JP2010531826A - ビアリールの調製 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ホスフィンリガンドを有するパラジウム化合物に基づく触媒を使用してビアリールを調製する方法に関する。

Description

本発明は、ホスフィンリガンドを有するパラジウム化合物に基づく触媒を使用してビアリールを調製する方法に関する。
ビアリール化合物、特にビフェニル化合物は、ファインケミカル、薬剤、蛍光増白剤および農薬の中間体として工業的に重要である。
実験規模でビアリールを合成するために頻繁に使用される方法は、ヨード芳香族またはブロモ芳香族または例外的な場合はクロロ芳香族がアリールボロン酸、ビニルボロン酸もしくはアルキルボロン酸誘導体とパラジウム触媒の存在下において反応させられる鈴木反応である。この方法を解説している総説記事は例えばN.宮浦、A.鈴木、Chem.Rev.1995年、95巻、2457頁、およびBellina,F.ら、Synthesis 2004年、2419頁において見出され得る。クロロ芳香族のPdに触媒される反応におけるトリアルキルホスフィンリガンドの使用の総説はLittke,A.F.およびFu,G.C.Angew.Chem.2002年、114巻、4350頁において見出され得る。
鈴木反応の目的のために使用される触媒は、一般にパラジウムおよびニッケルの化合物である。ニッケル触媒の経済的な利点にもかかわらず(A.F.Indolese、Tetrahedron Lett.1997年、38巻、3513頁を参照されたい。)、パラジウム触媒が、そのより低い毒性および官能基に対するより高い耐性が理由で、ニッケル触媒よりも好まれる。パラジウム触媒を使用する場合は、パラジウム(II)およびパラジウム(0)錯体の両方が鈴木反応において使用される(M.Beller、H.Fischer、W.A.Herrmann、K.Ofele、C.Brossmer、Angew.Chem.1995年、107巻、1992頁を参照されたい。)。この文献によれば、ホスファンなどのドナーリガンドによって安定化されている配位的に不飽和な14および16電子パラジウム(0)種が触媒として活性な種として配合される。特に具化アリールまたは塩化アリールなどの比較的安価な出発原料を使用する場合は、満足できる触媒による出発原料の活性化を達成するために安定化作用のあるリガンドを加えることが必要である。記載されている鈴木反応の重要な不都合は、満足な触媒回転数(=TON)が、ヨード芳香族および活性化された(すなわち、電子不足の)ブロモ芳香族などの高価な出発原料を用いてしか達成され得ないことである。そうではなくて非活性化された(すなわち、電子リッチな)ブロモ芳香族またはクロロ芳香族を使用する場合は、工業的に許容される転化率を達成するためには大量の触媒が、通常1から5mol%、加えられなければならない。
さらに、オルト置換されたハロ芳香族は、より大きい立体障害の故にもっと低い反応性を有する。ハロアニリンも、これらが触媒に対するリガンドとしてさらに作用し得るので、問題がある反応体であり得る。
触媒の存在下におけるフルオロハロアニリンと置換ボロン酸との反応が国際公開第03/070705号に記載されている。
これに関連して、国際公開第00/61531号は、ホスファイトを含有しているリガンドを有する触媒の使用を記載している。
欧州特許第1186583号明細書は、担持されているPd触媒の使用を教示している。
欧州特許第1064243号明細書および国際公開第0116057号はアリルPd錯体の使用を教示しており、欧州特許第0690046号明細書においてはパラダサイクルが触媒として使用されている。
述べられた全ての方法は、高価であるかまたは複雑な態様でしか調製され得ないまたは良好な収率を達成するために過剰のアリールボロン酸の使用を必要とするパラジウム錯体の使用を含んでいる。これは、価値のあるアリールボロン酸の損失のためだけでなく、過剰のボロン酸および脱ボロン芳香族およびホモカップリング生成物などのこの方法からもたらされる副生成物を分離するために必要なより複雑な精製および単離の工程のために、この方法の費用を増大させる。
国際公開第2006/092429号は、水性溶媒系中とりわけトリアルキルホスフィンの存在下における芳香族ボリン酸のハロゲン化アリールとの反応を記載している。しかし、ボリン酸の合成は必ずしも容易ではない。
国際公開第2006/024388号は、置換フェニルアセトアミドをブチノールと反応させること、および続く二酸化チオフェンとのディールスアルダー反応によってビフェニルアミンを調製するための代替法を記載している。
国際公開第2005/123689号は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を使用する鈴木カップリングによる3,4−(ジクロロフェニル)アニリンの調製を記載している。
使用されるボロン酸またはボリン酸の反応性も鈴木反応の経過に決定的な影響を有し、特に電子を引き抜く置換基によって不活性化された芳香族はよりゆっくり反応してホモカップリング生成物を形成する。しかし、この問題は、ここではボロン酸の大過剰が一般的に使用されるので、方法を指向している文献において考慮に入れられることはほとんどなく、収率は単にハロ芳香族の転化率に基づくだけである。したがって、先行技術において前記された方法のさらなる欠点は、有毒なポリハロゲン化ビフェニルを生成するハロ芳香族の競合的ホモカップリング反応である。
さらに、反応混合物の複雑さの故に簡単な触媒のリサイクルは不可能であり、触媒コストも一般的に工業的な実施を妨げる。水溶性ホスファンに基づく触媒系は、2−クロロベンゾニトリルのp−トリルボロン酸との工業的に重要な反応において満足な触媒活性を与えるが、この触媒は高価なスルホン化されたホスファンを含む。
国際公開第03/070705号 国際公開第00/61531号 欧州特許第1186583号明細書 欧州特許第1064243号明細書 国際公開第0116057号 欧州特許第0690046号明細書 国際公開第2006/092429号 国際公開第2006/024388号 国際公開第2005/123689号
N.宮浦、A.鈴木、Chem.Rev.1995年、95巻、2457頁 Bellina,F.ら、Synthesis 2004年、2419頁 Littke,A.F.およびFu,G.C.Angew.Chem.2002年、114巻、4350頁 A.F.Indolese、Tetrahedron Lett.1997年、38巻、3513頁 M.Beller、H.Fischer、W.A.Herrmann、K.Ofele、C.Brossmer、Angew.Chem.1995年、107巻、1992頁
本発明の目的は、知られている方法の欠点を示さず、工業的実施のために適当であり、またビアリールを高収率、高純度および最適の触媒生産性において与える、ビアリールを調製する新規な方法を提供することである。
この目的は、一般式(I)
Figure 2010531826
[式中、
Zは、水素または酸素であり、
nは、1、2または3から選択される整数であり、
Xは、独立に、F、Cl、C−CアルキルおよびC−Cアルキルオキシ基から成る群から選択され、
mは、0、1、2、3、4または5から選択される整数であり、
Yは、独立に、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシおよびヒドロキシ基から選択される。]の単官能性、二官能性および/または多官能性ビアリールを調製する方法であり、
一般式(II)
Figure 2010531826
[式中、
Halは、ハロゲン原子である。]のハロ芳香族を、
(a)一般式(III−a)
Figure 2010531826
[式中、
およびQは、ヒドロキシル基(−OH)である。]の少なくとも1つのボロン酸と、
もしくは式(III−a)のボロン酸から形成される無水物、二重体および三重体と、
もしくは式(III−a)
[式中、
およびQは、独立にF、Cl、Br、I、C1−4アルキル、C6−10アリール、C1−4アルキルオキシおよびC6−10アリールオキシ基から成る群から選択される。]の少なくとも1つのボロン酸誘導体と、
または、
(b)式(III−b)
Figure 2010531826
[式中、
Aは、−CH−CH−、−C(CH−C(CH−、−CH−C(CH−CH−からなる群から選択される基から選択される。]の少なくとも1つの環状ボロン酸エステルと、
または、
(c)一般式(III−c)
Figure 2010531826
[式中、
は、カチオンである。]の少なくとも1つのボロン酸塩と、
または、
(d)一般式(III−d)
Figure 2010531826
[式中、Y、Qおよびmは上記で規定された通りである。]の少なくとも1つのボリン酸と、
ホスフィン基が少なくとも1つの分岐C3−8アルキル基によって置換されている少なくとも1つのパラジウムホスフィン錯体の存在下において反応させることによる方法によって達成される。
本発明の文脈において、ハロゲン(X)という用語は、別途に規定されない限り、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から成る群から選択される元素を含み、フッ素、塩素および臭素が好ましく使用され、フッ素および塩素が特に好ましく使用される。
場合によって置換されている基は、モノ置換されているまたは多置換されていてもよく、多置換中の置換基は同一であることも異なっていることも可能である。
1つまたは複数のハロゲン原子(−X)で置換されているアルキル基は、例えばトリフルオロメチル(CF)、ジフルオロメチル(CHF)、CFCH、CICH、CFCClから選択される。
本発明の文脈において、アルキル基は、別途に規定されない限り、O、N、PおよびSから選択される1つ、または2つ以上のヘテロ原子を場合によって含有することができる直鎖、分枝したまたは環状の炭化水素基である。加えて、本発明によるアルキル基は、−R’、ハロゲン(−X)、アルコキシ(−OR’)、チオエーテルまたはメルカプト(−SR’)、アミノ(−NR’)、シリル(−SiR’)、カルボキシル(−COOR’)、シアノ(−CN)、アシル(−(C=O)R’)およびアミド(−CONR’)基から選択されるさらなる基により場合によって置換されていてもよく、ここでR’は水素またはN、O、PおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得るC1−12アルキル基、好ましくはC2−10アルキル基、特に好ましくはC3−8アルキル基である。
−C12アルキルの定義はアルキル基に関して本明細書において規定される最大の範囲を含む。具体的には、この定義は例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、1,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、n−ヘプチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルという意味を含む。
本発明の文脈において、アリール基は、別途に規定されない限り、O、N、PおよびSから選択される1つ、または2つ以上のヘテロ原子を含有し得る芳香族炭化水素基であり、−R’、ハロゲン(−X)、アルコキシ(−OR’)、チオエーテルまたはメルカプト(−SR’)、アミノ(−NR’)、シリル(−SiR’)、カルボキシル(−COOR’)、シアノ(−CN)、アシル(−(C=O)R’)およびアミド(−CONR’)基から選択されるさらなる基により場合によって置換されていてもよく、ここでR’は水素またはN、O、PおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得るC1−12アルキル基、好ましくはC2−10アルキル基、特に好ましくはC3−8アルキル基である。
C5−18アリールの定義は5から18個の骨格原子を有するアリール基に関して本明細書において規定される最大の範囲を含む。具体的には、この定義は例えば、シクロペンタジエニル、フェニル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクタテトラエニル、ナフチルおよびアントラセニル;2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イルおよび1,3,4−トリアゾール−2−イル;1−ピロリル、1−ピラゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,3,4−トリアゾール−1−イル;3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、1,3,5−トリアジン−2−イルおよび1,2,4−トリアジン−3−イルという意味を含む。
本発明の文脈において、アリールアルキル基(アラルキル基)は、別途に規定されない限り、C1−8アルキレン鎖を含有し得るアリール基によって置換されているアルキル基であり、アリール骨格においてまたはアルキレン鎖においてO、N、PおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子によって置換されていてもよく、また−R’、ハロゲン(−X)、アルコキシ(−OR’)、チオエーテルまたはメルカプト(−SR’)、アミノ(−NR’)、シリル(−SiR’)、カルボキシル(−COOR’)、シアノ(−CN)、アシル(−(C=O)R’)およびアミド(CONR’)基から選択されるさらなる基により場合によって置換されていてもよく、ここでR’は水素またはN、O、PおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得るC1−12アルキル基、好ましくはC2−10アルキル基、特に好ましくはC3−8アルキル基である。
7−19アラルキル基の定義は、合計7から19個の原子を骨格およびアルキレン鎖中に有するアリールアルキル基に関して本明細書において規定される最大の範囲を含む。具体的には、この定義は例えばベンジルおよびフェニルエチルという意味を含む。
本発明の文脈において、アルキルアリール基(アルカリール基)は、別途に規定されない限り、C1−8アルキレン鎖を含み得るアルキル基によって置換されているアリール基であり、アリール骨格またはアルキレン鎖においてO、N、PおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子によって置換されていてもよく、また−R’、ハロゲン(−X)、アルコキシ(−OR’)、チオエーテルまたはメルカプト(−SR’)、アミノ(−NR’)、シリル(−SiR’)、カルボキシル(−COOR’)、シアノ(−CN)、アシル(−(C=O)R’)およびアミド(−CONR’)基から選択されるさらなる基により場合によって置換されていてもよく、ここでR’は水素またはN、O、PおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得るC1−12アルキル基、好ましくはC2−10アルキル基、特に好ましくはC3−8アルキル基である。
7−19アルキルアリール基の定義は、合計7から19個の炭素原子を骨格およびアルキレン鎖中に有するアルキルアリール基に関して本明細書において規定される最大の範囲を含む。具体的には、この定義は例えばトルイル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジメチルフェニルという意味を含む。
アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキル基はさらに、別途に規定されない限り、N、O、PおよびSから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得る。ヘテロ原子は表示された炭素原子に置き換わる。本発明による化合物は、適切であれば、異なる可能な異性体形態、E−およびZ−異性体、トレオおよびエリトロ異性体および光学異性体などの特に立体異性体の混合物として存在し得るが、適切ならば互変異性体としても存在し得る。EおよびZ異性体の双方ならびにトレオおよびエリトロ異性体も、また光学異性体も、これらの異性体のいかなる混合物も、また可能な互変異性体形態も開示され特許請求されている。
本発明の文脈において、式(II)のハロ芳香族はフルオロ芳香族、クロロ芳香族、ブロモ芳香族またはヨード芳香族である。好ましい一実施形態において、式(II)のハロ芳香族はアニリン(Z=H)から選択され、2−ブロモ−4−フルオロアニリンが特に優先的に選択される。
式(III−a)のボロン酸またはこれらの誘導体において、QおよびQはホウ素原子および1つまたは2つの酸素原子と一緒になってさらなるメチル基で置換され得る5または6員の環を形成し得る。
、Q=OHを有する式(III−a)のホウ素化合物またボロン酸が特に優先的に選択される。
あるいは、式(III−a)のボロン酸から形成される無水物、二重体および三重体またはこれらの誘導体はカップリングの相手として使用され得る。
式(III−a)のボロン酸またはこれらの誘導体は、アリールマグネシウムハライド(グリニャール試薬)をトリアルキルボレートと、好ましくはTHFなどの溶媒中において反応させることによって得ることができる。競合するアリールボリン酸の形成を抑制するために、R.M.Washburnら、Organic Syntheses Collective 4巻、68頁またはBoronic Acids、Dennis G.Hall編、Wiley−VCH 2005年、28ff頁に記載されているように、反応を低温(−60℃)で行わなければならず、また試薬の過剰を避けるべきである。
式(III−b)の環状ボロン酸エステルはさらに優先的に選択される。
本発明の特に好ましい実施形態は、m=2、Y=3−Clおよび4−Cl、Q、Q=OHを有する一般式(III−a)のボロン酸ならびにこれらの二量体、三量体および無水物に関する。
一般式(III−b)の環状ボロン酸エステルは、好ましくはY=Clおよびm=2、特に好ましくはY=3−Clおよび4−Clを有するものである。
一般式(III−b)の環状ボロン酸エステルは、Boronic Acids、Dennis G.Hall編、Wiley−VCH 2005年、28ff頁に記載されているように調製され得る。
本発明の文脈において、一般式(III−c)のボロン酸塩は、Li、Na、K、Cs、Mg、CaおよびBaなどのアルカリ金属およびアルカリ土類金属から、またはNMe 、NEt 、NBut などのテトラアルキルアンモニウムカチオンから、またはHNEt などのトリアルキルアンモニウムカチオンから選択されるカチオン(M)を含有する。好ましく使用される一般式(III−d)のボロン酸塩は、Y=Cl、m=2、M=Na、K、Mgを有するものであり、Y=3−Clおよび4−Clを有するものが特に優先的に選択される。
式(III−c)のボロン酸塩は、Serwatowskiら、Tetrahedron Lett.44巻、7329頁(2003年)に記載されているように得ることができる。
式(III−d)のボリン酸は、国際公開第2007/138089号に記載されているように得ることができる。
ホウ素化合物は、例えば、水、脂肪族エーテル、場合によってハロゲン化されている芳香族または脂肪族炭化水素、アルコール、エステル、芳香族または脂肪族ニトリルおよびジアルキルスルフォキシド、脂肪族カルボン酸またはアルキル化ラクタムのN,N−ジアルキルアミドなどの双極性非プロトン性溶媒から成る群から選択される少なくとも1つの溶媒の存在下において好ましくは反応させられる。
THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジグライム、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、tert−アミルメチルエーテル(TAME)、ジメチルエーテル(DME)、2−メチル−THF、アセトニトリル、ブチロニトリル、トルエン、キシレン、メシチレン、アニソール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルフォルムアミド、N−メチルピロリドン、水およびこれらの混合物から成る群から選択される溶媒が特に優先的に選択される。
環境にやさしい溶媒水を含む混合物が極めて特別に優先的に選択される。
有機溶媒への少量の水の添加が競合するホモカップリング反応の大幅な抑制に貢献することも観察されている。
しかし、出発原料および得られる生成物の溶解性の故に、一般的に完全に有機(非極性)溶媒をなしで済ますことは不可能である。したがって、有機溶媒が好ましくは共溶媒として使用される。
本発明の溶媒混合物は、水と有機溶媒の混合物に対して0.1と95容積%の間の、好ましくは1と60容積%の間の水を含有し得る。
反応において酸が形成されるので、生成する酸を塩基を加えることによって中和することが好都合である。塩基は最初から存在してもよく、反応の間に連続的に加えられてもよい(半連続法)。
本発明によれば適当な塩基は、例えば、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミンなどの第一級アミン、第二級アミンおよび第三級アミンであり、これらのそれぞれは脂環式であっても開鎖であってもよく;酢酸塩、プロピオン酸塩または安息香酸塩などの脂肪族および/または芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩;アルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩および/または水酸化物;および金属アルコキシド、特にアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコキシド、例えばナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、マグネシウムメトキシド、カルシウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドまたはアルカリ金属イソアミロキシドである。塩基は好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたはセシウムの炭酸塩、水酸化物またはリン酸塩である。NaOH、KOH、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムが特に優先的に選択される。
生成した酸の中和は別として、使用された塩基はアリールボロン酸を活性化してアニオン性のボロネート種を形成することによって反応の経過に有益な影響力も有し得る。上述の塩基とは別に、かかる活性化はCaF、NaF、KF、LiFまたはCsFなどのフッ化物塩の添加によっても達成され得る。
使用されるパラジウム触媒は、一般的にその場において少なくとも1つのパラジウム(II)塩またはパラジウム(0)化合物および付随するホスフィンリガンドから生成される。しかし、これらは直接パラジウム(0)化合物としても当初の触媒活性を低減させることなく使用され得る。
適当なパラジウム源は、例えばトリフルオロ酢酸パラジウム、パラジウムフルオロアセチルアセトナート、Pd(OAc)、Pd(OCOCHCH、Pd(OH)、PdCl、PdBr、Pd(acac)(acac=アセチルアセトナート)、Pd(NO、Pd(dba)、Pddba(dba=ジベンジリデンアセトン)、Pd(CHCN)Cl、Pd(PhCN)Cl、Li[PdCl]、Pd/Cまたはパラジウムナノ粒子から成る群から選択される。
好ましい実施形態はリガンドとして、アルキル部分において分岐しているメチルジ(C3−8−アルキル)ホスフィンまたはトリ(C3−8−アルキル)ホスフィンリガンドまたはこれらの塩、特に好ましくはメチルジ(tert−ブチル)ホスフィンおよびトリ(tert−ブチル)ホスフィンの使用を想定している。
トリアルキルホスフィンは、トリアルキルホスホニウム塩、例えばテトラフルオロホウ酸塩(Org.Lett.2001年、3巻、4295頁)、過塩素酸塩または硫酸水素塩などとしても使用され得て、その場で塩基を用いて塩から放出される。
パラジウム対ホスフィンリガンドのモル比は、4:1と1:100の間でなければならず、好ましくは1:1と1:5の間、特に好ましくは1:1と1:2の間である。
本発明によれば、Pd[P(t−But)を直接使用することも可能であり、この調製は(J.Amer.Chem.Soc.1976年、98巻、5850頁;J.Amer.Chem.Soc.1977年、99巻、2134頁;J.Am.Chem.Soc.2001年、123巻、2719頁)に記載されている。
さらに好ましい実施形態は、1,1−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン(D.t.BPF)のパラジウムに対するリガンドとしての使用を含む。
この反応を行うときには、触媒系(Pd+リガンド)は一緒にまたは別々に、室温または高められた温度のいずれかで加えられ得る。この系は、別々に反応が行われる直前にPd塩およびリガンドを合わせることによって調製され得るが、これを結晶形態で購入することもできる。また、リガンドに次いでパラジウム塩のバッチへの直接添加も可能である(その場法)。
本発明によれば、式(II)のハロ芳香族および式(III−a)から(III−c)のホウ素化合物は等モル比において使用される。あるいは、2つの成分の一方(IIまたはIII)を、好ましくはホウ素化合物(III−a)から(III−c)を過剰に使用することも可能である。また、この反応を計測制御下において行うことも可能であり、その場合は2つの反応成分のうちの1つが反応の間ずっとゆっくり計測投入される。この目的のためには、例えばボロン酸の溶液またはボロン酸塩を使用することが優先的に選択される(ハロゲン成分、触媒および塩基は、使用される場合、最初に投入される)。
反応は、一般的に10と200℃の間、好ましくは20と140℃の間の温度において、100barまでの圧力、好ましくは大気圧−40barの間の圧力において行われる。
反応は、好ましくは大気酸素の不在下でアルゴンまたは窒素雰囲気下などの保護ガス雰囲気下において行われる。
触媒の活性および安定性のおかげで、本発明の方法は、相当する方法のための知られている鈴木反応とは対照的に、触媒の費用が制約的ではないほど極めて少量の触媒を使用することを可能にする。
本発明の方法において、ハロ成分に対して0.0001から5mol%の触媒含有量、特に好ましくは<0.1mol%の触媒含有量が使用される。
ほとんどの事例において、触媒量が少ないので触媒は最終生成物中に留まり得る。あるいは、得られるビアリールは、例えばセライトを投入して行うろ過によって精製され得る。
以下の実施例は本発明の方法を、それらに限定することなく、例示する。
3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−アミンの調製の実施例
この実施例は、本発明による方法が、0.1mol%未満の触媒およびリガンド量を使用して、ごく少量(例えば10%ではなく<1%)のボロン酸のホモカップリング生成物しか生成せずに、高収率を達成することを可能にすることを実証している。
市販触媒(0.01mol%)のアセトニトリル−水中における使用
炭酸カリウム29.5g(213.5mmol)を水210ml、(3,4−ジクロロブロモベンゼン1%およびPCB077 0.3%を含有していた)3,4−ジクロロフェニルボロン酸22.3g(94.2%、110.1mmol)およびアセトニトリル150mlに加え、混合物を25分間撹拌し、アセトニトリル50ml中の2−ブロモ−4−フルオロアニリン19.16g(99.2%、100mmol)を加える。溶液を6回真空にしてはアルゴンで満たし、次いでビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム6mgを加える。混合物をアルゴン下の67−69℃において20時間撹拌し、室温まで放置冷却し、酢酸エチル150mlを加え、有機相を分離し、混合物をそれぞれ酢酸エチル50mlで2回抽出し、合わせた有機相を蒸発させて結晶化するオイル29.25gを得る。純度(HPLC)86.2%、収率99.1%。
新たに調製された触媒(0.01mol%)の使用
トリ−t−ブチルホスフィンの12.9%トルエン中溶液548mgをTHF20ml中に加える。この溶液2.28ml中にTHF15ml中のPd2dba3 69mg溶液4mlを加え、混合物を10分間撹拌する。上記の触媒溶液1.57mlを水115mlおよびトルエン115ml中の2−ブロモ−4−フルオロアニリン19.35g(99.2%、100mmol)、3,4−ジクロロフェニルボロン酸22.5g(94.2%、110.1mmol)および炭酸カリウム29.3g(212mmol)のアルゴンで飽和させた溶液に加え、混合物を67−69℃において17時間撹拌する。有機相を分離し、水性相をトルエン50mlを用いて1回洗浄する。合わせた有機相を減圧下で蒸発させると結晶化するオイル27.93gが残る。純度(GCMS):89%。収率89.8%。PCB<0.1%。
1,1−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン(D.t.BPF)の使用
トルエン/水中
最初に3,4−ジクロロフェニルボロン酸8.15g(97%、0.042mol)を水50gおよびトルエン50g中に投入する。続いてリン酸カリウム18.7g(0.085mol)および2−ブロモ−4−フルオロアニリン8.2g(98%、0.042mol)を加える。窒素雰囲気にした後、1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド0.014g(0.00002mol)を加え、混合物を79−81℃において2時間撹拌する。有機相を分離し、減圧下において蒸発させると結晶化するオイル10.5gが残る。純度(HPLC):97%、収率:95%。PCB<1%。
THF/水中
最初に2−ブロモ−4−フルオロアニリン8.15g(98%、0.042mol)および3,4−ジクロロフェニルボロン酸7.8g(97%、0.040mol)を水20gおよびテトラヒドロフラン50g中に投入する。窒素雰囲気にした後、1,1−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムクロリド0.014g(0.00002mol)を加え混合物を65−67℃に加熱する。次いで水30g中の炭酸ナトリウム13.4g(99.8%、0.1262mol)の溶液を1時間以内で滴加し、添加が完了した後、混合物を65−67℃においてさらに2時間撹拌する。有機相を分離し、減圧下において蒸発させると結晶化するオイル10.5gが残る。純度(HPLC):96%、収率:93.7%。PCB<1%。
NaOHを含むトルエン/水中での半連続法
最初に、2−ブロモ−4−フルオロアニリン85.46g(99.2%、0.446mol)および3,4−ジクロロフェニルボロン酸90.2g(0.473mol)を水200gおよびトルエン565g中に投入する。窒素雰囲気にした後、混合物を85℃に加熱し、水5ml中のトリ−tert−ブチルホスフィンテトラフルオロホウ酸塩25.9mg(0.02mol%)およびトルエン5ml中のパラジウム(II)アセチルアセトナート27.2mg(0.02mol%)を加える。
次いで水酸化ナトリウムの10%溶液を約2時間以内で8−8.5のpHが維持されるように滴加する。これは約1.2−1.4当量を必要とする。HPLCを使用して完全な転化を検出した後、有機相を分離し、減圧下において蒸発させると結晶化するオイル10.5gが残る。純度(HPLC):96%、収率:93.7%。PCB<1%。さらなる精製は、濃HClを用いて沈殿させること、沈殿した塩酸塩をトルエンを用いて洗浄すること、およびトルエン/MeOH/水/NaOHを使用して開放することによって行われる。有機相を減圧下において蒸発させると所望の生成物がオイルの形態で得られる(157.9g;含有量(HPLC標準に対して):71.2%;収率89.5%)。

Claims (13)

  1. 一般式(I)
    Figure 2010531826
    [式中、
    Zは、水素または酸素であり、
    nは、1、2または3から選択される整数であり、
    Xは、独立に、F、Cl、C−CアルキルおよびC−Cアルキルオキシ基から成る群から選択され、
    mは、0、1、2、3、4または5から選択される整数であり、
    Yは、独立に、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシおよびヒドロキシ基から選択される。]の単官能性、二官能性および/または多官能性ビアリールを調製する方法であり、
    一般式(II)
    Figure 2010531826
    [式中、
    Halは、ハロゲン原子である。]のハロ芳香族を、
    (a)一般式(III−a)
    Figure 2010531826
    [式中、
    およびQは、ヒドロキシル基(−OH)である。]の少なくとも1つのボロン酸と、
    もしくは式(III−a)のボロン酸から形成される無水物、二重体および三重体と、
    もしくは式(III−a)
    [式中、
    およびQは、独立にF、Cl、Br、I、C1−4アルキル、C6−10アリール、C1−4アルコキシおよびC6−10アリールオキシ基から成る群から選択される。]の少なくとも1つのボロン酸誘導体と、
    または、
    (b)式(III−b)
    Figure 2010531826
    [式中、
    Aは、−CH−CH−、−C(CH−C(CH−、−CH−C(CH−CH−からなる群から選択される基から選択される。]の少なくとも1つの環状ボロン酸エステルと、
    または、
    (c)一般式(III−c)
    Figure 2010531826
    [式中、
    は、カチオンである。]の少なくとも1つのボロン酸塩と、
    または、
    (d)一般式(III−d)
    Figure 2010531826
    [式中、Y、Qおよびmは上記で規定された通りである。]の少なくとも1つのボリン酸と、
    ホスフィン基は少なくとも1つの分岐C3−8アルキル基によって置換されていることを特徴とする少なくとも1つのパラジウムホスフィン錯体の存在下において反応させることによる、単官能性、二官能性および/または多官能性ビアリールを調製する方法。
  2. Z=水素、n=1、X=5−F、m=2、Y=3’−Clおよび4’−Cl、Hal=BrならびにQおよびQがそれぞれヒドロキシル基であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 反応が、有機溶媒の存在下において行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 溶媒が、水と溶媒の混合物に対して0.1と95容積%の間の水を含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 式(II)のハロ芳香族が、2−ブロモ−4−フルオロアニリンであることを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の方法。
  6. パラジウム錯体が、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、ビス[メチルジ(tert−ブチル)ホスフィン]−パラジウムおよび[1,1−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウムから選択されることを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の方法。
  7. パラジウム錯体が、パラジウム源およびPdリガンドを加えることによってその場で生成されることを特徴とする、請求項1から6の一項に記載の方法。
  8. リガンドが、トリ(tert−ブチル)ホスフィンまたはこの塩であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  9. リガンドが、メチルジ(tert−ブチル)ホスフィンまたはこの塩であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  10. 対応するテトラフルオロホウ酸水素塩(HBF塩)が使用されることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。
  11. パラジウム源が、パラジウムアセチルアセトナートまたはパラジウムジベンジリデンアセトナートであることを特徴とする、請求項7から10の一項に記載の方法。
  12. 式(III−a)のボロン酸が、3,4−ジクロロフェニルボロン酸であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  13. 式(III−d)のボリン酸が、ビス(3,4−ジクロロフェニル)ボリン酸であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
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