JP2010271142A - 回転検出装置の信号処理回路 - Google Patents

回転検出装置の信号処理回路 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータが短い周期で繰り返し回転方向を切り替えるように回転運動した場合でも、その回転体の回転運動を検出可能な検出信号を出力する。
【解決手段】例えば、正転パルスを出力中に、ロータの回転方向が正転方向から逆転方向に切り替わったとき、そのメインセンサ信号の変化が有効エッジである場合、その有効エッジにより発生される逆転パルスの出力要求信号を、逆転出力要求信号保持回路28によって保持する。そして、正転パルスの出力が終了した後、保持されている出力要求信号に基づき逆転パルスを出力する。ただし、正転パルスの出力中に、ロータの回転方向が正転→逆転→正転と偶数回切り替わって、逆転パルスの出力要求信号及び正転パルスの要求信号が発生した場合、それらの要求信号に基づく正転パルス及び逆転パルスの出力をともに行なわないようにする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ギヤ歯が形成された回転体に対向配置された複数の磁気センサから、異なる位相を有する矩形波状の第1及び第2のセンサ信号が出力されたとき、それら第1及び第2のセンサ信号に基づいて、回転体の回転を検出するための検出信号を出力する回転検出装置の信号処理回路に関する。
従来の回転検出装置の信号処理回路として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1の回転検出装置は、ギヤ歯が形成されたロータが回転したときに、異なる位相の回転検出信号Sa,Sbを出力する2つの磁気センサを備える。信号処理回路は、図7に示すような回転検出信号Sa,Sbの相対位相の入れ替わりに基づきロータの回転方向が逆転したことを判定してリバース信号を生成しつつ、回転検出信号Saについての全てのエッジを抽出する。
そして、ロータの逆転判定後における回転検出信号Saの最初の立ち上がり及び最初の立ち下がりの双方のタイミングに同期した信号レベルの切り替えを禁止する切替非能動信号を生成する。この切替非能動信号に基づいて、ロータの逆転判定直後における信号Saの1パルス分をマスクすることで、第1出力信号OUT1を生成出力する。さらに、第1出力信号OUT1とリバース信号に基づいて、ロータが正転しているときには、ハイとローの2値の間で大きさが変化し、ロータが逆転しているときには、ハイとミドルの2値の間で大きさが変化する第2出力信号OUT2を生成出力する。
特開2007−170922号公報
しかしながら、上述した従来技術のように、ロータの逆転判定直後における回転検出信号Saの1パルス分をマスクしてしまうと、最終的に生成出力される第2出力信号OUT2から、ロータの回転を精度良く検出することが困難となる場合がある。
例えば、ロータの回転方向の切り替わりが短い周期で繰り返されるような場合、特許文献1のように回転方向の切り替わり後の回転検出信号Saの1パルスをマスクしてしまうと、回転方向の切り替わりが繰り返される間、第2出力信号OUT2は全く変化しないままとなる。このため、特許文献1の信号処理回路では、実際にはロータが回転方向を繰り返し切り替えるように回転運動しているにもかかわらず、そのロータの回転運動を検出することはできない。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、回転体が短い周期で繰り返し回転方向を切り替えるように回転運動した場合でも、その回転体の回転運動を検出可能な検出信号を出力する回転検出装置の信号処理回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の回転検出装置の信号処理回路は、
ギヤ歯が形成された回転体に対向配置された複数の磁気センサから、回転体の正転方向又は逆転方向への回転に伴ってギヤ歯の山部と谷部とが移動することにより、異なる位相を有する矩形波状の第1及び第2のセンサ信号が出力されたとき、それら第1及び第2のセンサ信号に基づいて、回転体の回転位置を検出するための検出信号を出力するものであって、
第1及び第2のセンサ信号の位相関係に基づき、回転体の回転方向が、正転方向であるか、逆転方向であるかを判別する回転方向判別手段と、
回転体の回転方向が正転方向であるときと、逆転方向であるときとで、一方の回転方向では、その一方の回転方向における山部の先端側エッジによる第1のセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での有効エッジによる信号変化と定め、他方の回転方向では、その他方の回転方向における山部の後端側エッジによる第1のセンサ信号の変化を当該他方の回転方向での有効エッジによる信号変化であると定め、第1のセンサ信号の変化が有効エッジによるものか否かを判別する有効エッジ判別手段と、
回転方向判別手段により回転方向が正転方向であることが判別され、かつ有効エッジ判別手段によって第1のセンサ信号の変化は有効エッジによるものと判別されたことを条件として、回転体が正転方向に回転していることを示す正転パルスの出力要求信号を保持する正転パルス出力要求保持手段と、
回転方向判別手段により回転方向が逆転方向であることが判別され、かつ有効エッジ判別手段によって第1のセンサ信号の変化は有効エッジによるものと判別されたことを条件として、回転体が逆転方向に回転していることを示す逆転パルスの出力要求信号を保持する逆転パルス出力要求保持手段と、
正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段とのいずれか一方に出力要求信号が保持されたとき、その保持された出力要求信号を出力するとともに、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持されたとき、一方に保持されている出力要求信号がリセットされるまで、他方に保持された出力要求信号の出力を待機する出力要求信号出力手段と、
出力要求信号出力手段から出力された出力要求信号に従って、検出信号として、正転パルス信号又は逆転パルス信号を出力するパルス出力手段と、
パルス出力手段による正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力の終了後に、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に保持されている、出力が終了した正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットする第1のリセット手段と、
正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持され、さらに、一方に既に保持されている出力要求信号に関して、その出力要求信号を保持する条件が成立したとき、他方に保持されている出力要求信号をリセットする第2のリセット手段と、を備えることを特徴とする。
このように、請求項1に記載の発明では、回転体の回転方向が切り替わったとき、その切り替わり後の第1のセンサ信号の変化をマスクしてしまうのではなく、その第1のセンサ信号の変化が有効エッジである場合、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との他方によって出力要求信号を保持する。そして、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に保持されている出力要求信号に基づいて、正転パルス又は逆転パルスの出力が終了した後に、第1のリセット手段により、その一方に保持されている出力要求信号がリセットされると、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との他方に保持された出力要求信号に基づいて、正転パルス又は逆転パルスを出力する。従って、回転体が回転方向を切り替えたときには、正転パルス後に逆転パルスが出力されるか、あるいは逆転パルス後に正転パルスが出力される。このため、回転体が短い周期で回転方向を切り替えるような回転運動をしている場合にも、パルス出力手段から出力される検出信号に基づいて、そのような回転運動を検出することができる。
ただし、請求項1に記載の発明でも、特定の条件が成立した場合に、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との他方に保持された出力要求信号をリセットする。
例えば、正転パルス出力要求保持手段が、正転パルスを出力するための出力要求信号を保持している間に、逆転パルス出力要求保持手段に逆転パルスを出力するための出力要求信号が保持され、さらに、正転パルスの出力要求信号を保持する条件が成立した場合、回転体は、正転→逆転→正転と回転方向を切り替えたことになる。このような回転方向の切り替えが、正転パルスを出力するための出力要求信号が正転パルス出力要求保持手段に保持されている間になされた場合、検出信号として出力している正転パルスと、回転体の回転方向は一致した状態となる。さらに、回転体が一旦逆転したからといって、正転パルス出力後に、逆転パルスを出力してしまうと、回転体の実際の回転運動との間に大きな時間的なずれが生じ、その後に出力すべき、正転パルス或いは逆転パルスにも時間的な遅れを生じさせてしまう。
このような理由から、請求項1の発明では、第2のリセット手段を設け、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持され、さらに、一方に既に保持されている出力要求信号に関して、その出力要求信号を保持する条件が成立したとき、他方に保持されている出力要求信号をリセットするようにしているのである。
請求項2に記載したように、第2のリセット手段により正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との他方に保持されている出力要求信号がリセットされたとき、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方は、出力要求信号を保持する条件の成立の影響を受けることなく、出力要求信号をそのまま保持することが好ましい。この場合、回転体の回転方向が2回切り替わっただけで、ギヤ歯の位置は変化していない。従って、出力要求信号を保持する条件の成立に基づいて、あらためて正転パルス又は逆転パルスを出力してしまうと、検出信号における正転パルス又は逆転パルスによりギヤ歯の位置を誤って検出する虞が生じるためである。
請求項3に記載したように、時間を計時するタイマ手段を備え、タイマ手段は、パルス出力手段から正転パルス又は逆転パルスの出力が開始された時点からの経過時間を計時し、計時した経過時間が所定時間に達したとき、パルス出力手段に対して正転パルス又は逆転パルスの出力の終了を指示することが好ましい。これにより、正転パルス及び逆転パルスのパルス幅を容易に設定することができる。
請求項4に記載したように、タイマ手段は、計時した経過時間と対比する所定時間として、正転パルス用の所定時間と、逆転パルス用の所定時間を別個に有することにより、正転パルスのハルス幅と、逆転パルスのパルス幅とを異ならせることが好ましい。これにより、検出信号におけるパルス信号のパルス幅から、正転パルスであるか、逆転パルスであるかを判別することが可能となり、検出信号から回転体の回転方向を検出することができる。
請求項5に記載したように、タイマ手段は、パルス出力手段による正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力の終了後からさらに所定の調整時間が経過したときに第1のリセット手段にリセット指示を与え、第1のリセット手段は、このリセット指示に応じて、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に保持されている、出力が終了した正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットすることが好ましい。これにより、検出信号において、パルス信号が連続する場合に、連続するパルス信号間の間隔を調整時間により確保することができる。従って、検出信号において、パルス信号が連続する場合であっても、検出信号から回転体の回転を検出する装置において、各々のパルス信号を正しく認識することが容易になる。
実施形態に係る回転検出装置の全体の構成を示すブロック構成図である。 ロータのギヤ歯の山部と谷部とによるメインセンサ信号と、サブセンサ信号の変化を示しつつ、有効エッジ及び非有効エッジについて説明するための説明図である。 図2とともに、有効エッジ及び非有効エッジについて説明するための説明図である。 ロジック回路20の構成を示すブロック図である。 ロジック回路20の詳細な回路構成を示す回路図である。 ロジック回路20の動作を説明するための波形図である。 従来回路による問題点を説明するための説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る回転検出装置の全体の構成を示すブロック構成図である。
図1において、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2は、磁気抵抗素子やホール素子などの磁電変換素子を備える。これらメイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2は、外周にギヤ歯が形成され、磁性体からなるロータ(図示せず)の外周面に対向しつつ、相互に所定の間隔を隔てて配置される。このため、メイン磁気センサ1とサブ磁気センサ2とからは、ロータが回転したとき、位相が異なる(例えば1/4周期)周期的な信号が出力される。
つまり、ロータが回転すると、ロータの外周に形成されたギヤ歯の山部と谷部とが、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2の近傍を交互に通過する。このため、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2の各々の磁電変換素子に作用する磁界も周期的に変化する。この磁界の変化は、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2の磁電変換素子で電気信号に変換される。これらの電気信号は、増幅器3,4によって増幅された後、比較器7,8に入力される。比較器7,8では、入力された増幅電気信号を、それぞれ抵抗5a,5b及び抵抗6a,6bによって生成した基準電圧と比較することにより2値化する。
従って、上述した構成により、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2から、それぞれ、ロータのギヤ歯の山部及び谷部の通過に応じて周期的に変化する矩形波状のパルス信号(以下、センサ信号)を得ることができる。これらのセンサ信号は、信号処理回路10に入力される。
信号処理回路10は、メインセンサ信号及びサブセンサ信号に基づいて、ロータの回転位置及び回転方向を検出するための検出信号を生成して出力する回路である。この信号処理回路10は、図1に示すように、主にフィルタ11、クロック信号発生器12、タイマ13、ロジック回路20、トランジスタTr1、及び抵抗R1によって構成される。
フィルタ11は、信号処理回路10に入力されたメインセンサ信号及びサブセンサ信号における高周波成分を除去するためのものである。従って、ロジック回路20には、フィルタ11によって高周波成分が除去されたメインセンサ信号及びサブセンサ信号が入力される。
ここで、本実施形態では、メインセンサ信号の変化に関して、有効エッジ及び非有効エッジとの概念を導入し、ロータの正転方向と逆転方向との一方の回転方向では、その一方の回転方向における山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での有効エッジによる信号変化と定め、その一方の回転方向における山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での非有効エッジによる信号変化と定める。さらに、ロータの正転方向と逆転方向との他方の回転方向では、その他方の回転方向における山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を当該他方の回転方向での有効エッジによる信号変化と定め、その他方の回転方向における山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での非有効エッジによる信号変化と定める。つまり、本実施形態では、ロータの回転方向に係らず、山部の一方の同じエッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化、山部の他方のエッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化と定めるのである。
そして、ロジック回路20では、メインセンサ信号における有効エッジによる信号変化が生じたときに、ロータが正転方向に回転していれば正転パルスを発生させ、ロータが逆転方向に回転していれば逆転パルスを発生させる。これらの正転パルスと逆転パルスとを組み合わせることにより、ロジック回路20の出力信号(検出信号)が生成される。ロジック回路20の出力信号は、トランジスタTr1のベースに接続されており、抵抗R1を介して増幅されて、出力端子OUTからロータの回転を検出するための図示しない制御装置(ECUなど)に出力される。なお、ロジック回路20の構成及びその動作に関しては、後に詳細に説明する。
本実施形態の信号処理回路10は、上述した正転パルスと逆転パルスとのパルス幅を異ならせている(例えば、正転パルス:45μs、逆転パルス:90μs)。このように、回転方向に応じて、パルス信号のパルス幅を異ならせることにより、上述したECUなどの制御装置は、検出信号に基づき、ロータの回転方向も検出することができるようになる。なお、パルス幅を異ならせることに代えて、例えば特許文献1に記載されるように、ロータが正転方向に回転したときと、逆転方向に回転したときとで、検出信号がハイとローの2値の間で変化するか、ミドルとローの2値の間で変化するかが切り替わるように構成しても良い。
次に、メインセンサ信号における、有効エッジによる変化と、非有効エッジによる変化に関して、図2及び図3を用いて詳細に説明する。
図2に示す例では、ロータが正転方向に回転しているとき、その正転方向におけるギヤ歯の山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化とし、山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化としている。この場合、図3に示すように、メインセンサ信号の立ち下がり変化が、有効エッジによる信号変化となり、メインセンサ信号の立ち上がり変化が、非有効エッジによる信号変化となる。一方、ロータが逆転方向に回転しているときには、その逆転方向におけるギヤ歯の山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化とし、山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化としている。この場合、メインセンサ信号の立ち上がり変化が、有効エッジによる信号変化となり、メインセンサ信号の立ち下がり変化が、非有効エッジによる信号変化となる。
このように、ロータが正転しているときには、山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化とし、ロータが逆転しているときには、山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化としているので、本実施形態では、ロータの回転方向によらず、山部の一方の同じエッジによるメインセンサ信号の変化が有効エッジによる信号変化となる。
ロータが正転しているか、逆転しているかは、メインセンサ信号とサブセンサ信号との位相関係によって判断することができる。図2に示す例では、ロータが正転しているときには、メインセンサ信号の位相がサブセンサ信号の位相よりも進んでいる。従って、メインセンサ信号の立ち下がり変化が生じたとき、サブセンサ信号はハイレベルとなり、メインセンサ信号の立ち上がり変化が生じたとき、サブセンサ信号はローレベルとなる。逆に、ロータが逆転しているときには、メインセンサ信号よりもサブセンサ信号の位相が進んでいるので、メインセンサ信号の立ち上がり変化が生じたとき、サブセンサ信号はハイレベルとなり、メインセンサ信号の立ち下がり変化が生じたとき、サブセンサ信号はローレベルとなる。このようにして、メインセンサ信号に立ち上がり変化もしくは立ち下がり変化が生じたときのサブセンサ信号のレベルから、ロータが正転しているのか、あるいは逆転しているのかを判断することができる。
これらの関係をまとめたものが、図3の図表である。ただし、図2、図3に示す例に限られず、有効エッジと非有効エッジとの関係を逆転させても良い。すなわち、ロータの正転方向における山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化とし、正転方向における山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化としても良い。
次に、ロジック回路20の構成及びその動作について、図4のブロック図、図5の回路図及び図6の波形図を用いて詳細に説明する。
図4に示すように、メインセンサ信号は、エッジ検出回路21に入力される。エッジ検出回路21は、ギヤ歯の山部の先端側エッジ及び後端側エッジによる、メインセンサ信号の立ち上り変化及び立ち下り変化を検出して、エッジ検出信号を出力する。このエッジ検出信号は、サブセンサ信号とともに、有効エッジ判定回路22に入力される。
詳しくは、このエッジ検出回路21は、図5に示すように、直列に接続された2つのDフリップフロップDFF1,DFF2、2つのDFF1,DFF2の出力の排他的論理和を出力する排他的論理和回路EXOR1、及びインバータINV1とから構成される。前段のDFF1のデータ入力端子にはメインセンサ信号が入力され、後段のDFF2のデータ入力端子には、前段のDFF1のデータ出力端子からの出力信号が入力されている。2つのDFF1,DFF2のクロック端子には、クロック信号発生器12からのクロック信号が入力されている。ただし、DFF1のクロック信号の位相と、DFF2のクロック信号の位相は、インバータINV1によって反転されている。なお、クロック信号の周波数は例えば数MHzであり、メインセンサ信号及びサブセンサ信号の周波数(最大で10kHz程度)に比較して、十分に高く設定されている。
メインセンサ信号に立ち上り変化、もしくは立ち下り変化が生じると、まず、前段のDFF1の出力が変化し、1クロック分遅れて、後段のDFF2の出力も変化する。従って、メインセンサ信号に立ち上り変化、もしくは立ち下り変化時に、1クロック分だけ前段のDFF1の出力と後段のDFF2の出力とが異なるため、EXOR1はハイレベルのエッジ検出信号を出力する。
有効エッジ判定回路22は、エッジ検出回路21からエッジ検出信号が入力されたとき、同時に入力されているサブセンサ信号のレベルから、メインセンサ信号の変化が有効エッジによるものか非有効エッジによるものかを判定し、有効エッジによる信号変化である場合に、有効エッジ信号を出力する。具体的には、有効エッジ判定回路22は、図5に示すように、否定論理積回路NAND1からなり、ハイレベルのエッジ検出信号が入力されたとき、サブセンサ信号のレベルがハイである場合にのみ、ローレベルの有効エッジ信号を出力する。
図4において、正転判定回路23及び逆転判定回路24は、それぞれ、メインセンサ信号及びサブセンサ信号を入力し、上述したように、メインセンサ信号とサブセンサ信号との位相関係によってロータの回転方向を判定する。そして、正転判定回路23は、ロータが正転方向に回転していると判定したとき正転信号を出力し、逆転判定回路24は、ロータが逆転方向に回転していると判定したときに逆転信号を出力する。
詳しくは、図5に示すように、正転判定回路23は、インバータINV2、INV3及びDフリップフロップDFF3からなり、逆転判定回路24は、インバータINV4及びDフリップフロップDFF4からなる。そして、メインセンサ信号が、INV2を介してDFF3のクロック端子に入力され、DFF4のクロック端子にそのまま入力されている。DFF3、DFF4とも、データ入力端子にはサブセンサ信号が入力され、出力端子にはINV3、INV4が接続されている。
上述したように、DFF3のクロック端子には、INV2を介してメインセンサ信号が入力されるので、DFF3は、メインセンサ信号が立ち下ったとき、データ入力端子に与えられているサブセンサ信号のレベルを取り込み、その取り込んだレベルの信号を出力端子から出力する。図3に示されるように、ロータが正転しているときには、メインセンサ信号が立ち下ったタイミングで、サブセンサ信号はハイレベルとなっており、ロータが逆転しているときには、メインセンサ信号が立ち下ったタイミングで、サブセンサ信号はローレベルとなっている。従って、ロータが正転しているとき、DFF3から出力されたハイレベルの信号がINV3によってローレベルの正転信号とされ、ロータが逆転しているとき、DFF3から出力されたローレベルの信号がINV3によってハイレベルの非正転信号とされる。
一方、DFF4は、メインセンサ信号が直接クロック端子に入力されているので、メインセンサ信号が立ち上ったとき、データ入力端子に与えられているサブセンサ信号のレベルを取り込み、その取り込んだレベルの信号を出力端子から出力する。従って、上述した正転判定回路23とは逆に、ロータが逆転しているとき、DFF4から出力されるハイレベルの信号がINV4によってローレベルの逆転信号とされ、ロータが正転しているとき、ハイレベルの非逆転信号とされる。
図4において、正転有効エッジ判定回路25は、正転判定回路23から正転信号が入力されており、かつ有効エッジ判定回路22から有効エッジ信号が入力されたとき、ロータが正転方向に回転している状態で、メインセンサ信号に有効エッジによる信号変化が生じたとみなせるので、正転パルスの出力要求信号を発生するものである。この正転パルスの出力要求信号は、正転出力要求信号保持回路27に入力される。具体的には、正転有効エッジ判定回路25は、図5に示すように、否定論理和回路NOR1からなり、有効エッジ判定回路22からローレベルの有効エッジ信号が入力され、かつ、正転判定回路23からローレベルの正転信号が入力されたときに、ハイレベルの正転パルス出力要求信号を発生する。従って、このとき、正転有効エッジ判定回路25の出力レベルはローからハイに変化する。
正転出力要求信号保持回路27は、既に、正転パルスの出力要求信号を保持している場合を除き、正転有効エッジ判定回路25によって発生された正転パルスの出力要求信号を保持する。すなわち、正転出力要求信号保持回路27は、図5に示すように、DフリップフロップDFF5からなり、正転有効エッジ判定回路25からの出力がクロック端子に入力され、データ入力端子はプルアップ電源に接続されている。このため、正転有効エッジ判定回路25の出力信号のレベルがローからハイに変化したとき、DFF5はデータ出力端子からハイレベルの信号、すなわち正転パルス出力要求信号を出力するようになる。この正転パルスの出力要求信号は、自身のリセット端子にローレベルのリセット信号が入力されるまで、DFF5に保持される。
なお、正転有効エッジ判定回路25の出力と、正転出力要求信号保持回路27の出力とは否定論理積回路NAND2に入力され、NAND2の出力は、論理積回路AND1を介して正転判定回路23のDFF3のリセット端子に接続されている。これにより、正転有効エッジ判定回路25及び正転出力要求信号保持回路27がともにハイレベルの正転パルス出力要求信号を出力したタイミングで、NAND2の出力がローレベルに変化して、DFF3をリセットする。AND1の他方の入力信号は、パワーオンリセット(POR)信号である。
図4において、逆転有効エッジ判定回路26は、逆転判定回路24から逆転信号が入力されており、かつ有効エッジ判定回路22から有効エッジ信号が入力されたとき、ロータが逆転方向に回転している状態で、メインセンサ信号に有効エッジによる信号変化が生じたとみなせるので、逆転パルスの出力要求信号を発生するものである。この逆転パルスの出力要求信号は、逆転出力要求信号保持回路28に入力される。具体的には、逆転有効エッジ判定回路26は、図5に示すように、否定論理和回路NOR2からなり、有効エッジ判定回路22からローレベルの有効エッジ信号が入力され、かつ、逆転判定回路24からローレベルの逆転信号が入力されたときに、ハイレベルの逆転パルス出力要求信号を発生する。
逆転出力要求信号保持回路28は、既に、逆転パルスの出力要求信号を保持している場合を除き、逆転有効エッジ判定回路26によって発生された逆転パルスの出力要求信号を保持する。すなわち、逆転出力要求信号保持回路28は、図5に示すように、DフリップフロップDFF6からなり、逆転有効エッジ判定回路26からの出力がクロック端子に入力され、データ入力端子はプルアップ電源に接続されている。このため、逆転有効エッジ判定回路26の出力信号のレベルがローからハイに変化したとき、DFF6はデータ出力端子からハイレベルの信号、すなわち逆転パルス出力要求信号を出力するようになる。この逆転パルスの出力要求信号は、自身のリセット端子にローレベルのリセット信号が入力されるまで、DFF6に保持される。
なお、上述した正転判定回路23の場合と同様に、逆転有効エッジ判定回路26の出力と、逆転出力要求信号保持回路28の出力とが否定論理積回路NAND3に入力され、このNAND3の出力が、論理積回路AND2を介して逆転判定回路24のDFF4のリセット端子に接続されている。これにより、逆転有効エッジ判定回路26及び逆転出力要求信号保持回路28がともにハイレベルの逆転パルス出力要求信号を出力したタイミングで、DFF4がリセットされる。
図4に示すように、正転出力要求信号保持回路27は、正転パルス出力要求信号を保持すると、その保持した出力要求信号を、正転出力許可回路29及び逆転出力許可回路30に出力する。正転出力許可回路29には、後述するように、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルスの出力要求信号が保持されているとき、その逆転パルスの出力要求信号も入力される。正転出力許可回路29は、逆転パルスの出力要求信号が入力されていないときに、正転パルスの出力要求信号が入力されると、その入力された正転パルスの出力要求信号を後続の回路に出力することを許可する。一方、逆転パルスの出力要求信号が入力されている状態で、その入力よりも遅れて、正転パルスの出力要求信号が入力されたときには、逆転出力要求信号保持回路28における逆転パルスの出力要求信号の保持がリセットされて、逆転パルスの出力要求信号の入力が終了するまで、正転パルスの出力要求信号の出力を待機する。
詳しくは、図5に示すように、正転出力許可回路29は、インバータINV5及び否定論理和回路NOR3からなり、正転出力要求信号保持回路27からの出力はINV5を介してNOR3に入力される。その他、NOR3には、逆転出力要求信号保持回路28からの信号と、後述する正転パルスタイミング調整回路37からの出力信号が入力される。正転パルスタイミング調整回路37は、正転パルスの出力の開始前にはローレベルの信号を出力しており、正転パルスの出力が開始されると、ハイレベルの信号を出力する。従って、正転出力要求信号保持回路27がハイレベルの正転パルス出力要求信号を保持しており、逆転出力要求信号保持回路28がハイレベルの逆転パルス出力要求信号を保持しておらず、かつ正転パルスタイミング調整回路37がローレベルの信号を出力しているときに、NOR3は、ハイレベルの信号である正転パルス出力要求信号の出力を許可する。一方、逆転出力要求信号保持回路28がハイレベルの逆転パルス出力要求信号を保持している場合、その逆転パルス出力要求信号がリセットされるまで、NOR3は、正転パルス出力要求信号の出力を待機する。なお、正転パルス出力要求信号の出力許可に応じて、実際に正転パルスが出力されると、正転パルスタイミング調整回路37がハイレベルの信号を出力するようになるので、正転出力許可回路29は、それ以後、正転パルスの出力が終了するまで、正転パルス出力要求信号の出力を禁止する。
同様に、逆転出力要求信号保持回路28は、逆転パルスの出力要求信号を保持すると、図4に示すように、その保持した出力要求信号を、正転出力許可回路29及び逆転出力許可回路30に出力する。逆転出力許可回路30は、正転パルスの出力要求信号が入力されていないときに、逆転パルスの出力要求信号が入力されると、その入力された逆転パルスの出力要求信号を後続の回路に出力することを許可する。一方、逆転出力許可回路30は、正転パルスの出力要求信号が入力されている状態で、その入力よりも遅れて、逆転パルスの出力要求信号が入力されたときには、正転出力要求信号保持回路27における正転パルスの出力要求信号の保持がリセットされて、正転パルスの出力要求信号の入力が終了するまで、逆転パルスの出力要求信号の出力を待機する。
詳しくは、図5に示すように、逆転出力許可回路30は、インバータINV6及び否定論理和回路NOR4からなり、逆転出力要求信号保持回路28からの出力はINV6を介してNOR4に入力される。その他、NOR4には、正転出力要求信号保持回路27からの信号と、後述する逆転パルスタイミング調整回路38からの出力信号が入力される。逆転パルスタイミング調整回路38は、逆転パルスの出力の開始前にはローレベルの信号を出力しており、逆転パルスの出力が開始されると、ハイレベルの信号を出力する。従って、正転出力要求信号保持回路27がハイレベルの正転パルス出力要求信号を保持しておらず、逆転出力要求信号保持回路28がハイレベルの逆転パルス出力要求信号を保持しており、かつ逆転パルスタイミング調整回路38がローレベルの信号を出力しているときに、NOR4は、ハイレベルの信号である逆転パルス出力要求信号の出力を許可する。一方、正転出力要求信号保持回路27がハイレベルの正転パルス出力要求信号を保持している場合、その正転パルス出力要求信号がリセットされるまで、逆転出力許可回路30は、逆転パルス出力要求信号の出力を待機する。なお、逆転パルス出力要求信号の出力許可に応じて、実際に逆転パルスが出力されると、逆転パルスタイミング調整回路38がハイレベルの信号を出力するようになるので、逆転出力許可回路30は、それ以後、逆転パルスの出力が終了するまで、逆転パルス出力要求信号の出力を禁止する。
図4において、正転出力許可回路29が正転パルス出力要求信号の出力を許可した場合、その正転パルス出力要求信号は、正転パルス出力回路31に入力される。正転パルス出力回路31は、図5に示すように、DフリップフロップDFF9からなり、正転出力許可回路29からの出力がクロック端子に入力され、データ入力端子はプルアップ電源に接続されている。このため、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力されて、その出力レベルがローからハイに変化したとき、DFF9はデータ出力端子からハイレベルの信号を出力する。
また、図4において、逆転出力許可回路30が逆転パルス出力要求信号の出力を許可した場合には、その逆転パルス出力要求信号は、逆転パルス出力回路32に入力される。逆転パルス出力回路32は、図5に示すように、DフリップフロップDFF12からなり、逆転出力許可回路30からの出力がクロック端子に入力され、データ入力端子はプルアップ電源に接続されている。このため、逆転出力許可回路30から逆転パルス出力要求信号が出力されて、その出力レベルがローからハイに変化したとき、DFF12はデータ出力端子からハイレベルの信号を出力する。
正転パルス出力回路31の出力と、逆転パルス出力回路32の出力とは、出力合成回路33に入力され、この出力合成回路33により、正転パルスと逆転パルスとが組み合わせられる。具体的には、出力合成回路33は、図5に示すように、否定論理和回路NOR7からなり、正転パルス出力回路31からハイレベルの信号が入力されたとき、ローレベルの正転パルスを出力し、逆転パルス出力回路32からハイレベルの信号が入力されたとき、ローレベルの逆転パルスを出力する。
ここで、上述したように、本実施形態では、正転パルスのパルス幅と逆転パルスのパルス幅とを異ならせている。このような正転パルスと逆転パルスのパルス幅の相違は、タイマ13の計時機能を用いて実現される。以下、この点について、説明する。
図4に示すように、正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28は、それぞれ、タイマ起動/リセット回路34にも、正転パルスの出力要求信号及び逆転パルスの出力要求信号を与える。タイマ起動/リセット回路34は、正転パルスの出力要求信号と逆転パルスの出力要求信号とのいずれかが入力された場合に、タイマ13に起動信号を出力する。これにより、タイマは計時(カウント)動作を開始する。
具体的には、図5に示すように、正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28の出力は、タイマ起動/リセット回路34の論理和回路OR3に入力されており、正転出力要求信号保持回路27と逆転出力要求信号保持回路28との一方に出力要求信号が保持されたときに、OR3はハイレベルの信号を出力する。これにより、詳しくは後述するが、タイマ起動/リセット回路34から起動信号又はリセット信号を出力する否定論理積回路NAND8の出力がハイレベルからローレベルに変化する。このハイレベルからローレベルへの立ち下り変化は、タイマ13の起動信号を形成し、タイマ13は、正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28のいずれかに出力要求信号が保持された時点からの経過時間のカウントを開始する。
タイマ13には、正転パルスのパルス幅に対応する第1の所定時間、逆転パルスのパルス幅に対応する第2の所定時間、さらに、正転パルス及び逆転パルスの出力終了(つまり第1の所定時間及び第2の所定時間が経過した)後に、連続するパルス信号間の間隔を確保するための調整時間に相当する第3の所定時間が予め設定されている。タイマ13は、カウント時間が正転パルスのパルス幅に対応する第1の所定時間となったとき、正転パルス出力回路31に対して正転パルスの出力を終了させるための第1の正転リセット信号TFPWを出力する。
具体的には、図5に示すように、タイマ13は、カウント時間が第1の所定時間となったとき、ローレベルの第1の正転リセット信号TFPWを出力する。この第1の正転リセット信号TFPWは、論理積回路AND7を介して、DFF9のリセット端子に接続されている。AND7のもう一方の入力には、インバータINV11を介してパワーオンリセット(POR)信号が入力されている。POR信号は、信号処理回路10の電源投入時に、各Dフリップフロップをリセットするためにローレベルとなるが(INV11前の実際のPOR信号はハイレベルとなる)、それ以外は、ハイレベルを維持する。従って、タイマ13がローレベルの第1の正転リセット信号TFPWを出力することにより、DFF9のリセット端子にはローレベルのリセット信号が入力され、DFF9がリセットされる。これにより、DFF9の出力信号のレベルは、ローレベルに変化し、正転パルスの出力を終了する。このようにして、正転パルス出力回路31からは、予め定められた第1の所定時間に相当するパルス幅を有する正転パルス信号が出力される。
タイマ13は、正転パルス出力回路31に第1の正転リセット信号TFPWを出力した後もカウント動作を継続する。そして、その第1の正転リセット信号出力からのカウント時間が第3の所定時間となったとき、正転出力要求信号保持回路27などに第2の正転リセット信号TFPWTRを出力して、正転出力要求信号保持回路27による正転パルスの出力要求信号の保持をリセットする。
すなわち、図5に示すように、第2の正転リセット信号TFPWTRが論理和回路OR1及び論理積回路AND3を介して、正転出力要求信号保持回路27のDFF5のリセット端子に接続されている。このため、タイマ13が、ローレベルの第2の正転リセット信号TFPWTRを出力すると、DFF5がリセットされ、DFF5による正転パルス出力要求信号の保持が解除される。これにより、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルスの出力要求信号が保持されているときには、逆転出力許可回路30により、後続回路への逆転パルスの出力要求信号の出力が許可されるようになる。
なお、OR1には、後述する第2回転方向偶数回切替り判定回路36の論理積回路AND6からの出力も入力されている。このAND6は、逆転出力許可回路30が逆転パルス出力要求信号の出力を許可し、その後、DFF5に正転パルス出力要求信号が保持されているとき、ハイレベルの信号を出力するものである。このAND6の出力をOR1に入力することにより、DFF5に正転パルス出力要求信号が保持され、逆転パルスの出力終了を待機しているときに、第2の正転リセット信号TFPWTRによってDFF5がリセットされてしまうことを防止している。
図4に示すように、第2の正転リセット信号TFPWTRは、正転パルスタイミング調整回路37にも与えられる。この正転パルスタイミング調整回路37には、正転パルス出力回路31とともに、正転出力許可回路29から正転パルスの出力要求信号も与えられる。そして、正転パルスタイミング調整回路37は、正転パルスの出力要求信号が入力された後に、上述した第2の正転リセット信号TFPWTRを受信すると、タイマ起動/リセット回路34に対して、タイマ13のカウント動作を停止させることを指示するためのタイマリセット信号を出力する。
具体的には、図5に示すように、正転パルスタイミング調整回路37は、直列に接続された2つのDフリップフロップDFF10、DFF11からなり、前段のDFF10のクロック端子に正転パルス出力要求信号が入力され、データ入力端子にはプルアップ電源が接続されている。このため、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力されたときに、前段のDFF10は、データ出力端子からハイレベルの信号を出力する。前段のDFF10のデータ出力端子は、後段のDFF11のデータ入力端子に接続され、DFF11のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されている。従って、前段のDFF10の出力信号がハイレベルに変化すると、クロック信号CLKに同期して、後段のDFF11の出力信号もローレベルからハイレベルに変化する。上述したように、このハイレベルの信号が正転出力許可回路29のNOR3に入力されることにより、正転出力許可回路29において、正転パルス出力要求信号の出力が禁止される。
正転パルスタイミング調整回路37に、第2の正転リセット信号TFPWTRが入力されると、その第2の正転リセット信号TFPWTRは、論理積回路AND8を介してDFF10のリセット端子に与えられる。このため、DFF10がリセットされ、そのデータ出力端子から出力される信号レベルがハイレベルからローレベルに変化する。すると、後段のDFF11もクロック信号CLKに同期して、ローレベルの信号を出力するようになる。このローレベルの信号が、タイマ起動/リセット回路34に入力されることにより、タイマ起動/リセット回路34の出力信号のレベルは、ローレベルからハイレベルに変化し、タイマ13に対するリセット信号を形成する。以下、図5を参照して、詳しく説明する。
正転パルスタイミング調整回路37の出力は、タイマ起動/リセット回路34の否定論理和回路NOR5に入力されている。NOR5のもう一方の入力は、インバータINV7を介して逆転出力要求信号保持回路28の出力信号である。また、正転出力要求信号保持回路27の出力信号が、インバータINV8に入力されるとともに、DフリップフロップDFF15のデータ入力端子に接続されている。DFF15のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されているので、DFF15は、クロック信号CLKに同期して、データ入力端子に入力された信号レベルを、データ出力端子から出力する。INV8とDFF15のデータ出力端子は、否定論理積回路NAND6に接続されている。従って、DFF5がリセットされ、その出力信号のレベルがハイレベルからローレベルに切り替わったときに、DFF15の出力がクロック信号CLKに同期してローレベルに切り替わるまでの間、NAND6は、ローレベルの信号を出力する。
第2の正転リセット信号TFPWTRによりDFF5の出力がハイレベルからローレベルに切り替わった時点、すなわち、正転パルスタイミング調整回路37の前段のDFF10の出力がハイレベルからローレベルに切り替わった時点では、後段のDFF11は、まだハイレベルの信号を出力している。このため、NOR5の出力信号のレベルは、ローレベルとなる。NOR5とNAND6との出力は論理和回路OR4に入力されている。このため、OR4は、第2の正転リセット信号TFPWTRによりDFF5の出力がハイレベルからローレベルに切り替わったときから、クロック信号CLKに同期してDFF11,DFF15の出力信号がローレベルとなるまでの時間の間だけローレベルの信号を出力する。このOR4から出力されるローレベルの信号により、NAND8の出力信号は、ローレベルからハイレベルに変化する。このローレベルからハイレベルへの立ち上り信号が、タイマ13のリセット信号となり、タイマ13のカウント動作をリセットする。
本実施形態では、正転出力要求信号保持回路27のDFF5は、後述する第2回転方向偶数回切替り判定回路36により、正転パルスの出力終了後以外のタイミングでリセットされる場合がある。そのため、正転パルスタイミング調整回路37からの信号も利用することで、正転パルスの出力が終了し、さらに、その時点から第3の所定時間が経過した時点で、タイマ13のリセット信号を出力するようにしているのである。
このようにして、正転パルス出力回路31から正転パルス信号の出力が終了した後、タイマ13がリセットされると、タイマ13は、正転出力要求信号保持回路27又は逆転出力要求信号保持回路28からの出力要求信号に応じて、カウント動作を再起動することが可能になる。
同様に、タイマ13は、カウント時間が逆転パルスのパルス幅に対応する第2の所定時間となったとき、逆転パルス出力回路32に対して逆転パルスの出力を終了させるための第1の逆転リセット信号TRPWを出力する。これにより、逆転パルス出力回路32からは、予め定められた第2の所定時間に相当するパルス幅を有する逆転パルス信号が出力される。
具体的には、図5に示すように、タイマ13は、カウント時間が第2の所定時間となったとき、ローレベルの第1の逆転リセット信号TRPWを出力する。この第1の逆転リセット信号TRPWは、論理積回路AND9を介して、DFF12のリセット端子に接続されている。AND9のもう一方の入力には、POR信号が入力されている。従って、タイマ13がローレベルの第1の逆転リセット信号TRPWを出力することにより、DFF12のリセット端子にはローレベルのリセット信号が入力され、DFF12がリセットされる。これにより、DFF12の出力信号のレベルは、ローレベルに変化し、逆転パルスの出力を終了する。
タイマ13は、逆転パルス出力回路32に第1の逆転リセット信号TRPWを出力した後もカウント動作を継続する。そして、その第1の逆転リセット信号出力からのカウント時間が第3の所定時間となったとき、逆転出力要求信号保持回路28に第2の逆転リセット信号TRPWTRを出力して、逆転出力要求信号保持回路28による逆転パルスの出力要求信号の保持をリセットする。
すなわち、図5に示すように、第2の逆転リセット信号TRPWTRが論理和回路OR2及び論理積回路AND4を介して、逆転出力要求信号保持回路28のDFF6のリセット端子に接続されている。このため、タイマ13が、ローレベルの第2の逆転リセット信号TRPWTRを出力すると、DFF6がリセットされ、DFF6による逆転パルス出力要求信号の保持が解除される。これにより、正転出力要求信号保持回路27に正転パルスの出力要求信号が保持されているときには、正転出力許可回路29により、後続回路への正転パルスの出力要求信号の出力が許可されるようになる。
なお、OR2には、後述する第1回転方向偶数回切替り判定回路35の論理積回路AND5からの出力も入力されている。このAND5は、正転出力許可回路29が正転パルス出力要求信号の出力を許可し、その後、DFF6に逆転パルス出力要求信号が保持されているとき、ハイレベルの信号を出力するものである。このAND5の出力をOR2に入力することにより、DFF6に逆転パルス出力要求信号が保持され、正転パルスの出力終了を待機しているときに、第2の逆転リセット信号TRPWTRによってDFF6がリセットされてしまうことを防止している。
図4に示すように、第2の逆転リセット信号TRPWTRは、逆転パルスタイミング調整回路38にも与えられる。この逆転パルスタイミング調整回路38には、逆転パルス出力回路32とともに、逆転出力許可回路30から逆転パルスの出力要求信号も与えられる。そして、逆転パルスタイミング調整回路38は、逆転パルスの出力要求信号が入力された後に、上述した第2の逆転リセット信号TRPWTRを受信すると、タイマ起動/リセット回路34に対して、タイマ13のカウント動作を停止させるためのタイマリセット信号を出力する。
具体的には、図5に示すように、逆転パルスタイミング調整回路38は、直列に接続された2つのDフリップフロップDFF13、DFF14からなり、前段のDFF13のクロック端子に逆転パルス出力要求信号が入力され、データ入力端子にはプルアップ電源が接続されている。このため、逆転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力されたときに、前段のDFF13は、データ出力端子からハイレベルの信号を出力する。前段のDFF13のデータ出力端子は、後段のDFF14のデータ入力端子に接続され、DFF14のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されている。従って、前段のDFF13の出力信号がハイレベルに変化すると、クロック信号CLKに同期して、後段のDFF14の出力信号もローレベルからハイレベルに変化する。上述したように、このハイレベルの信号が逆転出力許可回路30のNOR4に入力されることにより、逆転出力許可回路30において、逆転パルス出力要求信号の出力が禁止される。
逆転パルスタイミング調整回路38に、第2の逆転リセット信号TRPWTRが入力されると、その第2の逆転リセット信号TRPWTRは、論理積回路AND10を介してDFF13のリセット端子に与えられる。このため、DFF13がリセットされ、そのデータ出力端子から出力される信号レベルがハイレベルからローレベルに変化する。すると、後段のDFF14もクロック信号CLKに同期して、ローレベルの信号を出力するようになる。このローレベルの信号が、タイマ起動/リセット回路34に入力されることにより、タイマ起動/リセット回路34の出力信号のレベルは、ローレベルからハイレベルに変化し、タイマ13に対するリセット信号を形成する。
すなわち、図5に示すように、逆転パルスタイミング調整回路38の出力は、タイマ起動/リセット回路34の否定論理和回路NOR6に入力されている。NOR6のもう一方の入力は、インバータINV9を介しての正転出力要求信号保持回路27の出力信号である。また、逆転出力要求信号保持回路28の出力信号が、インバータINV10に入力されるとともに、DフリップフロップDFF16のデータ入力端子に接続されている。DFF16のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されているので、DFF16は、クロック信号CLKに同期して、データ入力端子に入力された信号レベルを、データ出力端子から出力する。INV10とDFF16のデータ出力端子は、否定論理積回路NAND7に接続されている。従って、DFF6がリセットされ、その出力信号のレベルがハイレベルからローレベルに切り替わったときに、DFF16の出力がクロック信号CLKに同期してローレベルに切り替わるまでの間、NAND7は、ローレベルの信号を出力する。
第2の逆転リセット信号TRPWTRによりDFF6の出力がハイレベルからローレベルに切り替わった時点、すなわち、逆転パルスタイミング調整回路38の前段のDFF12の出力がハイレベルからローレベルに切り替わった時点では、後段のDFF14は、まだハイレベルの信号を出力している。このため、NOR6の出力信号のレベルは、ローレベルとなる。NOR6とNAND7との出力は論理和回路OR5に入力される。このため、OR5は、第2の逆転リセット信号TRPWTRによりDFF6の出力がハイレベルからローレベルに切り替わったときから、クロック信号CLKに同期してDFF14,DFF16の出力信号がローレベルとなるまでの時間の間だけローレベルの信号を出力する。このOR5から出力されるローレベルの信号により、NAND8の出力信号は、ローレベルからハイレベルに変化する。このローレベルからハイレベルへの立ち上り信号が、タイマ13のリセット信号となり、タイマ13のカウント動作をリセットする。
本実施形態では、逆転出力要求信号保持回路28のDFF6は、後述する第1回転方向偶数回切替り判定回路35により、逆転パルスの出力終了後以外のタイミングでリセットされる場合がある。そのため、逆転パルスタイミング調整回路38からの信号も利用することで、逆転パルスの出力が終了し、さらに、その時点から第3の所定時間が経過した時点で、タイマ13のリセット信号を出力するようにしている。
このようにして、逆転パルス出力回路32から逆転パルス信号の出力が終了した後、タイマ13がリセットされることにより、タイマ13は、正転出力要求信号保持回路27又は逆転出力要求信号保持回路28からの出力要求信号に応じて、カウント動作を再起動することが可能になる。
上述したように、本実施形態では、例えば、正転パルスを出力中に、ロータの回転方向が正転方向から逆転方向に切り替わったとき、その切り替わり後のメインセンサ信号の変化をマスクしてしまうのではなく、そのメインセンサ信号の変化が有効エッジである場合、その有効エッジにより発生される逆転パルスの出力要求信号を、逆転出力要求信号保持回路28によって保持する。そして、タイマ13のカウント動作に基づいて、正転出力要求信号保持回路27によって保持されている正転パルスの出力要求信号がリセットされると、逆転出力許可回路30が、逆転出力要求信号保持回路28に保持された出力要求信号の逆転パルス出力回路32への出力を許可する。
従って、ロータが、正転方向から逆転方向へと回転方向を切り替えたときには、正転パルス後に逆転パルスが出力される。同様に、ロータが、逆転方向から正転方向へと回転方向を切り替えたときには、逆転パルス後に正転パルスが出力される。このため、ロータが短い周期で回転方向を切り替えるような回転運動をしている場合にも、出力合成回路33から、そのような回転運動状態を示す出力信号(検出信号)を出力することができる。
ただし、本実施形態では、以下に説明するような条件が成立したときには、第1及び第2回転方向偶数回切替り判定回路35,36により、出力中の正転パルス又は逆転パルスと反対の正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットする。
例えば、図4において、正転出力要求信号保持回路27が、正転パルスを出力するための出力要求信号を保持し、正転パルスが出力されている間に、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルスの出力要求信号が保持され、さらに、正転有効エッジ判定回路25から正転パルスの出力要求信号が出力された場合、ロータは、正転→逆転→正転と回転方向を切り替えたことになる。このような偶数回(2回)の回転方向の切り替えが、正転パルスの出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持されている間になされた場合、検出信号として出力している正転パルスと、ロータの回転方向は一致した状態となる。さらに、ロータが一旦逆転したからといって、正転パルス出力後に、逆転パルスを出力してしまうと、ロータの実際の回転運動との間に大きな時間的なずれが生じ、その後に出力すべき、正転パルス或いは逆転パルスにも時間的な遅れを生じさせてしまう。
そのため、本実施形態では、第1及び第2回転方向偶数回切替り判定回路35、36を設けている。第1回転方向偶数回切替り判定回路35は、正転出力許可回路29から正転パルスの出力要求信号が出力された後に、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルスの出力要求信号が保持され、さらに、再度、正転有効エッジ判定回路25から正転パルスの出力要求信号が出力されたことに基づいて、逆転出力要求信号保持回路28によって保持されている出力要求信号をリセットするためのリセット信号を出力する。すなわち、第1回転方向偶数回切替り判定回路35は、ロータが正転→逆転→正転へと2回回転方向を切替えたことを判定して、逆転出力要求信号保持回路28へリセット信号を出力する。
具体的には、図5に示すように、第1回転方向偶数回切替り判定回路35は、DフリップフロップDFF7、論理積回路AND5、及び否定論理積回路NAND4からなる。DFF7のクロック端子には、正転パルス出力要求信号が入力され、データ入力端子にはプルアップ電源が接続され、リセット端子には、DFF5と同様のリセット信号が入力されている。従って、DFF7は、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力されたときに、データ入力端子に入力されているプルアップ電源を取り込み、取り込んだ信号レベル(ハイレベル)をデータ出力端子から出力する。AND5には、DFF7の出力と、逆転出力要求信号保持回路28からの信号が入力されている。このため、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力され、正転パルス出力回路31から正転パルスが出力されている間に、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルス出力要求信号が保持されたときに、AND5の出力がハイレベルになる。NAND4には、AND5の出力と、正転有効エッジ判定回路25の出力とが入力されている。従って、AND5の出力がハイレベルとなっているときに、さらに、正転有効エッジ判定回路25から正転パルス出力要求信号が出力されたときに、NAND4の信号出力はローレベルとなる。
NAND4の出力は、逆転出力要求信号保持回路28のDFF6にリセット信号を与えるAND4に入力されている。このため、NAND4がローレベルの信号を出力することにより、DFF6はリセットされ、逆転パルスの出力要求信号の保持を解除する。
また、第2回転方向偶数回切替り判定回路36は、逆転出力許可回路30から逆転パルスの出力要求信号が出力された後に、正転出力要求信号保持回路27に正転パルスの出力要求信号が保持され、さらに、再度、逆転有効エッジ判定回路26から逆転パルスの出力要求信号が出力されたことに基づいて、正転出力要求信号保持回路27によって保持されている出力要求信号をリセットするためのリセット信号を出力する。すなわち、第2回転方向偶数回切替り判定回路36は、ロータが逆転→正転→逆転へと2回回転方向を切替えたことを判定して、正転出力要求信号保持回路27へリセット信号を出力する。
具体的には、図5に示すように、第2回転方向偶数回切替り判定回路36は、DフリップフロップDFF8、論理積回路AND6、及び否定論理積回路NAND5からなる。DFF8のクロック端子には、正転パルス出力要求信号が入力され、データ入力端子にはプルアップ電源が接続され、リセット端子には、DFF6と同様のリセット信号が入力されている。従って、DFF8は、逆転出力許可回路30から逆転パルス出力要求信号が出力されたときに、データ入力端子に入力されているプルアップ電源を取り込み、取り込んだ信号レベルをデータ出力端子から出力する。AND6には、DFF8の出力と、正転出力要求信号保持回路27からの信号が入力されている。このため、逆転出力許可回路30から逆転パルス出力要求信号が出力され、逆転パルス出力回路32から逆転パルスが出力されている間に、正転出力要求信号保持回路27に正転パルス出力要求信号が保持されたときに、AND6の出力がハイレベルになる。NAND5には、AND6の出力と、逆転有効エッジ判定回路26の出力とが入力されている。従って、AND6の出力がハイレベルとなっているときに、さらに、逆転有効エッジ判定回路26から逆転パルス出力要求信号が出力されたときに、NAND5の信号出力はローレベルとなる。
NAND5の出力は、正転出力要求信号保持回路27のDFF5にリセット信号を与えるAND3に入力されている。このため、NAND5がローレベルの信号を出力することにより、DFF5はリセットされ、正転パルスの出力要求信号の保持を解除する。
上述したように、本実施形態によるロジック回路20は、第1及び第2回転方向偶数回切替り判定回路35,36を備えたことにより、ロータの実際の回転運動との間の時間的なずれをおさえた正転パルス及び逆転パルスを含む検出信号を出力することが可能となる。
さらに、本実施形態では、偶数回の回転方向の切替りが生じた場合に、出力中の正転パルス又は逆転パルスと反対の、保持された正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットするので、ノイズが印加されてメインセンサ信号にチャタリングが発生した場合であっても、ノイズの影響を受けない検出信号を出力できる。これは、ノイズによるチャタリングが発生しても、メインセンサ信号は、ノイズの消滅により最終的にもとの状態に戻り、ロジック回路20では、それが、連続して偶数回回転方向が切り替わったとみなされるためである。
図6は、本実施形態の信号処理回路10により出力される検出信号の一例を示す波形図である。図6には、正転方向に回転していたロータが、短い周期で、回転方向を繰り返し切り替える例が示されている。
図6において、ロータが正転方向に回転しているときの有効エッジの出現により、正転パルス出力要求信号が発生したことに応じて、信号処理回路10から正転パルスAが出力される。この正転パルスAの出力中に、逆転パルス出力要求信号が発生しても、すぐに逆転パルスaが出力されるのではなく、その出力要求信号は逆転出力要求信号保持回路28に保持され、正転パルスAの出力が終了するまで、逆転パルスaの出力が待機される。
そして、正転パルスAの出力が終了し、さらにその出力終了から、連続するパルス信号の間隔を確保するための調整時間が経過したときに、逆転出力要求信号保持回路28に保持されていた出力要求信号に基づいて、逆転パルスaが出力される。
この逆転パルスaの出力中(逆転パルス出力終了後の調整時間も含む)に、正転パルスBの出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持され、その後、逆転パルスbの出力要求信号が発生した場合、正転出力要求信号保持回路27に保持されている正転パルスBの出力要求信号はリセットされる。これにより、検出信号とロータの実際の回転運動との間に大きな時間的なずれが生じてしまうことを防止することができる。
さらに、逆転有効エッジ判定回路26から逆転パルスbの出力要求信号が出力されても、逆転出力要求信号保持回路28は、既に逆転パルスaの出力要求信号を保持しており、その逆転パルスaの出力要求信号をそのまま維持する。すなわち、新たな逆転パルスbの出力要求信号の発生の影響を受けることなく、いままでの出力要求信号をそのまま保持する。この場合、ロータの回転方向が逆転→正転→逆転と2回切り替わっただけで、ギヤ歯の位置は変化していない。従って、逆転パルスbの出力要求信号に基づいて、あらためて逆転パルスを出力してしまうと、検出信号における逆転パルスによりギヤ歯の位置を誤って検出する虞が生じてしまうためである。
このような理由から、本実施形態では、逆転パルスaの出力中に発生した正転パルスBの出力要求信号に基づく正転パルスの出力、及び逆転パルスbの出力要求信号に基づく逆転パルスの出力をともに行なわないようにしているのである。そして、ロータが短い周期で繰り返し回転方向を切り替える限り、上述したような信号処理動作が、信号処理回路10において繰り返し実行される。
1 メイン磁気センサ
2 サブ磁気センサ
10 信号処理回路
20 ロジック回路
Tr1 トランジスタ
R1 抵抗

Claims (5)

  1. ギヤ歯が形成された回転体に対向配置された複数の磁気センサから、前記回転体の正転方向又は逆転方向への回転に伴って前記ギヤ歯の山部と谷部とが移動することにより、異なる位相を有する矩形波状の第1及び第2のセンサ信号が出力されたとき、それら第1及び第2のセンサ信号に基づいて、前記回転体の回転位置を検出するための検出信号を出力する回転検出装置の信号処理回路であって、
    前記第1及び第2のセンサ信号の位相関係に基づき、前記回転体の回転方向が、正転方向であるか、逆転方向であるかを判別する回転方向判別手段と、
    前記回転体の回転方向が正転方向であるときと、逆転方向であるときとで、一方の回転方向では、その一方の回転方向における前記山部の先端側エッジによる前記第1のセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での有効エッジによる信号変化と定め、他方の回転方向では、その他方の回転方向における前記山部の後端側エッジによる前記第1のセンサ信号の変化を当該他方の回転方向での有効エッジによる信号変化であると定め、前記第1のセンサ信号の変化が有効エッジによるものか否かを判別する有効エッジ判別手段と、
    前記回転方向判別手段により回転方向が正転方向であることが判別され、かつ前記有効エッジ判別手段によって前記第1のセンサ信号の変化は有効エッジによるものと判別されたことを条件として、前記回転体が正転方向に回転していることを示す正転パルスの出力要求信号を保持する正転パルス出力要求保持手段と、
    前記回転方向判別手段により回転方向が逆転方向であることが判別され、かつ前記有効エッジ判別手段によって前記第1のセンサ信号の変化は有効エッジによるものと判別されたことを条件として、前記回転体が逆転方向に回転していることを示す逆転パルスの出力要求信号を保持する逆転パルス出力要求保持手段と、
    前記正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段とのいずれか一方に出力要求信号が保持されたとき、その保持された出力要求信号を出力するとともに、前記正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持されたとき、一方に保持されている出力要求信号がリセットされるまで、他方に保持された出力要求信号の出力を待機する出力要求信号出力手段と、
    出力要求信号出力手段から出力された出力要求信号に従って、前記検出信号として、正転パルス信号又は逆転パルス信号を出力するパルス出力手段と、
    前記パルス出力手段による正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力の終了後に、前記正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に保持されている、出力が終了した正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットする第1のリセット手段と、
    前記正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持され、さらに、一方に既に保持されている出力要求信号に関して、その出力要求信号を保持する条件が成立したとき、他方に保持されている出力要求信号をリセットする第2のリセット手段と、を備えることを特徴とする回転検出装置の信号処理回路。
  2. 前記第2のリセット手段により前記正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との他方に保持されている出力要求信号がリセットされたとき、前記正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方は、前記出力要求信号を保持する条件の成立の影響を受けることなく、出力要求信号をそのまま保持することを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置の信号処理回路。
  3. 時間を計時するタイマ手段を備え、
    前記タイマ手段は、前記パルス出力手段から正転パルス又は逆転パルスの出力が開始された時点からの経過時間を計時し、計時した経過時間が所定時間に達したとき、前記パルス出力手段に対して正転パルス又は逆転パルスの出力の終了を指示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転検出装置の信号処理回路。
  4. 前記タイマ手段は、計時した経過時間と対比する所定時間として、正転パルス用の所定時間と、逆転パルス用の所定時間を別個に有することにより、正転パルスのハルス幅と、逆転パルスのパルス幅とを異ならせることを特徴とする請求項4に記載の回転検出装置の信号処理回路。
  5. 前記タイマ手段は、前記パルス出力手段による正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力の終了後からさらに所定の調整時間経過したときに前記第1のリセット手段にリセット指示を与え、前記第1のリセット手段は、このリセット指示に応じて、前記正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に保持されている、出力が終了した正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の回転検出装置の信号処理回路。
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