JP2010532328A - (メタ)アクリレートの製造法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、触媒の存在下でのアルコールと(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとのエステル交換を含み、その際、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルから遊離するアルコールを蒸留により分離する、(メタ)アクリレートの製造法において、反応混合物中に存在する出発アルコールに対する(メタ)アクリル酸の低沸点エステルのモル比を、反応の間に、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの添加により高めることを特徴とする方法に関する。本発明による方法により、極めて高純度の(メタ)アクリル酸の特に経済的な製造が可能となる。

Description

本発明は、(メタ)アクリレートの製造法に関する。
(メタ)アクリレートは一般に公知であり、かつ多方面で使用されるモノマーである。それに応じて、該化合物を得るための数多くの方法が公知である。特別な(メタ)アクリレートの製造のためには、しばしば、メチルメタクリレートと相応するアルコールとを反応させるエステル交換反応が実施される。収率及び反応の選択率を改善するために、従来、種々の触媒が使用されてきた。
例えば、刊行物DE2805702には、不飽和カルボン酸のエステルの製造が記載されている。上記反応の触媒のために、特に、ジルコニウム及び/又はカルシウムを含有する化合物を使用することができる。特に好適な触媒には、特にジルコニウムアセチルアセトネートが属する。前記反応は、使用されるアルコールに対して約97%の高い収率をもたらす。
更に、エステル交換を触媒するために酸又は塩基を使用することができる。この種の反応は、例えば、CN 1355161、DE 34 23 443又はEP-A-0 534 666に説明されている。塩基性触媒には、特に、例示的に刊行物DE 34 23 443、CA 795814及びUS 6,194,530に説明されているようなリチウムアミドが属する。
さらに、反応の経過中に出発化合物を添加することにより経済性を改善することも提案されている。例えば、刊行物US 5,072,027には、反応の開始時に使用される出発化合物の高い変換率後に、アルコール及びメチルメタクリレートを添加することが記載されている。反応の間のモル比の増加については、前記刊行物には記載されていない。
前記の反応によってすでに、高い変換率及び純粋な生成物がもたらされる。しかしながら、特別な(メタ)アクリレートの高い経済的重要性に基づき、前記化合物の製造のさらなる改善が継続的に目指される。
従来技術に鑑み、本発明の課題は、生成物を極めて経済的に得ることができる(メタ)アクリレートの製造法を提供することであった。さらに、得られた(メタ)アクリレートはごく僅かな量の副生成物及び触媒残滓を含有するに過ぎないことが望まれていた。
本発明のもう1つの課題は、(メタ)アクリレートを極めて選択的に得ることのできる方法を創作することであった。
さらに、本発明の課題は、簡単でかつ経済的に実施することのできる(メタ)アクリレートの製造法を提供することであった。この場合、生成物を出来る限り高収率で、かつ全体的に見てわずかなエネルギー消費下に得ることが望まれていた。
前記の、並びに、明示されてはいないものの本願明細書の冒頭で議論された文脈から容易に導出可能であるか又は推論可能である他の課題は、請求項1の全ての特徴部を有する方法により解決される。本発明による方法の有利な変形は、請求項1を引用する従属請求項において保護される。
それに応じて本発明の対象は、触媒の存在下でのアルコールと(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとのエステル交換を含み、その際、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルから遊離するアルコールを蒸留により分離する、(メタ)アクリレートの製造法において、反応混合物中に存在する出発アルコールに対する(メタ)アクリル酸の低沸点エステルのモル比を、反応の間に、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの添加により高めることを特徴とする方法である。
これにより、予見不可能な方法で、生成物が極めて経済的に得られる(メタ)アクリレートの製造法を提供することに成功した。驚異的にも、得られた生成物は、ごく僅かな量の副生成物及び触媒残滓を含有するに過ぎない。
さらに、本発明による方法によって、(メタ)アクリレートの特に選択的な製造が可能となる。
さらに、本発明による方法は、簡単でかつ経済的に実施することができ、その際、生成物を高収率で、かつ全体的に見てわずかなエネルギー消費下に得ることができる。
さらに、本発明による方法により、反応器体積の特に高い利用率を達成することができるため、多量の特別な(メタ)アクリレートを比較的小型の装置で製造することもできる。さらに、バッチ当たりに製造される特別な(メタ)アクリレートの量を高めることができるため、さらなる利点が達成され得る。なぜならば、得られる生成物の量に対する反応の実施コストが低下するためである。
本発明により(メタ)アクリレートが製造されるが、その際、(メタ)アクリレートとの表記は、メタクリレート、アクリレート、及び、メタクリレートとアクリレートとからの混合物を表す。(メタ)アクリレートは一般に自体公知である。前記化合物には、特に、不飽和アルコールから誘導される(メタ)アクリレート、例えば、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−(t−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、3−イソ−プロピルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、5−メチルウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2−メチルドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、5−メチルトリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、2−メチルヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、5−イソ−プロピルヘプタデシル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルオクタデシル(メタ)アクリレート、5−エチルオクタデシル(メタ)アクリレート、3−イソ−プロピルオクタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、セチルエイコシル(メタ)アクリレート、ステアリルエイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート及び/又はエイコシルテトラトリアコンチル(メタ)アクリレート;不飽和アルコールから誘導される(メタ)アクリレート、例えば、2−プロピニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート;シクロアルキル(メタ)アクリレート、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、3−ビニルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート;2以上の(メタ)アクリル基を有する(メタ)アクリレート、グリコールジ(メタ)アクリレート、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ−及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート及びエトキシ化ビスフェノールAのジメタクリレート;3以上の二重結合を有する(メタ)アクリレート、例えば、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリットテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリトリットペンタ(メタ)アクリレートが属する。
特に有利な(メタ)アクリレートには、特に、エチレングリコールジメタクリレート(2−メチルプロペン酸−1,2−エタンジイルジエステル;CAS番号97−90−5)、1,3−ブタンジオールジメタクリレート(CAS番号1189−08−8)、1,4−ブタンジオールジメタクリレート(CAS番号2082−81−7)及び/又はトリメチロールプロパントリメタクリレートが属する。
(メタ)アクリレートの製造のために、本発明によればアルコールが使用されるが、該アルコールは本願明細書中では出発アルコールとも呼称される。ここで、アルコールの種類は、目指す目的化合物により決定される。それに応じて、特に、5以上の炭素原子を有するアルコール、不飽和アルコール及び/又は多価アルコールを使用することができる。5以上の炭素原子を有する有利なアルコールには、例えば、ペンタノール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、ヘプタノール、2−t−ブチルヘプタノール、オクタノール、3−イソ−プロピルヘプタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、5−メチルウンデカノール、ドデカノール、2−メチルドデカノール、トリデカノール、5−メチルトリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、2−メチルヘキサデカノール、ヘプタデカノール、5−イソ−プロピルヘプタデカノール、4−t−ブチルオクタデカノール、5−エチルオクタデカノール、3−イソ−プロピルオクタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、セチルエイコサノール、ステアリルエイコサノール、ドコサノール及び/又はエイコシルテトラトリアコンタノールが属する。有利な不飽和アルコールには、特に、2−プロピン−1−オール、アリルアルコール及びビニルアルコール及び/又はオレイルアルコールが属する。
特に有利に、多価アルコールが使用される。多価アルコールは、2、3、4又はそれを上回るヒドロキシ基を有する有機化合物である。前記化合物には、特に、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリトリット、ポリエチレングリコール、特にポリエチレングリコール400及び/又はグリセリンが属しており、その際、トリメチロールプロパンが特に有利である。前記化合物はしばしば、例えばBASF AG社又はCelanese AG社から商業的に入手可能である。
本発明によれば、アルコールと(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとを反応させる。「低沸点エステル」との概念は、出発化合物として使用されるエステルが、反応により得られるエステルよりも低い沸点を有することを意味する。10ミリバールの圧力の場合には、沸点の差異は有利に少なくとも2℃、特に有利に少なくとも10℃であり、極めて特に有利に少なくとも20℃である。特に好適な(メタ)アクリレートは、特に、1〜4個の炭素原子を有するアルコールから形成される。前記アルコールには特に、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール及びt−ブタノールが属する。特に有利に、特に、エチル(メタ)アクリレート又はメチル(メタ)アクリレートが使用され、その際、メチルメタクリレートは極めて特に有利である。
出発アルコールとメタクリル酸の低沸点エステルとの質量比は、有利に1:2〜1:20の範囲内、特に有利に1:5〜1:15、極めて特に有利に1:6〜1:10の範囲内である。
本発明によるエステル交換は、有利に触媒の存在下に行われる。このために使用される触媒は一般に自体公知であり、その際、前記触媒は前記の従来技術に詳細に記載されている。前記触媒には、特に、ジルコニウムの化合物、例えばジルコニウムアセチルアセトネートが属する。ジルコニウムアセチルアセトネートのCAS番号は17501−44−9である。アセチルアセトン(ペンタン−2,4−ジオン)とジルコニウム化合物とからのジルコニウムアセチルアセトネートの製造は、例えば、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, 第4版, 第VI/2巻, 1963, 第53-55頁及び第58-61頁、並びに、A.E. Martell, M. Calvin, "Die Chemie der Metallchelatverbindungen" (1958)に記載されている。有利に、エステル交換すべきアルコール1モルにつき、0.2〜5ミリモル、特に有利に0.5〜2ミリモルのジルコニウムアセチルアセトネートを使用することができる。触媒の製造は現場で行うこともでき、その際、出発材料を、エステル交換の前か又は間に、反応混合物に添加することができる。
特に有利に、リチウム化合物及び/又はカルシウム化合物を含有する特別な触媒を使用することができ、その際、リチウム化合物及び/又はカルシウム化合物の少なくとも1は、オキシド、ヒドロキシド、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシド、又は、1〜4個の炭素原子を有するカルボキシレートである。有利に、触媒は、塩化リチウム(LiCl)、リチウムアミド(LiNH2)、酸化リチウム(Li2O)、水酸化リチウム(LiOH)、1〜4個の炭素原子を有するリチウムアルコラート、例えば、リチウムメタノラート(Li(CH3O))、リチウムメタノラート(Li(CH3CH2O))及び/又は1〜4個の炭素原子を有するリチウムカルボキシレート、例えば、酢酸リチウムからの群から選択された少なくとも1のリチウム化合物、及び、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、1〜4個の炭素原子を有するカルシウムアルコラート、例えば、カルシウムメタノラート(Ca(CH3O)2)、カルシウムメタノラート(Ca(CH3CH2O)2)及び/又は1〜4個の炭素原子を有するカルシウムカルボキシレート、例えば酢酸カルシウムからの群から選択された少なくとも1のカルシウム化合物を含有する。
リチウム及び/又はカルシウムの化合物は有利に塩基性であってよく、即ち、水中に溶解させた際にpH値が上昇する。
有利に触媒は、リチウム化合物として例えば、水酸化リチウム(LiOH)、酸化リチウム(Li2O)、リチウムメタノラート(Ca(CH3O)2)及び/又はリチウムメタノラート(Li(CH3CH2O))を含有することができる。
さらに、カルシウム化合物として、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、カルシウムメタノラート(Ca(CH3O)2)及び/又はカルシウムメタノラート(Ca(CH3CH2O)2)を含有する触媒が特に重要である。
有利に、触媒として、水酸化リチウム及び酸化カルシウム又は水酸化リチウム及び水酸化カルシウムを含有する混合物を使用することができる。前記混合物は特にブタンジオールのエステル交換に特に有利である。
もう1つの実施態様によれば、触媒のために、リチウムアミド(LiNH2)及び塩化リチウム(LiCl)を含有する混合物を使用することができる。前記混合物は、例えばエチレングリコールジメタクリレートの製造に好適である。
さらに、触媒のために、塩化リチウム(LiCl)及び酸化カルシウム(CaO)を含有する組合せが特に有利である。前記触媒は特に、トリメチロールプロパントリメタクリレートの製造に使用することができる。
使用される触媒の量は、広範囲であってよい。しかしながら、使用されるアルコールの質量に対する触媒の割合が0.05〜8質量%の範囲内、有利に0.01〜5質量%の範囲内、特に有利に0.1〜1質量%の範囲内である方法は特に重要である。
反応の開始時に、使用される触媒の全量を反応混合物中に添加することができる。特に有利な変形によれば、触媒の一部、例えばリチウムアミドの一部を、反応の経過中に反応混合物に添加することができる。有利に、使用されるアルコールの質量に対して20〜80%の範囲内、特に有利に30%〜60%の範囲内の変換率の後に、更なる触媒を反応混合物中に添加することができる。
反応を、過圧又は減圧下に行うことができる。本発明の特に有利な変形によれば、エステル交換は200ミリバール〜2000ミリバールの範囲内、特に有利に500ミリバール〜1300ミリバールの範囲内の圧力で行うことができる。
反応温度は、特に圧力に依存して同様に広範囲であってよい。本発明の有利な実施態様によれば、反応は有利に60℃〜150℃の範囲内、特に有利に70℃〜140℃の範囲内、極めて特に有利に90℃〜130℃の範囲内の温度で行われる。
驚異的にも、反応の際の温度を反応の経過中に高めた場合に特別な利点を達成することができる。本発明による方法の前記の有利な変形によれば、温度は、反応の開始時には、特に、使用されるアルコールの質量に対して80%の変換率まで、有利に70%の変換率までは、有利に90℃〜110℃の範囲内であり、かつ反応の終了頃には、特に、使用されるアルコールの質量に対して80%の変換率後に、有利に90%の変換率後には、115℃〜130℃の範囲内であることができる。
本発明による方法は、塊状で、即ち、他の溶剤を使用することなく実施することができる。所望の場合には、不活性溶剤を使用することもできる。前記不活性溶剤には、特に、ベンゼン、トルエン、n−ヘキサン、シクロヘキサン及びメチルイソブチルケトン(MIBK)及びメチルエチルケトン(MEK)が属する。
本発明によるエステル交換の特に有利な変形の場合、全成分、例えば、アルコール、メタクリル酸エステル並びに触媒を混合し、その後、前記反応混合物を沸騰するまで加熱する。引き続き、遊離アルコール、例えばメタノール又はエタノールを蒸留により、場合によりメチルメタクリレート又はエチルメタクリレートと共沸させて、反応混合物から除去することができる。
反応時間は特に、選択されるパラメータ、例えば圧力及び温度に依存する。しかしながら、前記反応温度は一般に、1〜24時間、有利に5〜20時間、極めて特に有利に6〜12時間の範囲内である。連続法の場合、滞留時間は一般に0.5〜24時間、有利に1〜12時間、極めて特に有利に2〜3時間の範囲内である。当業者は、反応時間に関する更なる指示を以下の実施例から得ることができる。
有利に、反応を撹拌下に行うことができ、その際、撹拌速度は特に有利に50〜2000rpmの範囲内、極めて特に有利に100〜500rpmの範囲内であってよい。
pH値は広範囲であってよい。有利に、反応を8〜14、有利に9〜13の範囲内のpH値で行うことができる。
メタクリレートの望ましくない重合を妨げるために、反応の際に重合阻害剤を使用することができる。前記化合物は、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンエーテル、例えばヒドロキノンモノメチルエーテル又はジ−t−ブチルブレンツカテキン、フェノチアジン、N,N’−(ジフェニル)−p−フェニレンジアミン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、p−フェニレンジアミン、メチレンブルー又は立体障害フェノールは、当業界で一般に公知である。前記化合物は、単独でか又は混合物の形で使用することができ、かつ一般に商業的に入手可能である。安定剤の作用とは、多くの場合、該安定剤が重合の際に生じるフリーラジカルのためのラジカル捕捉剤として作用することである。更なる詳細については、一般的な専門文献、特に、Roempp-Lexikon Chemie; 編者: J. Falbe, M. Regitz; Stuttgart, New York; 第10版(1996); 見出語 "Antioxidantien"及びそこで引用されている刊行物の箇所が指摘される。
有利に、特にフェノールが重合阻害剤として使用される。特に驚異的な利点は、ヒドロキノンモノメチルエーテルを使用した場合に達成され得る。全反応混合物の質量に対して、阻害剤の割合は、単独か又は混合物として一般に0.01〜0.5%(wt/wt)であってよい。
前記重合阻害剤を、反応の前か又は開始時に、反応混合物に添加することができる。さらに、添加される重合阻害剤の一部を、エステル交換の間に添加することもできる。ここで特に、重合阻害剤の一部を塔還流部を介して添加する方法は特に重要である。とりわけ、メチルメタクリレート、ヒドロキノンモノメチルエーテル及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルを含有する混合物は特に有利である。前記方法により、特に、蒸留塔内での望ましくない重合を回避することができる。
阻害のために、さらに酸素を使用することができる。この場合、酸素は例えば空気の形で使用することができ、その際有利に、量は、反応混合物の上方の気相中での含分が爆発限界を下回ったままとなるように配分される。ここで特に有利に、空気量は、アルコール1モル当たり毎時0.05〜0.5Lの範囲内である。バッチ法の場合、前記量は当初使用されたアルコールの量に関することができる。連続法の場合、前記量は、供給されたアルコールの量に関することができる。同様に、不活性ガス−酸素−混合物、例えば、窒素−酸素−又はアルゴン−酸素−混合物を使用することができる。
本発明の特別な実施態様によれば、阻害のために、酸素と少なくとも1のフェノール、有利にヒドロキノンモノメチルエーテルとの組合せを使用することができる。
使用される(メタ)アクリレートから遊離するアルコール、例えばメタノール及び/又はエタノールは、蒸留により分離される。ここで有利に、例えばメチルメタクリレート及びメタノールを含有する混合物を分離することができる。驚異的にも、分離された混合物の一部を後続のバッチに返送することが有利である。前記変形によれば、分離された混合物の返送可能分は、反応の終了時に、特に、使用されるアルコールの80%の変換率後に、有利に90%の変換率後に得られる。例えば、返送される混合物の割合は、後続のバッチの開始時に、エステル交換すべきメタクリル酸エステルの全質量に対して10〜50%の範囲内であることができる。
エステル交換は連続式でもバッチ式でも実施することができる。連続的な反応の間での(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの添加による、出発アルコールに対する(メタ)アクリル酸の低沸点エステルのモル比の本発明による増加は、例えば特に、複数の反応器を備えた装置中で実施することができる。
特に、反応混合物の一部を装入するセミバッチ法が特に重要である。他の工程において、又は連続的に、反応の開始後に、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルを反応混合物に添加することができる。
特別な実施態様によれば、添加すべき(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの量を、反応混合物から分離される遊離アルコールの量により制御することができる。制御のために、例えば、塔内で好適な高さに調節された温度を用いることができる。還流比も、出発材料から遊離されたアルコールの蒸留による除去の間の塔内の温度を介して調節することができる。例えば、メタノール及びメチルメタクリレートを含有する混合物を反応混合物から分離する場合、比較的長い期間にわたって約75℃〜85℃の温度を設定することができ、該温度を上回る温度では留出物が排出されない。前記温度を下回って初めて、相応する量の混合物が分離される。これにより、反応混合物に極度に多量の低沸点(メタ)アクリレートを供給する必要なしに、出発アルコールに対する(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの比較的高い比を長期間にわたって保持することができる。
反応混合物中に存在する出発アルコールに対する(メタ)アクリル酸の低沸点エステルのモル比を、反応の間に、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの添加により高めることは、本発明による成果にとって本質的である。「低沸点エステルの添加」との表記は、外部源から前記化合物が供給されることを意味する。それに相応して、蒸留塔内で行われる純粋な還流は、添加には当たらない。特に、反応混合物中に存在する、エステル交換に使用されるアルコール分に対する(メタ)アクリル酸の低沸点エステル分のモル比を、反応の間に、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの添加により少なくとも10%、特に有利に少なくとも40%、極めて特に有利に少なくとも100%高める方法が特に重要である。例えば、反応の間に添加される低沸点エステルと、反応の開始時に使用される低沸点エステルの量とのモル比は、1:5〜2:1、特に有利に1:3〜1:1.5の範囲内であってよい。有利に、出発アルコールと(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとの質量比は、反応の開始時には有利に1:2〜1:8、特に有利に1:2.5〜1:6の範囲内、極めて特に有利に1:3〜1:4の範囲内であってよい。反応の間の低沸点エステルの添加により、前記比を例えば1:3〜1:20、有利に1:4〜1:15、極めて特に有利に1:6〜1:10に高めることができる。前記値はそれぞれ反応混合物中に存在する出発アルコールに関する。すでに生成物エステルへと変換された出発アルコール分は、しばしば、反応により遊離され留去されたアルコールの割合により決定することができる。さらに、反応混合物中に存在する出発アルコール分は、ガスクロマトグラフィーにより決定することができる。
有利に、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの添加を、反応時間の少なくとも30%、有利に少なくとも50%、極めて特に少なくとも70%に相当する期間にわたって行うことができる。この場合、添加は前記期間内に段階的に行うことができ、その際、第一の添加が前記期間の開始を規定し、かつ最後の添加が前記期間の終点を規定する。有利に、前記添加は少なくとも3、有利に少なくとも5、極めて特に有利に少なくとも10の段階で行われる。さらに、前記添加を連続的に行うこともできる。
とりわけ、エステル交換の間にメチルメタクリレートを添加するバッチ法は特に重要である。前記実施態様は、例えば、メチルメタクリレートをメタノールと一緒に反応混合物から除去する場合に有利である。有利に、エステル交換の間に添加されるメチルメタクリレートの量と、分離されるメタノール−メチルメタクリレート−混合物の量との質量比は、2:1〜1:2、特に有利に1.5:1〜1:1.5の範囲内であってよい。
バッチ法の場合、反応の終了頃には、過剰の出発材料、特に、未反応の(メタ)アクリル酸のエステルを蒸留により分離することができる。前記エステルも、次のバッチにおいて、後精製なしに再利用することができる。
例えば、多量のメタノール又はエタノールを含有し得る、反応の開始時に得られる留出物を、同様に、例えば連結して運転されているエステル交換すべき(メタ)アクリレートエステルの製造のための装置への導入により、再循環させることができる。
本発明によるエステル交換を実施するための好適な装置は、例えば、撹拌部、蒸発加熱部、蒸留塔及び凝縮器を備えた撹拌釜型反応器を含むことができる。この種の装置は自体公知であり、例えば、Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry (第6版), Verlag Wiley-VCH, Weinheim 2003, 第10版, 第647頁に記載されている。装置サイズは(メタ)アクリレートの製造すべき量に依存し、その際、本発明による方法は実験室規模でも大工業的規模でも実施することができる。それに応じて、特別な観点によれば、撹拌釜型反応器は、1m3〜30m3、有利に3m3〜20m3の範囲内の釜容積を有することができる。反応器釜の撹拌部は、アンカー型撹拌機、羽根車、パドル型撹拌機又はInter−MIG撹拌機の形で構築されていてよい。
蒸留塔の課題は、必然的に一緒に排出される出発エステルの損失を最小化するために、メタノールないしエタノールに富む共沸混合物を排出することを保証することである。蒸留塔は、1、2又はそれを上回る分離段を有することができる。段塔の場合には段数が、又は、規則充填塔又は不規則充填物を備えた塔の場合には理論段数が分離段数と呼称される。段を備えた多段蒸留塔のための例には、例えば、バブルキャップトレイ、シーブトレイ、トンネルトレイ、バルブトレイ、スリットトレイ、シーブ−スリットトレイ、シーブ−バブルキャップトレイ、ノズルトレイ、遠心トレイが含まれ、不規則充填物を備えた多段蒸留塔のための例には、ラシヒリング、レッシングリング、ポールリング、バールサドル、インタロックスサドルが含まれ、かつ、規則充填物を備えた多段蒸留塔のための例には、Mellapak (Sulzer)、Rombopak (Kuehni)、Montz-Pak (Montz)型が含まれる。還流比を変換率に応じて適合させることにより、例えば、メチルメタクリレートを使用した場合、広範囲の変換率にわたって留出物中のメタノール分が60%を上回るように調節することができる。
本発明によるエステル交換を実施するための装置に含まれることのできる好適な凝縮器には、とりわけ、平板形熱交換器及び管束形熱交換器が属する。
反応の終了後に、得られた(メタ)アクリレートはすでにしばしば上記の高い要求を満たしているため、後精製はしばしば不要である。更なる品質向上及び特に触媒分離のために、得られた混合物を公知の方法により精製することができる。
本発明による方法の一実施態様によれば、得られた生成物混合物を濾過法により精製することができる。前記方法は従来技術から公知であり(W. Goesele, Chr. Alt, Ullmann's Encyclopedia of Industhal Chemistry, (第6版), Verlag Wiley-VCH, Weinheim 2003 , 第13巻, 第731及び746頁)、その際、通常の濾過助剤、例えば漂白用粘土及び/又はケイ酸アルミニウム(パーライト)を使用することができる。例えばとりわけ、連続的に運転可能なフィルターをプレコート濾過又はキャンドルフィルターのために使用することができる。
生成物の品質の更なる改善は、例えば、得られた濾液の蒸留により達成することができる。モノマーの重合傾向のために、蒸留すべき物質の熱負荷が最小化される蒸留法が推奨される。モノマーを薄膜から連続的に蒸発させる装置、例えば、流下薄膜式蒸発器及び回転式ワイパ系を有する蒸発器が十分に好適である。ショートパス蒸発器も使用することができる。そのような装置は公知である(Ullmanns Encyclopedia of Industhal Chemistry (第6版), Verlag Wiley-VCH, Weinheim 2003, 第36巻, 第505頁)。例えば、回転式ワイパ系及び取り付けられた塔を備えた連続式蒸発器を使用することができる。蒸留は、例えば、1〜40ミリバールの範囲内の圧力で、かつ120℃〜150℃の蒸発器温度で実施することができる。
以下に本発明を実施例及び比較例をもとに詳説するが、これに限定されるものではない。
比較例1
撹拌部、蒸発加熱部、蒸留塔及び凝縮器を備えた6m3の撹拌釜型反応器中に、トリメチロールプロパン600kg、メタクリル酸メチルエステル(MMA)3348kg、阻害剤としてのヒドロキノンモノメチルエーテル0.1kg、及び触媒として、酸化カルシウム5kg及び塩化リチウム1kgからの混合物を合一し、かつ空気の導入下に撹拌する。塔の安定化のために、反応の経過中に、全部で、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.12kg及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.016kgを溶解して含有するMMA151kgを、塔還流部に供給する。96℃の塔底温度に加熱し、その際、塔をまず完全な還流下に運転する。塔頂での温度が70℃未満に低下したらすぐに、8:1の還流比下に、メタノール−MMA−混合物を排出させる。85℃以上の塔頂温度でメタノール−MMA−混合物はメタノール欠乏性であり、これを別個の容器に収集して、次のバッチで再度原料として使用する。115℃の塔底温度に達したら反応を終了し、かつ、過剰のMMAを真空中で除去し、その際、圧力を徐々に100ミリバールまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、真空を終了させる。触媒含有トリメチロールプロパントリメタクリレートからなる釜内容物を、濾過助剤としての漂白用粘土15kg及びケイ酸アルミニウム(パーライト)5kgと混合し、プレコート濾過により触媒を除去する。濾液を、回転式ワイパ系を備えた連続式蒸発器(面積2m2)に、圧力15Torr及び蒸発器温度142℃で供給する。塔底排出物から、全部で1420kgのトリメチロールプロパントリメタクリレートが得られる。
組成(ガスクロマトグラフィーにより測定):
トリメチロールプロパントリメタクリレート 90.6%
MMA 0.031%
トリメチロールプロパンモノメタクリレート 0.09%
トリメチロールプロパンジメタクリレート 2%
2−{[2−(メトキシカルボニル)プロポキシ]メチル}−2−[(2−メチルプロプ−2−エノイルオキシ)メチル]ブチル 2−メチルプロプ−2−エノエート 2.4%
2−{[2−({2,2−ビス[(2−メチルプロプ−2−エノイルオキシ)メチル]ブチル}オキシカルボニル)プロポキシ]メチル}−2−[(2−メチルプロプ−2−エノイルオキシ)メチル]ブチル 2−メチルプロプ−2−エノエート 3.5%
実施例1
撹拌部、蒸発加熱部、蒸留塔及び凝縮器を備えた6m3の撹拌釜型反応器中に、トリメチロールプロパン775kg、メタクリル酸メチルエステル(MMA)1018kg並びに比較例1から再循環させたMMA1433kg、阻害剤としてのヒドロキノンモノメチルエーテル0.123kg、及び触媒として、酸化カルシウム10kg及び塩化リチウム2.5kgからの混合物を合一し、かつ空気の導入下に撹拌する。塔の安定化のために、反応の経過中に、全部で、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.12kg及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.016kgを溶解して含有するMMA151kgを、塔還流部に供給する。100℃の塔底温度に加熱し、その際、塔をまず完全な還流下に運転する。塔頂での温度が70℃未満に低下したらすぐに、4:1の還流比下に、メタノール−MMA−混合物を排出させる。この場合、反応器中のMMA貯蔵部を、排出されたメタノール−MMA−混合物1部につき同じ部の新鮮なMMAを供給することにより補う。そのようにして、5時間以内で全部で1414kgのMMAを導入する。8時間以内で、還流比を27:1まで、減少するメタノール生成に適合させる。全部で、メタノール−MMA−混合物1410kgを排出する。85℃以上の塔頂温度でメタノール−MMA−混合物はメタノール欠乏性であり、これを別個の容器に収集して、次のバッチで再度原料として使用する。115℃の塔底温度に達したら反応を終了し、かつ、過剰のMMAを真空中で除去し、その際、圧力を徐々に100ミリバールまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、真空を終了させる。触媒含有トリメチロールプロパントリメタクリレートからなる釜内容物を、濾過助剤としての漂白用粘土18kg及びケイ酸アルミニウム(パーライト)12kgと混合し、プレコート濾過により触媒を除去する。濾液を、回転式ワイパ系を備えた連続式蒸発器(面積3.5m2)に、圧力18Torr及び蒸発器温度134℃で供給する。塔底排出物から、全部で1830kgのトリメチロールプロパントリメタクリレートが得られる。
組成(ガスクロマトグラフィーにより測定):
トリメチロールプロパントリメタクリレート 93.6%
MMA 0.1%
トリメチロールプロパンモノメタクリレート 0.09%
トリメチロールプロパンジメタクリレート 0.66%
2−{[2−(メトキシカルボニル)プロポキシ]メチル}−2−[(2−メチルプロプ−2−エノイルオキシ)メチル]ブチル 2−メチルプロプ−2−エノエート 1.8%
2−{[2−({2,2−ビス[(2−メチルプロプ−2−エノイルオキシ)メチル]ブチル}オキシカルボニル)プロポキシ]メチル}−2−[(2−メチルプロプ−2−エノイルオキシ)メチル]ブチル 2−メチルプロプ−2−エノエート 2.9%

Claims (25)

  1. 触媒の存在下でのアルコールと(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとのエステル交換を含み、その際、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルから遊離するアルコールを蒸留により分離する、(メタ)アクリレートの製造法において、反応混合物中に存在する出発アルコールに対する(メタ)アクリル酸の低沸点エステルのモル比を、反応の間に、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの添加により高めることを特徴とする方法。
  2. メチル(メタ)アクリレート及び/又はエチル(メタ)アクリレートを(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとして使用する、請求項1記載の方法。
  3. メチルメタクリレートを(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとして使用する、請求項1又は2記載の方法。
  4. 多価アルコールを出発アルコールとして使用する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. アルコールとして、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及び/又はペンタエリトリットを使用する、請求項4記載の方法。
  6. 触媒として、少なくとも1のリチウム化合物及び/又は少なくとも1のカルシウム化合物を使用し、その際、リチウム化合物及び/又はカルシウム化合物の少なくとも1が、オキシド、ヒドロキシド、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシド、又は、1〜4個の炭素原子を有するカルボキシレートである、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 触媒として、塩化リチウム及び酸化カルシウムを含有する混合物を使用する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 添加を、反応時間の少なくとも50%に相当する期間にわたって行う、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 添加する(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの量を、反応混合物から分離される遊離アルコールの量により制御する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 反応混合物から分離される遊離アルコールの量を、蒸留塔内の温度により調節する、請求項9記載の方法。
  11. 反応混合物中に存在する出発アルコールに対する(メタ)アクリル酸の低沸点エステルのモル比を、反応の間に、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルの添加により少なくとも40%高める、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. メチルメタクリレート及びメタノールを含有する混合物を分離する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. エステル交換の間にメチルメタクリレートを添加する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. エステル交換の間に添加されたメチルメタクリレートの量と、分離されたメタノール−メチルメタクリレート−混合物の量との質量比が、2:1〜1:2の範囲内である、請求項13記載の方法。
  15. 反応の間に添加された低沸点エステルと、反応の開始時に使用される低沸点エステルの量とのモル比が、1:5〜2:1の範囲内である、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
  16. 反応時間が5〜20時間の範囲内である、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
  17. 反応時間が6〜12時間の範囲内である、請求項16記載の方法。
  18. 出発アルコールと(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとの質量比が、1:2〜1:20の範囲内である、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
  19. 出発アルコールと(メタ)アクリル酸の低沸点エステルとの質量比が、1:5〜1:15の範囲内である、請求項18記載の方法。
  20. 反応を200〜2000ミリバールの範囲内の圧力で行う、請求項1から19までのいずれか1項記載の方法。
  21. 反応を90℃〜130℃の範囲内の温度で行う、請求項1から20までのいずれか1項記載の方法。
  22. 反応の際の温度を、反応の経過中に高める、請求項1から21までのいずれか1項記載の方法。
  23. 温度が、反応の開始時には90℃〜110℃の範囲内であり、かつ反応の終了頃には115℃〜130℃の範囲内である、請求項21又は22記載の方法。
  24. 反応を重合阻害剤の存在下に行う、請求項1から23までのいずれか1項記載の方法。
  25. 反応の酸素の導入下に行う、請求項1から24までのいずれか1項記載の方法。
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