JP2010526089A5 - - Google Patents

Description

デキストロメトルファンは現在最も広く用いられている鎮咳薬のひとつである。化学名（＋）−３−メトキシ−１７−メチル−（９α，１３α，１４α）−モルフィナンによっても知られているデキストロメトルファンは、臭化水素酸デキストロメトルファンおよび硫酸キニジンを含む製剤の形で、Ｎｅｕｒｏｄｅｘｔａ ^ＴＭ の商品名で偽性延髄性情動（pseudobulbar affect、制御不能情動）の処置用に米国食品医薬品局により２０１０年１０月に承認されている。http://www.accessdata.fda.gov/scripts/cder/ob/docs/obdetail.cfm?Appl_No=021879&
TABLE1=OB_Rxを参照のこと。

他の態様において、本発明は、式Ｉの化合物およびキニジンを含む医薬組成物であって、同等の対象において同じ投与方式に従って投与した同量のキニジンをさらに含むモル等量デキストロメトルファン組成物の投与により生じるデキストロメトルファンおよびデキストロルファンの尿中濃度と比較して、対象においてより高い式Ｉの化合物の尿中濃度およびより低いジュウテリウム化デキストロルファンアイソトポログの尿中濃度をもたらす組成物を提供する。

したがって、他の態様において本発明は、その処置を必要とする対象において疾患を処置する方法であって、式Ｉの化合物およびキニジンを共投与することを含み、これにより同等の対象において同じ投与方式に従って投与した同量のキニジンをさらに含むモル等量デキストロメトルファン組成物の投与により生じるデキストロメトルファンおよびデキストロルファンの尿中濃度と比較して、対象においてより高い式Ｉの化合物の尿中濃度およびより低いジュウテリウム化デキストロルファンアイソトポログの尿中濃度をもたらす方法を提供する。

図６は、サルにおける化合物１０１およびデキストロメトルファン、ならびにジュウテリウム化デキストロルファンアイソトポログおよびデキストロルファンの尿中濃度を、キニジン濃度の関数として示す。化合物１０１およびデキストロメトルファンの濃度はキニジン濃度の上昇によって影響される。同一のキニジン濃度では、尿中にデキストロメトルファンより化合物１０１の方が多い。キニジン濃度は尿中の代謝産物濃度にも影響を及ぼす。このデータは、一定のキニジン濃度では尿中にデキストロルファンよりジュウテリウム化デキストロルファンアイソトポログの方が少ないことを指摘する。

Claims (31)

1. 式Ｉの化合物：
   

   

   またはその医薬的に許容できる塩。
2. 式中ジュウテリウムとして指定されていない原子はいずれもそれの自然界での同位体存在率で存在する、請求項１に記載の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
3. 医薬的に許容できる塩がＨＢｒ塩である、請求項１または２に記載の化合物または医薬的に許容できる塩。
4. 請求項１〜３のいずれかに記載の化合物または医薬的に許容できる塩、および許容できるキャリヤーを含む、発熱物質を含まない組成物。
5. 偽性延髄性情動および神経障害性疼痛から選択される疾患または状態の処置に有用な第２の療法薬をさらに含む、請求項４に記載の組成物。
6. 第２の療法薬がキニジンまたはその塩、オキシコドン、およびガバペンチンから選択される、請求項５に記載の組成物。
7. 第２の療法薬がキニジンまたはその塩から選択される、請求項６に記載の組成物。
8. 第２の療法薬が硫酸キニジンから選択される、請求項７に記載の組成物。
9. 前記化合物の量が１０〜６０ｍｇであり、前記キニジンの量が２．５〜３０ｍｇである、請求項７に記載の組成物。
10. 偽性延髄性情動および神経障害性疼痛から選択される疾患または状態の処置のための医薬の製造における、式Ｉの化合物：
    

    

    またはその医薬的に許容できる塩の使用。
11. 式中ジュウテリウムとして指定されていない原子はいずれもそれの自然界での同位体存在率で存在する、請求項１０の使用。
12. キニジンまたはその塩、オキシコドン、およびガバペンチンから選択される第２の療法薬をさらに含む、請求項１０または１１に記載の使用。
13. 第２の療法薬がキニジンまたはその塩から選択される、請求項１２に記載の使用。
14. 医薬が偽性延髄性情動の処置のために使用され、第２の療法薬が硫酸キニジンから選択される、請求項１３に記載の使用。
15. 医薬的に許容できる塩がＨＢｒ塩である、請求項１０〜１４のいずれかに記載の使用。
16. 前記化合物の量が１０〜６０ｍｇであり、前記キニジンの量が２．５〜３０ｍｇである、請求項１３に記載の使用。
17. 下式の化合物：
    

    

    またはその医薬的に許容できる塩、および医薬的に許容できるキャリアを含み、医薬投与のために製剤化されている組成物。
18. 式中ジュウテリウムとして指定されていない原子はいずれもそれの自然界での同位体存在率で存在する、請求項１７の組成物。
19. 偽性延髄性情動および神経障害性疼痛から選択される疾患または状態の処置に有用な第２の療法薬をさらに含む、請求項１７または１８に記載の組成物。
20. キニジンまたはその塩、オキシコドン、およびガバペンチンから選択される第２の療法薬をさらに含む、請求項１９に記載の組成物。
21. 第２の療法薬がキニジンまたはその塩から選択される、請求項２０に記載の組成物。
22. 第２の療法薬が硫酸キニジンから選択される、請求項２１に記載の組成物。
23. 医薬的に許容できる塩がＨＢｒ塩である、請求項１７〜２２のいずれかに記載の組成物。
24. 前記化合物の量が１０〜６０ｍｇであり、前記キニジンの量が２．５〜３０ｍｇである、請求項２１に記載の組成物。
25. 偽性延髄性情動および神経障害性疼痛から選択される疾患または状態の処置のための医薬の製造における、下式の化合物：
    

    

    またはその医薬的に許容できる塩の使用。
26. 式中ジュウテリウムとして指定されていない原子はいずれもそれの自然界での同位体存在率で存在する、請求項２５の使用。
27. キニジンまたはその塩、オキシコドン、およびガバペンチンから選択される第２の療法薬をさらに含む、請求項２５または２６に記載の使用。
28. 第２の療法薬がキニジンまたはその塩から選択される、請求項２７に記載の使用。
29. 医薬が偽性延髄性情動の処置のために使用され、第２の療法薬が硫酸キニジンである、請求項２８に記載の使用。
30. 医薬的に許容できる塩がＨＢｒ塩である、請求項２５〜２９のいずれかに記載の使用。
31. 前記化合物の量が１０〜６０ｍｇであり、前記キニジンの量が２．５〜３０ｍｇである、請求項２８に記載の使用。