JP2011000074A - 酸性透明ゲル状食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品において、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持した酸性透明ゲル状食品を提供する。
【解決手段】0.005〜0.5%のヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品において、製品のブリックス(Brix)が20〜40であり、脱アシル化ジェランガム、可溶性カルシウム塩、及び6〜30%の水飴(固形分換算)を配合し、かつ、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し60部以上の水飴(固形分換算)を配合した酸性透明ゲル状食品。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品に関する。
ヒアルロン酸及び/又はその塩は、生体、特に皮下組織に存在するムコ多糖類であり、その高い保水機能により化粧料の原料として広く利用されている。また、ヒアルロン酸及び/又はその塩は、経口摂取により生体本来の持つヒアルロン酸含量の低下を補い、肌の保湿、弾力性、及び柔軟性を改善する効果が認められており、健康や美容に関する効果の発現を期待して、ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した様々な形態の食品が市販されている。
様々な形態のヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した食品のうち、ゲル状食品は、保水性と弾力に富むゲル状の外観がヒアルロン酸及び/又はその塩による健康や美容に関する効果の発現を連想させ、視覚的効果によりヒアルロン酸及び/又はその塩の価値を高めることができる。
ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合したゲル状食品は、従来より知られており、例えば、特開2007−43960号公報(特許文献1)には、寒天、ゼラチン又は蒟蒻を母剤とし、ヒアルロン酸、N−アセチルグルコサミン及びアスコルビン酸が主成分として前記基剤中に混合されゼリー状となった老化防止食品が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の寒天、ゼラチン又は蒟蒻等のヒアルロン酸及び/又はその塩を配合したゲル状食品は、焼成パンのフィリングなどに使用する場合、加熱焼成後にゲル状の物性が崩れてしまい、視覚的効果によりヒアルロン酸の価値を高めることができない問題があった。そこで、健康や美容に関する効果の発現が期待される、ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品において、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持した酸性透明ゲル状食品の提供が要望されている。
特開2007−43960号公報
そこで、本発明の目的は、ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品において、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持した酸性透明ゲル状食品を提供するものである。
本発明者は、上記目的を達成すべく、ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品の配合原料について鋭意研究を重ねた結果、ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品において、製品のブリックス(Brix)を特定範囲とし、脱アシル型ジェランガム、可溶性カルシウム塩、及び特定量の水飴(固形分換算)を配合し、かつ、ヒアルロン酸及び/又はその塩に対し特定割合の水飴(固形分換算)を配合させるならば、意外にも、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
0.005〜0.5%のヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品において、製品のブリックス(Brix)が20〜40であり、脱アシル化ジェランガム、可溶性カルシウム塩、及び6〜30%の水飴(固形分換算)を配合し、かつ、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し60部以上の水飴(固形分換算)を配合する酸性透明ゲル状食品、である。
本発明によれば、健康や美容に関する効果の発現が期待される、ヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品において、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持した酸性透明ゲル状食品を提供することができる。これにより、ドリンクやスイーツのトッピングとして用いることができ、健康及び美容食品市場における酸性透明ゲル状食品の更なる拡大が期待できる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、特に規定しない限り、本発明において「%」は「質量%」、「部」は「質量部」をそれぞれ意味する。
本発明のヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品は、製品のブリックス(Brix)が20〜40であり、脱アシル型ジェランガム、可溶性カルシウム塩、及び特定量の水飴(固形分換算)を配合し、かつ、ヒアルロン酸及び/又はその塩に対し特定割合の水飴(固形分換算)を配合することにより、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持することができる。
ヒアルロン酸とは、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンとの二糖からなる繰り返し構成単位を1以上有する多糖類をいう。本発明で使用する原料ヒアルロン酸及び/又はその塩は、特に限定されるものではないが、例えば鶏冠、臍の緒、眼球、皮膚、軟骨等の生体組織、あるいはストレプトコッカス属等のヒアルロン酸産生微生物を培養して得られる培養液等を原料として、抽出(更に必要に応じて精製)して得られるものである。
本発明の酸性透明ゲル状食品に用いるヒアルロン酸及び/又はその塩は、特に限定されるものではなく、当該粗抽出物あるいは精製物の何れを用いても良いが、精製物、具体的にはヒアルロン酸及び/又はその塩の純度が90%以上のものが好ましい。純度が90%未満の場合は、保管中にヒアルロン酸及び/又はその塩が着色して、酸性透明ゲル状食品の外観を損なう恐れがあり好ましくない。
また、本発明の酸性透明ゲル状食品に用いるヒアルロン酸及び/又はその塩の平均分子量は、特に限定されないが、ゲル状の物性を維持する観点から、800〜250万が好ましく、5万〜150万であるのがより好ましい。また、平均分子量の調整方法としては、酸剤あるいはアルカリ剤の濃度、添加量及び処理時間等を適宜組合せて、所望の平均分子量となるようにすればよい。
本発明の酸性透明ゲル状食品に用いるヒアルロン酸及び/又はその塩の配合量は、0.005〜0.5%であり、0.01〜0.5%が好ましく、0.03〜0.5%がより好ましい。ヒアルロン酸及び/又はその塩の配合量が、前記範囲より少ない場合は健康や美容に関する効果の発現が期待できない場合があり、前記範囲より多くしたとしても配合量に応じて前記効果が増し難く、ヒアルロン酸自体が高価なものであることから経済的でない。
本発明の酸性透明ゲル状食品でいう透明とは、特に限定されないが、分光光度計(波長660nm)の測定値(透過率)が品温20℃において90%以上であれば好ましく、95%以上であればより好ましい。分光光度計(波長660nm)の測定値(透過率)が前記範囲より低い場合は、酸性透明ゲル状食品が白濁してしまい、外観から健康や美容に関する効果の発現を連想させない場合があるためである。
本発明の酸性透明ゲル状食品でいう酸性食品とは、pHを3〜4.6に調整することにより、微生物の増殖を抑制し保存性を高めた食品をいう。酸性にすることによりレトルト処理等の高温高圧加熱処理を施さなくとも常温での流通、保存が可能となり、食品の風味、食感の変化を最小限に留めることができる。
本発明の酸性透明ゲル状食品に用いる酸剤は、特に限定されないが、リンゴ、グレープフルーツ等の透明果汁、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸等の有機酸等を挙げることができる。
本発明の酸性透明ゲル状食品は、特定の粘度を有していることが好ましく、例えば、ボストウィック粘度計で測定した粘度測定値が、品温20℃において10cm以下が好ましく、8cm以下がより好ましい。ボストウィック粘度計による粘度測定値が、品温20℃において測定値が前記範囲より高い場合は、ゲルとしての保型性が低く垂れ易いため、例えば食器に盛りつけた時や料理やデザートにトッピングした時等に、ゲルの外観からヒアルロン酸及び/又はその塩による健康や美容に関する効果の発現を連想させない場合があるためである。
ボストウィック粘度計の測定方法は、以下のように行う。まず、ボストウィック粘度計(深谷精機社製)を水準器を用いて水平に置く。そして、各試料100gを品温20℃に保持して、チャンバーに満たした後、レバーを押して仕切り板をはね上げ、30秒間後に流れ広がる試料の最先の距離をmm単位まで測定する。
本発明の酸性透明ゲル状食品は、加熱後に透明感のあるゲル状の物性維持が期待できる点から、製品のブリックス(Brix)が20〜40であり、25〜35が好ましい。ブリックス(Brix)は、食塩、砂糖など各種可溶性成分の濃度を表す指標であり、可溶性成分が溶解した水溶液(本発明の酸性透明ゲル状食品)の20℃における屈折率を測定し、純蔗糖溶液(サッカロース)の質量/質量パーセントに換算(ICUMSA(国際砂糖分析法統一委員会)の換算表を使用)した値をいう。また、ブリックス(Brix)は、一般に市販されている糖度計を用いて測定を行えばよい。本発明は、製品のブリックスが前記範囲より低いと、酸性透明ゲル状食品を加熱した際、透明感のあるゲル状の物性を維持し難くなるため好ましくない。また、前記範囲より高くしたとしてもそれ以上の効果が期待できない。
本発明の酸性透明ゲル状食品に用いる脱アシル型ジェランガムとは、スフィンゴモナス・エロデア(Sphingomonas elodea)が産出する微生物多糖類の脱アシル化体であり、一般的に商業的に入手できるものを用いればよい。
本発明の酸性透明ゲル状食品は、ヒアルロン酸及び/又はその塩、脱アシル型ジェランガム以外の多糖類を用いても良いが、後述の試験例1で示すように少なくとも脱アシル型ジェランガムを配合することではじめて、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持することができる。
本発明の酸性透明ゲル状食品に用いる脱アシル型ジェランガムの配合量は、0.05〜3%が好ましく、0.1〜2%がより好ましい。脱アシル型ジェランガムの配合量が、前記範囲より少ないと、酸性透明ゲル状食品を加熱した際、透明感のあるゲル状の物性を維持し難くなるため好ましくない。また、前記範囲より多くしたとしても配合量に応じて前記効果が増し難く経済的でない。
本発明の酸性透明ゲル状食品に用いる可溶性カルシウム塩は、ゲル化助剤として機能するカルシウム塩であれば特に限定するものではないが、例えば乳酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、第一リン酸カルシウム、フマル酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、コハク酸カルシウム、クエン酸カルシウムなどを用いればよい。その中でも特に食品用途に使用されることを考慮すると乳酸カルシウム、塩化カルシウムが好ましく用いられる。
本発明の酸性透明ゲル状食品に用いる可溶性カルシウム塩の配合量は、脱アシル型ジェランガムの配合量、及び使用する可溶性カルシウム塩の種類によっても異なるが、乳酸カルシウムを用いる場合、0.01〜0.5%が好ましく、0.03〜0.3%がより好ましい。可溶性カルシウム塩の配合量が、前記範囲より少ないと、酸性透明ゲル状食品を加熱した際、透明感のあるゲル状の物性を維持し難くなるため好ましくない。また、前記範囲より多くしたとしても配合量に応じて前記効果が増し難く経済的でない。
本発明の酸性透明ゲル状食品に用いる水飴は、その種類を特に限定するものではなく、酵素糖化による麦芽あめ、酸糖化による澱粉あめ、及びこれらのアルデヒド基及びケトン基を還元してアルコール基とした還元水飴のいずれを用いても良い。なお、加熱後の酸性透明ゲル状食品の透明感を維持する点から、還元水飴を用いることが好ましい。
本発明の酸性透明ゲル状食品は、加熱後に透明感のあるゲル状の物性維持が期待できる点から、6〜30%の水飴(固形分換算)を配合し、かつ、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し60部以上の水飴(固形分換算)を配合する。7〜30%の水飴(固形分換算)を配合し、かつ、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し70部以上の水飴(固形分換算)を配合するのが好ましく、9〜30%の水飴(固形分換算)を配合し、かつ、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し90部以上の水飴(固形分換算)を配合するのがより好ましい。
水飴(固形分換算)の配合量が、前記範囲より少ないと、酸性透明ゲル状食品を加熱した際、透明感のあるゲル状の物性を維持し難くなるためである。また、前記範囲より多いと、水飴を溶解しきれずゲル状食品を製することができない場合があるためである。また、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対する水飴(固形分換算)の配合割合が、前記範囲より少ない場合も、酸性透明ゲル状食品を加熱した際、透明感のあるゲル状の物性を維持できない場合がある。
本発明の酸性透明ゲル状食品の水分含有量は、特に限定されないが、ヒアルロン酸及び/又はその塩及び水飴がそれぞれ含水することから50%以上が好ましい。
本発明の酸性透明ゲル状食品には、本発明の酸性透明ゲル状食品の必須原料であるヒアルロン酸及び/又はその塩、脱アシル型ジェランガム、可溶性カルシウム塩、水飴及び酸剤以外に、本発明の効果を損わない範囲で適宜選択し配合することができる。具体的には、例えば、キサンタンガム、タマリンドシードガム、グアガム、アラビアガム、サイリュームシードガム、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、うるち米澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、ワキシコーンスターチ、もち米澱粉等の澱粉、湿熱処理澱粉、加工澱粉、寒天、蒟蒻、ペクチン、プルラン、マンナン、ガラクトマンナン、キチン、キトサン、デキストリン等の多糖類、グルコース、ショ糖、乳糖、麦芽糖、オリゴ糖、ぶどう糖果糖液糖等の糖類、スクラロース、ステビア、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、キシリトール、トレハロース、パラチノース等の甘味料、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、リゾリン脂質等の乳化剤、食塩、核酸、アミノ酸、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、各種ペプチド、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸等の有機酸塩、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ナイアシン等のビタミン類、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム等のミネラル類又はその塩、香辛料、香料等が挙げられる。
本発明の酸性透明ゲル状食品の製造方法は、本発明で用いるヒアルロン酸及び/又はその塩、脱アシル型ジェランガム、可溶性カルシウム塩、水飴及び酸剤を配合し、常法に則り製造すれば良いが、例えば、以下のように製造することができる。ジェランガム、キサンタンガム等のゲル化剤、平均分子量800〜250万のヒアルロン酸及び/又はその塩、水飴、クエン酸等の酸剤、乳酸カルシウム、グラニュ糖、スクラロース及び清水をミキサーに入れ品温80℃で加熱混合攪拌後、150g容のスパウトパウチに150gずつ充填し、酸性透明ゲル状食品を得た。
以下に本発明の酸性透明ゲル状食品を実施例、比較例及び試験例に基づき詳述する。なお、本発明はこれに限定するものではない。
[実施例1]
ヒアルロン酸及び/又はその塩(平均分子量10万〜50万)0.1%、脱アシル型ジェランガム0.3%、乳酸カルシウム0.1%、水飴(粉末)9%、難消化性デキストリン17%、グラニュ糖2%、キサンタンガム0.3%、クエン酸(結晶)0.1%、清水70.1%をミキサーに入れて品温80℃で加熱混合撹拌し、蒸発した水分を清水を加えることで補正した後、150g容のスパウトパウチに150gずつ充填して酸性透明ゲル状食品を得た。なお、製した酸性透明ゲル状食品は、ボストウィック粘度計による粘度測定値が品温20℃において5.8cm、製品のブリックス(Brix)は29、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し水飴(固形分換算)が90部であった。
冷凍パン生地を解凍し(20℃、60分)、2次発酵させた後(38℃、50分)得られた酸性透明ゲル状食品を塗布し、オーブンで焼成(200℃、15分間)したところ、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持していた。
[実施例2]
実施例1の酸性透明ゲル状食品の製造方法において、配合原料の水飴(粉末)9%を水飴(粉末)4.5%、還元水飴(粉末)4.5%に置換えた以外は、実施例1と同様の方法で酸性透明ゲル状食品を調製した。なお、製した酸性透明ゲル状食品は、ボストウィック粘度計による粘度測定値が品温20℃において6.3cm、製品のブリックス(Brix)は29、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し水飴(固形分換算)が90部であった。
得られた酸性透明ゲル状食品を実施例1と同様の方法で焼成したところ、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持していた。また、実施例1の加熱後の酸性透明ゲル状食品よりも透明度が高かった。
[試験例1]
酸性透明ゲル状食品に用いる増粘多糖類の種類、及びその配合量による、加熱後の酸性透明ゲル状食品のゲル状物性への影響を調べた。具体的には、実施例1で配合したジェランガム0.3%、キサンタンガム0.3%を表1に示す増粘多糖類およびその配合量に変更し、比較例3において乳酸カルシウムを配合から除いた以外は、実施例1と同様の方法で酸性透明ゲル状食品を製した。次いで、得られた酸性透明ゲル状食品を実施例1と同様の方法で焼成し、加熱後の酸性透明ゲル状食品のゲル状物性を下記の評価基準で評価した。なお、製した酸性透明ゲル状食品は全て、0.005〜0.5%のヒアルロン酸及び/又はその塩を配合し、かつ、ボストウィック粘度計による粘度測定値が品温20℃において10cm以下であり、製品のブリックス(Brix)は20〜40であった。
「加熱後の酸性透明ゲル状食品のゲル状物性」の評価
ランク:基準
A:加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持している。
B:加熱後ややゲル状の物性が崩れているが、問題のない程度である。
C:加熱後ゲル状の物性が崩れている。
表1より、脱アシル型ジェランガム及び可溶性カルシウム塩を配合した場合、酸性透明ゲル状食品は、加熱後もほぼ透明感のあるゲル状の物性を維持していた(実施例1、3、4)。特に、脱アシル型ジェランガムを0.1〜2%配合した場合、酸性透明ゲル状食品は、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持していた(実施例1、3)。
一方、脱アシル型ジェランガム又は可溶性カルシウム塩を配合しない場合、酸性透明ゲル状食品は、加熱後にゲル状の物性が崩れていた(比較例1〜3)。
[試験例2]
水飴(固形分換算)の配合量、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対する水飴(固形分換算)の配合割合、及び製品のブリックス(Brix)による、加熱後の酸性透明ゲル状食品のゲル状物性への影響を調べるため、実施例1の方法に準じ、ヒアルロン酸及び/又はその塩、水飴(固形分換算)、及び難消化性デキストリンの配合量を表2のように変えて、実施例5〜9及び比較例4〜8の酸性透明ゲル状食品を製した。次いで、得られた酸性透明ゲル状食品を実施例1と同様の方法で焼成し、加熱後の酸性透明ゲル状食品のゲル状物性を試験例1と同様の評価基準で評価した。なお、製した酸性透明ゲル状食品は全て、0.005〜0.5%のヒアルロン酸及び/又はその塩を配合し、かつ、ボストウィック粘度計による粘度測定値が品温20℃において10cm以下であった。
表2より、水飴(固形分換算)を6〜30%配合し、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し60部以上の水飴(固形分換算)を配合し、製品のブリックス(Brix)が20〜40である酸性透明ゲル状食品は、加熱後もほぼ透明感のあるゲル状の物性を維持していた(実施例1、5〜9)。特に、水飴(固形分換算)を9〜30%配合し、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し90部以上の水飴(固形分換算)を配合し、製品のブリックス(Brix)が25〜35である酸性透明ゲル状食品は、加熱後も透明感のあるゲル状の物性を維持していた(実施例1、6)。
一方、水飴(固形分換算)を6%未満しか配合しない場合、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し水飴(固形分換算)を60部未満しか配合しない場合、又は製品のブリックス(Brix)が20未満である酸性透明ゲル状食品は、加熱後にゲル状の物性が崩れていた(比較例4〜8)。

Claims (1)

  1. 0.005〜0.5%のヒアルロン酸及び/又はその塩を配合した酸性透明ゲル状食品において、製品のブリックス(Brix)が20〜40であり、脱アシル化ジェランガム、可溶性カルシウム塩、及び6〜30%の水飴(固形分換算)を配合し、かつ、ヒアルロン酸及び/又はその塩1部に対し60部以上の水飴(固形分換算)を配合することを特徴とする酸性透明ゲル状食品。
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