JP2015199721A - セファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤およびその製造方法 - Google Patents

セファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤およびその製造方法 Download PDF

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佳子 久保
Yoshiko Kubo
佳子 久保
美咲 吉村
Misaki Yoshimura
美咲 吉村
哲規 山川
Tetsunori Yamakawa
哲規 山川
将司 金子
Shoji Kaneko
将司 金子
裕將 冨田
Hiromasa Tomita
裕將 冨田
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Abstract

【課題】苦味が軽減された、高用量のセファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤を提供すること、また、苦味が軽減された、高用量のセファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の(1)芯物質、ならびに(2)芯物質を被覆する薬物含有層からなる薬物顆粒を含む粒状固形製剤であって、薬物含有層がセファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含み、熱溶融物質の含有率が、薬物顆粒の質量に対して10〜20%であり、セファロスポリンエステルの含有率が、粒状固形製剤の質量に対して20〜40%である粒状固形製剤は、苦味が軽減された、高用量のセファロスポリンエステルを含む製剤であり、小児および/または高齢者の服薬コンプライアンスが向上した製剤として有用であり、さらに、本発明の粒状固形製剤の製造方法は、溶出性に優れた製剤の製造方法として有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、セファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤およびその製造方法に関する。
散剤、細粒剤、顆粒剤およびドライシロップなどの粒状固形製剤は、投薬の際、投与量を自由に変えることができる。そのため、これらの製剤は、小児および/または高齢者の服薬コンプライアンスの向上において重要である。小児および/または高齢者が服用しやすい粒状固形製剤においては、薬効成分の渋味および苦味などの不快味を抑制することが求められている(非特許文献1)。
近年、小児科領域および耳鼻咽喉科領域では、肺炎球菌およびインフルエンザ菌の耐性菌が増加していることが報告されている(非特許文献2、3、4)。
このような現状を踏まえ、たとえば、セフテラムピボキシル、セフカペンピボキシルおよびセフジトレンピボキシルなどの経口セファロスポリンエステルの高用量投与が必須となることが予測される(非特許文献4、5)。
セファロスポリンエステルは、β−ラクタム系の抗生物質であり、たとえば、セフテラムピボキシル、セフカペンピボキシルおよびセフジトレンピボキシルなどが知られている。しかし、これらの薬物は、不快な苦味を有することがある。苦味を有する薬物を服用しやすい粒状固形製剤とするためには、甘みの付与や苦味のマスキングなどの工夫が必要である。
これまでにセフテラムピボキシルの苦味が軽減された複合粒固形製剤が知られている(特許文献1)。
特許第3837062号
小児科診療、2000年、第63巻、11号、p.1692−1704 小児科領域における薬剤耐性化の2012年全国調査(中間報告)〜Streptococcus pneumoniaeの薬剤感受性〜、佐藤 吉壮 他 小児科領域における薬剤耐性化の2012年全国調査(中間報告)〜Haemophilus influenzaeの薬剤感受性〜、豊永 義清 他 小児急性中耳炎診療ガイドライン 2013年版、日本耳科学会 他 急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン 2010年版、日鼻誌 49(2)、 2010
小児が服用しやすいセファロスポリンエステルの細粒剤などの粒状固形製剤の薬物の含有率は、10%に留まっている。そのため、高用量投与を行う場合、薬剤師会の調剤指針での推奨される1回服用量の上限(1g)を超える場合がある。
一方、薬物の苦味を軽減する方法として、芯物質を被覆する薬物含有被覆層の表面に甘味剤の水溶液を用いて甘味層をコーティングする方法が知られている。しかし、この方法で薬物含率が高いセファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤を製造した場合、薬物が漏出して苦味を生じることがある。
薬物含率が高く、安定性および溶出性に優れ、苦味が軽減された、セファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤の開発が強く望まれている。
本発明は、薬物含率が高く、安定性および溶出性に優れ、苦味が軽減された、セファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤を提供することを課題とする。
また、本発明は、薬物含率が高く、安定性および溶出性に優れ、苦味が軽減された、セファロスポリンエステルを含む粒状固形製剤の製造方法を提供することを課題とする。
このような状況下において、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、
(1)芯物質、および
(2)芯物質を被覆する薬物含有層、
を含む薬物顆粒を含む粒状固形製剤であって、
薬物含有層は、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含み、
熱溶融物質の含有率は、薬物顆粒の質量に対して10〜20%であり、
セファロスポリンエステルの含有率は、粒状固形製剤の質量に対して20〜40%である、粒状固形製剤が、薬物含率が高いにもかかわらず、安定性および溶出性に優れ、苦味が軽減された製剤であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下を提供する。
[1] (1)芯物質、および(2)芯物質を被覆する薬物含有層、を含む薬物顆粒を含む粒状固形製剤であって、薬物含有層は、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含み、熱溶融物質の含有率は、薬物顆粒の質量に対して10〜20%であり、セファロスポリンエステルの含有率は、粒状固形製剤の質量に対して20〜40%である、粒状固形製剤。
[2] 熱溶融物質の含有率が、薬物顆粒の質量に対して11〜18%である、[1]に記載の粒状固形製剤。
[3] 熱溶融物質が、硬化油、高級アルコール、高級脂肪酸、ロウ、植物性または動物性脂肪、エチレンオキサイド重合体および糖またはグリセリンの脂肪酸エステルから選ばれる一種または二種以上である、[1]または[2]に記載の粒状固形製剤。
[4] 熱溶融物質が、ショ糖脂肪酸エステルである、[1]または[2]に記載の粒状固形製剤。
[5] セファロスポリンエステルが、セフテラムピボキシル、セフカペンピボキシルまたはセフジトレンピボキシルである、[1]〜[4]のいずれか一に記載の粒状固形製剤。
[6] セファロスポリンエステルが、セフテラムピボキシルである、[1]〜[4]のいずれか一に記載の粒状固形製剤。
[7] 粒状固形製剤が、散剤、細粒剤、顆粒剤またはドライシロップである[1]〜[6]のいずれか一に記載の粒状固形製剤。
[8] (1)芯物質、および(2)芯物質を被覆する薬物含有層、を含む薬物顆粒を含む粒状固形製剤の製造方法であって、薬物含有層は、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含み、熱溶融物質の含有率は、薬物顆粒の質量に対して10〜20%であり、セファロスポリンエステルの含有率は、粒状固形製剤の質量に対して20〜40%であり、芯物質に対し、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含む粉体を被覆させ、芯物質の表面に薬物含有層を形成することを特徴とする、製造方法。
[9] さらに薬物含有層を被覆する、甘味剤を含有する層を形成させることを特徴とする、[8]に記載の製造方法。
本発明は、また以下を提供する。
[10] さらに、薬物含有層に、クロスポビドン、カルメロースカルシウムおよびクロスカルメロースナトリウムから選ばれる一種または二種以上の崩壊剤を含む、[1]〜[7]のいずれか一に記載の粒状固形製剤。
[11] 崩壊剤が、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムから選ばれる一種または二種である、[10]に記載の粒状固形製剤。
[12] 崩壊剤が、クロスポビドンである、[10]に記載の粒状固形製剤。
[13] さらに、ソーマチンを含む、[1]〜[7]または[10]〜[12]のいずれか一に記載の粒状固形製剤。
[14] さらに、ショ糖、アスパルテーム、ネオテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア、スクラロース、トレハロース、エリスリトール、ソルビトール、キシリトールおよびアセスルファムカリウムから選ばれる一種または二種以上の甘味剤を含む、[13]に記載の粒状固形製剤。
[15] 甘味剤が、ショ糖、アスパルテームおよびアセスルファムカリウムから選ばれる一種または二種以上である、[14]に記載の粒状固形製剤。
[16] 熱溶融物質の含有率が、薬物顆粒の質量に対して11〜18%である、[8]または[9]に記載の製造方法。
[17] 熱溶融物質が、硬化油、高級アルコール、高級脂肪酸、ロウ、植物性または動物性脂肪、エチレンオキサイド重合体および糖またはグリセリンの脂肪酸エステルから選ばれる一種または二種以上である、[8]、[9]または[16]に記載の製造方法。
[18] 熱溶融物質が、ショ糖脂肪酸エステルである、[8]、[9]または[16]に記載の製造方法。
[19] セファロスポリンエステルが、セフテラムピボキシル、セフカペンピボキシルまたはセフジトレンピボキシルである、[8]、[9]または[16]〜[18]のいずれか一に記載の製造方法。
[20] セファロスポリンエステルが、セフテラムピボキシルである、[8]、[9]または[16]〜[18]のいずれか一に記載の製造方法。
[21] さらに、薬物含有層に、クロスポビドン、カルメロースカルシウムおよびクロスカルメロースナトリウムから選ばれる一種または二種以上の崩壊剤を含む、[8]、[9]または[16]〜[20]のいずれか一に記載の製造方法。
[22] 崩壊剤が、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムから選ばれる一種または二種以上である、[21]に記載の製造方法。
[23] 崩壊剤が、クロスポビドンである、[21]に記載の製造方法。
本発明の粒状固形製剤は、薬物含率が高く、安定性および溶出性に優れ、苦味が軽減された、セファロスポリンエステルを含む製剤であり、小児および/または高齢者の服薬コンプライアンスが向上した製剤として有用である。
本発明の粒状固形製剤の製造方法は、薬物含率が高く、安定性および溶出性に優れ、苦味が軽減された、セファロスポリンエステルを含む製剤の製造方法として有用である。
以下に本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載され
る数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書中に使用される%は、特に断らない限り、質量%を意味する。
本発明の「粒状固形製剤」とは、「薬物顆粒を含む製剤」を意味する。
「薬物顆粒」とは、「芯物質および芯物質を被覆する薬物含有層を含む顆粒」を意味する。
「薬物含有層」とは、「芯物質を被覆する、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含む層」を意味する。
「Aを被覆する」とは、「Aの表面の少なくとも一部に存在する」ことを意味する。
<芯物質>
本発明に使用される芯物質としては、たとえば、精製白糖、D−マンニトール、乳糖、エリスリトール、キシリトールおよびソルビトールが挙げられ、精製白糖およびD−マンニトールが好ましく、精製白糖がより好ましい。
芯物質の含有率は、粒状固形製剤の全質量に対して30〜60%であることが好ましく、35〜55%であることがより好ましく、37〜53%であることがさらに好ましい。
<セファロスポリンエステル>
本発明で使用されるセファロスポリンエステルとしては、たとえば、セフテラムピボキシル、セフカペンピボキシルおよびセフジトレンピボキシルなどが挙げられ、セフテラムピボキシルが好ましい。
セファロスポリンエステルは体内で代謝され、セファロスポリンとなり抗菌力を示す。
セフテラムピボキシルは、たとえば、特公昭60−52755号に記載の方法により製造することができる。
セファロスポリンエステルは、水和物、溶媒和物および種々の形状の結晶ならびに非晶質体を含む。
セファロスポリンエステルの含有率は、粒状固形製剤の質量に対して20〜40%であることが好ましく、22〜38%であることがより好ましく、23〜35%であることがさらに好ましい。
<熱溶融物質>
本発明で使用される熱溶融物質は、加熱により溶融し、造粒末表面に薬物を含む層を形成させる際の造粒末表面の被覆剤として作用する。
本発明で使用される熱溶融物質としては、たとえば、硬化ヒマシ油、硬化大豆油および硬化ナタネ油などの硬化油;ステアリルアルコールおよびセタノールなどの高級アルコール;ステアリン酸およびパルミチン酸などの高級脂肪酸;カルナウバロウなどのロウ;カカオ脂および牛脂などの植物性または動物性脂肪;マクロゴール4000およびマクロゴール6000などのエチレンオキサイド重合体;ならびにショ糖脂肪酸エステルなどの糖またはグリセリンの脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらは組み合わせて使用してもよい。好ましい熱溶融物質としては、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。
熱溶融物質の含有率が、薬物顆粒の質量に対して10〜20%であることが好ましく、11〜18%であることがより好ましい。
<薬物含有層>
薬物含有層は、芯物質を被覆し、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含む。
薬物含有層は、芯物質の表面の少なくとも一部に存在する。
薬物含有層が、芯物質の表面の1/4以上を被覆していることが好ましく、1/2以上を被覆していることがより好ましく、芯物質の表面の全体を被覆していることがさらに好ましい。
薬物含有層は、崩壊剤を含むことが好ましい。
崩壊剤としては、たとえば、クロスポビドン、カルメロースカルシウムおよびクロスカルメロースナトリウムから選ばれる一種または二種以上が挙げられる。
崩壊剤が、クロスポビドンおよびクロスカルメロースナトリウムから選ばれる一種または二種であることが好ましく、クロスポビドンであることがより好ましい。
崩壊剤の含有率が、粒状固形製剤の質量に対して1〜7%であることが好ましく、2〜4%であることがより好ましい。
<粒状固形製剤>
粒状固形製剤は、(1)芯物質、および(2)芯物質を被覆する薬物含有層、を含む薬物顆粒を含む。
粒状固形製剤としては、たとえば、散剤、細粒剤、顆粒剤およびドライシロップなどが挙げられる。粒状固形製剤は、薬物顆粒の他に、薬物を含まない固形物を含んでもよい。
薬物を含まない固形物としては、たとえば、甘味を目的とした固形物が挙げられる。
<ソーマチン>
本発明の粒状固形製剤は、「薬物含有層を被覆する、ソーマチンを含有する層」を含むことが好ましい。
本発明で使用されるソーマチンは、Marantaceae科のThaumatococcus danielliiの果実から公知の方法により抽出、精製して使用することができるが、市販されているソーマチン(たとえば、サンスイートT;三栄源エフ・エフ・アイ)を用いることもできる。別名タウマチンとも称する。
本発明で使用されるソーマチンの含有率は、粒状固形製剤の質量に対して0.001〜0.2%であることが好ましく、0.005〜0.1%であることがより好ましい。
ソーマチンを含有する層は、薬物含有層の表面の少なくとも一部に存在する。
ソーマチンを含有する層が、薬物含有層の表面の1/4以上を被覆していることが好ましく、1/2以上を被覆していることがより好ましく、薬物含有層の表面の全体を被覆していることがさらに好ましい。
<甘味剤>
ソーマチンを含有する層は、さらに甘味剤を含むことが好ましい。
本発明に使用される甘味剤としては、たとえば、ショ糖、アスパルテーム、ネオテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア、スクラロース、トレハロース、エリスリトール、ソルビトール、キシリトールおよびアセスルファムカリウムなどが挙げられ、ショ糖、アスパルテームおよびアセスルファムカリウムが好ましい。
甘味剤は、組み合わせて使用してもよい。
甘味剤の含有率が、粒状固形製剤の質量に対して1〜10%であることが好ましく、2〜7%であることがより好ましい。
<添加物>
本発明においては、本発明の効果を害さない範囲で、通常用いられる添加物を使用することができる。このような添加物としては、滑沢剤、着色剤、着香剤、界面活性剤、崩壊剤および懸濁化剤などが挙げられる。
滑沢剤としては、たとえば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、含水二酸化ケイ素および軽質無水ケイ酸などが挙げられる。
着色剤としては、たとえば、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、食用赤色102号、食用黄色4号および食用黄色5号などが挙げられる。
着香剤としては、たとえば、オレンジ油、レモン油、ハッカ油およびパインオイルなどの精油;オレンジエッセンスおよびペパーミントエッセンスなどのエッセンス;チェリーフレーバー、バニラフレーバーおよびフルーツフレーバーなどのフレーバー;アップルミクロン、バナナミクロン、ピーチミクロン、ストロベリーミクロンおよびオレンジミクロンなどの粉末香料;バニリンならびにエチルバニリンなどが挙げられる。
界面活性剤としては、たとえば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびスルホコハク酸ジオクチルナトリウムなどが挙げられる。
懸濁化剤としては、たとえば、カルメロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、ポリソルベート80、トラガント末、カラギーナンおよびキサンタンガムが挙げられる。
また、これらの添加物は、いずれか一種または二種以上を組み合わせて用いてもよい。添加物の配合量は、特に限定がなく、それぞれの目的に応じ、その効果が充分に発現されるよう適宜配合すればよい。
本発明の粒状固形製剤は、医薬上許容される賦形剤、担体および希釈剤などの製剤助剤を適宜用いて、常法により散剤、顆粒剤、細粒剤およびドライシロップなどの製剤として利用できるが、たとえば、直接、口内服用のための細粒剤および散剤ならびに水またはシロップなどに分散させた懸濁剤として使用することが好ましい。また、投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択できるが、通常、薬効を発揮しうる量を1日、1回から数回に分割して投与すればよく、通常、小児に対しては、セフテラムピボキシルとして1日量9〜18mg(力価)/kgを3回に分割して経口投与すればよい。成人に対しては、通常、セフテラムピボキシルとして1日150〜600mg(力価)を3回に分割して食後経口投与すればよい。
<製造方法>
本発明の粒状固形製剤の製造方法は、(1)芯物質、および(2)芯物質を被覆する薬物含有層、を含む薬物顆粒を含む粒状固形製剤の製造方法であって、薬物含有層は、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含み、熱溶融物質の含有率は、薬物顆粒の質量に対して10〜20%であり、セファロスポリンエステルの含有率は、粒状固形製剤の質量に対して20〜40%であり、芯物質に対し、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含む粉体を被覆させ、芯物質の表面に薬物含有層を形成することを特徴とする製造方法である。
本発明の粒状固形製剤の製造方法は、特に限定されないが、熱溶融物質の融点付近まで加温された芯物質に撹拌下、流動下または流動撹拌下、熱溶融物質、セファロスポリンエステルおよび必要に応じ他の添加剤を加え混合した粉体を添加し、熱溶融物質の融点付近で造粒を行うことが好ましい。本製造方法においては、熱溶融物質の溶融により生じた物質が結合剤となり、セファロスポリンエステルおよび他の添加剤を芯物質上に結合させる。より具体的には、流動造粒法、転動撹拌造粒法および転動流動撹拌造粒法などの常法に従い、「芯物質を被覆する、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含む層」を含む薬物顆粒含有粒状固形製剤を製造する方法が好ましく、転動撹拌造粒法および転動流動撹拌造粒法がより好ましく、転動流動撹拌造粒法がさらに好ましい。
本発明の粒状固形製剤の製造方法において、「薬物含有層を被覆する、ソーマチンを含有する層」を形成させる方法が好ましい。
本発明の粒状固形製剤の製造方法において、芯物質に対し、薬物および熱溶融物質を含む粉体を被覆させ、次いで水を添加せずソーマチンを含む層を形成させる方法が好ましい。
本製造方法において、転動流動撹拌造粒法を用いることが好ましい。
本発明においては、本発明の効果を害さない範囲で、薬物含有層およびソーマチンを含有する層に加え、常法に従い、他の層を形成してもよい。
たとえば、芯物質および薬物含有層の間に他の層を形成してもよく、薬物含有層およびソーマチンを含有する層の間に他の層を形成してもよく、ソーマチンを含有する層の表面に他の層を形成してもよい。
他の層は、一般に薬剤に用いられる添加物を含む層であり、2層以上であってもよい。
特に断らない限り、各成分は、以下のものを使用した。
セフテラムピボキシル(富山化学工業株式会社)
セフジトレンピボキシル(Jeil Pharmaceutical Co. Ltd.)
精製白糖:シュクレーヌSR80/100(塩水港精糖株式会社)
精製白糖粉砕品:グラニュ糖(塩水港精糖株式会社)
ショ糖脂肪酸エステル:リョートーシュガーエステルS-370F(三菱化学フーズ株式会社)
結晶セルロース・カルメロースナトリウム:セオラスRC-A591NF(旭化成ケミカルズ株式会社)
カルメロースカルシウム:E.C.G-505(ニチリン化学工業株式会社)
クロスポビドン:ポリプラスドンXL-10(アイエスピー・ジャパン株式会社)
クロスカルメロースナトリウム:プリメロース(DMVジャパン)
カルメロースナトリウム:CMCダイセル1190J(ダイセルファインケム株式会社)
アスパルテーム(味の素株式会社)
アセスルファムカリウム:サネットPharma Grade D(MCフードスペシャリティーズ株式会社)
ソーマチン:サンスィートT(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社)
含水二酸化ケイ素:カープレックス80(DSL.ジャパン株式会社)
着色剤:三二酸化鉄(癸巳化成株式会社)
着香剤:ストロベリーミクロン1591(高砂香料工業株式会社)
特に断らない限り、各装置は、以下のものを使用した。
転動流動造粒コーティング装置:マルチプレックスMP-10(株式会社パウレック)
整粒機:パワーミル、型式P-5S型、24メッシュスクリーン装着(株式会社昭和技研工業)
芯物質として、実施例に用いる着色シュクレーヌは、精製白糖78.0kgを、フィルムコーティング装置(ドリアコーターDRC1200;株式会社パウレック)に仕込み、これに食用黄色5号(三栄化学株式会社)0.0063kg、精製白糖0.755kgおよび精製水0.499kgよりなる着色液を噴霧し、乾燥させて製造した。
実施例1a
着色シュクレーヌ356gを、ジャケット温度82℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数300rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル309g、ショ糖脂肪酸エステル139gおよびカルメロースカルシウム29.0gの混合物を13分間かけて添加した。3分間撹拌した後、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例2a
着色シュクレーヌ371gを、ジャケット温度82℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数350rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル310g、ショ糖脂肪酸エステル124gおよびカルメロースカルシウム29.2gの混合物を13分間かけて添加した。6分間撹拌した後、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例3a
着色シュクレーヌ362gを、ジャケット温度82℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数300rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル309g、ショ糖脂肪酸エステル133gおよびカルメロースカルシウム29.1gの混合物を13分間かけて添加した。6分間撹拌した後、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例4a
着色シュクレーヌ299gを、ジャケット温度85℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数250rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル266g、ショ糖脂肪酸エステル127gおよびカルメロースカルシウム25.0gの混合物を10分間かけて添加した。更に、ショ糖脂肪酸エステル3.1g、精製白糖粉砕品40.1gおよび結晶セルロース・カルメロースナトリウム15.0gの混合物を1分間かけて添加し撹拌した後、20メッシュ篩を通過させて、粒状固形製剤を得た。
実施例5a
実施例4aと同様に、着色シュクレーヌ299g、セフテラムピボキシル266g、ショ糖脂肪酸エステル127gおよびクロスポビドン25.1gを用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル3.0g、精製白糖粉砕品40.0gおよび結晶セルロース・カルメロースナトリウム15.0gを添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例6a
実施例4aと同様に、着色シュクレーヌ299g、セフテラムピボキシル266g、ショ糖脂肪酸エステル127gおよびクロスカルメロースナトリウム25.2gを用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル3.1g、精製白糖粉砕品40.1gおよび結晶セルロース・カルメロースナトリウム15.0gを添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例7a
着色シュクレーヌ30.9kgを、ジャケット温度80℃に設定した転動流動造粒コーティング装置(マルチプレックスMP-200;株式会社パウレック)に仕込み、回転数110rpmで撹拌しながら、セフテラムピボキシル16.0kg、ショ糖脂肪酸エステル6.86kgおよびクロスポビドン1.50kgの混合物を20分間かけて添加した。17分間撹拌した後、ショ糖脂肪酸エステル0.18kgを1分間かけて添加した。1分間撹拌した後、精製白糖粉砕品1.80kg、カルメロースナトリウム0.60kg、アスパルテーム1.20kg、アセスルファムカリウム0.60kgおよびソーマチン0.006kgの混合物を1分間かけて添加した。6分間撹拌した後、20メッシュ篩を通過させ、粒状造粒末を得た。得られた粒状造粒末に、20メッシュ篩上品を整粒機で整粒したものを加え、650L箱型攪拌機を用いて撹拌速度15rpmで5分間撹拌した。更に含水二酸化ケイ素0.30kgおよび着香剤0.06kgを加え、650L箱型攪拌機を用いて撹拌速度15rpmで15分間撹拌し、粒状固形製剤を得た。
実施例8a
精製白糖30.8kgをジャケット温度80℃に設定した転動流動造粒コーティング装置(マルチプレックスMP-200;株式会社パウレック)に仕込み、回転数110rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル16.0kg、ショ糖脂肪酸エステル7.02kg、クロスポビドン1.50kgおよび着色剤0.0048kgの混合物を20分間かけて添加した。4分撹拌した後、ショ糖脂肪酸エステル0.18kgを1分間かけて添加した。1分間撹拌した後、精製白糖粉砕品1.80kg、カルメロースナトリウム0.60kg、アスパルテーム1.20kg、アセスルファムカリウム0.60kg、ソーマチン0.006kgおよび着色剤0.0006kgの混合物を、1分間かけて添加した。6分間撹拌した後、20メッシュ篩を通過させ、粒状造粒末を得た。得られた粒状造粒末に、20メッシュ篩上品を整粒機で整粒したものを加え、650L箱型攪拌機を用いて撹拌速度15rpmで5分間撹拌した。更に含水二酸化ケイ素0.30kgおよび着香剤0.06kgを加え、650L箱型攪拌機を用いて撹拌速度15rpmで15分間撹拌し、粒状固形製剤を得た。
実施例9a
精製白糖31.1kgをジャケット温度79℃に設定した転動流動造粒コーティング装置(マルチプレックスMP-200;株式会社パウレック)に仕込み、回転数110rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル16.0kg、ショ糖脂肪酸エステル7.02kg、クロスポビドン1.50kgおよび着色剤0.009kgの混合物を26分間かけて添加した。5分間撹拌した後、精製白糖粉砕品1.80kg、カルメロースナトリウム0.60kg、アスパルテーム1.05kg、アセスルファムカリウム0.60kgおよび三二酸化鉄0.003kgの混合物を1分間かけて添加した。6分間撹拌した後、20メッシュ篩を通過させ、粒状造粒末を得た。得られた粒状造粒末に、20メッシュ篩上品を整粒機で整粒したものを加え、650L箱型攪拌機を用いて撹拌速度15rpmで5分間撹拌した。更に含水二酸化ケイ素0.15kg、アスパルテーム0.15kg、ソーマチン0.006kgおよび着香剤0.06kgを加え、650L箱型攪拌機を用いて撹拌速度15rpmで15分間撹拌し、粒状固形製剤を得た。
実施例10a
精製白糖388gをジャケット温度80℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数250rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル174g、ショ糖脂肪酸エステル130gおよびクロスポビドン24.8gの混合物を8分間かけて添加した。更にショ糖脂肪酸エステル3.1g、精製白糖粉砕品40.3gおよびカルメロースナトリウム14.7gの混合物を1分間かけて添加し、撹拌した後、20メッシュ篩を通過させ、粒状固形製剤を得た。
実施例11a
精製白糖10.7gを温度90〜105℃に設定した乳鉢に仕込み、乳棒で撹拌しながら、セフジトレンピボキシル5.3g、ショ糖脂肪酸エステル3.4gおよびクロスポビドン0.7gの混合物を添加して、20メッシュ篩を通過させ、粒状固形製剤を得た。
比較例1a
精製白糖10.1gを80℃に加熱した乳鉢に仕込み乳棒で撹拌しながら、セフテラムピボキシル8.3g、ショ糖脂肪酸エステル5.3gおよびカルメロースカルシウム0.8gの混合物を添加した。更にショ糖脂肪酸エステル0.1gおよび結晶セルロース・カルメロースナトリウム0.5gの混合物を添加し撹拌した後、20メッシュ篩を通過させて、粒状固形製剤を得た。
比較例2a
精製白糖3.6gを80℃に加熱した乳鉢に仕込み乳棒で撹拌しながら、セフテラムピボキシル2.7g、ショ糖脂肪酸エステル0.7gおよびカルメロースカルシウム0.3gの混合物を添加した。得られた混合物は、セフテラムピボキシル、ショ糖脂肪酸エステルおよびカルメロースカルシウムからなる造粒末ならびにほとんど被覆層のない精製白糖の混合物であった。
比較例3a
精製白糖389gをジャケット温度80℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数250rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル288g、ショ糖脂肪酸エステル71gおよびカルメロースカルシウム27.1gの混合物を12分間かけて添加した。11分間撹拌した後、20メッシュ篩を通過させ、粒状固形製剤を得た。
比較例4a
精製白糖298gを、ジャケット温度80℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数350rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル287g、ショ糖脂肪酸エステル164gおよびカルメロースカルシウム27.1gの混合物を8分間かけて添加した。4分間撹拌した後、20メッシュ篩を通過させ、粒状固形製剤を得た。
実施例1a〜11aならびに比較例1a、3aおよび4aでは、薬物顆粒が得られた。一方、比較例2aでは、薬物顆粒は得られなかった。
実施例および比較例の処方の一覧を表1〜3に示す。
Figure 2015199721
Figure 2015199721
Figure 2015199721
薬物顆粒の質量に対する熱溶融物質の含有率(%)および粒状固形製剤の質量に対するセファロスポリンエステルの含有率(%)を、表4に示す。
Figure 2015199721
実施例1b
着色シュクレーヌ40.2部を温度90〜98℃に設定した乳鉢に仕込み、乳棒で撹拌しながら、セフテラムピボキシル33部、ショ糖脂肪酸エステル16部およびクロスポビドン3.2部の混合物を添加して粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム2.0部の混合物を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例2b
実施例1bと同様に、着色シュクレーヌ40.2部、セフテラムピボキシル33部、ショ糖脂肪酸エステル16部およびカルメロースカルシウム3.2部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム2.0部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例3b
実施例1bと同様に、着色シュクレーヌ40.2部、セフテラムピボキシル33部、ショ糖脂肪酸エステル16部およびクロスカルメロースナトリウム3.2部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム2.0部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例4b
着色シュクレーヌ38.6部をジャケット温度85℃に設定した転動流動造粒コーティング装置に仕込み、250rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル34.3部、ショ糖脂肪酸エステル16.4部およびカルメロースカルシウム3.2部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム1.9部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例5b
実施例4bと同様に、着色シュクレーヌ38.6部、セフテラムピボキシル34.3部、ショ糖脂肪酸エステル16.4部およびクロスポビドン3.2部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム1.9部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例6b
実施例4bと同様に、着色シュクレーヌ38.6部、セフテラムピボキシル34.3部、ショ糖脂肪酸エステル16.4部およびクロスカルメロースナトリウム3.2部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム1.9部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状固形製剤を得た。
実施例7b
着色シュクレーヌ48.8部をジャケット温度80℃に設定した転動流動造粒コーティング装置に仕込み、350rpmで撹拌しながら、セフテラムピボキシル26部、ショ糖脂肪酸エステル11.2部およびカルメロースカルシウム2.4部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.3部、精製白糖粉砕品3.9部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム2.9部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状組成物を得た。得られた粒状組成物に、アスパルテーム2部、アセスルファムカリウム1部、スクラロース(スクラロース;三栄源エフ・エフ・アイ)1部、ソーマチン0.01部、含水二酸化ケイ素0.5部および着香剤0.1部を添加し、混合して、粒状固形製剤を得た。
実施例8b
実施例7bと同様に、着色シュクレーヌ48.8部、セフテラムピボキシル26部、ショ糖脂肪酸エステル11.2部およびクロスポビドン2.4部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.3部および精製白糖粉砕品3.9部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム2.9部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状組成物を得た。得られた粒状組成物に、アスパルテーム2部、アセスルファムカリウム1部、スクラロース1部、ソーマチン0.01部、含水二酸化ケイ素0.5部および着香剤0.1部を添加し、混合して、粒状固形製剤を得た。
実施例9b
精製白糖51.8部をジャケット温度79℃に設定した転動流動造粒コーティング装置(マルチプレックスMP-200;株式会社パウレック)に仕込み、110rpmで撹拌しながら、セフテラムピボキシル26.6部、ショ糖脂肪酸エステル11.7部、クロスポビドン2.5部および着色剤0.015部を用いて粒状造粒末を製造した。更に精製白糖粉砕品3.0部、カルメロースナトリウム1部、アスパルテーム1.75部、アセスルファムカリウム1部および着色剤0.005部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させた。さらにアスパルテーム0.25部、ソーマチン0.01部、含水二酸化ケイ素0.25部および着香剤0.1部を混合し、粒状固形製剤を得た。
実施例10b
精製白糖50.0部を、ジャケット温度80℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数250rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル22.5部、ショ糖脂肪酸エステル16.8部およびクロスポビドン3.2部の混合物を8分間かけて添加した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部およびカルメロースナトリウム1.9部の混合物を1分間かけて添加し撹拌した後、20メッシュ篩を通過させて、粒状固形製剤を得た。
実施例11b
精製白糖40.5部を、ジャケット温度80℃に設定にした転動流動造粒コーティング装置に仕込み、回転数300rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル37.1部、ショ糖脂肪酸エステル11.7部およびクロスポビドン3.2部の混合物を10分間かけて添加した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部およびカルメロースナトリウム1.9部の混合物を1分間かけて添加し撹拌した後、20メッシュ篩を通過させて、粒状固形製剤を得た。
比較例1b
実施例1bと同様に、着色シュクレーヌ40.2部、セフテラムピボキシル33部、ショ糖脂肪酸エステル16部および低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC LH-11;信越化学工業)3.2部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム2.0部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて、粒状固形製剤を得た。
比較例2b
実施例1bと同様に、着色シュクレーヌ40.2部、セフテラムピボキシル33部、ショ糖脂肪酸エステル16部およびカルボキシメチルスターチナトリウム(プリモジェル;DMVジャパン)3.2部を用いて粒状造粒末を製造した。更にショ糖脂肪酸エステル0.4部、精製白糖粉砕品5.2部および結晶セルロース・カルメロースナトリウム2.0部を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて、粒状固形製剤を得た。
実施例および比較例の処方の一覧を表5および表6に示す。
Figure 2015199721
Figure 2015199721
実施例1b〜11bは、クロスポビドン、カルメロースカルシウムおよびクロスカルメロースナトリウムから選ばれる崩壊剤を含有する製剤処方である。
比較例1bおよび2bは、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルスターチナトリウムから選ばれる崩壊剤を含有する製剤処方である。
実施例7b〜9bは、クロスポビドンおよびカルメロースカルシウムから選ばれる崩壊剤を含有し、さらに各種甘味剤を添加した製剤処方である。
実施例1c
精製白糖777gを、ジャケット温度80℃に設定した転動流動造粒コーティング装置に仕込み、300rpmで撹拌しながらセフテラムピボキシル399g、ショ糖脂肪酸エステル176g、クロスポビドン(ポリプラスドンXL-10;ISPジャパン)37.5gおよび着色剤0.22gの混合物を添加し、粒状造粒末を製造した。更に精製白糖粉砕品45.0g、カルメロースナトリウム15.0gおよび着色剤0.08gの混合物を添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状組成物を得た。得られた粒状組成物96.6gに含水二酸化ケイ素0.25g、着香剤0.1gおよびソーマチン0.1gを混合し、粒状固形製剤を得た。
実施例2c
実施例1cと同様に、精製白糖777g、セフテラムピボキシル399g、ショ糖脂肪酸エステル176g、クロスポビドン37.5gおよび着色剤0.22gを用いて粒状造粒末を製造した。更に精製白糖粉砕品45.0g、カルメロースナトリウム15.0gおよび着色剤0.08gを添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状組成物を得た。得られた粒状組成物96.6gに含水二酸化ケイ素0.25g、着香剤0.1gおよびソーマチン0.01gを混合し混合末を得た。得られた混合末48.5g、アセスルファムカリウム0.5g、アスパルテーム0.5gおよびソーマチン0.0285gを混合し、粒状固形製剤を得た。
比較例1c
実施例1cと同様に、精製白糖777g、セフテラムピボキシル399g、ショ糖脂肪酸エステル176g、クロスポビドン37.5gおよび着色剤0.22gを用いて粒状造粒末を製造した。更に精製白糖粉砕品45.0g、カルメロースナトリウム15.0gおよび着色剤0.08gを添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状組成物を得た。得られた粒状組成物96.6gに、含水二酸化ケイ素0.25gおよび着香剤0.1gを混合し、粒状固形製剤を得た。
比較例2c
実施例1cと同様に、精製白糖777g、セフテラムピボキシル399g、ショ糖脂肪酸エステル176g、クロスポビドン37.5gおよび着色剤0.22gを用いて粒状造粒末を製造した。更に精製白糖粉砕品45.0g、カルメロースナトリウム15.0gおよび着色剤0.08gを添加して撹拌し、20メッシュ篩を通過させて粒状組成物を得た。得られた粒状組成物87.0gに、含水二酸化ケイ素0.23g、着香剤0.09g、アセスルファムカリウム1.35gおよびアスパルテーム1.35gを混合し、粒状固形製剤を得た。
実施例および比較例の処方の一覧を表7に示す。
Figure 2015199721
実施例2cおよび比較例2cは、各甘味剤の処方中質量百分率と甘味度の積の和が同等になるよう、甘味剤の量を設定した。
甘味度とは、甘味剤の甘さの指標であり、ショ糖の甘さを基準として甘味剤の甘さを比較した値である。
試験例1a(1) 初期溶解度
試験製剤として、実施例1a〜10aおよび比較例3aで得られた製剤を用いた。
セフテラムピボキシル50mgを含む試験製剤を正確に量り、10mLスピッツ管に入れ、蒸留水10mLを加え、ボルテックスミキサーで20秒間撹拌した。得られた懸濁液1mLを分取し、フィルター(Millex-LH、親水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製、孔径0.45μm、直径25mm;メルクミリポア)で濾過した。得られた濾液中のセフテラムピボキシル濃度を以下の条件で測定した。
測定条件
検出器:紫外吸光光度計
測定波長:254nm
カラム:COSMOSIL 4.6×150mm 5C18(ナカライテスク)
プレカラム:Develosil ODS-UG-5 4.0×10mm(野村化学)
カラム温度:25℃
移動相:水/アセトニトリル/pH5.0 酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液(日本薬局方)(525:375:100)
流速:1.4mL/分
試験例1a(2) 初期溶解度
試験製剤として、実施例11aで得られた製剤を用いた。
セフジトレンピボキシル50mgを含む試験製剤を正確に量り、10mLスピッツ管に入れ、蒸留水10mLを加え、ボルテックスミキサーで20秒間撹拌した。得られた懸濁液1mLを分取し、フィルター(Millex-LH、親水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製、孔径0.45μm、直径25mm;メルクミリポア)で濾過した。得られた濾液中のセフジトレンピボキシル濃度を以下の条件で測定した。
測定条件
検出器:紫外吸光光度計
測定波長:231nm
結果を表8に示す。
Figure 2015199721
実施例1a〜11aの製剤は、服用時の苦味を感じる指標となる初期溶解度は十分に低く、優れた服用性が示された。一方、薬物顆粒中の熱溶融物質の含有率が10%以下である比較例3aの粒状固形製剤は、初期溶解度が高く、服用時の苦味を感じやすいことが推定された。
試験例1b 初期溶解度
試験製剤として、実施例1b〜11bで得られた製剤を用いた。
試験は、試験例1a(1)と同様な方法で行った。
結果を表9に示す。
Figure 2015199721
実施例1b〜11bで得られた製剤は、服用時の苦味を感じる指標となる初期溶解度は十分に低く、優れた服用性が示された。
試験例2a 溶出性試験
試験製剤として、実施例4a〜10a、比較例1aおよび比較例4aで得られた製剤を用いた。
(1)実施例4a〜6aおよび比較例1aで得られた製剤
セフテラム200mgを含有する試験製剤0.75gを正確に量り、試験液として溶出試験第1液900mLを用い、第16改正日本薬局方の溶出試験法第2法(パドル法)に従い、37℃、50rpmで溶出試験を行った。15分後に試験液をとり、メンブランフィルター(フルフローフィルター、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)製、孔径35μm;Lab ECX)で濾過し、紫外可視吸光度測定法<日局一般試験法2.24>により、溶出率(単位;%)を測定した。
(2)実施例7a〜10aおよび比較例4aで得られた製剤
セフテラム100mgを含有する試験製剤0.5gを正確に量り、試験液として溶出試験第1液900mLを用い、第16改正日本薬局方の溶出試験法第2法に(パドル法)に従い、37℃、50rpmで溶出試験を行った。15分後に試験液をとり、メンブランフィルター(フルフローフィルター、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)製、孔径35μm;Lab ECX)で濾過し、紫外可視吸光度法<日局一般試験法2.24>により、溶出率(単位;%)を測定した。
(1)および(2)の結果を表10に示す。
Figure 2015199721
実施例4a〜10aの製剤は、15分後の溶出率が85%以上であり、極めて速やかな溶出性を示した。一方、薬物顆粒中の熱溶融物質の含有率が20%以上である比較例1aおよび4aの製剤は、速やかな溶出性を示さなかった。
試験例2b 溶出性試験
試験製剤として、実施例1b〜11bおよび比較例2bで得られた製剤を用いた。
試験は、試験例2aと同様な方法で行った。
結果を表11に示す。
Figure 2015199721
実施例1b〜11bの製剤は、15分後の溶出率がいずれも85%以上を示した。これらの製剤は、優れた溶出の基準である85%を大きく上回り、比較例2bの製剤に対し、極めて良好な溶出性を示した。
試験例3 安定性試験
試験製剤として、実施例1b〜3bならびに比較例1bおよび2bで得られた製剤を用いた。
試験製剤10gを、ガラス瓶に入れ、40℃で保存した。試験開始3箇月後に、各試験製剤のセフテラムピボキシルの残存率を測定した。
また、試験例1a(1)および試験例2aと同様な方法で、各製剤の初期溶解度および溶出率を測定した。
試験開始時および試験開始3箇月後の試験製剤0.75g(セフテラムとして200mgを含有する)を正確に量り、アセトニトリル水溶液を加えて正確に200mLとした。超音波処理して粒子を分散させた後、メンブランフィルター(Millex−LH、親水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製、孔径0.45μm、直径25mm;メルクミリポア)を用いて濾過し、得られた濾液を試験例1aと同様な測定条件で高速液体クロマトグラフィー法によってセフテラムピボキシルの含率を測定した。
なお、アセトニトリル水溶液は、アセトニトリル1000mLに水を加え、全体を2000mLとしたものを使用した。
測定した含率から、以下の式によって残存率(%)を求めた。
残存率(%)=(試験開始3箇月後のセフテラムピボキシルの含率(%)/試験開始時のセフテラムピボキシルの含率(%))×100
結果を、表12に示す。
Figure 2015199721
実施例1b〜3bの製剤は、残存率が95%以上であり、初期溶解度は十分に低く、溶出率が96%以上であり、保存安定性に優れていた。一方、比較例1bおよび2bの製剤は、残存率が95%未満であり、十分な安定性を示さなかった。
試験例4a 安定性試験
試験製剤として、実施例4a〜6a、8aおよび9aで得られた製剤を用いた。
実施例4a〜6aの製剤100gおよび乾燥剤7.5g(ゼオライト製)をポリ瓶(ボディ:HDPE;キャップ:PP)に入れ、40℃75%RHで保存した。
実施例8aおよび9aの製剤100gならびに乾燥剤15g(ゼオライト製)をポリ瓶に入れ、40℃75%RHで保存した。
試験開始3箇月後の各試験製剤の初期溶解度ならびに試験開始3箇月後の残存率を測定した。また、試験例1a(1)および試験例2aと同様な方法で、各製剤の初期溶解度および溶出率を測定した。
結果を表13に示す。
Figure 2015199721
実施例4a〜6a、8aおよび9aの製剤は、残存率が97%以上であり、初期溶解度は十分に低く、溶出率が84%以上であり、保存安定性に優れていた。
試験例4b 安定性試験
試験製剤として、実施例4b〜9bで得られた製剤を用いた。
試験例4aと同様な方法で、各製剤のセフテラムピボキシルの残存率、初期溶解度および溶出率を測定した。
結果を表14に示す。
Figure 2015199721
実施例4b〜9bの製剤は、残存率が95%以上であり、保存安定性に優れていた。
試験例5a 安定性試験
試験製剤として、実施例8aおよび9aで得られた製剤を用いた。
試験製剤100gおよび乾燥剤15g(ゼオライト製)を、ポリ瓶(ボディ:HDPE;キャップ:PP)に入れ、40℃75%RHで6箇月保存した。試験開始6箇月後に、各製剤のセフテラムピボキシルの残存率、溶出率および初期溶解度を測定した。
結果を表15に示す。
Figure 2015199721
実施例8aおよび9aの製剤は、残存率が97%以上であり、初期溶解度は十分に低く、溶出率が95%以上であり、保存安定性に優れていた。
試験例5b 安定性試験
試験製剤として、実施例8bおよび9bで得られた製剤を用いた。
試験例5aと同様な方法で、各製剤のセフテラムピボキシルの残存率、初期溶解度および溶出率を測定した。
結果を表16に示す。
Figure 2015199721
実施例8bおよび9bの製剤は、残存率が97%以上であり、初期溶解度は十分に低く、溶出率が95%以上であり、保存安定性に優れていた。
試験例6c 苦味に関する味覚官能試験(1)
パネラー5名に対し、味覚官能試験を実施した。被験製剤として、実施例1cの製剤および比較例1cの製剤を用いた。
パネラーは、1番目の被験製剤0.5gを口内に30秒間含み、服用時および服用後の苦味について以下のスコアを使用し評価した。1番目の製剤を服用後、15分経過し、かつ、口内の味が消失した後、2番目の製剤を服用し、同様に評価した。
<評価基準>
5 苦味を全く感じない
4 苦味をわずかに知覚できる
3 少し苦味を感じる
2 苦味を感じる
1 強烈な苦味を感じる
パネラー5名の平均スコアの結果を表17に示す。
Figure 2015199721
実施例1cおよび比較例1cの製剤ともに、服用時のスコアは同等であった。比較例1cの製剤では、服用後のスコアが低下し口中に残存する苦味が強くなったのに対し、実施例1cの製剤では、服用後のスコアは低下せず、苦味が優位に軽減された。
試験例7c 苦味に関する味覚官能試験(2)
パネラー15名に対し、試験例6cと同様にして味覚官能試験を実施した。被験製剤として、実施例2cの製剤および比較例2cの製剤を用いた。
甘味剤としてアスルファムカリウムおよびアスパルテームを含有する比較例2cにおいては、服用時から服用後のスコアの大幅な低下が認められ、製剤を服用した後の口中に残存する苦味を軽減できなかった。一方、ソーマチンを配合した実施例2cでは、粒状固形製剤全体としての甘味度は比較例2cと同じにも関わらず、服用時から服用後のスコアは低下せず、製剤を服用した後の口中に残存する苦味が優位に軽減された。
本発明の粒状固形製剤は、薬物含率が高く、安定性および溶出性に優れ、苦味が軽減された、セファロスポリンエステルを含む製剤であり、小児および/または高齢者の服薬コンプライアンスが向上した製剤として有用である。

Claims (9)

  1. (1)芯物質、および
    (2)芯物質を被覆する薬物含有層、
    を含む薬物顆粒を含む粒状固形製剤であって、
    薬物含有層は、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含み、
    熱溶融物質の含有率は、薬物顆粒の質量に対して10〜20%であり、
    セファロスポリンエステルの含有率は、粒状固形製剤の質量に対して20〜40%である、粒状固形製剤。
  2. 熱溶融物質の含有率が、薬物顆粒の質量に対して11〜18%である、請求項1に記載の粒状固形製剤。
  3. 熱溶融物質が、硬化油、高級アルコール、高級脂肪酸、ロウ、植物性または動物性脂肪、エチレンオキサイド重合体および糖またはグリセリンの脂肪酸エステルから選ばれる一種または二種以上である、請求項1または2に記載の粒状固形製剤。
  4. 熱溶融物質が、ショ糖脂肪酸エステルである、請求項1または2に記載の粒状固形製剤。
  5. セファロスポリンエステルが、セフテラムピボキシル、セフカペンピボキシルまたはセフジトレンピボキシルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粒状固形製剤。
  6. セファロスポリンエステルが、セフテラムピボキシルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粒状固形製剤。
  7. 粒状固形製剤が、散剤、細粒剤、顆粒剤またはドライシロップである請求項1〜6のいずれか一項に記載の粒状固形製剤。
  8. (1)芯物質、および
    (2)芯物質を被覆する薬物含有層、
    を含む薬物顆粒を含む粒状固形製剤の製造方法であって、
    薬物含有層は、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含み、
    熱溶融物質の含有率は、薬物顆粒の質量に対して10〜20%であり、
    セファロスポリンエステルの含有率は、粒状固形製剤の質量に対して20〜40%であり、
    芯物質に対し、セファロスポリンエステルおよび熱溶融物質を含む粉体を被覆させ、芯物質の表面に薬物含有層を形成することを特徴とする、製造方法。
  9. さらに、薬物含有層を被覆する、甘味剤を含有する層を形成させることを特徴とする、請求項8に記載の製造方法。
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