JP6391827B2 - 固定子コア及び永久磁石同期電動機 - Google Patents

固定子コア及び永久磁石同期電動機 Download PDF

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Description

本発明は、回転子に設けられた永久磁石による磁界と固定子に巻かれたコイルに流れる電流による磁界とを利用して回転子を回転させる固定子コア及び永久磁石同期電動機に関する。
特許文献1に示される従来の同期電動機は、組立て作業の容易化を図るため、トロイダル巻線が施された複数のティースを固定子に不等ピッチで設け、ティースの形状を交互に異ならせ、複数のティースの内、回転方向幅が大きなティースに固定用の穴を設けている。特許文献2に示される従来の同期電動機は、磁極数とスロット数との関係が8極12スロットとされ、環状のコアバックに幅の異なるティースが回転方向に交互に配列されている。特許文献3に示される従来の同期電動機は、トルクリップルとコギングトルクとを低減する目的で、複数のティースのうち、1相または2相を形成するティースの形状を、当該相以外の相を形成するティースの形状とは異なる形の固定子を用いている。
特開2006−325386号公報 特開2001−327135号公報 特開2006−311738号公報
コイルが集中巻で巻かれる10極12スロットの永久磁石同期電動機では、1つの相を構成する4つのコイルが2つの組に分けられ、各々の組を構成する2つのコイルは、隣接する2つのティースの巻線部に各々巻かれている。そしてこのように構成された永久磁石同期電動機では、回転子の回転方向に対して、1つの相の構成する隣接する2つのティースの内、回転子の回転方向の手前側に位置するティースで発生する鉄損は、回転子の回転方向の奥側に位置するティースで発生する鉄損よりも小さくなる。すなわち、同相を構成する隣接する2つのティースの各々の鉄損は均一に発生していないことになる。このように10極12スロットの永久磁石同期電動機では1つの相を構成する隣接した1組のティースの各々に発生する鉄損に違いがある。ところが特許文献1から3に示される従来技術は、ティースの鉄損と形状に着目して更なる電動機効率の向上を図るものではない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、更なる電動機効率の向上を図る固定子コア及び永久磁石同期電動機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る固定子コアは、環状のヨークと、前記ヨークの内側で前記ヨークの周方向に離間して配列される複数のティースと、を備え、前記複数のティースの各々は、コイルが巻かれる部分を有し、前記複数のティースは6つのティース群を含み、前記6つのティース群の各々は、同相のコイルが巻かれ、回転子の回転方向の順に配置された前記6つのティース群の各々の第1のティースおよび第2のティースを含み、前記第1のティースの前記部分の幅は、前記第2のティースの前記部分の幅よりも狭い10極12スロットである
本発明に係る固定子コアは、更なる電動機効率の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る永久磁石同期電動機の横断面図 図1に示す永久磁石同期電動機の要部拡大図 U相を構成する1組のコイルの各々に発生する誘起電圧の波形と、これらの誘起電圧を合成した合成誘起電圧の波形とを示す図 ティースの各部に発生する鉄損を電磁界解析によって求めて比較した結果を示す図 本発明の実施の形態2に係る永久磁石同期電動機の要部拡大図 ティース全体で発生する鉄損に対するティースの各部に発生する鉄損の割合を表す図
以下に、本発明の実施の形態に係る固定子コアを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る永久磁石同期電動機の横断面図、図2は図1に示す永久磁石同期電動機の要部拡大図である。永久磁石同期電動機100は、固定子1と固定子1の径方向内側に隙間4を介して配置される回転子2とを備える。
回転子2は、電磁鋼板を積層して成りシャフト3に固定された環状の回転子コア2aと、回転子コア2aの外周部に配置された10個の永久磁石2bとを備える。10個の永久磁石2bは、隣接する永久磁石2b同士の極性が異なるように回転方向に交互に配置され、N極とS極の5極対を形成する。「回転方向」とは回転子2の回転する方向をいう。複数の永久磁石2bの各々は、希土類磁石またはフェライト磁石である。
なお図示例の回転子2は永久磁石2bが回転子コア2aの外周部に配置された表面磁石(Surface Permanent Magnet:SPM)型の回転子であるが、SPM型以外の回転子、例えば回転子コア2aに永久磁石2bを埋め込んだ永久磁石埋込(Interior Permanent Magnet:IPM)型の回転子でもよい。IPM型回転子の場合、回転子コアに形成された磁石挿入穴に永久磁石が圧入により挿入され、または接着剤が塗布されることにより、永久磁石が回転子コアに固定される。また回転子コア2aは、電磁鋼板を積層したものに限定されず、鋼材を加工した一体型コア、樹脂と鉄粉を混ぜたものを固めた樹脂コア、または磁性粉を加圧成形した圧粉コアでもよく、コアの種類は目的と用途によって使い分けられる。
固定子1は、環状のヨーク1aと、ヨーク1aの径方向内側に配置され、回転方向に等間隔に配置され、ヨーク1aの中心に向けて伸びる複数のティース1bと、複数のティース1bの各々に巻かれるコイル6(6U1,6U2,6U3,6U4,6V1,6V2,6V3,6V4,6W1,6W2,6W3,6W4)とで構成される。固定子1を構成するヨーク1aと複数のティース1bは、電磁鋼板母材から打ち抜かれた複数のコア片を積層して形成される。
複数のティース1bの各々は、ヨーク1aの内周面から固定子1の中心に向けて伸び、コイル6が集中巻で巻かれる巻線部1b1と、巻線部1b1の径方向内側に形成され、巻線部1b1に対して固定子1の回転方向両側に突出するつば状または傘状の先端部1b2とで構成されている。巻線部1b1は、固定子1の径方向と直交する方向における幅が一定である。すなわち、巻線部1b1は、固定子1の径方向外側から径方向内側に向かって一定の幅である。先端部1b2は回転方向に対称な形状である。このように、先端部1b2をつば状または傘状とすることで、回転子2の永久磁石2bの磁力を有効にティース1bに鎖交させ、トルクを向上可能な構造となっている。
固定子1には、隣接する2つのティース1bで囲まれる部分にスロット5が形成され、12個のスロット5が設けられている。そのため永久磁石同期電動機100では、磁極数とスロット数との関係が10極12スロットとされる。また永久磁石同期電動機100では、12個のティース1bに3相を構成するコイル6が集中巻で施されている。これらのコイル6は、U相、V相、およびW相の内の1相を構成する4つのコイル6が2つの組に分けられ、各々の組を構成する2つのコイル6は、隣接する2つのティース1bの巻線部に各々巻かれているものとする。
具体的には、U相を構成する4つのコイル6が2つの組に分けられ、一方の組を構成する2つのコイル6U1およびコイル6U2が隣接する2つのティース1bの巻線部1b1の各々に巻かれ、他方の組を構成する2つのコイル6U3およびコイル6U4が隣接する2つのティース1bの巻線部1b1の各々に巻かれる。コイル6U2の巻線方向はコイル6U1の巻線方向とは逆向きであり、コイル6U4の巻線方向はコイル6U3の巻線方向とは逆向きである。
V相を構成する4つのコイル6が2つの組に分けられ、一方の組を構成する2つのコイル6V1およびコイル6V2が隣接する2つのティース1bの巻線部1b1の各々に巻かれ、他方の組を構成する2つのコイル6V3およびコイル6V4が隣接する2つのティース1bの巻線部1b1の各々に巻かれる。コイル6V2の巻線方向はコイル6V1の巻線方向とは逆向きであり、コイル6V4の巻線方向はコイル6V3の巻線方向とは逆向きである。
W相を構成する4つのコイル6が2つの組に分けられ、一方の組を構成する2つのコイル6W1およびコイル6W2が隣接する2つのティース1bの巻線部1b1の各々に巻かれ、他方の組を構成する2つの6W3およびコイル6W4が隣接する2つのティース1bの巻線部1b1の各々に巻かれる。コイル6W2の巻線方向はコイル6W1の巻線方向とは逆向きであり、コイル6W4の巻線方向はコイル6W3の巻線方向とは逆向きである。
図2にはU相を構成する4つのコイル6の内、一方のコイル6の組であるコイル6U1およびコイル6U2が示される。図2では、回転子2が反時計回りに回転しているものとし、コイル6U1,6U2が巻かれる隣接した2つのティースの内、回転子2の回転方向の手前側に配置された第1のティース1bを「ティース1bU1」、回転子2の回転方向の奥側に配置された第2のティース1bを「ティース1bU2」と称する。前述したように複数のティース1bの各々は、回転方向に等間隔に配置されているため、図2に示すように固定子1の軸心Aを中心として機械角で30°毎に配置されている。
このように構成された永久磁石同期電動機100において回転子2が回転すると、ティース1bU1に巻かれたコイル6U1に発生する誘起電圧とティース1bU2に巻かれたコイル6U2に発生する誘起電圧との間には、位相差が生じる。この位相差に着目して本実施の形態に係る固定子1では、ティース1bU1の巻線部1b1の回転方向幅W1がティース1bU2の巻線部1b1の回転方向幅W2よりも狭く形成されている。図1に示すコイル6U3およびコイル6U4が巻かれた隣接する2つのティース1bの各々の巻線部1b1の回転方向幅も同様の関係性を有する。また、コイル6V1およびコイル6V2が巻かれた隣接する2つのティース1bの各々の巻線部1b1の回転方向幅も同様の関係性を有し、コイル6V3およびコイル6V4が巻かれた隣接する2つのティース1bの各々の巻線部1b1の回転方向幅も同様の関係性を有し、コイル6W1およびコイル6W2が巻かれた隣接する2つのティース1bの各々の巻線部1b1の回転方向幅も同様の関係性を有し、コイル6W3およびコイル6W4が巻かれた隣接する2つのティース1bの各々の巻線部1b1の回転方向幅も同様の関係性を有する。
同相を構成する隣接する2つのティース1bの各々の巻線部1b1の回転方向幅が異なる理由を以下に説明する。
まず、1つの相における合成誘起電圧と、1つの相を構成する1組のコイルの各々に発生する誘起電圧との位相差に関して説明する。各々のティース1bは、図2に示すように固定子1の軸心Aを中心として機械角で30°毎に配置されている。機械角30°は360°を12で除した値に等しい。従って、磁極数が10極の回転子2が回転するとき、隣接する2つのティース1bの各々に巻かれたコイル6が同方向に巻かれているとき、個々のコイル6に発生する誘起電圧には電気角150°の位相差が生じている。電気角150°は機械角30°に5極対を掛け合わせた値に等しい。
回転子2が回転することにより、複数の磁極の内、図2の符号Bで示す永久磁石2bが、ティース1bU2を通過することでコイル6U2に発生する誘起電圧の位相は、ティース1bU1を通過することでコイル6U1に発生する誘起電圧の位相に対して、電気角で150°遅れとなる。
これに対して、コイル6U1とコイル6U2との一方の巻線方向を他方の巻線方向とは逆向きにした場合、誘起電圧の値は正負が反転する。従って、符号Bで示す永久磁石2bが、ティース1bU1を通過することでコイル6U1に発生する誘起電圧の位相は、ティース1bU2を通過することでコイル6U2に発生する誘起電圧の位相に対して、電気角で30°遅れとなる。すなわち誘起電圧の位相差は電気角で−30°である。この値は150°に−180°を加算した値に等しい。
このように10極12スロットの永久磁石同期電動機100では、同相を構成する1組のコイル6の各々に発生する誘起電圧の位相差が近い値となるため、これらを同相の巻線として扱っている。
図3はU相を構成する1組のコイルの各々に発生する誘起電圧の波形と、これらの誘起電圧を合成した合成誘起電圧の波形とを示す図である。永久磁石同期電動機においてトルクを発生させるには、各相に発生する誘起電圧に同期した正弦波状の電流を、対応する相のコイルに通電する必要がある。発生するトルクは、相の誘起電圧の位相とコイルに通電する相電流の位相とによって変化し、永久磁石を回転子表面に配置する表面配置型の回転子を有する永久磁石同期電動機の場合、誘起電圧の位相とコイルに通電する相電流の位相とが一致するときに同一電流で最も大きなトルクを発生させることができる。
図3に示すU相合成誘起電圧の値は、図2に示すティース1bU1に巻かれるコイル6U1に発生する誘起電圧とティース1bU2に巻かれるコイル6U2に発生する誘起電圧とを合成した値に等しい。U相合成誘起電圧の位相は、コイル6U1とコイル6U2とに通電される相電流の位相と一致しているものとする。コイル6U1に発生する誘起電圧の位相は、U相合成誘起電圧に対して、電気角で15°の遅れとなり、コイル6U2に発生する誘起電圧の位相は、U相合成誘起電圧に対して、電気角で15°の進みとなる。
次に、誘起電圧の位相とコイルに通電する相電流の位相と固定子鉄心に発生する鉄損との関係性を説明する。
固定子鉄心に発生する鉄損は、固定子鉄心の磁束密度が高くなるに従って大きくなる傾向がある。永久磁石同期電動機に出力トルクを発生させるため固定子のコイルに電流を通電すると、永久磁石から発生する磁束にコイルから発生する磁束が加わるため、固定子鉄心の磁束密度が高まり、鉄損が増加する。このとき、誘起電圧に対して相電流が遅れ位相になると、コイルから発生する磁束は鉄心内の磁束密度を強める方向に作用し、誘起電圧に対して相電流が進み位相となると、コイルから発生する磁束は鉄心内の磁束密度を弱める方向に作用する。そのため、誘起電圧に対して相電流の位相が遅れると、鉄損は増加する傾向を示し、誘起電圧に対して相電流の位相が進むと、鉄損は減少する傾向を示す。このように10極12スロットの永久磁石同期電動機の固定子鉄心においては、相電流の位相の進みと遅れの現象が同時に生じているため、図2に示すように回転子2が回転するとき、U相を構成する隣接する2つのティースの内、第1のティース1bU1で発生する鉄損は、第2のティース1bU2で発生する鉄損よりも小さくなる。すなわち、同相を構成する隣接する2つのティースの各々の鉄損は均一に発生していないことになる。
本願の発明者は、このような同相を構成する隣接した2つのティースの各々に発生する鉄損の違いに着目し、同相を構成する隣接した2つのティースの内、図2に示すように第1のティース1bU1の巻線部1b1の回転方向幅W1を、第2のティース1bU2の巻線部1b1の回転方向幅W2よりも狭くすることにより、第1のティース1bU1の巻線部1b1に巻かれるコイル6の周長を短して、相対的にコイルの銅損を低下させてモータ効率を向上させることができ永久磁石同期電動機100を導き出すに至った。
図4はティースの各部に発生する鉄損を電磁界解析によって求めて比較した結果を示す図である。横軸は電動機で発生する出力トルクを表し、縦軸は鉄損比を表す。鉄損比は、同相を構成する隣接するティースの内、回転子の回転方向の奥側に配置された第2のティースの鉄損に対する、回転子の回転方向の手前側に配置された第1のティースの鉄損の割合を表す。ここでは説明を簡単化するため図2に示すティース1bU1を第1のティース、ティース1bU2を第2のティースと仮定する。(1)の鉄損比は、ヨーク1aの全体の内、ティース1bU2が設けられた部分であるヨーク部1a1の鉄損に対するティース1bU1が設けられた部分であるヨーク部1a1の鉄損の割合である。(2)の鉄損比は、ティース1bU2の先端部1b2の鉄損に対するティース1bU1の先端部1b2の鉄損の割合である。(3)の鉄損比は、ティース1bU2の巻線部1b1の鉄損に対するティース1bU1の巻線部1b1の鉄損の割合である。(4)の鉄損比は、(1)から(3)までの鉄損比の平均値、すなわちティース1bU2全体の鉄損に対するティース1bU1全体の鉄損の割合である。無負荷回転時、すなわちコイルに電流が通電されない状態では鉄損に差は無いが、コイルに電流を通電して出力トルクが高まるに従い、図4に示すように(1)から(4)の各々の鉄損比が小さくなる傾向を示す。
ここで鉄心の磁束密度は、鉄心中の磁路の断面積が縮小するに従って上昇するため、これにより鉄損も増加する。一般的に鉄心材料で発生する鉄損は、ヒステリシス損の場合、磁束密度の1.6乗に比例して増加するとされている。そのためヨーク部1a1の径方向幅と巻線部1b1の回転方向幅と先端部1b2の径方向幅とを各々同じ寸法だけ縮小して磁路を狭くした場合、磁束密度の増加の度合いが最も低い鉄心部は、ヨーク部1a1と巻線部1b1と先端部1b2との内、巻線部1b1である。本実施の形態1の永久磁石同期電動機は、磁束密度の増加の度合いが最も低い巻線部1b1に着目し、図2に示すように第1のティース1bU1の巻線部1b1の回転方向幅W1が、第2のティース1bU2の巻線部1b1の回転方向幅W2より狭く形成されている。これにより鉄損の増加を抑えながら、第1のティース1bU1の巻線部1b1に巻かれるコイル6U1の周長を、第2のティース1bU2の巻線部1b1に巻かれるコイル6U2よりも短くすることが可能となる。
前述した特許文献1に示す従来技術では、異なる形状のティースが交互に配置されているがトロイダルコイル型の同期電動機であり、コイルの周長が削減できる形態となっていないため、本発明とは構成および効果が異なる。また特許文献1にはティースの形状と鉄損との関係性に関しても記述されていない。特許文献2に示す従来技術では、同相を構成する各巻線に発生する誘起電圧に位相差が生じないため本発明と同様の効果は得られない。特許文献3に示す従来技術は、誘起電圧と通電電流の位相差に着目して形状の異なるティースを配置しているものではなく、本発明と同様の効果は得られない。
以上に説明したように本実施の形態に係る10極12スロットの永久磁石同期電動機は、環状のヨークと、ヨークの内側でヨークの周方向に離間して配列される複数のティースと、を備えた固定子コアと、固定子コアの内側に配置される回転子と、を備え、複数のティースの各々は、コイルが巻かれる部分を有し、複数のティースは6つのティース群を含み、6つのティース群の各々は、同相のコイルが巻かれ、回転子の回転方向の順に配置された6つのティース群の各々の第1のティースおよび第2のティースを含み、第1のティースの部分の幅は、第2のティースの部分の幅よりも狭く形成されている。この構成により、第1のティースの巻線部における鉄損の増加を抑えながら第1のティースに巻かれるコイルの周長を短くすることができる。その結果、巻線部に巻かれるコイルの周長が短くなり、コイルの周長が短くなった分の銅損が低減されるため、電動機効率の向上を図ることができ、またコイルの使用量が抑制されるため、製造コストの低減を図ることができる。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2に係る永久磁石同期電動機の要部拡大図である。実施の形態2では、実施の形態1と同一部分に同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。実施の形態2に係る永久磁石同期電動機100Aでは、第1のティース1bU1の先端部1b2の径方向の厚みT1が、第2のティース1bU2の先端部1b2の径方向の厚みT2よりも薄く形成されている。厚みT1は、第1のティース1bU1の巻線部1b1と先端部1b2との付根部1b3から回転子対向面1b4までの径方向幅に等しい。厚みT2は、第2のティース1bU2の巻線部1b1と先端部1b2との付根部1b3から回転子対向面1b4までの径方向幅に等しい。
図6はティース全体で発生する鉄損に対するティースの各部に発生する鉄損の割合を表す図である。図6に示すように1つのティースを構成するヨーク部1a1、巻線部1b1、および先端部1b2の各々で発生する鉄損は、先端部1b2、ヨーク部1a1、巻線部1b1の順で大きくなり、先端部1b2で発生する鉄損が最も少ない。また図4に示すように、出力トルクの上昇に対して(2)の先端部1b2の鉄損比は(3)の巻線部1b1の鉄損比よりも低い値となる。従って、図5に示す第1のティース1bU1の先端部1b2の径方向の厚みT1を小さくした場合におけるティース全体で発生する鉄損の増加の度合いは、巻線部1bの周方向幅を小さくした場合におけるティース全体で発生する鉄損の増加の度合いよりも低く抑えることができる。第1のティース1bU1の先端部1b2の径方向の厚みT1を小さくすることにより、巻線部1b1の径方向の長さが相対的に長くなり、スロットの断面積を拡大することができる。また第1のティース1bU1の巻線部1b1の径方向の長さが長くなることにより、巻線部1b1の回転方向側面1b11の断面積が増加する。そのため、第1のティース1bU1の巻線部1b1に巻かれるコイル6U1全体の内、回転方向側面1b11に接する部分が増加し、実施の形態1に比べてコイルの周長をより短くすることができ、コイルの周長が短くなった分の銅損が低減される。その結果、鉄損増加の影響を少なく抑えながら電動機効率のより一層の向上を図ることができ、またコイルの使用量がより一層抑制されるため、製造コストの更なる低減を図ることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 固定子、1a ヨーク、1a1 ヨーク部、1b ティース、1b1 巻線部、1b11 回転方向側面、1b2 先端部、1b3 付根部、1b4 回転子対向面、1bU1 第1のティース、1bU2 第2のティース、2 回転子、2a 回転子コア、2b 永久磁石、3 シャフト、4 隙間、5 スロット、6,6U1,6U2,6U3,6U4,6V1,6V2,6V3,6V4,6W1,6W2,6W3,6W4 コイル、100,100A 永久磁石同期電動機。

Claims (4)

  1. 環状のヨークと、前記ヨークの内側で前記ヨークの周方向に離間して配列される複数のティースと、を備え、
    前記複数のティースの各々は、コイルが巻かれる部分を有し、
    前記複数のティースは6つのティース群を含み、
    前記6つのティース群の各々は、同相のコイルが巻かれ、回転子の回転方向の順に配置された前記6つのティース群の各々の第1のティースおよび第2のティースを含み、
    前記第1のティースの前記部分の幅は、前記第2のティースの前記部分の幅よりも狭い10極12スロット固定子コア。
  2. 前記第1のティースの先端部の径方向幅は、前記第2のティースの先端部の径方向幅よりも狭い請求項1に記載の固定子コア。
  3. 前記第1のティースに巻かれるコイルの巻線方向は、前記第2のティースに巻かれるコイルの巻線方向とは逆向きである請求項1または請求項2に記載の固定子コア。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の固定子コアと、前記固定子コアの内側に配置される回転子とを備えた永久磁石同期電動機。
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