JP5171767B2 - 同期電動機の回転子及び同期電動機 - Google Patents

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Description

この発明は、回転子に永久磁石を有する同期電動機の回転子、及びその同期電動機の回転子を用いる同期電動機に関する。
一般的な同期電動機(以下、単にモータ、電動機と呼ぶ場合もある)の多くは、固定子のスロット数(ティースの数と同じ)と回転子の極数との比が3:2である。これに対し、固定子に巻線を集中的に巻回するティースの数が12(巻線を収納するスロット数が12)で、回転子の永久磁石の磁極数(回転子の極数)が10の同期電動機(12スロット10極の同期電動機と定義する)は、一般的な固定子のスロット数と回転子の極数との比が3:2である同期電動機と比較すると、巻線係数が大きくとれることから、同体格のモータであっても同一電流に対して出力を大きく取ることができる。
言い換えれば、同一トルクを出力するために必要な電流が小さくなるため、より効率の良いモータを得ることができる。
この固定子のスロット数と回転子の極数との組合せについては、より効率の良い同期電動機が得られる組合せが提案されている。
例えば、構成が簡単でコギングトルクが小さく、比較的大出力の永久磁石界磁形ブラシレスモータ(同期電動機)を提供するために、永久磁石界磁の永久磁石磁極数Pと固定子の突極磁極数Mの関係を、(2/3)M<P<(4/3)M 、かつ、M=6n、かつ、P<6n−2またはP>6n+2 (但しnは2以上の整数)に設定することにより、コギングトルクと巻線係数の両面で改善する、すなわち、巻線係数を向上(出力を向上)させつつ、コギングトルクの大きさを低減するものであり、かつ、モータの中心に対して機械的に180度近くなる位置の突極磁極に巻回した電機子巻線を同相に選べるので、空隙の不平衡の影響を少なくして、モータの振動を小さくする永久磁石界磁形ブラシレスモータ(同期電動機)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、回転子に永久磁石を有する同期電動機に特有のコギングトルクは、固定子のスロット数と回転子の磁極数の最小公倍数の脈動数で発生する。前述の12スロット10極の同期電動機ではその脈動数が60と多くなり、コギングトルクのエネルギーが分散され振幅が小さくなり、低騒音な同期電動機の実現が可能である。
電動機より発生する振動・騒音の要因に電動機の出力するトルクに脈動(リップル)があり、永久磁石を用いた同期電動機の場合、誘起電圧に歪みがその要因となる。これに対して、回転子の表面に配置する永久磁石の肉厚を正弦波状に変化させることにより、回転子表面の磁束密度分布波形を正弦波状にすることによって誘起電圧の歪みを抑える永久磁石形モータ(同期電動機)が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、電動機より発生する振動・騒音の要因には永久磁石を有する同期電動機特有のコギングトルクがあり、これに対しては、回転子表面の磁束密度分布を台形波状として、分布波形を特定の形状とすることでコギングトルクの低減を図る方法が提案されている(例えば、特許文献3乃至5参照)。
また、回転子に永久磁石を有する同期電動機に特有のコギングトルクは、固定子のスロット数と回転子の磁極数の最小公倍数の脈動数で発生する。前述の12スロット10極の同期電動機ではその脈動数が60と多いため、コギングトルクのエネルギーが分散され振幅が小さくなり、低騒音な同期電動機の実現が可能である。
特開平09−272396号公報 特開平10−234248号公報 特開2003−007534公報 特開2004−056835公報 特開2009−017669公報
しかしながら、上記特許文献1の記載において電動機の固定子のスロット数と回転子の磁極数の組合せに関して、巻線係数が大きくなる組合せと、コギングトルクが小さくなる組合せに関しては述べられているが、トルクリップルの要因の一つとなる誘起電圧の歪みとスロット数,極数の組合せに関する記述は無い。
また、上記特許文献2に記載されているように、回転子表面の磁束密度の分布を正弦波状にするために、例えば、回転子表面に配置するマグネットの形状を、磁極の中心部分の肉厚を厚くして、磁極間に向かって徐々に厚みを薄くしてゆく形状を取ることがある。この場合、回転子と固定子とを組み合わせた時の回転子と固定子との間の空隙における磁束密度の最大値、言い換えると、正弦波状に分布させた磁束密度の振幅は、マグネットの厚みによって決まる。このため、磁束密度を大きくとるためには、マグネットの厚みを大きくする必要があり、マグネットの使用量が増加するという課題がある。
また、より正弦波状にするためには磁極間のマグネットの肉厚を薄くしなければならなくなり、リングマグネットの強度がその部分で大きく低下する。一般にこのようなマグネットは、磁性体のバックヨーク(継鉄)を内部に配置することが多く、使用環境の温度変化によって、バックヨークとマグネットとの膨張率が大きく異なる場合には、マグネットに応力がかかり、前述の薄肉部より割れが生じることがある。
また、上記特許文献3乃至5に記載された同期電動機は、一般的に多く用いられる固定子のスロット数と回転子磁極数の比が、3:2もしくは3:4を前提とされているものであり、コギングトルクを低減する効果については記述されているものの、同期電動機の振動・騒音の要因となる誘起電圧の歪みに関する記述はなされておらず、実際に3:2もしくは3:4の組合せを有する同期電動機において、回転子表面の磁束密度の分布を台形波状にすると、誘起電圧の歪みは大きくなり、振動・騒音の要因となる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、振動・騒音を増加させることなく、出力及び効率を向上させることができる同期電動機の回転子及びその同期電動機の回転子を用い、モータ効率を向上することができる同期電動機を提供する。
この発明に係る電動機は、3相12nスロット10n極(nは自然数)の同期電動機において、
回転子表面の磁束密度分布波形に含まれる周波数成分が、1磁極対分の波形を基本波形として、少なくとも3次の高調波成分を所定量含有することで、磁束密度分布波形に含まれる基本波成分の振幅を、当該磁束密度分布波形の振幅よりも所定の割合以上大きくするものである。
この発明に係る同期電動機は、回転子表面の磁束密度分布波形に含まれる周波数成分が、1磁極対分の波形を基本波形として、少なくとも3次の高調波成分を所定量含有することで、磁束密度分布波形に含まれる基本波成分の振幅を、当該磁束密度分布波形の振幅よりも所定の割合以上大きくするものであり、回転子の表面磁束密度分布波形を次数の低い高調波成分を多く含有している波形とすることで、磁束密度の最大値が同じであっても、トルクを発生させるのに必要な1次の周波数成分(基本波成分)を多く含ませることができ、同期電動機の高トルク化、高効率化が可能となる。また、3次高調波成分は3相の固定子巻線の中で互いに打ち消しあって、誘起電圧には現れず、また、それ以上の高調波成分は、12スロット10極の組合せを持つ同期電動機においては、誘起電圧に重畳されにくいという特徴をもつため、余計なトルクの脈動が発生せず、振動・騒音を増加させない。
実施の形態1を示す図で、12スロット10極の同期電動機100の横断面図。 実施の形態1を示す図で、同期電動機100の固定子巻線の結線図。 実施の形態1を示す図で、同期電動機100の固定子巻線の結線方法を示す展開図。 実施の形態1を示す図で、同期電動機100の回転子200の横断面図。 実施の形態1を示す図で、回転子200の永久磁石210の着磁状態を示す図。 実施の形態1を示す図で、図5の回転子200の表面磁束密度分布波形の一例を示す図。 実施の形態1を示す図で、図5の回転子200を用いた12スロット10極の同期電動機100の誘起電圧波形と、12スロット8極の同期電動機500の誘起電圧波形とを比較した図。 実施の形態1を示す図で、回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度と誘起電圧歪み率との関係について、12スロット8極の同期電動機500と、12スロット10極の同期電動機100とを比較した結果を示す図。 実施の形態1を示す図で、回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度と回転子表面磁束波形と誘起電圧に含まれる1次成分との関係を示すもので、12スロット8極と12スロット10極とを比較した図。 実施の形態1を示す図で、回転子表面磁束密度分布波形の磁極中心の平坦部角度と回転子表面磁束密度の高調波成分との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、回転子表面磁束波形に含まれる5次高調波成分と誘起電圧に含まれる5次高調波成分との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、回転子表面磁束波形に含まれる7次高調波成分と誘起電圧に含まれる7次高調波成分との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度とコギングトルクの振幅との関係について、12スロット8極の同期電動機500と、12スロット10極の同期電動機100とを比較した結果を示す図。 実施の形態1を示す図で、高調波成分を含有する高調波成分重畳波形と、高調波成分重畳波形内1次成分との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、高調波(3次成分)含有率と、3次の高調波成分を含んだ波形の波高値と3次の高調波成分を含んだ波形の1次成分との比率との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、3次及び5次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次成分及び5次成分の含有率との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分(1%)の含有率との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分(3%)の含有率との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分(5%)の含有率との関係を示す図。 実施の形態1を示す図で、3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分(6%)の含有率との関係を示す図。 比較のために示す図で、12スロット8極の同期電動機500の横断面図。 比較のために示す図で、12スロット8極の同期電動機500の固定子巻線の結線図。 比較のために示す図で、12スロット8極の同期電動機500の固定子巻線の結線方法を示す展開図。 比較のために示す図で、12スロット8極の同期電動機500の回転子600の横断面図。 実施の形態2を示す図で、回転子300の横断面図。 図25の極中心均一肉厚部付近の拡大図。 実施の形態2を示す図で、回転子300の表面磁束密度分布波形を示す図。 実施の形態2を示す図で、回転子300の表面磁束密度分布波形の高調波成分分析結果を示す図。
実施の形態1.
図1乃至図21は実施の形態1を示す図で、図1は12スロット10極の同期電動機100の横断面図、図2は同期電動機100の固定子巻線の結線図、図3は同期電動機100の固定子巻線の結線方法を示す展開図、図4は同期電動機100の回転子200の横断面図、図5は回転子200の永久磁石210の着磁状態を示す図、図6は図5の回転子200の表面磁束密度分布波形の一例を示す図、図7は図5の回転子200を用いた12スロット10極の同期電動機100の誘起電圧波形と、12スロット8極の同期電動機500の誘起電圧波形とを比較した図、図8は回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度と誘起電圧歪み率との関係について、12スロット8極の同期電動機500と、12スロット10極の同期電動機100とを比較した結果を示す図、図9は回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度と回転子表面磁束波形と誘起電圧に含まれる1次成分との関係を示すもので、12スロット8極と12スロット10極とを比較した図、図10は回転子表面磁束密度分布波形の磁極中心の平坦部角度と回転子表面磁束密度の高調波成分との関係を示す図、図11は回転子表面磁束波形に含まれる5次高調波成分と誘起電圧に含まれる5次高調波成分との関係を示す図、図12は回転子表面磁束波形に含まれる7次高調波成分と誘起電圧に含まれる7次高調波成分との関係を示す図、図13は回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度とコギングトルクの振幅との関係について、12スロット8極の同期電動機500と、12スロット10極の同期電動機100とを比較した結果を示す図、図14は高調波成分を含有する高調波成分重畳波形と、高調波成分重畳波形内1次成分との関係を示す図、図15は高調波(3次成分)含有率と、3次の高調波成分を含んだ波形の波高値と3次の高調波成分を含んだ波形の1次成分との比率との関係を示す図、図16は3次及び5次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次成分及び5次成分の含有率との関係を示す図、図17は3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分(1%)の含有率との関係を示す図、図18は3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分(3%)の含有率との関係を示す図、図19は3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分(5%)の含有率との関係を示す図、図20は3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分(6%)の含有率との関係を示す図である。
図21乃至図24は比較のために示す図で、図21は12スロット8極の同期電動機500の横断面図、図22は12スロット8極の同期電動機500の固定子巻線の結線図、図23は12スロット8極の同期電動機500の固定子巻線の結線方法を示す展開図、図24は12スロット8極の同期電動機500の回転子600の横断面図である。
図1に示す同期電動機100は、集中巻きの12スロット10極の電動機である。
図21に比較のために示す同期電動機500は、同じく集中巻きの12スロット8極の電動機である。
同期電動機100等を、単に電動機と呼ぶ場合もある。
両者(同期電動機100、同期電動機500)は、回転子の磁極の数が異なる。同期電動機100の回転子200は、永久磁石210を10個有し、磁極の数は10極である(図4参照)。それに対し、同期電動機500の回転子600は、永久磁石610を8個有し、磁極の数は8極である(図24参照)。
回転子200等を、単に回転子と呼ぶ場合もある。
両者(同期電動機100、同期電動機500)は、回転子の磁極の数の他に、固定子の電機子巻線の配置が異なっている。
12スロット8極の同期電動機500は、一般的な3相の電機子巻線を固定子のティースに集中的に巻回するもので、巻線の数(ティースの数と同じで、12個)と回転子の磁極の数(8極)の比が、3:2となる電動機である。
この固定子の巻線の配置は、各相の巻線をU相,V相,W相の順番に並べて配置し、それぞれに120°位相のずれた交流の電流を流すことにより、同期電動機500を駆動する。
図21〜図23を参照しながら、詳しく説明する。固定子は、12スロットであるから、スロット(巻線が収納される空間をスロットと呼ぶ)の間に形成されるティースも12個である。
ここで、仮に、U1+コイル(電源に接続されるU相端子が接続されるコイル)が、巻回されるティースを#1とし、反時計方向に順番に、#1,#2・・・・・#12とする(図21参照)。
各相の巻線は直列に接続され、中性点Nによって3相の星形の結線を構成している。即ち、U相のU1+コイル、U2+コイル、U3+コイル、U4+コイルは、直列に接続される。U1+コイルは、電源に接続されるU相端子に接続される。U4+コイルは、中性点Nに接続される。
また、V相のV1+コイル、V2+コイル、V3+コイル、V4+コイルは、直列に接続される。V1+コイルは、電源に接続されるV相端子に接続される。V4+コイルは、中性点Nに接続される。
さらに、W相のW1+コイル、W2+コイル、W3+コイル、W4+コイルは、直列に接続される。W1+コイルは、電源に接続されるVW相端子に接続される。W4+コイルは、中性点Nに接続される。
U1+の「+」は、コイルの巻方向を表す。例えば、図23の展開図で、#1ティースに巻回されるU1+コイルは、ティースの先端(図23参照)側から見て、時計方向に巻かれる。もし#1ティースに巻回されるU1コイルが、反時計方向に巻かれるのであれば、U1−コイルと呼ぶことにする。
図23の固定子巻線の結線方法を示す展開図により、12スロット8極の同期電動機500の固定子巻線の配置と結線方法を説明する。
図23で右端の#1ティースには、U相の電源端子(U端子)が接続されるU1+コイルが、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
U相のU2+コイルは、#1ティースから二つのティース(#2ティース、#3ティース)を飛ばした#4ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
U1+コイルとU2+コイルとの間のマグネットワイヤをU相の渡り線と呼ぶ。
U相のU3+コイルは、#4ティースから二つのティース(#5ティース、#6ティース)を飛ばした#7ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
U2+コイルとU3+コイルとの間のマグネッワイヤもU相の渡り線と呼ぶ。
U相のU4+コイルは、#7ティースから二つのティース(#8ティース、#9ティース)を飛ばした#10ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
U3+コイルとU4+コイルとの間のマグネッワイヤもU相の渡り線と呼ぶ。
U相のU4+コイルの巻終わりは、中性点Nに接続される。
図23で右端から2番目の#2ティースには、V相の電源端子(V相端子)が接続されるV1+コイルが、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
V相のV2+コイルは、#2ティースから二つのティース(#3ティース、#4ティース)を飛ばした#5ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
V1+コイルとV2+コイルとの間のマグネットワイヤをV相の渡り線と呼ぶ。
V相のV3+コイルは、#5ティースから二つのティース(#6ティース、#7ティース)を飛ばした#8ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
V2+コイルとV3+コイルとの間のマグネッワイヤもV相の渡り線と呼ぶ。
V相のV4+コイルは、#8ティースから二つのティース(#9ティース、#10ティース)を飛ばした#11ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
V3+コイルとV4+コイルとの間のマグネッワイヤもV相の渡り線と呼ぶ。
V相のV4+コイルの巻終わりは、中性点Nに接続される。
図23で右端から3番目の#3ティースには、W相の電源端子(W相端子)が接続されるW1+コイルが、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
W相のW2+コイルは、#3ティースから二つのティース(#4ティース、#5ティース)を飛ばした#6ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
W1+コイルとW2+コイルとの間のマグネットワイヤをW相の渡り線と呼ぶ。
W相のW3+コイルは、#6ティースから二つのティース(#7ティース、#8ティース)を飛ばした#9ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
W2+コイルとW3+コイルとの間のマグネッワイヤもW相の渡り線と呼ぶ。
W相のW4+コイルは、#9ティースから二つのティース(#10ティース、#11ティース)を飛ばした#12ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
W3+コイルとW4+コイルとの間のマグネッワイヤもW相の渡り線と呼ぶ。
W相のW4+コイルの巻終わりは、中性点Nに接続される。
12スロット8極の同期電動機500の固定子巻線は、例えば、以上のような配置と結線方法で形成される。
これに対して、12スロット10極の同期電動機100では、各ティースに巻線を集中的に巻回する点は同じであるが、各相の巻線の配置が異なり、各相四つあるコイル(巻線)を二個一組で並べて配置する(例えば、図1のU1+コイルとU2−コイル)。
また、一組の隣り合うコイル(例えば、図1のU1+コイルとU2−コイル)は、巻かれる向きが逆になっており、電流が通電されたときにはお互い異なる極を構成する(例えば、図1のU1+コイルとU2−コイル)。
図2に示すように、各相のコイルは直列に接続され、中性点Nによって3相の星形の結線を構成している。即ち、U相のU1+コイル、U2−コイル、U3−コイル、U4+コイルは、直列に接続される。U1+コイルは、電源に接続されるU相端子に接続される。U4+コイルは、中性点Nに接続される。
また、V相のV1−コイル、V2+コイル、V3+コイル、V4−コイルは、直列に接続される。V1−コイルは、電源に接続されるV相端子に接続される。V4−コイルは、中性点Nに接続される。
さらに、W相のW1+コイル、W2−コイル、W3−コイル、W4+コイルは、直列に接続される。W1+コイルは、電源に接続されるVW相端子に接続される。W4+コイルは、中性点Nに接続される。
既に述べたように、U1+の「+」、U2−の「−」は、コイルの巻方向を表している。例えば、「+」が時計方向であれば、「−」は反時計方向であることを意味する。
ここでも、仮に、U1+コイル(電源に接続されるU相端子が接続されるコイル)が、巻回されるティースを#1とし、反時計方向に順番に、#1,#2・・・・・#12とする(図1参照)。
図3の12スロット10極の同期電動機100の固定子巻線の結線方法を示す展開図により、同期電動機100の固定子巻線の配置及び結線方法を詳細に説明する。
図3で右端の#1ティースには、U相の電源端子(U相端子)が接続されるU1+コイルが、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
U相のU2−コイルは、#1ティースの隣の#2ティースに、ティースの先端側から見て、反時計方向に巻かれる。
U1+コイルとU2−コイルとの間のマグネットワイヤをU相の渡り線と呼ぶ。
U相のU3−コイルは、#2ティースから四つのティース(#3ティース、#4ティース、#5ティース、#6ティース)を飛ばした#7ティースに、ティースの先端側から見て、反時計方向に巻かれる。
U2−コイルとU3−コイルとの間のマグネッワイヤもU相の渡り線と呼ぶ。
U相のU4+コイルは、#7ティースの隣の#8ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
U3−コイルとU4+コイルとの間のマグネッワイヤもU相の渡り線と呼ぶ。
U相のU4+コイルの巻終わりは、中性点Nに接続される。
図3で右端から3番目の#3ティースには、V相の電源端子(V相端子)が接続されるV1−コイルが、ティースの先端側から見て、反時計方向に巻かれる。
V相のV2+コイルは、#3ティースの隣の#4ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
V1−コイルとV2+コイルとの間のマグネットワイヤをV相の渡り線と呼ぶ。
V相のV3+コイルは、#4ティースから四つのティース(#5ティース、#6ティース、#7ティース、#8ティース)を飛ばした#9ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
V2+コイルとV3+コイルとの間のマグネッワイヤもV相の渡り線と呼ぶ。
V相のV4−コイルは、#9ティースの隣の#10ティースに、ティースの先端側から見て、反時計方向に巻かれる。
V3+コイルとV4−コイルとの間のマグネッワイヤもV相の渡り線と呼ぶ。
V相のV4−コイルの巻終わりは、中性点Nに接続される。
図3で右端から5番目の#5ティースには、W相の電源端子(W相端子)が接続されるW1+コイルが、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
W相のW2−コイルは、#5ティースの隣の#6ティースに、ティースの先端側から見て、反時計方向に巻かれる。
W1+コイルとW2−コイルとの間のマグネットワイヤをW相の渡り線と呼ぶ。
W相のW3−コイルは、#6ティースから四つのティース(#7ティース、#8ティース、#9ティース、#10ティース)を飛ばした#11ティースに、ティースの先端側から見て、反時計方向に巻かれる。
かれる。
W2−コイルとW3−コイルとの間のマグネッワイヤもW相の渡り線と呼ぶ。
W相のW4+コイルは、#11ティースの隣の#12ティースに、ティースの先端側から見て、時計方向に巻かれる。
W3−コイルとW4+コイルとの間のマグネッワイヤもW相の渡り線と呼ぶ。
W相のW4+コイルの巻終わりは、中性点Nに接続される。
12スロット10極の同期電動機100の固定子巻線は、例えば、以上のような配置と結線方法で形成される。
本実施の形態における同期電動機100の回転子200の形状は、例えば、図4に示すとおりである。10極の磁極を構成する永久磁石210が回転子表面に配置されたものである。
永久磁石210は、バックヨーク230の表面に、例えば接着等により固定される。
この例では、永久磁石210の形状は、径方向に均一の肉厚となっている。永久磁石210の形状は、円筒状であっても、瓦状(円弧状)の複数枚の永久磁石を用いた構成であっても良い。
尚、以下の説明では、一般論の場合は、単に「永久磁石」と呼び、符号はつけない。
尚、12スロット8極の同期電動機100の回転子600の形状は、例えば、図24に示すとおりである。
図24に示す12スロット8極の同期電動機100の回転子600は、バックヨーク630の外周に永久磁石610が設けられる。また、回転子600の中央部に回転軸620を備える。
図4に示す回転子200は、本実施の形態の特徴を最も表しやすい形状であるため、一つの代表例として取り上げたものであり、本発明の特徴を実現できる形態であれば、これに限定されるものではない。
本実施の形態の効果を示すため、図4の回転子200の永久磁石210の特性として、図5に示すような着磁状態を想定する。
即ち、1磁極を構成する永久磁石210の着磁状態を、回転子200の回転軸220(図4参照)に対して、放射状に着磁されたラジアル着磁とし、磁極中心付近を完全着磁状態、隣り合う磁極との境界(極間)に対しては直線状に着磁量を変化させる(減少させる)ものとし、着磁の状態を台形波状に設定している。
このような着磁状態(台形波状)に設定した永久磁石210を表面に配置した回転子200の表面磁束密度分布波形は、図6に示すようになる。
これは、同期電動機100に組み込まれた状態を模擬したもので、同期電動機100の固定子の内径と同等の円筒状の空間内部に空隙を介して回転子200を設置した際の空隙における磁束密度分布の電磁界解析により求めたものである。
図6に示すように、永久磁石210を台形波状に着磁状態を設定しているため、表面磁束密度は磁極中心付近が平坦になっている。
永久磁石210の着磁状態は台形波状であるが、外側の磁性体(固定子鉄心)との間の空隙における磁束密度分布波形は、若干なめらかになり、台形の角が取れたような波形となる。
図6に示す磁束密度分布波形は、磁束密度の最大値(波高値)の95%までの値をとる部分の幅を、「平坦部」と定義すると、平坦部が約120°となる例である。
図7は、図5の着磁状態の永久磁石を持つ回転子を同期電動機に組み込んだ時の誘起電圧を示すもので、12スロット10極の同期電動機100と、12スロット8極の同期電動機500とを比較している。12スロット10極の同期電動機100、12スロット8極の同期電動機500のいずれも永久磁石の着磁状態は、台形波状である。また、固定子の鉄心の形状は同一のものを用いて比較したものである。
回転子の表面磁束密度分布が台形波状で、正弦波と比較すると歪みが大きいため、誘起電圧にも歪みが生じやすく、12スロット8極の同期電動機500では誘起電圧の波形に歪みが生じて台形波状に近い波形となっている。
これに対して、12スロット10極の同期電動機100の場合は、正弦波に近い波形となっている。このことから、12スロット10極の同期電動機100は、回転子表面の磁束密度分布に歪みを多く含んでいても、誘起電圧に歪みが表れにくいと言う特徴をもっており、トルクリップルの少ない低振動・低騒音な同期電動機100であることがわかる。
回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度と誘起電圧歪み率との関係について、12スロット8極の同期電動機500と、12スロット10極の同期電動機100とを比較した結果を図8に示す。平坦部の幅を狭くしていくことで、誘起電圧の歪みが減少する傾向が見られるが、12スロット8極の同期電動機500に比べて12スロット10極の同期電動機100は歪み率が低くなっている。
誘起電圧歪み率は、総合高調波歪み率(THD(Total Harmonic Distortion))のことである。
図9に、回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度と回転子表面磁束波形と誘起電圧に含まれる1次成分(基本波成分)との関係について、12スロット8極と12スロット10極とを比較したしたものを示す。平坦部角度(幅)を小さくしていくと、誘起電圧に含まれる1次成分が小さくなっていくことがわかる。これは、回転子の表面磁束密度分布波形の振幅は、平坦部角度によらず永久磁石の厚みによってほぼ決まるなかで、回転子の表面磁束密度分布波形に含まれる1次成分が、平坦部角度が広いと多く含まれ、狭くなると少なくなることも同時に示している。
同じ平坦部角度(幅)である場合、12スロット8極の同期電動機500よりも、12スロット10極の同期電動機100の方が誘起電圧により大きい1次成分を含んでおり、同一電流に対して、12スロット10極の方がより大きなトルクを出力することができる。
言い換えれば、同一のトルクを出力するのに必要な電流が少なくなる分、12スロット10極の同期電動機100は銅損が少ない電動機であるといえる。
図10は回転子の表面磁束密度分布波形に含まれる高調波成分と波形の平坦部角度(幅)との関係を示しているが、回転子の表面磁束密度分布波形は、台形波状の波形であり、これに含まれる高調波成分は、3次成分が多く、次いで5次,7次,9次成分が多く含まれる。
磁束密度分布波形の平坦部角度(幅)が小さくなるに従って、波形は正弦波に近くになって行くため、含まれる高調波成分は減っていく。
平坦部角度(幅)を広くすれば、そこに含まれる1次成分は大きくなるが、それにあわせて3次,5次,7次,9次などの高調波成分も増加する。3次,9次などの3の奇数倍の高調波成分は、3相の巻線の中で互いに相殺されて誘起電圧に含まれることは無いが、その他の高調波は、誘起電圧に現れて波形の歪みの要因となる。
図11は、回転子表面磁束密度分布波形に含まれる5次成分と誘起電圧に含まれる5次成分との関係を示したものである。12スロット8極の同期電動機500においては、回転子600の表面磁束密度分布波形に含まれる5次成分の割合とほぼ同じ割合で、5次成分が誘起電圧の波形に含まれているのに対して、12スロット10極の同期電動機100では表面磁束密度分布波形に含まれる5次成分の割合に対して、誘起電圧に生じる5次成分の割合が非常に小さい。
図12は、回転子の表面磁束密度分布波形に含まれる7次成分と誘起電圧に含まれる7次成分との関係を示したものである。12スロット8極の同期電動機500においては、回転子600の表面磁束密度分布波形に含まれる7次成分の割合以上に、7次成分が誘起電圧の波形に含まれている。これに対して12スロット10極の同期電動機100では、表面磁束密度分布波形に含まれる7次成分の割合に対して、誘起電圧に生じる7次成分の割合は、図11に示した5次成分に関する特性と比較すると大きいものの、影響は小さい。
但し、誘起電圧波形に含まれる高調波成分を1%以下に抑えるには、回転子表面磁束密度分布波形に含まれる7次成分は、概ね6%以下におさえる必要がある。
この特性が、12スロット10極の同期電動機100で回転子200の表面磁束密度の歪みが大きくても誘起電圧波形の歪みが少ないことを示すものであり、巻線係数の観点から、12スロット8極よりも同一電流で出力できるトルクが大きい12スロット10極の同期電動機100において、回転子200の表面磁束密度分布の波形を台形波状として、磁極中心部の平坦部の幅を45°以上とすることで、巻線係数の違いで得られる利点以上に、大きなトルクを出力可能となり、さらに磁極中心の平坦部の幅を125°以下とすることで、誘起電圧の歪みを小さく抑えることができる。
同期電動機のトルク脈動の要因としてコギングトルクがあげられる。図13は回転子表面磁束密度分布の磁極中心の平坦部角度とコギングトルクの振幅との関係について、12スロット8極の同期電動機500と、12スロット10極の同期電動機100とを比較している。
対象とした同期電動機は、回転子に希土類の永久磁石を用いたもので、定格トルクが0.7〜1.0N・m程度の同期電動機を想定している。
12スロット10極の同期電動機100は、回転子表面磁束密度分布の磁極中心付近平坦部の広い範囲においてコギングトルクが小さく、ほとんどの領域で定格トルクの1%未満である。
12スロット10極のコギングトルクの振幅は、回転子表面磁束密度分布の磁極中心付近の平坦部角度50〜120degにおいて、5mN・m(ミリニュートン・メートル)以下である。定格トルクが0.7〜1.0N・m(700〜1000mN・m)とすると、定格トルクの1%未満になる。
コギングトルクの振幅が定格トルクの1%未満であれば、電動機の振動,騒音にはほとんど影響がなく、また、回転子の表面磁束密度分布の波形はほとんど影響していない。
以上の様な特性が12スロット10極の同期電動機100で回転子200の表面磁束密度の歪みが大きくても誘起電圧波形の歪みが少ないことを示すものであり、巻線係数の観点から、12スロット8極よりも同一電流で出力できるトルクが大きい12スロット10極の同期電動機100において、回転子200の表面磁束密度分布の波形に低次の高調波成分を含有させて、波形内に含まれる1次成分を大きくすることで、より大きなトルクを出力することが可能となる。
図14に高調波成分を含有する高調波成分重畳波形と、高調波成分重畳波形内1次成分との関係を示す。また、正弦波も表記している。
図14において、高調波成分重畳波形及び正弦波の振幅を1.0としている。
正弦波に高調波、例えば3倍の周波数(3次)の正弦波を重畳すると、波形(図14の高調波成分重畳波形)の中心付近が低くなり、台形に近い形状となる。
言い換えると、高調波成分を含有した波形に含まれる1次成分(基本波成分)は、同じ波高値の正弦波(図14の正弦波)に比べると、大きくなる。
永久磁石を用いる同期電動機の場合、回転子の表面磁束密度分布波形に含まれる1次成分が大きければ、誘起電圧に含まれる1次成分も大きくなり、より大きなトルクを出力が可能な同期電動機を実現できる。
また、同じトルクを少ない電流で出力することができ、より効率のよい同期電動機の実現も可能である。
図15に、高調波(3次成分)含有率と、3次の高調波成分を含んだ波形の波高値と3次の高調波成分を含んだ波形の1次成分との比率との関係を示す。
9〜28%(図15では、0.09〜0.28)の振幅の3次高調波を含有することによって、波形の波高値よりも10%以上大きな1次成分を得ることができる。
また、14〜19%(図15では、0.14〜0.19)の振幅の3次高調波を含有することによって、波形の波高値よりも15%以上大きな1次成分を得ることができる。
3相の同期電動機の場合、回転子の表面磁束密度分布波形に含まれる3の倍数の高調波成分は、各相の成分同士が打ち消し合うため誘起電圧には表れない。そのため、振動・騒音の原因となるトルクの脈動には現れにくい。
このため、回転子の表面磁束密度分布波形に3次の高調波成分を多く含ませることで、表面磁束密度分布波形の波高値が同じであっても、同期電動機のトルクに影響する1次成分を大きくすることができる。
回転子の表面磁束密度の最大値は、永久磁石の厚みによって決まるため、同じ厚みの永久磁石を用いても、表面磁束密度分布波形を前述のようにすることで、より大きなトルクを出力できる同期電動機を実現できる。
図16は、3次および5次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次成分,5次成分の含有率との関係を示している。縦に3次高調波の含有率[%]、横に5次高調波の含有率[%]を示し、図中に3次および5次の高調波成分を含んだ波形の波高値に対する1次成分の比率を数値で示している。
図中薄く色のついた部分が1次成分が10%以上となる組合せを示し、それ以上に色の濃い部分は15%以上となる組合せを示してしる。
図中の含有率のマイナスの数値は、位相が反転した成分を重畳していることを示している。
この図から、3次高調波成分が8〜32%、5次高調波成分が0〜20%の時に、波形に含まれる1次成分が波高値に対して10%以上大きくなる高調波成分の含有率の組みあわせが存在していることがわかる。
さらに、3次高調波成分が16〜28%,5次高調波成分が0〜14%の範囲において、1次成分が波高値に対して15%以上大きくなる高調波成分の組合せが存在している。
また、3次高調波と5次高調波の組合せによって、波形に含まれる1次成分が波高値に対して最大で約20%大きくなる高調波成分の組合せも存在している。これは、3次高調波のみを含有する場合に比べて、より大きな1次成分が得られることを示している。
回転子の表面磁束密度分布波形は、永久磁石の形状や、着磁、配向の向きを制御することで多様な形状とすることは可能であるが、3次高調波のみを含有させる波形を実現することは難しいのに対して、3次以外の高調波を含有させてその含有率にある程度の幅を持たせることでより実現しやすくなり、大きな1次成分が得ることができる。
先にも述べたとおり、12スロット10極の同期電動機100の場合、回転子200の表面磁束密度分布に含まれる5次の高調波成分は、誘起電圧に現れにくい特徴を持つため、表面磁束密度分布波形に3次および5次の高調波成分を多く含有させることで、振動,騒音の悪化を抑えながら、より出力が大きく、効率のよい同期電動機100が実現できる。
図17から図20は、3次、5次および7次の高調波成分を含んだ波形の波高値とこれに含まれる1次成分との比率と、3次、5次および7次成分の含有率との関係を示している。図12で示しように、12スロット10極の同期電動機において、誘起電圧の7次成分を1%以下に抑えるにために必要な回転子の表面磁束密度分布波形に含まれる7次成分は6%以下であることから、6%以下の場合について以下に示している。
図17は7次の高調波成分を1%、図18は7次の高調波成分を3%、図19は7次の高調波成分を5%,図20は7次の高調波成分を6%含有した場合である。
図17から図20において、縦に3次高調波含有率[%]、横に5次高調波含有率[%]を示し、図中に波高値に対する1次成分の比率を示している。
図中薄く色のついた部分は、1次成分が15%以上となる組合せを示し、それ以上に色の濃い部分は、1次成分が20%以上となる組合せを示している。
図17(7次の高調波成分を1%含有)では、3次高調波成分が15〜30%、5次高調波成分が1〜16%の時に、波形に含まれる1次成分が波高値に対して15%以上大きくなる高調波成分の含有率の組みあわせが存在していることがわかる。
さらに、3次高調波成分が22〜26%,5次高調波成分が5〜10%の範囲において、1次成分が波高値に対して20%を超えて大きくなる高調波成分の組合せが存在している。
図18(7次の高調波成分を3%含有)では、3次高調波成分が17〜32%、5次高調波成分が3〜18%の時に、波形に含まれる1次成分が波高値に対して15%以上大きくなる高調波成分の含有率の組みあわせが存在していることがわかる。
さらに、3次高調波成分が24〜28%,5次高調波成分が7〜13%の範囲において、1次成分が波高値に対して20%を超えて大きくなる高調波成分の組合せが存在している。
図19(7次の高調波成分を5%含有)では、3次高調波成分が19〜34%、5次高調波成分が5〜19%の時に、波形に含まれる1次成分が波高値に対して15%以上大きくなる高調波成分の含有率の組みあわせが存在していることがわかる。
さらに、3次高調波成分が26〜30%,5次高調波成分が9〜15%の範囲において、1次成分が波高値に対して20%より大きくなる高調波成分の組合せが存在している。
図20(7次の高調波成分を6%含有)では、3次高調波成分が20〜35%、5次高調波成分が6〜20%の時に、波形に含まれる1次成分が波高値に対して15%以上大きくなる高調波成分の含有率の組みあわせが存在していることがわかる。
さらに、3次高調波成分が26〜31%,5次高調波成分が10〜16%の範囲において、1次成分が波高値に対して20%以上大きくなる高調波成分の組合せが存在している。
このように、7次の高調波成分を、1%〜6%含有することで、3次、5次の高調波成分のみの含有の場合に比べて、1次成分が大きく得られる高調波含有率の組みあせの範囲が広くなるのと同時に1次成分の最大値も大きくなっている。
3次、5次の高調波成分のみの含有の場合、1次成分は、最大でも20%増加であったのに対して、7次の高調波成分を含有することで、22〜23%増加している。
図17乃至図20より、3次高調波を22〜31%,5次高調波を5〜16%,7次高調波を1〜6%の範囲で重畳することで、回転子の表面磁束密度分布波形に含まれる1次成分を波高値に対して20%より大きくでき、より出力が大きく、効率のよい同期電動機100が実現できる。
回転子200の表面磁束密度分布に含まれる7次高調波成分を6%以下とすることで、誘起電圧に含まれる7次の高調波成分の含有率を1%以下に抑えて、低騒音、低振動な同期電動機100が実現できる。
実施の形態2.
図25乃至図28は実施の形態2を示す図で、図25は回転子300の横断面図、図26は図25の極中心均一肉厚部付近の拡大図、図27は回転子300の表面磁束密度分布波形を示す図、図28は回転子300の表面磁束密度分布波形の高調波成分分析結果を示す図である。
図25に示す回転子300は、回転子表面に永久磁石310を配置した形態であり、永久磁石310の内側は、永久磁石310のバックヨーク330(磁性体)で構成される。
図25に示す回転子300は、1磁極を構成する永久磁石の形状が磁極の中央付近は均一の肉厚で、磁極間付近は肉厚が小さくなっている(図26参照)。
磁極全体の肉厚が均一で、ラジアル方向の着磁あるいは配向のかかった永久磁石を用いた回転子の場合、表面磁束密度分布波形は、実施の形態1に示すように、台形波あるいは方形波の形状となりやすく、高い周波数の高調波成分が含有されやすい。
磁極中心付近の肉厚が厚く、磁極間付近の肉厚が薄くなることで、回転子の表面磁束密度分布波形は磁極中心付近の平坦部の幅が狭い台形波状になり、さらに、永久磁石の配向の向きを磁極中心付近に集中させることによって、完全な正弦波分布とならない低次の高調波成分を含んだ表面磁束密度分布波形とすることができる。
図27は、図25に示す回転子300の表面磁束密度分布波形を示すものである。実施の形態1で示した台形波状の分布波形と比較すると、磁極中心付近に平坦部が見られないものの、正弦波に比べると、台形波に近い形状となっている。
図28は、図27の波形の高調波成分分析を行った結果である。表面磁束密度分布波形の波高値が0.54Tに対して、表面磁束密度分布波形に含まれる1次成分は0.58Tとなっており、約10%大きくなっている。この表面磁束密度分布波形に含まれる高調波成分は、3次成分が約11%,5次成分が約3%,7次が約1%である。
永久磁石の形状をリング形状とする場合、バックヨーク外周の形状と永久磁石の内径形状を合わせる必要があるため、別部品を接着等に組立、固定をするには、作業性が悪くなることがある。
この場合、永久磁石を比較的形状の自由度が高いボンド磁石とすることで加工性を向上することができる。
また、バックヨークとの一体成形を行うことによっても、生産性を改善することが可能である。
また、バックヨークを電磁鋼板等の鋼材で構成する場合、ボンド磁石との線膨張係数の違いから、使用環境の温度変化によって、永久磁石に割れを生じる可能性があるため、磁極間の肉厚を薄くすることが困難となる。
高価な希土類の永久磁石を用いる場合、磁石肉厚を薄くして、使用量を減らす場合が多く、使用環境の変化に対しては、さらに厳しい条件となる。
これに対して、バックヨークを磁性粉末を混合した樹脂材料で構成して、互いの線膨張係数を近づけることで、永久磁石の割れを防止することが可能となる。
以上、12スロット10極の同期電動機について説明したが、12スロット10極も含めて12nスロット10n極(nは自然数)のものが、本実施の形態の対象となる。
本発明の活用例として、送風機に用いられる同期電動機への適用が可能である。
100 同期電動機、200 回転子、210 永久磁石、220 回転軸、230 バックヨーク、300 回転子、310 永久磁石、330 バックヨーク、500 同期電動機、600 回転子、610 永久磁石、620 回転軸、630 バックヨーク。

Claims (12)

  1. 3相12nスロット10n極(nは自然数)の同期電動機の回転子において、
    回転子表面の磁束密度分布波形に含まれる周波数成分が、1磁極対分の波形を基本波形として、
    3次の高調波成分を、16%〜28%、
    及び、
    5次の高調波成分を、
    (前記3次の高調波成分の含有率−14)%〜(前記3次の高調波成分の含有率−20)%(ただし5次の高調波成分は2%以上とする)
    含有することで、前記磁束密度分布波形に含まれる基本波成分の振幅を、当該磁束密度分布波形の振幅よりも16%以上大きくすることを特徴とする同期電動機の回転子。
  2. 3次の高調波成分を16%〜22%及び5次の高調波成分を2%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を18%〜24%及び5次の高調波成分を4%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を20%〜26%及び5次の高調波成分を6%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を22%〜28%及び5次の高調波成分を8%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を24%〜28%及び5次の高調波成分を10%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を26%〜28%及び5次の高調波成分を12%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を28%及び5次の高調波成分を14%含有することで、
    前記磁束密度分布波形に含まれる基本波成分の振幅を、当該磁束密度分布波形の振幅よりも16%以上大きくすることを特徴とする請求項1記載の同期電動機の回転子。
  3. 3次の高調波成分を、20%〜26%、
    及び
    5次の高調波成分を、
    (前記3次の高調波成分の含有率−16)%〜(前記3次の高調波成分の含有率−18)%(ただし5次の高調波成分は4%以上とする)
    含有することで、前記磁束密度分布波形に含まれる基本波成分の振幅を、当該磁束密度分布波形の振幅よりも19%以上大きくすることを特徴とする請求項1記載の同期電動機の回転子。
  4. 3次の高調波成分を20%〜22%及び5次の高調波成分を4%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を22%〜24%及び5次の高調波成分を6%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を24%〜26%及び5次の高調波成分を8%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を26%及び5次の高調波成分を10%含有することで、
    前記磁束密度分布波形に含まれる基本波成分の振幅を、当該磁束密度分布波形の振幅よりも19%以上大きくすることを特徴とする請求項記載の同期電動機の回転子。
  5. 3相12nスロット10n極(nは自然数)の同期電動機の回転子において、
    回転子表面の磁束密度分布波形に含まれる周波数成分が、1磁極対分の波形を基本波形として、
    3次の高調波成分を22%〜31%、5次の高調波成分を5〜16%及び7次の高調波成分を1〜6%含有することで、前記磁束密度分布波形に含まれる基本波成分の振幅を、当該磁束密度分布波形の振幅よりも20%を超えて大きくすることを特徴とする同期電動機の回転子。
  6. 3次の高調波成分を22%〜26%、5次の高調波成分を5〜10%及び7次の高調波成分を1%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を24%〜28%、5次の高調波成分を7〜13%及び7次の高調波成分を3%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を26%〜30%、5次の高調波成分を9〜15%及び7次の高調波成分を5%含有することで、又は、
    3次の高調波成分を27%〜31%、5次の高調波成分を10〜15%及び7次の高調波成分を6%含有することで、
    前記磁束密度分布波形に含まれる基本波成分の振幅を、当該磁束密度分布波形の振幅よりも20%を超えて大きくすることを特徴とする請求項記載の同期電動機の回転子。
  7. 永久磁石を前記回転子表面に配置し、前記永久磁石の肉厚が磁極の中心付近で均一であり、隣り合う磁極の境界付近の肉厚は前記磁極の中心付近よりも薄くなっていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の同期電動機の回転子。
  8. 前記永久磁石に、希土類の永久磁石を用いることを特徴とする請求項7記載の同期電動機の回転子。
  9. 前記永久磁石に、ボンド磁石を用いることを特徴とする請求項7記載の同期電動機の回転子。
  10. 前記永久磁石が表面に設けられるバックヨークを備え、前記バックヨークを磁性材料を含む樹脂材料で構成することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の同期電動機の回転子。
  11. 前記永久磁石を、前記バックヨークと一体成形により構成することを特徴とする請求項10記載の同期電動機の回転子。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の同期電動機の回転子を用いることを特徴とする同期電動機。
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