JP2013128378A - 永久磁石式回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、ティースが等ピッチに配列されているステータコアを用いて、銅損の増大を抑え、効率を向上させることができると共に、コギングトルクの発生を抑えてトルク出力を向上させることができる永久磁石式回転電機を得る。
【解決手段】隣り合う第1ティース10Aと第2ティース10Bの対に巻回された集中巻コイルを同相の相コイルに構成し、隣り合う相コイルを異相とする。各相コイルを構成する集中巻コイルが巻回される隣り合う第1ティース10Aと第2ティース10Bの間のスロット先端部分の磁気抵抗を、隣り合う相コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗より大きくする。第1溝14および第2溝15が、第1ティース10Aおよび第2ティース10Bの先端面に、相コイルを構成する集中巻コイルが巻回される隣り合う第1ティース10Aと第2ティース10Bの間のスロット先端部分側に変位して形成される。
【選択図】図1

Description

この発明は、極数とスロット数との比が10n:12n、又は14n:12n(但し、nは1以上の整数)に構成された永久磁石式回転電機に関する。
従来の永久磁石式同期モータは、極数が10、スロット数が12の構成において、ティースを第1ピッチと第1ピッチより小さい第2ピッチとを交互に有するように配置して、有効磁束量を確保し、トルク出力を向上させていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−98937号公報
しかしながら、従来の永久磁石式同期モータでは、ティースが第1ピッチと第1ピッチより小さい第2ピッチとを交互に有するように配置されているので、コギングトルクが発生し、モータ作動時の振動や騒音の原因となっていた。さらに、ティースに巻回される集中巻コイルの巻回スペースは、第2ピッチに配置されているティース間のスロットに制約され、第1ピッチに配置されているティース間のスロットに無駄なスペースが生じてしまう。そこで、ティースが等ピッチに配列されているステータコアを用いたモータに比べ、巻線抵抗が大きくなり、銅損が大きくなり、効率の悪化をもたらすことになる。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、ティースが等ピッチに配列されているステータコアを用いて、銅損の増大を抑え、効率を向上させることができると共に、コギングトルクの発生を抑えてトルク出力を向上させることができる永久磁石式回転電機を得ることを目的とする。
この発明の永久磁石式回転電機は、周方向に異なる磁極が等ピッチで交互に形成されたロータと、それぞれ環状のコアバックの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで配列された複数のティース基部、および該ティース基部の先端から周方向両側に延設された鍔部を有するステータコア、および該ステータコアの各ティース基部に集中巻きに巻回された複数の集中巻コイルからなるステータコイルを有し、上記ロータを囲繞するように上記ロータに同軸に配設されるステータと、を備え、極数とスロット数との比が10n:12n、又は14n:12n(但し、nは1以上の整数)に構成されている。そして、上記ステータコイルは、周方向に隣り合う2つの上記ティース基部に巻回された上記集中巻コイル同士が同相の相コイルとなり、かつ周方向に隣り合う該相コイルが異相となるように、上記複数の集中巻コイルを結線して3相巻線に構成され、各相コイルを構成する周方向に隣り合う上記集中巻コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗が周方向に隣り合う異相の相コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗より大きく形成され、コギングトルク抑制用溝が、溝方向を軸方向として、上記ティースのそれぞれの先端面に、相コイルを構成する周方向に隣り合う上記集中巻コイルが巻回されている上記ティースの間のスロット先端部分側に変位して凹設されている。
この発明によれば、各相コイルを構成する周方向に隣り合う集中巻コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗が周方向に隣り合う異相の相コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗より大きく形成されているので、ステータコイルに通電される電流値が大きい領域での磁束の漏れが抑制され、トルク出力を向上させることができる。
また、コギングトルク抑制用溝が、溝方向を軸方向として、ティースのそれぞれの先端面に、相コイルを構成する周方向に隣り合う集中巻コイルが巻回されているティースの間のスロット先端部分側に変位して凹設されているので、スロット先端部分の磁気抵抗を異ならせることにより発生するコギングトルクを低減することができる。
さらに、ティース基部が等角ピッチに配列されているので、スロットのスペースを無駄なく利用して集中巻コイルを巻回することができ、銅損が少なくなり、効率を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る永久磁石式回転電機を示す断面図である。 比較例1の永久磁石式回転電機を示す断面図である。 比較例2の永久磁石式回転電機を示す断面図である。 永久磁石式回転電機のステータコイルに通電する電流値とトルク出力との関係を示すグラフである。 比較例3の永久磁石式回転電機を示す断面図である。 比較例4の永久磁石式回転電機を示す断面図である。 永久磁石式回転電機におけるコギングトルクを示すグラフである。 この発明の実施の形態2に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。 この発明の実施の形態3に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。 この発明の実施の形態4に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。 ステータコイルの各相コイルに通電される電流のベクトル図である。 各相コイルに通電される電流を考慮した磁束量を示す図である。 この発明の実施の形態6に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。 この発明の実施の形態7に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。 この発明の実施の形態8に係る永久磁石式回転電機を示す断面図である。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る永久磁石式回転電機を示す断面図である。
図1において、永久磁石式回転電機1は、回転軸3に一体に取り付けられたロータ2と、ロータ2を囲繞して設けられるステータ6と、を備えている。
ロータ2は、円筒状に作製され、軸心位置に嵌入された回転軸3に固着されたロータコア4と、ロータコア4の外周面に等角ピッチで配設された10個の永久磁石5と、を備えている。周方向に配列された10個の永久磁石5は、磁化方向が径方向内方と径方向外方とを交互に向くように磁化されている。そして、永久磁石5には、フェライト系磁石、ネオジ磁石、サマリウムコバルト系磁石などが用いられる。
ステータ6は、ロータ2を囲繞するようにロータ2に同軸に配設されるステータコア7と、ステータコア7に巻回されるステータコイル17と、を備えている。
ステータコア7は、円環状のコアバック8と、それぞれコアバック8の内周面から径方向内方に突設された6本ずつの第1ティース10Aおよび第2ティース10Bと、を備えており、例えば所定の形状に打ち抜かれた薄肉の電磁鋼板を積層して作製される。第1ティース10Aと第2ティース10Bは、周方向に交互に、かつ等角ピッチで配列されている。
第1ティース10Aは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向一側に突出する第1鍔部12aと、ティース基部11の先端から周方向他側に突出する第2鍔部12bと、溝方向を軸方向とし、第1ティース10Aの先端面に凹設されたコギングトルク抑制用溝としての断面矩形の第1溝14と、を有する。第1鍔部12aのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第2鍔部12bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さより短くなっている。また、第1溝14の形成位置は、ティース基部11の周方向中心位置を通る線分(以下、中心線Aとする)に対して第1鍔部12a側に変位している。
第2ティース10Bは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に延在するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向一側に延在する第1鍔部13aと、ティース基部11の先端から周方向他側に延在する第2鍔部13bと、第2ティース10Bの先端面に凹設されたコギングトルク抑制用溝としての断面矩形の第2溝15と、を有する。第1鍔部13aのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第2鍔部13bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さより長くなっている。また、第2溝15の形成位置は、ティース基部11の中心線Aに対して第2鍔部13b側に変位している。
ここで、第1鍔部12aのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第2鍔部13bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さに等しい。第2鍔部12bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第1鍔部13aのティース基部11の先端からの周方向の突出長さに等しい。第1溝14および第2溝15は、それぞれティース基部11の中心線Aから第1ティース10Aと第2ティース10Bの対間のスロット先端部分側に変位している。そして、第1溝14および第2溝15のティース基部11の中心線Aからの周方向の変位量は、等しい。
このように構成されたステータコア7では、第1鍔部12aと第2鍔部13bとを向き合わせた第1ティース10Aと第2ティース10Bの対が、周方向に等角ピッチで6対配列されている。そして、スロット16がコアバック8、第1ティース10Aおよび第2ティース10Bにより画成される。第1鍔部12aと第2鍔部13bとの間の隙間(スロット開口幅)Sbが第2鍔部12bと第1鍔部13aとの間の隙間(スロット開口幅)Saより広くなっている。これにより、同相の相コイルを構成する周方向に隣り合う集中巻コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗が、周方向に隣り合う異相の相コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗より大きくなる。
ステータコイル17は、第1ティース10Aおよび第2ティース10Bのそれぞれに導体線を集中巻きに巻回して構成された12本の円環状の集中巻コイル17U1,17U2,17V1,17V2,17W1,17W2により構成される。そして、対となる第1ティース10Aと第2ティース10Bに巻回された集中巻コイル17U1,17U2によりU相コイル17Uが構成され、対となる第1ティース10Aと第2ティース10Bに巻回された集中巻コイル17V1,17V2によりV相コイル17Vが構成され、対となる第1ティース10Aと第2ティース10Bに巻回された集中巻コイル17W1,17W2によりW相コイル17Wが構成される。
ここでは、ステータコイル17は、U相コイル17U、V相コイル17V、W相コイル17W、U相コイル17U、V相コイル17W、W相コイル17Wの順にステータコア7に巻装されて、3相巻線に構成されている。なお、集中巻コイル17U1,17V1,17W1は導体線が同方向に巻回され、集中巻コイル17U2,17V2,17W2は導体線が逆方向に巻回されている。
このように構成された永久磁石式回転電機1は、10極、12スロットの3相モータとして動作する。つまり、電気角で120度の位相差を持つU相、V相、W相励磁電流が制御回路(図示せず)からU相コイル17U、V相コイル17V、W相コイル17Wに供給される。これにより、ステータ6に回転磁界が発生し、ロータ2が回転する。ロータ2が回転すると、永久磁石5よる磁束変化によって、U相コイル17U、V相コイル17V、W相コイル17Wに誘起電圧が発生する。この誘起電圧によって、各相のそれぞれにトルクが発生する。そして、永久磁石式回転電機1としては、3相を合成したトルクが発生する。
この実施の形態1によれば、第1ティース10Aと第2ティース10Bの対がティース基部11が等角ピッチとなるように6対配列され、集中巻コイル17U1,17U2,17V1,17V2,17W1,17W2が第1ティース10Aと第2ティース10Bのそれぞれに巻回されている。第1ティース10Aと第2ティース10Bの各対に巻回された集中巻コイルは同相の相コイルを構成し、隣り合う第1ティース10Aと第2ティース10Bの対に巻回された集中巻コイルは同相の相コイルを構成している。
そして、第1ティース10Aと第2ティース10Bの対により画成されるスロット16のスロット開口幅Sbが、隣り合う対の第1ティース10Aと第2ティース10Bにより画成されるスロット16のスロット開口幅Saより広くなっている。これにより、同相の相コイルを構成する周方向に隣り合う集中巻コイルが巻装される第1ティース10Aと第2ティース10Bの第1鍔部12aと第2鍔部13bの間の磁気抵抗が、異相の相コイルが巻装される周方向に隣り合う第1ティース10Aと第2ティース10Bの第2鍔部12bと第1鍔部13aの間の磁気抵抗より大きくなる。このように、同相間のスロット先端部分での磁気抵抗が異相間のスロット先端部分での磁気抵抗より大きいので、同相間のスロット先端部分での漏れ磁束が低減され、永久磁石式回転電機1におけるトルク出力の向上を図ることができる。
また、第1溝14が、ティース基部11の中心線Aに対して第1鍔部12a側に変位し、かつ第2溝15が、ティース基部11の中心線Aに対して第2鍔部13b側に変位している。このように形成された第1溝14および第2溝15により発生するコギングトルク81が、異なるスロット開口幅Sa,Sbを有することに起因して発生するコギングトルクを打ち消すように作用し、永久磁石式回転電機1で発生するコギングトルクを低減することができる。
また、第1ティース10Aおよび第2ティース10Bはティース基部11が等角ピッチとなるように配列されているので、ティースが不等ピッチで配列されている場合における銅損の増大が抑制され、モータ効率を向上できる。
つぎに、この実施の形態1によるトルク出力の向上効果について比較例1,2による永久磁石式回転電機と対比させて説明する。
まず、比較例1,2による永久磁石式回転電機の構成について説明する。図2は比較例1の永久磁石式回転電機を示す断面図、図3は比較例2の永久磁石式回転電機を示す断面図である。図2および図3において、図1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
比較例1の永久磁石式回転電機100では、図2に示されるように、ステータコア101は、円環状のコアバック8と、それぞれコアバック8の内周面から径方向内方に突設されて、周方向に等角ピッチに配設された12本のティース102と、を有する。ティース102は、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向両側に突出する鍔部103と、を有する。そして、周方向に隣り合うティース102の鍔部103間の隙間(スロット開口幅)はSaとなっている。比較例1の永久磁石式回転電機100は、ステータコア7に代えてステータコア101を用いている点を除いて、永久磁石式回転電機1と同様に構成されている。
比較例2の永久磁石式回転電機105では、図3に示されるように、ステータコア106は、円環状のコアバック8と、それぞれコアバック8の内周面から径方向内方に突設されて、周方向に等角ピッチに配設された12本のティース107と、を有する。ティース107は、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向両側に突出する鍔部108と、を有する。そして、周方向に隣り合うティース107の鍔部108間の隙間(スロット開口幅)はSbとなっている。比較例2の永久磁石式回転電機105は、ステータコア7に代えてステータコア106を用いている点を除いて、永久磁石式回転電機1と同様に構成されている。
ここで、永久磁石式回転電機1,100,105において、ステータコイル17に通電する電流値を変えてトルク出力を測定した結果を図4に示した。なお、図4中、永久磁石式回転電機1における測定結果を実線で示し、永久磁石式回転電機100における測定結果を一点鎖線で示し、永久磁石式回転電機105における測定結果を点線で示した。
図4に示されるように、電流値が所定の電流値より小さい領域では、比較例1の永久磁石式回転電機100のトルク出力が大きくなり、電流値が所定の電流値より大きい領域では、比較例2の永久磁石式回転電機105のトルク出力が大きくなる結果が得られた。つまり、電流値が所定の電流値より小さい領域では、スロット開口幅を狭くすることで、トルク出力を大きくでき、電流値が所定の電流値より大きい領域では、スロット開口幅を広くすることで、トルク出力を大きくできることがわかった。これは、電流が大きくなると、スロット先端部分、すなわち隣り合う鍔部103,108間での漏れ磁束の影響によってティース102,107での磁気飽和が顕著となったことに起因すると推考される。
図4に示されるように、永久磁石式回転電機1は、電流値が所定の電流値より小さい領域では、比較例1の永久磁石式回転電機100と同等のトルク出力が得られ、電流値が所定の電流値より大きい領域では、比較例2の永久磁石式回転電機105と同等のトルク出力が得られた。すなわち、永久磁石式回転電機1は、電流値の大小に拘らず、大きなトルク出力が得られることがわかった。
図4から、全てのスロット開口幅がSaの場合には、電流値が大きくなると、同相間のスロット先端部分での漏れ磁束が多くなり、ティースでの磁気飽和が顕著となり、トルク出力が低下したものと推考される。永久磁石式回転電機1では、同相間のスロット開口幅(Sb)を、異相間のスロット開口幅(Sa)より広くしているので、特に電流値が大きくなった場合に問題となっていた同相間のスロット先端部分での漏れ磁束が低減され、電流値が所定の電流値より大きい領域で、比較例2と同等のトルク出力が得られたものと推考される。また、永久磁石式回転電機1では、異相間のスロット開口幅Saを、同相間のスロット開口幅Sbより狭くしているので、電流値が所定の電流値より小さい領域で、比較例1と同等のトルク出力が得られたものと推考される。このように、永久磁石式回転電機1では、電流値が大きくなった場合のトルク出力の低下がなく、トルクリニアリティーが改善される。
つぎに、この実施の形態1によるコギングトルクの低減効果について比較例1,3,4による永久磁石式回転電機を用いて説明する。
まず、比較例3による永久磁石式回転電機の構成について説明する。図5は比較例3の永久磁石式回転電機を示す断面図である。図5において、図1と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
比較例3の永久磁石式回転電機では、図5に示されるように、ステータコア111は、円環状のコアバック8と、それぞれコアバック8の内周面から径方向内方に突設されて、周方向に等角ピッチに配設されたそれぞれ6本の第1ティース112Aおよび第2ティース112Bと、を有する。第1ティース112Aは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向一側に突出する第1鍔部12aと、ティース基部11の先端から周方向他側に突出する第2鍔部12bと、を有する。
第2ティース112Bは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向一側に突出する第1鍔部13aと、ティース基部11の先端から周方向他側に突出する第2鍔部13bと、を有する。
このように構成されたステータコア111は、第1溝14および第2溝15が省略されている点を除いて、ステータコア7と同様に構成されている。
この比較例3の永久磁石式回転電機は、ステータコア7に代えてステータコア111を用いている点を除いて、永久磁石式回転電機1と同様に構成されている。
つぎに、比較例4による永久磁石式回転電機の構成について説明する。図6は比較例4の永久磁石式回転電機を示す断面図である。図6において、図1および図3と同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
比較例4の永久磁石式回転電機では、図6に示されるように、ステータコア101Aは、円環状のコアバック8と、それぞれコアバック8の内周面から径方向内方に突設されて、周方向に等角ピッチに配設されたそれぞれ6本の第1ティース102Aおよび第2ティース102Bと、を有する。第1ティース102Aは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向両側に突出する鍔部103と、溝方向を軸方向とし、第1ティース102Aの先端面に凹設された第1溝14と、を有する。また、第1溝14の形成位置は、ティース基部11の中心線A(図示せず)に対して周方向一側に変位している。
第2ティース102Bは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向両側に突出する鍔部103と、溝方向を軸方向とし、第2ティース102Bの先端面に凹設された第2溝15と、を有する。また、第2溝15の形成位置は、ティース基部11の中心線Aに対して周方向他側に変位している。なお、第1溝14のティース基部11の中心線Aからの周方向一側への変位量は、第2溝15のティース基部11の中心線A(図示せず)からの周方向他側への変位量に等しい。
このように構成されたステータコア101Aは、第1溝14および第2溝15が省略されている点を除いて、ステータコア101と同様に構成されている。
この比較例4の永久磁石式回転電機は、ステータコア101に代えてステータコア101Aを用いている点を除いて、比較例1の永久磁石式回転電機100と同様に構成されている。
ここで、比較例1,3,4の永久磁石式回転電機において、ロータ2を同じ位置から回転させた場合の回転角度に対するコギングトルクを測定した結果を図6に示した。
図6からわかるように、比較例1の永久磁石式回転電機100では、極数(10)とスロット数(12)との組み合わせにより、60山のコギングトルク80が発生した。
比較例3の永久磁石式回転電機では、コギングトルク80とコギングトルク81とを合成したコギングトルクが発生した。比較例3の永久磁石式回転電機では、スロット開口幅が異なることからスロット開口部の磁気抵抗が異なる。コギングトルク81は、このスロット開口部での磁気抵抗が異なることに起因して発生する30山のコギングトルクである。コギングトルク81の波高はコギングトルク80の波高に比べて大きいので、図6では、比較例3の永久磁石式回転電機で発生したコギングトルクはコギングトルク81のみを示した。
比較例4の永久磁石式回転電機では、コギングトルク80とコギングトルク82とを合成したコギングトルクが発生した。コギングトルク82は、第1ティース102Aおよび第2ティース102Bの先端面に形成されている第1溝14および第2溝15に起因して発生する30山のコギングトルクである。コギングトルク82の波高はコギングトルク80の波高に比べて大きいので、図6では、比較例4の永久磁石式回転電機で発生したコギングトルクはコギングトルク82のみを示した。そして、第1溝14および第2溝15がティース基部11の中心線Aに対して同相側に変位しているので、コギングトルク81と逆位相のコギングトルク82が得られた。
これらのことから、第1溝14および第2溝15がティース基部11の中心線Aに対して同相側に変位して形成されていることに起因して発生するコギングトルク82が、スロット開口幅が異なることに起因して発生するコギングトルク81と逆位相となり、コギングトルク81を相殺できることがわかった。
永久磁石式回転電機1において、コギングトルクを測定したところ、比較例1の永久磁石式回転電機100と同等に低く抑えることができるが確認できた。
なお、上記実施の形態1では、10極と12スロットの永久磁石式回転電機1について説明しているが、14極と12スロットの永久磁石式回転電機においても、同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態1では、10極と12スロットの永久磁石式回転電機1について説明しているが、極数とスロット数はこれに限定されるものではなく、極数とスロット数との比が10:12であればよい。同様に、永久磁石式回転電機の極数とスロット数との比は10:12に限定されるものではなく、極数とスロット数との比が14:12でもよい。すなわち、本発明は、極数が10n、スロット数が12n、又は極数が14n、スロット数が12n、(但し、nは1以上の整数)の永久磁石式回転電機に適用できる。
また、上記実施の形態1では、対となる第1ティース10Aと第2ティース10Bとのそれぞれに巻回された集中巻コイルを直列に接続して相コイルを構成するものとしているが、導体線を第1ティース10Aに集中巻きに巻回した後に、対となる第2ティース10Bに逆向きに集中巻きに巻回して相コイルを構成してもよい。
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。
図8において、断面半円形の第1溝14Aおよび第2溝15Aが第1ティース10Aおよび第2ティース10Bの先端面に凹設されている。
なお、この実施の形態2では、このように構成されたステータコア7Aを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された永久磁石式回転電機においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、上記実施の形態1,2では、第1溝および第2溝が断面矩形または断面半円形の溝形状に形成されているものとしているが、第1溝および第2溝は断面形状に限定されない。
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。
図9において、第1ティース10Aは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向一側に突出する第1鍔部19aと、ティース基部11の先端から周方向他側に突出する第2鍔部19bと、溝方向を軸方向とし、第1ティース10Aの先端面に凹設された断面矩形の第1溝14と、を有する。第1鍔部19aのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第2鍔部19bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さと等しい。また、第1鍔部19aの延出端の肉厚H1が第2鍔部19bの延出端の肉厚H2より薄くなっている。なお、第1溝14の形成位置は、ティース基部11の中心線Aに対して第1鍔部19a側に変位している。
第1ティース10Bは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向一側に突出する第1鍔部20aと、ティース基部11の先端から周方向他側に突出する第2鍔部20bと、溝方向を軸方向とし、第1ティース10Aの先端面に凹設された断面矩形の第2溝15と、を有する。なお、第2溝15の形成位置は、ティース基部11の中心線Aに対して第2鍔部20b側に変位している。
ここで、第1鍔部20aおよび第2鍔部20bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第1鍔部19aおよび第2鍔部19bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さと等しい。また、第1鍔部20aの延出端の肉厚は第2鍔部19bの延出端の肉厚H2と等しく、第2鍔部20b延出端の肉厚は第1鍔部19aの延出端の肉厚H1と等しい。第1溝15のティース基部11の中心線Aからの周方向の変位量は、第1溝14のティース基部11の中心線Aからの周方向の変位量に等しい。
なお、この実施の形態3では、このように構成されたステータコア7Bを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成されたステータコア7Bでは、同相間のスロット開口幅と異相間のスロット開口幅は共にSaとなっているが、第1ティース10Aの第1鍔部19aと第2ティース10Bの第2鍔部20bの延出端の肉厚H1が第1ティース10Aの第2鍔部19bと第2ティース10Bの第1鍔部20aの延出端の肉厚H2より薄くなっているので、同相間のスロット先端部分での磁気抵抗が異相間のスロット先端部分の磁気抵抗より大きくなっている。
また、第1溝14および第2溝15がティース基部11の中心線Aに対して同相側に変位して形成されている。
したがって、この実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様に、トルク出力が向上されるとともに、コギングトルクを低減できる。
実施の形態4.
図10はこの発明の実施の形態4に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。
図10において、第1ティース10Aは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向一側に突出する第1鍔部21aと、ティース基部11の先端から周方向他側に突出する第2鍔部21bと、溝方向を軸方向とし、第1ティース10Aの先端面に凹設された断面矩形の第1溝14と、を有する。第1鍔部21aのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第2鍔部21bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さより短い。また、第1鍔部21aの延出端の肉厚H1が第2鍔部21bの延出端の肉厚H2より薄くなっている。なお、第1溝14の形成位置は、ティース基部11の中心線Aに対して第1鍔部21a側に変位している。
第1ティース10Bは、一定の周方向幅を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11と、ティース基部11の先端から周方向一側に突出する第1鍔部22aと、ティース基部11の先端から周方向他側に突出する第2鍔部22bと、溝方向を軸方向とし、第1ティース10Aの先端面に凹設された断面矩形の第2溝15と、を有する。なお、第2溝15の形成位置は、ティース基部11の中心線Aに対して第2鍔部22b側に変位している。
ここで、第1鍔部22aのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第2鍔部21bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さと等しい。第2鍔部22bのティース基部11の先端からの周方向の突出長さは、第1鍔部21aのティース基部11の先端からの周方向の突出長さと等しい。また、第1鍔部22aの延出端の肉厚は第2鍔部21bの延出端の肉厚H2と等しく、第2鍔部22bの延出端の肉厚は第1鍔部21aの延出端の肉厚H1と等しい。第1溝15のティース基部11の中心線Aからの周方向の変位量は、第1溝14のティース基部11の中心線Aからの周方向の変位量に等しい。
なお、この実施の形態4では、このように構成されたステータコア7Cを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成されたステータコア7Cでは、同相間のスロット開口幅Sbが異相間のスロット開口幅Saより広くなっており、かつ、第1ティース10Aの第1鍔部21aと第2ティース10Bの第2鍔部22bの延出端の肉厚H1が第1ティース10Aの第2鍔部21bと第2ティース10Bの第1鍔部22aの延出端の肉厚H2より薄くなっているので、同相間のスロット先端部分での磁気抵抗が異相間のスロット先端部分の磁気抵抗より大きくなっている。
また、第1溝14および第2溝15がティース基部11の中心線Aに対して同相側に変位して形成されている。
したがって、この実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様に、トルク出力が向上されるとともに、コギングトルクを低減できる。
実施の形態5.
図11はステータコイルの各相コイルに通電される電流のベクトル図、図12は各相コイルに通電される電流を考慮した磁束量を示す図である。なお、図12において、ティースU+およびティースU−にはU相を構成する集中巻コイルが巻回され、ティースV−にはV相を構成する集中巻コイルが巻回され、ティースW+にはW相を構成する集中巻コイルが巻回され、ティースU+およびティースW+には導体線が順方向に巻回され、ティースU−およびティースV−には導体線が逆方向に巻回されているものとする。
3相電流における各相コイルに通電される電流は、図11に示されるように、120度の位相差を持つ。隣り合う2つのティースに同相の集中巻コイルが巻回されている場合、図12に示されるように、ティースU+,U−における磁束量は(0,2)となり、その大きさは2となる。また、ティースW+,U+における磁束量は(−√3/2,−3/2)となり、その大きさは√3となる。また、ティースU−,V−における磁束量は(√3/2,3/2)となり、その大きさは√3となる。
これらのことから、同相間のスロット部分の磁束量が2となり、異相間のスロット部分の磁束量が√3となり、同相間のスロット先端部分での漏れ磁束量が異相間のスロット先端部分での漏れ磁束量より多くなることがわかる。
したがって、永久磁石式回転電機1において、同相間のスロット開口幅Sbと異相間のスロット開口幅Saとを、Sb:Sa=2:√3を満足するように構成することで、同相間のスロット先端部分と異相間のスロット先端部分での漏れ磁束量をほぼ同じにすることができる。
実施の形態6.
図13はこの発明の実施の形態6に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。
図13において、保持溝としての断面矩形の第3溝25が、溝方向を軸方向として、第1ティース10Aおよび第2ティース10Bの先端面のティース基部11の中心線Aが通る位置に凹設されている。
なお、この実施の形態6では、このように構成されたステータコア7Dを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成されたステータコア7Dでは、第3溝25が第1ティース10Aおよび第2ティース10Bの先端面のティース基部11の中心線Aが通る位置に形成されているので、第3溝25での磁気抵抗が増大され、ステータの突極磁極数を擬似的に増加させるのと同じ磁気的効果が得られる。その結果、ロータの1回転当たりの脈動数が増加され、コギングトルクを低減できる。
実施の形態7.
図14はこの発明の実施の形態7に係る永久磁石式回転電機におけるステータを示す要部断面図である。
図14において、コギングトルク抑制用穴としての断面矩形の貫通穴26が、第1ティース10Aの先端側に、穴方向を軸方向として、ティース基部11の中心線Aに対して第1鍔部12a側に変位して穿設されている。同様に、貫通穴26が、第2ティース10Bの先端側に、穴方向を軸方向として、ティース基部11の中心線Aに対して第2鍔部13b側に変位して穿設されている。
なお、この実施の形態7では、このように構成されたステータコア7Eを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成されたステータコア7Eでは、貫通穴26が第1ティース10Aおよび第2ティース10Bの先端側に、ティース基部11の中心線Aに対して同相側、すなわち第1ティース10Aと第2ティース10B間のスロット先端部分側に変位して形成されているので、貫通穴26が異なるスロット開口幅Sa,Sbを有することに起因して発生するコギングトルクを打ち消すように作用する。
したがって、この実施の形態7においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
この種のステータコアは、絶縁性の向上やモータ温度の低減を目的とし、樹脂モールドされる場合がある。上記実施の形態1によるステータコア7では、第1溝14および第2溝15が第1ティース10Aおよび第2ティース10Bの先端面に凹設されているので、モールド樹脂が第1溝14および第2溝15に充填される。そして、第1溝14および第2溝15に充填硬化されたモールド樹脂は、永久磁石式回転電機の作動中に第1溝14および第2溝15から飛び出し、ロータ2とステータコア7との間に挟み込まれ、永久磁石式回転電機の損傷事故につながる恐れがある。そこで、ステータコア7を樹脂モールドする場合には、カバーなどを取り付けて、モールド樹脂が第1溝14や第2溝15に入り込まないようにする必要があり、作業性が悪化してしまう。
この実施の形態7によれば、第1溝14および第2溝15に代えて貫通穴26を形成しているので、カバーなどを取り付ける必要がなく、樹脂モールドの作業性が高められる。
なお、この実施の形態7において、第1ティース10Aおよび第2ティース10Bの先端側のティース基部11の中心線Aが通る位置に補助貫通穴を軸方向に貫通するように形成すれば、上記実施の形態6と同様に、ロータの1回転当たりの脈動数が増加され、コギングトルクを低減することができる。
実施の形態8.
図15はこの発明の実施の形態8に係る永久磁石式回転電機を示す断面図である。
図15において、ステータコア7Fは、円環状のコアバック8と、それぞれコアバック8の内周面から径方向内方に突設された6本ずつの第1ティース30Aおよび第2ティース30Bと、を備えている。第1ティース30Aと第2ティース30Bは、周方向に交互に、かつ等角ピッチで配列されている。
第1ティース30Aは、周方向幅が先端側に向って漸次細くなる先細り形状を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に突出するティース基部11Aと、ティース基部11Aの先端から周方向一側に突出する第1鍔部12aと、ティース基部11Aの先端から周方向他側に突出する第2鍔部12bと、溝方向を軸方向とし、第1ティース30Aの先端面に凹設された断面矩形の第1溝14と、を有する。第1鍔部12aのティース基部11Aの先端からの周方向の突出長さは、第2鍔部12bのティース基部11Aの先端からの周方向の突出長さより短くなっている。また、第1溝14の形成位置は、ティース基部11Aの中心線Aに対して第1鍔部12a側に変位している。
第2ティース30Bは、周方向幅が先端側に向って漸次細くなる先細り形状を有し、コアバック8の内周面から径方向内方に延在するティース基部11Aと、ティース基部11Aの先端から周方向一側に延在する第1鍔部13aと、ティース基部11Aの先端から周方向他側に延在する第2鍔部13bと、第2ティース30Bの先端面に凹設された断面矩形の第2溝15と、を有する。第1鍔部13aのティース基部11Aの先端からの周方向の突出長さは、第2鍔部13bのティース基部11Aの先端からの周方向の突出長さより長くなっている。また、第2溝15の形成位置は、ティース基部11の中心線Aに対して第2鍔部13b側に変位している。
このように構成されたステータコア7Fは、ティース基部11Aが、周方向幅が先端側に向って漸次細くなる先細り形状を有している点を除いて、上記ステータコア7と同様に構成されている。
なお、この実施の形態8では、このように構成されたステータコア7Fを用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
したがって、この実施の形態8においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
この実施の形態8によれば、ティース基部11Aが、周方向幅が先端側に向って漸次細くなる先細り形状を有しているので、一定の周方向幅を有するティース基部11に比べて、ティース基部11Aの根元側での磁気飽和が緩和される。したがって、この実施の形態8による永久磁石式回転電機1Aでは、磁束量が確保され、トルク出力を向上させることができる。
2 ロータ、6 ステータ、7,7A,7B,7C,7D,7E,7F ステータコア、8 コアバック、10A,30A 第1ティース、10B,30B 第2ティース、11,11A ティース基部、12a,19a,21a 第1鍔部、12b,19b,21b 第2鍔部、13a,20a,22a 第1鍔部、13b,20b,22b 第2鍔部、14,14A 第1溝(コギングトルク抑制用溝)、15,15A 第2溝(コギングトルク抑制用溝)、16 スロット、17 ステータコイル、17U1,17U2,17V1,17V2,17W1,17W2 集中巻コイル、17U U相コイル、17V V相コイル、17W W相コイル、25 第3溝(補助溝)、26 貫通穴(コギングトルク抑制用穴)。

Claims (7)

  1. 周方向に異なる磁極が等ピッチで交互に形成されたロータと、それぞれ環状のコアバックの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで配列された複数のティース基部、および該ティース基部の先端から周方向両側に延設された鍔部を有するステータコア、および該ステータコアの各ティース基部に集中巻きに巻回された複数の集中巻コイルからなるステータコイルを有し、上記ロータを囲繞するように上記ロータに同軸に配設されるステータと、を備え、極数とスロット数との比が10n:12n、又は14n:12n(但し、nは1以上の整数)に構成された永久磁石式回転電機において、
    上記ステータコイルは、周方向に隣り合う2つの上記ティース基部に巻回された上記集中巻コイル同士が同相の相コイルとなり、かつ周方向に隣り合う該相コイルが異相となるように、上記複数の集中巻コイルを結線して3相巻線に構成され、
    各相コイルを構成する周方向に隣り合う上記集中巻コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗が周方向に隣り合う異相の相コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗より大きく形成され、
    コギングトルク抑制用溝が、溝方向を軸方向として、上記ティースのそれぞれの先端面に、相コイルを構成する周方向に隣り合う上記集中巻コイルが巻回されている上記ティースの間のスロット先端部分側に変位して凹設されていることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 周方向に異なる磁極が等ピッチで交互に形成されたロータと、それぞれ環状のコアバックの内周面から径方向内方に突設されて周方向に等角ピッチで配列された複数のティース基部、および該ティース基部の先端から周方向両側に延設された鍔部を有するステータコア、および該ステータコアの各ティース基部に集中巻きに巻回された複数の集中巻コイルからなるステータコイルを有し、上記ロータを囲繞するように上記ロータに同軸に配設されるステータと、を備え、極数とスロット数との比が10n:12n、又は14n:12n(但し、nは1以上の整数)に構成された永久磁石式回転電機において、
    上記ステータコイルは、周方向に隣り合う2つの上記ティース基部に巻回された上記集中巻コイル同士が同相の相コイルとなり、かつ周方向に隣り合う該相コイルが異相となるように、上記複数の集中巻コイルを結線して3相巻線に構成され、
    各相コイルを構成する周方向に隣り合う上記集中巻コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗が周方向に隣り合う異相の相コイル間のスロット先端部分の磁気抵抗より大きく形成され、
    コギングトルク抑制用穴が、上記ティースのそれぞれの先端側に、相コイルを構成する周方向に隣り合う上記集中巻コイルが巻回されている上記ティースの間のスロット先端部分側に変位して軸方向に貫通するように形成されていることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  3. 相コイルを構成する周方向に隣り合う上記集中巻コイル間のスロット開口部の隙間Sbと、周方向に隣り合う異相の相コイル間のスロット開口部の隙間Saが、Sb>Saを満足するように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の永久磁石式回転電機。
  4. 上記スロット開口部の隙間Sbと上記スロット開口部の隙間Saとが、Sb=(2/√3)×Saを満足するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の永久磁石式回転電機。
  5. 補助溝が、溝方向を軸方向として、上記ティースそれぞれの先端面の、上記ティース基部の周方向中央位置に凹設されていることを特徴とする請求項1、請求項3および請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石式回転電機。
  6. 補助貫通穴が、上記ティースそれぞれの先端側の、上記ティース基部の周方向中央位置に軸方向に貫通して形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石式回転電機。
  7. 上記ティース基部は、その周方向幅が先端側に向って漸次細くなる先細り形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の永久磁石式回転電機。
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