JP3508405B2 - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JP3508405B2 JP19192096A JP19192096A JP3508405B2 JP 3508405 B2 JP3508405 B2 JP 3508405B2 JP 19192096 A JP19192096 A JP 19192096A JP 19192096 A JP19192096 A JP 19192096A JP 3508405 B2 JP3508405 B2 JP 3508405B2
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  • Detail Structures Of Washing Machines And Dryers (AREA)
  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯槽内に設けた
循環水路を利用して洗濯水を循環し、洗剤の溶解を促進
するとともに、洗濯槽上部より洗濯水を衣類に掛けなが
ら洗浄する洗濯機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の洗濯機は図８に示すよう
に構成していた。以下、その構成について説明する。
【０００３】図に示すように、洗濯槽１は底面にパルセ
ータ２を回転自在に配設し、底面の裏面には取り付け用
のフランジ３を取り付けている。洗濯槽１の上部には液
体を内封した流体バランサー４を固着している。水槽５
は、洗濯槽１を内包し、外底部に基板６を取り付けると
ともに、この基板６に駆動機構部７を介してパルセータ
２を駆動するモータ８を配設している。また、水槽５は
外枠９の上部角隅よりサスペンション１０を介して防振
支持している。
【０００４】洗濯槽１の内側面に、上方に開口した案内
壁部１１に内包された循環水路１２を配設しており、パ
ルセータ２の回転により、パルセータ２裏面の洗濯水が
パルセータ２の裏羽根１３の外周に形成したポンプ室１
４から循環水路１２を通って循環水路１２上部に設けた
吐出口１５より、洗濯槽１内に吐出する構成をとってい
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の洗濯機では、循環水路１２の上部の吐出口１５から
吐出する洗濯水の流水形状は、衣類の種類や量の程度に
よる洗濯槽１内の衣類の動きの大小、吐出口１５と水面
との位置関係、吐出口１５の形状に大きく影響され、常
時むらなく均一に洗濯槽１内の衣類に洗濯水を振り掛け
ることができず、洗剤を含む洗濯水、泡などを洗濯槽１
外へ飛散させてしまったり、洗いむらを大きくさせてし
まう不具合を有していた。
【０００６】本発明は上記課題を解決するもので、水位
が比較的低く設定されて循環水路の上方より吐出される
洗濯水の水量が少ない場合でも、吐出口からの洗濯水を
衣類に均一に振り掛けるようにし、洗いむらを低減して
洗浄性能を向上することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、洗濯槽の底部にパルセータを回転自在に配
設し、洗濯槽の上部に流体バランサーを設け、案内壁部
によりパルセータの裏面側に形成したポンプ室から洗濯
槽の側壁上方に向かって送水する循環水路を構成し、案
内壁部は、その後壁上端側に前壁上端部との間に吐出口
を形成するように略Ｌ字部を延設し、前壁上端部を上方
に突出した略円弧状に形成するとともに、略Ｌ字部は、
前壁上端部を径方向および円周方向の双方向に上方から
覆うとともに、洗濯槽の中心方向に向け末広がり形状と
し、その上面に流体バランサーの下部と嵌合するリブを
設け、略Ｌ字部の下面先端は、流体バランサーの下面よ
り低い位置に形成されるようにしたものである。
【０００８】これにより、水位が比較的低く設定されて
循環水路上方より吐出される洗濯水の水量が少ない場合
でも、吐出口からの洗濯水を衣類に均一に振り掛けるこ
とができ、洗いむらを低減して洗浄性能を向上すること
ができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、洗濯槽と、前記洗濯槽の底部に回転自在に配設した
パルセータと、前記パルセータの裏面側に形成したポン
プ室から前記洗濯槽の側壁上方に向かって送水する循環
水路を構成した案内壁部と、前記洗濯槽の上部に設けた
流体バランサーとを備え、前記案内壁部は、その後壁上
端側に前壁上端部との間に吐出口を形成するように略Ｌ
字部を延設し、前記前壁上端部を上方に突出した略円弧
状に形成するとともに、前記略Ｌ字部は、前記前壁上端
部を径方向および円周方向の双方向に上方から覆うとと
もに、洗濯槽の中心方向に向け末広がり形状とし、その
上面に前記流体バランサーの下部と嵌合するリブを設
け、前記略Ｌ字部の下面先端は、前記流体バランサーの
下面より低い位置に形成されるようにしたものであり、
吐出口の中央部では略Ｌ字部と前壁上端部との間が狭
く、両端部では略Ｌ字部と前壁上端部との間が広くなる
ため、循環水路の上方より吐出される水は、主流の勢い
を吐出口の中央部から両端部へ分散させることができ、
また、流体バランサーの下面に干渉されることなく、上
方の略Ｌ字部の下面に沿って略扇状に吐出されるため、
洗濯槽内の洗濯水の水位が低く、吐出される水量が比較
的少なくても、また、かさばる衣類を多く洗う場合など
の衣類の動きの大小にかかわらず、洗濯槽の内周一端よ
りパルセータの反転毎に幅広く広範囲にわたって、均一
にむらなく洗濯槽内の衣類に洗濯水を振り掛けることが
でき、吐出した洗濯水が衣類に掛る部分と掛らない部分
が生じることで発生する洗いむらを低減して洗浄性能を
向上することができる。
【００１０】請求項２に記載の発明は、上記請求項１に
記載の発明において、略Ｌ字部は、水平方向に対して上
向きに傾斜させ、略円弧状の前壁上端部との間に吐出口
を形成したものであり、洗濯槽内の洗濯水の水位が低
く、吐出される水量が少ない場合でも、吐出口より吐出
した洗濯水を洗濯槽の中心近傍まで到達させることがで
き、しかも前壁上端部を上方に突出した略円弧状に形成
しているため、幅広く広範囲に洗濯水を均一に振り掛け
ることができる。また、略Ｌ字部の上向きの傾斜を抑え
ることによって、吐出口が洗濯槽の略対角線上に複数存
在し、かつ吐出する水量が比較的多いような場合に、複
数の吐出口から吐出した洗濯水が互いに衝突することに
よって生じる洗剤や泡の飛散を抑えることができる。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。
【００１２】（実施例１） 図１および図２に示すように、循環水路１６は、案内壁
部１７に内包されていて、パルセータ２の裏羽根１３の
外周に形成したポンプ室１４から流体バランサー４下部
まで形成している。案内壁部１７は、その後壁上端側に
前壁上端部１７ａとの間に吐出口１８を形成するように
略Ｌ字部１７ｂを延設し、前壁上端部１７ａを上方に突
出した略円弧状に形成している。ここで、吐出口１８に
おける前壁上端部１７ａと略Ｌ字部１７ｂの間隔は、中
央部でＳ＝４〜１０ｍｍ、両端部でＴ＝６〜１２ｍｍと
し、Ｔ−Ｓ＞２となるように構成している。
【００１３】上記構成において動作を説明すると、洗濯
槽１内に衣類と洗剤を投入し、所定の水位まで給水した
後、パルセータ２の回転に同期して、反転毎にパルセー
タ２裏面の洗濯水が裏羽根１３の外周に形成したポンプ
室１４から循環水路１６を通って、案内壁部１７の前壁
上端部１７ａと略Ｌ字部１７ｂとの間の吐出口１８より
洗濯槽１内に吐出される。
【００１４】ここで、吐出口１８は前壁上端部１７ａの
略Ｌ字部１５ｂとの間隔が中央部から両端部にいくに従
い大きくなっているため（Ｓ＜Ｔ）、洗濯槽１内の水位
が低く、循環水路１６の上方に汲み上げて吐出する洗濯
水の水量が比較的少なく、吐出圧力も低いときは、循環
水路１６の中心にある主流は、前壁上端部１７ａに達す
ると、吐出口１８の中央部から両端部の方へ分散する。
このため、吐出口１８から吐出される洗濯水の流水形状
は幅広いものとなり、略扇形状を確保しつつ、衣類に広
範囲に均一に洗濯水を振り掛けることができ、洗いむら
を低減して洗浄性能を向上することができる。
【００１５】（実施例２） 図３に示すように、洗濯槽１の略対角線上に循環水路１
９を配設し、各循環水路１９は、案内壁部２０に内包さ
れている。案内壁部２０は、その後壁上端側に前壁上端
部２０ａとの間に吐出口２１を形成するように略Ｌ字部
２０ｂを延設している。この略Ｌ字部２０ｂは水平方向
に対して５〜１５度の上向き角度Ｗを有している。前壁
上端部２０ａは上方に突出した略円弧状に形成してい
る。他の構成は上記実施例１と同じである。
【００１６】上記構成において動作を説明すると、洗濯
槽１内に衣類と洗剤を投入し、所定の水位まで給水した
後、パルセータ２の回転に同期して、反転毎にパルセー
タ２裏面の洗濯水が裏羽根１３の外周に形成したポンプ
室１４から循環水路１９を通って、案内壁部２０の前壁
上端部２０ａと略Ｌ字部２０ｂとの間の吐出口２１より
洗濯槽１内に吐出される。
【００１７】一方、洗濯槽１内の水位が低い場合は、循
環水路１９の上方に汲み上げて吐出する洗濯水は水量が
少なく、吐出圧力も低くなり、洗濯水の到達距離Ｄは短
くなる。ここで、案内壁部２０の略Ｌ字部２０ｂの水平
方向に対する上向き角度Ｗを大きくすると、図４に示す
ように、吐出口２１から吐出した洗濯水の到達距離Ｄが
長くなる。
【００１８】本実施例では、略Ｌ字部２０ｂは水平方向
に対して５度以上の上向き角度Ｗを有することで、吐出
口２１より吐出した洗濯水を洗濯槽１の中心ｄ近傍まで
到達させることができる。しかも、洗濯槽１の略対角線
上に循環水路１９を配設し、前壁上端部２０ａを上方に
突出した略円弧状に形成しているため、洗濯槽１の全面
にわたって、幅広く広範囲に洗濯水を均一に振り掛ける
ことができる。
【００１９】つぎに、洗濯槽１内の水位が高水位Ｐ１
で、衣類が少ない場合には、循環水路１９の上方に汲み
上げて吐出する洗濯水は、水量が比較的多く吐出圧力も
高いため、水平方向に直線的に吐出しやすくなる。ここ
で、案内壁部２０の略Ｌ字部２０ｂの水平方向に対する
上向き角度Ｗを大きくすると、吐出口２１から吐出した
洗濯水の到達距離Ｄが長くなるため、洗濯槽１の略対角
線上にの吐出口２１から吐出した洗濯水が水面よりかな
り上方で互いに衝突し、洗濯槽１外への洗濯水の飛散量
Ｆは、図５に示すように多くなる。
【００２０】本実施例では、略Ｌ字部２０ｂの上向き角
度Ｗは、水平方向に対して１５度以下としているため、
吐出された洗濯水は、それぞれドーム状に自由表面２２
を形成しながら、水面近傍で衝突するか、または互いが
衝突する前に各々が直接水面に落下し、洗濯槽１外への
洗濯水の飛散量は、図５に示すように、ｆとなって洗剤
および泡の飛散を抑えることができる。
【００２１】（実施例３） 図６および図７に示すように、循環水路２３は、案内壁
部２４に内包されており、この案内壁部２４は、その後
壁上端側に前壁上端部２４ａとの間に吐出口２５を形成
するように略Ｌ字部２４ｂを延設している。この略Ｌ字
部２４ｂは、前壁上端部２４ａを径方向および円周方向
の双方向において上方から覆うとともに、洗濯槽１の中
心方向に向け末広がり形状とし、縁部２４ｃは面取りし
ている。
【００２２】また、略Ｌ字部２４ｂの上面にリブ２４ｄ
を設け、流体バランサー４の下部と嵌合している。ここ
で、略Ｌ字部２４ｂの下面先端とバランサー４の下面と
の段差ＹがＹ≧０となるように、略Ｌ字部２４ｂが流体
バランサー４の下面より低い位置に形成している。他の
構成は上記実施例１と同じである。
【００２３】上記構成において動作を説明すると、洗濯
槽１内に衣類と洗剤を投入し、所定の水位まで給水した
後、パルセータ２の回転に同期して、反転毎にパルセー
タ２裏面の洗濯水が裏羽根１３の外周に形成したポンプ
室１４から循環水路２３を通って、案内壁部２４の前壁
上端部２４ａと略Ｌ字部２４ｂとの間の吐出口２５より
洗濯槽１内に吐出される。
【００２４】このとき、洗濯水は循環水路２３から案内
壁部２４の前壁上端部２４ａを通過し、すぐに略Ｌ字部
２４ｂの下面に衝突するとともに、吐出圧力と洗濯水の
粘性により、そのまま略Ｌ字部２４ｂに案内されつつ、
流体バランサー４の下面にも干渉されず、末広がりの略
扇状の流水形状２６を形成し吐出される。
【００２５】したがって、かさばる衣類を多く洗う場
合、かさばるが故に洗濯槽１内の布の動きが抑制されて
しまうようなときでも、高い位置において洗濯槽１内の
周端より洗濯槽１の全面にわたって幅広く洗濯水を振り
かけることができ、洗剤の溶解を促進させて洗浄性能を
向上させることができるとともに、吐出した洗濯水が衣
類に掛る部分と掛らない部分が生じることで、発生する
洗いむらを防止することができる。また、衣類の水没を
促進させて、衣類の洗濯槽１外への飛び出しも防止する
ことができる。
【００２６】なお、本実施例では、循環水路２３は１個
の場合について説明しているが、循環水路２３が洗濯槽
１内に複数設けられていれば、より一層効果が増すこと
はいうまでもない。
【００２７】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項１に記載の
発明によれば、洗濯槽と、前記洗濯槽の底部に回転自在
に配設したパルセータと、前記パルセータの裏面側に形
成したポンプ室から前記洗濯槽の側壁上方に向かって送
水する循環水路を構成した案内壁部と、前記洗濯槽の上
部に設けた流体バランサーとを備え、前記案内壁部は、
その後壁上端側に前壁上端部との間に吐出口を形成する
ように略Ｌ字部を延設し、前記前壁上端部を上方に突出
した略円弧状に形成するとともに、前記略Ｌ字部は、前
記前壁上端部を径方向および円周方向の双方向に上方か
ら覆うとともに、洗濯槽の中心方向に向け末広がり形状
とし、その上面に前記流体バランサーの下部と嵌合する
リブを設け、前記略Ｌ字部の下面先端は、前記流体バラ
ンサーの下面より低い位置に形成されるようにしたか
ら、循環水路の上方の吐出口より吐出される水は、主流
の勢いを吐出口の中央部から両端部へ分散させることが
でき、また、流体バランサーの下面に干渉されることな
く、上方の略Ｌ字部の下面に沿って略扇状に吐出される
ため、吐出される水量が比較的少なくても幅広く、広範
囲に均一に洗濯槽内の衣類に洗濯水を振り掛けることが
でき、洗いむらを低減して洗浄性能を向上することがで
きる。
【００２８】また、請求項２に記載の発明によれば、略
Ｌ字部は、水平方向に対して上向きに傾斜させ、略円弧
状の前壁上端部との間に吐出口を形成したから、洗濯槽
内の洗濯水の水位が低く、吐出される水量が少ない場合
でも、吐出口より吐出した洗濯水を洗濯槽の中心近傍ま
で到達させることができ、しかも前壁上端部を上方に突
出した略円弧状に形成しているため、幅広く広範囲に洗
濯水を均一に振り掛けることができる。また、略Ｌ字部
の上向きの傾斜を抑えることによって、吐出口が洗濯槽
の略対角線上に複数存在し、かつ吐出する水量が比較的
多いような場合に、複数の吐出口から吐出した洗濯水が
互いに衝突することによって生じる洗剤や泡の飛散を抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例の洗濯機の断面図
【図２】同洗濯機の要部拡大断面図
【図３】本発明の第２の実施例の洗濯機の要部断面図
【図４】同洗濯機の略Ｌ字部の傾斜角と吐出した洗濯水
の到達距離との特性図
【図５】同洗濯機の略Ｌ字部の傾斜角と洗濯槽外への洗
濯水の飛散量との特性図
【図６】本発明の第３の実施例の洗濯機の要部断面図
【図７】同洗濯機の要部断面図
【図８】従来の洗濯機の断面図
【符号の説明】
１ 洗濯槽 ２ パルセータ １４ ポンプ室 １６ 循環水路 １７ 案内壁部 １７ａ 前壁上端部 １７ｂ 略Ｌ字部 １８ 吐出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 純司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平３−133488（ＪＰ，Ａ) 実開 昭52−15876（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−177090（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) D06F 37/12 D06F 39/08 331

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 洗濯槽と、前記洗濯槽の底部に回転自在
    に配設したパルセータと、前記パルセータの裏面側に形
    成したポンプ室から前記洗濯槽の側壁上方に向かって送
    水する循環水路を構成した案内壁部と、前記洗濯槽の上
    部に設けた流体バランサーとを備え、前記案内壁部は、
    その後壁上端側に前壁上端部との間に吐出口を形成する
    ように略Ｌ字部を延設し、前記前壁上端部を上方に突出
    した略円弧状に形成するとともに、前記略Ｌ字部は、前
    記前壁上端部を径方向および円周方向の双方向に上方か
    ら覆うとともに、洗濯槽の中心方向に向け末広がり形状
    とし、その上面に前記流体バランサーの下部と嵌合する
    リブを設け、前記略Ｌ字部の下面先端は、前記流体バラ
    ンサーの下面より低い位置に形成されるようにした洗濯
    機。
  2. 【請求項２】 略Ｌ字部は、水平方向に対して上向きに
    傾斜させ、略円弧状の前壁上端部との間に吐出口を形成
    した請求項１記載の洗濯機。
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