JP2010286066A - ロックアップクラッチ用摩擦板の製造装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】環状または略環状摩擦材10の一部を構成する扇形に打ち抜いてなる扇形摩擦材10-1〜10-8の相互間が、接触しない状態で、配置金型30に合わせて略環状に配置する。そして、扇形摩擦材10-1〜10-8を縮径金型50に移動する。そこで、扇形摩擦材10-1〜10-8をその径が小さくなるように、扇形摩擦材10-1〜10-8を環状の中心方向へ移動させて扇形摩擦材10-1〜10-8の相互間を環状または略環状とし、複数枚の扇形摩擦材10-1〜10-8の一面とクラッチピストン60の接合面の一方または両方に接着剤を塗布し、クラッチピストン60を複数枚の扇形摩擦材10-1〜10-8に押圧して、前記対向する面をクラッチピストン60に接着する。
【選択図】図5
Description
従来技術において、芯金に対して複数の扇形摩擦材を接合したロックアップクラッチ用摩擦板及びその製造方法として、特許文献1に記載の技術がある。
なお、( )内の数字は、特許文献1における部品番号である。
ここで、上記略環状配置手段は、特定の金型に対して所定の間隔で扇形摩擦材を略環状に配置するものであればよい。
また、上記スライド手段は、前記略環状配置手段で略環状に配置された前記扇形摩擦材を、前記略環状に配置された前記扇形摩擦材の径が小さくなるように加工する状態に設定でき、前記扇形摩擦材を環状または略環状の中心方向へ移動させて前記扇形摩擦材を環状または略環状に縮径できる配置関係となればよい。前記縮径金型及び前記複数枚の扇形摩擦材の一方または両方を移動させることができればよい。
そして、前記略環状に配置された扇形摩擦材をその径が小さくなるように、前記扇形摩擦材を環状または略環状の中心方向へ移動させて前記扇形摩擦材の端部相互間を接触または所定の隙間とした環状または略環状とするものである。個々に扇形摩擦材をその径が小さくなるように移動させても、また、全体を同時に縮径してもよい。
なお、このスライド手段は、前記略環状配置手段で略環状に配置された複数枚からなる前記扇形摩擦材を、前記配置金型とは異なる縮径金型に相対移動する相対移動手段と、前記略環状配置手段で略環状に配置された複数枚からなる前記扇形摩擦材をその径が小さくなるように、前記扇形摩擦材を環状または略環状の中心方向へ移動させて前記扇形摩擦材を環状または略環状とする環状縮径手段とすることもできる。
更に、上記接着剤塗布手段は、前記環状または略環状に整列した扇形摩擦材の一面またはクラッチピストンの接合面の何れか一方または両方に接着剤を塗布するものである。
加えて、押圧接合手段は、前記クラッチピストンを前記環状または略環状に整列した扇形摩擦材に押圧して、前記扇形摩擦材を環状または略環状として前記対向する面を前記クラッチピストンに接着するものである。
また、上記スライド手段は、テーパ面を有するリング金型と略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材との相対移動によって縮径するものである。上記スライド手段のテーパ面を有するリング金型と略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材との相対移動は、リング金型または扇形摩擦材の一方または両方を上下動させて相対移動させればよい。
なお、摩擦材の一部を構成する扇形に打ち抜いて扇形摩擦材を形成する上記打ち抜き手段は、通常、帯状の摩擦材材料から連続的に特定方向に湾曲した扇形摩擦材を打ち抜くものである。上記打ち抜き手段は、略環状配置手段付近に配設しても良いし、離れた箇所に配設しても良い。
上記規制板は、略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材の中心方向への移動時に生ずる上下動を規制するものであり、扇形に打ち抜いた扇形摩擦材の上下動を面で規制するものであればよい。
ここで、上記略環状配置工程は、特定の金型に対して所定の間隔で扇形摩擦材を略環状に配置するものであればよい。
また、上記スライド工程は、前記略環状配置工程で略環状に配置された前記扇形摩擦材を、前記扇形摩擦材を略環状の中心方向へ移動させて前記扇形摩擦材を環状または略環状に縮径できる配置関係となればよい。このとき、前記縮径金型及び前記複数枚の扇形摩擦材の一方または両方を相対移動させることができればよい。そして、前記略環状に配置された扇形摩擦材をその径が小さくなるように、前記扇形摩擦材を略環状の中心方向へ移動させて前記扇形摩擦材の端部相互間を接触または所定の隙間とした環状または略環状とするものである。個々に扇形摩擦材をその径が小さくなるように移動させても、また、全体を同時に縮径してもよい。
なお、このスライド工程は、前記略環状配置工程で略環状に配置された複数枚からなる前記扇形摩擦材を、前記配置金型とは異なる縮径金型に相対移動する相対移動工程と、前記略環状配置工程で略環状に配置された複数枚からなる前記扇形摩擦材をその径が小さくなるように、前記扇形摩擦材を略環状の中心方向へ移動させて前記扇形摩擦材を環状または略環状とする環状縮径工程とすることもできる。
更に、上記接着剤塗布工程は、前記環状または略環状に整列した扇形摩擦材の一面またはクラッチピストンの接合面の何れか一方または両方に接着剤を塗布するものである。
加えて、押圧接合工程は、前記クラッチピストンを前記環状または略環状に整列した扇形摩擦材に押圧して、前記扇形摩擦材を環状または略環状として前記対向する面を前記クラッチピストンに接着するものである。
なお、摩擦材の一部を構成する扇形に打ち抜いて扇形摩擦材を形成する上記打ち抜き工程は、通常、帯状の摩擦材材料から連続的に特定方向に湾曲した扇形摩擦材を打ち抜くものである。上記打ち抜き手段は、略環状配置工程付近に配設しても良いし、離れた箇所に配設しても良い。
上記スライド工程のテーパ面を有するリング金型と環状または略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材との相対移動は、リング金型または扇形摩擦材の一方または両方を上下動させて相対移動させればよい。
上記規制板は、略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材の中心方向への移動時に生ずる上下動を規制するものであり、扇形に打ち抜いた扇形摩擦材の上下動を面で規制するものであればよい。
したがって、環状摩擦材の一部を構成する扇形に打ち抜いてなる扇形摩擦材の相互間が接触しない状態またはその一部が接触した状態で、配置金型に合わせて略環状に配置するとき、その直径を大きくでき、全枚数の扇形摩擦材を縮径して、全枚数の扇形摩擦材の端部相互間の接触圧力または間隙の間隔を均一化または扇形摩擦材の配置を所望の配置にでき、全体の特性の安定した環状または略環状の摩擦材とすることができる。よって、クラッチピストンに対して複数の扇形摩擦材の相互間の圧力を均一化し、互いに密着または所定の間隔の平坦な環状または略環状の摩擦材とすることができ、その特性が安定化できる。また、この間の略環状配置手段、スライド手段、接着剤塗布手段、押圧接合手段が、少なくとも2箇所以上の位置で行うことができるから、各工程の分散化によって効率のよい生産性が確保できる。そして、テーパ面を有するリング金型と略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材との相対移動は、リング金型または扇形摩擦材の一方または両方を上下動させて相対移動させればよいので設計自由度が高くなる。
したがって、特に、ロックアップクラッチ用摩擦材の製造方法では、少なくとも、時間がかかる扇形摩擦材を配置金型に略環状に配置する略環状配置工程と、その径が小さくなるように移動させるスライド工程との工程に分割できるから、一連の作業が単一の場所で連続するものに比較して、高効率で生産性のよいクラッチピストンの製造、トルクコンバータの製造が可能となる。
しかも、環状摩擦材の一部を構成する扇形に打ち抜いてなる扇形摩擦材の相互間が、接触しない状態またはその一部のみが接触する状態で配置金型に配置するとき、その直径を大きくでき、全枚数の扇形摩擦材を徐々に縮径でき、全枚数の扇形摩擦材の端部相互間の接触圧力を、またはその間隙を均一化でき、またはその間隙を所望の間隔に設定できる。よって、クラッチピストンに対して複数の扇形摩擦材の端部相互間の圧力または間隙を均一化したり、所望の間隙とすることができ、所望の平坦な環状または略環状の摩擦材とすることができるから、そのロックアップクラッチ用摩擦材としての特性が安定化でき、その製造過程に特性がばらつく要因が存在しない。また、この間の略環状配置工程、スライド工程、接着剤塗布工程、押圧接合工程が、少なくとも2箇所以上の位置で行うことができるから、各工程の分散化によって効率のよい生産性が確保できる。
[実施の形態1]
縮径金型50では、複数枚からなる扇形摩擦材10-1〜10-8が、扇形摩擦材10-1〜10-8の端部相互間に所定の隙間δの間隔を置いて配置される。
また、図4(b)に示すように回転軸37を中心とするように縮径する場合もある。このとき、隙間αの間隔をおいて配置された扇形摩擦材10-1〜10-8の端部相互間は、全体が隙間αの間隔で配置された状態になっている。この場合も、扇形摩擦材10-1〜10-8の端部相互間が重なり合わないから、バランスの取れた接触圧となる。この際には、隙間αの間隔を維持する間隔保持材によって間隔を維持するようにしてよいし、所定の回転軸37を中心とするように縮径するのみでもよい。
なお、以下に説明する実施の形態では、図4(a)に示すように、全体が隙間δを密接(ゼロ)して所定の接触状態になっている事例で説明するが、その違いは縮径する程度の違いである。また、環状摩擦材または略環状摩擦材の区別なく、環状摩擦材の事例で説明する。
図5において、縮径金型50の縮径本体金型56は全体が略円板状であり、外周に環状溝51が形成されている。その内側には、平坦面の摩擦材載置部52が形成されており、扇形摩擦材10-1〜10-8はこの摩擦材載置部52に置かれる。平坦面の摩擦材載置部52に扇形摩擦材10-1〜10-8が載置され、載置された扇形摩擦材10-1〜10-8が彎曲するのを防止するために、その彎曲を防止する規制板53を所定の圧力で配置している。
縮径金型50は、その位置を決定する配置基台39に配設された位置決め軸38で位置を特定している。即ち、縮径金型50は、摺動リング金型55及び縮径本体金型56から構成され、それが、配置基台39に載せられ、かつ、位置決め軸38で位置決めされる。
また、本実施の形態の特定の配置金型30に対して所定の間隔で扇形摩擦材10-1〜10-8の端部10a,10bを当該配置金型30の区画桟31に当接させるように配置し、それら扇形摩擦材10-1〜10-8を取り上げたとき、扇形摩擦材10-1〜10-8の端部相互が接触しない状態で、配置金型30に略環状に配置する手段は、本実施の形態の略環状配置手段を構成している。これは、加工工程からすれば略環状配置工程に相当する。なお、配置金型30の区画桟31に扇形摩擦材10-1〜10-8の端部10a,10bを当接させるように、配置する略環状配置手段は、扇形摩擦材10-1〜10-8が接触することを前提とするものではなく、接触しない状態で縮径可能な状態で配置されるものであるが、本発明を実施する場合には、これに限定されるものではなく、扇形摩擦材10-1〜10-8の一部、例えば、2枚毎に密着させて相互に接触した状態で、全体を縮径可能な状態に配置される場合にも対応できる。
何れにせよ、略環状配置手段で略環状に配置された扇形摩擦材10-1〜10-8を取り出し、配置金型30とは異なる縮径金型50に移動する機能からなる摩擦材移動手段(相対移動手段)40を構成するものであればよい。これは加工工程からすれば摩擦材移動工程に相当するものである。ここで摩擦材移動手段40を移動させる専用機、トランスファーマシン、ターンテーブル等が位置制御手段として使用できる。
そして、本発明を実施する接着剤塗布手段は、環状に整列配置した扇形摩擦材10-1〜10-8、即ち、環状摩擦材10の上面またはクラッチピストン60の下面(環状摩擦材10の接合面)の一方または両方に接着剤を塗布するものである。
更に、本発明を実施する押圧接合手段は、クラッチピストン60を環状に整列した複数枚の扇形摩擦材10-1〜10-8に加圧手段70で押圧して、対向する面をクラッチピストン60に接着するものである。これは、加工工程からすれば押圧接合工程に相当する。
特に、ロックアップクラッチ用摩擦材の製造方法では、配置金型30に略環状に配置する工程と、次の工程とを分割することができるから、高効率で生産性のよいクラッチピストンの製造、トルクコンバータの製造が可能となる。
特に、打ち抜きを行うときに扇形摩擦材10-1〜10-8の端面が、接着剤を塗布する上面側の角度が開くように端面を形成すると、現実に開いていなくても、接着剤を塗布した後に接着のための押圧力で余剰接着剤が端部10a,10bの相互間に進入し易くなるから、その接着剤の端部10a,10bの相互間に対する進入は、端部10a,10b相互間を接合する機能となり、上面に位置していた接着剤の接合面積を広くすることができ機械的強度が安定する。また、端部10a,10b相互間の接着剤に侵入により、剥離され難い接合状態が維持できる。
[実施の形態2]
図7乃至図12の本実施の形態においては、扇形摩擦材10-1〜10-8は、図示しない別の場所で帯状の摩擦材材料から公知の打ち抜き手段で扇形に打ち抜いて扇形摩擦材10-1〜10-8を形成したものであり、1枚の扇形摩擦材10-1〜10-8は、図2に示す環状摩擦材10の一部を構成するものである。
図8において、配置基台132の内側桟131a、外側桟131b、区画桟131c(図7参照)からなる配置枠体131の内部には、8個の配置受台133-1〜133-8を収容している。内側縮径金型151及び外側縮径金型155からなる縮径金型150には、両者間に間隙が形成され、そこに、扇形摩擦材10-1〜10-8を載置した8箇所の配置受台133-1〜133-8が出入り自在に移動する。
したがって、供給路20を順次送出された扇形摩擦材10-1〜10-8は、8箇所の配置受台133-1〜133-8に順次配置される。配置受台133-1〜133-8に順次配置された扇形摩擦材10-1〜10-8は、設定された位置に整列する。
この状態で配置受台133-1〜133-8の配置中心軸137が、ターンテーブル中心軸237を中心に所定の角度毎に回動させる。通常、配置中心軸137は2乃至4本程度配設され、図7の例では、ターンテーブル中心軸237を中心に、90度毎に回動させるよう、配置中心軸137は4本配設されている。即ち、配置金型130の配置受台133-1〜133-8に扇形摩擦材10-1〜10-8が配置されると、その配置中心軸137の本数に応じて180乃至90度の等角度を回動させる。
この状態で配置金型130の配置受台133-1〜133-8の位置が移動すると、次の別の配置金型130の配置受台133-1〜133-8の位置が供給路20の下に位置し、そこで、前述の設定された位置に扇形摩擦材10-1〜10-8を整列させる工程に入る。
なお、本実施の形態では、内側縮径金型151の配置の後に外側縮径金型155を配置する順序で説明したが、本発明を実施する場合には、外側縮径金型155が下降して切り欠き溝155aが外側桟131bに嵌合したとき、両者が一体となるから、内側縮径金型151の挿着と外側縮径金型155の挿着は、何れが先でもよい。
また、外側縮径金型155の上面157aは、クラッチピストン60の外周部を載置する部分であり、また、上部内面157bはクラッチピストン60の外周部を規制する部分である。この内側縮径金型151と外側縮径金型155は、本実施の形態の縮径金型150を構成する。
図11に示す状態で配置金型130の配置受台133-1〜133-8の位置が回動し、更に90度回動すると、その間に、配置金型130の配置受台133-1〜133-8の位置が上昇し、同時に、そこで、クラッチピストン60に上から押圧力を加える押圧ピストン等の加圧手段170が下降する。クラッチピストン60の上から押圧ピストン等の加圧手段170が押圧力を加えた後、この状態で昇降基体136を配置基台132に対して上昇させ、配置受台133-1〜133-8を上昇させる。
何れにせよ、略環状配置手段で略環状に配置された扇形摩擦材10-1〜10-8を、配置金型130とは異なる縮径金型150に移動する機能を行う相対移動手段を構成するものであればよい。これは加工工程からすれば相対移動工程に相当するものである。
ここで、扇形摩擦材10-1〜10-8を縮径金型150の位置に移動させる専用機やロボット、トランスファーマシン、ターンテーブル等が位置制御手段である。また、扇形摩擦材10-1〜10-8を縮径金型150に移動する際、配置金型130の配置受台133-1〜133-8の扇形摩擦材10-1〜10-8を載置する面に吸引孔(図示せず)を配設し、図示しない吸引装置によって吸引がなされると、扇形摩擦材10-1〜10-8は、吸引孔を介して配置受台133-1〜133-8に保持されるため移動時に環状摩擦材10の形状維持が確保できる。勿論、扇形摩擦材10-1〜10-8を縮径するときには、吸引を弱めることで縮径を可能にする。
更に、本発明を実施する押圧接合手段は、クラッチピストン60を環状に整列した複数枚の扇形摩擦材10-1〜10-8に加圧手段170で押圧して、環状摩擦材10の上面とクラッチピストン60の下面の対向する面をクラッチピストン60に接着するものであり、加工工程からすれば押圧接合工程に相当する。
特に、ロックアップクラッチ用摩擦材の製造方法では、配置金型130に合わせて略環状に配置する工程と、次の工程を分割することができるから、高効率で生産性のよいクラッチピストンの製造、トルクコンバータの製造が可能となる。
特に、打ち抜きを行うときに扇形摩擦材10-1〜10-8の端面が、接着剤を塗布する上面側の角度が開くように端面を形成すると、現実に開いていなくても、接着剤を塗布した後に接着のための押圧力で余剰接着剤が端部10a,10bの相互間に進入し易くなるから、その接着剤の端部10a,10bの相互間に対する進入は、端部10a,10b相互間を接合する機能となり、上面に位置していた接着剤の接合面積を広くすることができ機械的強度が安定する。また、端部10a,10b相互間の接着剤に侵入により、剥離され難い接合状態が維持できる。
[実施の形態3]
図13の本実施の形態においては、扇形摩擦材10-1〜10-8は、図示しない別の場所で帯状の摩擦材材料から公知の打ち抜き手段で扇形に打ち抜いて扇形摩擦材10-1〜10-8を形成したものであり、1枚の扇形摩擦材10-1〜10-8は、図2に示す環状摩擦材10の一部を構成するものである。
実施の形態1と実施の形態3との相違点は、本実施の形態では規制板53を廃止している。その規制板53の代わりに、吸引手段59を配設している。吸引手段59は縮径金型50の摩擦材載置部52に空気通路を形成したもので、その上端面が扇形摩擦材10-1〜10-8の下面となっており、負圧によって扇形摩擦材10-1〜10-8が吸着される。
特に、ロックアップクラッチ用摩擦材の製造方法では、配置金型30に合わせて略環状に配置する工程と、次の工程とを分割することができるから、高効率で生産性のよいクラッチピストンの製造、トルクコンバータの製造が可能となる。
ここで、環状摩擦材10の一部を構成する扇形に打ち抜いてなる扇形摩擦材10-1〜10-8の相互間が接触しない状態で、配置金型30に合わせて略環状に配置するとき、その直径を大きくでき、全枚数の扇形摩擦材10-1〜10-8を縮径して、全枚数の扇形摩擦材10-1〜10-8の端部相互間の接触圧力または間隙の間隔を均一化でき、環状全体の特性の安定した環状摩擦材とすることができる。勿論、扇形摩擦材10-1〜10-8の一部が相互に接触した状態で配置金型30に配置するとき、その直径を大きくしても同様の効果は期待できる。よって、クラッチピストンに対して複数の扇形摩擦材10-1〜10-8の相互間の圧力を均一化し、互いに密着または所定の間隔の平坦な環状摩擦材10とすることができ、その特性が安定化できる。また、この間の略環状配置手段、相対移動手段、スライド手段、接着剤塗布手段、押圧接合手段が、少なくとも2箇所以上の位置で行うことができるから、各工程の分散化によって効率のよい生産性が確保できる。
また、前記スライド手段は、環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材10-1〜10-8の上下動を規制する規制板53を有するものであるから、環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材10-1〜10-8の上下動を規制し、扇形に打ち抜いた扇形摩擦材10-1〜10-8が重なり合うことがない。
そして、前記スライド手段は、環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材10-1〜10-8を吸引して位置決めし、縮径の際に吸引力を弱める吸引手段59を有するから、扇形摩擦材10-1〜10-8の初期位置を正確に定め、かつ、無駄な動きが生じないように縮径の際に吸引力を弱め、正確に移動させるものであるから、規制板53のような外力を加える手段が不要となり、全体の構造を簡単化することができる。
10-1〜10-8 扇形摩擦材
20 供給路
30,130 配置金型
40,140 摩擦材移動手段
41 吸引ヘッド
42 空気吸引通路
50 縮径金型
53 規制板
55 摺動リング金型
56 縮径本体金型
59 吸引手段
60 クラッチピストン
70 加圧手段
150 縮径金型
151 内側縮径金型
155 外側縮径金型
170 加圧手段
Claims (7)
- 扇形に打ち抜いた複数枚の扇形摩擦材を配置金型に略環状に配置する略環状配置手段と、
前記略環状に配置した複数枚の扇形摩擦材を、その径が小さくなるように移動させるスライド手段と、
前記複数枚の扇形摩擦材の一面とクラッチピストンの前記扇形摩擦材を接合する面の一方または両方に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、
前記複数枚の扇形摩擦材の一面を前記クラッチピストンの前記複数枚の扇形摩擦材を接合する面に押圧して接着する押圧接合手段とを具備し、
前記スライド手段は、テーパ面を有するリング金型と前記略環状に配置した複数枚の扇形摩擦材との相対移動によって縮径することを特徴とするロックアップクラッチ用摩擦材の製造装置。 - 前記スライド手段は、略環状に配置した扇形に打ち抜いた前記扇形摩擦材の中心方向への移動時に生ずる上下動を規制する規制板を有していることを特徴とする請求項1に記載のロックアップクラッチ用摩擦材の製造装置。
- 前記スライド手段は、略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材を吸引して位置決めし、縮径の際に吸引力を弱めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロックアップクラッチ用摩擦材の製造装置。
- 扇形に打ち抜いた複数枚の扇形摩擦材を配置金型に略環状に配置する略環状配置工程と、
前記複数枚の扇形摩擦材を、その径が小さくなるように移動させるスライド工程と、
前記複数枚の扇形摩擦材の一面とクラッチピストンの前記扇形摩擦材を接合する面の一方または両方に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記複数枚の扇形摩擦材に押圧して、前記扇形摩擦材の一面を前記クラッチピストンの前記複数枚の扇形摩擦材を接合する面に接着する押圧接合工程と
を具備することを特徴とするロックアップクラッチ用摩擦材の製造方法。 - 前記スライド工程は、テーパ面を有するリング金型と前記略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材との相対移動によって縮径することを特徴とする請求項4に記載のロックアップクラッチ用摩擦材の製造方法。
- 前記スライド工程は、前記略環状に配置した扇形に打ち抜いた前記扇形摩擦材の中心方向への移動時に生ずる上下動を規制する規制板を有していることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のロックアップクラッチ用摩擦材の製造方法。
- 前記スライド工程は、前記略環状に配置した扇形に打ち抜いた扇形摩擦材を吸引して位置決めし、縮径の際に吸引力を弱めることを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか1つに記載のロックアップクラッチ用摩擦材の製造方法。
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