着性を向上させると共に、摩擦係数μを低下できること、DLC膜にタングステンを含有させることによって、前記密着性をさらに向上させると共に、摩擦係数μをより一層低下できることがわかった。
転がり試験:
図6に示すように、上記各実施例、比較例の基板90を、DLC膜91を形成した面を上にして、潤滑油としてスピンドル油(6.6mm/s)Lを満たした容器C中に浸漬し、次いでDLC膜91の上に、スラスト玉軸受を構成する3/8”のSUJ2玉B(11個)と保持器Rと内輪IRとを組み立てると共に、内輪IRに回転軸Sを取り付けた。そして、図中に白矢印で示すように、SUJ2玉Bを、一定の接触面圧でDLC膜91の表面に圧接しながら、回転軸Sを毎分1200回の回転速度で最大108回転まで回転させて、DLC膜91が寿命に到るまでの回転回数を求める試験を、数段階の異なる接触面圧について繰り返し行った。結果を図7に示す。なお、実施例2のDLC膜は、108回転まで回転させても寿命に到らず、図7に結果を記載できなかったが、長寿命であることが確認された。また、実施例1、比較例1を比較すると、下地にケイ素膜を形成した上にDLC膜を積層することによって、DLC膜の寿命を向上できることがわかった。
1 駆動軸
2 雄スプライン軸
3 雌スプライン軸
21a、31a 当接面(動力伝達面)
6 DLC膜

Claims (3)

  1. 雄スプライン軸(2)と雌スプライン軸(3)とを備え、
    前記雄スプライン軸(2)は全体が金属によって一体に形成され、前記雄スプライン軸(2)の、雌スプライン軸(3)と連結される端部の外周面には、前記外周面から径方向外方に向けて多数のキー(21)が突設されて雄スプライン部(22)が構成され、
    前記雌スプライン軸(3)は全体が金属によって一体に形成され、前記雌スプライン軸(3)の、雄スプライン軸(2)と連結される端部は、雄スプライン軸(2)側の端部に開口(30)が形成され、前記開口(30)を通して内部に雄スプライン部(22)が挿入される筒状に形成されていると共に、筒の内周面には、前記内周面から径方向外方に向けて、前記雄スプライン部(22)のキー(21)と噛み合わされる多数のキー溝(31)が凹入されて雌スプライン部(32)が構成され、
    前記雄スプライン部(22)を構成する各キー(21)の両側面、および雌スプライン部(32)を構成する各キー溝(31)の両側面は、それぞれ動力伝達面としての当接面(21a)(31a)とされ、
    前記雄スプライン軸(2)と雌スプライン軸(3)とが、前記キー(21)とキー溝(31)とを噛み合わせて互いの当接面(21a)(31a)を軸方向に摺動可能に当接させた状態で、軸方向に伸縮可能で、かつ軸を中心とする回転方向に動力伝達可能に連結される駆動軸(1)であって、
    前記雄スプライン部22を構成する各キー21の両側面である当接面(21a)と、頂面(21b)と、雄スプライン軸(2)の外周面に相当する、隣り合うキー(21)間の底面(21c)とが、金属の下地にケイ素膜、またはクロム膜を形成した上に、ビッカース硬さHvが1000以上、摩擦係数μが0.25以下の、連続したダイヤモンドライクカーボン膜(6)によって被覆されていると共に、
    前記雌スプライン部(32)を構成する各キー溝(31)の両側面である当接面(31a)と、キー溝(31)の底面(31b)と、隣り合うキー溝(31)間の凸条(36)の頂面(31c)とは、前記ダイヤモンドライクカーボン膜(6)によって被覆せずに金属の下地が露出されており、かつ
    前記雄スプライン部(22)と雌スプライン部(32)との間にグリースが封入されていることを特徴とする駆動軸。
  2. 前記ダイヤモンドライクカーボン膜(6)は、タングステンを含有している請求項1に記載の駆動軸。
  3. 雌スプライン軸(3)の、開口(30)側の端部には環状のシール部材(35)が取り付けられており、前記シール部材(35)を、筒内に挿入された雄スプライン軸(2)の外周面に当接させることで両スプライン軸(2)(3)間がシールされている請求項1または2に記載の駆動軸。
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