JP2010273714A - 洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】裏羽根のポンプ作用により揚水する循環水路の上部から洗浄水を吐出可能としたものにおいて、前記循環水路の構成が布回りを阻害することなく、且つ吐出水を大きな扇状の水膜として散水可能とする。
【解決手段】洗濯槽8の内下部に配設した撹拌翼9の裏面に裏羽根18を形成し、該裏羽根18によるポンプ作用を利用して揚水する循環水路19を有し、該循環水路19の上部から前記洗濯槽8の内方に向かって洗浄水を吐出可能とした洗濯機にあって、前記循環水路19を形成する水路カバー20の上部に、槽内方に向かって膨出する膨出部29を形成し、この膨出部29に横長スリット状の吐出口26を形成した構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗濯槽の内下部に配置した撹拌翼の裏面に形成された裏羽根のポンプ作用を利用して洗浄水を上昇させ、この上昇した洗浄水を上部から洗濯槽内方に吐出可能とした洗濯機に関する。
従来、上面を開放した有底筒状の洗濯槽を備え、その内下部の撹拌翼(パルセータ)を回転駆動し洗濯物を洗う構成の洗濯機において、前記撹拌翼の裏面側の空間部にポンプ作用をなす裏羽根を該撹拌翼と一体に設けるとともに、前記空間部(ポンプ室として機能する)から洗濯槽の上方に延びる循環水路を形成し、該循環水路の上部から洗濯槽の内方に向けて横長スリット状の開口部(吐出口)を設けた構成としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
これは、撹拌翼の回転駆動による洗い運転において、同時に回転駆動する裏羽根のポンプ作用を利用して洗浄水をポンプ室から循環水路を上昇させ、その上部の開口部から洗濯槽内に散水状態で吐出するという循環を繰り返すようにしている。この洗浄水の循環作用と併せ循環水路の上部からの吐出水は、槽内の洗浄水面上に浮上し露出しがちな洗濯物に洗浄水を降りかけることで、洗い性能の向上を図るというものである。
特開2001−347095号公報
上記構成において、吐出水は水膜状に広げて散水状態とし多くの洗濯物に降りかけることができ、及び洗濯物の位置に係らず満遍なく洗浄水を降りかけることができるようにすることが望ましい。そこで、例えば前記特許文献1に記載の発明のように、洗濯槽(脱水槽兼用)上部のバランサの底面に凹状部を設け、循環水路を上昇してきた水を該凹状部で受けて扇状に広げて散水状態を得るようにすることが考えられる。
しかしながら、この場合、バランサは特有の構成となるため、洗浄容量などが異なる他の洗濯機のバランサとの互換性がないなど効率的でないし、組立作業も煩雑である。
また、洗濯槽の内壁面との間に循環水路を形成するために水路カバーを被着しているが、この水路カバーに形成する吐出口としては、例えばスリット状開口部をできるだけ大きく横長とし、吐出水を洗濯槽内方(槽内方)に向けて広範囲に降り注ぐことができる水膜状とすることが考えられる。しかしながら、水路カバーの大きさには限度があり、例えば水路カバーを槽内方に大きく突出させたり表面積を大きくすることは、洗濯物の回転動作(通称、「布回り」という)や水流の流れの抵抗となり、この洗濯物の動作が阻害されることは洗浄効果に大きく影響を与え、実用化に際して該吐出口の大きさや形状には制約的な事情を有し容易には対処できない。
本発明は上記問題を解消するため、洗濯物に対し吐出水を大きく広げた扇状の水膜として降りかけることができ、且つ布回りが阻害されることを軽減して、洗浄性能の向上が期待できる洗濯機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の洗濯機は、本体内に設けられた有底筒状の洗濯槽と、この洗濯槽の内下部に回転可能に配設された撹拌翼と、この撹拌翼の裏面に形成された裏羽根と、前記洗濯槽の内底部に形成され前記裏羽根を収容するポンプ室と、このポンプ室から前記洗濯槽壁に沿って上部に延び、内部に循環水路を形成する水路カバーとを備え、
前記水路カバーの上部には、槽内方に向かって膨出する膨出部を形成し、この膨出部に横長スリット状の吐出口を形成したことを特徴とする(請求項1の発明)。
上記手段によれば、吐出口を膨出部に設けたので横長スリット状に大きく形成でき、横方向に大きく広げた扇状の水膜を得ることができる。従って、吐出水は槽内方に向けて広範囲に降りかけることができる。なお、膨出部は水路カバーの上部に配設してあるので布回りを阻害するおそれは少なくなるなど、以って洗浄性能の向上が期待できる洗濯機を提供できる。
本発明の第1実施例を脱水兼用洗濯機に適用して示す脱水兼洗濯槽の要部を拡大して示す縦断側面図 脱水兼用洗濯機の全体構成を概略的に示す要部を破断した側面図 図1中のA−A線に沿って切断して示す横断面図 図1中のB−B線に沿って切断して示す横断面図 本発明の第2実施例を示す循環水路の要部を拡大して示す縦断側面図 洗浄水流の強さ「強」、「弱」運転に対応した撹拌翼による複数(a、b、c、d)の回転制御パターンを例示した図 「強」、「弱」運転に応じた吐出水の落下ゾーンを例示した脱水兼洗濯槽の平面図 「強」、「弱」運転に応じた吐出水の吐出状態を描いた図
(第1の実施の形態)
以下、本発明の洗濯機を脱水兼用洗濯機に適用して示す第1実施例につき、図1〜図4を参照して説明する。まず、図2には脱水兼用洗濯機の全体構成を概略的に示す要部を破断した側面図で、該洗濯機の外郭を形成する本体1は、大略的に矩形箱状の外箱2と、その上面に被着されたトップカバー3とから構成され、該トップカバー3には洗濯物投入口4を開閉する二つ折れの蓋5が回動可能に設けられている。この本体1内部には、上面を開放した貯水可能な有底筒状の水槽6が弾性支持機構7により弾性支持され、該水槽6の内部には同じく有底筒状の脱水兼洗濯槽8が回転可能に配設されている。この脱水兼洗濯槽8の内下部には、洗い用(すすぎ洗い含む)の撹拌翼9を回転可能に配設し、周壁部には多数の脱水用の透孔10を形成しており、且つ上端部には例えば液体(図示せず)を封入したバランサ11を具備している。
前記水槽6の外底面側には、洗い及び脱水用のモータや動力の伝達切換えをするクラッチ機構などを具備してなる駆動部12を配設しており、この駆動部12によって、洗い運転時には撹拌翼9のみを回転させ、脱水運転時に脱水兼洗濯槽8を撹拌翼9と共に回転させるようにしている。また、該水槽6の底部には排水口13を形成しており、この排水口13に電動式の排水弁14を接続し、該排水弁14には排水ホース15が接続され、機外に導出されている。前記排水口13にはエアトラップ16を連通させ、このエアトラップ16にエアチューブなどを介して圧力式の水位センサ(図示せず)を接続し、槽内の水位を検知可能としている。その他、水槽6の上部には機外に連通して形成した溢水路17を備えている。
また、本実施例では前記脱水兼洗濯槽8の側壁に沿って上下方向に延びる循環水路19を形成している。詳細は後述するが、該洗濯槽8内壁(槽内壁)との間で水路を形成する水路カバー20が被着され、その下端部は撹拌翼9の内下部に連通している。この内下部には、具体的には撹拌翼9の裏面側にはポンプ作用をなす裏羽根18が一体に形成され、該裏羽根18は槽内底部に形成された空間部であるポンプ室22に収容されており、このポンプ室22が前記循環水路19と連通した構成にある。
なお、図2中において、前記トップカバー3の前方部位(図示左側)には操作パネル23が設けられ、各種の操作キーとして、電源「入/切」用の操作キー、運転「コース」選択用の操作キー、「スタート/一時停止」用の操作キーをはじめ、具体的な運転条件などを設定するための操作キーなどを、図示しない表示部と共に配設している。この操作パネル23の内部には、制御装置24を備えており、該制御装置24は、例えばマイクロコンピュータを主体にいわゆるPC板ユニットによる構成としていて、予め記憶されたプログラム等に基づき洗い運転や脱水運転などの行程を自動的に制御する制御手段として機能する。
次いで、図1、図3及び図4に基づき前記循環水路19の具体構成につき説明する。そのうち、図1は脱水兼洗濯槽8の要部を拡大して示す縦断側面図、図3は図1中のA−A線に沿って切断して示す横断面図、及び図4は同じく図1中のB−B線に沿って切断して示す横断面図である。まず、図1において前記脱水兼洗濯槽8は、特に遠心脱水作用に耐える堅固な構造となしていて、例えば詳細な説明は省略するが、金属板、プラスチック、金属厚板などの素材を適材適所に利用して、堅固で軽量、組立加工性などを考慮して構成されている。
このような、脱水兼洗濯槽8の内壁面(槽内壁面)の上下方向に沿って循環水路19が形成されるのであるが、本実施例では槽内壁面そのままの形状を利用し、その内面側を覆う横断面形状が円弧状(図3,4参照)をなす水路カバー20により内部に空間たる循環水路19を形成している。この水路カバー20は、下端部が前記ポンプ室22と連通し、槽内壁に沿って上部に延出され、該内壁面との間に空間を形成している。
この空間を水路とするため、特に図4に示すように水路カバー20と槽内壁面との接合部分にはゴム等の弾性部材からなるパッキン25が介在され水封作用をなしている。また、循環水路19を構成する槽壁は小孔10のない無孔壁部分となしており、以って該循環水路19における通水性能を良好に維持している。しかるに、図1に示すように水路カバー20には上下方向に段階的(例えば、3段階)に形成されてなる複数の吐出口26,27.28を備えている。
これら吐出口26〜28の具体構成は、図1に示す如く例えば本実施例では最上段に位置する第1の吐出口26、2段目に位置する第2の吐出口27、及び最下段に位置する第3の吐出口28とから構成されている。これら吐出口26〜28は、いずれも横長スリット状をなし、そのうちの第2の吐出口27は、図4に示す断面図から明らかなように、水路カバー20の比較的扁平で略同曲率の円弧状をなす扁平部21に形成されるとともに、直交する槽内方(水平方向)に向かって開口している。従って緩やかな円弧形状に開口しており、且つ循環水路19の横断面形状は奥行きが狭い通路に対応していて、この形態は最下段の第3の吐出口28においても実質的に同じ形態としている。
これに対し、最上段の第1の吐出口26も本来的には上記同様の横長スリット状に形成され槽内方の水平方向(横方向)に指向して開口しているが、該吐出口26を設けた水路カバー20の形状が、脱水兼洗濯槽8の回転中心側である槽内方に向けて膨出した膨出部29に形成され、且つその最突出端部に位置して第1の吐出口26を形成している点で相違している。すなわち、本実施例における膨出部29は、その横断面形状が図3に示されるように、また縦断面形状が図1に示されるようにいずれも全体にやや変形的な円弧状をなしていて(勿論、滑らかな円弧状でも可)、該膨出部29は槽内方に大きく突出して奥行きが広い空間部を形成している。
例えば、図3において膨出部29の外周部である左右方向の円弧形状は、大きく分けて中央部と左右側部の三つに区分され、その円弧形状はいずれも緩やかで、左右側部の各円弧形状は同率に曲成されている。そのうちの中央部位は、両側部位より左右方向に幅広で槽内方に面しているとともに、当該部位の円弧状の接線に直交する直線、いわゆる法線(図中、実線矢印で示す)は槽内方に指向している。従って、この中央部位に位置する第1の吐出口26の開口部位は水平方向に開口し、詳細は後の作用説明にて述べるが、循環水の吐出方向としては総括すると図3中に示す白抜き矢印C方向である槽内方の中心側に向かって注がれる。
これに対し、左右側部に位置する第1の吐出口26の各開口部位の法線方向(実線矢印)は、脱水兼洗濯槽8内の周方向(槽内周方向)に指向しており、従って循環水の吐出方向としては同じく図3中に示す夫々白抜き矢印D1、D2方向の周方向を主体に注がれるようにしている。勿論、これら矢印C、D1、D2方向に注がれる吐出水は、一つの第1の吐出口26から水平方向に連続した水膜状をなすもので、いわゆる幅範囲を図中ニ点鎖線で示すように扇状に大きく広がりながら槽内方に注がれるようにしている。
一方、前記した扁平部21に形成された第2の吐出口27は、図4に示すように円弧形状が緩やかな部位に形成されているため、図中実線矢印で示す法線方向に対し、該吐出口27から吐出される方向(白抜き矢印E1〜E5方向)は、法線方向と略同方向に吐出される。
なお、水路カバー20の脱水兼洗濯槽8への取付手段は種々考えられ、例えば該水路カバー20がプラスチック製であることを利用して、図示しないフック状の引っ掛け部を複数箇所に一体に設けて、これを槽壁に設けた穴部に引っ掛けた後、水路カバー20に一体に設けたネジボス部に槽壁を挟んでネジ止めすることで取付固定でき、この固定手段によればネジ止め箇所を少なくできる。
次に、上記構成の脱水兼用洗濯機の作用について説明する。
衣類などの洗濯物(図示せず)を洗濯する場合には、周知のように操作パネル23から運転コースや条件等の操作入力を受けた制御装置24が、図示しない給水手段や駆動部12等を駆動制御し、洗い行程、すすぎ行程、及び脱水行程を自動的に実行する。以下、当該洗濯機の定格容量である最も多い洗濯物量を洗浄可能とする標準的なコース運転を実行する場合につき述べる。なお、洗い行程以外のすすぎ及び脱水行程については概述するにとどめる。
この場合、図1に示すように脱水兼洗濯槽8の水位も最高水位Sに設定され、第2の吐出口27より上位まで給水され、第1の吐出口26のみが槽内空間を臨んでいる。モータ等の駆動部12が通電駆動され、撹拌翼9に動力が伝達されて回転し洗い運転が開始される。該コース運転では、撹拌翼9による水流は所定の強い水流に設定され駆動部12を駆動制御する。撹拌翼9の回転により、洗濯物及び洗浄水が撹拌され、洗濯物は水平方向に回動しながら上下方向にも回動し(反転動作という)、洗濯物が槽内で滞ることなく回動(布回り)することで洗いムラのない所期の洗浄効果を得るようにしている。
同時に、裏羽根18の回転に基づきポンプ作用を生じ、撹拌翼9の周囲から洗浄水を裏側のポンプ室22に吸入し該ポンプ室22と連通状態にある循環水路19に送り出す。循環水路19を上昇した洗浄水は、水路カバー20の上端部に形成された膨出部29に至り、唯一槽内空間に臨んでいる第1の吐出口26から勢いよく吐出される。吐出される水は、膨出部29の広角度に亘る幅広い表面を利用して水平方向に横長スリット状に形成された該吐出口26から吐出され、図3の二点鎖線で示すように左右の夫々槽内周壁に近い周方向に及ぶ広範囲の水膜となり、いわゆる扇状の水膜となって広範囲にわたる散水状態となって吐出される。
詳細には、洗浄水が第1の吐出口26から吐出される際、実線矢印で示す法線方向に基づき、左右の周方向にあっては白抜き矢印D1、D2で示す方向に吐出され、その間の中央部位では槽内方に指向して白抜き矢印Cで示す方向に吐出される。勿論、吐出直前における複数の実線矢印で示す法線方向の水の流れは左右方向に連続した水膜状態となって吐出され、全体では図中二点鎖線で幅範囲を示すように広い扇状をなした水膜が形成される。斯くして、脱水兼洗濯槽8内の洗浄水は撹拌翼9の周囲からポンプ室22内に吸入され、循環水路19を上昇して第1の吐出口26から槽内に吐出されるという循環を洗い運転中繰り返し実行される。
ところで、洗い行程の特に運転初期では洗濯物が水面上に浮上し易い。この現象は、洗濯物には未だ洗浄水が十分に浸透していないことと併せて、洗濯物の衣類などの重なり部分に空気が入ったままの状態で洗い運転が開始されるため、洗濯物が空気で膨らんだ状態となり、該洗濯物の一部が浮上して水面上に露出した状態となるのである。従って、このまま洗い運転が行われれば、当然水中に没しない洗濯物は前記したような水中での回動(布回り)が不足して、洗浄水流とも直接触れることがないことから良好な洗浄効果は期待できない。
しかるに、本実施例では撹拌翼9の回転に伴い裏羽根18が回転することで、ポンプ室22内の水はポンプ作用により揚水され循環水路19を上昇する。この上昇してきた水は、洗浄水位たる最高水位より上部に位置し膨出部29に形成された第1の吐出口26から槽内方に向けて水平方向に吐出され、吐出された水は図3で開示したように扇状に大きく広げた水膜状をなし、槽内の広い範囲の水面上に散水状態に降り注がれる。この場合、膨出部29の貯水容量は大きいので第1の吐出口26を大きな横長状としても吐出水を円滑に吐出できる。これにより、上記したように洗濯物の一部が浮上し水面上に露出した状態にあっても、その露出した部分(洗濯物)に上方からの吐出水を十分に降りかけることができる。
この結果、浮遊状態の洗濯物への洗浄水の湿潤作用を促進するとともに、浮上しようとする洗濯物を抑える作用をなすとともに、直接上方から吐出水を受けて洗浄作用も促進される。しかも、この吐出水を受けて洗濯物内に溜まっていた空気も逃げ易くなり且つ洗濯物の浮遊部分も水中へ没し易くなる。従って、水中における洗濯物の水平方向の回動動作や上下方向の反転動作など、いわゆる布回りがよい撹拌動作が積極的に実行される。この場合、膨出部29は洗浄水位より上部にあって、撹拌水流や洗濯物の回動作用を妨げるようなことはない。
勿論、洗い運転初期に限らず上記撹拌動作を受けた洗濯物は、水面上に持ち上げられ一部が露出状態に至る場合も往々にあるが、このような場合にあっても第1の吐出口26からの吐出水による押圧作用を受けて、上部に浮上しようとする洗濯物を抑えることができ、常に効率のよい洗浄作用が発揮される。その他、浮上する傾向にある洗濯物は、循環水流により槽内では撹拌翼9の周囲から水が吸引される流れが生じ、槽内の上部では第1の吐出口26から吐出された水の勢い(衝撃)などを受けて、洗濯物を下方に引き込み易くするなどの作用を及ぼし、いわゆる洗濯物の上下反転動作を助長し洗浄性能の向上に貢献する。
このような洗い行程が所定時間行われると、すすぎ行程に移行し前記洗い運転と同様の運転モードにて洗剤分を洗い落す。勿論、裏羽根18によるポンプ作用を利用して浮遊しがちな洗濯物に対し、上方から吐出水を散水状態に降りかけてすすぎ作用を促進する。続いて、脱水行程に移行すると、ここでは駆動部12による動力伝達の切換えが行われ脱水兼洗濯槽8を一方向に高速回転する。洗濯物が含む水分は、遠心作用を受けて脱水され多数の透孔10から水槽6側に放出され、排水ホース15等を経て機外に排水される。この脱水行程が所定時間行われた後、制御装置24は駆動部12を停止するなど標準コースにおける全運転を終了制御する。
なお、図4には水路カバー20の扁平部21に形成した第2の吐出口27からの水の吐出方向を白抜き矢印E1〜E5で示している。この第2の吐出口27(第3の吐出口28も同様)から水を吐出して利用する場合は、例えば洗濯物が少量で洗浄水も少水量である場合などに利用されるが、ここでは以下に簡単に説明する。この第2の吐出口27は、前記したように扁平な循環水路19を形成すべく内方への円弧状の突出量が少ない扁平部21に形成されているが、この扁平な水路構成は上端部の膨出部29を除き下部のポンプ室22に至るまで略同様の形態としている。これは、洗い運転中の洗濯物の移動や水流と交差する位置にあるため、いわゆる布回りなどの妨げとならないように衝突による抵抗が大きくならないように扁平な循環水路19とするものである。
従って、図4に示す第2の吐出口27からの水の吐出状態は、その円弧状の曲率に沿って法線方向たる実線矢印及び白抜き矢印E1〜E5で示す方向に吐出される。しかしながら、該吐出口27は扁平な円弧状部位に形成されているため、各白抜き矢印E1〜E5で示す方向は互に僅かの変位にあって横方向の開口範囲は狭くなる。しかして、全体的には略槽内方の中心側に向かって直線的に吐出されるのが主体となり、その左右方向の吐出範囲(角度)は図中二点鎖線で示すように前記第1の吐出口26(図3参照)の如き扇状には至らず幅狭な水膜となって吐出される。
なお、図1において最高水位Sのときの吐出水は第1の吐出口26が有効に機能するが、このとき水中にある第2、第3の吐出口27、28からも槽内方へ向かう吐出水流が発生し、洗浄水の循環作用が促進され洗浄作用にも有効である。また、第1、第2の吐出口26、27が槽内空間に臨み吐出水として有効に機能するな場合(水位は第3の吐出口28の上位となる)、膨出部29(第1の吐出口26)からの吐出水は扇状に広がり遠方まで到達し、一方扁平部21(第2の吐出口27)からの吐出水はそれより幅狭な水膜で且つ近傍に落下し、槽内方に対してムラの少ない吐出水の降りかけ効果が期待できる。
上記第1実施例によれば次の効果を奏する。
撹拌翼9の裏羽根18のポンプ作用を利用して洗浄水が循環する循環水路19を形成し、該循環水路19の上部から脱水兼洗濯槽8の内方に吐出させるようにした。その第1の吐出口26は、循環水路19を形成する水路カバー20の上部に形成した膨出部29に設けたので、図3に示すように該膨出部29の広角度に亘る幅広い表面を利用して横長スリット状の第1の吐出口26を大きく形成でき、この結果、大きく広げた扇状の水膜を槽内方の広範囲にわたって吐出できる。
これにより、洗い運転中に浮上してきた洗濯物に対し、その位置に係わらず水を有効に降りかけることができ、また特に洗い運転初期では空気を溜め込んだ洗濯物が水面上に浮上し露出した状態となり易いが、この露出した部分(洗濯物)への洗浄水の降りかけにより、湿潤を促進するだけでなく水中に押し戻す作用としても期待できる。しかして、洗濯物は洗浄水中にあって効果的に撹拌され、且つ循環水流による洗濯物の上下反転動作も促進され、いわゆる布回りが良好となるとともに、降りかかった水による衝撃作用も加わって効率的な洗浄性能の向上が期待できる。
また、循環水路19の上部の膨出部29は、通常洗浄水位より上方に位置しているので、洗濯物の移動や水流の抵抗となることを防止でき、布回りは良好である。これに対し、膨出部29を除き主に洗浄水中に位置する循環水路19の大部分を占める扁平部21は、図4の断面図に示すように水路カバー20の内方への突出量(円弧状部分)が小さく扁平な構成としており、従って特に脱水兼洗濯槽8の周方向への洗濯物の移動や水流の妨げとなることを軽減することができ、この点からも洗浄性能に有効に作用する。なお、循環水路19は、バランサ11など他の構成部品と共用せず水路カバー20にて構成できるので、他の異なる機種との互換性などの問題を生じない。
(第2の実施の形態)
図5〜図8は、本発明の第2実施例を示すもので、上記第1実施例に対し実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分につき詳細に説明する。そのうち、図5は本実施例の循環水路30における要部を拡大して示す縦断側面図、図6(a)〜(d)は、洗浄作用の強さ「強」、「弱」運転に対応した撹拌翼9による複数の回転制御パターンを例示した図、図7は「強」、「弱」運転に応じた吐出水の落下ゾーンを例示した脱水兼洗濯槽の平面図、及び図8は「強」、「弱」運転に応じた吐出水の吐出状態を示す図である。
本実施例は、上記実施例に対し循環水路30の構成が異なる以外は実質的に共通の構成とするもので、該循環水路30の特徴につき図5を参照して述べる。この循環水路30も、上部たる最高水位Sより上位に槽内方に円弧状に突出した膨出部32を有する水路カバー31が被着されて、槽内壁面との間に空間部たる循環水路30を形成するなど、その形状は実質的に第1実施例と略同様である。ただ、具体的には次の点で異なる。
まず、水路カバー31には、その最上段に位置して第1の吐出口33を設け、以下には上記実施例と同様の第2、第3の吐出口27、28を有している。ところが、第1の吐出口33を設けた前記膨出部32は、図5に示すように槽内方に突出した円弧状の略中央部位が最も突出し、その上下部は緩やかに図示右方に退避する円弧状部分を形成している。従って、このうちの上部側は槽内方に対し斜め上方に指向して面し、いわゆる鉛直線に対し後方に傾斜する傾斜角度βを有する傾斜面状をなし、この傾斜面部32aに前記第1の吐出口33を形成している。
しかして、傾斜面部32aに直交するように開口して設けた該吐出口33は、斜め上方を指向した形態となし、図5中に示す水平線に対する仰角θをなす上向き位置に形成され、この仰角θは傾斜角度βと同一で(θ=β)、該傾斜角度βによって決定される。加えて、該吐出口33の斜め上向きに開口した吐出口33の上縁部側にのみ、該吐出口33と連続した庇状に突出したリブ34を設けている。該リブ34は、吐出口33の開口方向である斜め上向きに槽内方側に突出して一体に形成している。なお、図中白抜き矢印Fは、吐出水の吐出方向を示しており、やゝ上向きに吐出される。
次に、図6につき説明すると、これは洗い運転における「強」、「弱」運転を洗濯物に与える洗浄水流の強さ「強」、「弱」で示すべく撹拌翼9による複数の回転制御パターンを示したもので、制御装置24による駆動部12(特にモータ)に対する通断電(ON、OFF)制御や回転速度制御が実行される(以下、撹拌翼9の回転制御として述べる)。これは、撹拌翼9の裏羽根18のポンプ作用の強さに直接影響を与えるもので、結果として、後述するように各吐出口33,27,28からの吐出水の飛距離に大きな変化をもたらす。
因みに、撹拌翼9はいずれも正逆回転駆動され、まず図6(a)は撹拌翼9が比較的短時間で共通のON、OFF時間に制御される「弱い」洗浄水流を生成するときのパターンを表しており、いわゆる洗い運転時の「弱」運転を示している。これに対し、同図(b)は撹拌翼9の最大回転速度は同図(a)と同じであるが、ON時間が長くなり且つOFF時間が短くなったパターンを示しており、特に一方向に回転するON時間が長くなることは、その洗浄水流が加速的に強くなるとともに、撹拌翼9が洗濯物に与える機械的作用も大きくなるなど、この場合は「強」運転が可能であることを表している。
同図(c)は、同図(a)とON、OFF時間を共通とするが、最大回転速度(RPM)が低速度に制御される。従って、上記(a)よりも更に弱い「弱」洗浄水流による「弱」運転を呈する。同図(d)は、最も強い「強」洗浄水流を得るときのパターンを表している。例えば、ON、OFF時間は同図(a)、(c)とも共通であるが、最大回転速度(RPM)が最も高い。この場合、ON、OFF時間の設定如何によっては上記(b)と同等の洗浄強さを示すことも考えられるが、ここでは回転速度が最も高いことに基づき最も強い「強」運転を実行可能である。
なお、図7、8は上記「強」、「弱」水流に対応した吐出水の吐出状態を説明するもので、詳細な説明は後の作用説明にて述べる。
次に、上記構成の循環水路30に基づく洗浄水の吐出作用につき述べる。
まず、上記第1実施例と同じく標準的な運転コースが設定された場合につき、図5を参照して説明する。従って、洗浄水位は第2の吐出口27の上位の最高水位Sにあって、第1の吐出口33のみが槽内方の空間に臨んでおり、且つ撹拌翼9による洗浄水流は所定の「強」水流に設定される。しかるに、本実施例では第1の吐出口33を設けた膨出部32は、やや後方に傾倒した傾斜角度βをなす傾斜面部32aを有し、該傾斜面部32aに第1の吐出口33を上向きに設けたので、吐出水は法線方向と略同じ白抜き矢印F方向に吐出される。
しかるに本実施例では、第1の吐出口33の開口縁の上部側にリブ34を突設している。このリブ34が無い場合では、該吐出口33を離れた水は重力により直ぐに落下する傾向にある。これに対し、リブ34を設けた場合には、水が吐出される際、開口上縁からリブ34に至り表面張力によりリブ34の下面側と接触し続けようとする作用が生じ、この結果より遠くまで水を飛ばすことが可能となる。またリブ34は、横長スリット状の第1の吐出口33に対し、その開口を覆うように上部側から庇状に突出した形態にあるので、上方からの異物(例えば、硬貨など)の落下等により該吐出口33への侵入を阻止することができる。
また、水の吐出角度は傾斜面部32aの傾斜角度βに応じて吐出方向である仰角θが決定され、水は斜め上向きに吐出される。従って、吐出水は放物線を描くように吐出され(図8参照)、水平方向に吐出されるのに比して遠方まで到達するので、例えば裏羽根18によるポンプ作用を助長でき、或は脱水兼洗濯槽8が容量大により径大となった場合でも容易に対応できる。勿論、吐出水は第1実施例と同様に扇状の水膜となって槽内に散水され、浮上しがちな洗濯物の上から降りかけるなど、洗浄性能の向上に寄与する。
なお、吐出角度である仰角θは、理論的には45度が最も遠方まで吐出させることが可能であるが、標準的な運転コースにおける撹拌翼9の回転速度にあっては吐出水が飛び過ぎて槽外にまで達するおそれがあるため、例えば仰角θを30度以下に設定することが望ましい。これに対し、扁平部21に設けられた第2、第3の吐出口27、28は、幅狭なスリット状の開口に抑えられ、且つ該扁平部21と直交するように槽内方に直線的に吐出されるため、降りかける範囲も小さくなる。
このように、上記標準的なコース運転では一般に一定の強さの洗浄水流のもとに洗い運転が行われ、当然撹拌翼9(裏羽根18)も一定の回転速度等に制御され、上記第1の吐出口33からの吐出水の飛距離も略一定となる。このことから、吐出水は扇状に広げて散水することで洗濯物への降りかけが有効に行なわれるようにしている。しかしながら、この場合では第1の吐出口33から反対側の遠方域に対しては吐出水が有効に降り注がれるが、手前前方域は吐出水が注がれ難い。勿論、吐出水が槽内に満遍なく降り注ぐことができれば、より一層洗浄性能の向上が期待できることはいうまでもない。
そこで、本実施例では撹拌翼9の回転制御に基づき吐出水の飛距離を変動可能としている。以下、図6を参照して洗浄水流の強さ「強」、「弱」を得るべき、撹拌翼9の回転制御パターンにつき述べると、図6において、例えば最も洗浄水流が強いとする同図(d)に示す制御パターンでは、回転速度(RPM)が最も高く裏羽根18によるポンプ作用も最も強いため、水は循環水路30を勢いよく上昇し、膨出部32に形成した第1の吐出口33から上記の如く最も遠方まで吐出される。図7中には、この場合の吐出水の到達落下(着水)範囲を、交差した傾斜線で扇状に描いた領域Gで示しており、循環水路30から最も遠い反対側まで吐出される。
これに対し、例えば最も弱い洗浄水流を示す図6(c)に示す回転制御パターンでは、裏羽根18によるポンプ作用も弱まり、第1の吐出口33からの吐出水は手前前方に落下し、図7中では斜線で示すやゝ小さな扇状をなす領域Hに相当する範囲に対応する。しかるに、これら領域G、Hを湊合すれば脱水兼洗濯槽8の内面積の大部分を占め、洗濯物への洗浄水の降りかけをより効果的に行えることになる。
従って、同図(d)の「強」水流となす回転制御パターンと、同図(c)の「弱」水流となす回転制御パターンとを交互に実行すれば、総じて槽内方への吐出水を満遍なく降りかけたことに相当し、それだけムラのない洗浄効果が期待できる。なお、この撹拌翼9によるいわゆる「強」、「弱」運転を交互に行うパターンは、洗い行程中実行するとは限らず、例えば洗濯物が浮上し易い洗い運転初期に集中して行なう設定でもよいなど、すすぎ行程も含めて種々変更して実施可能である。
また、通常この種洗濯機には上記したような「強」、「弱」運転機能を有していることから、新規な構成を付加することなく制御装置24に予めプログラムしておくことで、撹拌翼9の回転制御に基づく「強」、「弱」運転の制御パターンを容易に得ることができる。更に、図6にて開示したように撹拌翼9の回転制御は、最大の回転速度(RPM)を変更させる方法、或はON、OFF期間の比率を変更する方法など種々考えられ、つまり「強」、「弱」運転パターンも種々変更して実施できる。
次いで、図8につき説明すると、これは洗浄水流の「強」、「弱」パターンに応じた洗浄水の吐出状態の概要を示すもので、洗濯物量や水位に応じて有効となる各吐出口33、27、28からの吐出水をイメージして開示したもので、実線は「強」水流運転によるもの、一点鎖線は「弱」水流運転による場合を示している。この図示例では、全体に槽内方の中心側に向けて吐出できるように、特に「弱」水流運転時の強さを加減した吐出水の状態(飛距離)を示している。なお、第2、第3の吐出口27、28は槽内方たる水平方向(横方向)に開口して形成してあるので、図示するように上向きに開口した第1の吐出口33とは飛距離が大きく異なるとともに、該第2、第3の吐出口27、28は幅狭でもある扁平部21に形成してあるので、図4にて開示したようにその水膜たる吐出水幅は直線的で扇状には至らない。
更に、この図8を参照して他の使用例につき述べると、例えば洗濯物量に応じた水位が第3の吐出口28の上位に設定されて洗い運転が行なわれる場合、第1、第2の吐出口33、27の両方からの吐出水を有効に活用できる。すなわち、この場合は図示するように同時に飛距離や水膜などが異なる二つの吐出水を活用でき、洗濯物に対する降りかけ効果は一層有効となるものである。その他、これに限らず、脱水兼洗濯槽8の容量(直径)などに応じて所望の飛距離を得るべく適宜調節して運用可能である。
上記第2実施例によれば次の効果を奏する。
特に図5に開示したように、膨出部32の第1の吐出口33は、膨出部32の槽内方に対し斜め上向きに面する傾斜面状の部位に形成したので、該吐出口も同上向き方向に開口した形態となる。従って、上向きの吐出口33から吐出される吐出水は、放物線を描くように飛び遠方まで到達することができ、裏羽根18によるポンプ性能をアップしたと同様の効果が容易に得られる。このことは、洗濯物への扇状の水膜を大きくするに有効となり、またそれだけ裏羽根18の設計製作が容易となる利点を有する。
しかも、第1の吐出口33の開口上縁側に、庇状のリブ34を突設したので、該リブ34の下面側に生じる表面張力を利用して遠方に吐出する作用を助長できるとともに、該リブ34は該吐出口33の開口を覆う形態となり、上方から落下した硬貨などの異物が吐出口33に侵入するのを阻止できる点でも有効である。
また、図6において撹拌翼9の回転制御に基づき、洗浄水流の種々の強さに基づく「強」、「弱」運転が選択的に切り替え実施できることを述べたが、このことは同時に裏羽根18によるポンプ作用の強弱運転を切り替えることができることである。従って、撹拌翼9の回転制御により第1の吐出口33からの吐出水の飛距離を変化させることができ、図7に示したように吐出水の落下領域GまたはHを交互に得られるようにするなどして、結果としてムラのない洗浄性能の向上が期待できる。また、撹拌翼9の回転制御は容易にプログラム化して実施できるとともに、例えば洗い行程の初期に集中して実行し、空気を含んで浮上しがちな洗濯物を逸早く湿潤して水中に戻す作用を促し、本来の洗浄作用による所期の洗浄効果を得るような制御も容易に実施できる。
循環水路30を形成する水路カバー31は、上部に形成した膨出部32は、標準的な運転コースの洗い行程の最高水位より高い位置に配置し、該膨出部32より下部のポンプ室22に至るまでの部位は、僅かに円弧状をなす扁平部21とする構成とするとともに、該扁平部21にも第2、第3の吐出口27、28を設ける構成とした。
これにより、膨出部32が洗浄水流や布回りを阻害することがなく所期の洗浄性能を確保できる。また、膨出部32及び扁平部21にわたり複数の吐出口を設けたので、洗濯物量に対応した複数段の洗浄水位に対し、吐出水による洗浄効果の向上が期待できる。
しかも、本実施例では膨出部32に設けた第1の吐出口33が上向きに開口しているのに対し、扁平部21に設けた第2、第3の吐出口27、28は水平方向に開口しているので、これら異なる方向に開口した各吐出口33、27、28を組み合わせて吐出させた場合には、槽内に満遍なく吐出できムラのない洗浄作用に貢献できる。この場合、第2、第3の吐出口27、28を角度が異なる上向きの開口としたり、或は全てが異なる方向に開口した吐出口としてもよい。
なお、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されることなく、例えば循環水路の上部に形成した膨出部は、断面が略円弧状としたが、吐出口を形成する部位は扇状の水膜を得るためには円弧状であることが望ましいが、種々の形状に変更可能である。また、洗濯機としては少なくとも撹拌翼を備え裏羽根によるポンプ作用を有するものであればよく、例えば洗い機能を有し無孔状の洗濯槽単体とする構成にも適用できるなど、実施に際して本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できるものである。
図面中、1は本体、6は水槽、8は脱水兼洗濯槽(洗濯槽)、9は撹拌翼、18は裏羽根、19,30は循環水路、20,31は水路カバー、21は扁平部、22はポンプ室、26,33は第1の吐出口(吐出口)、27,28は第2,第3の吐出口(吐出口)、29,32は膨出部、32aは傾斜面部、及び34はリブを示す。

Claims (7)

  1. 本体内に設けられた有底筒状の洗濯槽と、
    この洗濯槽の内下部に回転可能に配設された撹拌翼と、
    この撹拌翼の裏面に形成された裏羽根と、
    前記洗濯槽の内底部に形成され前記裏羽根を収容するポンプ室と、
    このポンプ室から前記洗濯槽壁に沿って上部に延び、内部に循環水路を形成する水路カバーとを備え、
    前記水路カバーの上部には、槽内方に向かって膨出する膨出部を形成し、この膨出部に横長スリット状の吐出口を形成したことを特徴とする洗濯機。
  2. 膨出部の吐出口を設けた部位は、洗濯槽内方に対し斜め上向きに面する傾斜面とし、該吐出口も上向き方向に開口したことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 吐出口の開口上縁側に、庇状のリブを突設したことを特徴とする請求項1または2記載の洗濯機。
  4. 撹拌翼の回転制御に基づき、裏羽根によるポンプ作用の強弱運転を切り替え、吐出口からの吐出水の飛距離を変化させるようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の洗濯機。
  5. 膨出部は、標準的な運転コースの洗い行程の最高水位より高い位置に形成したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の洗濯機。
  6. 水路カバーには、上部の膨出部以外に該膨出部より下部の扁平部にも吐出口を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の洗濯機。
  7. 膨出部に設けた吐出口に対し、扁平部に設けた吐出口は異なる方向に開口したことを特徴とする請求項6に記載の洗濯機。
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