JP2010284024A - 永久磁石型回転機 - Google Patents

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Abstract

【課題】閉スロットタイプでコギングトルクをより低下させることができる永久磁石型回転機を提供する。
【解決手段】永久磁石型回転機であって、固定子3は、環状のヨーク6と、該ヨーク6の円周方向に等間隔で配置され、当該ヨーク6から半径方向内側に突出された複数の磁極ティース7とを有し、前記磁極ティース7は、前記ヨークに連結される磁脚部7aと、該磁脚部7aの先端に形成された円周方向に突出する鍔部7bとを有し、隣接する磁極ティースの前記鍔部7bが外周側に円弧状スロット部11を形成するように互いに連結され、前記円弧状スロット部11の中心点が前記鍔部内周側の結合点と鍔部根元とを結ぶ直線の二等分線上に位置し、前記固定子内径の前記永久磁石1極分の長さを単位周長とし、前記円弧状スロット部11の半径を前記単位周長で除した値を、0.35以上で0.75以下に設定した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、励磁コイルを巻装した固定子と、この固定子と所定の空隙を隔てて対向して回転し、表面に永久磁石を配設した回転子コアを有する回転子とを備えた永久磁石型回転機に関する。
この種の永久磁石型回転機ではコギングトルクと呼ばれる一種のトルク脈動が発生することが良く知られている。永久磁石型回転機においてコギングトルクが大きい場合、回転機の制御性能を悪化させたり、騒音を発生したりといった問題が生じる。
永久磁石型回転機の固定子には、励磁コイルを巻装するスロットが閉じた閉スロットタイプ(例えば、特許文献1参照)と、スロットの回転子側が開口した開スロットタイプ(例えば、特許文献2参照)とがある。
開スロットタイプでは、図8(a)〜(c)に示すように、固定子コア101がヨーク102とこのヨークの内径側における円周方向の中心部から半径方向に突出する磁極ティース103とで構成され、磁極ティース103がヨーク102に連結される磁脚部104とその内周端に設けた円周方向に突出する鍔部105とを備えている。そして、隣接する磁極ティース103間にスロット106が形成され、隣接する磁極ティース103の鍔部105間に開口部107が形成されている。
一方、回転子108は、固定子の鍔部105に所定の空隙を介して対向して回転自在に配設され、回転子コア109の外周側表面に永久磁石110が円周方向に隣接する永久磁石同士が異極性となるように配置されている。図8(a)〜(c)では回転子108の永久磁石110の1極分が記載されている。
このような開スロットタイプでは、回転子108が例えば反時計方向に回転する場合を考えると、図8(a)及び(c)に示すように、磁極ティース103の鍔部105の円周方向の中央部と回転子108の永久磁石110の円周方向の中央部とが略一致している状態では、永久磁石110で発生する磁束が鍔部105に流れ易く、磁気抵抗が小さくなる。
そして、図8(a)の状態から、回転子108が反時計方向に回転して、図8(b)に示すように、永久磁石110の円周方向の中心部が開口部107の円周方向の中心近傍に位置する状態となると、永久磁石110が開口部107に対向することにより、永久磁石110で発生する磁束が鍔部105に流れにくくなり、磁気抵抗が高くなる。このため、回転子108の回転に応じて磁気抵抗が変化することになり、コギングトルクが発生する。
この回転子の回転によって磁気抵抗が変化することは、閉スロットタイプでも同じ傾向である。
磁気抵抗の変化幅が広いほどコギングトルクが大きくなるため、磁気抵抗の変化が少なくなるような形状とすることで、コギングトルクを低減することができる。
このために、閉スロットタイプで磁極ティース先端の楔部のコイル側を円弧状形状とし、楔付け根と先端を結ぶ線の垂直二等分線上に円弧の中心をおくことにより、特許文献1に記載されている開スロットタイプに比較してコギングトルクを低減させることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3107177号公報 特開2008−199838号公報
しかしながら、特許文献2に記載された従来例にあっては、円弧状スロット部を形成することにより、特許文献1に記載された従来例に比較してコギングトルクを半分程度に低減することができることは開示されているが、それ以上の解析を行っておらず、低コギングトルク化のために必要な条件を提示するまでには至っていないのが実状である。
そこで、本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、閉スロットタイプでコギングトルクをより低下させることができる永久磁石型回転機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一の形態に係る永久磁石型回転機は、励磁コイルを巻装した固定子と、該固定子と所定の空隙を隔てて対向して回転し表面に永久磁石を配設した回転子コアを有する回転子とを備えた永久磁石型回転機であって、前記固定子は、環状のヨークと、該ヨークの円周方向に等間隔で配置され、当該ヨークから半径方向内側に突出された複数の磁極ティースとを有し、前記磁極ティースは、前記ヨークに連結される磁脚部と、該磁脚部の先端に形成された円周方向に突出する鍔部とを有し、隣接する磁極ティースの前記鍔部が外周側に円弧状スロット部を形成するように互いに連結され、前記円弧状スロット部の中心点が前記鍔部内周側の結合点と鍔部根元とを結ぶ直線の二等分線上に位置し、前記固定子内径の前記永久磁石1極分の長さを単位周長とし、前記円弧状スロット部の半径を前記単位周長で除した値を、0.35以上で0.75以下に設定したことを特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る永久磁石型回転機は、励磁コイルを巻装した固定子と、該固定子と所定の空隙を隔てて対向して回転し表面に永久磁石を配設した回転子コアを有する回転子とを備えた永久磁石型回転機であって、前記固定子は、環状のヨークと、該ヨークの円周方向に等間隔で配置され、当該ヨークから半径方向内側に突出された複数の磁極ティースとを有し、前記磁極ティースは、前記ヨークに連結される磁脚部と、該磁脚部の先端に形成された円周方向に突出する鍔部とを有し、隣接する磁極ティースの前記鍔部が外周側に円弧状スロット部を形成するように互いに連結され、前記円弧状スロット部の中心点が前記鍔部内周側の結合点と鍔部根元とを結ぶ直線の二等分線上に位置し、隣接する前記磁極ティースの内周面の円周方向中心点間の長さを1スロットピッチとし、固定子内径の前記永久磁石1極分の長さを単位周長とし、前記鍔部の付け根高さを1スロットピッチで除した値をAとし、前記円弧状スロット部の半径を前記単位周長で除した値をBとしたとき、0.06≦A×B≦0.14の関係が成立するように構成したことを特徴としている。
また、本発明の他の形態に係る永久磁石型回転機は、前記回転子の永久磁石の磁極数を2n(nは正の整数)としたとき、固定子のスロット数を3nとし、前記励磁コイルは前記磁極ティースに1つのコイルが巻装された集中巻とされていることを特徴としている。
本発明によれば、永久磁石型回転機における固定子の磁極ティースによって形成される円弧状スロット部の半径を、固定子内径の回転子の永久磁石1極分の長さを単位周長で除した値を0.35以上で0.75以下に設定することにより、低コギングトルク化することができると共に、永久磁石に台形波状着磁領域を形成したときの上底部角度のバラツキによるコギングトルクの変動を抑制することができる。
また、隣接する前記磁極ティースの内周面の円周方向中心点間の長さを1スロットピッチとし、固定子内径の前記永久磁石1極分の長さを単位周長とし、前記鍔部の付け根高さを1スロットピッチで除した値をAとし、前記円弧状スロット部の半径を前記単位周長で除した値をBとしたとき、0.06≦A×B≦0.14の関係が成立するように構成することにより、上記と同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る永久磁石型回転機を示す軸方向端面図である。 図1の固定子を示す展開図である。 図1の回転子の永久磁石の着磁状態を示す展開図である。 図1の回転子の拡大図である。 A=0.185に設定したときの永久磁石の台形波着磁領域の上底部角度とコギングトルクとの関係を示す特性線図である。 A=0.163に設定したときの永久磁石の台形波着磁領域の上底部角度とコギングトルクとの関係を示す特性線図である。 A=0.138に設定したときの永久磁石の台形波着磁領域の上底部角度とコギングトルクとの関係を示す特性線図である。 従来例の固定子と回転子との位置関係を示す部分拡大部である。
以下、図面を参照して本発明の永久磁石型回転機の実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明を永久磁石型同期回転機(電動機)に適用した場合の一実施形態を示す軸方向端面図である。この図1において、永久磁石型同期回転機1は表面磁石式同期回転機で構成されている。この永久磁石型同期回転機1は、円筒状の積層鋼板で形成された固定子3を有し、この固定子3の内周側には所定のエアギャップを介して対向する同様に積層鋼板で形成された回転子4が配置されている。この回転子4は回転軸5に支持されて回転自在に配置されている。
固定子3は、図2で展開図示するように、円筒状のヨーク6と、このヨーク6の内周面側に半径方向内方に延長し、且つ円周方向に等間隔で配設された9個の磁極ティース7とで構成される固定子コア8を有する。
ヨーク6の内周面と隣接する磁極ティース7との間に励磁コイル9を集中巻で巻装するスロット10が形成されている。
ここで、磁極ティース7は、ヨーク6に一体に固定されて一定幅を有する磁脚部7aと、この磁脚部7aの先端に形成された円周方向に突出する鍔部7bとで略T字状に構成されている。
そして、磁極ティース7の鍔部7bは、隣接する磁極ティース7の鍔部7bの連結部7cにスロット10の一部となる円弧状スロット部11を形成するように内周面が円筒状に形成されている。
この円弧状スロット部11は、図2に示すように、各磁極ティース7の鍔部7bで形成される円弧部の曲率中心点S1が、鍔部7bの連結点pと鍔部7bの磁脚部7aとの連結点qとを結ぶ直線L1の垂直2等分線L2上に位置するように形成され、この曲率中心点S1から連結点p及びqを通る半径Rの円弧とされている。
また、回転子4は、円筒状の回転子コア13の外周面に、円周方向に隣接する磁極が異極性となるように例えば6極構成の永久磁石14が配設された構成を有する。ここで、永久磁石14は希土類磁石で構成されている。そして、永久磁石4は、図3に示すように、外周側の上底部15aの長さβに対して内周側の長さが上底部長さβに円周方向両側の傾斜着磁部の長さαを加算した長さとなる台形波状着磁領域15が形成されている。また、永久磁石14は、図4に示すように、回転子コア13の中心軸から上底部15aの円周方向の両端間を結ぶ線のなす上底部角度をθmとし、その両側の長さαを有する傾斜着磁部の円周方向の両端間を結ぶ線のなす角度をθaとして設定されている。
そして、図2に示すように、固定子3の内周面における隣接する磁極ティースの円周方向の中心点間の長さすなわち1スロットピッチをSpとし、固定子3の内周面から鍔部7bの根元となる磁脚部7aとの連結点q迄の付け根高さをKtとし、固定子3の内径の永久磁石14の1極分の長さを単位周長とし、鍔部7bの付け根高さKtを1スロットピッチSpで除した値をAとし、円弧状スロット部11の半径Rを単位周長で除した値をBとしたとき、A×Bの値が、
0.06≦A×B≦0.14 …………(1)
の関係が成立するように構成されている。
ここで、A×Bを上記(1)式で設定する理由は、本発明者等がA及びBを種々変更すると共に、永久磁石14の上底部角度θmを種々変更して磁界解析シミュレーションを行った結果、A×Bの値を上記(1)式が成立するように設定することにより、コギングトルクを低減させることができることを見出した。
すなわち、前記Aを0.185、0.163及び0.138の3つを選択し、各AについてBの値をパラメータとして永久磁石14の上底部角度θmを種々変更して磁界解析シミュレーションを行った結果、図5〜図6に示す解析結果が得られた。
ここで、Bについては、円弧状スロット部11の半径Rを、固定子内径の永久磁石14の1極分の長さの単位周長の0.25倍、0.35倍、0.50倍、0.75倍に設定ことにより、0.25、0.35、0.50、0.75に設定した。
そして、A=0.185とした場合の解析結果は、図5に示すように、Bを0.25に設定して、A×B=0.05(0.185×0.25)に設定した場合には、実線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度付近で大きなコギングトルクとなり、その後上底部角度θmの増加に応じて急激にコギングトルクが減少し、上底部角度θmが132度程度でコギングトルクが最小値となり、その後上底部角度θmの増加に応じてコギングトルクが急激に増加する特性曲線となった。
また、A×B=0.06(0.185×0.35)に設定した場合には、破線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度であるときに、上述したA×B=0.05の場合に比較して大幅に小さなコギングトルクとなり、その後上底部角度θmが増加するにつれてコギングトルクが緩やかに減少し、上底部角度θmが110度程度で最小値をとなり、その後上底部角度θmが増加するにつれて緩やかにコギングトルクが上昇する特性曲線となった。
さらに、A×B=0.09(0.185×0.50)に設定した場合には、一点鎖線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度付近から上底部角度θmの増加に応じて緩やかに増加する特性曲線となり、A×B=0.14(0.185×0.75)とした場合にも、二点鎖線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角で105度付近から上底部角度θmの増加に応じて緩やかに増加する特性曲線となった。
この結果、Aを0.185に設定した場合には、Bを0.25に設定したA×B=0.05とする場合には、永久磁石14の上底部角度θmの変化によるコギングトルクの変動幅が非常に大きく、実際に永久磁石14を回転子コア13の外周面に固定したときの各永久磁石14の上底部角度θmのバラツキによってコギングトルクの変動量が大きくなる。これに対して、円弧状スロット部11の半径Rを単位周長の0.35倍、0.50及び0.75倍とした場合には、永久磁石14の上底部角度θmの変化によるコギングトルクの変動幅が小さく、回転子コア13に固定した永久磁石14の上底部角度θmのバラツキがあってもコギングトルクの変動量を小さく抑制することができ、低コギングトルク化を図ることができる。
このような低コギングトルク化は、鍔部7bの内周端側の円弧状スロット部11を滑らかな断面積変化に形成することにより、各磁極ティース7の鍔部7bの内周側の真下に回転子4が位置するときの磁束の流れが滑らかになって、磁気抵抗が低くなり、磁気飽和の影響を緩和でき、磁気エネルギー変化が緩やかになることよりもたらされる。
同様に、A=0.163とした場合には、図6に示すように、A×B=0.04(0.163×0.25)のときに、実線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度付近で大きな値のコギングトルクとなり、その後上底部角度θmが増加するに応じて急激にコギングトルクが減少し、132度付近でコギングトルクが最小値となり、その後上底部角度θmの増加に応じてコギングトルクが急激に増加する特性曲線となる。
また、A×B=0.06(0.163×0.35)のときには、破線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度付近ではコギングトルクがA×Bを0.04とした場合に比較して大幅に小さい値となり、その後上底部角度θmの増加に応じて緩やかにコギングトルクが減少し、139度付近でコギングトルクが最小値となり、その後上底部角度θmの増加に応じて比較的緩やかにコギングトルクが増加する特性曲線となる。
さらに、A×B=0.08(0.163×0.50)のときには、一点鎖線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度付近ではコギングトルクがA×B=0.06の場合よりも小さい値となり、その後上底部角度θmが133度付近でコギングトルクが最小値となり、その後上底部角度θmが増加するに応じて緩やかにコギングトルクが増加する特性曲線となる。
さらにA×B=0.12(0.163×0.75)のときには、二点鎖線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度付近でA×B=0.08の場合よりもコギングトルクが小さい値となり、その後上底部角度θmの増加に応じてコギングトルクが非常に緩やかに減少して122度付近で最小値となり、その後上底部角度θmが増加するに応じてコギングトルクが緩やかに増加する特性曲線となる。
このように、A=0.163に設定した場合でも、Bを0.25に設定した場合には、永久磁石14の上底部角度θmの変化に対するコギングトルクの変動幅が非常に大きいが、Bを0.35以上〜0.75以下に設定した場合には、永久磁石14の上底部角度θmの変化に対するコギングトルクの変化幅を小さく抑制することができ、低コギングトルク化を図ることができる。
さらに、A=0.138に設定した場合には、図7に示すように、A×B=0.03(0.138×0.25)に設定した場合には、実線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度付近で大きな値のコギングトルクとなり、その後上底部角度θmの増加に応じてコギングトルクが急激に減少し、131度付近でコギングトルクが最小値となり、その後上底部角度θmの増加に応じてコギングトルクが急激に増加する特性曲線となる。
また、A×B=0.07(0.138×0.50)に設定した場合には、一点鎖線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105度付近でA×Bを0.03とした場合のコギングトルクに比較して大幅に小さいコギングトルクとなり、その後上底部角度θmの増加に応じてコギングトルクが緩やかに減少し、電気角141度付近でコギングトルクが最小値となり、その後上底部角度θmの増加に応じて緩やかにコギングトルクが増加する特性曲線となる。
さらに、A×B=0.10(0.138×0.75)に設定した場合には、二点鎖線図示のように、永久磁石14の上底部角度θmが電気角105付近でA×B=0.07の場合よりも小さいコギングトルクとなり、その後上底部角度θmの増加に応じたコギングトルクが緩やかに減少し、電気角149程度でコギングトルクが最小値となり、その後上底部角度θmが増加するに応じて緩やかにコギングトルクが増加する特性曲線となる。
このA=0.138に設定した場合において、B=0.35に設定する場合を省略しているが、この場合もB=0.07とした場合と略同様の特性をとなることが予測される。このA=0.138とした場合も、B=0.25に設定する場合には永久磁石14の上底部角度θmの変化に対するコギングトルクの変動幅が大きく、A×Bを0.7及び0.10に設定する場合には永久磁石14の上底部角度θmの変化に対するコギングトルクの変動幅を小さく抑制することができ、低コギングトルク化を図ることができる。
このように、図5〜図7で明らかなように、Aの値にかかわらずBの値を0.35以上0.75以下に設定することにより、永久磁石14の上底部角度θmの変化に対するコギングトルクの変動幅を小さくして低コギングトルク化を図ることができると共に、回転子コア13に固定した永久磁石14の上底部角度θmにバラツキがあってもコギングトルクを抑制することができ、回転子を製造する際に上底部角度θmのバラツキを許容することができ、上底部角度θmの管理を厳密に行う必要がなく、製造が容易となる。
このことは、A×Bを0.06以上で0.14以下(0.06≦A×B≦0.14)に設定した場合も同様であり、上記と同様の作用効果を得ることができる。ここで、Bを0.75を超える値に設定すると、円弧状スロット部11の形成が困難となる。
なお、上記実施形態においては、回転子4を回転子コア13の表面に配置した表面磁石型回転子で構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、永久磁石14を回転子コア13の表面に、永久磁石22の表面が露出する状態で埋込んだ埋込磁石型回転子とすることもできる。
また、上記実施形態においては、本発明を固定子3の磁極ティース7及びスロット10を9個とし、回転子4の永久磁石14の極数を6とする回転機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、永久磁石14の極数を2n(nは正の整数)としたときに、スロット数を3nとする回転機に本発明を適用することができる。
1…永久磁石型回転機、3…固定子、4…回転子、5…回転軸、6…ヨーク、7…磁極ティース、7a…磁脚部、7b…鍔部、8…固定子コア、9…励磁コイル、10…スロット、11…円弧状スロット部、13…回転子コア、14…永久磁石、15…台形波状着磁領域、15a…上底部

Claims (3)

  1. 励磁コイルを巻装した固定子と、該固定子と所定の空隙を隔てて対向して回転し表面に永久磁石を配設した回転子コアを有する回転子とを備えた永久磁石型回転機であって、
    前記固定子は、環状のヨークと、該ヨークの円周方向に等間隔で配置され、当該ヨークから半径方向内側に突出された複数の磁極ティースとを有し、
    前記磁極ティースは、前記ヨークに連結される磁脚部と、該磁脚部の先端に形成された円周方向に突出する鍔部とを有し、隣接する磁極ティースの前記鍔部が外周側に円弧状スロット部を形成するように互いに連結され、
    前記円弧状スロット部の中心点が前記鍔部内周側の結合点と鍔部根元とを結ぶ直線の二等分線上に位置し、
    前記固定子内径の前記永久磁石1極分の長さを単位周長とし、前記円弧状スロット部の半径を前記単位周長で除した値を、0.35以上で0.75以下に設定したことを特徴とする永久磁石型回転機。
  2. 励磁コイルを巻装した固定子と、該固定子と所定の空隙を隔てて対向して回転し表面に永久磁石を配設した回転子コアを有する回転子とを備えた永久磁石型回転機であって、
    前記固定子は、環状のヨークと、該ヨークの円周方向に等間隔で配置され、当該ヨークから半径方向内側に突出された複数の磁極ティースとを有し、
    前記磁極ティースは、前記ヨークに連結される磁脚部と、該磁脚部の先端に形成された円周方向に突出する鍔部とを有し、隣接する磁極ティースの前記鍔部が外周側に円弧状スロット部を形成するように互いに連結され、
    前記円弧状スロット部の中心点が前記鍔部内周側の結合点と鍔部根元とを結ぶ直線の二等分線上に位置し、
    隣接する前記磁極ティースの内周面の円周方向中心点間の長さを1スロットピッチとし、固定子内径の前記永久磁石1極分の長さを単位周長とし、
    前記鍔部の付け根高さを1スロットピッチで除した値をAとし、前記円弧状スロット部の半径を前記単位周長で除した値をBとしたとき、
    0.06≦A×B≦0.14
    の関係が成立するように構成したことを特徴とする永久磁石型回転機。
  3. 前記回転子の永久磁石の磁極数を2n(nは正の整数)としたとき、固定子のスロット数を3nとし、前記励磁コイルは前記磁極ティースに1つのコイルが巻装された集中巻とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の永久磁石回転機
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