JP2010275341A - 樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、プリプレグ、金属張積層板、及びプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】数平均分子量が800〜2000の、1分子中に平均1.5〜2個の水酸基を有する低分子量ポリフェニレンエーテルと、1分子中に平均2.3個以下のエポキシ基を有する低エポキシ基数エポキシ樹脂との反応生成物と、熱硬化性樹脂とを含有することを特徴とする樹脂組成物を用いる。
【選択図】なし
Description
本実施例において、反応生成物を調製する際に用いる各成分について説明する。
PPE1:ポリフェニレンエーテル(SABIC社製のMX90、数平均分子量Mn1000、1分子中の平均水酸基数1.7)
PPE2:高分子量のポリフェニレンエーテルを公知の分子量低減方法(分子切断方法)により分子量を低減させて得られたポリフェニレンエーテル(数平均分子量Mn1500、1分子中の平均水酸基数1.1)
(エポキシ樹脂)
1官能エポキシ樹脂:アルキルフェノールグリシジルエーテル(DIC株式会社製のエピクロン520、数平均分子量Mn210、1分子中の平均エポキシ基数1.0)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYDF8170、数平均分子量Mn310、1分子中の平均エポキシ基数2.0)
ビフェニル型エポキシ樹脂:ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製のNC3100、数平均分子量Mn620、1分子中の平均エポキシ基数2.3)
ナフタレンノボラック型エポキシ樹脂:ナフタレンノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製のエピクロンHP5000、数平均分子量Mn780、1分子中の平均エポキシ基数2.5)
ビフェニル型エポキシ樹脂:ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製のNC3000H、数平均分子量Mn910、1分子中の平均エポキシ基数3.4)
(プレリアクト時の触媒)
触媒:2−エチル−4−イミダゾール(2E4MZ)
[調製方法]
表1に記載の配合割合となるように、各成分をトルエンに添加した後、100℃で6時間攪拌させた。そうすることによって、前記低分子量ポリフェニレンエーテルと前記低エポキシ基数エポキシ樹脂と予め反応(プレリアクト)させることによって、前記反応生成物を調製した。
前記反応生成物をゲルパーミエーションクロマトグラフィー[東ソー株式会社製のHLC−8210、カラム構成:東ソー株式会社製の、SuperHM−M(1本)+SuperHM−H(1本)]にて分子量分布を測定し、数平均分子量を求めた。なお、反応生成物がゲル化している場合は、測定できず、表1中、「−」と示す。
得られた反応生成物を目視で評価して、ゲル化しているか否かを判断し、ゲル化しておらず、反応生成物のMnがPPEのMnより増加していれば、表1中、「OK」と示す。また、ゲル化している場合は、表1中、「ゲル化」と示す。ゲル化した場合は、後述する樹脂組成物の調製ができないので、以下の組成及び評価は、表1中、「−」と示す。そして、プレリアクトを行わなかった場合、表1中、「なし」と示す。
本実施例において、樹脂組成物を調製する際に用いる各成分について説明する。
ビフェニル型エポキシ樹脂:ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製のNC3000H、数平均分子量Mn910、1分子中の平均エポキシ基数3.4)
ビスフェノールA型シアネート樹脂:2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパン(ロンザジャパン社製のBADCY)
ホスフィン酸塩系難燃剤:ジアルキルホスフィン酸アルミニウム(クラリアントジャパン社製のOP935)
メラミン系難燃剤:ポリリン酸メラミン(Ciba社製のMelapur200)
硬化触媒:オクタン酸亜鉛(DIC株式会社製)
[調製方法]
表1に記載の配合割合となるように、得られた反応生成物の溶液に熱硬化性樹脂を添加した後、室温で30分間攪拌させた。そうすることによって、得られた反応生成物の溶液に前記熱硬化性樹脂が完全に溶解分散した。そして、熱硬化性樹脂以外の成分を添加して、ボールミルで分散させることによって、ワニス状の樹脂組成物(樹脂ワニス)が得られた。
株式会社島津製作所製のフローテスタ「CFT−500A」を用いて、プリプレグの130℃における溶融粘度を測定した。
セイコーインスツルメンツ株式会社製の粘弾性スペクトロメータ「DMS100」を用いて、プリプレグのTgを測定した。このとき、曲げモジュールで周波数を10Hzとして測定を行い、昇温速度5℃/分の条件で室温から280℃まで昇温した際のtanαが極大を示す温度をTgとした。
銅張積層板の表面の銅箔の引きはがし強さ(銅箔密着強度)を、JIS C 6481に準拠して測定した。このとき、幅20mm、長さ100mmの試験片上に幅10mm、長さ100mmのパターンを形成し、銅箔を引っ張り試験器により50mm/分の速度で引きはがし、その時の引きはがし強さを測定した。
銅張積層板のプリプレグ間の引きはがし強さ(層間密着強度)を、JIS C 6481に準拠して測定した。このとき、幅20mm、長さ100mmの試験片上に幅10mm、長さ100mmのパターンを形成し、最上面にあるプリプレグを引っ張り試験器により50mm/分の速度で引きはがし、その時の引きはがし強さを測定した。
IPC TM650に準拠して、銅張積層板の耐熱性(T288)を評価した。
株式会社関東電子応用開発製の空洞共振器「CP461」を用い、2GHzにおける銅張積層板の誘電率及び誘電正接を測定した。
銅張積層板の表面の銅箔を除去した後、長さ125mm、幅12.5mmのテストピースを切り出した。そして、このテストピースについてUnderwriters Laboratoriesの”Test for Flammability of Plastic Materials−UL 94”に準じて行い、評価した。
Claims (10)
- 数平均分子量が800〜2000の、1分子中に平均1.5〜2個の水酸基を有する低分子量ポリフェニレンエーテルと、1分子中に平均2.3個以下のエポキシ基を有する低エポキシ基数エポキシ樹脂との反応生成物と、
熱硬化性樹脂とを含有することを特徴とする樹脂組成物。 - 前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂及びシアネート樹脂の少なくとも1種を含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記低エポキシ基数エポキシ樹脂の、1分子中におけるエポキシ基数が、平均2〜2.3個である請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
- 前記反応生成物が、前記低分子量ポリフェニレンエーテル1モルに対して、前記低エポキシ基数エポキシ樹脂2モル以上反応させることにより得られるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記反応生成物及び前記熱硬化性樹脂の合計100質量部に対して、ホスフィン酸塩系難燃剤及びメラミン系難燃剤の少なくとも1種を5〜30質量部含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記メラミン系難燃剤が、ポリリン酸メラミンである請求項5に記載の樹脂組成物。
- 数平均分子量が800〜2000の、1分子中に平均1.5〜2個の水酸基を有する低分子量ポリフェニレンエーテルと、1分子中に平均2.3個以下のエポキシ基を有する低エポキシ基数エポキシ樹脂との混合物を加熱することによって、低分子量ポリフェニレンエーテルの水酸基と低エポキシ基数エポキシ樹脂のエポキシ基とを反応させる工程と、
低分子量ポリフェニレンエーテルの水酸基と低エポキシ基数エポキシ樹脂のエポキシ基とを反応させた反応生成物に熱硬化性樹脂を配合する工程とを備えることを特徴とする樹脂組成物の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物を繊維質基材に含浸させて得られることを特徴とするプリプレグ。
- 請求項8に記載のプリプレグに金属箔を積層して、加熱加圧成形して得られることを特徴とする金属張積層板。
- 請求項9に記載の金属張積層板の表面の金属箔を部分的に除去することにより回路形成して得られることを特徴とするプリント配線板。
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