JP2011001436A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリエステル樹脂の優れた耐熱性を保持し、且つ耐ピンホール性、接着性、フィルム外観に優れるフィルム等を提供することを可能とするポリエステル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリエステル樹脂(A)80〜98重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)2〜20重量%からなるポリエステル樹脂組成物を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエステル樹脂の優れた耐熱性を保持し、且つ耐ピンホール性、接着性、フィルム外観に優れたポリエステルフィルムや積層体に用いることが可能なポリエステル樹脂組成物に関するものである。
ポリエステル樹脂からなるフィルムやラミネート製品、成型体などは、機械強度、耐熱性、耐湿性、バリアー性などの諸物性が優れている。その特性を活かし、自動車部品、電子部品、生活用品、包装材料など幅広い用途に使用されている。例えば包装用フィルムとしては、食品包装分野や工業包装分野などを中心に、単層フィルム、ラミネートフィルムの基材、金属または金属酸化物を蒸着する基材、金属ラミネートフィルム、紙や天然繊維ラミネートフィルム、更に他樹脂との共押出による多層フィルム、他樹脂との積層による多層フィルムなどの構成素材としてさまざまな分野で使用されている。使用例としては、一般食品などの包装袋や防臭袋、容器内貼りフィルム、金属缶内貼りフィルム、壁紙フィルム、化粧フィルムなどが挙げられる。
しかしながら、ポリエステル樹脂はその硬さにより耐ピンホール性や耐衝撃性に劣り、これらの特性が重要視される用途では使用に際し、制限を受けることが多いという課題があった。例えばポリエステル樹脂よりなるフィルムはポリアミド樹脂よりなるフィルムと比較し屈曲性に劣り、梱包や輸送の過程で振動や屈曲により袋にピンホールが発生する場合があり、内容物の腐敗などの保存性に課題が発生することがある。また、内容物が液体を含むものである場合は液体が外部に流出してトラブルとなる恐れがあり使用が限られていた。このように、ポリエステル樹脂は、特に食品包装用途では、その使用が制限されるという課題があった。また、紙ラミネート用フィルムや金属ラミネートフィルムなどに用いた場合には、基材との接着強度が弱いため、用途に応じた接着剤や基材の表面処理により接着強度を高める必要があり、加工機や付帯設備などの設備面や、多数の工程を要するための時間的な面や人件費など製造コストが増加するという課題もあった。また、自動車部品や電子部品などの成型体に用いた場合には、耐衝撃性不足や被着材との接着性不足により設備や工程が増加するという課題もあった。
かかる課題を解消するため、耐ピンホール性や耐衝撃性等が改良されたポリエステルフィルムが提案され、例えば屈曲性の改良されたポリエステルとしてヤング率10〜250kg/mm以上、突刺し強度10kg/mm以上のフィルムが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
また、ポリエステル樹脂とアイオノマー樹脂や酸変性ポリオレフィン樹脂などとのブレンドからなるポリエステルフィルムが提案されている(例えば特許文献2参照。)。
特開平6−79776号公報 特開昭62−11762号公報
しかし、特許文献1に提案されたフィルムは、耐熱性などが充分でないという課題を有するものであり、特許文献2に提案されたポリエステルフィルムは、キャスト成形しフィルムとした際に、フィルム中にポリマー劣化物、ゲル状物などが発生しやすいという課題を有し、特に無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂を用いた場合、キャスト加工時に微細なフィッシュアイが発生しフィルム外観が劣ったものとなる傾向が顕著なものであった。
そこで、ポリエステル樹脂の優れた耐熱性を保持し、且つ耐ピンホール性、接着性、フィルム外観に優れたポリエステルフィルムや積層体等を提供することのできるポリエステル樹脂組成物が切望されていた。
本発明者らは、上記課題に対し鋭意検討した結果、ポリエステル樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を特定の割合で配合することにより、耐熱性を保持し、且つ耐ピンホール性、接着性、フィルム外観が著しく優れたポリエステルフィルムや積層体等を提供することのできるポリエステル樹脂組成物となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、ポリエステル樹脂(A)80〜98重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)2〜20重量%からなることを特徴とするポリエステル樹脂組成物に関するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステル樹脂組成物を構成するポリエステル樹脂(A)としては、ポリエステル樹脂と称される範疇に属するものであれば如何なるものを用いることも可能であり、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジエチレンテレフタレート、ポリネオペンチルテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリエステル等を挙げることができ、又、これらの2種以上の混合物等を挙げることができる。そして、その中でも特に、耐熱性と耐ピンホール性に優れるフィルム、積層体等を提供することが可能となるポリエステル樹脂組成物となることからポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートであることが好ましい。
そして、該ポリエステル樹脂(A)の製造方法としては、ポリエステル樹脂が得られる限りにおいて如何なる方法を用いてもよく、例えばジオールとジカルボン酸又はその反応性誘導体とを重合反応に供する事により得ることができる。ここで、ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール等の炭素数2〜20程度の直鎖もしくは分岐状の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジエタノール等の脂環状基を含むジオール;分子量400〜6000程度のポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の長鎖グリコール;ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビフェノール等の芳香族系ジオールなどが挙げられる。また、ジオールは2種以上の混合物であっても良い。そして、ジカルボン酸としては、例えばアゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の炭素数2〜20程度の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ビス(4−カルボキシフェニル)メタン、1,2−ビス(4−カルボキシフェニル)エタン、4,4´−ジカルボキシビフェニルエーテル、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環状基を含むジカルボン酸などが挙げられる。ジカルボン酸は2種以上の混合物であっても良い。また、該ポリエステル樹脂(A)は、市販品であっても良い。
本発明のポリエステル樹脂組成物を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の範疇に属するものであれば如何なるものを用いることも可能であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体をアルカリ又は酸を触媒として加水分解反応する事により製造することが可能であり、より具体的な製造方法としては、例えば原料となるエチレン−酢酸ビニル共重合体を良溶媒に溶解させて均一系で反応を行なう均一ケン化法、又はメタノール、エタノールのような貧溶媒中でペレットあるいは粉末のまま不均一系で反応を行なう不均一ケン化法等によって製造する方法が挙げられる。この際のエチレン−酢酸ビニル共重合体は、公知の方法、例えば高圧法、乳化法など公知の製造法によって製造されたものでよく、市販品でも良い。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)も市販品であってもよい。
該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)は、特に耐熱性、接着性に優れ、ポリエステル樹脂との相溶性にも優れるポリエステル樹脂組成物となることから、JIS K6924−1に準拠し測定した酢酸ビニル含有率が6〜50重量%の範囲であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位を20〜100%加水分解したものであることが好ましく、特に酢酸ビニル含有率が15〜45重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位を30〜90%加水分解したものが好ましい。
該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)としては、成形加工性、特に押出加工性に優れたポリエステル樹脂組成物となることから、JIS K6924−1に準拠し測定したメルトフローレイト(以下、MFRと記す。)が0.5〜200g/10minのエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物であることが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)80〜98重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)2〜20重量%からなるものであり、特にポリエステル樹脂(A)85〜95重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)5〜15重量%からなるものであることが好ましい。ここで、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)の配合量が2重量%より少ない場合、得られるポリエステル樹脂組成物をフィルムとした際に、そのフィルムの耐ピンホール性はほとんど改良されない。一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)の配合量が20重量%を超える場合、得られるポリエステル樹脂組成物は、剛性や耐熱性に劣るものとなる。
本発明のポリエステル樹脂組成物の製造方法としては、特に制限はなくポリエステル樹脂(A)及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)を混合することが可能であれば如何なる方法を用いることも可能であり、例えばヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等を用いたドライブレンドにより混合する方法;ドライブレンドを行った後、単軸押出機、2軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等の溶融混練機を用い溶融混合体、更にはペレット等とする方法をも適用することができる。
また、本発明のポリエステル樹脂組成物は、更に耐ピンホール性に優れるポリエステル樹脂組成物となることから市販のポリマーアロイ用相溶化剤を配合してなることが好ましい。
さらに、本発明のポリエステル樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で要求される特性に応じて他の添加剤、例えば他の熱可塑性樹脂やゴム、光安定剤、紫外線吸収剤、造核剤、帯電防止剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、流動性改良剤、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、着色剤、中和剤、発泡剤、充填剤、耐熱剤、カップリング剤、ガラス繊維などを配合していても良い。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、耐熱性、耐ピンホール性、接着性、外観に優れたポリエステルフィルムを提供することが可能となる。その際のフィルムの製造方法としては、公知の製造方法を適用することができ、例えばポリエステル樹脂組成物を押出機で溶融混練し、Tダイあるいはコートハンガーダイによりフラットフィルム状に押し出し、キャスティングロール面上にキャスティングしてフィルムを冷却するキャスティング法などが適用される。フラット状に製造されたフィルムを連続して、または別工程で延伸することも適用できる。また、環状ダイスより溶融押出しする上向き空気冷却インフレーション成形、下向き水冷却インフレーション成形も適用できる。
本発明のポリエステル樹脂組成物からなるフィルムは、単層フィルム、または、それ以外の高分子、紙、金属などのフィルム、シート、板状物などと積層体にすることもできる。この積層体にする方法は特に制限されず、例えばポリエステル樹脂組成物からなるフィルムと他の1種もしくは2種以上の高分子、紙、金属などのフィルムを接着剤で接着する方法や、加熱ロールなどを用いたサーマルラミ法などを適用できる。また、他の樹脂と共押出しして多層フィルムとすることもできる。
本発明のポリエステル樹脂組成物からなるラミネート積層体を製造する方法としては、
公知の製造方法を適用することができ、例えばポリエステル樹脂組成物を押出機で溶融混練し、Tダイよりフラットフィルム状に押し出し、キャスティングロールとシリコンゴムロール間で紙などの基材と圧着して得る押出ラミネート法などが適用される。
本発明のフィルム、積層体は食品包装用や工業包装用として、紙ラミネート用フィルムや金属ラミネートフィルムとして用いることができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂の優れた耐熱性を保持し、且つ耐ピンホール性、接着性、フィルム外観に優れたポリエステルフィルムや積層体を提供することが可能となるものである。また、耐衝撃性や接着性に優れた部品等の成型体を提供することも可能となるものである。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下に、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、の評価方法を示す。
〜耐熱性評価〜
160℃の雰囲気下に、作成したフィルム厚み0.03mm、試料幅100mm、試料長さ100mmの試験片を15分間放置し、放置前後の寸法変化を測定し、熱収縮率を計算により求めた。熱収縮率は、放置前後の寸法変化した値を放置前の長さで除して求めた。
〜耐ピンホール性〜
恒温槽付ゲルボフレックステスター(テスター産業社製)に作成したフィルム厚み0.03mm、試料幅250mm、試料長さ300mmの試験片を円筒状として測定治具に固定し、23℃下で2000回の屈曲テストを行った後、そのフィルムの中心部100mm×150mmに生じたピンホールの個数を、5%メチレンブルー溶液を用いて測定した。
〜機械的強度評価〜
JIS K6924−2に準じて、作成したフィルム厚み0.03mm、試料幅6.5mm、試料長さ100mmを引張試験機(島津製作所(株)社製、商品名オートグラフDCS500)を用いて、剥離速度200mm/分、チャック間距離20mmの条件にて引張破壊ひずみを測定した。なお、試験片の測定方向はフィルム製造時の流動方向とした。
〜紙との接着強度評価〜
ヒートシールテスター(テスター産業社製)に、下側から被着体としてコピー紙(株式会社NBSリコー社製、商品名BAGASSE)、試料幅150mmをおき、その上に作成したフィルム厚み0.03mm、試料幅150mm幅を重ねあわせ、更にシールバーへの融着防止を目的にポリイミドフィルムを順に重ね合わせ圧力0.2MPa、時間1秒の条件でヒートシールバーにより押さえて加熱接着を行った。試験片の該加熱接着部分を、引張試験機(島津製作所(株)社製、商品名オートグラフDCS500)を用いて、剥離速度300mm/分、T字剥離にて剥離強度を測定した。
〜アルミとの接着強度評価〜
ヒートシールテスター(テスター産業社製)に、下側から被着体としてアルミニウム板(三菱アルミニウム(株)社製、商品名100S)、厚み0.2mm、試料幅150mmをおき、その上に作成したフィルム厚み0.03mm、試料幅150mm幅を重ねあわせ、更にシールバーへの融着防止を目的にポリイミドフィルムを順に重ね合わせ圧力0.2MPa、時間45秒の条件でヒートシールバーにより押さえて加熱接着を行った。試験片の該加熱接着部分を、引張試験機(島津製作所(株)社製、商品名オートグラフDCS500)を用いて、剥離速度300mm/分、T字剥離にて剥離強度を測定した。
〜フィルム外観〜
作成したフィルム厚み0.03mmの幅100mm、長さ100mmのサイズ中のフィッシュアイを目視評価にて確認した。微小なフィッシュアイが全面に見られるものを×、
ほとんど見られないものを○とした。
実施例1
〜フィルムの製造方法〜
ポリエステル樹脂(A)として、ポリブチレンテレフタレート(A1)(ウィンテックポリマー(株)社製、商品名700FP)90重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)としてJIS K6924−1に準拠し測定した酢酸ビニル含有率が28重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位を40%加水分解したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)(東ソー(株)社製、商品名メルセンH6410M;MFR=16g/10min)10重量%を、タンブラーブレンダーを用いて混合した。次いで、この混合物をTダイを備えた20mmΦのスクリューを有するTダイフィルム成形機(東洋精機(株)社製)へ供給し、250℃の温度でTダイより押し出し、キャスティングロール面上にキャスティングして厚み0.03mmのポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
実施例2
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、酢酸ビニル含有率28重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位を75%加水分解したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B2)(東ソー(株)社製、商品名メルセンH7551;MFR=6g/10min)10重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
実施例3
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、酢酸ビニル含有率28重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位を100%加水分解したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B3)(東ソー(株)社製、商品名メルセンH6051;MFR=6g/10min)10重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
実施例4
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、酢酸ビニル含有率28重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位を30%加水分解したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B4)(東ソー(株)社製、商品名メルセンH3051R;MFR=6g/10min)10重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
実施例5
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、酢酸ビニル含有率42重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位を90%加水分解したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B5)(東ソー(株)社製、商品名メルセンH6960;MFR=40g/10min)10重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
実施例6
ポリブチレンテレフタレート(A1)90重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、ポリブチレンテレフタレート(A1)95重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)5重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
実施例7
ポリブチレンテレフタレート(A1)90重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、ポリブチレンテレフタレート(A1)80重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)20重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
比較例1
ポリブチレンテレフタレート(A1)90重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、ポリブチレンテレフタレート(A1)100重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
得られたポリエステルフィルムは、耐ピンホール性に劣り、また、紙や金属との接着性にも劣るものであった。
比較例2
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、酢酸ビニル含有率28重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(C1)(東ソー(株)社製、商品名ウルトラセン751)10重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
得られたポリエステルフィルムは、耐熱性に劣り、また、紙や金属との接着性にも劣るものであった。
比較例3
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、エチレン−プロピレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(C2)(三井化学(株)社製、商品名タフマーMA8510)10重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表1に示す。
得られたポリエステルフィルムは、耐熱性、紙や金属との接着性、フィルム外観に劣るものであった。
比較例4
ポリブチレンテレフタレート(A1)90重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、ポリブチレンテレフタレート(A1)60重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)40重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを成形した。
同配合はフィルム成形性に劣り、満足なフィルムを得ることが出来なかった。
実施例8
ポリブチレンテレフタレート(A1)90重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、ポリエチレンテレフタレート(A2)(帝人化成(株)社製、商品名TR−8550T)90重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B4)10重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表2に示す。
比較例5
ポリブチレンテレフタレート(A1)90重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B1)10重量%の代わりに、ポリエチレンテレフタレート(A2)100重量%とした以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムを用いて、耐熱性、耐ピンホール性、機械的強度、紙との接着強度、アルミとの接着強度、フィルム外観を評価した。その結果を表2に示す。
得られたポリエステルフィルムは、耐ピンホール性に劣るものであった。
Figure 2011001436
Figure 2011001436

Claims (3)

  1. ポリエステル樹脂(A)80〜98重量%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)2〜20重量%からなることを特徴とするポリエステル樹脂組成物。
  2. エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物(B)が、JIS K6924−1に準拠し測定した酢酸ビニル含有率が6〜50重量%の範囲であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位を20〜100%加水分解したものであることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物。
  3. ポリエステル樹脂(A)が、ポリエチレンテレフタレート及び/又はポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリステル樹脂組成物。
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