JP2010287642A - チップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

チップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁部材を損傷させず、端子基板と外装樹脂部の接合を確実にするとともに、耐熱テープ貼り作業及びバリ取り作業を不要とし、コスト削減が図れ、更に、絶縁部材の厚みを薄く抑え、小型化または大容量化が図れるチップ型固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】端子基板13は、絶縁部材12上に設けた陽極用接続端子4に、円形状の開口部を有する導通用ビアホール8aと、長穴状の開口部を有する固定用ビアホール14aを設け、更に、絶縁部材12上に設けた陰極用接続端子6に、円形状の開口部を有する導通用ビアホール8bと、長穴状の開口部を有する固定用ビアホール14bを設けて作成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、チップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
従来の固体電解コンデンサは、弁作用金属としてタンタルやニオブ等の金属が用いられており、小型で静電容量が大きく、周波数特性に優れ、CPUの電源回路等に広く使用されている。
近年、携帯型の電子機器の普及に伴い、電子機器の小型化及び薄型化が進んできている。電子機器に搭載される電子部品、特に、固体電解コンデンサの小型化及び薄型化が望まれている。
一般に、固体電解コンデンサは、陽極用弁金属体の表面に誘電体酸化皮膜、次いで固体電解質層、更に陰極用集電体を設けたコンデンサ素子に、リードフレームから成る陽極端子と陰極端子をそれぞれ接合した後、陽極端子と陰極端子が露出するようにして、全体を絶縁性を有する樹脂で封止して形成される場合が多い。
近年の固体電解コンデンサの小型化及び薄型化の要望を受け、チップ型固体電解コンデンサの外装樹脂部の内部構造を簡略化し、外装樹脂部に埋設する構成部材の小型化、更に、構成部材の数量削減を成し、チップ型固体電解コンデンサの小型化及び薄型化を図る技術や、外装樹脂部に埋設する構成部材の小型化、更に、構成部材の数量削減を成してできた外装樹脂部内のスペースに対し、コンデンサ素子の体積をより大きくし、チップ型固体電解コンデンサの大容量化を図る技術が提案されている。
上記技術を応用した固体電解コンデンサとして、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1には、(1)絶縁板の上面に陽極接続ランドと格子状にエッチングされた陰極接続ランドを備え、下面に前記ランドにそれぞれ接続されている陽極端子及び陰極端子を備え、前記ランドと重ならない絶縁板の位置に固定用スルーホールが設けられたPWBと、(2)陽極接続ランド表面にレーザ溶接によって植立された導電材と、(3)一側面に陽極リード線が植立され、他の面に陰極層が形成され、陽極リード線は導電材に接続され、前記陰極層は導電性接着剤を介して陰極接続ランドに接続されて、PWBの上面に搭載されたコンデンサ素子と、(4)コンデンサ素子を含むPWBの上全面を外装する外装樹脂とからなる、チップ型固体電解コンデンサが記載されている。
特開2004−104048号公報
以下、従来の、コンデンサ本体の下面に外部実装端子を配置したチップ型固体電解コンデンサについて、図4を参照して説明する。
図4は、コンデンサ本体の下面に外部実装端子を配置した、従来技術のチップ型固体電解コンデンサを説明する断面図である。チップ型固体電解コンデンサ417は、コンデンサ素子401、陽極リード線402、支持部材403、外装樹脂部409、導電性接着剤411、及び端子基板413を有する。
コンデンサ素子401は、従来技術によるコンデンサ素子と同様に、タンタル、アルミニウム、ニオブ等の弁作用金属の粉末を角型または円柱状に焼結して焼結体を成形すると同時に、焼結体の一側面に陽極リード線402を埋め込んでいる。更に、焼結体の外周に二酸化マンガン層、グラファイト層、銀層等が形成され、図示しない陰極部が焼結体の底面に形成されている。
端子基板413は、絶縁性を有する樹脂製の単層の板材からなる絶縁部材412の一方の面に、陽極用接続端子404及び陰極用接続端子406を備え、かつ絶縁部材412の他方の面に、陽極用接続端子404と対峙する位置に陽極用外部実装端子405を備え、更に、陰極用接続端子406と対峙する位置に陰極用外部実装端子407を備えている。
更に、端子基板413は、陽極用接続端子404及び陽極用外部実装端子405に開口部を有し、かつ絶縁部材412を貫通する穴であり、陽極用接続端子404と陽極用外部実装端子405との電気的接続を成す為のエッチング加工が穴の内面に施された導通用スルーホール408aと、陰極用接続端子406及び陰極用外部実装端子407に開口部を有し、かつ絶縁部材412を貫通する穴であり、陰極用接続端子406と陰極用外部実装端子407との電気的接続を成す為のエッチング加工が穴の内面に施された導通用スルーホール408bとを備えている。
更に、端子基板413は、陽極用接続端子404、陰極用接続端子406、陽極用外部実装端子405及び陰極用外部実装端子407を除く領域に、絶縁部材412を貫通する穴である固定用スルーホール415a及び固定用スルーホール415bを備えている。
チップ型固体電解コンデンサ417は、端子基板413の陽極用接続端子404の表面に支持部材403を溶接して植立した後、コンデンサ素子401の陽極リード線402を支持部材403に電気的に接続し、更に、陰極用接続端子406の表面に導電性接着剤411を介して、コンデンサ素子401の底面に備えた、図示しない陰極部を電気的に接続される。
その後、コンデンサ素子401を配置した端子基板413の一方の面に、外装樹脂部409を設け、コンデンサ素子401、陽極リード線402、支持部材403、陽極用接続端子404、陰極用接続端子406、及び導電性接着剤411を埋設して作成される。
チップ型固体電解コンデンサ417は、端子基板413に設けた外装樹脂部409が、端子基板413に設けた固定用スルーホール415a及び固定用スルーホール415bに入り込み、端子基板413と外装樹脂部409を固定する錨の役目をし、端子基板413と外装樹脂部409との接合強度を高めることができる。
一般に、端子基板413に外装樹脂部409を設ける手段としては、液状の熱硬化樹脂を充填して熱硬化させる手段や、固形の熱硬化樹脂を加熱して液状にし、金型に射出して成形するトランスファーモールド成型等の手段がある。この2つの手段とも、成形過程で、外装樹脂部409を成す熱硬化樹脂が液状になり、端子基板413に設けた固定用スルーホール415a及び固定用スルーホール415bの、コンデンサ素子401を配置していない面の開口部から流出する為に、この開口部を開口部を耐熱テープ等で塞いでおく必要がある。更に、外装樹脂部409を成形した後、耐熱テープを除去するとともに、この開口部からはみ出した外装樹脂部409のバリを除去しなければならないという問題がある。
以下、従来の、耐熱テープを用いずに、端子基板に外装樹脂部を設けることができるチップ型固体電解コンデンサについて、図5を参照して説明する。
図5は、従来技術の他の例のチップ型固体電解コンデンサを説明する断面図である。チップ型固体電解コンデンサ517は、コンデンサ素子501、陽極リード線502、支持部材503、外装樹脂部509、導電性接着剤511、及び端子基板513を有する。
コンデンサ素子501は、従来技術によるコンデンサ素子と同様に、タンタル、アルミニウム、ニオブ等の弁作用金属の粉末を角型または円柱状に焼結して焼結体を成形すると同時に、焼結体の一側面に陽極リード線502を埋め込んでいる。更に、焼結体の外周に二酸化マンガン層、グラファイト層、銀層などが形成され、図示しない陰極部が焼結体の底面に形成されている。
端子基板513は、絶縁性を有する樹脂製の板材を複数積層した積層板からなる絶縁部材512の一方の面に、陽極用接続端子504及び陰極用接続端子506を備え、かつ、絶縁部材512の他方の面に、陽極用接続端子504と対峙する位置に陽極用外部実装端子505を備え、更に、陰極用接続端子506と対峙する位置に陰極用外部実装端子507を備えている。
更に、端子基板513は、陽極用接続端子504と陽極用外部実装端子505に開口部を有し、かつ絶縁部材512を貫通する穴であり、陽極用接続端子504と陽極用外部実装端子505との電気的接続を成す為の、エッチング加工が穴の内面に施された導通用スルーホール508aと、陰極用接続端子506と陰極用外部実装端子507に開口部を有し、かつ絶縁部材512を貫通する穴であり、陰極用接続端子506と陰極用外部実装端子507との電気的接続を成す為の、エッチング加工が穴の内面に施された導通用スルーホール508bとを備えている。
更に、端子基板513は、陽極用接続端子504、陰極用接続端子506、陽極用外部実装端子505及び陰極用外部実装端子507を除く領域に、凹状の穴である固定用ビアホール514aと固定用ビアホール514bを備えている。
固定用ビアホール514a及び固定用ビアホール514bは、絶縁部材512を構成する、絶縁性を有する樹脂製の板材を複数積層した積層板において、表層を成す樹脂製の板材に予め貫通する穴を開け、その他の貫通する穴を有しない樹脂製の板材と共に積層することで、絶縁部材512の表層に開口部を有し、かつ絶縁部材512の絶縁性を有する樹脂製の板材を底面とすると共に、断面形状が凹状である穴を絶縁部材512に設けて作成される。
チップ型固体電解コンデンサ517は、端子基板513の陽極用接続端子504の表面に支持部材503を溶接して植立した後、コンデンサ素子501の陽極リード線502を支持部材503に電気的に接続し、更に、陰極用接続端子506の表面に、導電性接着剤511を介して、コンデンサ素子501の底面に備えた、図示しない陰極部を電気的に接続される。
その後、コンデンサ素子501を配置した端子基板513の一方の面に、外装樹脂部509を設け、コンデンサ素子501、陽極リード線502、支持部材503、陽極用接続端子504、陰極用接続端子506、及び導電性接着剤511を埋設して作成される。
チップ型固体電解コンデンサ517は、端子基板513に設けた外装樹脂部509が、端子基板513に設けた固定用ビアホール514a及び固定用ビアホール514bに入り込み、端子基板513と外装樹脂部509を固定する錨の役目をし、端子基板513と外装樹脂部509との接合強度を高めることができる。
固定用ビアホール514a及び固定用ビアホール514bは、絶縁部材512を貫通しておらず、絶縁部材512の、陽極用外部実装端子505及び陰極用外部実装端子507を設けた側の面に、外装樹脂部509が漏れ出すことが無い為、耐熱テープを用いる必要がなく、また、外装樹脂部509のバリの発生もないことから、バリ取り作業も不要となる。
しかしながら、絶縁部材として用いられる絶縁性を有する樹脂製の単層の板材の厚みは、0.1mm程度であることが多く、切削機等を用いて断面形状が凹状である穴を作成することは、技術的に困難であり、一般には、図5で説明した様に、貫通穴を開けた樹脂製の板材と貫通穴を開けない樹脂製の板材を積層することで、断面形状が凹状である穴を作成し、絶縁部材に固定用ビアホールを得る場合が多く、固定用ビアホールを設けた絶縁部材は、複数の樹脂製の板材を積層してなる積層板である為に、絶縁部材の厚みが厚くなり、チップ型固体電解コンデンサの小型化の妨げになるという問題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決し、絶縁部材を損傷させず、端子基板と外装樹脂部の接合を確実にするとともに、耐熱テープ貼り作業及びバリ取り作業を不要とし、コスト削減が図れ、更に、絶縁部材の厚みを薄く抑え、小型化または大容量化が図れるチップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、一側面に陽極リード線が導出された弁作用金属からなる陽極体を有するコンデンサ素子と、金属からなり、前記陽極リード線と電気的に接続する支持部材と、絶縁性を有する板状の絶縁部材を有し、前記絶縁部材の一方の面に、前記支持部材と電気的に接続する陽極用接続端子、及び前記コンデンサ素子の底面部に設けた陰極部と電気的に接続する陰極用接続端子を設け、他方の面に、前記陽極用接続端子と電気的に接続する陽極用外部実装端子、及び前記陰極用接続端子と電気的に接続する陰極用外部実装端子を設けた端子基板とを備え、前記陽極用接続端子及び前記陰極用接続端子を設けた側の前記端子基板の面に、前記コンデンサ素子、前記陽極リード線、前記支持部材、前記陽極用接続端子、及び前記陰極用接続端子を埋設する外装樹脂部を設けてなるチップ型固体電解コンデンサであって、前記コンデンサ素子を配置した前記端子基板の一方の面に、前記陽極用外部実装端子及び前記陰極用外部実装端子を底面とし、断面形状が凹状を成す穴からなる固定用ビアホールを設けたことを特徴とするチップ型固体電解コンデンサが得られる。
また、本発明によれば、前記固定用ビアホールは、前記陽極用接続端子及び前記陰極用接続端子の端子面上に開口部を設けたことを特徴とするチップ型固体電解コンデンサが得られる。
また、本発明によれば、前記固定用ビアホールは、円形状の開口部、または長穴状の開口部を有することを特徴とするチップ型固体電解コンデンサが得られる。
また、本発明によれば、前記陽極リード線と前記支持部材を電気的に接続する工程と、前記絶縁部材の一部が露出した領域を備えた前記陽極用接続端子及び前記陰極用接続端子を端子基板に形成する工程と、前記絶縁部材の一部が露出した領域にレーザー光を照射し、露出した前記絶縁部材の一部を除去して、断面形状が凹状を成す穴を作成する工程と、前記穴の内面に銅めっき加工を行う工程と、前記陽極用接続端子に高温はんだを介して前記支持部材を電気的に接続する工程と、前記陰極用接続端子に導電性接着剤を介して前記陰極部を電気的に接続する工程と、前記端子基板の前記コンデンサ素子を配置した面に前記外装樹脂部を形成する工程と、形成した前記外装樹脂部とともに前記端子基板を所定の寸法に切断する工程とを有することを特徴とするチップ型固体電解コンデンサの製造方法が得られる。
本発明は、レーザー光を用いたレーザー加工技術において、金、銀、銅等の金属は、レーザー光の反射率が高く加工が困難であるという点に着目し、端子基板を構成する絶縁部材の一方の面に、金、銀、銅等の金属からなる外部実装端子を設け、絶縁部材の他方の面から外部実装端子に向かってレーザー光を照射し、照射したレーザー光で絶縁部材の所定領域において、絶縁部材を構成する絶縁性を有する樹脂を焼失させ、更に、一方の面に設けた外部実装端子が露出するまで樹脂を除去することで、外部実装端子を底面とし、かつ断面形状が凹状の穴である固定用ビアホールをチップ型固体電解コンデンサの端子基板に設けることを可能にしたものである。
更に、本発明において、端子基板を構成する絶縁部材を成す絶縁性を有する樹脂等からなる板材に、金、銀、銅等の金属からなる接続端子を作成する際、予め、接続端子の領域内に、固定用ビアホールの開口部に対応した領域に金、銀、銅等の金属が無い領域を設けることで、レーザー光の照射により、露出している板材の樹脂を除去することができるとともに、金、銀、銅等の金属に覆われた板材の樹脂、特に、固定用ビアホールの開口部近傍の樹脂に対して、レーザー光を遮断できる。
更に、本発明において、端子基板に固定用ビアホールを設ける、更に、固定用ビアホール開口部の形状を円形状または長穴状とすることにより、端子基板と外装樹脂部との接合面積を増加させることができる。
本発明によれば、レーザー光を用いた端子基板の加工を用い、外部実装端子を底面とし、かつ断面形状が凹状の穴である固定用ビアホールを端子基板に設けることが可能となり、更に、従来の様に、端子基板として、絶縁性を有する樹脂製の板材を複数積層した積層板を用いる必要がなく、単層の樹脂製の板材を用いることが可能となり、更に、端子基板に設けた外装樹脂部が、固定用ビアホールに入り込み、端子基板と外装樹脂部の接合を確実にするともに、外部実装端子を設けた側の端子基板の面への外装樹脂部の漏れ出しを防止でき、更に、チップ型固体電解コンデンサの端子基板の厚みを薄くすることができるので、耐熱テープ貼り作業及びバリ取り作業が不要となり、コスト削減が図れ、更に、小型化及び大容量化が図れるチップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法が得られる。
更に、本発明によれば、端子基板の絶縁部材を構成する樹脂製の板材に対し、接続端子を構成する金、銀、銅等の金属で覆った領域ではレーザー光を遮断し、板材が露出した部分にのみレーザー光を照射できるので、固定用ビアホールの開口部近傍の絶縁部材がレーザー光によって損傷することを防げるとともに、外部実装端子を底面とし、かつ断面形状が凹状の穴である固定用ビアホールを端子基板に設けることができる、チップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法が得られる。
更に、本発明によれば、端子基板と外装樹脂部との接合面積を増加させることができるので、端子基板と外装樹脂部の接合をより確実にすることができるチップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法が得られる。
本発明のチップ型固体電解コンデンサの第1の実施の形態を説明する断面図。 本発明のチップ型固体電解コンデンサに係る端子基板の第2の形態を説明する図で、図2(a)は端子基板の平面図、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図。 本発明のチップ型固体電解コンデンサに係る端子基板の第3の形態を説明する図で、図3(a)は端子基板の平面図、図3(b)は図3(a)のB−B線断面図。 従来技術のチップ型固体電解コンデンサを説明する断面図。 従来技術の他の例のチップ型固体電解コンデンサを説明する断面図。
図を参照し、本発明のチップ型固体電解コンデンサの形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明のチップ型固体電解コンデンサの第1の実施の形態を説明する断面図であり、チップ型固体電解コンデンサ17は、コンデンサ素子1、陽極リード線2、支持部材3、外装樹脂部9、高温はんだ10、導電性接着剤11、及び端子基板13を備える。
コンデンサ素子1は、図4及び図5で説明した、従来技術によるコンデンサ素子401及びコンデンサ素子501と同等のものが使用でき、適宜選択できる。
陽極リード線2は、タンタル線、錫めっき銅線、ニッケル線等、金属線材を使用することができ、適宜選択できる。
支持部材3は、銅、銅合金、または鉄ニッケル合金等の金属を使用することができ、適宜選択できる。
外装樹脂部9は、液状または固形のエポキシ樹脂、フェーノール樹脂等の熱硬化樹脂を使用することができ、適宜選択できる。
高温はんだ10は、Sn(錫)、Ag(銀)、Cu(銅)等を含み、融点が270℃程度の高温はんだを使用することができ、外装樹脂部9として選定した熱硬化樹脂の硬化温度を考慮して選定するのが良い。
導電性接着剤11は、銀粉や銅粉あるいはカーボンファイバー等の導電性のよい材料を混合した接着剤が使用でき、適宜選択できる。特に、導電性を考慮すれば、銀ペーストが好ましい。
端子基板13は、絶縁部材12の一方の面に、陽極用接続端子4及び陰極用接続端子6を有し、かつ絶縁部材12の他方の面に、陽極用接続端子4と対峙する位置に陽極用外部実装端子5を有し、更に、陰極用接続端子6と対峙する位置に陰極用外部実装端子7を有する。
更に、端子基板13は、陽極用接続端子4に開口部を有し、かつ陽極用外部実装端子5
を底面とする固定用ビアホール14a及び導通用ビアホール8aを有するとともに、陰極用接続端子6に開口部を有し、かつ陰極用外部実装端子7を底面とする固定用ビアホール14b及び導通用ビアホール8bを備える。
絶縁部材12は、例えば0.1mm程度の、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の板材が使用でき、適宜選択できる。
陽極用接続端子4、陰極用接続端子6、陽極用外部実装端子5、陰極用外部実装端子7は、既存のプリント配線技術を用い、絶縁部材12上の所定の領域に、金、銀、銅等の金属の層を設けて作成する。
固定用ビアホール14a、導通用ビアホール8a、固定用ビアホール14b、導通用ビアホール8bは、陽極用接続端子4及び陰極用接続端子6を、既存プリント配線技術を用いて作成する際に、固定用ビアホール14a、導通用ビアホール8a、固定用ビアホール14b、導通用ビアホール8bの開口部に対応する、陽極用接続端子4及び陰極用接続端子6の領域に、予め、金、銀、銅等の金属の層を設けない領域を設け、この金、銀、銅等の金属の層を設けない領域にレーザー光を照射して、絶縁部材12を構成する樹脂が露出している部分を焼失し、陽極用接続端子4及び陰極用接続端子6に開口部を有し、かつ陽極用外部実装端子5及び陰極用外部実装端子7を底面とし、断面形状が凹状の穴を形成し、固定用ビアホール14a及び固定用ビアホール14bを作成し、更に、導通用ビアホール8a及び導通用ビアホール8bに対応する穴の内面に銅めっき加工を行い、導通用ビアホール8a及び導通用ビアホール8bを作成する。
チップ型固体電解コンデンサ17は、コンデンサ素子1から導出した陽極リード線2に、支持部材3を抵抗溶接により電気的に接続する。次に、端子基板13の陽極用接続端子4に高温はんだ10を塗布し、更に、高温はんだ10の上に支持部材3を搭載した後、支持部材3にレーザー光を照射して支持部材3を加熱し、加熱された支持部材3の熱によって高温はんだ10を溶融し、支持部材3と陽極用接続端子4と電気的に接続する。
次に、端子基板13の陰極用接続端子6に導電性接着剤11を塗布した後、導電性接着剤11に、図示しないコンデンサ素子1の陰極部を接触させて、コンデンサ素子1を搭載した後、導電性接着剤11を加熱し、乾燥硬化してコンデンサ素子1と陰極用接続端子6を電気的に接続する。
その後、端子基板13上のコンデンサ素子1を覆うように外装樹脂9を設け、加熱し、硬化させ、成形した後、端子基板13と外装樹脂9を所定の寸法に切断して、作成する。
上述の構成とすることにより、端子基板に設けた外装樹脂部が、固定用ビアホールに入り込み、端子基板と外装樹脂部の接合を確実にすることができる。更に、従来のように端子基板に貫通孔がないので、外部実装端子を設けた側の端子基板の面への外装樹脂部の漏れ出しがなく、耐熱テープ貼り作業及びバリ取り作業が不要となり、コスト削減が図れる。更に、従来の様に、端子基板として、絶縁性を有する樹脂製の板材を複数積層した積層板を用いる必要がなく、単層の樹脂製の板材を用いることが可能となり、チップ型固体電解コンデンサの端子基板の厚みを薄くすることができ、チップ型固体電解コンデンサの小型化及び大容量化が図れる。
更に上述の構成とすることにより、端子基板の絶縁部材を構成する樹脂製の板材に対し、接続端子を構成する金、銀、銅等の金属で覆った領域ではレーザー光を遮断でき、板材が露出した部分にのみレーザー光を照射できるので、固定用ビアホールの開口部近傍の絶縁部材がレーザー光によって損傷することを防ぐことができる。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明のチップ型固体電解コンデンサに係る端子基板の第2の形態を説明する図であり、図1で説明した本発明のチップ型固体電解コンデンサの第1の実施の形態に使用できる端子基板の1つの形態を示すものである。
図2(a)は、端子基板の平面図であり、端子基板13は、第1の実施の形態で説明した導通用ビアホール及び固定用ビアホールの作成方法を用い、図1で説明した絶縁部材12上に設けた陽極用接続端子4に、円形状の開口部を有する導通用ビアホール8aと、長穴状の開口部を有する固定用ビアホール14aを設け、更に、図1で説明した絶縁部材12上に設けた陰極用接続端子6に、円形状の開口部を有する導通用ビアホール8bと、長穴状の開口部を有する固定用ビアホール14bを設けて作成する。
図2(b)は、図2(a)のA−A線断面図であり、本発明のチップ型固体電解コンデンサに係る固定用ビアホールの構成を説明する断面図である。端子基板13に設けた固定用ビアホール14aは、陽極用接続端子4に開口部を有するとともに、絶縁部材12の一部を貫通し、陽極用外部実装端子5を底面とする、断面形状が凹状の穴を設けて作成する。
本第2の形態の端子基板を、本発明のチップ型固体電解コンデンサの第1の実施の形態に用いることにより、端子基板と外装樹脂部との接合面積を増加させることができ、チップ型固体電解コンデンサを構成する端子基板と外装樹脂部の接合をより確実にすることができる。
(第3の実施の形態)
図3は、本発明のチップ型固体電解コンデンサに係る端子基板の第3の形態を説明する図であり、図1で説明した本発明のチップ型固体電解コンデンサの第1の実施の形態に使用できる端子基板のもう1つの形態を示すものである。
図3(a)は、端子基板の平面図であり、端子基板13は、第1の実施の形態で説明した導通用ビアホール及び固定用ビアホールの作成方法を用い、図1で説明した絶縁部材12上に設けた陽極用接続端子4に、円形状の開口部を有する導通用ビアホール8aと、円形状の開口部を有する固定用ビアホール14c、固定用ビアホール14d、固定用ビアホール14eを設け、更に、図1で説明した絶縁部材12上に設けた陰極用接続端子6に、円形状の開口部を有する導通用ビアホール8bと、円形状の開口部を有する固定用ビアホール14f、固定用ビアホール14g、固定用ビアホール14hを設けて作成する。
図3(b)は、図3(a)のB−B線断面図であり、本発明のチップ型固体電解コンデンサに係る固定用ビアホールの構成を説明する断面図である。端子基板13に設けた、固定用ビアホール14c、固定用ビアホール14d及び固定用ビアホール14eは、陽極用接続端子4に開口部を有するとともに、絶縁部材12の一部を貫通し、陽極用外部実装端子5を底面とする、断面形状が凹状の穴を設けて作成する。
本第3の形態の端子基板を、本発明のチップ型固体電解コンデンサの第1の実施の形態に用いることにより、端子基板と外装樹脂部との接合面積を増加させることができ、チップ型固体電解コンデンサを構成する端子基板と外装樹脂部の接合をより確実にすることができる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
(実施例1)
まず、コンデンサ素子1の作成については、公知の技術であるので、タンタルを弁作用金属として用いた場合について、簡略化して説明する。タンタル線のまわりに、タンタル粉末をプレス機で1.10mm×0.90mm×1.40mmの寸法に成形し、高真空・高温度で焼結する。次に、タンタル金属粉末の表面にTaの酸化被膜を形成する。更に、硝酸マンガンに浸漬した後、熱分解して、MnOを形成し、引き続き、グラファイト及びAgによる陰極層を形成して、コンデンサ素子1を得た。
尚、本実施例1では、MnOを用いたが、コンデンサ素子として低ESRを得る目的で、陰極層にポリチオフェンあるいはポリピロールなどの導電性高分子を用いても同等の効果が得られる。
また、本実施例1では、弁作用金属としてタンタルを用いたが、ニオブ、アルミニウム、チタンなどを用いても同等の効果が得られる。但し、アルミニウム板もしくは箔を弁作用金属として用いる場合には、焼結せず、アルミニウム板を電解等によって誘電体層を形成する必要がある。
本実施例1の端子基板13には、図2で説明した長穴状の開口部を有する端子基板を用いた。以下に、端子基板13について説明する。
端子基板13は、絶縁部材12として、厚さが0.06mmであり、長さ寸法が2.5mmで、幅寸法が1.5mmであるガラスエポキシ樹脂製の板材を用い、絶縁部材12の両面に、厚さ0.02mmの銅箔を貼り付けた後、既存のプリント配線技術を用い、絶縁部材12に設けた一方の面の銅箔を加工し、導通用ビアホール8aに対応する、直径が0.09mmである円形状の開口部と、固定用ビアホール14aに対応する、円弧部の半径が半径0.1mmで、長さ寸法が0.7mmの長穴状の開口部とを有し、長さ寸法が0.50mmで、幅寸法が1.00mmである陽極用接続端子4を設け、更に、導通用ビアホール8bに対応する、直径が0.09mmである円形状の開口部と、固定用ビアホール14bに対応する、円弧部の半径が半径0.1mmで、長さ寸法が0.7mmの長穴状の開口部とを有し、長さ寸法が1.25mmで、幅寸法が1.00mmである陰極用接続端子6を設けた。尚、本実施例では、端子基板に1つの陽極用接続端子及び1つの陰極用接続端子を設けたが、端子基板に複数の陽極用接続端子及び複数の陰極用接続端子を設けても、同様の効果が得られる。
次に、絶縁部材12に設けた他方の面の銅箔を加工し、陽極用接続端子4に対峙する位置に陽極用外部実装端子5を設け、更に、陰極用接続端子6に対峙する位置に陰極用外部実装端子7を設けた。
次に、陽極用接続端子4の領域内にある、導通用ビアホール8a及び固定用ビアホール14aに対応する、ガラスエポキシ樹脂製の板材が露出している部分に、波長が10.6μmのCOレーザーのレーザー光を照射して、板材のガラスエポキシ樹脂を除去し、陽極用外部実装端子5を底面とする断面形状が凹状の穴を形成し、固定用ビアホール14aを設け、更に、導通用ビアホール8aに対応する穴の内面に銅めっきを施して、導通用ビアホール8aを設けた。
更に、陰極用接続端子6の領域内にある、導通用ビアホール8b及び固定用ビアホール14bに対応する、ガラスエポキシ樹脂製の板材が露出している部分に、波長が10.6μmのCOレーザーのレーザー光を照射して、板材のガラスエポキシ樹脂を除去し、陰極用外部実装端子7を底面とする断面形状が凹状の穴を形成し、固定用ビアホール14bを設け、更に、導通用ビアホール8bに対応する穴の内面に銅めっきを施して、導通用ビアホール8bを設け、本実施例1に用いる端子基板13を設けた。
次に、支持部材3に、Fe(鉄)が42%で、Ni(ニッケル)が42%の含有率である合金片を用い、抵抗溶接を行い、陽極リード線2と電気的に接続した。
次に、陽極用接続端子4の上に、Sn(錫)、Ag(銀)、Cu(銅)を含み、融点が270℃の高温はんだ10を塗布し、その上に支持部材3を載せ、支持部材3に波長940nmの半導体レーザーのレーザー光を照射し、支持部材3をレーザー光で加熱して、高温はんだ10を溶融させ、支持部材3と陽極用接続端子4を電気的に接続した。
次に、陰極用接続端子6上に、Ag(銀)を含む導電性接着剤11を塗布した後、その上にコンデンサ素子1を搭載し、150℃、30分間加熱して硬化させ、コンデンサ素子1と陰極用接続端子6を電気的に接続した。
次に、コンデンサ素子1を搭載した側の端子基板13の面に、コンデンサ素子1を覆い、成形後樹脂厚が1.10mmとなるように、液状の熱硬化型のエポキシ樹脂を塗布した後、温度150℃で3分間加熱し、エポキシ樹脂を硬化して、端子基板13に外装樹脂部9を設けた。
次に、ダイシングソーを用い、端子基板13に設けた外装樹脂部9を絶縁部材12と共に、長さ寸法が2.00mmで、幅寸法が1.25mmに切断して、本実施例1のチップ型固体電解コンデンサを作成した。
(実施例2)
次に、本実施例2は、実施例1のチップ型固体電解コンデンサにおいて、チップ型固体電解コンデンサを構成する端子基板を、図3で説明した円形状の開口部を有する固定用ビアホールを有する端子基板とした事例であり、端子基板以外の構成は、実施例1と同じ構成であり、また、チップ型固体電解コンデンサに関する製造方法も同じである。従って、本実施例2に用いた端子基板についてのみ、以下に説明する。
本実施例2の端子基板13には、図3で説明した円形状の開口部を有する端子基板を用いており、絶縁部材12として、厚さが0.06mmであり、長さ寸法が2.5mmで、幅寸法が1.5mmであるガラスエポキシ樹脂製の板材を用い、絶縁部材12の両面に、厚さ0.02mmの銅箔を貼り付けた後、既存のプリント配線技術を用い、絶縁部材12に設けた一方の面の銅箔を加工し、導通用ビアホール8aに対応する、直径が0.09mmである円形状の開口部と、固定用ビアホール14c、固定用ビアホール14d、固定用ビアホール14eに対応する、直径が0.20mmである円形状の開口部を有し、長さ寸法が0.50mmで、幅寸法が1.00mmである陽極用接続端子4を設け、更に、導通用ビアホール8bに対応する直径が0.09mmである円形状の開口部と、固定用ビアホール14f、固定用ビアホール14g、固定用ビアホール14hに対応する、直径が0.20mmである円形状の開口部を有し、長さ寸法が1.25mmで、幅寸法が1.00mmである陰極用接続端子6を設けた。尚、本実施例では、端子基板に1つの陽極用接続端子及び1つの陰極用接続端子を設けたが、端子基板に複数の陽極用接続端子及び複数の陰極用接続端子を設けても、同様の効果が得られる。
次に、絶縁部材12に設けた他方の面の銅箔を加工し、陽極用接続端子4に対峙する位置に陽極用外部実装端子5を設け、更に、陰極用接続端子6に対峙する位置に陰極用外部実装端子7を設けた。
次に、陽極用接続端子4の領域内にある、導通用ビアホール8a、固定用ビアホール14c、固定用ビアホール14d、固定用ビアホール14eに対応する、ガラスエポキシ樹脂製の板材が露出している部分に、波長が10.6μmのCOレーザーのレーザー光を照射して、板材のガラスエポキシ樹脂を除去し、陽極用外部実装端子5を底面とする断面形状が凹状の穴を形成し、固定用ビアホール14c、固定用ビアホール14d、固定用ビアホール14eを設け、更に、導通用ビアホール8aに対応する穴の内面に銅めっきを施して、導通用ビアホール8aを設けた。
更に、陰極用接続端子6の領域内にある、導通用ビアホール8b、固定用ビアホール14f、固定用ビアホール14g、固定用ビアホール14hに対応する、ガラスエポキシ樹脂製の板材が露出している部分に、波長が10.6μmのCOレーザーのレーザー光を照射して、板材のガラスエポキシ樹脂を除去し、陰極用外部実装端子7を底面とする断面形状が凹状の穴を形成し、導通用ビアホール8b、固定用ビアホール14f、固定用ビアホール14g、固定用ビアホール14hを設け、更に、導通用ビアホール8bに対応する穴の内面に銅めっきを施して、導通用ビアホール8bを設け、本実施例2に用いる端子基板13を作成した。
引き続き、作成した端子基板を用い、実施例1のチップ型固体電解コンデンサの作成と同じ製造工程を経て、実施例2のチップ型固体電解コンデンサを作成した。
(比較例)
次に、本比較例は、実施例1のチップ型固体電解コンデンサにおいて、チップ型固体電解コンデンサを構成する端子基板を、図5で説明した、絶縁部材の樹脂製の板材を底面とし、断面形状が凹状である穴からなる固定用ビアホールを有する端子基板とした事例であり、端子基板以外の構成は、実施例1と同じ構成であり、また、チップ型固体電解コンデンサに関する製造方法も同じである。従って、本比較例に用いた端子基板についてのみ、以下に説明する。
端子基板513は、絶縁部材512を構成する板材として、厚さが0.06mmであり、長さ寸法が2.5mmで、幅寸法が1.5mmであるガラスエポキシ樹脂製の板材を用い、絶縁部材12の片面に、厚さ0.02mmの銅箔を片面に貼り付けた後、既存のプリント配線技術を用い、絶縁部材512の銅箔を加工し、長さ寸法が0.50mmで、幅寸法が1.00mmである陽極用接続端子504、及び長さ寸法が1.25mmで、幅寸法が1.00mmである陰極用接続端子506を設けた後、更に、陽極用接続端子504及び陰極用接続端子506の領域内に、円弧部の半径が半径0.1mmで、長さ寸法が0.7mmの長穴状の開口部を有する貫通穴を打ち抜いて設けた。
次に、厚さが0.06mmであり、長さ寸法が2.5mmで、幅寸法が1.5mmである、他のガラスエポキシ樹脂製の板材を用い、その片面に、厚さ0.02mmの銅箔を片面に貼り付けた後、既存のプリント配線技術を用い、板材の銅箔を加工し、長さ寸法が0.50mmで、幅寸法が1.00mmである陽極用接続端子504、及び長さ寸法が1.25mmで、幅寸法が1.00mmである陰極用接続端子506を作成した。
次に、陽極用接続端子504及び陰極用接続端子506を設けた板材と、陽極用外部実装端子505及び陰極用外部実装端子507を設けた板材とを、陽極用接続端子504と対峙する位置に陽極用外部実装端子505を配置し、更に、陰極用接続端子506と対峙する位置に陰極用外部実装端子507を配置し、端子を設けていない板材の面どうしを貼りあわせた後、加熱し、加圧して積層して、本比較例で用いる絶縁部材512を作成すると共に、絶縁部材512にガラスエポキシ樹脂製の板材を底面とし、断面形状が凹状である穴を作成した。
次に、絶縁部材512に設けた、ガラスエポキシ樹脂製の板材を底面とし、断面形状が凹状である穴に銅めっきを施して、固定用ビアホール514a及び固定用ビアホール514bを作成した。
次に、陽極用接続端子504から陽極用外部実装端子505に貫通する、直径が0.09mmの円形状の開口部を有する穴を打ち抜いて設けた後、銅めっきを施して、導通用スルーホール508aを設け、更に、陰極用接続端子506から陰極用外部実装端子507に貫通する、直径が0.09mmの円形状の開口部を有する穴を打ち抜いて設けた後、銅めっきを施して、導通用スルーホール508bを設けて、本比較例で用いる端子基板513を作成した。
引き続き、作成した端子基板を用い、実施例1のチップ型固体電解コンデンサの作成と同じ製造工程を経て、比較例のチップ型固体電解コンデンサを作成した。
実施例1及び2のチップ型固体電解コンデンサは、全厚(端子基板から外装樹脂部までの厚み)を1.18mmとすることができた。更に、外装樹脂と端子基板とを手で容易に剥離させることができず、外装樹脂と端子基板との接合を強固にできた。更に、外装樹脂部が、端子基板の外部実装端子を設けた面に漏れ出さなかった。更に、固定用ビアホールの開口部近傍の端子基板を構成するガラスエポキシ樹脂に、損傷は発生しなかった。
比較例のチップ型固体電解コンデンサは、絶縁部材での損傷の発生がなく、また、外装樹脂と端子基板とを手で容易に剥離させることができず、外装樹脂と端子基板との接合を強固にでき、更に、外装樹脂部が、端子基板の外部実装端子を設けた面に漏れ出さなかったが、チップ型固体電解コンデンサの全厚(端子基板から外装樹脂部までの厚み)が1.23mmとなり、実施例1及び2より0.05mm厚くなった。
比較例のチップ型固体電解コンデンサでは、絶縁部材を損傷させず、端子基板と外装樹脂部の接合を確実にするとともに、耐熱テープ貼り作業及びバリ取り作業を不要とできるものの、チップ型固体電解コンデンサの全厚(端子基板から外装樹脂部までの厚み)を薄くできなかった。
以上の比較より、従来技術の複数の板材を積層して固定ビアホールを設けたチップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法では、チップ型固体電解コンデンサの全厚(端子基板から外装樹脂部までの厚み)を薄くできないが、本発明のチップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法によれば、絶縁部材を損傷させず、端子基板と外装樹脂部の接合を確実にするとともに、耐熱テープ貼り作業及びバリ取り作業を不要とし、コスト削減が図れ、更に、絶縁部材の厚みを薄く抑え、小型化または大容量化を図ることができた。
以上、図面を用いて本発明の実施の形態、及び実施例を説明したが、本発明は、この実施の形態、及び実施例に限られるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で部材や構成の変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当事者であれば、当然なしえるであろう各種変形、修正もまた本発明に含まれることは勿論である。
1、401、501 コンデンサ素子
2、402、502 陽極リード線
3、403、503 支持部材
4、404、504 陽極用接続端子
5、405、505 陽極用外部実装端子
6、406、506 陰極用接続端子
7、407、507 陰極用外部実装端子
8a、8b 導通用ビアホール
9、409、509 外装樹脂部
10 高温はんだ
11、411、511 導電性接着剤
12、412、512 絶縁部材
13、413、513 端子基板
14a、14b、14c、14d、14e、14f、14g、14h、514a、514b 固定用ビアホール
17、417、517 チップ型固体電解コンデンサ
408a、408b、508a、508b 導通用スルーホール
415a、415b 固定用スルーホール

Claims (4)

  1. 一側面に陽極リード線が導出された弁作用金属からなる陽極体を有するコンデンサ素子と、金属からなり、前記陽極リード線と電気的に接続する支持部材と、絶縁性を有する板状の絶縁部材を有し、前記絶縁部材の一方の面に、前記支持部材と電気的に接続する陽極用接続端子、及び前記コンデンサ素子の底面部に設けた陰極部と電気的に接続する陰極用接続端子を設け、他方の面に、前記陽極用接続端子と電気的に接続する陽極用外部実装端子、及び前記陰極用接続端子と電気的に接続する陰極用外部実装端子を設けた端子基板とを備え、前記陽極用接続端子及び前記陰極用接続端子を設けた側の前記端子基板の面に、前記コンデンサ素子、前記陽極リード線、前記支持部材、前記陽極用接続端子、及び前記陰極用接続端子を埋設する外装樹脂部を設けてなるチップ型固体電解コンデンサであって、前記コンデンサ素子を配置した前記端子基板の一方の面に、前記陽極用外部実装端子及び前記陰極用外部実装端子を底面とし、断面形状が凹状を成す穴からなる固定用ビアホールを設けたことを特徴とするチップ型固体電解コンデンサ。
  2. 前記固定用ビアホールは、前記陽極用接続端子及び前記陰極用接続端子の端子面上に開口部を設けたことを特徴とする請求項1記載のチップ型固体電解コンデンサ。
  3. 前記固定用ビアホールは、円形状の開口部、または長穴状の開口部を有することを特徴とする請求項1または2に記載のチップ型固体電解コンデンサ。
  4. 前記陽極リード線と前記支持部材を電気的に接続する工程と、前記絶縁部材の一部が露出した領域を備えた前記陽極用接続端子及び前記陰極用接続端子を端子基板に形成する工程と、前記絶縁部材の一部が露出した領域にレーザー光を照射し、露出した前記絶縁部材の一部を除去して、断面形状が凹状を成す穴を作成する工程と、前記穴の内面に銅めっき加工を行う工程と、前記陽極用接続端子に高温はんだを介して前記支持部材を電気的に接続する工程と、前記陰極用接続端子に導電性接着剤を介して前記陰極部を電気的に接続する工程と、前記端子基板の前記コンデンサ素子を配置した面に前記外装樹脂部を形成する工程と、形成した前記外装樹脂部とともに前記端子基板を所定の寸法に切断する工程とを有することを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載のチップ型固体電解コンデンサの製造方法。
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