JP2010517850A - エアバッグシステム、エアバッグシステムを含む乗物シート及びエアバッグシステムの展開方法 - Google Patents

Abstract

本発明はエアバッグモジュールを含むエアバッグシステムに関し、当該エアバッグモジュールは、シートカバーのエアバッグ引き裂き継ぎ目に関する開放機構を有し、当該カバーは不可視の態様で当該カバー下に当該エアバッグを収容し、前記開放機構は、前記エアバッグの展開力がエアバッグ引き裂き継ぎ目内の穴（単数または複数）を引き裂くように構成される。当該穴（単数または複数）は「ほつれ」の態様で当該継ぎ目の細長い開口をもたらし、当該シートカバーの前記エアバッグ引き裂き継ぎ目内に２箇所以上で縫い付けられているストリップ（単数または複数）またはストリップ端部は、当該エアバッグの展開力によって移動せしめられる継ぎ目から引き裂かれる。本発明は、さらに、当該エアバッグシステムを含む乗物シート及び当該エアバッグシステムの展開方法に関する。

Description

本発明は、エアバッグシステム、エアバッグシステムを有する乗物座席（以下シートという）及びエアバッグシステムの展開方法に関する。

本発明の用途は、陸上、空中及び水上・水中の乗物に関し、自動車の乗物シートが例示として以下で説明される。上記した自動車シート及び他のタイプの乗物のシートは、ますます多くの安全デバイス及び安全機能を有しかつ含むようになってきている。特に、胸部エアバッグは、当該シートにエアバッグシステムとして組み込まれている。

各々が本願と同一出願人による縫製された織物等に覆われたエアバッグ内の「run openings」と題する独国特許出願第DE 198 60 840 A1号、当該出願と対応している米国特許第6,299,197号及び国際特許出願第PCT/DE/2005/000765号によった技術の原理に基づいて、本発明は、同一出願人による国際特許出願PCT/DE/2006/001796号の拡張例及び追加の代替例に関し、特に引き裂きストリップ（tear strip）の大量生産における固定取付け及び全体のシステムにおける当該取付けの効果並びにシートを介したエアバッグの安全放出のさらに改善された実施例に関している。これに関し、当該以前の出願の開示内容、特にエアバッグデバイスの構造タイプ及び当該デバイスの取付け並びに動作方法に関する内容は、再度の説明が不要なように、全てを参照することによって本明細書内に含まれている。

要するに、上述した出願は、細長い布片（strip）（以下ストリップと称する）または糸等の引き裂き手段を開示しており、これらは提供されるエアバッグの継ぎ目に縫い付けられている。様々な種類の「方向変更」を介して、引き裂き手段／ストリップが設けられ、エアバッグは、その展開の開始において、当該引き裂き手段によって、所定の引き裂き継ぎ目内のほつれまたは穴を裂く荷重を生成する。その後、さらに展開するエアバッグは、引き裂き継ぎ目の開放を容易に継続することができる。当該システムは、全ての他のシステムよりも良好に機能し、その結果、継ぎ目のタイプ及び材料の品質に依存しない。

今日一般的に使用されている技術は、開放するのに困難な継ぎ目の問題を解決するために様々な方法を使用している。この継ぎ目は、脆弱化されかつ、伸長性のある柔軟な材料に関して、低い伸長性を有する縫い付けられたスリーブ（sleeve）を必要とする。これは、全て、製造脆弱性及び材料脆弱性である。高価な監視試験が必要である。

本発明は、公知の以前の技術を、改良及び代替によってさらに改善する目的を有しかつ達成する。

本発明は、エアバッグモジュールを有するエアバッグシステムを提案し、シートカバーのエアバッグ引き裂き継ぎ目の開放技術が、当該カバー下に収納された不可視エアバッグのために考案される。当該開放技術は、当該エアバッグの展開力が、引き裂き継ぎ目内の穴（単数または複数）を引き裂く態様で設計され、当該穴は、当該継ぎ目内に、「ほつれ」の態様で細い開口を形成する。このことは、シートカバーのエアバッグ引き裂き継ぎ目内に縫い付けられている１または複数のストリップまたはストリップの端が、当該継ぎ目から破られ、実際には、当該エアバッグの展開力によって動作せしめられる点において、本発明によって達成される。ここにおいて、特別な実施例は、例えば２つのポイントで２つの穴内に縫い付けられたストリップ等を引き裂く。このことは、「ダブル」のいわゆる腰部−胸部（pelvis-thorax）バッグに対して特に有利である。従って、当該ストリップ（単数または複数）は、１つのポイント以上において縫い付けられる。

当該ストリップの端部（単数または複数）が、当該エアバッグモジュールの周囲に配されているループの片側であるのが有利である。

さらに、当該ストリップループの端部にスライドリングが設けられるのが有利であり、当該引き裂かれるべきストリップまたは当該引き裂かれるべきストリップの端部が当該スライドリングを通り抜けている。

他の実施例において、当該ストリップの端部（単数または複数）は、当該ストリップの端部（単数または複数）が「剥離」されるように配される。これにより「破断（clean break）」引き裂きよりも力が必要なくなる。

他の好ましい実施例は、エアバッグの折り部（単数または複数）が、第１の展開力が当該引き裂きストリップの開放に合うように構成されている実施例である。このことは、改良されて、当該エアバッグの折り部（単数または複数）が、狙い通りの展開方向及び速度を達成する様に構成される。

さらに他の好ましい実施例は、引き裂きストリップ開放システムが、「開放」スリーブが当該エアバッグモジュールの周囲に設けられかつこのスリーブの片側が１または複数の引き裂きストリップに切断されている実施例である。これは、有利に改良され、それによって、開放システムは、穴が開放スリーブの反対側に形成され、当該引き裂きストリップが、当該反対側からこれらの穴を通り抜ける態様で構成される。

当該引き裂きストリップがエアバッグ引き裂き継ぎ目に縫い付けられる様に引き裂きストリップ開放システムが構成されていることが、さらに有利に提供され得る。代替例または追加例として、当該引き裂きストリップ解放システムは、エアバッグの迅速な放出かつ小さい力での放出のために、機能上、当該引き裂きストリップが当該エアバッグの展開中に応力を受けることによって当該引き裂き継ぎ目内の穴が裂ける様に構成される。

さらに、当該エアバッグシステムを有する乗物シート及び当該エアバッグシステムの展開方法が、本発明によって提供される。さらに、本発明は、当該エアバッグシステムのための適切な展開方法を提供する。

本発明の好ましい及び／または有利な実施例は、本発明の特許請求の範囲の請求項及びそれらの組み合わせから明らかになりかつ本出願書類の全てから明らかになる。

本発明は、添付の図面を単に例示として参照しつつ、以下の実施例を用いてさらに詳細に説明される。

本発明のエアバッグの実施例の側面図である。 本発明のエアバッグシステムのエアバッグモジュールを有する乗物シートの実施例の部分的な側断面図である。 本発明のエアバッグシステムの引き裂きストリップの実施例の図である。 本発明のエアバッグシステムのエアバッグのための折り部の様々な実施例Ａ−Ｇの図である。 本発明のエアバッグシステムを有する乗物シートの背もたれ部の実施例の側面図である。 本発明のエアバッグシステムの他の実施例の詳細を示す図である。 図６に従ったエアバッグシステムの実施例の主な詳細を示す図である。 図６に従ったエアバッグシステムの代替実施例の詳細を示す部分断面図である。 エアバッグシステムの他の実施例の部分断面図である。

以下に説明されかつ添付の図面に示された実施例及び実施態様を参照して、単に本発明を説明するために例示が使用される。すなわち、本発明は、これらの実施例及び実施態様に限定されないかまたは対応する個々の実施例及び実施形態の特徴の組み合わせに限定されない。方法及び装置の特徴は、装置及び方法の詳細な説明から同様に明らかになる。

実際の実施例に関して説明されかつ／または図示されている個々の特徴は、当該実施例には限定されないかまたは当該実施例の他の特徴との組み合わせには限定されない。しかしながら、当該個々の特徴は、本明細書内で特に説明されておらずとも、技術的専門知識の範囲内で他の変形例と組み合わされ得る。

個々の図面内の同一の参照符号は、同一もしくは類似のコンポーネントまたは同一の動作もしくは類似の動作をするコンポーネントを示している。図面の参照において、参照符号無しに示されている特徴も、以下で説明されているか否かには関係なく明確である。その一方で、本明細書に含まれているが図面内で視認できないかまたは図面内に示されていない特徴も、当業者は容易に理解するであろう。

さらに、この詳細な説明の最後にある参照符号のリストは、この詳細な説明の明示的な一部である。

図１は、さらなる圧力で腰部をさらに強く支持するための下部バッグ２０２とともに次第に膨張するツーチャンババッグ（two-chamber bag）２０１を示している。下部バッグ２０２が早く放出されるのが有利である。公知のように、人間は、腰部において最大の幅を有し、衝突力の最も一般的な入力部は下半身である。

この下部バッグ２０２を可能な限り迅速に放出することを可能とするために、上述した過去の出願内の多数の実施例においても示されかつ説明された引き裂きストリップループ２０３は、共に折り畳まれているツーチャンババッグ２０１の周囲に配されているかまたはシートＳの背もたれ部が部分的にむき出しにされている断面図で図２に示されている様に当該ツーチャンババッグ２０１のコンテナ２０４の周囲に配されている。当該ツーチャンババッグまたは当該ツーチャンババッグのコンテナは、エアバッグモジュールＡによって示されている。図３に示されているように、ストリップ２０５は、２つのレッグ（leg）に分けられ、当該２つレッグは、図２に示されているように、シートカバー２０７の引き裂き継ぎ目２０８に所定のポイントにおいて縫い付けられており、当該ポイントにおいて、ツーチャンババッグ２０１の２つの半体が放出されるべきである。ツーチャンババッグ２０１が、上述の技術によってさらに迅速に放出され得るワンチャンババッグ（one-chamber bag）（図示せず）であり得ることも明らかである。

ストリップ２０５のレッグ２０６の良好でスムーズな方向変更のために、図３に示されているように、方向変更リング２０９がストリップ２０５の２つのレッグ２０６の間に配される。この配置によって、ストリップ２０５の事前の縫い付けは不要となる。

ストリップ２０５は、方向変更リング及び屈曲部２１０に、事前組立として、例えば、溶接されるかまたは他の一般的な技術を使用して接合される。

縫製部２１１は、図２に示されているように構成され、ストリップの端部２１２が剥離せしめられる。この態様で、引き裂き継ぎ目２０８がさらに容易に引き裂かれかつ迅速に引き裂かれる。

当該エアバッグシステムは、さらに最適化され得、それによって、エアバッグ２１４は、特別な折り部２１３を有する。ベーシック折り部２１５は、ガスを中央に蓄えるために頂部及び底部で１８０°折曲せしめられるので、エアバッグ２１４の最初の動作は、引き裂きストリップループ２０３に集中せしめられて前方に放出させられる。

下部バッグ２０２は、再度下方に１８０°折曲せしめられる。この態様において、下部バッグ２０２が、角度を持って下方に展開することを試験結果が示している。このことは、展開の攻撃性の減少に対して有利であり、この結果は、垂直方向における早期で広範な展開の故である。

エアバッグ２１４の展開の選択的な変更例のための追加的な折り方は、図４に示されている。「ダブル（double）」の１８０°折り部を有する実施例Ａは、エアバッグ２１４の上方及び下方への狙い通りの迅速な展開を実現する。実施例Ｂは、上方を狙った折り部である逆折り部２１７を示している。１８０°の折り部２１８を有する実施例Ｃは、前方への迅速な展開を強制する。実施例Ｄは、下部バッグ２０２の強制された第１の展開２１９伴う１８０°折り２１８を示している。実施例Ｅにおいては、上部バッグが迅速に前方に展開される。下部は、巻回折り部２２０によって遅延され、当該巻回折り部による水平方向展開のために内側へ強制される。実施例Ｆは、下部の外方への逆巻き折り部を巻回折り部２２１として図示している。このことは当該巻回方向によって遅延を導きかつエアバッグ２１４の下方への展開を導く。実施例Ｇは、下部において１８０°のダブル折り部２１６を有し、下方へ向かう迅速な展開を抑制する。要するに、これらの例示は、展開方向及び速度が、折り方によってどのように特定され得るかを示している。

図２は、エアバッグ２０２全体を示しており、図示したように折られている。この実施例は、エアバッグを前方に放出させ、引き裂きストリップループ２０３を作動せしめる。エアバッグ２０２のねじれ部２１０は、頂部及び底部において、ガスの上方または下方への拡散を防止する。

図５は、本発明のエアバッグシステムを有する乗物シートの背もたれ部分の実施例を、側面図で示している。

上述の実施例において、２つの別々のポイントにおいてシートカバーのエアバッグ引き裂き継ぎ目を引き裂くことが可能な開放技術について説明がされてきたが、本発明はこの実施例に限定されない。むしろ、他の条件及び必要性によって決定される任意の複数の引き裂きポイントが設けられ得、ストリップまたはストリップ端部が設けられ得る。

従って、本発明は、エアバッグシステム、乗物シート及び当該エアバッグシステムの展開方法を提供し、これらは、エアバッグのシートカバーのエアバッグ引き裂き継ぎ目に関する開放技術を有し、当該エアバッグは収容されているので、カバー下にあり見ることができない。当該開放技術は、エアバッグの展開力が引き裂き継ぎ目内の穴（単数または複数）を引き裂く態様で実現され、当該穴は、「ほつれ」の態様で当該継ぎ目内に細い開口を形成する。さらに、当該開放技術は、シートカバーのエアバッグ引き裂き継ぎ目内に縫い付けられたストリップ（単数または複数）またはストリップ端部が、当該エアバッグの展開力の故に当該継ぎ目から引き裂かれる態様で構成されている。特に、当該開放技術においては、ストリップ端部（単数または複数）が、当該エアバッグモジュールの周囲に配されているループの片側であり得る。このような構成の特定の実施例は、例えば、２つの部位において縫い付けられているストリップ内の２つの穴を引き裂くことが可能であり、これは、いわゆる「ダブル」腰部−胸部バッグに対して特に有利である。当該ストリップ（単数または複数）は、本発明により２つ以上のポイントで縫い付けられるので、当該シートカバーは、対応するいくつかの別々のポイント、例えば、２つの別々のポイントにおいて引き裂かれて、当該エアバッグが安全に狙い通りに放出され得る。展開の開始は、当該引き裂きストリップ（単数または複数）の配置に影響され得る。異なる膨張は、当該エアバッグシステムの機能的信頼性には影響がない（膨張が大きくなれば、さらに経済的になりかつプロセスが容易となる）。

当該ストリップのループには、その端部においてスライドリングが設けられ、当該引き裂かれるべきストリップまたはストリップ端部が、当該スライドリングを通り抜けている。好ましくは、当該ストリップ端部（単数または複数）は、当該ストリップ端部（単数または複数）が「剥離」されるように配され、当該「剥離」は、「破断」引き裂きよりも必要な力が少ない。

さらに、エアバッグ折り部（単数または複数）は、第１の展開力が引き裂きストリップの開放に対して調整される様に構成されている。ここにおいて、さらに好ましくは、エアバッグ折り部（単数または複数）が、さらに、狙い通りの方向及び速度が達成される態様で構成されている。

本発明による実施例は、一連の利点をもたらす。

今日、エアバッグ引き裂き継ぎ目は、通常は脆弱化されるので、使用中の強度と容易な開放との間の均衡を保証するために継続的に監視される必要がある。これは、当該バッグが多くの縫い目を同時に開かなくてはならない故に必要とされる。さらに、引き裂き継ぎ目の周囲は、スリーブで強化されてカバー材の拡大を防止する。本発明による引き裂きストリップ技術の実施例は、脆弱化されないかまたは僅かしか脆弱化されない引き裂き継ぎ目を必要とする。何となれば、当該システムによれば、当該エアバッグは、ほんの少しの継ぎ目を引き裂けば良いからである。当該材は、強化される必要が無い。何となれば、ストリップループが、エアバッグ展開と対向する方向において引き裂きプロセスをなす故である。さらに、エアバッグ放出ポイントは、縫製ポイントに影響を受ける。エアバッグの選択的な折り方は、当該引き裂きストリップ技術並びに展開方向及び速度をさらに裏付ける。

本発明は、以前のシステムよりも著しく高さのあるエアバッグシステムのデザインに関して特に有利である。このことは、特に、２パートエアバッグ、いわゆる２チャンバエアバッグもしくは２ゾーンエアバッグまたは一般的にマルチパートエアバッグ構造に関する。

引き裂きストリップ技術の他の代替例は、図６に示されている織物２２２である。この織物２２２は、３つの引き裂きストリップ２２３が一側面に形成される態様で切断される。ここにおいて、３つの引き裂きストリップが示されている。ストリップは、１以上の他の数でも良い。これは、エアバッグ２１４のデザイン及びシートカバー２０７のタイプに依存する。

例えば、織物２２２の片側において、３つの穴２２４が形成される。引き裂きストリップ２２３は、これらの穴２２４を通り抜けて引き裂き継ぎ目２０８に縫い付けられる。このいわゆる「開放」スリーブ２２５内に、エアバッグモジュールＡが挿入されて、組み立てにおいてピンと張られ、所定の位置にもち来たされる。追加の２つの穴２２６は、エアバッグモジュールＡのねじボルト２２７を通すために使用される。この方式は、図７に示されている。

この代替例の利点は、任意の数の引き裂きストリップ２２３が、追加の組立コスト無しに使用され得ることである。このことは、マルチパートエアバッグ２１４に関して特に有利である。さらに、当該引き裂き継ぎ目のいくつかの脆弱化されたポイントは、タイトな継ぎ目を許容する。いくつかのさらに短い引き裂きストリップ２２３は、展開するエアバッグ２１４からさらに早期に分離される。今日一般的に使用されているスリーブは、単にシートカバーを強化しかつ当該シートカバーの拡大を最小化する。本明細書において説明されている引き裂きストリップが一体化されているスリーブ２２５は、ほつれの態様の引き裂き継ぎ目２０８の穴を引き裂く。このことは、僅かな力しか必要としないので、非常にタイトなエアバッグ継ぎ目２０８を許容する。

さらに、のぞき穴２２８が形成される。当該穴を介して、エアバッグモジュール２３０のバーコード２２９が読み取られ得る（図８参照）。他のバーコード２３１は、穴２２４の前面に形成される。このバーコード２３１は、図８に示されているように、引き裂きストリップ２２３の所定のポイントにおいて部分的に覆われている。バーコード２３１は、エアバッグモジュール２３０のバーコード２２９の検査と同時に、のぞき穴２２８を通して検査される。バーコード２３１の所定のポイントは、ＯＫ検査結果を受信するために引き裂きストリップによって覆われているべきである。

図９は、エアバッグモジュール２３０の周囲の引き裂きストリップループ２０３内に正確に位置決めされた２つの引き裂きストリップ２３５を備えた引き裂きストリップ技術の他の応用例である。このために、方向変更リング２０９が、一側面において開口している射出成形クランプ２３５内に上方から押し込まれる。懸架ポイント２３７も、エアバッグモジュール２３０の反対側に射出成形されている。引き裂きストリップループ２０３が正確に位置決めされた場合、ポジションマーク２３６（この場合において参照符号１、２、３、４）も所定の位置にある。この位置は、背もたれフレームにエアバッグモジュール２３０を取り付けた後に、エアバッグモジュール２３０のバーコード２３１と同時に光学スキャナ（図示せず）によってチェックされる。

図９は、シートカバー２０７の正確な位置における引き裂きストリップ２３５の縫製が保証されることをさらに示している。ここにおいて、シートカバー２０７は、基準ポイント２３３とともに提供される。輪郭及び明暗領域の検出器を備えたコンピュータ制御の縫製機は、基準ポイント２３３から第１の（暗い）固定ポイント２３４まで移動する。当該機械は、正確な位置にある場合にのみ、次の固定ポイント２３４等まで移動する。その後、引き裂きストリップ２２３の角度位置も検出される。当該縫製自体は、小さいＶ字型ノッチ２３８における引き裂きストリップ２２３の縫製位置において見られる。当該縫製機は、前方に縫うことのみが可能なようにも構成され得る。

要約すれば、本発明は、エアバッグシステムに関し、特に、縫製されたカバーから放出されるエアバッグの開放システムに関する。本発明に従ったシートカバーに関する開放技術は、選択的、迅速かつ問題のないエアバッグの通路に対して有利である。ストリップは、エアバッグの周囲のループとして配される。当該バッグの展開は、ループを拡大せしめ、ストリップが当該エアバッグ引き裂き継ぎ目内に縫い付けられた状態で、継ぎ目内、実際には本発明によれば２以上のポイントにおいて穴またはほつれを引き裂く。この脆弱化によって、当該継ぎ目は、小さな力で選択的な態様において当該バッグによって開放される。本明細書で示された特別な構成は、例えば、２つのポイントで縫い付けられたストリップ内の２つの穴を引き裂くことが可能であり、このことは、いわゆる「ダブル」腰部−胸部バッグに対して特に有利である。さらに、エアバッグの折り方は、当該プロセスを裏付けるようにかつ所望の折り方向及び折り速度を裏付けるように示されている。

本発明は、単に例示を使用して詳細な説明及び図面内の実施例を参照して１つの例として示され、これらの実施例には限定されない。むしろ、本発明は、本出願書類、特に特許請求の範囲及び本明細書の導入部における一般的な説明から、並びに、当該実施例の説明及びそれらの図面から当業者によって考案され得る全ての変形例、変更例、置換例及び組み合わせ例を含む。また、これらの変形例、変更例、置換例及び組み合わせ例は、当業者の技術知識と組み合わされ得かつ当該分野の技術とも組み合わされ得る。特に、本発明の個々の特徴及び実現可能な実施例の全て並びに当該特徴及び構造の変形例が組み合わせられ得る。

２０１ ２チャンババッグ
２０２ 下部バッグ
２０３ 引き裂きストリップループ
２０４ コンテナ
２０５ ストリップ
２０６ レッグ
２０７ シートカバー
２０８ 引き裂き継ぎ目
２０９ 方向変更リング
２１０ 屈曲部
２１１ 縫製部
２１２ ストリップ端部
２１３ 折り部
２１４ エアバッグ
２１５ 基礎折り部
２１６ ダブルの１８０°折り部
２１７ 逆折り部
２１８ １８０°折り部
２１９ 強制された第１展開
２２０ 巻回折り部
２２１ 逆巻回折り部
２２２ 織物
２２３ 引き裂きストリップ
２２４ 穴
２２５ スリーブ
２２６ 穴
２２７ ねじボルト
２２８ のぞき穴
２２９ バーコード
２３０ エアバッグモジュール
２３１ バーコード
２３２ シートクッション
２３３ 基準ポイント
２３４ 固定ポイント
２３５ クランプ
２３６ ポジションマーク
２３７ 懸架ポイント
２３８ Ｖ字型ノッチ
Ａ エアバッグモジュール
Ｓ シート

Claims (16)

1. エアバッグのためのシートカバーのエアバッグ引き裂き継ぎ目に関する開放技術を有するエアバッグモジュールを備えるエアバッグシステムであって、前記エアバッグは、前記カバーの下で見えないように収容されており、前記開放技術は、前記エアバッグの展開力が前記引き裂き継ぎ目内の穴（単数または複数）を引き裂く態様で達成され、前記穴（単数または複数）は、「ほつれ」の形態で前記継ぎ目内に細い開口部を形成するエアバッグシステムであって、
   前記シートカバーの前記エアバッグ引き裂き継ぎ目内に縫い付けられた１または複数のストリップ及びストリップ端部が、前記エアバッグの展開力によって複数のポイントにおいて前記継ぎ目から引き裂かれることを特徴とするエアバッグシステム。
2. 請求項１記載のエアバッグシステムであって、前記シートカバーの前記エアバッグ引き裂き継ぎ目内に縫い付けられている前記ストリップ（単数または複数）またはストリップ端部が、前記エアバッグの展開力によって２つの別々のポイントにおいて前記継ぎ目から引き裂かれることを特徴とするエアバッグシステム。
3. 請求項１または２記載のエアバッグシステムであって、前記エアバッグモジュールが、ダブルエアバッグすなわち２チャンババッグまたは腰部−胸部バッグを含み、前記ダブルエアバッグすなわち２チャンババッグまたは腰部胸部バッグが、前記エアバッグシステムが展開される際に、２以上の別々のポイントにおいて前記シートカバーを通り抜けて放出されることを特徴とするエアバッグシステム。
4. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムであって、前記ストリップ（単数または複数）またはストリップ端部は、前記エアバッグモジュールの周囲に配されたループの側部であることを特徴とするエアバッグシステム。
5. 請求項４に記載のエアバッグシステムであって、前記ストリップの端部にスライドリングが設けられ、前記引き裂かれるべきストリップまたは前記引き裂かれるべきストリップ端部が前記リングを通り抜けていることを特徴とするエアバッグシステム。
6. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムであって、前記ストリップ（単数または複数）またはストリップ端部が、前記ストリップ端部（単数または複数）が「剥離」せしめられる態様で配されていることを特徴とするエアバッグシステム。
7. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムであって、前記エアバッグの折り部（単数または複数）が、前記第１の展開が前記引き裂きストリップの開放力に対して調整されることを特徴とするシステム。
8. 請求項７記載のエアバッグシステムであって、前記エアバッグ折り部（単数または複数）が、さらに、狙い通りの展開方向及び展開速度が達成されるようになされていることを特徴とするエアバッグシステム。
9. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムであって、引き裂きストリップ開放システムが、「開放」スリーブが前記エアバッグモジュールの周囲に配されるようになされ、前記スリーブの片側が１または複数の引き裂きストリップとなるように切断されていることを特徴とするエアバッグシステム。
10. 請求項９記載のエアバッグシステムであって、前記引き裂きストリップ開放システムが、穴が前記開放スリーブの反対側に形成されているようになされ、前記引き裂きストリップが、前記反対側から前記穴を通り抜けていることを特徴とするエアバッグシステム。
11. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムであって、前記引き裂き開放システムが、前記引き裂きストリップが前記エアバッグ引き裂き継ぎ目と縫い付けられているようになされていることを特徴とするエアバッグシステム。
12. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムであって、前記引き裂きストリップ開放システムが、機能上、前記エアバッグの展開中に、前記引き裂きストリップに応力がかけられることによって、前記エアバッグの迅速かつ小さい力の放出のために前記引き裂き継ぎ目内の前記穴が引き裂けるようになされていることを特徴とするエアバッグシステム。
13. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムであって、前記引き裂きストリップ開放システムが、前記ストリップにマークが施され、前記マークが縫製機によって認識され得、前記マークが保証された正確な位置決めを導くようになされていることを特徴とするエアバッグシステム。
14. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムであって、前記引き裂きストリップ開放システムが、前記引き裂きストリップにマークが施され、前記マークがカメラシステムによって認識され得、前記マークによって、前記ストリップの最後の取り付けに従った前記ストリップループの正確な位置決めが保証されることを特徴とするエアバッグシステム。
15. 先行する請求項の１つに記載のエアバッグシステムによって特徴付けられる乗物シート。
16. 請求項１から１４のうちの１つに記載のエアバッグが、調整に従って動作するかまたは構造タイプに従って動作することを特徴とするエアバッグシステムの展開方法。
    
    

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