JP2010280639A - 粒状製剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラニチジン塩酸塩(A)と、結晶セルロース及び二酸化ケイ素から選ばれる担体にハッカ油を担持させたハッカ油担持粒子(B)とを含有する粒状製剤であって、上記(B)において、ハッカ油/担体で表される質量比が0.5〜1.8/1であり、ハッカ油/ラニチジン塩酸塩で表される質量比が0.015/1以上であることを特徴とする粒状製剤。
【選択図】なし
Description
[1].ラニチジン塩酸塩(A)と、結晶セルロース及び二酸化ケイ素から選ばれる担体にハッカ油を担持させたハッカ油担持粒子(B)とを含有する粒状製剤であって、上記(B)において、ハッカ油/担体で表される質量比が0.5〜1.8/1であり、ハッカ油/ラニチジン塩酸塩で表される質量比が0.015/1以上であることを特徴とする粒状製剤。
[2].さらに、甘味剤(C)を含有し、甘味剤/ラニチジン塩酸塩で表される質量比が0.01〜0.1/1である[1]記載の粒状製剤。
[3].甘味剤(C)が、砂糖の150倍の甘味度を有する高甘味度甘味剤である[1]又は[2]記載の粒状製剤。
[4].ハッカ油の含有量が、粒状製剤中0.01質量%以上であることを特徴とする[1]、[2]又は[3]記載の粒状製剤。
[5].甘味剤の含有量が、粒状製剤中0.1質量%以上であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の粒状製剤。
[6].ラニチジン塩酸塩(A)が、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム及び合成ヒドロタルサイトより選ばれるマグネシウム塩に、ラニチジンを担持させたラニチジン担持粒子であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の粒状製剤。
本発明の粒状製剤は、(A)ラニチジン塩酸塩と、(B)結晶セルロース及び二酸化ケイ素から選ばれる担体にハッカ油を担持させたハッカ油担持粒子とを含有する粒状製剤であって、上記(B)において、ハッカ油/担体で表される質量比が0.5〜1.8/1であり、ハッカ油/ラニチジン塩酸塩で表される質量比が0.015/1以上である粒状製剤である。
ラニチジンは、N−[2−(5−ジメチルアミノメチルフルフリルチオ)−エチル]−N′−メチル−2−ニトロ−1,1−エチレンジアミンの物質名(一般名)であり、本発明においてはラニチジン塩酸塩を用いる。ラニチジン塩酸塩は、胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、胃炎、上部消化管出血等の治療に有効である。
ハッカ油とはMentha属の葉や花、茎等から水蒸気蒸留により抽出した精油、及び精油からメントール等の有効成分を精製した残渣を再度水蒸気蒸留して得られる芳香性油等が挙げられる。具体的には、日本薄荷油(日局ハッカ油)、薄荷白油、ペパーミント油、スペアミント油、ブラックペパーミント油、レモンミント油、グレープフルーツミント油、コーンミント(フィールドミント)油、ジンジャーミント油、オレンジミント油、オーデコロンミント(ベルガモットミント)油、クールミント油、コルシカミント油、カーリーミント油、イングリッシュミント油、アップルミント油、パイナップルミント油等が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、苦味官能抑制効果の点から、日本薄荷油、薄荷白油、ペパーミント油、スペアミント油が好ましく、日本薄荷油、薄荷白油、スペアミント油がより好ましく、日本薄荷油がさらに好ましい。
本発明の粒状製剤には、さらなる苦味抑制及び服用性向上の点から、甘味剤を配合するとよい。中でも、ショ糖の150倍以上の甘味度(甘味強度比)を有する高甘味度甘味剤が好ましい。高甘味度甘味剤としては、例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、アスパルテーム(味の素製:N−(L−α−アスパルチル)−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル)、アセスルファムカリウム、スクラロース等の人工甘味剤、ステビア、ソーマチン等の天然甘味剤が挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースが好ましく、甘味の立ち上がりの点から、アスパルテームが好ましい。
本発明の粒状製剤には、さらに本発明の効果を損なわない範囲で香料(D)を任意に配合することができる。香料としては、アニス油、ユーカリ油、ウインターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、ジンジャー油、レモン油、オレンジ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ペイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートローズ、オレンジフラワー、ティートゥリー油、マスティック油等の天然香料及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液−液抽出、エッセンス化等)した香料、ならびにカルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3,1−メントキシプロパシ−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルピールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイト、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラゾン、エチルラクテート、エチルチオアセテート、スピラントール等の単品香料、及びストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等が好ましく挙げられるが、前記に限定されない。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。香料(D)の粒状製剤中における含有量は、0.01〜1.0質量%が好ましく、0.05〜0.5質量%がより好ましい。香料(D)はハッカ油と共にハッカ油担持粒子に担持させてもよく、別粒子に含有させてもよい。
薬品添加物規格水にラニチジン塩酸塩を入れ、十分撹拌して溶解させて、30質量%のラニチジン塩酸塩水溶液を得た。次に、流動層造粒機マルチプレックスMP−01(パウレック社製)を用い、表1に示すマグネシウム塩250gを入れ、これに、給気温度80℃、排気温度30〜35℃になる風量で、上記30質量%ラニチジン塩酸塩水溶液を、10g/min.の速度で噴霧し、表1に記載のラニチジン塩酸塩量になるように含浸を行った。これを給気80℃で15分間乾燥した後、続けて7質量%のヒドロキシプロピルセルロース(商品名HPC−L:日本曹達(株))水溶液を給気温度80℃、排気温度30〜35℃になる風量で、15g/min.の速度で噴霧して造粒を行った。これを給気80℃で20分間乾燥し、平均粒径250μmのラニチジン担持粒子A〜Dを得た。
なお、ラニチジン塩酸塩粉末Eは非含浸のラニチジン塩酸塩粉末のまま用いた。
日本理化学器械(株)製分析粉砕器R−8を用い、表2に記載の割合で担体とハッカ油を入れ、回転数7000〜10000rpmで混合含浸させ、ハッカ油担持粒子イ〜ルを得た。
調製例で得られた各粒子を表3〜5に示す割合で混合し散剤(粒状製剤)を得た。これらの散剤について、下記評価を行った。結果を表中に併記する。
成人男子5名による服用時の苦味抑制の官能評価を行った。
散剤を口中に入れ、水とともに服用し、嚥下時の苦味について下記評点に基づき評価を行い、結果を5人の平均値で示す。
評点
1:強い苦味を感じて嚥下が困難
2:やや強い苦味があり嚥下がしにくい
3:苦味があるが、嚥下可能
4:苦味をあまり感じないで嚥下できる
5:嚥下時に苦味を殆ど感じない
Claims (6)
- ラニチジン塩酸塩(A)と、結晶セルロース及び二酸化ケイ素から選ばれる担体にハッカ油を担持させたハッカ油担持粒子(B)とを含有する粒状製剤であって、上記(B)において、ハッカ油/担体で表される質量比が0.5〜1.8/1であり、ハッカ油/ラニチジン塩酸塩で表される質量比が0.015/1以上であることを特徴とする粒状製剤。
- さらに、甘味剤(C)を含有し、甘味剤/ラニチジン塩酸塩で表される質量比が0.01〜0.1/1である請求項1記載の粒状製剤。
- 甘味剤(C)が、砂糖の150倍の甘味度を有する高甘味度甘味剤である請求項1又は2記載の粒状製剤。
- ハッカ油の含有量が、粒状製剤中0.01質量%以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の粒状製剤。
- 甘味剤の含有量が、粒状製剤中0.1質量%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の粒状製剤。
- ラニチジン塩酸塩(A)が、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム及び合成ヒドロタルサイトより選ばれるマグネシウム塩に、ラニチジンを担持させたラニチジン担持粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の粒状製剤。
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