JP2004153886A - 同期型モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁極ティース2の先端部3にはスロット開口部7がありこの寸法をSとする。また、磁極スロットティース幅をB、スロットピッチをP、ティース付根部高さをHとした時、B/P=0.5〜0.7の範囲のもので、H/P=0.08〜0.12とし、S/P=0.01〜0.03と設定したことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に同期型モータにおけるトルク性能の向上とコギングトルクの低減に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業用機器としてのロボット、NC工作機械、半導体装置等においては、小型化が進み、それとともに駆動源として搭載される電動機にも同様の要求がなされている。
【0003】
このため、電動機の小型化が必要となるが、一般的にその手段としてはマグネットの高磁束密度化がとられている。
【0004】
しかしながら、マグネットの磁束密度を上げると、振動・騒音源となるコギングトルクが悪化するだけでなく、同期型モータの基本性能であるトルクリニアリティをも低下させる原因となるため、小型化と高性能化は相反する内容となっている。
【0005】
これに対して従来の電動機は、磁極ティースの先端部に補助溝を設けたり、磁極ティースを径方向に分割し磁極ティースの先端部を連結して(開口部をなくす)コギングトルクを低減してきた。(例えば、特許文献1)
【0006】
【特許文献1】
特開平11−18326号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、補助溝による磁束利用率の低下や、ティース磁束密度の上昇に伴うトルクリニアリティの悪化には対応できていなかった。
【0008】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、小型化を可能にするとともに、コギングトルクが小さく、トルクリニアリティの高い同期型モータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、周方向にほぼ等間隔に配列した磁極ティースの先端部が開口した固定子鉄心と、前記磁極ティースの平行な歯元部にそれぞれ集中巻され、かつ3相Y結線した固定子巻線と、前記磁極ティースと周方向にギャップを有しほぼ等間隔でN,S極を交互に配列したマグネット磁極を有する回転子とを備え、前記磁極ティースの歯元部の幅をB、スロットピッチをP、歯元部の付根から先端部までの寸法をH、開口部の幅をSとして、B/P=0.5〜0.7の範囲内にあるとき、H/P=0.08〜0.12、S/P=0.01〜0.03に設定するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記の課題を解決するために、請求項1記載の同期型モータは、周方向にほぼ等間隔に配列した磁極ティースの先端部が開口した固定子鉄心と、前記磁極ティースの平行な歯元部にそれぞれ集中巻され、かつ3相Y結線した固定子巻線と、前記磁極ティースと周方向にギャップを有しほぼ等間隔でN,S極を交互に配列したマグネット磁極を有する回転子とを備え、前記磁極ティースの歯元部の幅をB、スロットピッチをP、歯元部の付根から先端部までの寸法をH、開口部の幅をSとして、B/P=0.5〜0.7の範囲内にあるとき、H/P=0.08〜0.12、S/P=0.01〜0.03に設定することで、磁極ティースの先端部の磁路を積極的に磁気飽和させ、歯元部内を通らずに隣接する先端部に漏洩する磁束を低減でき、トルクリニアリティを向上させることができる。また、開口部によるコギングトルクへの影響が減り、マグネットの磁束量の増加によるコギングトルクの悪化を低減することができる。したがって、磁束密度の高いマグネットを搭載することができ、モータを小型化できる。
【0011】
また、請求項2に記載の同期型モータは、固定子鉄心を円周方向に等分割したもので、整列巻線が容易となり集中巻の占積率を向上できるので、さらにモータの小型化が可能になる。
【0012】
さらに、請求項3に記載の同期型モータは、磁極ティースの先端部の内周側に補助溝を配設したもので、主磁束の流れに影響することなく、マグネット極数と磁極ティースとの最小公倍数である次数を擬似的に増やすことができ、コギングトルクを低減できる。また、補助溝により先端部に漏洩する磁束を低減でき、トルクリニアリティを向上することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について図を参照しながら説明する。
【0014】
(実施例1)
磁極スロット数12、マグネット磁極数8の同期型モータを用いて説明する。図1において、固定子1は、周方向に等間隔に分割した12個の磁極ティース2を備えている。磁極ティース2は、先端部3、歯元部4、外周部5で構成され、歯元部4に巻線(図示せず)を集中巻回したあと、12個の磁極ティース2の外周部5を環状にレーザ溶接することで固定子1となる。隣り合う磁極ティース2間にはスロット6が形成され、巻線はこのスロット6のスペースに収納される。
【0015】
回転子8は、マグネット9を備えており、マグネット9の外周を等間隔で交互にN極、S極となるように8極着磁している。
【0016】
次に、磁極ティース部の拡大図を用いて形状面の関係を説明する。図2において、隣り合う磁極ティース2間の開口部7の寸法をS、平行な歯元部4の幅をB、スロット6間のピッチをP、歯元部4の付根から先端部3の内周までの寸法をHとし、B/P=0.5〜0.7の範囲内にある2つのモータを比較する。
【0017】
1つはB/P=0.689において、H/P=0.10、S/P=0.019であり、もう1つは、B/P=0.623において、H/P=0.23、S/P=0.057である。2つのモータの特性を比較したとき、一定のトルク時のトルクリニアリティで2.6%向上し、かつ、コギングトルクを32.6%下げることができた。
【0018】
また、解析値においても、B/P=0.5〜0.7の範囲内にあるとき、H/P=0.08〜0.12、S/P=0.01〜0.03に設定すれば、モータのトルクリニアリティが高く、コギングトルクも小さいという良好な結果が得られている。
【0019】
このように、H/P比およびS/P比を従来よりも小さくして磁極ティースの先端部の磁路を積極的に磁気飽和させ、歯元部内を通らずに隣接する先端部に漏洩する磁束を低減でき、トルクリニアリティを向上させることができる。また、開口部によるコギングトルクへの影響が減り、マグネットの磁束量の増加によるコギングトルクの悪化を低減することができる。したがって、磁束密度の高いマグネットを搭載することができ、モータを小型化できる。
【0020】
(実施例2)
実施例2は、実施例1の磁極ティースの先端部に補助溝を設けたものである。図3において、磁極ティース32の先端部33内周側に2つの補助溝36を配置している。この補助溝36は、歯元部34の脇に設けて積極的に先端部33を磁気飽和させている。実施例1と同様に各磁極ティースの歯元部34に集中巻したあと、外周部35をレーザ溶接する。
【0021】
これにより、磁極スロット数12、マグネット磁極数8の同期型モータの場合、コギングトルク次数は補助溝がない場合に24であるのに対し、補助溝を2つ設けたものは擬似的に磁極スロット数が72に増える。このため、コギングトルクの波形高さを低減できる。
【0022】
また、補助溝36を設けたことで先端部33から歯元部34への磁路が狭くなり、先端部33より隣接する先端部33に漏洩する磁束を低減することができ、トルクリニアリティを向上することができる。
【0023】
なお、補助溝が磁極ティースの歯元部の脇にあるため、主磁束の流れに影響することはなく、磁束利用率を低下させることはない。
【0024】
【発明の効果】
上記の実施例から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、磁極ティース各部の比率を特定の関係に設定することで、コギングトルクが小さく、トルクリニアリティの高い同期型モータが得られる。
【0025】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて高巻線占積率が可能になりさらに小型化が実現できる。
【0026】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、上記の効果に加えてコギングトルクをより効果的に低減できる。
【0027】
このように、小型化を可能にするとともに、コギングトルクが小さく、トルクリニアリティの高い同期型モータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるモータ断面図
【図2】本発明の実施例1における要部拡大図
【図3】本発明の実施例2における要部拡大図
【符号の説明】
1 固定子
2、32 磁極ティース
3、33 先端部
4、34 歯元部
6 スロット
7 開口部
8 回転子
9 マグネット
36 補助溝
Claims (3)
- 周方向にほぼ等間隔に配列した磁極ティースの先端部が開口した固定子鉄心と、前記磁極ティースの平行な歯元部にそれぞれ集中巻され、かつ3相Y結線した固定子巻線と、前記磁極ティースと周方向にギャップを有し、ほぼ等間隔でN、S極を交互に配列したマグネット磁極を有する回転子とを備え、前記磁極ティースの歯元部の幅をB、スロットピッチをP、歯元部の付根から先端部までの寸法をH、開口部の幅をSとして、B/P=0.5〜0.7の範囲内にあるとき、H/P=0.08〜0.12、S/P=0.01〜0.03に設定することを特徴とした同期型モータ。
- 固定子鉄心を円周方向に等分割した請求項1に記載の同期型モータ。
- 磁極ティースの先端部の内周側に補助溝を配設した請求項1もしくは請求項2に記載の同期型モータ。
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