JP2010155566A - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベントホールから排出されるガスの排出量を好適に調整することにある。
【解決手段】基布24a、24bを縫製することにより形成されるエアバッグ本体16と、前記エアバッグ本体16の内外を連通するよう該エアバッグ本体16のガス流入方向に略直交する方向を長手として配置されるベントホール32とを備え、前記ベントホール32は、基布端26、26同士を表裏一致させた状態で重畳し、前記重畳される基布端26、26近傍の面部28、28同士の一部を直線状縫合部位30で縫合すると共に、前記面部28、28同士の残部を非縫合部位として開放することにより形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗員を保護する車両用エアバッグ装置に関する。
従来から、車両の衝突時等において、インフレータによってエアバッグにガスを供給して膨張展開させ、乗員の移動を拘束して乗員を保護することが可能な車両用エアバッグ装置が知られている。
この種の車両用エアバッグ装置として、エアバッグ(袋体)にベントホール(排気口)を開け、このベントホールを介してエアバッグ内のガスを排出することが提案されている。
例えば、特許文献1には、膨張展開したエアバッグに乗員が当ったとき、乗員に対する衝撃を緩和するために、エアバッグの背面側に複数のスロット状の排気孔(ベントホール)を形成し、この排気孔を横断するように弾性部材を設け、前記弾性部材の各端部をエアバッグに固定する車両用のエアバッグシステムが開示されている。前記特許文献1には、エアバッグに形成されたガス流入孔がインフレータに嵌合された状態で、前記ガス流入孔の周辺部分が支持プレートに固定されると共に、前記エアバッグが折り畳まれた状態で、前記支持プレートに取り付けられるカバー内に収納されることが記載されている。
特開平6−286569号公報
ところで、膨張展開したエアバッグが、例えば、障害物等に当接した際、ベントホールを介して前記エアバッグ内のガスが排気される流量を増大させエアバッグの膨張展開作用を抑制することが好ましいが、前記特許文献1に開示された車両用エアバッグシステムでは、膨張展開したエアバッグが障害物等に当接した場合であっても排気孔(ベントホール)から排出されるガス量は略一定であり、前記ガスの排出量を調整する点について何ら開示乃至示唆されていない。
また、前記特許文献1に開示された車両用のエアバッグシステムでは、エアバッグが膨張展開する過程において、エアバッグ内に供給されたガスが前記ベントホールから常時漏出するため、前記ガスの漏出分だけエアバッグの内圧の上昇が遅延して前記エアバッグを膨らませるための高圧化に時間がかかり、エアバッグを迅速に膨張展開することが困難となる。
さらに、膨張展開したエアバッグによって乗員が拘束された状態となるまで前記エアバッグ内のガス圧力が保持されることが好ましいが、前記特許文献1に開示された車両用エアバッグシステムでは、膨張展開中に排気孔(ベントホール)が開成されたままであって、エアバッグ内のガス圧を乗員の拘束状態に適した一定の圧力に保持することが困難である。
本発明は、前記した種々の点に鑑みてなされたものであり、エアバッグ袋体(エアバッグ本体)の膨張展開途中において障害物等に当接した際、ベントホールから排出されるガスの排出量を好適に調整することができると共に、障害物等に当接しない場合には、前記ベントホールを閉塞させた状態でエアバッグ袋体(エアバッグ本体)を迅速に膨張展開させることが可能な車両用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、基布を縫製することにより形成されるエアバッグ袋体と、前記エアバッグ袋体にガスを導入するインフレータと、前記エアバッグ袋体に形成され、前記エアバッグ袋体の内外を連通するよう該エアバッグ袋体のガス流入方向に略直交する方向を長手として配置されるベントホールとを備え、前記ベントホールは、前記エアバッグ袋体を構成する基布端同士を表裏一致させた状態で重畳し、前記重畳される基布端近傍の面部同士の一部を結合すると共に、前記重畳される基布端近傍の面部同士の残部を非結合領域として開放することにより形成されることを特徴とする。
本発明によれば、エアバッグ袋体の展開方向に何ら障害物等が存在しない通常の膨張展開時において、エアバッグ袋体内に導入されたガスによる内圧が、重畳部位の内側に配設される一方の基布に対して面方向(内側から外側への方向)に作用し、外側に配設される他方の基布に対して伸長方向の力が作用して張力が発生する。この張力がベントホールを形成する一対の面部に対して相互に離間する方向に作用し、前記一対の面部によって形成されるスリット状のベントホールがほぼ完全に閉じられた状態となることによりシール機能が発揮される。
このように、本発明では、エアバッグ袋体内に導入されるガスによる内圧でベントホールに近接する面部に作用する面方向の力(エアバッグ袋体の内壁を外側に向かって押圧する力)を、前記ベントホールを閉じる方向に作用する張力に変換することができる。従って、エアバッグ袋体内に導入されたガスをベントホールから排気させることがなく、前記ベントホールを閉塞させた状態でエアバッグ袋体を迅速に膨張展開させることができる。
一方、エアバッグ袋体の展開方向に、例えば、障害物等が存在しエアバッグ袋体が障害物等に当接した場合、前記張力が緩んでベントホールが開口し、前記開口されたベントホールからガスが排出される。従って、エアバッグ袋体の膨張展開途中に、例えば、障害物等に当接した場合には、エアバッグ袋体内のガスがベントホールを通じて外部に流出されるため、前記障害物等へ付与される荷重(エネルギ)を減少させ、前記障害物等に対して過剰なエネルギが付与されることを好適に防止することができる。
また、本発明では、インフレータから遠い流路側に内側基布端が向くように重ね合わされることにより、ガスが導入されてエアバッグ本体が膨張展開するときに基布端がめくれ上がることを防止することができる。
さらに、本発明では、ベントホールが、インフレータを取り囲むように環状とされた1枚の基布の両端部の重畳部位に形成されることにより、部品点数を削減して製造コストを低減することができる。
さらにまた、本発明では、ベントホールが、インフレータを取り囲むよう環状に2枚の基布の両端同士が直列に結合された前記2枚の基布端の重畳部位にそれぞれ形成されることにより、エアバッグ袋体内に導入されたガスの排出量を増大させることができると共に、非結合領域を調整してガスの排出量を個々のベントホール毎に個別に設定することにより、ガスの排出量を調整することができる。
またさらに、本発明では、エアバッグ袋体へのガスの流入方向が、エアバッグ袋体の展開方向に対して傾斜するように設定されることにより、エアバッグ袋体内にガスが流入される際、ベントホールからガスが漏出しづらくすると共に、エアバッグ袋体の膨張展開方向に、例えば、障害物が存在する場合、前記障害物にエアバッグ袋体が当接したときにベントホールが開口しやすくなり、障害物に対する衝撃を緩衝することができる。
本発明によれば、エアバッグ袋体(エアバッグ本体)の膨張展開途中において障害物等に当接した際、ベントホールから排出されるガスの排出量を好適に調整することができると共に、障害物等に当接しない場合には、前記ベントホールを閉塞させた状態でエアバッグ袋体(エアバッグ本体)を迅速に膨張展開させることが可能な車両用エアバッグ装置をことが可能な車両用エアバッグ装置が得られる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用エアバッグ装置をシートバックの側部に適用し、エアバッグ本体が膨張展開された状態を示す斜視図、図2(a)は、前記エアバッグ本体の概略横断面図、図2(b)は、前記エアバッグ本体の概略斜視図である。
本発明の実施形態に係る車両用エアバッグ装置10は、図1に示されるように、車両の車室内に配置された乗員用シートにおいて、乗員の背中を支持するシートバック12の側部14に配設される。前記シートバック12の側部14には、図示しない略矩形状の凹部が設けられ、前記凹部内に車両用エアバッグ装置10が装着される。
なお、この車両用エアバッグ装置10は、運転席及び助手席等のシートのサイドエアバッグ装置として適用されることが好ましいが、これに限定されるものではなく、例えば、図示しないカーテンサイドエアバッグ装置等の他のエアバッグ装置にも適用することが可能である。
本実施形態に係る車両用エアバッグ装置10は、図1及び図2に示されるように、布製材料で袋状に形成されたエアバッグ本体(エアバッグ袋体)16と、前記エアバッグ本体16内にガス(例えば、窒素ガス)を供給(吐出)する円筒状のインフレータ18と、前記エアバッグ本体12を折り畳んで収納する収納部20(図6参照)と、前記収納部20を閉塞するカバー部材22(図1参照)とを有する。なお、前記インフレータ18は、周知のインフレータと同一構成からなるため、その詳細な説明を省略する。
図3(a)は、エアバッグ本体を構成する2枚の基布を縫合する前の状態を示す概略斜視図、図3(b)は、前記2枚の基布の両端を糸で縫合した状態を示す概略斜視図である。図3(a)に示されるように、2枚の基布24a、24bの基布端26、26同士の表裏を一致させた状態で重畳し、前記基布24a、24bでインフレータ18の外周面を囲繞するように配置する。
続いて、図3(b)に示されるように、2枚の基布24a、24bの基布端26、26同士を直列に縫合し、前記重畳される基布端26、26近傍の面部28、28同士の一部を直線状縫合部位30、30で結合する。その際、ガスが導入されてエアバッグ本体16が膨張展開するときに基布端26がめくれ上がることを防止するため、インフレータ18から遠い流路側に内側基布端26が向くように面部28、28同士を重ね合わせた状態で縫合される(図2(a)参照)。前記一対の直線状縫合部位30、30の間には、前記重畳される基布端26、26近傍の面部28、28同士の残部を非縫合部位(非結合領域)として開放することによって、スリット状のベントホール32が形成される。
この場合、本実施形態では、2枚の基布24a、24bが直線状縫合部位30、30のみで結合されてエアバッグ本体の表面側から縫合することができるため、縫合後に基布24a、24bの表裏両面を反転させる必要がなく、簡便に製造することができる。
前記ベントホール32は、エアバッグ本体16の内外を連通するよう前記エアバッグ本体16のガス流入方向と略直交する方向を長手として配置されるとよい(後記する図6(a)参照)。すなわち、スリット状に形成されたベントホール32の延在方向と、エアバッグ本体16へのガスの流入方向とを略直交させることにより、エアバッグ本体16へのガスの流入時に前記ガスがベントホール32から漏出しづらくなると共に、エアバッグ本体16の膨張展開方向に障害物がある場合に前記ベントホール32が開口しやすくなるからである。
なお、重畳される面部28、28の幅寸法Bは、図2(a)に示されるように、基布24a、24bの材質、厚みや伸張度等を勘案して所定幅に設定される。また、前記2枚の基布24a、24bは、それぞれ同一の材料によって構成され、若しくは、それぞれ異なる材料によって構成されてもよい。さらに、本実施形態では、2枚の基布24a、24bを糸で縫合することにより結合しているが、これに限定されるものではなく、例えば、接着や貼着等の方法によって結合するようにしてもよい。
このようにエアバッグ本体16は、内部にインフレータ18を取り囲むように形成された断面環状の袋体によって構成され、前記エアバッグ本体16の側部には、図1に示される膨張展開状態において、車両の上下方向に沿って一方向に延在するスリット状からなり、エアバッグ本体16内に供給されたガスを排出することが可能なベントホール32が設けられる。
この場合、ベントホール32は、図2に示されるように、前記エアバッグ本体16の両側部にそれぞれ設けられる。前記ベントホール32を複数備えることにより、例えば、エアバッグ本体16が障害物Mに当接した際にベントホール32から排気されるガス量を増大させることができる。また、複数のベントホール32における開口面積を個別に設定(非縫合部位の長さ寸法を適宜設定)することにより、個々のベントホール32から排出されるガスの排出量を調整することができる。
図4は、図2(b)のIV−IV線に沿った拡大縦断面図である。
この場合、図4に示されるように、前記重畳部位を構成する面部28、28に対して、インフレータ18から供給されたガスによってエアバッグ本体16が膨張展開し、前記ガスによってエアバッグ本体16内に内圧が付与されることにより、前記ベントホール32に対し該ベントホール32の長手方向に沿ってそれぞれ離間する方向(相互に反対方向)に張力Aが付与される。前記張力Aが付与されることにより、一対の面部28、28同士を確実に接触させてベントホール32を封止するシール機能を発揮させることができる。なお、前記シール機能については、後記で詳細に説明する。
本実施形態では、2枚の基布24a、24bの両端同士を直列に結合(縫合)して構成しているが、これに限定されるものでなく、1枚の基布24を用いてインフレータ18を取り囲むように環状に形成してもよい。基布24を単一とすることにより、部品点数を削減して製造コストを低減することができる。
例えば、図5(a)に示される第1変形例では、1枚の基布24の一方の基布端26aによってインフレータ18を囲繞し、前記基布24の他方の基布端26bを一方の基布端26aと重畳させ、前記重畳部位を直線状縫合部位30で結合して構成される。
また、図5(b)に示される第2変形例では、1枚の基布24の一方の基布端26aによってインフレータ18の外周面を全面にわたって囲繞し、前記基布24の他方の基布端26bを中間部と重畳させ直線状縫合部位30によって結合して構成される。なお、インフレータ18を囲繞する一方の基布端26側には、ガスが流通する複数の孔部34が形成される。
さらに、図5(c)に示される第3変形例では、1枚の基布24の一方の基布端26aでインフレータ18を囲繞すると共に、前記一方の基布端26aをインフレータ18に近接する流路側の中間部に重畳させて直線状縫合部位30によって結合し(非縫合部位を含む)、前記基布24の他方の基布端26bをインフレータ18から遠い流路側の中間部と重畳させ直線状縫合部位30によって結合して構成される。なお、インフレータ18を囲繞する一方の基布端26a側には、ガスが流通する複数の孔部34が形成される。
本実施形態に係る車両用エアバッグ装置10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
先ず、エアバッグ本体12が障害物Mに当接しない通常の膨張展開作用について説明する。
車両が衝突した際、図示しない制御装置から導出される制御信号に基づいてインフレータ18が作動し、ガスをエアバッグ本体16内に向かって噴出させることにより、シートバック12の側部14に取り付けられたカバー部材22が開成する。
前記インフレータ18からエアバッグ本体16内に導入されたガスは、前記エアバッグ本体16の内壁を押圧し、前記エアバッグ本体16は、図1に示されるように、助手席のインストルメントパネル側に向かって膨張展開する。前記膨張展開されたエアバッグ本体16によって図示しない乗員の移動が拘束され、且つ前記エアバッグ本体16に当接することにより、前記乗員が保護される。
なお、前記エアバッグ本体16内へのガスの流入方向は、図6(a)に示されるように、前記エアバッグ本体16の膨張展開方向に対して所定角度だけ傾斜するように設定される。このように設定されることにより、ガス流入時にガスがベントホール32から漏出しづらくなると共に、前記膨張展開方向に、例えば、障害物Mが存在する場合、前記ベントホール32が障害物Mに当接したときに該ベントホール32が開口(開放)しやすくなり、障害物Mに対する衝撃を緩衝することができる。
エアバッグ本体16内に供給されるガスによってエアバッグ本体16が膨張展開される際、ガス圧の面圧によってエアバッグ本体16の内壁を外方向に向かって押圧する押圧力が発生し、この押圧力によってスリット状に形成されたベントホール32を長手方向に沿って相互に離間する方向(相互に反対方向)に引張する張力Aが作用する(図6(a)参照)。
この張力Aによってスリット状のベントホール22の周辺に設けられた一対の面部28、28が閉じる方向に作用し、一対の面部28、28同士の接触状態が保持されてシール機能が発揮される。この結果、一対の面部28、28同士が閉じられてベントホール32が閉塞されることにより、前記ベントホール32からのガスの排出が抑制される。
具体的には、図4に示されるように、エアバッグ本体16の内圧が一対の面部28、28に対して相互に離間する方向に作用して張力Aが発生し、糸で縫合されていない非縫合部位(非結合領域)であるベントホール32の伸びが抑制される。特に、エアバッグ本体16の内側よりも外側の伸びが基布24a、24bの厚み分だけ相対的に大きくなるため、外側の基布24aにおける非縫合部位の伸びが抑制される。従って、エアバッグ本体16の内圧により、内側の基布24bが外側の基布24aに押圧されてベントホール32のシール機能が発揮される。
換言すると、エアバッグ本体16内のガスによる内圧(図4中の小さい矢印参照)が、内側に配設される一方の基布24b(の内壁)に対して面方向(内側から外側への方向)に作用し、外側に配設される他方の基布24aに対して伸長方向の力が作用して張力Aが発生する。この張力Aがベントホール32を形成する一対の面部28、28に対して相互に離間する方向に作用し、前記一対の面部28、28によって形成されるスリット状のベントホール32がほぼ完全に閉じられた状態となることによりシール機能が発揮される。
このように、本実施形態では、エアバッグ本体16内に導入されるガスによる内圧でベントホール32に近接する面部28、28に作用する面方向の力(エアバッグ本体16の内壁を外側に向かって押圧する力)を、前記ベントホール32を閉じる方向に作用する張力Aに変換することができる。
従って、本実施形態では、前記シール機能によってベントホール32がほぼ完全に閉塞され、前記ベントホール32からガスが漏出することを抑制することができる。この結果、本実施形態では、従来技術においてエアバッグ作動時に外部に漏出されていたガス量を減少させることにより、発生したガスの効率化を達成することができる。
次に、エアバッグ本体16の膨張展開中において、前記エアバッグ本体16が障害物Mに当接した場合について説明する。
図6(b)に示されるように、エアバッグ本体16の膨張展開中に障害物Mに当接した場合、前記障害物Mによってエアバッグ本体16がゆがんで変形し、このゆがみによって前記ベントホール32の長手方向に沿ってそれぞれ離間する方向に前記ベントホール22を引張する張力Aが減少する。この張力Aの減少に伴って、スリット状に形成されたベントホール32を該ベントホール32の長手方向と直交する方向に開かせる力が打ち勝つことにより、一対の面部28、28が相互に離間して拡開され、ベントホール32が開成する。
すなわち、スリット状のベントホール32は、膨張展開中のエアバッグ本体12が障害物Mに当接することにより、一対の面部28、28をベントホール32の長手方向に沿って相互に離間する方向に引張する張力Aが緩み、前記通常膨張展開中の張力と比較して小さくなる。
従って、ベントホール32に近接する一対の面部28、28がエアバッグ本体16内に導入されたガス圧によって離間し、さらに、前記一対の面部28、28が拡開されて開口する(図7参照)。この結果、前記拡開されたベントホール32の開口部からガスを流出させることにより、エアバッグ本体16によって障害物Mに付与されるエネルギ(荷重)を減少させ、前記障害物Mに対する過剰なエネルギの付与を好適に防止することができる。
このように、本実施形態では、エアバッグ本体12が障害物Mに当接しない通常の膨張展開のときと、エアバッグ本体16が障害物Mに当接したときのそれぞれ対応して、一対の面部28、28によってベントホール32から排出されるガス流量を適宜調整することができる。
次に、本発明の他の実施形態に係るエアバッグ装置を図8に示す。なお、図1に示される前記実施形態と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
他の実施形態に係るエアバッグ装置10aでは、図8(a)に示されるように、エアバッグ本体16の両側部同士を縫合してエアバッグ本体16の内部を部分的に結合させた流路規制用縫合部位40を設けることにより、ベントホール32の延在方向をガスの流入方向と直交させる方向に設定することができる。なお、前記流路規制用縫合部位40は、エアバッグ本体16の横方向の厚みを規制して小型化を達成することができる。
また、他の実施形態に係るエアバッグ装置10aでは、ベントホール32の延在方向をエアバッグ本体16の膨張展開方向と略平行に設定することができる。従って、図8(b)に示されるように、エアバッグ本体16の膨張展開方向に存在する障害物Mに前記エアバッグ本体16が当接した際、該エアバッグ本体16の変形によってベントホール32を容易に開口させることができる。
換言すると、他の実施形態に係るエアバッグ装置10aでは、ベントホール32の延在方向をエアバッグ本体16の膨張展開力を弱める方向に設定することにより、ベントホール32の長手方向に沿って相互に離間する方向に伸張させる張力Aを好適に緩めることができ、前記ベントホール32が開口しやすくなる利点がある。
本発明の実施形態に係る車両用エアバッグ装置をシートバックの側部に適用し、エアバッグ本体が膨張展開された状態を示す斜視図である。 (a)は、前記エアバッグ本体の概略横断面図、(b)は、前記エアバッグ本体の概略斜視図である。 (a)は、エアバッグ本体を構成する2枚の基布を縫合する前の状態を示す概略斜視図、(b)は、前記2枚の基布の両端を糸で縫合した状態を示す概略斜視図である。 図2(b)のIV−IV線に沿った拡大縦断面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、基布形状の変形例を示すエアバッグ本体の概略横断面図である。 (a)は、エアバッグ本体が膨張展開した状態を示す側面図、(b)は、前記エアバッグ本体が障害物に当接した状態を示す側面図である。 (a)は、前記エアバッグ本体が障害物に当接した状態において、ベントホールからガスが排出される状態を示す概略横断面図、(b)は、ベントホールからガスが排出される状態を示す概略斜視図である。 (a)は、本発明の他の実施形態に係る車両用エアバッグ装置の側面図、(b)は、前記車両用エアバッグ装置を構成するエアバッグ本体が障害物に当接した状態を示す側面図である。
符号の説明
10 車両用エアバッグ装置
16 エアバッグ本体
18 インフレータ
24a、24b、24 基布
26 基布端
28 面部
30 直線状縫合部位
32 ベントホール
A 張力
M 障害物

Claims (5)

  1. 基布を縫製することにより形成されるエアバッグ袋体と、
    前記エアバッグ袋体にガスを導入するインフレータと、
    前記エアバッグ袋体に形成され、前記エアバッグ袋体の内外を連通するよう該エアバッグ袋体のガス流入方向に略直交する方向を長手として配置されるベントホールとを備え、
    前記ベントホールは、前記エアバッグ袋体を構成する基布端同士を表裏一致させた状態で重畳し、前記重畳される基布端近傍の面部同士の一部を結合すると共に、前記重畳される基布端近傍の面部同士の残部を非結合領域として開放することにより形成されることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  2. 前記基布端は、前記インフレータから遠い流路側に内側基布端が向くように重ね合わされることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ装置。
  3. 前記ベントホールは、前記インフレータを取り囲むように環状とされた1枚の基布の両端部の重畳部位に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エアバッグ装置。
  4. 前記ベントホールは、前記インフレータを取り囲むよう環状に2枚の基布の両端同士が直列に結合された前記2枚の基布端の重畳部位にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エアバッグ装置。
  5. 前記エアバッグ袋体へのガスの流入方向は、該エアバッグ袋体の展開方向に対して傾斜するように設定されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両用エアバッグ装置。
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