JP7318877B1 - 積層体の製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば特許文献1には、打ち抜き部において帯状磁性金属板を所定形状のコア材に打ち抜いた後、接着剤塗布部において各コア材の裏面に接着剤を塗布し、一体化部において各コア材を積層硬化させることによって積層コアを得る方法が開示されている。
すなわち、軟磁性材料自体が極めて薄いため、コア材はダイ内部で多少湾曲されながら打抜かれることとなり、パンチによって押し込まれる際にダイ内面と擦れ合うことで垂直落下が妨げられることが予想される。
また、打抜き材が湾曲された状態で治具内に積層されていくと、接着剤との密着性が悪くなり、積層固定強度が低下することも懸念される。
この結果、完成した積層体の形崩れを防止しながら、比較的広い排出部の貫通孔を介して外部に容易に取り出すことが可能となる。
図1に示すように、本発明に係る積層体の製造装置10は、ダイ12及びパンチ14からなるプレス金型と、ダイ12の貫通孔15内に摺動自在に配置された受け治具16と、ストリッパープレート18と、接着剤20を供給するディスペンサ22と、加工対象物24を搬送するローラ26と、製品取出し用のロボットハンド(図示省略)と、制御部28を備えている。
この接続口34に吸気管(図示省略)を接続し、図示しない真空ポンプを稼働させることにより、吸気口32からのエア吸引が実現される。
ダイ12の貫通孔15は、パンチ14の外形に対応した形状・寸法の上端開口(切れ刃部)15aを備えており、その下端開口15bは座ぐり孔40の上端開口40aと連通している。
また、座ぐり孔40の下端開口40bは、貫通孔15の下端開口15bよりも広くなるように形成されている。
パンチ14の下端面14aには、接着剤20を非接触で収納するのに十分な寸法・形状を備えた凹部46が形成されている。
このストリッパープレート18は、パンチ14が上昇する際に加工対象物24をパンチ14から引き剥がす役割をも担う。
なお、加工対象物24の表面にプレス加工油は塗布されていない。
ここでは、便宜上5枚の打ち抜き材によって積層体が完成するものとして説明するが、積層枚数は「5」に限定されるものではなく、実際にはより多数枚の打抜き材によって積層体が形成される。
この際、ストリッパープレート18も一緒に下降し、加工対象物24の表面が平坦になるよう押さえ込む。
この際、打抜き材50aの表面に塗布された接着剤20は、パンチ14の凹部46内に収納されるため、パンチ14の先端面に付着することはない。
また、受け治具16のバネ部材36の弾性力により、パンチ14の当接による衝撃が吸収される。
また、ディスペンサ22からは新たな接着剤20が加工対象物24の表面に滴下される。
この時点で、Z軸ステージの駆動軸38は打抜き材50aの厚さ分だけ下降している。
この結果、打ち抜かれた2層目の打抜き材50bは上記と同様、ダイ12の貫通孔15内に待機していた受け治具16によって受け止められる。
この場合も、打抜き材50bの表面に塗布された接着剤20は、パンチ14の凹部46内に非接触で収納される。
直前に打ち抜かれた2層目の打抜き材50bは、上記のように1層目の打抜き材50aの上面に塗布された接着剤20によって固着されるため、パンチ14が上昇して挟持状態が解除された後も受け治具16側に保持されており、平面方向への位置ずれが生じることがない。
この時点でも、Z軸ステージの駆動軸38は打抜き材50bの厚さ分だけ下降している。
図示の通り、この最上層の打抜き材50eとなるべき加工対象物24の表面には接着剤20が塗布されていない。これは、最上層の打抜き材50eの打抜き時に接着剤20がパンチ14とダイ12の間の位置に来ないように、予めディスペンサ22による接着剤20の滴下のタイミングが制御されているためである(図5参照)。
また、これに呼応して受け治具16の方も深く下降する結果、打抜き材50a~50eの積層体52は、パンチ14の下端面14aと受け治具16の上端面16aによって挟持された状態で、狭い貫通孔15からより広い座ぐり孔40側へと移送される。
上記のように積層体52はダイ12の貫通孔15からスペースに余裕のある座ぐり孔40側に押し出されているため、容易に排出可能となる。
積層体52を取り出した後、さらなる接着強度を得るために樹脂含浸等による接着工程を設けてもよい。
この後、パンチ14、ストリッパープレート18及び受け治具16は、それぞれ元の位置まで上昇し、次の積層体52の加工に移行する。
12 ダイ
14 パンチ
15 ダイの貫通孔
16 受け治具
18 ストリッパープレート
20 接着剤
22 ディスペンサ
24 加工対象物
26 ローラ
28 制御部
32 吸気口
36 バネ部材
38 Z軸ステージの駆動軸
40 座ぐり孔
42 排出部
46 パンチの凹部
50a 1層目(最下層)の打抜き材
50b 2層目の打抜き材
50c 3層目の打抜き材
50d 4層目の打抜き材
50e 5層目(最上層9の打抜き材
52 積層体
Claims (7)
- パンチ及びダイよりなるプレス金型と、
加工対象物をパンチとダイとの間に順次搬送する搬送機構と、
加工対象物の上面に接着剤を所定のタイミングで塗布するディスペンサとを備え、
パンチの下降及び上昇を繰り返すことによって加工対象物が複数回打ち抜かれ、打抜き材の積層体がダイの貫通孔内に形成される構造の装置であって、さらに、
ダイの貫通孔内に受け治具が配置され、
パンチの下端面には凹部が形成され、
加工対象物をパンチが打ち抜く際には、加工対象物の上面に配置された接着剤がパンチの凹部内に非接触で収納されると共に、打抜き材がパンチの下端面と受け治具の上端面との間で挟持され、
積層体の2層目以降の打抜き材は、一つ下に位置する打抜き材の上面に塗布された接着剤によって相互に固定されることを特徴とする積層体の製造装置。 - 積層体の最上層を構成する打抜き材を打ち抜く際、上記加工対象物の上面に接着剤が不存在となるように、上記ディスペンサによる接着剤塗布のタイミングが制御されることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造装置。
- 上記受け治具にはZ軸ステージの駆動軸が接続されており、
パンチによる打抜き動作に応じて受け治具が必要量下降することを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造装置。 - 上記ダイの下端には、ダイの貫通孔と連通する貫通孔を備えた排出部が設けられており、
排出部の貫通孔の下端開口は、ダイの貫通孔の下端開口よりも広く形成されており、
積層体の最上層を構成する打抜き材の打抜きが完了した際、パンチが打抜き動作時の下死点を越えて下降すると共に、Z軸ステージの駆動によって受け治具も必要量下降することにより、パンチの下端面と受け治具の上端面によって挟持された状態の積層体がダイの貫通孔から排出部の貫通孔まで移送されることを特徴とする請求項3に記載の積層体の製造装置。 - 受け治具とZ軸ステージの駆動軸との間には、弾性部材が介装されていることを特徴とする請求項3に記載の積層体の製造装置。
- 上記受け治具の上端面には吸気口が形成され、
積層体の最下層を構成する打抜き材は、吸気口からのエア吸引によって受け治具の上端面に固定されることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の積層体の製造装置。 - 請求項1~3に記載の何れかの製造装置を用いて、複数枚の打抜き材間が接着剤によって固定された積層体を製造する方法。
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JP2015188873A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 株式会社ケーヒン | 塗布装置及び塗布方法 |
WO2019180856A1 (ja) * | 2018-03-21 | 2019-09-26 | 黒田精工株式会社 | 積層鉄心の製造装置及び製造方法 |
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