JPH07298578A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JPH07298578A
JPH07298578A JP9091794A JP9091794A JPH07298578A JP H07298578 A JPH07298578 A JP H07298578A JP 9091794 A JP9091794 A JP 9091794A JP 9091794 A JP9091794 A JP 9091794A JP H07298578 A JPH07298578 A JP H07298578A
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stator
winding
electric machine
split
harmonic component
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JP9091794A
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Katashige Yamada
堅滋 山田
Isao Matsuda
功 松田
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導電動機等の固定子と回転子間の空隙面の
磁束分布に生じる高調波成分を低減し、且つ固定子巻線
のコイルエンドを小形化する。 【構成】 P極で固定子スロット数3P/2の誘導電動
機において、固定子を軸方向に2等分割して第1と第2
の分割固定子10,20からなる分割構造とし、両分割
固定子10,20を周方向に電気角でβ=90°ずらす
と共にスロットピッチγに対するティース幅Wの比α=
W/γを0.75とし、更に各分割固定子10,20の
1つのティース36毎に固定子巻線のコイルを巻き付け
る。ティース36毎に固定子巻線のコイルを巻き付ける
ことによりコイルエンドが小形化し、これにより増大す
る磁束分布の高調波成分に対してはβ=90°とするこ
とにより2次高調波成分が消失し、α=0.75とする
ことにより4次並びに4の倍数次の高調波が消失する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘導電動機等の回転電機
に関し、特には固定子と回転子間の空隙面の磁束分布に
おける高調波成分の低減化、並びに固定子巻線のコイル
エンドの小形化のための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導電動機等の回転電機では、固
定子巻線のコイルエンドが大きく、コイルエンド部分の
総長さは固定子巻線全長の60%以上を占めている。
【0003】コイルエンドは全く無駄な部分であるが、
これが大形になっている理由を、誘導電動機を例に取り
図6(a),(b)を参照して説明する。誘導電動機で
は、一般に図6(a)に示すように、固定子巻線51は
固定子コア52に複数のスロット53を渡って巻かれ
る。そのため、これら複数のスロット53を渡る部分、
即ちコイルエンド54が同図6(b)に示すように、固
定子コア52からアキシャル(軸)方向55に大きくは
み出て脹らみ、またその長さも長くなる。
【0004】このようにコイルエンド54が大きいと電
動機の小形化を妨げ、また銅損により効率化を妨げ、更
には銅使用量が多くその分コストアップにつながる。
【0005】コイルエンド54を全く無くすことはでき
ないが、小形化は試みられている。コイルエンド小形化
の一方法としては、図7に示す「固定子ティース直巻」
方法が知られており、マイクロモータや永久磁石を用い
た小形モータに、一部適用されている。
【0006】ここで、前記固定子ティース直巻方法と
は、図7(a)に示すように、固定子巻線51を固定子
コア52の隣接したスロット53,53間毎に巻く方法
であり、つまり1つの固定子ティース56毎に巻くこと
になる。その結果、図7(b)に示すようにコイルエン
ド54aの固定子コア52からのはみ出し量が減って省
スペース57化し、またその長さも短かくなる。なお、
この「固定子ティース直巻」方法では、隣りどうしのス
ロット53,53にコイルを入れるため直接手で電線を
ティース56に巻き付けることもできるので「直巻(じ
かまき)」なる語が付されているが、実際には、予めス
ロット間隔に応じた大きさのコイルを作っておいてそれ
をスロット53,53に嵌め込んだり、あるいは、機械
により直接電線をティース56に巻き付ける。また、こ
の「固定子ティース直巻」方法は、図7(a)の如くス
ロット番号を順に1,2,3,…と付すと、例えば隣接
するスロット番号1からスロット番号2の間にコイルが
巻かれることになるので、スロット番号の1と2を用い
て「巻線ピッチ1−2」の巻線方法とも呼ばれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した利点
を有する固定子ティース直巻方法も、固定子と回転子間
の空隙面の磁束分布に多くの高調波成分を生じさせるこ
とから、一般の誘導電動機など回転磁界を利用する回転
電機にとっては実用的ではなく、殆ど使用されていな
い。
【0008】即ち、誘導電動機は固定子が発生する回転
磁界によって回転子を回転させるものであるから、磁界
の回転が滑らかであればある程、回転子の回転が滑らか
になる。
【0009】しかし、従来のまま「固定子ティース直
巻」方法を適用した誘導電動機では回転磁界中に表1に
示すように、基本波成分以外に、高調波成分、特に影響
の大きい2次,4次及び5次等の低次の高調波成分を多
く含むことになる。そのため、トルク脈動等が生じ、滑
らかな回転が得られないことがある。なお、表1では基
本波を基準(100%)として、高調波成分の含有量を
示している。
【0010】
【表1】
【0011】本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、固
定子と回転子間の空隙面の磁束分布において、高調波成
分を低減することができ、ひいては、固定子巻線のコイ
ルエンドを小形化することができる回転電機を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する第1
の発明は、固定子が軸方向に分割された複数個の分割固
定子からなり、1つの分割固定子は他の分割固定子に対
して周方向にずれ角βだけずらして配置され、分割固定
子の1つのティース毎に固定子巻線のコイルが巻かれて
いることを特徴とする回転電機である。第2の発明は、
第1の発明に加えて、分割数が2であることを特徴とす
る。
【0013】第3の発明は、第1または第2の発明に加
えて、極数をPとすると固定子のスロット数が3P/2
であり、固定子巻線が3相巻線であることを特徴とす
る。
【0014】第4の発明は、第3の発明に加えて、ずれ
角βが電気角で0°<β<120°であることを特徴と
する。また、第5の発明ではずれ角βを電気角で実質的
に90°とすることを特徴とする。
【0015】第6の発明は、第4の発明に加えて、固定
子のスロットピッチγに対するティースの幅Wの比α=
W/γが、0<α<1であることを特徴とする。
【0016】第7の発明は、第5の発明に加えて、固定
子のスロットピッチγに対するティースの幅Wの比α=
W/γが0.7以上且つ0.85以下であることを特徴
とし、第8の発明は比αが実質的に0.75または0.
8であることを特徴とする。
【0017】第9の発明では、第1ないし第8の発明を
誘導電動機としたものである。
【0018】
【作用】固定子コアのティース毎に固定子巻線のコイル
が巻かれたことにより、「固定子ティース直巻」方法
(あるいは「巻線ピッチ1−2」法)の利点として、コ
イルエンドが小形化する。従って、コイルエンドが小形
化したコンパクトな回転電機が実現する。また、コイル
エンドが小形化した分、固定子巻線の全長が短縮するの
で、銅損が低減して回転電機が高効率化し、更に、電線
の使用量が低減して回転電機のコンパクト化に加えてコ
ストダウンが実現する。
【0019】上述した「固定子ティース直巻」方法(あ
るいは「巻線ピッチ1−2」法)の採用だけでは固定子
と回転子間の空隙面の磁束分布に大きな高調波成分が生
じる。しかし、固定子を軸方向に分割された複数の分割
固定子からなる分割構造とし、分割固定子間に周方向に
ずれ角βを持たせることにより、分割固定子間で磁束分
布に位相差が生じることになり、この位相差はずれ角β
で変化するから、低減したい高調波成分が分割固定子間
で打ち消し合う位相差となるようにずれ角βを設定すれ
ば、その高調波成分が消失する。従って、回転電機の回
転が滑らかになる。
【0020】固定子の分割数は基本的には任意である
が、分割数2であれば所望の高調波低減を十分行うこと
ができる上、固定子の分割構造が簡単であるので一番都
合が良い。
【0021】また、固定子は極数Pのときにスロット数
が3P/2で、固定子巻線が3相巻線であれば、構造が
簡単である。
【0022】ずれ角βは低減したい高調波成分の次数に
依存するだけで基本的には任意であるが、P極機の場合
に固定子スロット数が3P/2で3相巻線であれば、電
気角でいうと0<β<120°で十分である(但し、1
20°は電気角で表わしたスロットピッチγである)。
特には、多小の設定誤差があっても実質的にβ=90°
(電気角)とすると、2次高調波成分が消失する。
【0023】一方、スロットピッチγに対するティース
幅Wの比α(=W/γ)は基本的には0<α<1の範囲
で任意である。しかし、この比αによって磁束分布の形
が変化するので、好ましくは、0.7≦α≦0.85の
範囲でαを調整することにより各ティースの起磁力毎に
高調波成分を打ち消し合うことが可能となる。特に実質
的にβ=90°(電気角)の場合に多小の設定誤差があ
っても実質的にα=0.75とすると、2次高調波成分
の消失に加えて、4次高調波成分、更には4の倍数次の
高調波成分も消失する。なお、β=90°の場合にαを
実質的に0.8とすれば、4次高調波成分は消失しない
が、α=0.75の場合に比べて基本波成分が大きくな
る。
【0024】誘導電動機の場合には、誘導電動機が本来
有する丈夫且つ簡単な構造といった利点を失うことな
く、回転磁界中の高調波成分、特に低次のものを低減す
ることができ、回転が滑らかになる。
【0025】
【実施例】以下、本発明をその実施例とともに、図面を
参照して説明する。図面中、図1にはずれ角βと、スロ
ットピッチγと、ティース幅Wとの関係が示され、図2
には固定子の分割構造が示されている。また、図3には
各分割固定子における固定子巻線の巻き付け状態が示さ
れている。更に、図4には2次高調波成分の消失理由を
説明するための波形が示され、図5には4次高調波成分
の消失理由を説明するための波形が示されている。
【0026】図2に示す回転電機30は3相の誘導電動
機であり、その固定子31は軸方向に2等分割され、同
仕様の第1の分割固定子10と第2の分割固定子20か
らできている。第1,第2両分割固定子10,20は図
1に示すように、ずれ角βだけ周方向つまり軸まわりに
ずらして、フレーム32等に固定されている。そして、
第1,第2両分割固定子10,20に対向して共通の回
転子33がその軸34によりフレーム32等に回転可能
に支持されている。図1中、11は第1分割固定子10
のスロット(実線)、21は第2分割固定子20のスロ
ット(破線)を示す。また、35は固定子コアを示し、
Wは固定コア35のティース36の幅を示し、γはスロ
ットピッチを示す。更に、図2中、12は第1分割固定
子10のコイルエンド、22は第2分割固定子20のコ
イルエンドを示し、「固定子ティース直巻」方法を適用
したため、図7で説明した理由により軸方向への脹みは
極めて小さい。
【0027】本実施例では、上述した誘導電動機30が
極数P=4の4極機であり、図3に示すように、第1,
第2各分割固定子の固定子コア35には電気角で言うと
γ=120°(機械角では60°)のスロットピッチで
6個の固定子スロットがある。そして、各分割固定子別
に、「固定子ティース直巻」方法により、言い換えれば
「巻線ピッチ1−2」法により、u,v,w3相の固定
子巻線37を形成してある。つまり、隣接するスロット
どうしにコイルを入れることにより、1つの固定子ティ
ース36毎に1つの相のコイルを巻き付けてある。図3
中、符号1〜6はスロット番号である。第1,第2両分
割固定子10,20間では、固定子コア35の仕様も、
固定子巻線37の仕様も互いに同じである。
【0028】このように固定子巻線37が別々に形成さ
れた同仕様の第1,第2両分割固定子10,20間で
は、同じ相のコイルどうしを直列または並列に接続し
て、電気的に一体化してある。
【0029】<第1実施例:2次高調波対策>上述した
4極3相誘導電動機30において、固定子11と回転子
33の空隙面39での磁束分布から2次高調波成分を除
去するため、図1において、スロットピッチγ=120
°(電気角)に対して電気角で表わすとずれ角βをβ=
90°(機械角では45°)、スロットピッチγに対す
るティース幅Wの比αをα=0.8、従って電気角で表
わすとティース幅WをW=96°(機械角では48°)
と定めた。その結果、表2に示すように、2次高調波成
分が完全に消失した。但し、4次や5次の高調波成分は
残っている。
【0030】
【表2】
【0031】2次高調波成分が消失した理由は次の通り
である。図4に示すように、第1分割固定子10の起磁
力(図4(a))と、第2分割固定子20の起磁力(図
4(b))との間に位相差が生じる。この場合、電気角
でずれ角β=90°としたことにより、第1分割固定子
10による2次高調波成分13と第2分割固定子20に
よる2次高調波成分23とは180°(β×2=90°
×2=180°)の位相差を持つことになり、固定子3
1全体としては双方の2次高調波成分13,23が打ち
消し合うことにより、図4(c)に示すように2次高調
波成分が完全に消失する。ここで、ずれ角βが90°の
場合に2次高調波成分の消失効果が最大であったが、9
0°から離れるに従って次第に消失効果が低下するとは
言え、0<β<γ(スロットピッチ:120°)であれ
ばそれなりの効果を得ることができる。また、比α(=
ティース幅W/スロットピッチγ)については、ティー
ス幅Wの大小によって磁束分布の形が異なるために、高
調波成分打ち消し合いの効果が幾分左右されるが、基本
波の振幅も幾分左右されるので、巻線の作業性が良い範
囲0.85以下も考慮してなくべく大きい値0.8に設
定した。もちろん、0<α<1の範囲で任意の値とする
ことができる。
【0032】上述した2次高調波成分の完全消失の説明
はP=4即ち4極機についての例であるが、一般にP極
機でスロット数が3P/2の場合には、実質的にβ=9
0°近傍とすることにより2次高調波成分を完全に無く
すことができる。
【0033】<第2実施例:4次高調波対策>表2から
判るように、ずれ角βがβ=90°では4次高調波成分
が残っている。そこで、2次高調波成分の代りに、4次
高調波成分を除去するため、180°/4=45°であ
ることから、図1において、スロットピッチγ=120
°に対してずれ角βを実質的にβ=45°(電気角)近
傍とした。この場合、2次高調波成分は消せないが、第
1実施例と同様な理由、即ち第1分割固定子10による
4次高調波成分と第2分割固定子20による4次高調波
成分とが180°の位相差(逆相)となり、固定子31
全体としては双方が互いに打ち消し合って、4次高調波
成分は完全に消失した。
【0034】<第3実施例:2次及び4次高調波の同時
対策>次に、2次と4次の両高調波成分を同時に低減し
た実施例を説明する。まず、図1において、スロットピ
ッチγ=120°(電気角)に対して電気角で表わすと
ずれ角βをβ=90°(機械角では45°)とした。ま
た、スロットピッチγに対するティース幅Wの比αをα
=0.75、従って電気角で表わすとティース幅WをW
=90°(機械角では45°)と定めた。その結果、表
3に示すように、2次と4次、更には4の倍数次(8
次,12次,…)の高調波成分が完全に消失した。
【0035】
【表3】
【0036】2次はもとより、4次並びに4の倍数次の
各高調波成分が完全に消失した理由は次の通りである。 ずれ角βを実質的にβ=90°近傍とすることによ
り、第1実施例で述べた理由により、基本的に2次高調
波成分が第1,第2両分割固定子10,20間で打ち消
し合って消失する。 β=90°の状態で比α、即ちティース幅/スロッ
トピッチ(=W/γ)の値を励磁電流の増加により力率
が悪化しない0.7≦αの範囲で調整すると4次高調波
成分が大小に変化し、α=0.75の場合が最良で4次
高調波成分が消失する。即ち、4極機でスロット数6の
場合に「巻線ピッチ1−2」法で固定子巻線37を形成
すると、起磁力分布は図5のモデルで表わすことがで
き、起磁力発生区間40がティース幅Wによって変化す
る。そして4次高調波成分41の振幅は起磁力発生区間
40内での4次高調波成分41の積分値、換言すれば一
重斜線を付した正の部分42の面積と交叉斜線を付した
負の部分43の面積との差の絶対値で決まる。そこで、
正部分42の面積と負部分43の面積とが等しければ4
次高調波成分は消失したことになり、これはαが0.7
5近傍の場合、つまりW=α・γ=90°(電気角)近
傍で成立した。なお、8次や12次など4の倍数次の高
調波成分は、4次高調波成分とともに自動的に消失す
る。
【0037】上述した2次及び4次高調波成分の完全消
失はP=4即ち4極機についての例であるが、一般にP
極機でスロット数が3P/2の場合には、実質的に、α
=0.75、β=90°(電気角)とすることにより2
次及び4次高調波成分を完全に無くすことができる。
【0038】上記実施例は誘導電動機についてである
が、本発明は回転磁界を利用した電動機など各種回転電
機に適用することができる。また、固定子分割数は2以
上でも良い。
【0039】
【発明の効果】固定子コアのティース毎に固定子巻線の
コイルが巻かれたことにより、「固定子ティース直巻」
方法(あるいは「巻線ピッチ1−2」法)の利点とし
て、コイルエンドが小形化する。従って、コイルエンド
が小形化したコンパクトな回転電機が実現する。また、
コイルエンドが小形化した分、固定子巻線の全長が短縮
するので、銅損が低減して回転電機が高効率化し、更
に、電線の使用量が低減して回転電機のコンパクト化に
加えてコストダウンが実現する。
【0040】「固定子ティース直巻」方法(あるいは
「巻線ピッチ1−2」法)の採用だけでは固定子と回転
子間の空隙面の磁束分布に大きな高調波成分が生じる。
しかし、固定子を軸方向に分割された複数の分割固定子
からなる分割構造とし、分割固定子間に周方向にずれ角
βを持たせたことにより、分割固定子間で磁束分布に位
相差が生じることになり、この位相差はずれ角βで変化
するから、低減したい高調波成分が分割固定子間で打ち
消し合う位相差となるようにずれ角βを設定すれば、そ
の高調波成分が消失する。従って、回転電機の回転が滑
らかになる。
【0041】固定子の分割数が2であれば所望の高調波
低減を十分行うことができる上、固定子の分割構造が簡
単である。
【0042】また、固定子は極数Pのときにスロット数
が3P/2で、固定子巻線が3相巻線であれば、構造が
簡単である。
【0043】P極機の場合に固定子スロット数が3P/
2で3相巻線であれば、ずれ角βは電気角でいうと0<
β<120°で所望の高調波成分を低減でき、多小の設
定誤差があっても実質的にβ=90°(電気角)とする
と、2次高調波成分が消失する。
【0044】一方、スロットピッチγに対するティース
幅Wの比α(=W/γ)によって磁束分布の形が変化す
るので、0.7≦α≦0.85の範囲でαを調整するこ
とにより各ティースの起磁力毎に高調波成分を打ち消し
合うことが可能となり、特に実質的にβ=90°(電気
角)の場合に多小の設定誤差があっても実質的にα=
0.75とすると、2次高調波成分の消失に加えて、4
次高調波成分、更には4の倍数次の高調波成分も消失す
る。また、β=90°の場合にαを実質的に0.8とす
れば、4次高調波成分は消失しないが、α=0.75の
場合に比べて基本波成分が大きくなる。
【0045】誘導電動機の場合には、誘導電動機を本来
有する丈夫且つ簡単な構造といった利点を失うことな
く、回転磁界中の高調波成分、特に低次のものを低減す
ることができ、回転が滑らかになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る誘導電動機の一部省略
した横断面構造を示す図。
【図2】図1の誘導電動機の一部省略した縦断面構造を
示す図。
【図3】各分割固定子の固定子コア及び固定子巻線を示
す図。
【図4】ずれ角βの調整による2次高調波成分消失の理
由を説明するための波形図。
【図5】比αの調整による4次高調波成分消失の理由を
説明するための波形図。
【図6】従来の誘導電動機におけるコイルエンドを示す
図。
【図7】固定子ティース直巻方法によるコイルエンドの
小形化を示す図。
【符号の説明】
10,20 分割固定子 11,21 スロット 12,22 コイルエンド 13,23 2次高調波成分 30 誘導電動機 31 固定子 32 フレーム 33 回転子 34 軸 35 固定子コア 36 ティース 37 固定子巻線 39 空隙面 40 起磁力発生区間 41 4次高調波成分 42 正部分 43 負部分

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子が軸方向に分割された複数個の分
    割固定子からなり、1つの分割固定子は他の分割固定子
    に対して周方向にずれ角βだけずらして配置され、分割
    固定子の1つのティース毎に固定子巻線のコイルが巻か
    れていることを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】 分割数が2であることを特徴とする請求
    項1記載の回転電機。
  3. 【請求項3】 極数をPとすると固定子のスロット数が
    3P/2であり、固定子巻線が3相巻線であることを特
    徴とする請求項1または2記載の回転電機。
  4. 【請求項4】 ずれ角βが電気角で0°<β<120°
    であることを特徴とする請求項3記載の回転電機。
  5. 【請求項5】 ずれ角βが電気角で実質的に90°であ
    ることを特徴とする請求項3記載の回転電機。
  6. 【請求項6】 固定子のスロットピッチγに対するティ
    ースの幅Wの比α=W/γが、0<α<1であることを
    特徴とする請求項4記載の回転電機。
  7. 【請求項7】 固定子のスロットピッチγに対するティ
    ースの幅Wの比α=W/γが0.7以上且つ0.85以
    下であることを特徴とする請求項5記載の回転電機。
  8. 【請求項8】 固定子のスロットピッチγに対するティ
    ースの幅Wの比α=W/γが実質的に0.75または
    0.8であることを特徴とする請求項7記載の回転電
    機。
  9. 【請求項9】 誘導電動機であることを特徴とする請求
    項1ないし8記載の回転電機。
JP9091794A 1994-04-28 1994-04-28 回転電機 Withdrawn JPH07298578A (ja)

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