JP4947128B2 - 回転検出装置の信号処理回路 - Google Patents

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Description

本発明は、ギヤ歯が形成された回転体に対向配置された複数の磁気センサから、異なる位相を有する矩形波状の第1及び第2のセンサ信号が出力されたとき、それら第1及び第2のセンサ信号に基づいて、回転体の回転を検出するための検出信号を出力する回転検出装置の信号処理回路に関する。
従来の回転検出装置の信号処理回路として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1の回転検出装置は、ギヤ歯が形成されたロータが回転したときに、異なる位相の回転検出信号Sa,Sbを出力する2つの磁気センサを備える。信号処理回路は、図13に示すような回転検出信号Sa,Sbの相対位相の入れ替わりに基づきロータの回転方向が逆転したことを判定してリバース信号を生成しつつ、回転検出信号Saについての全てのエッジを抽出する。
そして、ロータの逆転判定後における回転検出信号Saの最初の立ち上がり及び最初の立ち下がりの双方のタイミングに同期した信号レベルの切り替えを禁止する切替非能動信号を生成する。この切替非能動信号に基づいて、ロータの逆転判定直後における信号Saの1パルス分をマスクすることで、第1出力信号OUT1を生成出力する。さらに、第1出力信号OUT1とリバース信号に基づいて、ロータが正転しているときには、ハイとローの2値の間で大きさが変化し、ロータが逆転しているときには、ハイとミドルの2値の間で大きさが変化する第2出力信号OUT2を生成出力する。
特開2007−170922号公報
しかしながら、上述した従来技術のように、ロータの逆転判定直後における回転検出信号Saの1パルス分をマスクしてしまうと、最終的に生成出力される第2出力信号OUT2から、ロータの回転を精度良く検出することが困難となる場合がある。
例えば、ロータの回転方向の切り替わりが短い周期で繰り返されるような場合、特許文献1のように回転方向の切り替わり後の回転検出信号Saの1パルスをマスクしてしまうと、回転方向の切り替わりが繰り返される間、第2出力信号OUT2は全く変化しないままとなる。このため、特許文献1の信号処理回路では、実際にはロータが回転方向を繰り返し切り替えるように回転運動しているにもかかわらず、そのロータの回転運動を検出することはできない。
そこで、本出願人は、回転体が短い周期で繰り返し回転方向を切り替えるように回転運動した場合でも、その回転体の回転運動を検出可能な検出信号を出力する回転検出装置の信号処理回路を発明して、既に特許出願している(特願2009−122375号)。
この出願による信号処理回路では、例えば、回転体の回転方向が正転方向であるとき、その正転方向におけるギヤ歯の山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化と定め、逆転方向であるときには、その逆転方向における山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を逆転方向での有効エッジによる信号変化であると定めておく。つまり、ロータの回転方向に係らず、山部の一方の同じエッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化、山部の他方のエッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化と定める。そして、位相が異なるメインセンサ信号とサブセンサ信号との位相関係に基づいて、回転体の回転方向を検出する。
信号処理回路は、検出された回転方向が正転方向であり、メインセンサ信号に有効エッジによる信号変化が生じた場合に、正転パルス出力要求信号を保持する正転出力要求信号保持回路を備える。正転出力要求信号保持回路に正転パルス出力要求信号が保持されると、その正転パルス出力要求信号は、正転出力許可回路を介して、正転パルス出力回路に与えられる。すると、正転パルス出力回路は、正転パルス出力要求信号に応じて正転パルス信号を出力する。信号処理回路は、同様に、検出された回転方向が逆転方向であり、メインセンサ信号に有効エッジによる信号変化が生じた場合に、逆転パルス出力要求信号を保持する逆転出力要求信号保持回路を備える。逆転出力要求信号保持回路に逆転パルス出力要求が保持されると、その逆転パルス出力要求信号は、逆転出力許可回路を介して、逆転パルス出力回路に与えられる。すると、逆転パルス出力回路は、逆転パルス信号を出力する。正転パルス信号と逆転パルス信号とは出力合成回路にて合成され、回転体の回転を検出するための検出信号として出力される。
ただし、例えば、正転出力要求信号保持回路に正転パルス出力要求信号が保持されて、正転パルス出力回路から正転パルスが出力されている最中に、回転体の回転方向が正転方向から逆転方向に切り替わり、メインセンサ信号に有効エッジによる信号変化が生じて、逆転出力要求信号保持回路に逆転パルス出力要求が保持されても、逆転出力許可回路により、正転パルスの出力が終了し、さらに後述する待機時間が経過するまで、逆転パルス出力要求信号が逆転パルス出力回路に出力することが禁止される。
逆転出力許可回路は、正転パルス信号の出力が終了し、待機時間が経過した後、改めて、逆転出力要求信号保持回路に保持されている逆転パルス出力要求信号を逆転パルス出力回路に出力することを許可し、これにより逆転パルス信号が出力される。このため、回転体が短い周期で回転方向を切り替えるような回転運動をしている場合でも、信号処理回路は、検出信号として、回転体の回転運転に応じた正転パルス信号又は逆転パルス信号を出力することができる。従って、正転パルス信号及び逆転パルス信号からなる検出信号に基づいて、そのような回転体の回転運動を検出することができる。
さらに、上述した信号処理回路は、正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力中に、ロータの回転方向が正転→逆転→正転又は逆転→正転→逆転と偶数回切り替わって、それぞれ有効エッジによるメインセンサ信号の信号変化が生じたことを判定する第1及び第2の回転方向偶数回切替り判定回路を備えている。この回転方向偶数回切替り判定回路により、回転方向が偶数回切替ったと判定された場合には、有効エッジによるメインセンサ信号の信号変化が生じたにも係らず、出力を待機している出力要求をキャンセルして、正転パルス信号及び逆転パルス信号の出力をともに行なわないようにする。これは、このような偶数回の回転方向の切り替えが、例えば正転パルス信号の出力中になされた場合、信号処理回路が出力している正転パルス信号と、回転体の回転方向は結果的に一致した状態となるためである。さらに、回転体が一旦逆転したからといって、正転パルス信号の出力後に、逆転パルス信号を出力してしまうと、回転体の実際の回転運動との間に大きな時間的なずれが生じ、その後に出力すべき、正転パルス信号或いは逆転パルス信号にも時間的な遅れを生じさせてしまうためである。
ここで、上述した信号処理回路では、正転パルス信号及び逆転パルス信号から回転体の回転方向を検出可能とするために、正転パルス信号の出力時間(パルス幅)と逆転パルス信号の出力時間(パルス幅)とを異ならせている(正転パルス信号のパルス幅<逆転パルス信号のパルス幅)。さらに、信号処理回路は、正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力終了後に、連続するパルス間の間隔を確保するための調整時間(待機時間)を設定している。そして、単に、正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力終了に応じて正転出力要求信号保持回路に保持されている正転パルス出力要求信号又は逆転出力要求信号保持回路に保持されている逆転パルス出力要求信号をリセットするのではなく、さらに上述した待機時間が経過した時点で、正転パルス出力要求信号又は逆転パルス出力要求信号をリセットするようにしている。これにより、検出信号として、正転パルス信号や逆転パルス信号が連続的に出力される場合であっても、検出信号から回転体の回転を検出する装置において、検出信号における各々のパルス信号を正しく認識することができる。
上述したように、正転出力要求信号保持回路に保持されている正転パルス出力要求信号及び逆転出力要求信号保持回路に保持されている逆転パルス出力要求信号は、それぞれ、正転パルス出力終了及び逆転パルス出力終了から待機時間が経過した時点でリセットされる。従って、パルス出力時間+待機時間の間に、出力されているパルス信号と異なるパルス信号の出力要求信号が生じても、単に出力要求信号保持回路に保持されるだけとなる。さらに、パルス出力時間+待機時間の間に、回転方向が偶数回切り替ったと判定された場合には、正転パルス信号及び逆転パルス信号の出力要求信号がともにキャンセルされる。
一方、回転検出装置が検出対象とする回転体が、同じ方向に高速で回転している場合、回転検出装置の信号処理回路は、短い間隔で発生する有効エッジによるメインセンサ信号の信号変化に基づく正転パルス出力要求或いは逆転パルス出力要求を、各々の出力要求信号保持回路にて確実に保持する必要がある。これらのパルス出力要求信号を保持できない場合、検出信号において、出力すべきパルス信号が出力できなくなり、パルス信号の欠落を生じてしまうためである。
しかしながら、例えば正転出力要求信号保持回路に既に正転パルス出力要求信号が保持されている状態で、新たに正転パルス出力要求信号を保持すべき条件が成立してしまうと、出力中の正転パルスを維持するとともに待機時間を確保する必要があるため、正転出力要求信号保持回路は、新たな正転パルス出力要求信号を保持することができない。従って、パルス出力時間と待機時間との合計時間は、回転体が最高速度で回転した際に有効エッジによるメインセンサ信号の信号変化が生じる間隔(有効エッジ間時間)以下に制限する必要がある。
ただし、このような制限に基づいて待機時間を設定した場合、回転体が短い周期で繰り返し回転方向を切り替えたり、ノイズにより、あたかも回転体が短い周期で繰り返し回転方向を切り替えるようなセンサ信号が検出されたりしたときに、検出信号として不要なパルス信号を出力してしまう可能性が高くなる。例えば、正転パルス信号を出力中に、逆転パルス出力要求信号が保持され、さらに正転パルス出力要求信号を保持すべき条件が成立したケースについて考える。逆転パルス出力要求信号が保持された後、比較的短い時間のうちに、正転パルス出力要求信号を保持すべき条件が成立するならば、上述した理由により、逆転パルス出力要求信号をキャンセルして、逆転パルス信号も正転パルス信号も出力しないようにすることが好ましい。しかしながら、設定された待機時間が短い場合には、逆転パルス出力要求信号が保持された後、比較的短い時間のうちに、正転パルス出力要求信号を保持すべき条件が成立する場合であっても、正転パルス出力要求信号を保持すべき条件が成立する以前に待機時間が経過してしまい、検出信号として逆転パルス信号が出力されてしまう可能性が高まるのである。
本願発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、回転体が同じ方向に回転している場合には、出力パルスの欠落が生じないようにしつつ、回転体が短い周期で繰り返し回転方向を切り替える場合には、不要なパルスの出力を抑制することが可能な回転検出装置の信号処理回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の回転検出装置の信号処理回路は、
ギヤ歯が形成された回転体に対向配置された複数の磁気センサから、回転体の正転方向又は逆転方向への回転に伴ってギヤ歯の山部と谷部とが移動することにより、異なる位相を有する矩形波状の第1及び第2のセンサ信号が出力されたとき、それら第1及び第2のセンサ信号に基づいて、回転体の回転位置を検出するための検出信号を出力するものであって、
第1及び第2のセンサ信号の位相関係に基づき、回転体の回転方向が、正転方向であるか、逆転方向であるかを判別する回転方向判別手段と、
回転体の回転方向が正転方向であるときと、逆転方向であるときとで、一方の回転方向では、その一方の回転方向における山部の先端側エッジによる第1のセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での有効エッジによる信号変化と定め、他方の回転方向では、その他方の回転方向における山部の後端側エッジによる第1のセンサ信号の変化を当該他方の回転方向での有効エッジによる信号変化であると定め、第1のセンサ信号の変化が有効エッジによるものか否かを判別する有効エッジ判別手段と、
回転方向判別手段により回転方向が正転方向であることが判別され、かつ有効エッジ判別手段によって第1のセンサ信号の変化は有効エッジによるものと判別されたことを条件として、回転体が正転方向に回転していることを示す正転パルスの出力要求信号を保持する正転パルス出力要求保持手段と、
回転方向判別手段により回転方向が逆転方向であることが判別され、かつ有効エッジ判別手段によって第1のセンサ信号の変化は有効エッジによるものと判別されたことを条件として、回転体が逆転方向に回転していることを示す逆転パルスの出力要求信号を保持する逆転パルス出力要求保持手段と、
正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段とのいずれか一方に出力要求信号が保持されたとき、その保持された出力要求信号を出力するとともに、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持されたとき、一方に保持されている出力要求信号がリセットされるまで、他方に保持された出力要求信号の出力を待機する出力要求信号出力手段と、
出力要求信号出力手段から出力された出力要求信号に従って、検出信号として、正転パルス信号又は逆転パルス信号を出力するパルス出力手段と、
パルス出力手段による正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力が終了し、さらに所定の待機時間が経過した後に、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に保持されている、出力が終了した正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットする第1のリセット手段と、
正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持され、さらに、一方に既に保持されている出力要求信号に関して、その出力要求信号を保持する条件が成立したとき、他方に保持されている出力要求信号をリセットする第2のリセット手段と、
正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されているときには、待機時間を相対的に短い第1の待機時間に設定し、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との両方に出力要求信号が保持されているときには、待機時間を第1の待機時間よりも長い第2の待機時間に設定する待機時間変更手段と、を備えることを特徴とする。
上述したように、請求項1に記載の発明では、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されているときには、各パルス信号出力後の待機時間は相対的に短い第1の待機時間に設定される。このため、回転体が高速で同じ方向に回転している場合であっても、次の出力要求信号が保持条件が成立するまでには、第1のリセット手段により、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との一方に保持されている、出力要求信号をリセットすることができる。このため、パルスの欠落が生じることを確実に防ぐことができる。
一方、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との両方に出力要求信号が保持されているときには、待機時間は第1の待機時間よりも長い第2の待機時間に設定される。正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との両方に出力要求信号が保持されるのは、正転パルスの出力要求信号と逆転パルスの出力要求信号とが非常に短い間隔で発生した場合である。この場合には、回転体が短い周期で繰り返し回転方向を切り替えたり、ノイズにより、あたかも回転体が短い周期で繰り返し回転方向を切り替えるようなセンサ信号が検出された状態である可能性が高い。そのため、上述したように、待機時間を第1の待機時間よりも長い第2の待機時間に設定することにより、不要なパルス信号の出力を抑制することができる。
請求項2に記載したように、第1の待機時間の経過後であって、第2の待機時間の経過前に、第2のリセット手段が、正転パルス出力要求保持手段と逆転パルス出力要求保持手段との他方に保持されている出力要求信号をリセットした際には、待機時間変更手段は、第2リセット手段による出力要求信号のリセットに応じて、第2の待機時間の経過前であっても、第1のリセット手段から第1のリセット信号を出力させることが好ましい。
第2のリセット手段が、第1の待機時間の経過後であって、第2の待機時間の経過前に、出力を待機している出力要求信号をリセットした場合、実際にチャタリングが発生して、そのチャタリングによる不要パルスの出力を抑制するとの目的を達成できた状態である。このため、それ以上、待機時間を継続する必要性は乏しいので、第2の待機時間の経過前であっても、第1のリセット手段から第1のリセット信号を出力させ、出力が終了した正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットする。また、このようにすれば、リセット後のいずれのタイミングで、正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号の発生条件が成立しても、その出力要求信号を保持することが可能になる。
請求項3に記載したように、第1の待機時間は、当該第1の待機時間と正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力時間との合計時間が、回転体が最高速度で正転方向又は逆転方向に回転した場合に、正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号の発生間隔よりも短くなるように設定されることが望ましい。これにより、回転体が正転方向又は逆転方向に最高速度で回転した場合であっても、正転パルス信号又は逆転パルス信号が欠落することを確実に避けることができる。
請求項4に記載したように、回転体は、正転方向に回転したときの最高速度が、逆転方向に回転したときの最高速度よりも高いものであって、パルス出力手段が出力する正転パルス信号のパルス幅は、逆転パルス信号のパルス幅よりも短く設定されており、第1リセット手段における各待機時間も、正転パルス信号に付随する第1及び第2の待機時間が、それぞれ、逆転パルス信号に付随する第1及び第2の待機時間以下に設定されることが好ましい。
正転パルス信号のパルス幅が逆転パルス信号のパルス幅よりも短く設定されることにより、検出信号におけるパルス信号のパルス幅から正転パルス信号であるか逆転パルス信号であるかを判別することが可能となり、検出信号から回転体の回転方向を検出することができる。そして、各待機時間に関しても、正転パルス信号に対応する第1及び第2の待機時間を、逆転パルス信号に対応する第1及び第2の待機時間以下に設定することにより、それぞれの回転方向の速度に適した待機時間とすることができる。
請求項5に記載したように、待機時間変更手段は、出力要求信号出力手段から正転パルスの出力要求信号が出力されたこと、及び逆転パルス出力要求保持手段に逆転パルスの出力要求信号が保持されたことに基づいて、正転パルス信号出力後の待機時間を変更する第1の待機時間変更手段と、出力要求信号出力手段から逆転パルスの出力要求信号が出力されたこと、及び正転パルス出力要求保持手段に正転パルスの出力要求信号が保持されたことに基づいて、逆転パルス信号出力後の待機時間を変更する第2の待機時間変更手段と、からなることが好ましい。
このように、正転パルス信号出力後の待機時間の変更を行なう第1の待機時間変更手段と、逆転パルス信号出力後の待機時間の変更を行なう第2の待機時間変更手段とを個別に設けることにより、各々の待機時間の切替条件が成立したことを確実に判別して、待機時間の変更を行なうことができる。
実施形態に係る回転検出装置の全体の構成を示すブロック構成図である。 ロータのギヤ歯の山部と谷部とによるメインセンサ信号と、サブセンサ信号の変化を示しつつ、有効エッジ及び非有効エッジについて説明するための説明図である。 図2とともに、有効エッジ及び非有効エッジについて説明するための説明図である。 ロジック回路の構成を示すブロック図である。 ロジック回路の主要な回路構成を示す回路図である。 ロジック回路の動作を説明するための波形図である。 (a)、(b)は、正転パルス信号及び逆転パルス信号の出力後に、待機時間を設定した理由について説明するための説明図である。 ロジック回路において、本実施形態の特徴部分に係る第1チャタリング判定回路及び切替器の回路構成を示す回路図である。 図8に示す回路の動作を説明するための波形図である。 正転パルス信号出力後の待機時間として、第1正転待機時間が用いられる場合に、ロータが反転した際のロジック回路の各部の動作を説明するための波形図である。 正転パルス信号出力後の待機時間として、第2正転待機時間が用いられる場合に、ロータが反転した際のロジック回路の各部の動作を説明するための波形図である。 正転パルス信号出力後の待機時間として、第1正転待機時間と第2正転待機時間との中間的な待機時間が用いられる場合の、ロジック回路の各部の動作を説明するための波形図である。 従来回路による問題点を説明するための説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る回転検出装置の全体の構成を示すブロック構成図である。
図1において、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2は、磁気抵抗素子やホール素子などの磁電変換素子を備える。これらメイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2は、外周にギヤ歯が形成され、磁性体からなるロータ(図示せず)の外周面に対向しつつ、相互に所定の間隔を隔てて配置される。このため、メイン磁気センサ1とサブ磁気センサ2とからは、ロータが回転したとき、位相が異なる(例えば1/4周期)周期的な信号が出力される。
つまり、ロータが回転すると、ロータの外周に形成されたギヤ歯の山部と谷部とが、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2の近傍を交互に通過する。このため、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2の各々の磁電変換素子に作用する磁界も周期的に変化する。この磁界の変化は、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2の磁電変換素子で電気信号に変換される。これらの電気信号は、増幅器3,4によって増幅された後、比較器7,8に入力される。比較器7,8では、入力された増幅電気信号を、それぞれ抵抗5a,5b及び抵抗6a,6bによって生成した基準電圧と比較することにより2値化する。
従って、上述した構成により、メイン磁気センサ1及びサブ磁気センサ2から、それぞれ、ロータのギヤ歯の山部及び谷部の通過に応じて周期的に変化する矩形波状のパルス信号(以下、センサ信号)を得ることができる。これらのセンサ信号は、信号処理回路10に入力される。
信号処理回路10は、メインセンサ信号及びサブセンサ信号に基づいて、ロータの回転位置及び回転方向を検出するための検出信号を生成して出力する回路である。この信号処理回路10は、図1に示すように、主にフィルタ11、クロック信号発生器12、タイマ13、ロジック回路20、トランジスタ44、抵抗45、及びコンデンサ46によって構成される。
フィルタ11は、信号処理回路10に入力されたメインセンサ信号及びサブセンサ信号における高周波成分を除去するためのものである。従って、ロジック回路20には、フィルタ11によって高周波成分が除去されたメインセンサ信号及びサブセンサ信号が入力される。
ここで、本実施形態では、メインセンサ信号の変化に関して、有効エッジ及び非有効エッジとの概念を導入し、ロータの正転方向と逆転方向との一方の回転方向では、その一方の回転方向における山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での有効エッジによる信号変化と定め、その一方の回転方向における山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での非有効エッジによる信号変化と定める。さらに、ロータの正転方向と逆転方向との他方の回転方向では、その他方の回転方向における山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を当該他方の回転方向での有効エッジによる信号変化と定め、その他方の回転方向における山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での非有効エッジによる信号変化と定める。つまり、本実施形態では、ロータの回転方向に係らず、山部の一方の同じエッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化、山部の他方のエッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化と定めるのである。
そして、ロジック回路20では、メインセンサ信号における有効エッジによる信号変化が生じたときに、ロータが正転方向に回転していれば正転パルス信号を発生させ、ロータが逆転方向に回転していれば逆転パルス信号を発生させる。これらの正転パルス信号と逆転パルス信号とを組み合わせることにより、ロジック回路20の出力信号(検出信号)が生成される。なお、ロジック回路20の構成及びその動作に関しては、後に詳細に説明する。ロジック回路20の出力信号は、トランジスタ44のベースに接続されており、保護抵抗45及びセンサ側フィルタ用コンデンサ46を介して、出力端子OUTから出力される。
なお、検出信号を入力して、ロータの回転状態を検出する制御装置(ECU)50は、抵抗52及びコンデンサ53からなるECUフィルタを有している。抵抗51は、プルアップ抵抗である。ECUフィルタによりノイズが除去された検出信号は、比較器54に入力される。比較器54では、入力された検出信号を、立ち上がり時と立ち下り時とでヒステリシスを設けた2種類の基準電圧と比較することにより2値化する。2値化された検出信号は、ECU50のCPUに入力される。
本実施形態の信号処理回路10は、上述した正転パルス信号と逆転パルス信号とのパルス幅を異ならせている(例えば、正転パルス:45μs、逆転パルス:180μs)。このように、回転方向に応じて、パルス信号のパルス幅を異ならせることにより、上述したECU50は、検出信号に基づき、ロータの回転速度に加え、ロータの回転方向も検出することができる。
次に、メインセンサ信号における、有効エッジによる変化と、非有効エッジによる変化に関して、図2及び図3を用いて詳細に説明する。
図2に示す例では、ロータが正転方向に回転しているとき、その正転方向におけるギヤ歯の山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化とし、山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化としている。この場合、図3に示すように、メインセンサ信号の立ち下がり変化が、有効エッジによる信号変化となり、メインセンサ信号の立ち上がり変化が、非有効エッジによる信号変化となる。一方、ロータが逆転方向に回転しているときには、その逆転方向におけるギヤ歯の山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化とし、山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化としている。この場合、メインセンサ信号の立ち上がり変化が、有効エッジによる信号変化となり、メインセンサ信号の立ち下がり変化が、非有効エッジによる信号変化となる。
このように、ロータが正転しているときには、山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化とし、ロータが逆転しているときには、山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化としているので、本実施形態では、ロータの回転方向によらず、山部の一方の同じエッジによるメインセンサ信号の変化が有効エッジによる信号変化となる。
ロータが正転しているか、逆転しているかは、メインセンサ信号とサブセンサ信号との位相関係によって判断することができる。図2に示す例では、ロータが正転しているときには、メインセンサ信号の位相がサブセンサ信号の位相よりも進んでいる。従って、メインセンサ信号の立ち下がり変化が生じたとき、サブセンサ信号はハイレベルとなり、メインセンサ信号の立ち上がり変化が生じたとき、サブセンサ信号はローレベルとなる。逆に、ロータが逆転しているときには、メインセンサ信号よりもサブセンサ信号の位相が進んでいるので、メインセンサ信号の立ち上がり変化が生じたとき、サブセンサ信号はハイレベルとなり、メインセンサ信号の立ち下がり変化が生じたとき、サブセンサ信号はローレベルとなる。このようにして、メインセンサ信号に立ち上がり変化もしくは立ち下がり変化が生じたときのサブセンサ信号のレベルから、ロータが正転しているのか、あるいは逆転しているのかを判断することができる。
これらの関係をまとめたものが、図3の図表である。ただし、図2、図3に示す例に限られず、有効エッジと非有効エッジとの関係を逆転させても良い。すなわち、ロータの正転方向における山部の後端側エッジによるメインセンサ信号の変化を有効エッジによる信号変化とし、正転方向における山部の先端側エッジによるメインセンサ信号の変化を非有効エッジによる信号変化としても良い。
次に、ロジック回路20の構成及びその動作について、図4のブロック図、図5の回路図及び図6の波形図を用いて詳細に説明する。
図4に示すように、メインセンサ信号は、エッジ検出回路21に入力される。エッジ検出回路21は、ギヤ歯の山部の先端側エッジ及び後端側エッジによる、メインセンサ信号の立ち上り変化及び立ち下り変化を検出して、エッジ検出信号を出力する。このエッジ検出信号は、サブセンサ信号とともに、有効エッジ判定回路22に入力される。
詳しくは、このエッジ検出回路21は、図5に示すように、直列に接続された2つのDフリップフロップDFF1,DFF2、2つのDFF1,DFF2の出力の排他的論理和を出力する排他的論理和回路EXOR1、及びインバータINV1とから構成される。前段のDFF1のデータ入力端子にはメインセンサ信号が入力され、後段のDFF2のデータ入力端子には、前段のDFF1のデータ出力端子からの出力信号が入力されている。2つのDFF1,DFF2のクロック端子には、クロック信号発生器12からのクロック信号が入力されている。ただし、DFF1のクロック信号の位相と、DFF2のクロック信号の位相は、インバータINV1によって反転されている。なお、クロック信号の周波数は例えば数MHzであり、メインセンサ信号及びサブセンサ信号の周波数(最大で10kHz程度)に比較して、十分に高く設定されている。
メインセンサ信号に立ち上り変化、もしくは立ち下り変化が生じると、まず、前段のDFF1の出力が変化し、1クロック分遅れて、後段のDFF2の出力も変化する。従って、メインセンサ信号に立ち上り変化、もしくは立ち下り変化時に、1クロック分だけ前段のDFF1の出力と後段のDFF2の出力とが異なるため、EXOR1はハイレベルのエッジ検出信号を出力する。
有効エッジ判定回路22は、エッジ検出回路21からエッジ検出信号が入力されたとき、同時に入力されているサブセンサ信号のレベルから、メインセンサ信号の変化が有効エッジによるものか非有効エッジによるものかを判定し、有効エッジによる信号変化である場合に、有効エッジ信号を出力する。具体的には、有効エッジ判定回路22は、図5に示すように、否定論理積回路NAND1からなり、ハイレベルのエッジ検出信号が入力されたとき、サブセンサ信号のレベルがハイである場合にのみ、ローレベルの有効エッジ信号を出力する。
図4において、正転判定回路23及び逆転判定回路24は、それぞれ、メインセンサ信号及びサブセンサ信号を入力し、上述したように、メインセンサ信号とサブセンサ信号との位相関係によってロータの回転方向を判定する。そして、正転判定回路23は、ロータが正転方向に回転していると判定したとき正転信号を出力し、逆転判定回路24は、ロータが逆転方向に回転していると判定したときに逆転信号を出力する。
詳しくは、図5に示すように、正転判定回路23は、インバータINV2、INV3及びDフリップフロップDFF3からなり、逆転判定回路24は、インバータINV4及びDフリップフロップDFF4からなる。そして、メインセンサ信号が、INV2を介してDFF3のクロック端子に入力され、DFF4のクロック端子にはそのまま入力されている。DFF3、DFF4とも、データ入力端子にはサブセンサ信号が入力され、出力端子にはINV3、INV4が接続されている。
上述したように、DFF3のクロック端子には、INV2を介してメインセンサ信号が入力されるので、DFF3は、メインセンサ信号が立ち下ったとき、データ入力端子に与えられているサブセンサ信号のレベルを取り込み、その取り込んだレベルの信号を出力端子から出力する。図3に示されるように、ロータが正転しているときには、メインセンサ信号が立ち下ったタイミングで、サブセンサ信号はハイレベルとなっており、ロータが逆転しているときには、メインセンサ信号が立ち下ったタイミングで、サブセンサ信号はローレベルとなっている。従って、ロータが正転しているとき、DFF3から出力されたハイレベルの信号がINV3によってローレベルの正転信号とされ、ロータが逆転しているとき、DFF3から出力されたローレベルの信号がINV3によってハイレベルの非正転信号とされる。
一方、DFF4は、メインセンサ信号が直接クロック端子に入力されているので、メインセンサ信号が立ち上ったとき、データ入力端子に与えられているサブセンサ信号のレベルを取り込み、その取り込んだレベルの信号を出力端子から出力する。従って、上述した正転判定回路23とは逆に、ロータが逆転しているとき、DFF4から出力されるハイレベルの信号がINV4によってローレベルの逆転信号とされ、ロータが正転しているとき、ハイレベルの非逆転信号とされる。
図4において、正転有効エッジ判定回路25は、正転判定回路23から正転信号が入力されており、かつ有効エッジ判定回路22から有効エッジ信号が入力されたとき、ロータが正転方向に回転している状態で、メインセンサ信号に有効エッジによる信号変化が生じたとみなせるので、正転パルスの出力要求信号を発生するものである。この正転パルスの出力要求信号は、正転出力要求信号保持回路27に入力される。具体的には、正転有効エッジ判定回路25は、図5に示すように、否定論理和回路NOR1からなり、有効エッジ判定回路22からローレベルの有効エッジ信号が入力され、かつ、正転判定回路23からローレベルの正転信号が入力されたときに、ハイレベルの正転パルス出力要求信号を発生する。従って、このとき、正転有効エッジ判定回路25の出力レベルはローからハイに変化する。
正転出力要求信号保持回路27は、正転有効エッジ判定回路25によって発生された正転パルスの出力要求信号を保持する。すなわち、正転出力要求信号保持回路27は、図5に示すように、DフリップフロップDFF5からなり、正転有効エッジ判定回路25からの出力がクロック端子に入力され、データ入力端子はプルアップ電源に接続されている。このため、正転有効エッジ判定回路25の出力信号のレベルがローからハイに変化したとき、DFF5はデータ出力端子からハイレベルの信号、すなわち正転パルス出力要求信号を出力するようになる。この正転パルスの出力要求信号は、自身のリセット端子にローレベルのリセット信号が入力されるまで、DFF5に保持される。
なお、図5に示すように、正転有効エッジ判定回路25の出力と、正転出力要求信号保持回路27の出力とは否定論理積回路NAND2に入力され、NAND2の出力は、論理積回路AND1を介して正転判定回路23のDFF3のリセット端子に接続されている。これにより、正転有効エッジ判定回路25及び正転出力要求信号保持回路27がともにハイレベルの正転パルス出力要求信号を出力したタイミングで、NAND2の出力がローレベルに変化して、DFF3をリセットする。AND1の他方の入力信号は、パワーオンリセット(POR)信号である。
図4において、逆転有効エッジ判定回路26は、逆転判定回路24から逆転信号が入力されており、かつ有効エッジ判定回路22から有効エッジ信号が入力されたとき、ロータが逆転方向に回転している状態で、メインセンサ信号に有効エッジによる信号変化が生じたとみなせるので、逆転パルスの出力要求信号を発生するものである。この逆転パルスの出力要求信号は、逆転出力要求信号保持回路28に入力される。具体的には、逆転有効エッジ判定回路26は、図5に示すように、否定論理和回路NOR2からなり、有効エッジ判定回路22からローレベルの有効エッジ信号が入力され、かつ、逆転判定回路24からローレベルの逆転信号が入力されたときに、ハイレベルの逆転パルス出力要求信号を発生する。
逆転出力要求信号保持回路28は、逆転有効エッジ判定回路26によって発生された逆転パルスの出力要求信号を保持する。すなわち、逆転出力要求信号保持回路28は、図5に示すように、DフリップフロップDFF6からなり、逆転有効エッジ判定回路26からの出力がクロック端子に入力され、データ入力端子はプルアップ電源に接続されている。このため、逆転有効エッジ判定回路26の出力信号のレベルがローからハイに変化したとき、DFF6はデータ出力端子からハイレベルの信号、すなわち逆転パルス出力要求信号を出力するようになる。この逆転パルスの出力要求信号は、自身のリセット端子にローレベルのリセット信号が入力されるまで、DFF6に保持される。
なお、上述した正転判定回路23の場合と同様に、逆転有効エッジ判定回路26の出力と、逆転出力要求信号保持回路28の出力とが否定論理積回路NAND3に入力され、このNAND3の出力が、論理積回路AND2を介して逆転判定回路24のDFF4のリセット端子に接続されている。これにより、逆転有効エッジ判定回路26及び逆転出力要求信号保持回路28がともにハイレベルの逆転パルス出力要求信号を出力したタイミングで、DFF4がリセットされる。
図4に示すように、正転出力要求信号保持回路27は、正転パルス出力要求信号を保持すると、その保持した出力要求信号を、正転出力許可回路29及び逆転出力許可回路30に出力する。正転出力許可回路29には、後述するように、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルスの出力要求信号が保持されているとき、その逆転パルスの出力要求信号も入力される。正転出力許可回路29は、逆転パルスの出力要求信号が入力されていないときに、正転パルスの出力要求信号が入力されると、その入力された正転パルスの出力要求信号を後続の回路に出力することを許可する。一方、逆転パルスの出力要求信号が入力されている状態で、その入力よりも遅れて、正転パルスの出力要求信号が入力されたときには、逆転出力要求信号保持回路28における逆転パルスの出力要求信号の保持がリセットされて、逆転パルスの出力要求信号の入力が終了するまで、正転パルスの出力要求信号の出力を待機する。
詳しくは、図5に示すように、正転出力許可回路29は、インバータINV5及び否定論理和回路NOR3からなり、正転出力要求信号保持回路27からの出力はINV5を介してNOR3に入力される。その他、NOR3には、逆転出力要求信号保持回路28からの信号と、後述する正転パルスタイミング調整回路37からの出力信号が入力される。正転パルスタイミング調整回路37は、正転パルスの出力の開始前にはローレベルの信号を出力しており、正転パルス信号の出力が開始されると、ハイレベルの信号を出力する。従って、正転出力要求信号保持回路27がハイレベルの正転パルス出力要求信号を保持しており、逆転出力要求信号保持回路28がハイレベルの逆転パルス出力要求信号を保持しておらず、かつ正転パルスタイミング調整回路37がローレベルの信号を出力しているときに、NOR3は、ハイレベルの信号である正転パルス出力要求信号の出力を許可する。一方、逆転出力要求信号保持回路28がハイレベルの逆転パルス出力要求信号を保持している場合、その逆転パルス出力要求信号がリセットされるまで、NOR3は、正転パルス出力要求信号の出力を待機する。なお、正転パルス出力要求信号の出力許可に応じて、実際に正転パルス信号が出力されると、正転パルスタイミング調整回路37がハイレベルの信号を出力するようになるので、正転出力許可回路29は、それ以後、正転パルス信号の出力が終了し、さらに所定の待機時間が経過するまで、正転パルス出力要求信号の出力を禁止する。
同様に、逆転出力要求信号保持回路28は、逆転パルスの出力要求信号を保持すると、図4に示すように、その保持した出力要求信号を、正転出力許可回路29及び逆転出力許可回路30に出力する。逆転出力許可回路30は、正転パルスの出力要求信号が入力されていないときに、逆転パルスの出力要求信号が入力されると、その入力された逆転パルスの出力要求信号を後続の回路に出力することを許可する。一方、逆転出力許可回路30は、正転パルスの出力要求信号が入力されている状態で、その入力よりも遅れて、逆転パルスの出力要求信号が入力されたときには、正転出力要求信号保持回路27における正転パルスの出力要求信号の保持がリセットされて、正転パルスの出力要求信号の入力が終了するまで、逆転パルスの出力要求信号の出力を待機する。
詳しくは、図5に示すように、逆転出力許可回路30は、インバータINV6及び否定論理和回路NOR4からなり、逆転出力要求信号保持回路28からの出力はINV6を介してNOR4に入力される。その他、NOR4には、正転出力要求信号保持回路27からの信号と、後述する逆転パルスタイミング調整回路38からの出力信号が入力される。逆転パルスタイミング調整回路38は、逆転パルス信号の出力の開始前にはローレベルの信号を出力しており、逆転パルス信号の出力が開始されると、ハイレベルの信号を出力する。従って、正転出力要求信号保持回路27がハイレベルの正転パルス出力要求信号を保持しておらず、逆転出力要求信号保持回路28がハイレベルの逆転パルス出力要求信号を保持しており、かつ逆転パルスタイミング調整回路38がローレベルの信号を出力しているときに、NOR4は、ハイレベルの信号である逆転パルス出力要求信号の出力を許可する。一方、正転出力要求信号保持回路27がハイレベルの正転パルス出力要求信号を保持している場合、その正転パルス出力要求信号がリセットされるまで、逆転出力許可回路30は、逆転パルス出力要求信号の出力を待機する。なお、逆転パルス出力要求信号の出力許可に応じて、実際に逆転パルス信号が出力されると、逆転パルスタイミング調整回路38がハイレベルの信号を出力するようになるので、逆転出力許可回路30は、それ以後、逆転パルス信号の出力が終了し、さらに所定の待機時間が経過するまで、逆転パルス出力要求信号の出力を禁止する。
図4において、正転出力許可回路29が正転パルス出力要求信号の出力を許可した場合、その正転パルス出力要求信号は、正転パルス出力回路31に入力される。正転パルス出力回路31は、図5に示すように、DフリップフロップDFF9からなり、正転出力許可回路29からの出力がクロック端子に入力され、データ入力端子はプルアップ電源に接続されている。このため、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力されて、その出力レベルがローからハイに変化したとき、DFF9はデータ出力端子からハイレベルの信号を出力する。
また、図4において、逆転出力許可回路30が逆転パルス出力要求信号の出力を許可した場合には、その逆転パルス出力要求信号は、逆転パルス出力回路32に入力される。逆転パルス出力回路32は、図5に示すように、DフリップフロップDFF12からなり、逆転出力許可回路30からの出力がクロック端子に入力され、データ入力端子はプルアップ電源に接続されている。このため、逆転出力許可回路30から逆転パルス出力要求信号が出力されて、その出力レベルがローからハイに変化したとき、DFF12はデータ出力端子からハイレベルの信号を出力する。
正転パルス出力回路31の出力と、逆転パルス出力回路32の出力とは、出力合成回路33に入力され、この出力合成回路33により、正転パルス信号と逆転パルス信号とが組み合わせられる。具体的には、出力合成回路33は、図5に示すように、否定論理和回路NOR7からなり、正転パルス出力回路31からハイレベルの信号が入力されたとき、ローレベルの正転パルス信号を出力し、逆転パルス出力回路32からハイレベルの信号が入力されたとき、ローレベルの逆転パルス信号を出力する。
ここで、上述したように、本実施形態では、正転パルス信号のパルス幅と逆転パルス信号のパルス幅とを異ならせている。このような正転パルス信号と逆転パルス信号のパルス幅の相違は、タイマ13の計時機能を用いて実現される。以下、この点について、説明する。
図4に示すように、正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28は、それぞれ、タイマ起動/リセット回路34にも、正転パルス出力要求信号及び逆転パルス出力要求信号を与える。タイマ起動/リセット回路34は、正転パルス出力要求信号と逆転パルス出力要求信号とのいずれかが入力された場合に、タイマ13に起動信号を出力する。これにより、タイマは計時(カウント)動作を開始する。
具体的には、図5に示すように、正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28の出力は、タイマ起動/リセット回路34の論理和回路OR3に入力されており、正転出力要求信号保持回路27と逆転出力要求信号保持回路28との一方に出力要求信号が保持されたときに、OR3はハイレベルの信号を出力する。これにより、詳しくは後述するが、タイマ起動/リセット回路34から起動信号又はリセット信号を出力する否定論理積回路NAND8の出力がハイレベルからローレベルに変化する。このハイレベルからローレベルへの立ち下り変化は、タイマ13の起動信号を形成し、タイマ13は、正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28のいずれかに出力要求信号が保持された時点からの経過時間のカウントを開始する。
タイマ13には、正転パルス信号のパルス幅に対応する正転パルス時間、逆転パルス信号のパルス幅に対応する逆転パルス時間、さらに、正転パルス信号及び逆転パルス信号の出力終了(つまり正転パルス時間及び逆転パルス時間が経過した)後に、連続するパルス信号間の間隔を確保するための調整時間に相当する待機時間が予め設定されている。
ここで、待機時間を設定した理由について説明する。上述したように、信号処理回路10からの検出信号を入力するECU50には、抵抗52及びコンデンサ53からなるECUフィルタが設けられている。このため、信号処理回路10からの矩形波状の検出信号は、ECUフィルタを通過する際に、ある程度なまされることになる。
従って、図7(a)に示すように、正転パルス信号の出力後に、待機時間を設定することなく、逆転パルス信号の出力要求信号の発生タイミングに従って逆転パルス信号を出力してしまうと、正転パルス終了時のECUフィルタ後の信号レベルが、比較器54におけるハイレベル判定基準電圧まで達しない場合が発生する。この場合、図7(a)に示すように、パルスの欠落が生じるので、ECU50において、ロータの回転状態を正確に検出することができなくなってしまう。
そのため、本実施形態では、連続するパルス信号間の間隔を確保するために、待機時間を設定したのである。この場合、図7(b)に示すように、例えば正転パルス信号の出力後に、逆転パルス信号の出力要求信号が発生しても、正転パルスの出力後、待機時間が経過するまで、逆転パルス信号の出力が遅延される。その結果、図7(b)に示すように、正転パルス信号が出力された後のECUフィルタ後の信号レベルが、比較器54におけるハイレベル判定基準電圧に確実に達するようにすることができる。これにより、ECU50において、検出信号からロータの回転状態を正確に検出することができる。
特に、本実施形態では、この待機時間として、図4に示すように、正転パルス信号の出力後に設定される長短2種類の第1及び第2の正転待機時間と、逆転パルス信号の出力後に設定される長短2種類の第1及び第2の逆転待機時間とを設定している。第1及び第2正転待機時間と、第1及び第2逆転待機時間は、詳しくは後述するが、ロータが短い周期で繰り返し回転方向を切り替えたり、ノイズにより、あたかもロータが短い周期で繰り返し回転方向を切り替えるようなセンサ信号が出力されたりするチャタリング状態の発生の有無を判定し、その判定結果に応じて切り替えられるものである。
上述したように、正転パルス時間、逆転パルス時間、第1及び第2正転待機時間、第1及び第2逆転待機時間が設定されたタイマ13は、そのカウント時間が正転パルス信号のパルス幅に対応する正転パルス時間となったとき、正転パルス出力回路31に対して正転パルス信号の出力を終了させるための正転パルスリセット信号TFPWを出力する。
具体的には、図5に示すように、タイマ13は、カウント時間が正転パルス時間となったとき、ローレベルの正転パルスリセット信号TFPWを出力する。この正転パルスリセット信号TFPWは、論理積回路AND7を介して、DFF9のリセット端子に接続されている。AND7のもう一方の入力には、インバータINV11を介してパワーオンリセット(POR)信号が入力されている。POR信号は、信号処理回路10の電源投入時に、各Dフリップフロップをリセットするためにローレベルとなるが(INV11前の実際のPOR信号はハイレベルとなる)、それ以外は、ハイレベルを維持する。従って、タイマ13がローレベルの正転パルスリセット信号TFPWを出力することにより、DFF9のリセット端子にはローレベルのリセット信号が入力され、DFF9がリセットされる。これにより、DFF9の出力信号のレベルは、ローレベルに変化し、正転パルス信号の出力を終了する。このようにして、正転パルス出力回路31からは、予め定められた正転パルス時間に相当するパルス幅を有する正転パルス信号が出力される。
タイマ13は、正転パルス出力回路31に正転パルスリセット信号TFPWを出力した後もカウント動作を継続する。そして、その正転パルスリセット信号出力からのカウント時間が設定されている第1正転待機時間及び第2正転待機時間となったときに、それぞれ、第1正転待機時間カウント信号及び第2正転待機時間カウント信号を出力する。これらの第1正転待機時間カウント信号及び第2正転待機時間カウント信号は、切替器42に入力される。
切替器42は、正転パルス出力後の待機時間を終了させるための正転待機時間リセット信号TFPWTRを、第1正転待機時間が経過したときに出力するか、第2正転待機時間が経過したときに出力するかを切り替えるものである。具体的には、切替器42は、ロータが正転方向に回転している場合に、上述したチャタリング状態の発生の有無を判断する第1チャタリング判定回路40からの判定結果を示す信号に応じて、正転待機時間リセット信号TFPWTRを出力するタイミングを、第1正転待機時間経過時か第2正転待機時間経過時のいずれかに切り替える。
また、切替器42は、第1正転待機時間が経過した後、かつ第2正転待機時間の経過前に、後述する第1回転方向偶数回切替り判定回路35によって、逆転出力要求信号保持回路28に保持されている逆転パルス出力要求信号がリセットされたとき、第2正転待機時間の経過前であっても、正転待機時間リセット信号TFPWTRを出力する。
上述した第1チャタリング判定回路40、及び切替器42は、本実施形態の特徴部分に係るものであるため、詳細な構成及びその動作に関して、図5の回路図とは別の図8の回路図を用いて後に詳細に説明する。
正転待機時間リセット信号TFPWTRは、正転出力要求信号保持回路27に出力される。これにより、正転出力要求信号保持回路27による正転パルス出力要求信号の保持がリセットされる。
すなわち、図5に示すように、正転待機時間リセット信号TFPWTRが論理和回路OR1及び論理積回路AND3を介して、正転出力要求信号保持回路27のDFF5のリセット端子に接続されている。このため、ローレベルの正転待機時間リセット信号TFPWTRが出力されると、DFF5がリセットされ、DFF5による正転パルス出力要求信号の保持が解除される。これにより、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルスの出力要求信号が保持されているときには、逆転出力許可回路30により、後続回路への逆転パルス出力要求信号の出力が許可されるようになる。
なお、OR1には、後述する第2回転方向偶数回切替り判定回路36の論理積回路AND6からの出力も入力されている。このAND6は、逆転出力許可回路30が逆転パルス出力要求信号の出力を許可し、その後、DFF5に正転パルス出力要求信号が保持されているとき、ハイレベルの信号を出力するものである。このAND6の出力をOR1に入力することにより、DFF5に正転パルス出力要求信号が保持され、逆転パルス信号の出力終了を待機しているときに、正転待機時間リセット信号TFPWTRによってDFF5がリセットされてしまうことを防止している。
図4に示すように、正転待機時間リセット信号TFPWTRは、正転パルスタイミング調整回路37にも与えられる。この正転パルスタイミング調整回路37には、正転パルス出力回路31とともに、正転出力許可回路29から正転パルスの出力要求信号も与えられる。そして、正転パルスタイミング調整回路37は、正転パルスの出力要求信号が入力された後に、上述した正転待機時間リセット信号TFPWTRを受信すると、タイマ起動/リセット回路34に対して、タイマ13のカウント動作を停止させることを指示するためのタイマリセット信号を出力する。
具体的には、図5に示すように、正転パルスタイミング調整回路37は、直列に接続された2つのDフリップフロップDFF10、DFF11からなり、前段のDFF10のクロック端子に正転パルス出力要求信号が入力され、データ入力端子にはプルアップ電源が接続されている。このため、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力されたときに、前段のDFF10は、データ出力端子からハイレベルの信号を出力する。前段のDFF10のデータ出力端子は、後段のDFF11のデータ入力端子に接続され、DFF11のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されている。従って、前段のDFF10の出力信号がハイレベルに変化すると、クロック信号CLKに同期して、後段のDFF11の出力信号もローレベルからハイレベルに変化する。上述したように、このハイレベルの信号が正転出力許可回路29のNOR3に入力されることにより、正転出力許可回路29において、正転パルス出力要求信号の出力が禁止される。
正転パルスタイミング調整回路37に、正転待機時間リセット信号TFPWTRが入力されると、その正転待機時間リセット信号TFPWTRは、論理積回路AND8を介してDFF10のリセット端子に与えられる。このため、DFF10がリセットされ、そのデータ出力端子から出力される信号レベルがハイレベルからローレベルに変化する。すると、後段のDFF11もクロック信号CLKに同期して、ローレベルの信号を出力するようになる。このローレベルの信号が、タイマ起動/リセット回路34に入力されることにより、タイマ起動/リセット回路34の出力信号のレベルは、ローレベルからハイレベルに変化し、タイマ13に対するリセット信号を形成する。以下、図5を参照して、詳しく説明する。
正転パルスタイミング調整回路37の出力は、タイマ起動/リセット回路34の否定論理和回路NOR5に入力されている。NOR5のもう一方の入力は、インバータINV7を介しての逆転出力要求信号保持回路28の出力信号である。また、正転出力要求信号保持回路27の出力信号が、インバータINV8に入力されるとともに、DフリップフロップDFF15のデータ入力端子に接続されている。DFF15のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されているので、DFF15は、クロック信号CLKに同期して、データ入力端子に入力された信号レベルを、データ出力端子から出力する。INV8とDFF15のデータ出力端子は、否定論理積回路NAND6に接続されている。従って、DFF5がリセットされ、その出力信号のレベルがハイレベルからローレベルに切替わったときに、DFF15の出力がクロック信号CLKに同期してローレベルに切替わるまでの間、NAND6は、ローレベルの信号を出力する。
正転待機時間リセット信号TFPWTRによりDFF5の出力がハイレベルからローレベルに切替わった時点、すなわち、正転パルスタイミング調整回路37の前段のDFF10の出力がハイレベルからローレベルに切替わった時点では、後段のDFF11は、まだハイレベルの信号を出力している。このため、NOR5の出力信号のレベルは、ローレベルとなる。NOR5とNAND6との出力は論理和回路OR4に入力されている。このため、OR4は、正転待機時間リセット信号TFPWTRによりDFF5の出力がハイレベルからローレベルに切替わったときから、クロック信号CLKに同期してDFF11,DFF15の出力信号がローレベルとなるまでの時間の間だけローレベルの信号を出力する。このOR4から出力されるローレベルの信号により、NAND8の出力信号は、ローレベルからハイレベルに変化する。このローレベルからハイレベルへの立ち上り信号が、タイマ13のリセット信号となり、タイマ13のカウント動作をリセットする。
本実施形態では、正転出力要求信号保持回路27のDFF5は、後述する第2回転方向偶数回切替り判定回路36により、正転パルスの出力終了後以外のタイミングでリセットされる場合がある。そのため、正転パルスタイミング調整回路37からの信号も利用することで、正転パルスの出力が終了し、さらに、その時点から少なくとも第1正転待機時間が経過した時点で、タイマ13のリセット信号を出力するようにしているのである。
このようにして、正転パルス出力回路31から正転パルス信号の出力が終了し、さらに少なくとも第1の正転待機時間が経過した後、タイマ13がリセットされると、タイマ13は、正転出力要求信号保持回路27又は逆転出力要求信号保持回路28からの出力要求信号に応じて、カウント動作を再起動することが可能になる。
同様に、タイマ13は、カウント時間が逆転パルスのパルス幅に対応する逆転パルス時間となったとき、逆転パルス出力回路32に対して逆転パルスの出力を終了させるための逆転パルスリセット信号TRPWを出力する。これにより、逆転パルス出力回路32からは、予め定められた逆転パルス時間に相当するパルス幅を有する逆転パルス信号が出力される。
具体的には、図5に示すように、タイマ13は、カウント時間が逆転パルス時間となったとき、ローレベルの逆転パルスリセット信号TRPWを出力する。この逆転パルスリセット信号TRPWは、論理積回路AND9を介して、DFF12のリセット端子に接続されている。AND9のもう一方の入力には、POR信号が入力されている。従って、タイマ13がローレベルの逆転パルスリセット信号TRPWを出力することにより、DFF12のリセット端子にはローレベルのリセット信号が入力され、DFF12がリセットされる。これにより、DFF12の出力信号のレベルは、ローレベルに変化し、逆転パルス信号の出力を終了する。
タイマ13は、逆転パルス出力回路32に逆転パルスリセット信号TRPWを出力した後もカウント動作を継続する。そして、その逆転パルスリセット信号出力からのカウント時間が、設定されている第1逆転待機時間及び第2逆転待機時間となったときに、それぞれ、第1逆転待機時間カウント信号及び第2逆転待機時間カウント信号を出力する。これらの第1逆転待機時間カウント信号及び第2逆転待機時間カウント信号は、切替器43に入力される。
切替器43は、逆転パルス出力後の待機時間を終了させるための逆転待機時間リセット信号TRPWTRを、第1逆転待機時間が経過したときに出力するか、第2逆転待機時間が経過したときに出力するかを切り替えるものである。具体的には、切替器43は、ロータが逆転方向に回転している場合に、上述したチャタリング状態の発生の有無を判断する第2チャタリング判定回路41からの判定結果を示す信号に応じて、逆転待機時間リセット信号TRPWTRを出力するタイミングを、第1逆転待機時間経過時か第2の逆転待機時間経過時のいずれかに切り替える。
また、切替器43は、第1逆転待機時間が経過した後、かつ第2逆転待機時間の経過前に、後述する第2回転方向偶数回切替り判定回路36によって、正転出力要求信号保持回路27に保持されていた正転パルス出力要求信号がリセットされたとき、第2逆転待機時間の経過前であっても、逆転待機時間リセット信号TFPWTRを出力する。
これらの第2チャタリング判定回路41及び切替器43も、上述した第1チャタリング判定回路40、及び切替器42とともに、本実施形態の特徴部分に係るものであるため、詳細な構成及びその動作に関して、図8の回路図を用いて後に詳細に説明する。
逆転待機時間リセット信号TRPWTRは、逆転出力要求信号保持回路28に出力される。これにより、逆転出力要求信号保持回路28による逆転パルス出力要求信号の保持がリセットされる。
すなわち、図5に示すように、逆転待機時間リセット信号TRPWTRが論理和回路OR2及び論理積回路AND4を介して、逆転出力要求信号保持回路28のDFF6のリセット端子に接続されている。このため、タイマ13が、ローレベルの逆転待機時間リセット信号TRPWTRを出力すると、DFF6がリセットされ、DFF6による逆転パルス出力要求信号の保持が解除される。これにより、正転出力要求信号保持回路27に正転パルスの出力要求信号が保持されているときには、正転出力許可回路29により、後続回路への正転パルスの出力要求信号の出力が許可されるようになる。
なお、OR2には、後述する第1回転方向偶数回切替り判定回路35の論理積回路AND5からの出力も入力されている。このAND5は、正転出力許可回路29が正転パルス出力要求信号の出力を許可し、その後、DFF6に逆転パルス出力要求信号が保持されているとき、ハイレベルの信号を出力するものである。このAND5の出力をOR2に入力することにより、DFF6に逆転パルス出力要求信号が保持され、正転パルスの出力終了を待機しているときに、逆転待機時間リセット信号TRPWTRによってDFF6がリセットされてしまうことを防止している。
図4に示すように、逆転待機時間リセット信号TRPWTRは、逆転パルスタイミング調整回路38にも与えられる。この逆転パルスタイミング調整回路38には、逆転パルス出力回路32とともに、逆転出力許可回路30から逆転パルスの出力要求信号も与えられる。そして、逆転パルスタイミング調整回路38は、逆転パルスの出力要求信号が入力された後に、上述した第2の逆転リセット信号TRPWTRを受信すると、タイマ起動/リセット回路34に対して、タイマ13のカウント動作を停止させるためのタイマリセット信号を出力する。
具体的には、図5に示すように、逆転パルスタイミング調整回路38は、直列に接続された2つのDフリップフロップDFF13、DFF14からなり、前段のDFF13のクロック端子に逆転パルス出力要求信号が入力され、データ入力端子にはプルアップ電源が接続されている。このため、逆転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力されたときに、前段のDFF13は、データ出力端子からハイレベルの信号を出力する。前段のDFF13のデータ出力端子は、後段のDFF14のデータ入力端子に接続され、DFF14のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されている。従って、前段のDFF13の出力信号がハイレベルに変化すると、クロック信号CLKに同期して、後段のDFF14の出力信号もローレベルからハイレベルに変化する。上述したように、このハイレベルの信号が逆転出力許可回路30のNOR4に入力されることにより、逆転出力許可回路30において、逆転パルス出力要求信号の出力が禁止される。
逆転パルスタイミング調整回路38に、逆転待機時間リセット信号TRPWTRが入力されると、その逆転待機時間リセット信号TRPWTRは、論理積回路AND10を介してDFF13のリセット端子に与えられる。このため、DFF13がリセットされ、そのデータ出力端子から出力される信号レベルがハイレベルからローレベルに変化する。すると、後段のDFF14もクロック信号CLKに同期して、ローレベルの信号を出力するようになる。このローレベルの信号が、タイマ起動/リセット回路34に入力されることにより、タイマ起動/リセット回路34の出力信号のレベルは、ローレベルからハイレベルに変化し、タイマ13に対するリセット信号を形成する。
すなわち、図5に示すように、逆転パルスタイミング調整回路38の出力は、タイマ起動/リセット回路34の否定論理和回路NOR6に入力されている。NOR6のもう一方の入力は、インバータINV9を介しての正転出力要求信号保持回路27の出力信号である。また、逆転出力要求信号保持回路28の出力信号が、インバータINV10に入力されるとともに、DフリップフロップDFF16のデータ入力端子に接続されている。DFF16のクロック端子には、クロック信号CLKが入力されているので、DFF16は、クロック信号CLKに同期して、データ入力端子に入力された信号レベルを、データ出力端子から出力する。INV10とDFF16のデータ出力端子は、否定論理積回路NAND7に接続されている。従って、DFF6がリセットされ、その出力信号のレベルがハイレベルからローレベルに切替わったときに、DFF16の出力がクロック信号CLKに同期してローレベルに切替わるまでの間、NAND7は、ローレベルの信号を出力する。
逆転待機時間リセット信号TRPWTRによりDFF6の出力がハイレベルからローレベルに切替わった時点、すなわち、逆転パルスタイミング調整回路38の前段のDFF12の出力がハイレベルからローレベルに切替わった時点では、後段のDFF14は、まだハイレベルの信号を出力している。このため、NOR6の出力信号のレベルは、ローレベルとなる。NOR6とNAND7との出力は論理和回路OR5に入力される。このため、OR5は、逆転待機時間リセット信号TRPWTRによりDFF6の出力がハイレベルからローレベルに切り替わったときから、クロック信号CLKに同期してDFF14,DFF16の出力信号がローレベルとなるまでの時間の間だけローレベルの信号を出力する。このOR5から出力されるローレベルの信号により、NAND8の出力信号は、ローレベルからハイレベルに変化する。このローレベルからハイレベルへの立ち上り信号が、タイマ13のリセット信号となり、タイマ13のカウント動作をリセットする。
本実施形態では、逆転出力要求信号保持回路28のDFF6は、後述する第1回転方向偶数回切替り判定回路35により、逆転パルスの出力終了後以外のタイミングでリセットされる場合がある。そのため、逆転パルスタイミング調整回路38からの信号も利用することで、逆転パルスの出力が終了し、さらに、その時点から少なくとも第1逆転待機時間が経過した時点で、タイマ13のリセット信号を出力するようにしている。
このようにして、逆転パルス出力回路32から逆転パルス信号の出力が終了し、さらに少なくとも第1逆転待機時間が経過した後、タイマ13がリセットされることにより、タイマ13は、正転出力要求信号保持回路27又は逆転出力要求信号保持回路28からの出力要求信号に応じて、カウント動作を再起動することが可能になる。
上述したように、本実施形態では、例えば、正転パルスを出力中に、ロータの回転方向が正転方向から逆転方向に切替わったとき、その切替わり後のメインセンサ信号の変化をマスクしてしまうのではなく、そのメインセンサ信号の変化が有効エッジである場合、その有効エッジにより発生される逆転パルスの出力要求信号を、逆転出力要求信号保持回路28によって保持する。そして、タイマ13のカウント動作に基づいて、正転出力要求信号保持回路27によって保持されている正転パルスの出力要求信号がリセットされると、逆転出力許可回路30が、逆転出力要求信号保持回路28に保持された出力要求信号の逆転パルス出力回路32への出力を許可する。
従って、ロータが、正転方向から逆転方向へと回転方向を切替えたときには、正転パルス後に逆転パルスが出力される。同様に、ロータが、逆転方向から正転方向へと回転方向を切替えたときには、逆転パルス後に正転パルスが出力される。このため、ロータが短い周期で回転方向を切り替えるような回転運動をしている場合にも、出力合成回路33から、そのような回転運動状態を示す出力信号(検出信号)を出力することができる。
ただし、本実施形態では、以下に説明するような条件が成立したときには、第1及び第2回転方向偶数回切替り判定回路35,36により、出力中の正転パルス又は逆転パルスと反対の正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットする。
例えば、図4において、正転出力要求信号保持回路27が、正転パルス信号を出力するための出力要求信号を保持し、正転パルスが出力されている間に、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルス出力要求信号が保持され、さらに、正転有効エッジ判定回路25から正転パルス出力要求信号が出力された場合、ロータは、正転→逆転→正転と回転方向を切替えたことになる。このような偶数回(2回)の回転方向の切替えが、正転パルスの出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持されている間になされた場合、検出信号として出力している正転パルスと、ロータの回転方向は一致した状態となる。さらに、ロータが一旦逆転したからといって、正転パルス出力後に、逆転パルスを出力してしまうと、ロータの実際の回転運動との間に大きな時間的なずれが生じ、その後に出力すべき、正転パルス或いは逆転パルスにも時間的な遅れを生じさせてしまう。
そのため、本実施形態では、第1及び第2回転方向偶数回切替り判定回路35、36を設けている。第1回転方向偶数回切替り判定回路35は、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力された後に、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルスの出力要求信号が保持され、さらに、再度、正転有効エッジ判定回路25から正転パルス出力要求信号が出力されたことに基づいて、逆転出力要求信号保持回路28によって保持されている逆転パルス出力要求信号をリセットするためのリセット信号を出力する。すなわち、第1回転方向偶数回切替り判定回路35は、ロータが正転→逆転→正転へと2回回転方向を切替えたことを判定して、逆転出力要求信号保持回路28へリセット信号を出力する。
具体的には、図5に示すように、第1回転方向偶数回切替り判定回路35は、DフリップフロップDFF7、論理積回路AND5、及び否定論理積回路NAND4からなる。DFF7のクロック端子には、正転パルス出力要求信号が入力され、データ入力端子にはプルアップ電源が接続され、リセット端子には、DFF5と同様のリセット信号が入力されている。従って、DFF7は、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力されたときに、データ入力端子に入力されているプルアップ電源を取り込み、取り込んだ信号レベル(ハイレベル)をデータ出力端子から出力する。AND5には、DFF7の出力と、逆転出力要求信号保持回路28からの信号が入力されている。このため、正転出力許可回路29から正転パルス出力要求信号が出力され、正転パルス出力回路31から正転パルス信号が出力されている間に、逆転出力要求信号保持回路28に逆転パルス出力要求信号が保持されたときに、AND5の出力がハイレベルになる。NAND4には、AND5の出力と、正転有効エッジ判定回路25の出力とが入力されている。従って、AND5の出力がハイレベルとなっているときに、さらに、正転有効エッジ判定回路25において正転有効エッジ判定され、正転パルス出力要求信号が出力されたときに、NAND4の信号出力はローレベルとなる。
NAND4の出力は、逆転出力要求信号保持回路28のDFF6にリセット信号を与えるAND4に入力されている。このため、NAND4がローレベルの信号を出力することにより、DFF6はリセットされ、逆転パルス出力要求信号の保持を解除する。
また、第2回転方向偶数回切替り判定回路36は、逆転出力許可回路30から逆転パルス出力要求信号が出力された後に、正転出力要求信号保持回路27に正転パルスの出力要求信号が保持され、さらに、再度、逆転有効エッジ判定回路26から逆転パルスの出力要求信号が出力されたことに基づいて、正転出力要求信号保持回路27によって保持されている正転パルス出力要求信号をリセットするためのリセット信号を出力する。すなわち、第2回転方向偶数回切替り判定回路36は、ロータが逆転→正転→逆転へと2回回転方向を切替えたことを判定して、正転出力要求信号保持回路27へリセット信号を出力する。
具体的には、図5に示すように、第2回転方向偶数回切替り判定回路36は、DフリップフロップDFF8、論理積回路AND6、及び否定論理積回路NAND5からなる。DFF8のクロック端子には、正転パルス出力要求信号が入力され、データ入力端子にはプルアップ電源が接続され、リセット端子には、DFF6と同様のリセット信号が入力されている。従って、DFF8は、逆転出力許可回路30から逆転パルス出力要求信号が出力されたときに、データ入力端子に入力されているプルアップ電源を取り込み、取り込んだ信号レベルをデータ出力端子から出力する。AND6には、DFF8の出力と、正転出力要求信号保持回路27からの信号が入力されている。このため、逆転出力許可回路30から逆転パルス出力要求信号が出力され、逆転パルス出力回路32から逆転パルス信号が出力されている間に、正転出力要求信号保持回路27に正転パルス出力要求信号が保持されたときに、AND6の出力がハイレベルになる。NAND5には、AND6の出力と、逆転有効エッジ判定回路26の出力とが入力されている。従って、AND6の出力がハイレベルとなっているときに、さらに、逆転有効エッジ判定回路26から逆転パルス出力要求信号が出力されたときに、NAND5の信号出力はローレベルとなる。
NAND5の出力は、正転出力要求信号保持回路27のDFF5にリセット信号を与えるAND3に入力されている。このため、NAND5がローレベルの信号を出力することにより、DFF5はリセットされ、正転パルス出力要求信号の保持を解除する。
上述したように、本実施形態によるロジック回路20は、第1及び第2回転方向偶数回切替り判定回路35,36を備えたことにより、ロータの実際の回転運動との間の時間的なずれをおさえた正転パルス信号及び逆転パルス信号を含む検出信号を出力することが可能となる。
さらに、本実施形態では、偶数回の回転方向の切替りが生じた場合に、出力中の正転パルス信号又は逆転パルス信号と反対の、保持された正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットするので、ノイズが印加されてメインセンサ信号にチャタリングが発生した場合であっても、ノイズの影響を受けない検出信号を出力できる。これは、ノイズによるチャタリングが発生しても、メインセンサ信号は、ノイズの消滅により最終的にもとの状態に戻り、ロジック回路20では、それが、連続して偶数回回転方向が切替わったとみなされるためである。
図6は、本実施形態の信号処理回路10により出力される検出信号の一例を示す波形図である。図6には、正転方向に回転していたロータが、短い周期で、回転方向を繰り返し切り替える例が示されている。
図6において、ロータが正転方向に回転しているときの有効エッジの出現により、正転パルス出力要求信号が発生したことに応じて、信号処理回路10から正転パルスAが出力される。この正転パルスAの出力中に、逆転パルス出力要求信号が発生しても、すぐに逆転パルスaが出力されるのではなく、その出力要求信号は逆転出力要求信号保持回路28に保持され、正転パルスAの出力が終了し、さらに待機時間が経過するまで、逆転パルスaの出力が待機される。そして、正転パルスAの出力が終了し、さらにその出力終了から待機時間が経過したときに、逆転出力要求信号保持回路28に保持されていた逆転パルス出力要求信号に基づいて、逆転パルスaが出力される。
この逆転パルスaの出力中(逆転パルス出力終了後の待機時間も含む)に、正転パルスBの出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持され、その後、逆転パルスbの出力要求信号が発生した場合、正転出力要求信号保持回路27に保持されている正転パルスBの出力要求信号はリセットされる。これにより、検出信号とロータの実際の回転運動との間に大きな時間的なずれが生じてしまうことを防止することができる。
さらに、逆転有効エッジ判定回路26から逆転パルスbの出力要求信号が出力されても、逆転出力要求信号保持回路28は、既に逆転パルスaの出力要求信号を保持しているので、その逆転パルスaの出力要求信号をそのまま維持する。すなわち、新たな逆転パルスbの出力要求信号の発生の影響を受けることなく、いままでの出力要求信号をそのまま保持する。この場合、ロータの回転方向が逆転→正転→逆転と2回切替わっただけで、ギヤ歯の位置は変化していない。従って、逆転パルスbの出力要求信号に基づいて、あらためて逆転パルスを出力してしまうと、検出信号における逆転パルスによりギヤ歯の位置を誤って検出する虞が生じてしまうためである。
このような理由から、本実施形態では、逆転パルスaの出力中に発生した正転パルスBの出力要求信号に基づく正転パルスの出力、及び逆転パルスbの出力要求信号に基づく逆転パルスの出力をともに行なわないようにしているのである。そして、ロータが短い周期で繰り返し回転方向を切り替える限り、上述したような信号処理動作が、信号処理回路10において繰り返し実行される。
次に、本実施形態の特徴部分に係る第1及び第2チャタリング判定回路40,41、及び切替器42,43について説明する。なお、第1及び第2チャタリング判定回路40,41の回路構成は同様であり、切替器42,43の回路構成も同様であるため、第1チャタリング判定回路40及び切替器42を代表例として、回路構成及びそれによる動作を説明する。ただし、以下に説明するように、第1チャタリング判定回路40と第2チャタリング判定回路41とが、ともに正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28からの信号を入力する場合には、1つの共通のチャタリング判定回路にて、切替器42,43を切替制御することも可能である
図8は、第1チャタリング判定回路40及び切替器42の詳細な構成を示す回路図である。図8に示すように、第1チャタリング判定回路40は、論理積回路AND11とDフリップフロップDFF17とから構成される。AND11には、正転出力要求信号保持回路27からの出力信号と、逆転出力要求信号保持回路28からの出力信号とが入力されている。このため、AND11は、正転出力要求信号保持回路27に正転パルスの出力要求信号が保持され、かつ逆転出力要求信号保持回路28にも逆転パルスの出力要求信号が保持されたときに、ハイレベルの信号を出力する。逆に、AND11は、正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28の一方のみに出力要求信号が保持されていたり、いずれにも出力要求信号が保持されていないときには、ローレベルの信号を出力する。
なお、AND11に入力する信号として、正転出力要求信号保持回路27の出力信号ではなく、正転出力許可回路29からの出力信号を用いても良い。ただし、正転出力許可回路29は、パルス状の正転パルス出力要求信号を出力するだけであるため、この場合には、第1回転方向偶数回切替り判定回路35のように、正転出力許可回路29からのパルス状出力を保持するためのDフリップフロップを設け、そのDフリップフロップの出力をAND11に入力する必要がある。このように構成した場合には、AND11の出力から正転パルスの出力要求信号の発生後に逆転パルスの出力要求信号が発生したことを検出することができ、正転パルスに対する待機時間の切替条件が成立したことを確実に判別することができるため好ましい。ただし、この場合には、第1チャタリング判定回路40と第2チャタリング判定回路41とを別個に設ける必要がある。
AND11の出力は、DFF17のデータ入力端子に接続されている。DFF17のクロック端子には、クロック信号発生器12からのクロック信号CLKが入力されている。従って、DFF17は、AND11からローレベルの信号が出力されているときには、クロック信号に同期して、そのデータ出力端子からローレベルの信号を出力し、AND11からハイレベルの信号が出力されているときには、ハイレベルの信号を出力する。なお、DFF17のリセット端子には、POR信号が入力されている。
DFF17の出力信号が、第1チャタリング判定回路40の判定信号として、切替器42に与えられる。切替器42は、図8に示すように、DフリップフロップDFF18、インバータINV11、論理積回路AND12,否定論理積回路NAND9〜NAND11,及び否定論理和回路NOR8から構成されている。
例えば、図9の左部に示すように、正転有効エッジ判定がなされ、正転パルスの出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持され、逆転パルスの出力要求信号は保持されていない場合、第1チャタリング判定回路40のDFF17はローレベルの信号を出力する。すると、DFF17の出力を反転するINV11により、NAND9の一方の入力端子にはハイレベルの信号が入力される。NAND9の他方の入力端子には、第1待機時間をカウントしたときにハイレベルとなるカウンタ信号が入力されている。このカウンタ信号がNAND9に入力されると、NAND9の出力はハイレベルからローレベルに変化する。すると、NAND9の出力を一方の入力とするNAND11の出力がローレベルからハイレベルに変化し、その結果、NOR8の出力はハイレベルからローレベルに変化する。このNOR8からの出力信号が、正転待機時間リセット信号TFPWTRとして、上述した正転出力要求信号保持回路27及び正転パルスタイミング調整回路37に与えられる。これにより、正転出力要求信号保持回路27に保持されていた正転パルス出力要求信号がリセットされるとともに、カウンタ13のカウント動作が停止される。
このように、正転パルス出力要求信号のみが保持され、逆転パルス出力要求信号が保持されていないときには、正転パルス信号の出力後に、連続するパルス間の間隔を確保するための調整時間としての待機時間を、相対的に短く設定された第1正転待機時間を用いる。このため、ロータが高速で正転方向に回転している場合であっても、正転有効エッジ判定回路25により次の正転パルスの出力要求信号が出力されるまでには、第1正転待機時間が経過し、正転出力要求信号保持回路27に保持されている、正転パルス出力要求信号をリセットすることができる。このため、ロータが高速で回転している場合でも、パルス信号の欠落が生じることを防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、第1正転待機時間と正転パルス信号の出力時間との合計時間が、ロータが最高速度で正転方向に回転した場合であっても、正転パルスの出力要求信号の発生間隔よりも短くなるように設定されている。なお、当然ではあるが、ECUフィルタによる検出信号がなまされた場合でも、ECU50において正転パルスが認識できるだけの待機時間は確保することが必要である。これにより、ロータが正転方向に最高速度で回転した場合であっても、正転パルス信号が欠落することを確実に避けることができる。
例えば、ロータが車両のエンジンとともに回転するように取り付けられ、回転検出装置がエンジンの回転数を検出するものである場合、エンジンの最高回転速度を10000rpmとし、ロータには6°ピッチで、60歯のギヤ歯が形成されているとすると、正転パルス出力要求信号の発生間隔に相当する有効エッジ間時間は100μsとなる。正転パルスのパルス幅は45μsであるため、第1正転待機時間の最大許容値は55μsとなる。この最大許容値以下であって、ECUフィルタの時定数や基準電圧レベルから求められる最低待機時間以上の範囲で、第1正転待機時間を設定する。
上述したように、正転パルス信号出力後の待機時間として、第1正転待機時間が用いられる場合に、ロータが反転した際のロジック回路20の各部の動作の様子を図10を用いて説明する。
図10に示すように、正転有効エッジ判定がなされて正転パルス出力要求信号が保持されると、正転パルス信号が出力される。この正転パルスの出力時間及びその後の第1正転待機時間中に逆転パルス出力要求信号が保持されない場合、第1正転待機時間が経過した時点で、正転パルス出力要求信号の保持がリセットされる。そのため、その後、逆転パルスの出力要求信号が保持されると、その保持された時点から逆転パルス信号の出力が開始される。
次に、正転パルス出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持されている間に、逆転パルス出力要求信号が逆転出力要求信号保持回路28に保持された場合について説明する。
例えば、図9の右部に示すように、正転有効エッジ判定がなされ、正転パルスの出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持され、その後、正転パルスの出力時間及び第1正転待機時間の経過前に、逆転パルスの出力要求信号も逆転出力要求信号保持回路28に保持された場合、正転出力要求信号保持回路27及び逆転出力要求信号保持回路28はともに出力要求信号を保持する。この場合、第1チャタリング判定回路40のDFF17はハイレベルの信号を出力する。
すると、NAND9のINV11が接続された入力端子には、DFF17の出力をINV11によって反転したローレベルの信号が入力されるので、NAND9の他方の入力端子に、第1正転待機時間が経過してハイレベルのカウンタ信号が入力されても、NAND9の出力はハイレベルのまま変化しない。その結果、NAND11の出力はローレベル、NOR8の出力はハイレベルのまま維持される。従って、第1正転待機時間の経過時点では、正転待機時間リセット信号TFPWTRは出力されない。
そして、第2正転待機時間が経過して、第2正転待機時間が経過したときにハイレベルとなるカウンタ信号が出力されると、DFF17の出力及び第2正転待機時間カウント信号を入力とするNAND10の出力がハイレベルからローレベルに変化する。すると、NAND10の出力を一方の入力とするNAND11の出力がローレベルからハイレベルに変化し、その結果、NOR8の出力はハイレベルからローレベルに変化する。従って、この場合、第2正転待機時間が経過した時点で、切替器42から正転待機時間リセット信号TFPWTRが出力される。
このように本実施形態では、正転出力要求信号保持回路27と逆転出力要求信号保持回路28の両方に出力要求信号が保持されたときには、正転パルス出力後の待機時間が、第1正転待機時間よりも長い第2正転待機時間に切替られる。正転出力要求信号保持回路27と逆転出力要求信号保持回路28との両方に出力要求信号が保持されるのは、正転パルス出力要求信号と逆転パルス出力要求信号とが非常に短い間隔で発生した場合である。この場合には、ロータが短い周期で繰り返し回転方向を切り替えたり、ノイズにより、あたかもロータが短い周期で繰り返し回転方向を切り替えるようなセンサ信号が検出されたりするチャタリング状態である可能性が高い。
このようなチャタリング状態では、逆転パルスの出力要求信号の発生後に、さらに正転有効エッジ判定がなされて、正転パルスの出力要求信号の発生条件が満たされる場合も多い。従って、本実施形態では、待機時間を第1正転待機時間よりも長い第2正転待機時間に切り替えることにより、第1回転方向偶数回切替り判定回路35によってロータの回転方向が偶数回切替ったと判定される機会を増加させることができ、その結果、不要なパルス信号の出力を抑制することができる。
上述したように、正転パルス信号出力後の待機時間として、第2正転待機時間が用いられる場合に、ロータが反転した際のロジック回路20の各部の動作の様子を図11を用いて説明する。
図11に示すように、正転有効エッジ判定がなされて正転パルス出力要求信号が保持されると、正転パルス信号が出力される。この正転パルス信号の出力時間及びその後の第1正転待機時間中に逆転パルスの出力要求信号が保持された場合、正転パルス出力後の待機時間が、第1正転待機時間から第2正転待機時間に切替えられる。このため、第1正転待機時間が経過しても、正転パルス出力要求信号の保持はリセットされず、第2正転待機時間が経過するまで正転パルス出力要求信号が保持される。このため、逆転パルス出力要求信号も、正転パルスの出力後、第2正転待機時間が経過するまで保持されることになる。そして、第2正転待機時間の経過により正転パルス出力要求信号の保持がリセットされることに応じて、保持されている逆転パルス出力要求信号に基づき、逆転パルス信号の出力が開始される。
次に、正転パルス出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持されている間に、逆転パルス出力要求信号が逆転出力要求信号保持回路28に保持され、さらに、正転有効エッジ判定されて、正転パルスの出力要求信号の保持条件が成立した場合について説明する。
この場合、正転パルス出力要求信号が正転出力要求信号保持回路27に保持され、その後、正転パルスの出力時間及び第1正転待機時間の経過前に、逆転パルスの出力要求信号も逆転出力要求信号保持回路28に保持された時点で、第1チャタリング判定回路40のDFF17の出力はローレベルからハイレベルに変化する。
このDFF17の出力は、切替器42のDFF18のデータ入力端子に接続されており、DFF18のクロック端子には、第1正転待機時間カウンタ信号が接続されている。従って、DFF17がハイレベルの信号を出力している状態で第1正転待機時間が経過すると、DFF18は、DFF17によるハイレベル信号を保持して、自身のデータ出力端子からハイレベルの信号を出力する。
そして、第1正転待機時間が経過した後であって、第2正転待機時間が経過する前に、正転有効エッジ判定回路25において正転有効エッジ判定がなされ、正転パルスの出力要求信号の保持条件が成立すると、第1回転方向偶数回切替り判定回路35により、ロータが偶数回(2回)回転方向を切替えたことが判定されるので、逆転出力要求信号保持回路28における逆転パルスの出力要求信号がリセットされる。すると、AND11の信号レベルが、ハイレベルからローレベルに変化し、これに伴いDFF17の出力レベルもハイレベルからローレベルに変化する。
ここで、AND12には、DFF17の出力がINV11を介して入力されるとともに、DFF18の出力が入力されている。このため、DFF17の出力レベルがローレベルに変化したとき、AND12の入力信号のレベルはともにハイレベルとなり、AND12からハイレベルの信号が出力される。これにより、NOR8から出力される信号のレベルはハイレベルからローレベルに変化する。従って、この場合、第2正転待機時間の経過前であっても、逆転パルス出力要求信号の保持がリセットされた時点で、切替器42から正転待機時間リセット信号TFPWTRが出力される。
第1回転方向偶数回切替り判定回路35が、出力を待機している逆転パルス出力要求信号をリセットした場合、実際にチャタリングが発生して、そのチャタリングによる不要パルスの出力を抑制するとの目的を達成できた状態となる。このため、それ以上、待機時間を継続する必要性は乏しいので、第2正転待機時間の経過前であっても、正転待機時間リセット信号TFPWTRを出力させて、出力が終了した正転パルス信号の出力要求信号をリセットする。また、このようにすれば、リセット後のいずれのタイミングで、正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号の発生条件が成立しても、その出力要求信号を保持することが可能になる。
なお、DFF18は、第1正転時間経過時点で、DFF17の出力を保持するので、第1正転時間経過前に、第1回転方向偶数回切替り判定回路35により逆転パルス出力要求信号がリセットされ、第1正転時間経過時点で、DFF17の出力レベルがローレベルとなっている場合、第1正転時間経過時に正転待機時間リセット信号が出力されることになる。
上述したように、正転パルス信号出力後の待機時間として、第1正転待機時間と第2正転待機時間との中間的な待機時間が用いられる場合の、ロジック回路20の各部の動作の様子を図12を用いて説明する。
図12に示すように、正転有効エッジ判定がなされて正転パルス出力要求信号が保持されると、正転パルス信号が出力される。この正転パルス信号の出力時間及びその後の第1正転待機時間中に逆転パルスの出力要求信号が保持された場合、正転パルス出力後の待機時間が、第1正転待機時間から第2正転待機時間に切り替えられる。このため、第1正転待機時間が経過しても、正転パルス出力要求信号の保持はリセットされない。しかしながら、第1正転時間経過後であって、第2正転時間経過前に、新たな正転有効エッジ判定がなされ、正転パルス出力要求信号の保持条件が成立した場合には、逆転パルス出力要求信号の保持がキャンセルされる。そのため、その時点で、正転待機時間リセット信号TFPWTRが出力され、正転待機時間は終了する。
なお、上述したように、第1チャタリング判定回路40と第2チャタリング判定回路41の構成は同様であり、切替器42と切替器43との構成も同様であるが、正転パルス信号の出力後の待機時間と、逆転パルス信号の出力後の待機時間とは異なる時間に設定しても良い。
例えば、ロータが車両のエンジンとともに回転するように取り付けられ、回転検出装置がエンジンの回転数を検出するものである場合、エンジンが正転方向に回転する場合の最高回転速度は、エンジンの停止時等にエンジンが逆転方向に回転する場合の最高回転速度よりも明らかに低くなる。
例えば、エンジンが逆転方向に回転する場合の最高回転速度は、せいぜい3000rpm程度である。この場合、ロータには6°ピッチで、60歯のギヤ歯が形成されているとすると、逆転パルス出力要求信号の発生間隔に相当する有効エッジ間時間は333μsとなる。逆転パルスのパルス幅は180μsであるため、第1逆転待機時間の最大許容値は153μsとなる。この最大許容値以下であって、ECUフィルタの時定数や基準電圧レベルから求められる最低待機時間以上の範囲で、第1逆転待機時間を設定する。
このように、ロータが正転方向に回転したときの最高回転速度が、逆転方向に回転したときの最高回転速度よりも高いものである場合、正転パルス信号のパルス幅が、逆転パルス信号のパルス幅よりも短く、かつ、正転パルス信号の出力後の第1及び第2正転待機時間が、それぞれ、逆転パルス信号出力後の第1及び第2逆転待機時間以下に設定されることが好ましい。これにより、正転パルス信号及び逆転パルス信号のパルス幅、及び各待機時間に関して、それぞれの回転方向の速度に適した時間とすることができる。
さらに、実際の車両において、エンジンが逆転方向に回転している状態が発生した場合、エンジンは、エンジン制御装置により停止制御が行なわれている状態である。この場合、制御を行なう上で、エンジン制御装置は、実際にエンジンが逆転方向に回転しているのかを各種のセンサ信号に基づいて確認する必要がある。逆転方向における待機時間である第1逆転待機時間及び第2逆転待機時間を、正転方向における第1正転待機時間及び第2制定待機時間以上に設定すれば、エンジン制御装置において、上述した確認処理のための時間を確保しやすくなるといったメリットもある。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができる。
例えば、上述した実施形態では、回転検出装置における各種の信号処理を、ロジック回路を用いて実現する例について説明したが、その信号処理は、ECUにおけるソフトウエアにて実現することも可能である。
また、上述した実施形態では、カウンタ13による待機時間の計時開始時を、パルス信号の出力終了時点としたが、待機時間としては、パルス信号の出力時間分だけ増やして、パルス信号の出力と同時に計時を開始しても良い。
1 メイン磁気センサ
2 サブ磁気センサ
10 信号処理回路
11 フィルタ
12 クロック信号発生器
13 タイマ
20 ロジック回路

Claims (5)

  1. ギヤ歯が形成された回転体に対向配置された複数の磁気センサから、前記回転体の正転方向又は逆転方向への回転に伴って前記ギヤ歯の山部と谷部とが移動することにより、異なる位相を有する矩形波状の第1及び第2のセンサ信号が出力されたとき、それら第1及び第2のセンサ信号に基づいて、前記回転体の回転位置を検出するための検出信号を出力する回転検出装置の信号処理回路であって、
    前記第1及び第2のセンサ信号の位相関係に基づき、前記回転体の回転方向が、正転方向であるか、逆転方向であるかを判別する回転方向判別手段と、
    前記回転体の回転方向が正転方向であるときと、逆転方向であるときとで、一方の回転方向では、その一方の回転方向における前記山部の先端側エッジによる前記第1のセンサ信号の変化を当該一方の回転方向での有効エッジによる信号変化と定め、他方の回転方向では、その他方の回転方向における前記山部の後端側エッジによる前記第1のセンサ信号の変化を当該他方の回転方向での有効エッジによる信号変化であると定め、前記第1のセンサ信号の変化が有効エッジによるものか否かを判別する有効エッジ判別手段と、
    前記回転方向判別手段により回転方向が正転方向であることが判別され、かつ前記有効エッジ判別手段によって前記第1のセンサ信号の変化は有効エッジによるものと判別されたことを条件として、前記回転体が正転方向に回転していることを示す正転パルスの出力要求信号を保持する正転パルス出力要求保持手段と、
    前記回転方向判別手段により回転方向が逆転方向であることが判別され、かつ前記有効エッジ判別手段によって前記第1のセンサ信号の変化は有効エッジによるものと判別されたことを条件として、前記回転体が逆転方向に回転していることを示す逆転パルスの出力要求信号を保持する逆転パルス出力要求保持手段と、
    前記正転パルス出力要求保持手段と前記逆転パルス出力要求保持手段とのいずれか一方に出力要求信号が保持されたとき、その保持された出力要求信号を出力するとともに、前記正転パルス出力要求保持手段と前記逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持されたとき、一方に保持されている出力要求信号がリセットされるまで、他方に保持された出力要求信号の出力を待機する出力要求信号出力手段と、
    前記出力要求信号出力手段から出力された出力要求信号に従って、前記検出信号として、正転パルス信号又は逆転パルス信号を出力するパルス出力手段と、
    前記パルス出力手段による正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力が終了し、さらに所定の待機時間が経過した後に、前記正転パルス出力要求保持手段と前記逆転パルス出力要求保持手段との一方に保持されている、出力が終了した正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号をリセットする第1のリセット信号を出力する第1のリセット手段と、
    前記正転パルス出力要求保持手段と前記逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されている状態で、他方にも出力要求信号が保持され、さらに、一方に既に保持されている出力要求信号に関して、その出力要求信号を保持する条件が成立したとき、他方に保持されている出力要求信号をリセットする第2のリセット信号を出力する第2のリセット手段と、
    前記正転パルス出力要求保持手段と前記逆転パルス出力要求保持手段との一方に出力要求信号が保持されているときには、前記待機時間を相対的に短い第1の待機時間に設定し、前記正転パルス出力要求保持手段と前記逆転パルス出力要求保持手段との両方に出力要求信号が保持されているときには、前記待機時間を第1の待機時間よりも長い第2の待機時間に設定する待機時間変更手段と、を備えることを特徴とする回転検出装置の信号処理回路。
  2. 前記第1の待機時間の経過後であって、前記第2の待機時間の経過前に、前記第2のリセット手段が、前記正転パルス出力要求保持手段と前記逆転パルス出力要求保持手段との他方に保持されている出力要求信号をリセットした際には、前記待機時間変更手段は、前記第2リセット手段による出力要求信号のリセットに応じて、前記第2の待機時間の経過前であっても、前記第1のリセット手段から第1のリセット信号を出力させることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置の信号処理回路。
  3. 前記第1の待機時間は、当該第1の待機時間と前記正転パルス信号又は逆転パルス信号の出力時間との合計時間が、前記回転体が最高速度で正転方向又は逆転方向に回転した場合に、正転パルス又は逆転パルスの出力要求信号の発生間隔よりも短くなるように設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転検出装置の信号処理回路。
  4. 前記回転体は、正転方向に回転したときの最高速度が、逆転方向に回転したときの最高速度よりも高いものであって、前記パルス出力手段が出力する正転パルス信号のパルス幅は、逆転パルス信号のパルス幅よりも短く設定されており、前記第1リセット手段における各待機時間も、正転パルス信号に付随する第1及び第2の待機時間が、それぞれ、逆転パルス信号に付随する第1及び第2の待機時間以下に設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転検出装置の信号処理回路。
  5. 前記待機時間変更手段は、
    前記出力要求信号出力手段から前記正転パルスの出力要求信号が出力されたこと、及び前記逆転パルス出力要求保持手段に前記逆転パルスの出力要求信号が保持されたことに基づいて、前記正転パルス信号出力後の待機時間を変更する第1の待機時間変更手段と、
    前記出力要求信号出力手段から前記逆転パルスの出力要求信号が出力されたこと、及び前記正転パルス出力要求保持手段に前記正転パルスの出力要求信号が保持されたことに基づいて、前記逆転パルス信号出力後の待機時間を変更する第2の待機時間変更手段と、からなることを特徴とする請求項4に記載の回転検出装置の信号処理回路。
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