[画像形成装置の断面図]
図1は、本実施例に適用される画像形成装置の構成を示す断面図、および画像形成装置本体とオプション給紙装置間の通信インターフェース図である。カラーレーザプリンタを画像形成装置本体とし、増設可能なオプション給紙装置を装着可能にし、画像形成装置本体とオプション装置で画像形成装置を構成している。図1−1(a)は、1つの給紙機能を有する1段タイプのオプション給紙装置101,102,103,104を、積重ねて装着した例である。図1−2(b)は、2つの給紙機能を有する2段タイプのオプション給紙装置105,106を、積重ねて装着した例である。図1−2(c)は、3つの給紙機能を有する3段タイプのオプション給紙装置107と、1段タイプのオプション給紙装置104を、積重ねて装着した例である。図1−2(d)は、4つの給紙機能を有する4段タイプのオプション給紙装置108を装着した例である。
まず、図1−1全体構成を説明する。画像形成装置本体100は、4個の像担持体である感光体ドラム1(1a〜1d)を有している。それぞれの感光体ドラム1a〜1dの周囲には回転方向に従って順に、感光体ドラム表面を一様に帯電する帯電手段2(2a〜2d)、画像情報に基づいてレーザービームを照射し感光体ドラム上に静電潜像を形成する露光手段3(3a〜3d)が配設されている。更に、トナーを付着して顕像化する現像手段4(4a1〜4d1、4a2〜4d2)、トナー像を用紙に転写する転写部材5(5a〜5d)、ドラム表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段6(6a〜6d)等が配設され、画像形成手段が構成されている。ここで、感光体ドラム1と帯電手段2、現像手段4、クリーニング手段6は一体的にカートリッジ化され、プロセスカートリッジ7(7a〜7d)を形成している。給送部20a〜20eから給送された用紙は、搬送ベルトで構成した搬送手段9により画像形成手段へ搬送され、各色のトナー像が順次転写されて多色画像が形成された後、定着手段10で加熱定着されて排出ローラ対11によって排紙トレイ12に排出される。
次に、給送部20a、20b、20c、20d、20eについて説明する。装置本体の本体給送部20aから給紙する際は、カセットピックアップローラ21aと分離搬送ローラ22aによって一枚ずつ分離給送され、搬送ローラ23aで搬送され、搬送センサ24aで記録紙を検出し、レジストローラ8によって搬送手段9に搬送される。
オプション給紙装置101〜108には、オプション給送部20b、20c、20d、20eのうち複数(少なくとも1個)から構成される。1段タイプのオプション給紙装置101〜104は給紙機能としての給送部を1個、2段タイプのオプション給紙装置105,106は給紙機能としての給送部を2個有する。また、3段タイプのオプション装置107は給紙機能としての給送部を3個、4段タイプのオプション装置108は給紙機能としての給送部を4個有している。これらオプション給紙装置から用紙を給紙して画像形成する場合には、オプション給紙装置内のピックアップローラ21b〜21eおよび分離搬送ローラ22b〜23eによって一枚ずつ用紙が分離給送される。そして、オプションカセット搬送ローラ23b〜23eで搬送し、搬送センサ24b〜24eで記録紙を検知し、さらに搬送ローラ23a、レジストローラ8によって搬送手段9に搬送される。また、図示していないものの、それぞれの給送部に記録紙が格納されているかどうかを検知する紙有無センサも有している。
画像形成部(図2の31に相当)について説明する。像担持体としての感光体ドラム1は、アルミニウム製シリンダの外周面に有機光導電体層(OPC)を塗布して構成したものである。感光体ドラム1はその両端部をフランジによって回転自在に支持されており、一方の端部に図示しない駆動モータから駆動力を伝達することにより、図に対して反時計回りに回転駆動される。各帯電手段2は、ローラ状に形成された導電性のローラで、これを感光体ドラム1表面に当接させると共に、図示しない電源によって帯電バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム1表面を一様に帯電させるものである。露光手段3はポリゴンミラーを有し、このポリゴンミラーには図示しないレーザーダイオードから画像信号に対応する画像光が照射される。現像手段4は、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のトナーを収納したトナー収納部4a1〜4d1を有している。そして、感光体表面に隣接し、図示しない駆動部により回転駆動されると共に、図示しない現像バイアス電源により現像バイアス電圧を印可することにより現像を行う現像ローラ4a2〜4d2等から構成される。
また、後述する転写搬送ベルト9の内側には、4個の感光体ドラム1a〜1dに対向して、転写搬送ベルト9に当接する転写部材5a〜5dがそれぞれ併設されている。これら転写部材5a〜5dは図示しない転写バイアス用電源で接続されている。そして、転写部材5a〜5dから正極性の電化が転写搬送ベルト9を介して用紙に印加され、この電界により感光体ドラム1に接触中の用紙に、感光体ドラム1上の負極性の各色トナー像が順次転写され、多色画像が形成される。
用紙搬送部(図2の32に相当)について説明する。給送部20a〜20eより給送された用紙は、レジストローラ8および搬送手段9によって画像形成領域に搬送される。搬送手段9を構成する記録材担持体としての転写搬送ベルトは、駆動ローラ9aと従動コロ9b,9cで張架支持され、すべての感光体ドラム1a〜1dに対向して配設されている。転写搬送ベルト9は、感光体ドラム1に対向する外周面に用紙を静電吸着して上記感光体ドラム1に用紙を接触させるべく、駆動ローラ9aによって循環移動する。これにより用紙は転写搬送ベルト9により転写位置まで搬送され、感光体ドラム1上のトナー像が転写される。また、転写搬送ベルト9の最上流位置には、該ベルト9と共に用紙を挟持し、かつ用紙をベルト9に吸着させる吸着ローラ9eが配設されている。用紙の搬送に際しては、前記吸着ローラ9eに電圧を印加することで、対向して設置された従動コロ9cとの間に電界を形成し、転写搬送ベルト9及び用紙の間に誘電分極を発生させて両者に静電吸着力を生じさせる。
定着部(図2の33に相当)について説明する。定着手段10は、用紙上に形成した画像に熱及び圧力を加えてトナー像を定着させるものであり、定着ベルト10aと弾性加圧ローラ10bとを有している。弾性加圧ローラ10bは定着ベルト10aを挟み、ベルトガイド部材と所定の圧接力をもって所定幅の定着ニップ部を形成している。定着ニップ部が所定の温度に立ち上がって温調された状態において、画像形成部から搬送された未定着トナー画像が形成された用紙が定着ニップ部の定着ベルト10aと弾性加圧ローラ10bとの間に画像面が上向き、即ち定着ベルト面に対向して導入される。そして、定着ニップ部において画像面が定着ベルト10aの外面に密着して定着ベルト10aと一緒に定着ニップ部を挟持搬送されていく。この定着ニップ部を定着ベルト10aと一緒に用紙が挟持搬送されていく過程において、定着ベルト10aで加熱され、用紙上の未定着トナー画像が加熱定着される。
排紙部(図2の34に相当)について説明する。定着部10から搬送された用紙は、排出ローラ対11で搬送し、排紙トレイ12に排紙され、積載される。
画像形成装置本体とオプション給紙装置の間の通信インターフェースについては、図2のブロック図を先に説明してから、後述する。
図2は、本発明の第1の実施例を示す画像形成装置における機能構成を示すブロック図である。図2−1(a)は図1−1(a)と、図2−1(b)は図1−2(b)と、図2−2(c)は図1−2(c)と、図2−2(d)は図1−2(d)に対応している。画像形成装置本体100には、本体制御部200があり、具体的にはマイクロコンピュータで構成される。本体制御部200は、PCなどの外部機器110からインターフェースを介して送られてくる印刷画像データを受信したり、画像形成装置の状態を送信したりする。
本体制御部200は、給送部20aに対して記録紙の給送制御を行って記録紙の給送を行い、画像形成部31に対してレーザ駆動や高圧駆動などの電子写真プロセスを制御して画像を形成する。そして、用紙搬送部32に対して画像形成部に記録紙を搬送制御して搬送し、定着部33に対して定着温度を制御して記録紙のトナー画像を加熱定着させ、排紙部34に対して記録紙の排出搬送を制御して印刷された記録紙を排出する。
また、画像形成装置本体100には、本体制御部200と接続された表示操作パネル35を有しており、ユーザからの操作を受付けたり、ユーザにメッセージ表示したりする。オプション給紙装置101〜108には、オプション制御部210〜280があり、マイクロコンピュータで構成される。オプション制御部は、シリアルインターフェースで本体制御部200と通信しながら、前述した給送部20b,20c,20d,20eに対して記録紙の給送制御を行って記録紙の給送を行い、画像形成装置本体へ記録紙を渡す。
図1に戻り、画像形成装置本体とオプション給紙装置の間の通信インターフェースについて、説明する。
図1−1(a)では、オプション給紙装置101〜104は、オプション制御部210〜240と、スイッチ215、225、235、245から構成される。画像形成装置本体100の本体制御部200と、オプション給紙装置のオプション制御部210〜240はカスケード(縦続、直列)接続されている。インターフェース信号としては、通信の同期を取るためのクロック信号(以下、「CLK信号」と称する)として本体制御部200側がCLK送信信号201、オプション制御部210〜240側がCLK受信信号211,221,231,241で接続する。また、装置本体からオプション給紙装置へデータ送信するコマンド信号(以下、「CMD信号」とも称する)として本体制御部200側がCMD送信信号202、オプション制御部210〜240側がCMD受信信号212〜242で接続する。そして、オプション給紙装置から装置本体へデータ送信(返信)するステータス信号(以下、「STS信号」と称する)として本体制御部200側がSTS受信信号203、オプション制御部210〜240側がSTS送信信号213〜243で接続される。CMD受信信号212〜242は、給紙装置内で分岐し、コマンド割込み信号(以下、「CMD割込み信号」と言う)214〜244として、オプション制御部210〜240の割込みポートに入力され、この信号がLowになれば割込みが発生する設定をしておく。スイッチ215,225,235,245は、カスケード接続されたオプション制御部210〜240のCMD信号の接続状態(接続もしくは非接続)を切替えることができる。
図1−2(b)では、オプション給紙装置105,106は、オプション制御部250、260と、スイッチ255、265から構成される。画像形成装置本体100の本体制御部200と、オプション給紙装置のオプション制御部250,260はカスケード接続されている。インターフェース信号としては、CLK信号として本体制御部200側がCLK送信信号201、オプション制御部250,260側がCLK受信信号251,261で接続する。また、CMD信号として本体制御部200側がCMD送信信号202、オプション制御部250,260側がCMD受信信号252,262で接続する。そして、STS信号として本体制御部200側がSTS受信信号203、オプション制御部250,260側がSTS送信信号253,263で接続されている。
CMD受信信号252,262は、オプション給紙装置内で分岐し、CMD割込み信号254,264として、オプション制御部250,260の割込みポートに入力され、この信号がLowレベルになったら割り込みを発生させる設定をしておく。また、スイッチ255,265は、カスケード接続されたオプション制御部250,260のCMD信号の接続状態(接続もしくは非接続)を切替えることができる。
図1−2(c)では、オプション給紙装置107,104は、オプション制御部270、240と、スイッチ275、245から構成される。画像形成装置本体100の本体制御部200と、オプション給紙装置のオプション制御部270,240はカスケード接続されている。インターフェース信号としては、CLK信号として本体制御部200側がCLK送信信号201、オプション制御部270,240側がCLK受信信号271,241で接続する。また、CMD信号として本体制御部200側がCMD送信信号202、オプション制御部270,240側がCMD受信信号272,242で接続する。そして、STS信号として本体制御部200側がSTS受信信号203、オプション制御部270,240側がSTS送信信号273,243で接続されている。CMD受信信号272,242は、オプション給紙装置内で分岐し、CMD割込み信号274,244として、オプション制御部270,240の割込みポートに入力され、この信号がLowレベルになったら割り込みを発生させる設定をしておく。また、スイッチ275,245は、カスケード接続されたオプション制御部270,240のCMD信号の接続状態(接続もしくは非接続)を切替えることができる。
図1−2(d)では、オプション給紙装置108は、オプション制御部280と、スイッチ285から構成される。画像形成装置本体100の本体制御部200と、オプション給紙装置のオプション制御部280は接続されている。インターフェース信号としては、CLK信号として本体制御部200側がCLK送信信号201、オプション制御部280側がCLK受信信号281で接続する。また、CMD信号として本体制御部200側がCMD送信信号202、オプション制御部280側がCMD受信信号282で接続する。そして、STS信号として本体制御部200側がSTS受信信号203、オプション制御部280側がSTS送信信号283で接続されている。
CMD受信信号282は、オプション給紙装置内で分岐し、CMD割込み信号284として、オプション制御部280の割込みポートに入力され、この信号がLowレベルになったら割り込みを発生させる設定をしておく。また、スイッチ285は、さらにカスケード接続されるオプション装置へのCMD信号の接続状態(接続もしくは非接続)を切替えることができる。
まず、スイッチを切替えながら、カスケード接続されたオプション給紙装置のCMD信号を順次接続して、それぞれのオプション給紙装置の給紙機能(給送部)に給紙機能個別の識別ID番号を付加していく。ID番号登録方法については、後でフローチャートにて詳細に説明を行う。
本発明では、給紙機能(給送部)ごとの識別番号としてID番号を登録するため、図1−1(a)〜図1−2(d)いずれのオプション給紙装置が接続されても、表1のように、給紙機能ごとにID番号が割り付けられる。画像形成装置本体100の本体制御部200は、オプション給紙装置のタイプ(1段タイプ〜4段タイプ、これらの種々な組合せ)に無関係に、給紙機能(給送部)ごとのID番号で、オプション制御部に対して通信しながら給紙搬送制御を行えるようになった。
ID番号=1は給紙機能1のみを対象、ID番号=2は給紙機能2のみを対象、ID番号=3は給紙機能3のみを対象、ID番号=4は給紙機能4のみを対象とした特定機能通信である。ID番号=0は、全給紙機能を対象としたブロードキャストであり、ID番号=6は給紙機能1と給紙機能2を対象としたグループキャストであり、ID=7は給紙機能1と給紙機能2と給紙機能3を対象としたグループキャストである。本発明ではオプション機能単位にしたことで、オプション給紙装置内に複数の給紙機能がある場合でも、装置内の一部の給紙機能と別の装置内の一部の給紙機能の同期制御が可能となった。
最も下段に位置する給紙機能4から給紙搬送する場合には、画像形成装置本体まで給紙機能1〜4の全てを経由して搬送する。そのため、給紙機能をまたがって引っ張りや突っ込みが発生しないよう、給紙機能1〜4をモータ駆動停止など同期制御できるようID=0のブロードキャストを使う。また、給紙機能3から給紙搬送する場合には、給紙機能1〜3で同期制御できるようID=7のグループキャストを使う。給紙機能2から給紙搬送する場合には、給紙機能1〜2で同期制御できるようID=6のグループキャストを行う。例えば、給紙機能3(給送部20d)から給紙したい場合、オプション給紙装置105の給送部20b(ID番号=1)と20c(ID番号=2)と、オプション給紙装置106の給送部20d(ID番号=3)を、同期駆動させることが可能となった。
なお、ID番号=5は、図1−1(a)〜図1−2(d)にて、最も下の位置に、さらにオプション装置を装着したことを想定して、5個目の給紙機能にID登録のやりとりをし、5個目の給紙機能にID登録されたことをもって過多エラー判断する場合に用いる。この例では、各オプション給紙装置は、画像形成装置本体から電源供給されて動作し、画像形成装置本体の電源容量として給紙機能4個までを動作保障しており、5個以上だと給紙動作したときに電源容量不足になってしまうと仮定とした。
図3は、本発明の第1の実施例を示す画像形成装置における通信タイムチャートである。図3−1(a)は図1−1(a)および図2−1(a)と、図3−2(b)は図1−2(b)および図2−1(b)と、図3−3(c)は図1−2(c)および図2−2(c)と、図3−4(d)は図1−2(d)および図2−2(d)に対応している。
図3−1(a)の上側チャートは特定のオプション機能に個別に通信する場合のタイムチャートである。オプション給紙装置101〜104は通信開始前に、CMD割込み信号214,224,234,244の割込みを許可状態にする。この実施例では、Lowレベルで割込みが入るよう設定している。画像形成装置本体の本体制御部200は、CMD送信信号202をLowにして通信を開始する。オプション給紙装置101〜104は、CMD割込み信号214〜244で割込みが発生するので、通信開始を判断して、装置内にある給紙機能の搬送センサと紙有無センサの情報を返信すべくセンサステータス送信とコマンド受信の準備を行う。そして、STS信号213〜243をLowレベルにする。
本体制御部200は、CLK信号に同期させてコマンドデータをCMD信号で送出するとともに、オプション装置からのセンサ情報をステータスデータのSTS信号で受信する。同時に、オプション給紙装置は、CLK信号に同期して、コマンドデータをCMD信号で受信するとともに、ステータスデータのSTS信号で送信する。この実施例では、8bit通信として、コマンドデータとステータスデータは2回の通信で1つのデータとしている。コマンドデータは、16bitとして、図のようにID番号とコマンド内容とパリティビット(P)で構成される。8bit2回の同時送受信が完了したら、オプション給紙装置は、パリティチェック後に、コマンドデータに付加されているID番号が自身に存在する給紙機能の識別IDと同じかどうか判断する。このタイムチャート例では、識別ID番号=3を付加したコマンドで、給紙機能3(給送部20d)へのコマンド対象例である。対象外のオプション装置101、102、104は、自身に存在する給紙機能の識別IDと異なると判断し、ステータスデータをFFh(全てHigh)に用意して、次のステータス送信準備をして、STS信号213、223、243をHighにする。
対象のオプション装置103は、自身に存在する給紙機能3の識別IDと同じと判断して、受信したコマンドデータが給紙機能3へのコマンドデータと判断する。そして、コマンド内容を解析してコマンドの意味を理解し、そのコマンドに返送するステータスデータを用意し、そのステータス送信準備をしてSTS信号233をHighにする。ステータスデータは、図にあるように、エラーの有無を示すエラービット(E)とステータス内容14bitとパリティビット(P)で構成される。
オプション装置103はコマンド解析とステータス作成を行うため、対象外のオプション装置に比べてSTS信号をHighにするのが遅くなる。STS信号はLowTrueのwierdOR接続としてあり、すべてのオプション給紙装置のSTS信号213,223,223,243がHighになると、STS受信信号203もHighになる。その結果、本体制御部200は、STS受信信号203のHighを確認して、CLK信号に同期させて、STS信号でステータスデータを受信する。オプション給紙装置101〜104は、CLK信号に同期させてSTS信号213,223,233,243でステータスデータを送信する。WiredOR接続されたSTS受信信号203としては、オプション給紙装置103のステータスデータと同じデータを、本体制御部200は受信し、ステータスデータの解析を行う。
オプション装置101〜104は、ステータス送信を終了したら、STS信号213,223,233,234をLowにし、次の通信のための準備が整ったら、STS信号をHighにする。コマンドの対象であったオプション装置103は、受信したコマンドの実行を行うこともあり、このときには、他の対象外の装置に比べて、次の通信の準備が遅れるため、STS信号のHighが遅れる。本体制御部200は、すべてのオプション装置のSTS受信信号203がHighになるのを確認して、次の通信に移る。
図3−1(a)の下側チャートは、ブロードキャスト通信あるいはグループキャスト通信の通信タイムチャートである。コマンドに付加させるID番号=0の場合は、特別に全てのオプション機能を対象としたブロードキャストIDを意味させる。そして、ID番号=0でコマンド送信すると、全てのオプション装置で自身に存在するオプション機能へのコマンドだと判断し、コマンド解析をして実行を行う。ID番号=6,7の場合には、特別に一部のオプション機能を対象としたグループキャストIDを意味させ、ID=6でコマンド送信すると、オプション装置内のオプション機能でID=1,2のいずれかに確定したオプション機能へのコマンドだと判断する。そして、ID=7でコマンド送信すると、オプション装置内のオプション機能でID=1〜3のいずれかに確定したオプション機能へのコマンドだと判断し、該当するオプション機能であればコマンド解析して実行を行う。
本体制御部200への返送ステータスは上側チャートと異なる。各オプション給紙機能がコマンドを正常受信できない受信エラーか、コマンドを受信できたが未対応コマンドエラーか、コマンドを受信し対応しているコマンドだったが実行条件を満たさない実行エラーか、コマンドを受信して実行できる正常状態かを返送する。すなわち、2bitずつの通知情報として所定の位置へステータスデータとして返送する。対象外のオプション給紙機能の場合には、2bitずつの所定の位置へは1(High)として返送する。対象となったオプション機能を有するオプション装置が対象となったオプション機能に対してコマンド実行するため、次の通信準備を完了してSTS信号をHighにするまでの時間は、そのような装置は長くなっている。
図3−2(b)では、2段タイプのオプション給紙装置を2つ重ねた形態であり、オプション装置105のオプション制御部250は2つのオプション機能(給紙機能1=給送部20bでID=1、給紙機能2=給送部20cでID=2)を有する。また、オプション装置106のオプション制御部260は2つのオプション機能(給紙機能3=給送部20dでID=3、給紙機能4=給送部20eでID=4)を有している。そのため、オプション制御部250は存在するオプション機能ID=1および2を使い分けてコマンド解析をするとともに、STS信号253には両方のオプション機能についてのセンサ情報、ステータス内容、通知内容を返送する。同様に、オプション制御部260は存在するオプション機能ID=3および4を使い分けてコマンド解析をするとともに、STS信号263には両方のオプション機能についてのセンサ情報、ステータス内容、通知内容を返送する。
図3−3(c)では、3段タイプのオプション給紙装置107と1段タイプのオプション給紙装置104を重ねた形態である。オプション装置107のオプション制御部270は3つのオプション機能(給紙機能1=給送部20bでID=1、給紙機能2=給送部20cでID=2、給紙機能3=給送部20dでID=3)を有する。そして、オプション装置104のオプション制御部240は1つのオプション機能(給紙機能4=給送部20eでID=4)を有している。そのため、オプション制御部270は存在するオプション機能ID=1、2、3を使い分けてコマンド解析をするとともに、STS信号273には3つのオプション機能についてのセンサ情報、ステータス内容、通知内容を返送する。
図3−4(d)では、4段タイプのオプション給紙装置108である。オプション制御部280は4つのオプション機能(給紙機能1=給送部20bでID=1、給紙機能2=給送部20cでID=2、給紙機能3=給送部20dでID=3、給紙機能4=給送部20eでID=4)を有している。そのため、オプション制御部280は存在するオプション機能ID=1〜4を使い分けてコマンド解析をするとともに、STS信号283には4つのオプション機能についてのセンサ情報、ステータス内容、通知内容を返送する。
図3(a)、(b)、(c)、(d)の通信チャートを比較するとわかるように、各オプション給紙装置は自身に存在する複数(1個も含む)のオプション給紙機能に対してオプション給紙機能ごとのID番号を区別して通信を行う。このことによって、本体制御部200のSTS受信信号203は、どの組合せでも同じ信号となっており、本体制御部200にとってはオプション給紙機能ごとに扱うことで、オプション装置内のオプション機能構成を意識することなく通信ができる。そのため、オプション給紙機能単位で給紙制御もでき、1回の通信で各オプション機能のセンサ状態などを取得して紙の搬送位置や紙有無を正確に知ることにより高速な給紙制御が可能となった。
図4は、本発明の第1の実施例における画像形成装置本体の本体制御部のID登録制御のフローチャートである。
本体制御部200は、オプション機能に登録するID番号(1,2,3と順次進める)を決定する(S401)。具体的には、最初はID番号=1とID番号確定を行う。通信開始を知らせるため、CMD信号をLowにする(S402)。
登録すべきID番号(最初はID番号=1)を付加したID登録コマンドを、コマンドデータとして設定する(S403)。CLK信号に同期させてCMD信号でコマンドデータを送信する(S404)。
STS信号がHighになるのを待ってCLK信号に同期してステータス受信を行う(S405)。受信したステータスを解析してID登録ができたことを意味するID登録通知ステータスかどうか判断する(S406)。そして、ID登録通知ステータスが返信されていれば、まだ別のオプション機能が接続されている可能性があるので、S401に戻り今度はID番号=2と決める。
これを繰返し、オプション機能20bにID番号=1を、オプション機能20cにID番号=2を、オプション機能20dにID番号=3を、オプション機能20eにID番号=4を登録する。ID番号=5のID登録コマンドに対しては、ID登録通知ステータスが返送されないため、全オプション機能のID登録が終った(登録完了)と判断して(S406)、終了する。
なお、ID番号=5のID登録コマンドに対し、ID登録通知ステータスが返送された場合(ユーザが図1のいずれかで更に最下段にオプション装置を装着した場合)は、オプション機能数nが最大数4個を超えた(最大数超え)と判断する(S407)。そして、オプション給紙機能の装着過多エラーとしてユーザにオプション機能を減らしてもらうようメッセージを促して(S408)、終了する。
過多エラーの場合には、電源容量が不足しているとか、オプション装置の積重ねすぎで画像形成装置全体の高さが高くなって転倒時に危険といった理由のため、プリント許可をしないといった処置にしても良い。オプション装置が1段タイプ、2段タイプ、3段タイプ、4段タイプのいずれであろうと、オプション装置のオプション制御部は機能数に応じて、オプション機能ごとにID割付をする(図6で説明する)。そのため、本体制御部200は、オプション機能ごとに表1にようにID登録でき、オプション機能ごとに通信や制御が可能となる。
図5は、本発明の第1の実施例における画像形成装置本体の本体制御部200のコマンド通信制御のフローチャートである。本体制御部200は、図4におけるID登録を終了した後に、通信の対象となるオプション機能を選ぶ(S501)。具体的に各オプション機能(給送部)から記録紙を給送する場合、オプション給紙機能1(給送部20b)からの給送では「オプション給紙機能1」を選び、オプション給紙機能2(給送部20c)からの給送では「オプション給紙機能1と2」を選ぶ。そして、オプション給紙機能3(給送部20d)からの給送では「オプション給紙機能1と2と3」を選び、オプション給紙機能4(給送部20e)からの給送では「オプション給紙機能1と2と3と4つまり全機能」を選ぶ。
通信開始を知らせるため、CMD信号をLowにする(S502)。通信の対象装置が1機能の場合(S503)、その対象機能のID番号を付加したコマンドを、コマンドデータとして設定する(S504)。たとえば、「オプション給紙機能1」のみへ通信する場合には、ID番号=1をコマンド(たとえば給送開始コマンド、給送停止コマンド、速度上昇コマンド、速度低下コマンドなど)に付加する。
CLK信号に同期させてCMD信号でコマンドデータを送信するとともに、STS信号でセンサステータスを受信する(S505)。受信したセンサステータスを解析して各機能の搬送センサと紙有無センサ状態を知る(S506)。STS信号がHighになるのを待ってCLK信号に同期してステータス受信を行う(S507)、受信したステータスを解析してコマンドが実行できたことを意味するステータスかどうか判断して(S508)、終了する。実行できなければ、通信リトライを行うなどのエラー処理はここでは省略している。
通信の対象装置が全機能の場合(S503)、ブロードキャストを意味するID番号=0を付加したコマンドを、コマンドデータとして設定する(S509)。ID番号=0をコマンド(たとえば給送開始コマンド、給送停止コマンド、速度上昇コマンド、速度低下コマンドなど)に付加する。通信の対象機能が「オプション給紙機能1と2」の場合(S510)、グループキャストを意味するID番号=6を付加したコマンドを、コマンドデータとして設定する(S511)。ID番号=6をコマンド(たとえば給送開始コマンド、給送停止コマンド、速度上昇コマンド、速度低下コマンドなど)に付加する。通信の対象機能が「オプション給紙機能1と2と3」の場合(S510)、グループキャストを意味するID番号=7を付加したコマンドを、コマンドデータとして設定する(S512)。
ID番号=7をコマンド(たとえば給送開始コマンド、給送停止コマンド、速度上昇コマンド、速度低下コマンドなど)に付加する。CLK信号に同期させてCMD信号でコマンドデータを送信するとともに、STS信号でセンサステータスを受信する(S513)。受信したセンサステータスを解析して各機能の搬送センサと紙有無センサ状態を知る(S514)。STS信号がHighになるのを待ってCLK信号に同期してステータス受信を行う(S515)、受信したステータスを解析して各機能がコマンドが実行できたかどうかを通知してくる2bit情報を確認して(S516)、終了する。
図6は、オプション給紙装置のオプション制御部のID登録およびコマンド通信制御のフローチャートである。電源投入時(スリープ時にオプション装置の電源がOFFの場合は、電源を再びONするスリープ復帰時も含む)は、全オプション給紙装置101〜108のオプション制御部210〜280は、自身のオプション機能の識別ID番号が未登録状態である。この場合には、オプション制御部はそれぞれのスイッチをCMD信号が非接続になるようにしておく。つまり、スイッチ215、225、235、245、255,265,275,285とも非接続状態としてある。なお、このことは後述する図8、図13でも同様とする。
オプション給紙装置101〜104は、給紙機能(給送部)を1つ有する1段タイプであり、オプション制御部210〜240の制御プログラムは同一であり、自身の給紙機能に識別ID番号を登録したID番号で制御が変わる。また、オプション給紙装置105,106は、給紙機能(給送部)を2つ有する2段タイプであり、オプション制御部205,206の制御プログラムは同一で、自身の2つの給紙機能に別々の識別ID番号を登録したID番号で制御が変わる。
オプション給紙装置107は、給紙機能(給送部)を3つ有する3段タイプであり、オプション制御部207の制御プログラムは、自身の3つの給紙機能に別々の識別ID番号を登録したID番号で制御が変わる。また、オプション給紙装置108は、給紙機能(給送部)を4つ有する4段タイプであり、オプション制御部208の制御プログラムは、自身の4つの給紙機能に別々の識別ID番号を登録したID番号で制御が変わる。ここでは、1段タイプ〜4段タイプで、オプション制御部の制御プログラムは異なるとしているが、どのタイプでも同一の制御プログラムにして、オプション制御部にタイプを判断するために別途ハード信号を実装して、タイプ識別しても良い。
本体制御部200が通信開始を知らせるためにCMD信号をLowにすることで、オプション制御部はCMD割込み信号によって割込みが発生したことを検出する(S601)。オプション制御部は、通信準備のため、自身が有している給紙機能数だけID番号が登録済みかどうか判断して(S602)、未登録であれば、0xFFをセンタステータスとして作成する(S603)。そして、CLK信号に同期してCMD信号でコマンドデータを受信するとともにSTS信号でセンサステータス(ここでは0xFF)を送信する(S604)。
受信したコマンドデータを解析してID登録コマンドか判別し(S605)、ID登録コマンドであれば自身に有する給紙機能の1つにIDとして登録する(S607)。このID登録によって、自身が有している給紙機能数だけID番号が登録済みになったかどうか判断する。そして、給紙機能数分のID番号登録済みになっていれば(S608)、さらに、カスケード接続されているオプション給紙装置のためにCMD信号スイッチを接続に切替る(S609)。CMD信号スイッチを接続に切替えたことで、次の通信では、カスケード接続された次のオプション給紙装置へ通信が伝わるようになる。なお、このS607の処理は、再度割込みがS601で発生し、S602でNOと判定された場合に、1つのオプション給紙装置について、そのオプション給紙装置が有する給紙機能数分だけ繰り返される。
次に、ID登録ができたことを意味するID登録通知のステータスを作成してSTS信号をHighにして(S610)、CLK信号に同期してステータス送信を行いSTS信号をHighにして(S611)、終了する。給紙機能数分のID登録済みになっていなければ(S608)、まだ自身に有する給紙機能にID登録されていないものが存在するため、スイッチの切替えは非接続のままに維持する。この場合、S610,S611を経由して終了した後、また本体制御部より続くID登録コマンド送信を受け、S601,602,603,604,605,607を経由して、残りの給紙機能に対しID登録を給紙機能数分だけ繰返すことになる。
ID登録コマンドでない場合(S605)、コマンドを無視して0xFFをステータスとして作成しSTS信号をHighにし(S606)、CLK信号に同期してステータス送信を行いSTS信号をHighにし(S611)、終了する。
自身に存在する給紙機能数分のID登録済みであれば(S602)、搬送センサおよび紙有無センサ情報を自身に有する各給紙機能ID番号から決まる所定位置に設定したセンサステータスを作成する(S612)。そして、CLK信号に同期してCMD信号でコマンドデータを受信するとともにSTS信号でセンサステータスを送信する(S613)。受信したコマンドデータを解析してID登録コマンド(登録指示)か判別し(S614)、ID登録コマンドならば、既に自身に有する機能数分だけID登録済みにつき無視するため0xFFをステータスとして作成しSTS信号をHighにする(S615)。そして、CLK信号に同期してステータス送信を行いSTS信号をHighにして(S611)、終了する。
ID登録(登録の指示)コマンドでなければ(S614)、コマンドに付加されているID番号が1〜4でかつ、自身に有する給紙機能のID登録番号と同じか判断する(S616)。同じであれば、自身が有する給紙機能のみへのコマンドなので、そのコマンドに対する通知ステータスを作成してSTS信号をHighにする(S617)。そして、CLK信号に同期してステータス送信を行い(S618)、コマンドを実行しSTS信号をHighにして(S619)、終了する。
ID番号が0(S620)、ID番号が6でかつ自身の給紙機能の登録ID番号が1か2と同じもの場合(S622)、ID番号が7でかつ自身に有する給紙機能の登録ID番号が1か2か3と同じもの場合(S623)はS621に進む。すなわち、自身に有する給紙機能のうち対象となった給紙機能に対してのコマンドなので対象となったID番号で決まる所定位置に通知2bit情報を設定したステータスを作成してSTS信号をHighにする(S621)。そして、CLK信号に同期してステータス送信を行い(S618)、コマンドを実行しSTS信号をHighにして(S619)、終了する。いずれのブロードキャスト、グループキャストにも該当しない場合には、コマンドを無視するため0xFFをステータスとして作成しSTSをHighにする(S624)。そして、CLK信号に同期してステータス送信を行いSTS信号をHighにして(S611)、終了する。
このように、オプション給紙装置のオプション制御部では、自身の給紙機能数だけ給紙機能毎にID登録し、給紙機能数分だけ繰返しID登録できたことをもって次のオプション給紙装置への通信スイッチを接続状態に切替えて、順次給紙機能ごとにID登録する。そして、オプション制御部は、本体制御部より給紙機能に応じたID番号(個別の給紙機能対象、ブロードキャストによる全給紙機能対象、グループキャストによる一部の給紙機能対象)にてコマンドを受信して、対象となった給紙機能のコマンドを実施する。また、オプション制御部は、自身が有する給紙機能ごとのID番号に基づき、給紙機能ごとのセンサ情報や通知情報を所定のビット位置に設定することで、本体制御部へ効率よく情報伝達ができるようになった。
以上のように、オプション装置に有する各給紙機能ごとにID番号を登録し、オプション装置に有する給紙機能数分だけID番号登録したら次のオプション装置への通信スイッチを接続することで、すべてのオプション装置の各給紙機能ごとにID番号登録できた。また、このような給紙機能ごとのID番号登録手段を有したことで、図1−1(a)〜図1−2(d)のようにオプション給紙装置のタイプ(1段タイプ〜4段タイプ)の組合せによらず、ID番号登録や通信制御を、同一の制御にできた。この結果、販売開始時は、1段タイプのオプション給紙装置しかなく、その後図1−2(b)、(c)、(d)の2段タイプ〜4段タイプのオプション給紙装置を追加する場合、ID番号登録や通信制御が同一なので、本体制御部のプログラムを変更する必要がない。
また、様々なオプション装置タイプに係らず、給紙機能ごとにID番号を登録したことによって、給紙機能ごとのID番号に基づき、給紙機能ごとのセンサ情報や通知情報を所定のビット位置に設定することで、本体制御部へ効率よく情報伝達ができるようになる。そして、搬送用紙の正確な位置を高速に把握できたり、紙有無検知の高速化によってラスト紙の誤検知をなくしたりと、スループット向上を実現できる。更に、給紙機能ごとにID番号を付加し、給紙機能1つ対象の個別通信、ブロードキャスト通信、グループキャスト通信を設けたことで、給紙機能間にまたがって搬送される記録紙を給紙機能間で同期して搬送開始・搬送停止・搬送加速減速が可能となった。また、給紙機能間の記録紙の引っ張りや突っ込みがなくなり、安定した記録紙の搬送を行えるようになった。
更に、オプション給紙機能の上段側の給送を同期とって行っている際には、搬送に不要な下段側の給送は行わないこともできるため、消費電力を抑えることも可能となった。そして、オプション装置数でなく、給紙機能の装着数を数えて過多エラーを判断することで、電源容量不足や高さ制限などの最大数との比較によって、正確な過多エラーを検出できるようになった。
本発明の第2の実施例を図を用いて説明する。なお、本実施例に適用される画像形成装置の構成等は、図1〜図3と同一であり、説明を省略する。
図7は、本実施例における画像形成装置本体の本体制御部のID登録制御フローチャートである。第1の実施例の図4に対して、S701を追加した点が異なる。まず図7のS401乃至406は図4のそれらと同じなので詳しい説明を省略する。ID登録通知ステータスが返信されていれば、通知ステータス内に返答されている登録数を確認する(S701)。そして、今までに登録したオプション機能数に加算して登録数が最大数を超えていなければ(S407)、まだ別のオプション機能の接続の可能性があるので、S401に戻り、ID番号をさきほど登録できた機能数の値を加算した値に決める。
以下この図7のフローチャートでのID番号の決定について具体的に説明する。例えば図1−1(a)の場合は、1段タイプのオプション給紙装置101のオプション制御部210より、“機能数1個をID登録済み”を意味するID登録通知を受信するので、給紙機能1個にID=1が登録されたと判断し、次のID番号=2に決める。図1−2(b)の場合は、2段タイプのオプション給紙装置105のオプション制御部250より、“機能数2個をID登録済み”を意味するID登録通知を受信するので、給紙機能2個にID=1と2が登録されたと判断し、次のID番号=3に決める。
また、図1−2(c)の場合は、3段タイプのオプション給紙装置107のオプション制御部270より、“機能数3個をID登録済み”を意味するID登録通知を受信するので、給紙機能3個にID=1と2と3が登録されたと判断し、次のID番号=4にする。図1−2(d)の形態では、4段タイプのオプション給紙装置108のオプション制御部280より、“機能数4個をID登録済み”を意味するID登録通知を受信するので、給紙機能4個にID=1と2と3と4が登録されたと判断し、次のID番号=5に決める。これを繰返すことで、給紙機能20bにID番号=1を、給紙機能20cにID番号=2を、給紙機能20dにID番号=3を、給紙機能20eにID番号=4を登録する。ID番号=5のID登録コマンドに対しては、ID登録通知ステータスが返送されないため、全オプション機能のID登録が終ったと判断して(S406)、終了する。
なお、ID番号=5のID登録コマンドに対して、ID登録通知ステータスが返送された場合(ユーザが図1のいずれかでさらに最下段にオプション装置を装着してしまった場合)には、オプション機能数が最大数4個を超えたと判断する(S407)。そして、オプション給紙機能の装着過多エラーとしてユーザにオプション機能を減らしてもらうようメッセージを促して(S408)、終了する。
オプション装置が1段タイプ〜4段タイプのいずれであろうと、オプション装置のオプション制御部は機能数に応じて、オプション機能ごとに1回で機能数分だけID割付をする(図8で説明する)。そのため、第1の実施例よりも繰返し回数を減らしたID登録によりID登録の時間が短縮できた上で、本体制御部200は、オプション機能ごとに表1にようにID登録でき、オプション機能ごとに通信や制御が可能となった。
図5は、本実施例における画像形成装置本体の本体制御部のコマンド通信制御のフローチャートであり、第1の実施例と同じにつき説明を省略する。
図8は、オプション給紙装置のオプション制御部のID登録およびコマンド通信制御のフローチャートである。第1の実施例における図6に対して、S607とS608をS801に置換えた点と、S610をS802に置換えた点が異なる。第1の実施例と同じ部分については、説明を簡単にするか省略する。
まず、S601乃至S605については図6のそれらと同じなので詳しい説明を省略する。そして、S605にて、ID登録コマンドであれば自身に有する給紙機能数分だけ各機能にID=指定ID番号、ID=(指定ID番号+1)、〜、ID番号=(指定ID番号+機能数n−1)として1回で登録する(S801)。このID登録によって、自身が有している給紙機能数だけID番号が登録済みになるので、さらに、カスケード接続されているオプション給紙装置のためにCMD信号スイッチを接続に切替る(S609)。
CMD信号スイッチを接続に切替えたことで、次の通信では、カスケード接続された次のオプション給紙装置へ通信が伝わるようになる。ID登録ができたことを意味するID登録通知では、登録した給紙機能の数を情報付加したステータスを作成してSTS信号をHighにし(S802)、CLK信号に同期してステータス送信を行いSTS信号をHighにし(S611)終了する。
具体的には、図1−1(a)の形態では、1段タイプのオプション給紙装置101のオプション制御部210は、給紙機能が1個なので、この給紙機能にID=1を登録し、“機能数1個をID登録済み”を意味するID登録通知を送信する。図1−2(b)の形態では、2段タイプのオプション給紙装置105のオプション制御部250は、給紙機能が2個なので、2つの給紙機能にそれぞれID=1とID=2を登録し、“機能数2個をID登録済み”を意味するID登録通知を送信する。図1−2(c)の形態では、3段タイプのオプション給紙装置107のオプション制御部270は、給紙機能が3個なので、3つの給紙機能にそれぞれID=1とID=2とID=3を登録し、“機能数3個をID登録済み”を意味するID登録通知を送信する。図1−2(d)の形態では、4段タイプのオプション給紙装置108のオプション制御部は、給紙機能が4個なので、4つの給紙機能にそれぞれID=1、ID=2、ID=3とID=4を登録し、“機能数4個をID登録済み”を意味するID登録通知を送信する。実施例1の場合は、1回の通信で、1個の給紙機能にID登録していたため、給紙機能の数だけ繰返しのID登録コマンドが必要であったが、本実施例では1回のID登録コマンドで給紙機能の個数分だけID登録を行うため、ID登録に必要な時間を短縮できる。
ID登録コマンドでない場合(S605)は、コマンドを無視して0xFFをステータスとして作成しSTS信号をHighにし(S606)、CLK信号に同期してステータス送信を行いSTS信号をHighにし(S611)終了する。自身に存在する給紙機能数分のID登録済み(S602)の場合、S612〜S624については、第1の実施例と同じにつき説明を省略する。
このように、オプション給紙装置のオプション制御部では、自身に有する給紙機能数だけ給紙機能ごとに1回でID登録をし、次のオプション給紙装置への通信スイッチを接続状態に切替えて、順次、給紙機能ごとにID登録する。そして、オプション制御部は、本体制御部より給紙機能に応じたID番号(個別の給紙機能対象、ブロードキャストによる全給紙機能対象、グループキャストによる一部の給紙機能対象)にてコマンドを受信して、対象となった給紙機能のコマンドを実施する。
また、オプション制御部は、自身が有する給紙機能ごとのID番号に基づき、給紙機能ごとのセンサ情報や通知情報を所定のビット位置に設定することで、本体制御部へ効率よく情報伝達ができるようになった。
以上説明したように、第1の実施例に対して、オプション装置に有する各給紙機能数分だけ1回で給紙機能ごとにID番号を登録して、本体制御へ登録した給紙機能数を付加したID登録通知を行うことで、ID登録の時間を短縮することが可能となった。
本発明の第3の実施例を図を用いて説明する。第1および第2の実施例では、同じ機能(給紙機能)を複数(1つを含む)有するオプション給紙装置が複数(1つを含む)装着される例であった。本実施例では、異なる機能を複数有するオプション排紙装置を装着する例としている。
図9は、本発明の第3の実施例を説明する断面図および通信インターフェースの図である。図9−1(a)では、画像形成装置本体100の下流に、中間搬送機能を有するオプション中間搬送装置130およびビン排紙機能を有するオプションビン排紙装置131を装着して、画像形成装置を構成した例である。図9−2(b)では、画像形成装置本体100の下流に、中間搬送機能とビン排紙機能の2つの機能を有するオプション排紙装置132を装着して、画像形成装置を構成した例である。画像形成装置本体100は、第1および第2の実施例で説明したものと同じであるので、説明を省略する。
オプション中間搬送装置130は、画像形成装置本体100より記録紙を受け取り、搬送ローラ52〜54で搬送し、オプションビン排紙装置131に記録紙を渡す。中間入口センサ50、中間搬送センサ51で、記録紙の先端と後端を検知して記録紙の位置関係を把握し、記録紙が画像形成装置本体の後端を抜けたら記録紙を加速してオプションビン排紙装置131に渡す。そして、記録紙がオプション中間搬送装置130とオプション排紙装置131にまたがった状態で同期して加速搬送し、紙後端が搬送ローラ54をぬけたら、元の速度に戻して後続の紙を画像形成装置本体100より受け取る。
オプションビン排紙装置131は、オプション中間搬送装置130より記録紙を受け取り、搬送ローラ61,62で搬送し、上段排紙ビン63、中段排紙ビン64、下段排紙ビン65のいずれかに排出する。各排紙ビンは一体となって上下に移動できるようになっており、自由に排紙ビンを選んで排出する。連続印字のときに、排紙ビンを切替えながら排出する場合には、記録紙をオプション中間搬送装置と同期させて加速搬送して、後続紙との紙間を広げて、その間に、排紙ビンを上下させて切替えて排出する。また、排紙搬送センサ66によって、排紙ビンに記録紙が搬送されたかどうかと同時に満載かどうかを検出できるようになっている。
オプション排紙装置132は、中間搬送機能(オプション中間搬送装置の機能)とビン排紙機能(オプションビン排紙装置の機能)を併せ持った一体型のオプション排紙装置である。
通信インターフェースについては、図10のブロック図を説明した後に、説明する。
図10は、本発明の第3の実施例を示す画像形成装置における機能構成を示すブロック図である。図10(a)は図9−1(a)に対応し、図10(b)は図9−2(b)に対応している。画像形成装置本体100については、第1および第2の実施例の図1と同様であるので説明を省略する。図10(a)にて、オプション中間搬送装置130には、オプション制御部300があり、具体的にはマイクロコンピュータで構成される。オプション制御部300は、シリアルインターフェースで本体制御部200と通信しながら、前述の搬送ローラやセンサなど50〜54で構成される中間搬送部41に対して記録紙の搬送制御を行って、記録紙を画像形成装置本体からオプションビン排紙装置へ渡す。
オプションビン排紙装置131には、オプション制御部310があり、具体的にはマイクロコンピュータで構成される。オプション制御部310は、シリアルインターフェースで本体制御部200と通信しながら、前述した搬送ローラやセンサやビンなど60〜66で構成されるビン排紙部42に対して記録紙の排紙搬送制御を行って、記録紙をビンに排出する。
図10(b)にて、オプション排紙装置132には、オプション制御部320があり、具体的にはマイクロコンピュータで構成される。オプション制御部320は、シリアルインターフェースで本体制御部200と通信しながら、前述した搬送ローラやセンサなど50〜54で構成される中間搬送部41に対して記録紙の搬送制御を行って記録紙を画像形成装置本体からビン排紙部42へ渡す。これとともに、前述した搬送ローラやセンサやビンなど60〜66で構成されるビン排紙部42に対して記録紙の排紙搬送制御を行って記録紙をビンに排出する。
図9に戻り、本発明の第3の実施例の通信インターフェースを説明する。図9−1(a)では、オプション中間搬送装置130,オプションビン排紙装置131は、オプション制御部300、310と、スイッチ305、315から構成される。画像形成装置本体100の本体制御部200と、オプション中間排紙装置のオプション制御部300,オプションビン装置のオプション制御部310はカスケード(縦続、直列)接続されている。インターフェース信号としては、通信の同期を取るためのCLK信号として本体制御部200側がCLK送信信号201、オプション制御部300,310側がCLK受信信号301,311で接続する。また、画像形成装置本体からオプション給紙装置へデータ送信するCMD信号として本体制御部200側がCMD送信信号202、オプション制御部300,310側がCMD受信信号302,312で接続する。そして、オプション給紙装置から画像形成装置本体へデータ送信(返信)するSTS信号として本体制御部200側がSTS受信信号203、オプション制御部300,310側がSTS送信信号303,313で接続されている。
CMD受信信号302,312は、オプション装置内で分岐し、CMD割込み信号304,314として、オプション制御部300,310の割込みポートに入力され、この信号がLowレベルになったら割り込みを発生させる設定をしておく。スイッチ305,315は、カスケード接続されたオプション制御部300,310のCMD信号の接続状態(接続もしくは非接続)を切替えることができる。
図9−1(b)では、オプション排紙装置132は、オプション制御部320と、スイッチ325から構成される。画像形成装置本体100の本体制御部200と、オプション排紙装置のオプション制御部320が接続されている。インターフェース信号としては、CLK信号として本体制御部200側がCLK送信信号201、オプション制御部320側がCLK受信信号321で接続する。また、CMD信号として本体制御部200側がCMD送信信号202、オプション制御部320側がCMD受信信号322で接続し、STS信号として本体制御部200側がSTS受信信号203、オプション制御部320側がSTS送信信号323で接続されている。
CMD受信信号322は、オプション排紙装置内で分岐し、CMD割込み信号324として、オプション制御部320の割込みポートに入力され、この信号がLowレベルになったら割り込みを発生させる設定をしておく。また、スイッチ325は、さらにカスケード接続されるオプションのCMD信号の接続状態(接続もしくは非接続)を切替えることができる(本実施例では、このオプション排紙装置の下流には別のオプション接続をしていない例である)。
スイッチを切替えながら、カスケード接続されたオプション装置のCMD信号を順次接続して、それぞれのオプション装置の機能(中間搬送機能=中間搬送部41、ビン排紙機能=ビン排紙部42)に機能個別の識別ID番号を付加していく。ID番号登録方法については、後でフローチャートにて詳細説明を行う。本発明では、オプション装置ごとの識別番号ではなく、機能ごとの識別番号として、ID番号を登録するため、図9−1(a)、図9−2(b)いずれのオプション装置構成で接続されても、表2のように、機能ごとにID番号が割り付けられる。
画像形成装置の本体制御部は、オプション装置の構成(中間搬送装置とビン排紙装置が別々のオプション装置構成、または両機能が一体のオプション排紙装置)と無関係に、機能毎のID番号で、オプション制御部に対し通信しながら搬送制御を行うことができる。
ID番号=1は中間搬送機能のみを対象、ID番号=2はビン排紙機能のみを対象とした特定機能通信である。ID番号=0は、全機能を対象としたブロードキャストである。中間搬送機能とビン排紙機能を同期搬送制御する場合に、ブロードキャストを用いる。なお、ID番号=3〜7は、図9−1(a)、図9−2(b)にて、さらに下流に、別のオプション装置を装着したことを想定して、3個目の機能にID登録のやりとりをし、3個目の機能にID登録されたことをもって、過多エラー判断する場合に用いる。この例では各オプション装置は、画像形成装置本体から電源供給されて動作し、画像形成装置本体の電源容量として排紙機能2個までを動作保障しており、3個以上だと排紙動作したときに電源容量不足になるという仮定をした。
図11は、本発明の第3の実施例を示す画像形成装置における通信タイムチャートである。図11−1(a)は図9−1(a)および図10(a)と、図11−2(b)は図9−2(b)および図10(b)に対応している。
図11−1(a)の上側チャートは特定のオプション機能に個別に通信する場合のタイムチャートである。オプション中間搬送装置130およびオプションビン排紙装置131は通信開始前に、CMD割込み信号304,314の割込みを許可状態にする。この実施例では、Lowレベルで割込みが入るように設定している。画像形成装置本体の本体制御部200は、CMD送信信号202をLowにして通信を開始する。オプション装置130,131は、CMD割込み信号304,314にて割込みが発生する。そのため、通信開始を判断して、装置内にある機能(中間搬送部およびビン排紙部)の入口センサと搬送センサの情報を返信すべくセンサステータス送信の準備と、コマンド受信の準備を行い、STS信号303,313をLowレベルにする。
本体制御部200は、CLK信号に同期させてコマンドデータをCMD信号で送出するとともに、オプション装置からのセンサ情報をステータスデータをSTS信号で受信する。同時に、オプション装置は、CLK信号に同期して、コマンドデータをCMD信号で受信するとともに、ステータスデータをSTS信号で送信する。
この実施例では、8bit通信として、コマンドデータとステータスデータは2回の通信で1つのデータとしている。コマンドデータは、16bitとして、図にあるようにID番号とコマンド内容とパリティビット(P)で構成される。8bit2回の同時送受信が完了したら、オプション装置は、パリティチェック後に、コマンドデータに付加されているID番号が自身に存在する機能の識別IDと同じかどうか判断する。
このタイムチャート例では、識別ID番号=1を付加したコマンドで、機能1(中間搬送部41)へのコマンド対象例である。対象外のオプションビン排紙装置131は、自身に存在する機能の識別IDと異なると判断し、ステータスデータをFFh(全てHigh)に用意して、次のステータス送信準備をして、STS信号313をHighにする。対象のオプション中間搬送装置130は、自身に存在する中間搬送機能の識別IDと同じと判断する。そして、受信したコマンドデータが中間搬送機能へのコマンドデータと判断して、コマンド内容を解析してコマンドの意味を理解して、そのコマンドに返送するステータスデータを用意して、そのステータス送信準備をして、STS信号303をHighにする。ステータスデータは、図にあるように、エラーの有無を示すエラービット(E)とステータス内容14bitとパリティビット(P)で構成される。
オプション中間搬送装置130はコマンド解析とステータス作成を行うため、対象外のオプションビン排紙装置131に比べてSTS信号をHighにするのが遅くなる。STS信号はLowTrueのWierdOR接続としてあり、すべてのオプション装置のSTS信号303,313がHighになると、STS受信信号203もHighになる。本体制御部200は、STS受信信号203のHighを確認して、CLK信号に同期させて、STS信号でステータスデータを受信する。オプション装置130,131は、CLK信号に同期させてSTS信号303,313でステータスデータを送信する。WiredOR接続されたSTS受信信号203としては、オプション中間搬送装置130のステータスデータと同じデータを、本体制御部200は受信し、ステータスデータの解析を行う。
オプション装置130,131は、ステータス送信終了したら、STS信号303,313をLowにし、次の通信のための準備が整ったら、STS信号をHighにする。コマンドの対象であったオプション中間搬送装置130は、受信したコマンドの実行を行うこともあり、このときには、他の対象外の装置に比べて、次の通信の準備が遅れるため、STS信号のHighが遅れる。本体制御部200は、すべてのオプション装置のSTS受信信号203がHighになるのを確認して、次の通信に移る。
図11−1(a)の下側チャートは、ブロードキャスト通信の通信タイムチャートである。コマンドに付加させるID番号=0の場合は、特別に全てのオプション機能を対象としたブロードキャストIDを意味させ、ID番号=0でコマンド送信すると、全てのオプション装置で自身のオプション機能へのコマンドと判断して、コマンド解析して実行を行う。
本体制御部200への返送ステータスは上側チャートと異なる。各オプション機能が、コマンドを正常に受信できない受信エラーか、コマンドを受信できたものの未対応コマンドエラーだったかを、2bitずつの通知情報として所定の位置へステータスデータとして返送する。また、コマンドを受信できて対応しているコマンドだったが実行条件を満たさない実行エラーか、コマンドを受信して条件もそろい実行できる正常状態かを、同じく2bitずつの通知情報として所定の位置へステータスデータとして返送する。
対象外のオプション機能の場合には、2bitずつの所定の位置へは1(High)として返送する。対象となったオプション機能を有するオプション装置が対象となったオプション機能に対してコマンド実行するため、次の通信準備を完了してSTS信号をHighにするまでの時間は長くなっている。
図11−2(b)では、中間搬送機能とビン排紙機能の両方を有する一体タイプのオプション排紙装置132であり、オプション制御部320は2つのオプション機能(機能1=中間搬送部41でID=1、機能2=ビン排紙部42でID=2)を有している。そのため、オプション制御部320は存在するオプション機能ID=1、2を使い分けてコマンド解析をするとともに、STS信号323には2つのオプション機能についてのセンサ情報、ステータス内容、通知内容を返送する。
図11−1(a)、図11−2(b)の通信チャートを比較するとわかるように、各オプション装置は自身に存在する複数(1個も含む)のオプション機能に対してオプション機能ごとのID番号を区別して通信を行う。このことによって、本体制御部200のSTS受信信号203は、どの組合せでも同じ信号となっており、本体制御部200にとってはオプション機能ごとに扱うことで、オプション装置内のオプション機能構成を意識することなく通信ができる。そのため、オプション機能単位で搬送制御もでき、1回の通信で各オプション機能のセンサ状態などを取得して紙の搬送位置を正確に知ることにより高速な搬送制御が可能となった。
本発明の第3の実施例における画像形成装置本体の本体制御部のID登録制御フローチャートは、オプション装置が異なるものの、第2の実施例の図7と同様である。以下、差異を中心に説明する。
まず、ステップS401のID番号の決定について少し実施態様が異なるので、それについて説明する。具体的には、図9−1(a)の形態では、オプション中間搬送装置130のオプション制御部300より、“機能数1個をID登録済み”を意味するID登録通知を受信するので、機能1個にID=1が登録されたと判断し、次のID番号=2に決める。
図9−2(b)の形態では、両機能を有する一体タイプのオプション排紙装置132のオプション制御部より、“機能数2個をID登録済み”を意味するID登録通知を受信するので、機能2個にID=1と2が登録されたと判断し、次のID番号=3に決める。これを繰返すことで、中間搬送機能41にID番号=1を、ビン排紙機能42にID番号=2を登録する。ID番号=3のID登録コマンドに対しては、ID登録通知ステータスが返送されないため、全オプション機能のID登録が終ったと判断して(S406)、終了する。なお、ID番号=3のID登録コマンドに対し、ID登録通知ステータスが返送された場合(ユーザが図9のいずれかでさらに下流に別のオプション装置を装着してしまった場合)は、オプション機能数が最大数2個を超えたと判断する(S407)。そして、オプション機能の装着過多エラーとしてユーザにオプション機能を減らしてもらうようメッセージを促して(S408)、終了する。
オプション装置が1機能専用タイプ(オプション中間搬送装置、オプションビン排紙装置)、一体化タイプのオプション排紙装置のいずれでも、オプション制御部は機能数に応じて、オプション機能ごとに1回で機能数分だけID割付をする(図13で説明する)。そのため、本体制御部200は、オプション機能ごとに表2にようにID登録でき、オプション機能ごとに通信や制御が可能となった。
図12は、本発明の第3の実施例における画像形成装置本体の本体制御部200のコマンド通信制御のフローチャートである。第1および第2の実施例における図5にて、S503をS1201に変更し、S510〜512を削除した形態になっている。本体制御部200は、図7におけるID登録を終了した後に、通信の対象となるオプション機能を選ぶ(S501)。具体的には、中間搬送機能(中間搬送部41)のみ記録紙を搬送する場合には「オプション機能1」を、ビン排紙機能(ビン排紙部42)のみ記録紙を搬送する場合には「オプション機能2」を選ぶ。また、中間搬送機能とビン排紙機能にまたがった記録紙を搬送する場合には「オプション機能1と2」を選ぶ。
通信開始を知らせるため、CMD信号をLowにする(S502)。通信の対象装置が1機能の場合(S1201)、その対象機能のID番号を付加したコマンドを、コマンドデータとして設定する(S504)。たとえば、「オプション機能1」のみへ通信する場合には、ID番号=1をコマンド(たとえば搬送開始コマンド、搬送停止コマンド、速度上昇コマンド、速度低下コマンドなど)に付加する。
CLK信号に同期させてCMD信号でコマンドデータを送信するとともに、STS信号でセンサステータスを受信する(S505)。受信したセンサステータスを解析して各機能の搬送センサと紙有無センサ状態を知る(S506)。STS信号がHighになるのを待ってCLK信号に同期してステータス受信を行う(S507)。受信したステータスを解析してコマンドが実行できたことを意味するステータスかどうか判断して(S508)、終了する。実行できなければ、通信リトライを行うなどのエラー処理はここでは省略している。
通信の対象装置が全機能(この例では中間搬送機能とビン排紙機能の両方)の場合(S1201)、ブロードキャストを意味するID番号=0を付加したコマンドを、コマンドデータとして設定する(S509)。ID番号=0をコマンド(たとえば搬送開始コマンド、搬送停止コマンド、速度上昇コマンド、速度低下コマンドなど)に付加する。
CLK信号に同期させてCMD信号でコマンドデータを送信するとともに、STS信号でセンサステータスを受信する(S513)。受信したセンサステータスを解析して各機能の搬送センサと紙有無センサ状態を知る(S514)。STS信号がHighになるのを待ってCLK信号に同期してステータス受信を行う(S515)、受信したステータスを解析して各機能がコマンドが実行できたかどうかを通知してくる2bit情報を確認して(S516)、終了する。
なお、本実施例では、異なるオプション機能につき、図7におけるID登録を完了した時に、画像形成装置に装着可能な順番通りに、ID=1が中間排紙機能、ID=2がビン排紙機能というようにオプション機能を固定で認識する。別の実施形態として、図7におけるID登録を完了した後に、ID=1に対して機能問合せコマンドを送信して、オプション装置から中間搬送機能を意味するステータスを受信する。そして、ID=2に対して機能問合せコマンドを送信して、オプション装置からビン排紙機能を意味するステータスを受信することで、それぞれのオプション機能を認識する形態でも良い。
図13は、本実施例におけるオプション装置のオプション制御部のID登録およびコマンド通信制御のフローチャートである。第2の実施例における図8に対して、S616をS1301に置換えた点と、S622とS623を削除した点が異なる。
第2の実施例と同じ部分については、説明を簡単にするか省略する。ステップS601を経て、オプション制御部は、通信準備のため、自身が有している機能数だけID番号が登録済みかどうか判断して(S602)、未登録であれば、上の説明と同様にステップS603、S604を実行する。
ID登録コマンドか判別し(S605)、ID登録コマンドならば自身の機能数分だけ各機能にID=指定ID番号、ID=(指定ID番号+1)、〜、ID番号=(指定ID番号+機能数n−1)とし1回で登録する(S801)。このID登録によって、自身が有している機能数だけID番号が登録済みになるので、さらに、カスケード接続されているオプション装置のためにCMD信号スイッチを接続に切替る(S609)。
CMD信号スイッチを接続に切替えたことで、次の通信では、カスケード接続された次のオプション装置へ通信が伝わるようになる。ID登録ができたことを意味するID登録通知では、登録した機能の数を情報付加したステータスを作成しSTS信号をHighにして(S802)、CLK信号に同期してステータス送信を行いSTS信号をHighにし(S611)、終了する。
具体的には、図9−1(a)の形態では、オプション中間搬送装置130のオプション制御部300は、機能が1個なので、この中間搬送機能にID=1を登録し、“機能数1個をID登録済み”を意味するID登録通知を送信する。同様に、オプションビン排紙装置131のオプション制御部310は、機能が1個なので、このビン排紙機能にID=2を登録し、“機能数1個をID登録済み”を意味するID登録通知を返送する。
図9−2(b)の形態では、両機能一体タイプのオプション排紙装置132のオプション制御部320は、機能が2個なので、中間搬送機能にID=1を、ビン排紙機能にID=2を登録し、“機能数2個をID登録済み”を意味するID登録通知を送信する。ID登録コマンドでなかった場合(S605)は、コマンドを無視して0xFFをステータスとして作成しSTS信号をHighにする(S606)。そして、CLK信号に同期してステータス送信を行いSTS信号をHighにして(S611)、終了する。
自身に存在する給紙機能数分のID登録済み(S602)の場合、第2の実施例と異なる部分のみ説明する。S1301では、本実施例では、個別機能に対する特定機能通信の対象が2機能なので、ID=1〜2かつ該当するIDの機能ありというように、IDの範囲を減らした。また、S622およびS623のグループキャストについては、本実施例では、2機能なのでブロードキャストで代用できるため、削除した。この例では異なる2機能の例としているが、もちろん、3機能以上の異なる機能の構成にして、そのうちの2つの機能に対してグループキャストを行う実施形態でもよい。
このように、オプション装置のオプション制御部では、自身に有する機能数だけ機能ごとに1回でID登録をし、次のオプション装置への通信スイッチを接続状態に切替えて、順次、機能ごとにID登録する。そして、オプション制御部は、本体制御部より機能に応じたID番号(個別の機能対象、ブロードキャストによる全機能対象)にてコマンドを受信して、対象となった機能のコマンドを実施する。また、オプション制御部は、自身が有する機能ごとのID番号に基づき、機能ごとのセンサ情報や通知情報を所定のビット位置に設定することで、本体制御部へ効率よく情報伝達ができるようになった。
以上説明したように、オプション装置に有する各機能ごとにID番号を登録し、オプション装置に有する機能数分だけID番号登録したら次のオプション装置への通信スイッチを接続していくことで、すべてのオプション装置の各機能ごとにID番号登録できた。このような機能ごとのID番号登録手段を有したことで、図9−1(a)、図9−2(b)のようにオプション装置のタイプ(専用機能タイプ、異なる複数機能の一体化タイプ)の組合せによらず、ID番号登録や通信制御を、同一の制御にできた。この結果、販売時は専用タイプのオプション装置しか無く、一体化タイプしたオプション装置を追加する場合でも、ID番号登録や通信制御が同一なので、本体制御部のプログラムを変更せず種々のオプション装置に対応可能となった。また、オプション装置タイプにかかわらず、機能ごとにID番号を登録したことによって、機能ごとのID番号に基づき、機能ごとのセンサ情報や通知情報を所定のビット位置に設定することで、本体制御部へ効率よく情報伝達ができるようになった。また、搬送用紙の正確な位置を高速に把握でき、スループット向上を実現できた。さらに、給紙機能ごとにID番号を付加して個別通信、ブロードキャスト通信、及びグループキャスト通信を設けたことで、機能間にまたがって搬送される記録紙を機能間で同期して搬送開始・搬送停止・搬送速度変更を行えるようになった。また、機能間の記録紙の引っ張りや突っ込みがなくなり、安定した記録紙の搬送を行えるようになった。
[他の実施形態]
以上説明した実施形態はあくまでも例示であり、本発明の主旨に基づいて当業者によって様々な変更や変形が可能であり、これらの等価物も本発明の範囲に含まれると理解されたい。また、本発明は、前述した実施形態の機能を実現する各プログラム(説明したフローチャート図に対応したプログラム)を含む。これらプログラムを供給する記録媒体や、これらプログラムをインターネットでのダウンロード供給するPCサーバも本発明に含まれる。