JP2010267942A - 反射保護シート及びこれを用いた半導体発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塵や埃の巻き込みや剥離を防止でき、反射効率を向上させることが可能な反射保護シートを提供する。
【解決手段】透過性保護層19と、表面に形成された光反射凹凸部16によって光を反射する反射構造層15と、反射構造層15の裏面側を保護する外層11とを設け、光反射凹凸部16の平均凹凸高さをRc、光反射凹凸部16に密着する層の厚みをd、光反射凹凸部16の凹凸の平均ピッチをp、光反射凹凸部16の最大凹凸高さをRtとした場合に、式(1)及び式(2)を満たすようにする。
Figure 2010267942

Figure 2010267942

【選択図】図2

Description

本発明は、光の回折、散乱、拡散、屈折、あるいは反射作用によって特定方向に光を偏向することで、本来は損失してしまう光を再利用することが可能な反射保護シート、及び、該反射保護シートを用いた半導体発電装置に関する。
近年、地球温暖化問題に対する関心が高まる中、二酸化炭素の排出抑制のために、種々の努力が続けられている。化石燃料の消費量の増大は、大気中の二酸化炭素の増加をもたらし、その温室効果により地球の気温が上昇して地球環境に重大な影響を及ぼす。化石燃料に代替するエネルギーとしては、種々の自然エネルギーの中でも、環境負担の少ない太陽光による発電に対する期待が高まっている。
太陽光による発電に使用される半導体発電装置は、光のエネルギーを直接電気に換える光電変換部としてpn接合を有する半導体を用いており、このpn接合を構成する半導体として一般的にはシリコンが最もよく用いられている。このような半導体発電装置に用いられる上述のシリコンには結晶系のものと非結晶のものに分けられる。
上記のような半導体からなる光電変換部上には、空気や不純物から光電変換部を保護する封止基材として、一般に透明な強化ガラス等のガラス基板が設けられている。
なお、以下では、上記光電変換部を含む少なくとも1つのセルを封止材料によって封止してパッケージ化したものを半導体発電装置と称する。
この半導体発電装置は、小片サイズのセルが複数の電極によって接続させることで構成されている。シリコン結晶系の半導体発電装置の場合、複数のセルは間隔を空けて配置され隣り合うセル間にはある程度の間隙が形成されており、さらに、この半導体発電装置の端部には、雨水などの浸食を防ぐべく、セルを配していない余白部分が数ミリから数十ミリの範囲に設けてられている。
これらの間隙及び余白部分はセルが存在しないため、これら領域に光が照射されても発電には寄与せず、光の損失に繋がってしまう。
そこで従来、上記のようなセルの間隙及び余白部分に注ぐ光の損失を改善するため、結晶系の半導体発電装置においては、裏面に配す反射保護シートを光反射材とし、光を再びセル側に戻し、前面板であるガラス板などにより全反射し、セルの受光面に再入射させ効率を上げる手法が採用されている。
また、この他、裏面に配す反射保護シート上に凹凸構造をつけ、凹凸構造上で反射した光を散乱し易くしセルの受光面に導く確率を向上させ、光利用効率を上げる構造が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
さらに、裏面の反射保護シートに凹凸をつけることにより光を散乱させるとともに、セルの両方の面が受光面となるものを使用し効率を上げる構成が提案されている(例えば特許文献3参照)。
上記のように、表面に凹凸がある光反射機能を備えた反射保護シートの製造方法としては、例えば、光反射材を基材につける際に蒸着などによりランダムな凹凸を形成したり、微粒子を含む材料により微粒子をランダムに表面に突出させることで凹凸を形成する方法がある。また、その他、樹脂により基材上に凹凸を賦形し、それらの凹凸の上に光反射材を塗布したり、光反射材料に凹凸構造を型押しする方法がある。
上記半導体発電装置においては、その裏面側で光反射を生じさせることにより発電効率を向上させることができる。
特に、薄膜系の半導体発電装置においては、裏面での再帰反射は発電の効率を向上させるための重要な要素となる。また、このような薄膜系の半導体発電装置は、蒸着などの方法により発電部を薄膜で生成するため、シリコンウェーハを使用する結晶系よりも発電部を薄く作ることができ、材料コストの面、フレキシブル性がある面で有利な構成である。
しかし、薄膜であると受光面において入射光を吸収しきることができず、透過する光成分も発生する。そのため、裏面側にリフレクターを設け再帰反射させることや、散乱によって半導体発電装置内部での光路長を長くする工夫をすることにより発電効率の向上が図られる。
また、その他のタイプの半導体発電装置においても絶縁性やバリア性を得るために、半導体発電装置にセルが配置されない余白部分を作る必要があり、この余白部分に注ぐ光の多くは発電には用いられないが、面積辺りの発電効率を向上させるためには、この余白領域に注ぐ光も有効に活用する手段が望まれている。このような場合においても、半導体発電装置の裏面に上記反射保護シートを配することにより、改善が図られている。
実開昭62‐101247号公報 特開平10‐284747号公報 特許第3670835号公報
ところで、上記のような半導体発電装置は、半導体発電装置メーカーが、外部業者から前面に配すガラス板や反射保護シート、封止材料などの各部材を取り寄せ、それらを組み立てることで製造されることが多い。
しかしながら、上記従来の反射保護シートのように、表面に凹凸が露呈する反射保護シートは、組み立て工場へ輸送される際に埃や塵を巻き込み易いといった問題がある。これら埃や塵などのゴミの付着が残留すると、部材間での剥離などのトラブルの原因となる可能性があるだけでなく、反射保護シートの凹凸間にゴミが存在するによりセルへの再集光性能を下げる可能性がある。
この点、例えば、反射保護シート表面を概ね平坦に保ち、反射保護シートの外部に凹凸形状が露呈しないように、その内部に光反射性を有する凹凸形状を付与することにより、半導体発電装置の効率を向上させる手法が考えられる。
このように、反射保護シートの内部に光反射性を有する凹凸形状を付与する方法としては、光反射性を有する凹凸形状が付与された層を含む複数の層を貼りあわせたり、凹凸形状にコーティング等を埋設して、凹凸形状を平坦にする方法が挙げられる。
ところが、凹凸形状の平均高さが大きい場合、上記貼り合わせにおいて気泡等を内部に挟むことで密着性が劣化し易くなり、熱等の影響による反りに伴って凹凸形状が形成されている面の一部が剥離するという問題がある。
また、上記コーティングでは凹凸を充分に埋め切ることができず、凹凸形状に追随した形状が表面に発生し易くなることにより、埃や塵の巻き込みが発生し易いと言う問題がある。
このように剥離が生じたり、塵や埃を巻き込んでしまうと、反射保護シートの反射特性が低下し、半導体発電装置の発電効率が低下してしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、塵や埃の巻き込みや剥離を防止することができ、反射効率を向上させることが可能な反射保護シート、及び、該反射保護シートを備えることにより発電効率が向上させられた半導体発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明に係る反射保護シートは、前面から光を受光して発電する半導体発電装置の背面側に配される反射保護シートであって、前記半導体発電装置を透過して前記背面から出射される光を透過させる透過性保護層と、表面又は裏面のいずれか一方の面に光反射性を有する光反射凹凸部が形成され、該光反射凹凸部によって前記透過性保護層を透過した光を前記透過性保護層に向けて反射する反射構造層と、前記反射構造層の裏面側を保護する外層とを備え、前記光反射凹凸部の平均凹凸高さをRc、前記光反射凹凸部に密着する層の厚みをd、前記光反射凹凸部の凹凸の平均ピッチをp、前記光反射凹凸部の最大凹凸高さをRtとした場合に、下記式(1)及び式(2)を満たすことを特徴としている。
Figure 2010267942
Figure 2010267942
このような特徴の反射保護シートによれば、上記(1)式が満たされることにより、反射構造層に密着する層によって光反射凹凸部の凹凸形状を十分に埋めることができる。この点、上記(1)式が満たされなければ、光反射凹凸部を充分に埋める事ができなくなり、層間剥離が生じたり、凹凸形状に追随した形状が表面に露呈してしまう。
また、光反射凹凸部が上記(2)式を満たす事により、半導体発電装置への光の反射効率を最大限に高めることができる。これにより、半導体発電装置に効率よく光を入射することができ、発電効率を向上させることができる。
また、本発明に係る反射保護シートは、前記反射構造層と前記外層との間に、水蒸気透過度が0〜0.5g/m2 のバリア層を有することを特徴としている。
このような特徴の反射保護シートによれば、バリア層が形成されることにより、半導体発電装置内部への水蒸気の透過を防止し、半導体発電装置に用いられている電極の腐食や、封止樹脂の劣化を防ぐことが可能となる。
なお、水蒸気透過度が0.5g/m2 を超えてしまうと、電極の腐食や、封止樹脂の劣化が発生する場合がある為、望ましくない。この点、水蒸気透過密度を上記範囲に設定することで、電極の腐食及び封止樹脂の劣化を確実に回避することができる。
また、当該バリア層が反射構造層と外層の間に配置されることによって、反射構造層に入射光が到達するまでの光の吸収を極力抑えることが可能となる。
一方、本発明に係る反射保護シートにおいては、前記透過性保護層と前記反射構造層との間に、水蒸気透過度が0〜0.5g/m2のバリア層を有するものであってもよい。
このような特徴の反射保護シートによれば、 バリア層が形成されることにより、半導体発電装置内部への水蒸気の透過を防止し、半導体発電装置に用いられている電極の腐食や、封止樹脂の劣化を防ぐことが可能となる。
なお、水蒸気透過度が0.5g/m2 を超えてしまうと、電極の腐食や、封止樹脂の劣化が発生する場合がある為、望ましくない。この点、水蒸気透過密度を上記範囲に設定することで、電極の腐食及び封止樹脂の劣化を確実に回避することができる。
また、当該バリア層が透過性保護層と反射構造層との間に配置されることにより、例えば反射構造層の一部に金属が用いられている場合に、半導体発電装置組み立ての際に電極が反射保護シートを貫通してしまうことにより生じる短絡の防止効果を高めることができる。
また、本発明に係る反射保護シートにおいては、前記光反射凹凸部が凹凸形状を複数配列してなり、該凹凸形状が、V字溝形状、多角錐形状、あるいは、これらの逆型形状のいずれかであることを特徴としている。
このような特徴の反射保護シートによれば、光反射効率を最大限に高めることができる。この点、例えば、光反射凹凸部の凹凸形状が高アスペクト比の非球面レンズの場合、散乱性はあるが構造による光の吸収が起こり、再帰反射率の低下を招く可能性がある。したがって、光反射凹凸部の凹凸形状を上記のようなプリズム形状とすることにより、再帰反射率の低下を防ぎ、光を効果的に半導体発電装置に反射することができる。
なお、V字溝形状とは平面に対して下に凸であるV字形状が形成されている形状であり、その逆型は、平面に対して、上に凸であるV字形状が形成されている形状のことを示している。また、多角錘形状は、平面に対して、上に凸である多角錘が形成されている構造であり、その逆型は、平面に対して下に凸である多角錘が形成されている形状のことを示している。よって、このような形状の凹凸形状が複数配列されることにより、三角プリズム形状や多角錐プリズム形状をなすことになる。
また、本発明に係る反射保護シートにおいては、前記光反射凹凸部における凹凸形状の頂部の頂角の角度が、111°から137°の範囲に設定されていることを特徴としている。
このような特徴の反射保護シートにおいては、頂角の角度を上記の角度範囲に設定することにより、半導体発電装置に用いられる封止樹脂およびガラスの屈折率を約1.5とした場合に、ガラスと空気との界面において全反射してしまうこと及び該反射光が光反射凹凸部へ入射してしまうことを防ぐことが可能となる。
一方、上記頂角の角度が137°を超える場合、ガラスと空気との界面において、全反射が発生し難くなるため再集光効率が落ちる可能性が高くなり好ましくない。また、上記頂角の角度が111°を下回る場合、光反射凹凸部で反射した光の一部が該光反射凹凸部内で衝突する可能性が高くなり、再集光効率が落ちる可能性が高くなり好ましくない。
さらに、本発明に係る反射保護シートにおいては、前記光反射凹凸部における凹凸形状の頂部の頂角の角度が、120°から135°の範囲に設定されていることが望ましい。
このような特徴の反射保護シートにおいては、頂角の角度を上記の角度範囲に設定することにより、上記同様、半導体発電装置に用いられる封止樹脂およびガラスの屈折率を約1.5とした場合に、ガラスと空気との界面において全反射してしまうこと及び該反射光が光反射凹凸部へ入射しまうことを防ぐことが可能となる。
一方、上記頂角の角度を135°を超える角度に成型しようとすると、常に安定してガラスと空気との界面において前反射する範囲の角度に形成する事が困難となり好ましくない。また、120°を下回る角度の場合、反射構造で反射した光の一部が光反射凹凸部内で衝突し、反射率が僅かながら落ちるため、再集光効率が落ちる可能性が高くなり好ましくない。
また、本発明に係る反射保護シートにおいては、前記透過性保護層に凹凸形状が形成されており、該透過性保護層の凹凸形状に沿って前記光反射凹凸部の凹凸形状が形成されており、前記透過性保護層と前記反射構造層とが密着していることを特徴としている。
このような特徴の反射保護シートにおいては、透過性保護層を例えば押し出し成形等により、凹凸形状を有する層として成形することにより、安定して同一の凹凸形状を形成することが可能となる。また、この透過性保護層の凹凸形状に沿って反射構造層の光反射凹凸部を形成することにより、反射構造層を安定して生産することが可能となる。
さらに、本発明に係る反射保護シートにおいては、前記反射構造層が、光反射性を有する光反射層から構成され、該反射構造層に前記光反射凹凸部が前記光反射層にて一体形成されていることを特徴としている。
このような特徴の反射保護シートによれば、反射構造層を上記のように形成することにより、長期間に亙って使用した場合であっても、反射構造層の劣化の影響を抑えることが可能となる。
また、本発明に係る反射保護シートにおいては、前記光反射凹凸部が、該光反射凹凸部の凹凸形状に沿って配置された反射膜を備えることを特徴としている。
このような特徴の反射保護シートによれば、光反射凹凸部の表面に反射膜を備えることで、該光反射凹凸部における光の反射効率をさらに向上させることができる。
本発明に係る半導体発電装置は、光を入射する前面板と、前記前面板を透過した光を透過する充填層と、該充填層によって固定されるとともに、前記充填層から透過した光を受光面から受光して電気に変換するセルとを備える半導体発電装置において、前記充填層の背面側に上記いずれの反射保護シートが積層されていることを特徴としている。
このような特徴の半導体発電装置においては、上記いずれかの反射保護シートを半導体発電装置に採用することによって、効率よく半導体発電装置の光電変換部に光を入射することができ、且つ良好な再現性を得ることが可能となる。
本発明の反射保護シートによれば、内部に形成された反射構造層により、効率よく半導体発電装置のセルに光を入射することができ、また、反射構造層を透過性保護層と外層との間に配置することにより、半導体発電装置の組み立てまでに発生し得る凹凸構造の変形、埃や塵の巻き込みを防ぐ事ができる。さらに、光反射凹凸部の平均凹凸高さ、前記光反射凹凸部に密着する層の厚み、光反射凹凸部の凹凸の平均ピッチ、前記光反射凹凸部の最大凹凸高さが所定の関係を維持するように凹凸形状を構成することで、層間剥離や、凹凸形状に追随した形状の表面への発生に伴う埃や塵の巻き込みを防ぐ事が可能となる。
実施形態の半導体発電装置の概略構成を示す縦断面図である。 第1実施形態の反射保護シートの概略構成を示す縦断面図である。 第2実施形態の反射保護シートの概略構成を示す縦断面図である。 第3実施形態の反射保護シートの概略構成を示す縦断面図である。 第4実施形態の反射保護シートの概略構成を示す縦断面図である。 第5実施形態の反射保護シートの概略構成を示す縦断面図である。 光反射凹凸部の凹凸形状の一例を示す斜視図である。 光反射凹凸部の凹凸形状の頂部の角度を示す断面図である。 実施例における再集光効率の測定方法の説明図である。
以下、本発明の反射保護シート及び半導体発電装置の実施の形態について添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施形態の半導体発電装置の概略構成を示す縦断面図である。図1に示すように、半導体発電装置100は、半導体発電装置本体1の背面側に反射保護シート10が積層されることで構成されている。
半導体発電装置本体1は、前面板2と、充填層3と、セル4とから構成されており、光線を受光することにより発電を行なう装置である。なお、光線としては、通常、太陽光や室内灯等の人工照明の光が採用される。
前面板2は、半導体発電装置本体1の最前面に配置されて、表面に光線が直接的に入射するものである。この前面板2は、光線透過率が高い透明な材料が用いられ、具体的には強化ガラス、PEN(ポリエチレンナフタレート)などの樹脂シートが使用されている。
また、前面板2の厚みは、強化ガラスであれば約5mm、樹脂シートであれば数十〜数百μmに設定されている。
前面板2に入射した光は充填層3へと入射する。充填層3は、前面板2の裏面側に積層されており、セル4を封止する役割を有している。この充填層3は、前面板2から入射した光線を透過させるため光線透過率が高い材料が用いられ、例えば、難燃性をもつEVA(エチレン・ビニル・アセテート)から形成されている。
充填層3を透過した光はセル4へと入射する。このセル4は、充填層3内部に複数埋設されており、光電効果より受光部に入射した光を電力へと変換する機能を有している。このセル4としては、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、薄膜シリコン型、CIGS(Cu・In・Ga・Seの化合物)系薄膜型等のものが用いられる。このような複数のセル4は、互いに電極(図示省略)により接続され、該電極によって発電した電力が外部に取り出されるようになっている。
充填層3及びセル4を透過した光は、半導体発電装置本体1の裏面に配された反射保護シート10へ入射する。この反射保護シート10は、入射した光を半導体発電装置本体1へと反射する機能を有している。
反射保護シート10で反射された光は、半導体発電装置本体1における前面板2と大気との界面等でさらに反射され、セル4の受光面に到達することで、該セル4の光電変換により電力へと変換される。これにより光利用効率の向上が図られている。
図2は、第1実施形態の反射保護シート10の概略構成を示す縦断面図である。この反射保護シート10は、外層11、第1の中間層12、バリア層13、基材14、反射構造層15、第2の中間層18、透過性保護層19が順に積層されることで構成されている。
なお、本実施形態においては、第2の中間層18、即ち、反射構造層15と透過性保護層19の間に位置する中間層18が、後述する反射構造層15における光反射凹凸部16に密着する層とされている。
外層11は、反射保護シート10における最背面側に設けられ、反射構造層15を背面側から保護する役割を有している。
この外層11は屋外に設置されることを鑑み、耐水性、紫外線に対する耐久性等の耐候性を有しているものが望ましく、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリメチルペンテン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−(ポリ)スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、リエチレンナフタレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、エポキシン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等から形成されていることが好ましい。
上述の樹脂の中でも、高い耐熱性、強度、耐候性、耐久性、水蒸気等に対するガスバリア性等を有したものとして、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、ポリ乳酸系樹脂が好ましい。
上述のポリエステル系樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。これらのポリエステル系樹脂の中でも、耐熱性、耐候性等の諸機能面及び価格面のバランスが良好なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
上述のフッ素系樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコポリマー(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等が挙げられる。これらのフッ素系樹脂の中でも、強度、耐熱性、耐候性等に優れるポリフッ化ビニル系樹脂(PVF)やテトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)が特に好ましい。
上述の環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えばa)シクロペンタジエン(及びその誘導体)、ジシクロペンタジエン(及びその誘導体)、シクロヘキサジエン(及びその誘導体)、ノルボルナジエン(及びその誘導体)等の環状ジエンを重合させてなるポリマー、b)当該環状ジエンとエチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン系モノマーの1種又は2種以上とを共重合させてなるコポリマー等が挙げられる。これらの環状ポリオレフィン系樹脂の中でも、強度、耐熱性、耐候性等に優れるシクロペンタジエン(及びその誘導体)、ジシクロペンタジエン(及びその誘導体)又はノルボルナジエン(及びその誘導体)等の環状ジエンのポリマーが特に好ましい。
なお、外層11の形成材料としては、上述の合成樹脂を1種又は2種以上混合して使用することができる。また、外層11の形成材料中には、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性等を改良、改質する目的で、種々の添加剤等を混合することができる。
この添加剤としては、例えば滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、充填剤、強化繊維、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔料等が挙げられる。上述の外層11の成形方法としては、特に限定されず、例えば押出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の公知の方法が採用される。
外層11中に紫外線安定剤又は分子鎖に紫外線安定基が結合したポリマーを含有することも可能である。この紫外線安定剤又は紫外線安定基により、紫外線で発生するラジカル、活性酸素等が不活性化され、反射保護シート10の紫外線安定性、耐候性等を向上させることができる。この紫外線安定剤又は紫外線安定基としては、紫外線に対する安定性が高いヒンダードアミン系紫外線安定剤又はヒンダードアミン系紫外線安定基が好適に用いられる。
第1の中間層12は、該中間層12が接する2つの層との密着性が良好であることが望ましく、耐久性、クッション性などの諸特性を補うために用いられ、一例としてシリコーン系樹脂等が用いられる。この中間層12を設けることで、その他の層のみでは不足する性能を補うことができる。例えば、耐久性、クッション性などを高めるためにはシリコーン系樹脂を用いる。特に屋外使用の半導体発電装置の場合、日照時の半導体発電装置100の熱上昇は著しく、樹脂材料から作製した反射保護シート10に反りが発生し、半導体発電装置100の故障を招く恐れもある。その他、高い発電効率を維持するために重要な高バリア性を有するために金属層を用いることもある。この中間層12の厚みとしては、3μmよりも小さい場合には請求項1における範囲を示す限り自然剥離は生じないものの、充分な密着力が得られない。また、10μmを超える場合、クラックが入りやすいという問題がある。また、中間層12の厚さが厚いほど、面内の厚さが不均一になりやすいため、中間層12の厚さは3〜10μmであることが望ましい。
バリア層13は、水蒸気バリア性に優れた材料であることが望ましい。具体的には、水蒸気透過度が0〜0.5g/m2 の範囲であることが望ましく、当該水蒸気透過度の範囲を満たす材料としてのアルミ箔、アルミナ、シリカ等から構成されている。
基材14は光反射構造層15を形成する材料との密着性が高い材質から形成されていることが望ましい。
反射構造層15を形成する材料は基材14との密着性が高いことが望ましい。反射構造層15に用いられる材料としては、ポリマー組成物や、金属等が挙げられる。また、反射構造層15にポリマー組成物を用いる場合、ポリマー組成物の他に例えば硬化剤、可塑剤、分散剤、各種レベリング剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、粘性改質剤、潤滑剤、光安定化剤等が適宜配合されてもよい。
上述のポリマー組成物としては、特に限定されるものではなく、例えばポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリメチルペンテン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、アクリロニトリル−(ポリ)スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、リエチレンナフタレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられ、これらのポリマーを1種又は2種以上混合して使用することができる。
上述のポリウレタン系樹脂の原料であるポリオールとしては、例えば水酸基含有不飽和単量体を含む単量体成分を重合して得られるポリオールや、水酸基過剰の条件で得られるポリエステルポリオールなどが挙げられ、これらを単体で又は2種以上混合して使用することができる。
水酸基含有不飽和単量体としては、(a)例えばアクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アリルアルコール、ホモアリルアルコール、ケイヒアルコール、クロトニルアルコール等の水酸基含有不飽和単量体、(b)例えばエチレングリコール、エチレンオキサイド、プロピレングリコール、プロピレンオキサイド、ブチレングリコール、ブチレンオキサイド、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルデカノエート、プラクセルFM−1(ダイセル化学工業株式会社製)等の2価アルコール又はエポキシ化合物と、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸との反応で得られる水酸基含有不飽和単量体などが挙げられる。これらの水酸基含有不飽和単量体から選択される1種又は2種以上を重合してポリオールを製造することができる。
また上述のポリオールは、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸シクロヘキシル、スチレン、ビニルトルエン、1−メチルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、酢酸アリル、アジピン酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、マレイン酸ジエチル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エチレン、プロピレン、イソプレン等から選択される1種又は2種以上のエチレン性不飽和単量体と、上述の(a)及び(b)から選択される水酸基含有不飽和単量体とを重合することで製造することもできる。
水酸基含有不飽和単量体を含む単量体成分を重合して得られるポリオールの数平均分子量は1000以上500000以下であり、好ましくは5000以上100000以下である。また、その水酸基価は5以上300以下、好ましくは10以上200以下、さらに好ましくは20以上150以下である。
水酸基過剰の条件で得られるポリエステルポリオールは、(c)例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノルA、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ハイドロキノンビス(ヒドロキシエチルエーテル)、トリス(ヒドロキシエチル)イソシヌレート、キシリレングリコール等の多価アルコールと、(d)例えばマレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、トリメット酸、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸等の多塩基酸とを、プロパンジオール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール中の水酸基数が前記多塩基酸のカルボキシル基数よりも多い条件で反応させて製造することができる。
上述の水酸基過剰の条件で得られるポリエステルポリオールの数平均分子量は500以上300000以下であり、好ましくは2000以上100000以下である。また、その水酸基価は5以上300以下、好ましくは10以上200以下、さらに好ましくは20以上150以下である。
当該ポリマー組成物のポリマー材料として用いられるポリオールとしては、上述のポリエステルポリオール、及び、上述の水酸基含有不飽和単量体を含む単量体成分を重合して得られ、かつ、(メタ)アクリル単位等を有するアクリルポリオールが好ましい。かかるポリエステルポリオール又はアクリルポリオールをポリマー材料とすれば耐候性が高く、反射構造層15の黄変等を抑制することができる。なお、このポリエステルポリオールとアクリルポリオールのいずれか一方を使用してもよく、両方を使用してもよい。
なお、上述のポリエステルポリオール及びアクリルポリオール中の水酸基の個数は、1分子当たり2個以上であれば特に限定されないが、固形分中の水酸基価が10以下であると架橋点数が減少し、耐溶剤性、耐水性、耐熱性、表面硬度等の被膜物性が低下する傾向がある。
また、反射構造層15を形成する材料にフィラーを含有させることによって散乱性を付与し、光線の入射角による再集光効率の影響を減少させることが可能となる。また、フィラーの含有によって耐熱性が向上させることが可能となる。フィラーに用いられる材料としては、アクリル、アクリルスチレン、酸化ケイ素、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化アルミニウム等が挙げられる。
本実施形態においては、上記材料からなる反射構造層15の表面、即ち、透過性保護層19側の面には、複数配設された凹凸形状16a上に反射膜16bが積層されてなる光反射凹凸部16が形成されている。この光反射凹凸部16は、入射してきた光を特定の方向へと反射するための構造であり、V字溝形状、多角錘形状、回折格子形状、マイクロレンズ形状、非球面レンズ形状等をなす凹凸形状16aが複数配列されて、さらにその表面に反射膜16bが積層されることで構成されている。
なお、光反射凹凸部16は、反射構造層15の表面全域にわたって形成されていてもよいし、セル4に対応する箇所にのみ形成されていてもよい。
図7(a)(b)に光反射凹凸部16の凹凸形状16aの一例を示す。光反射凹凸部16は反射構造層15の片面に設けられ、反射保護シート10に入射する光線を調光する機能がある。半導体発電装置100の種類及び設置場所にもよるが、図7(a)に示すような四角錐型、図7(b)に示すV字溝型等が効果的な形状の例として挙げられる。
また、主に半導体発電装置100の光源となる太陽光は半導体発電装置1から無限遠に位置する光源に近似されるので、太陽光は、半導体発電装置1が設置されるような屋上、屋根などでは平行光として半導体発電装置1へ入射することになる。なお、全てが平行光ということではなく、周辺物に当たり反射する散乱光も存在するが、大部分が平行光として入射する。このような平行光の調光には、平面をもつプリズム形状が有効である。
なお、凹凸形状16aが、V字溝形状や多角錐形状の他、これらの逆型形状をなしていてもよい。ここで、V字溝形状とは平面に対して下に凸であるV字形状が形成されている形状であり、その逆型は、平面に対して、上に凸であるV字形状が形成されている形状のことを示している。また、また、四角錘形状は、平面に対して、上に凸である多角錘が形成されている構造であり、その逆型は、平面に対して下に凸である多角錘が形成されている形状のことを示している。このような四角錐形状の応用例として、凹凸形状16aがそれぞれ五角錐、六角錐、あるいは三角錐等の多角錐形状をなしていてもよいし、円錐形状をなしていてもよい。
図8は、光反射凹凸部16の凹凸形状16aがV字溝形状、多角錐形状、あるいはこれらの逆型をなす場合の頂角θを示す側面図である。この凹凸形状16aの頂角θは、凹凸形状16aを形成する2つの対向する側面にそれぞれ平行な直線L1およびL2に挟まれる角度を指す。このような凹凸形状16aをなす場合においては、上記頂角θが111°から137°の範囲、好ましくは120°から135°の範囲に設定されている。
反射構造層15に形成された複数の凹凸形状16aの形成方法としては、プラスチック原料をスクリュまたはプランジャで加熱シリンダ内で送り込み、加熱流動化させ、先端のダイを通過させて形を与え、これを水または空気で冷却固化させて、長尺品を作る押出成形法がある。
また、凹凸形状16aの他の形成方法しては、例えば樹脂等に電子ビームによってレリーフパターンを描画、或いはバイト切削等によりレリーフパターンを形成し、このように形成したレリーフパターンを、電鋳によって金属版に起こすなどして原版を作製し、その原版からエンボス成形法でパターンを転写することで、大量にレリーフパターンを複製できる。また、エンボス成形法で転写する代わりに、紫外線硬化樹脂を用いる成形法によってパターンを転写してもよい。
なお、本実施形態においては、反射構造層15において光反射凹凸部16が形成されている面が、表面、即ち、透過性保護層19側の面とされているが、これに代えて、光反射凹凸部16が形成されている面が、裏面、即ち、外層11側の面であってもよい。
そして、上述のように本実施形態の反射構造層15の光反射凹凸部16においては、上記凹凸形状16aの表面に、その形状に沿うようにして反射膜16bが配設されている。これにより、反射構造層15の表面は、凹凸形状16aの形状に応じた凹凸をなすことになる。
この反射膜16bは入射してきた光を反射する機能を有する層である。反射膜16bに用いられる材料としては、反射性を有しかつ蒸着が可能であれば特に限定されるものではなく、例えばアルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、プラチナ(Pt)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)等の金属や、これらの合金等が挙げられる。また、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の高屈折率材料を含んでも良い。中でも、アルミニウムは紫外、可視、近赤外領域において、反射率が高く、表面に酸化皮膜を生成することにより、内部の侵食を防ぐことが可能となる。また、高い水蒸気バリア性を有するという利点がある。また、銀は可視、近赤外領域においてアルミニウムと比較しても反射率が高いという利点がある。また、金は可視領域の短波長側に吸収があるものの、600nm以上の波長においてはアルミニウムよりも反射率が高い。さらに、これら3種の金属は非常に侵食されにくいという利点があるため、反射膜16bに用いる材料として望ましい。
反射膜16bを形成する際には、凹凸形状16aに沿って金属を蒸着することで形成される。この反射膜16bの蒸着手段としては、凹凸形状16aに収縮、黄変等の劣化を招来することなく金属が蒸着できれば特に限定されるものではなく、(a)真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法;PVD法)、(b)プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法;CVD法)が採用される。これらの蒸着法の中でも、生産性が高く良質な反射層4が形成できる真空蒸着法やイオンプレーティング法が好ましい。
なお、反射膜16bは、単層構造でもよく、2層以上の多層構造でもよい。このように反射膜16bを多層構造とすることで、蒸着の際に懸かる熱負担の軽減により凹凸形状16aの劣化が低減され、さらに凹凸形状16aと反射膜16bとの密着性等を改善することができる。このとき、金属膜の上に酸化金属層を設けても良い。また、上述の物理気相成長法及び化学気相成長法における蒸着条件は、反射構造層15や基材14の樹脂種類、反射膜16bの厚み等に応じて適宜設計される。
反射膜16bの厚みの下限としては、10nmが好ましく、20nmが特に好ましい。一方、反射膜16bの厚みの上限としては、200nmが好ましく、100nmが特に好ましい。反射膜16bの厚みが10nm下限より小さいと、反射膜16bに入射する光を十分に反射することができない。また、20nm以上の厚みであっても、反射膜16bで反射される光は増えないため、20nmであれば十分な厚みといえる。一方、反射膜16bの厚みが200nmの上限を超えると、反射膜16bに目視でも確認できるクラックが発生し、100nm以下であれば、目視で確認できないようなクラックも発生しない。
また、反射膜16bの外面には、トップコート処理を施すとよい。このように反射膜16bの外面にトップコート処理を施すことで、該反射膜16bが封止及び保護され、経年劣化を抑えることが可能となる。
上述のトップコート処理に用いるトップコート剤としては、例えばポリエステル系トップコート剤、ポリアミド系トップコート剤、ポリウレタン系トップコート剤、エポキシ系トップコート剤、フェノール系トップコート剤、(メタ)アクリル系トップコート剤、ポリ酢酸ビニル系トップコート剤、ポリエチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系トップコート剤、セルロース系トップコート剤などが挙げられる。かかるトップコート剤の中でも、反射膜16bとの接着強度が高く、反射膜16bの表面保護、欠陥の封止等に寄与するポリエステル系トップコート剤が特に好ましい。
上述のトップコート剤のコーティング量(固形分換算)は、3g/m2 以上、7g/m2 以下が好ましい。トップコート剤のコーティング量が3g/m2 より小さいと、反射膜16bを封止及び保護する効果が小さくなるおそれがある。一方、当該トップコート剤のコーティング量が上7g/m2 を超えても、上述の反射膜16bの封止及び保護効果があまり増大せず、かえって反射保護シート10の厚みが増大してしまう。
また、トップコート剤に還元性を有する材料を用いることにより、反射膜16bの表面に酸化物が発生した際にも還元できる為望ましい。還元性を有する材料の例としては、カルボン酸基或いはイミダゾール環を有する材料が挙げられる。
なお、上述のトップコート剤中には、密接着性向上のためのシランカップリング剤、耐候性等を向上させるための紫外線吸収剤、耐熱性等を向上させるための無機フィラー等の各種添加剤を適宜混合することができる。かかる添加剤の混合量としては、添加剤の効果発現とトップコート剤の機能阻害とのバランスから0.1重量%以上10重量%以下が好ましい。上述の添加剤が、0.1重量%未満では、密接着性、耐候性、耐熱性が十分に得られず、10重量%より多いと、トップコート剤の機能を阻害してしまう。
反射保護シート10において、反射膜16bを用いる場合にはその密接着性等を向上させるため、反射膜16bの蒸着対象面である反射構造層15の光反射凹凸部16の表面に表面処理を施すとよい。このような表面処理としては、例えば(a)コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いた酸化処理、及び(b)プライマーコート処理、アンダーコート処理、アンカーコート処理、蒸着アンカーコート処理などが挙げられる。これらの表面処理の中でも、凹凸形状16aとの接着強度が向上し、緻密かつ均一な反射膜16bの形成に寄与するコロナ放電処理及びアンカーコート処理が好ましい。
上述のアンカーコート処理に用いるアンカーコート剤としては、例えばポリエステル系アンカーコート剤、ポリアミド系アンカーコート剤、ポリウレタン系アンカーコート剤、エポキシ系アンカーコート剤、フェノール系アンカーコート剤、(メタ)アクリル系アンカーコート剤、ポリ酢酸ビニル系アンカーコート剤、ポリエチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系アンカーコート剤、セルロース系アンカーコート剤などが挙げられる。これらのアンカーコート剤の中でも、反射膜16bの接着強度をより向上することができるポリエステル系アンカーコート剤が特に好ましい。
上述のアンカーコート剤のコーティング量(固形分換算)は、1g/m2 以上、3g/m2 以下が好ましい。アンカーコート剤のコーティング量が1g/m2 より少ないと、反射膜16bの密着性向上効果が小さくなる。一方、当該アンカーコート剤のコーティング量が3g/m2 より多いと、反射保護シート10の強度、耐久性等が低下するおそれがある。
なお、上述のアンカーコート剤中には、密接着性向上のためのシランカップリング剤、ブロッキングを防止するためのブロッキング防止剤、耐候性等を向上させるための紫外線吸収剤等の各種添加剤を適宜混合することができる。
ここで、上記のような反射構造層15においては、光反射凹凸部16の凹凸形状16aの平均ピッチをp、光反射凹凸部16の最大高さ、即ち、凹凸形状16aの凸部と凹部との厚み方向の差の最大値をRtとした際に、
Figure 2010267942

の関係が成立するように、光反射凹凸部16の形状が決定されている。
第2の中間層18は、該中間層18が接する2つの層との密着性が良好であることが望ましく、上記第1の中間層12と同様の材料から形成されている。この第2の中間層18は、光反射凹凸部16の形状に沿うようにして、光反射凹凸部17に密着するように積層されている。したがって、第2の中間層18の反射構造層15側の面は、光反射凹凸部16の凹凸形状16aに応じた凹凸をなすことになる。
また、反射膜16bに前述のトップコート処理が施されていない場合、中間層18と反射膜16bが接する為、中間層18に用いる材料には還元性を有する材料を添加すると、反射膜16bの表面に酸化物が発生した際にも還元できる為望ましい。還元性を有する材料の例としては、カルボン酸基或いはイミダゾール環を有する材料が挙げられる。
ここで、光反射凹凸部16に密着する層である第2の中間層18の厚み、即ち、該中間層18の透過性保護層19側の面と反射構造層15側の面の凸部頂点との距離をdとし、光反射凹凸部16の平均凹凸高さをRcとした際に、本実施形態においては、
Figure 2010267942
の関係が成立するように、光反射凹凸部16の形状及び中間層18の形状が決定されている。また中間層18の厚みとしては、3μmよりも小さい場合には請求項1における範囲を示す限り自然剥離は生じないものの、充分な密着力が得られない。また、10μmを超える場合、クラックが入りやすいという問題がある。また、中間層18の厚さが厚いほど、面内の厚さが不均一になりやすい。また、本構成の様に、中間層18が反射構造層15よりも透過性保護層19側に位置する構成の場合には透過率の減少に伴う効率の低下が発生するため、中間層18の厚さは3〜10μmであることが望ましい。
透過性保護層19は耐熱、耐湿性、電気的特性(特に全面耐電圧)機械的特性が優れていることが望ましい。具体的にはフッ素樹脂フィルム、フッ素樹脂塗膜、電気絶縁用PETなどが挙げられる。また、透過性保護層19の厚みに関しては、電気絶縁性とコストの観点から、180μmから350μmであることが望ましい。
以上のような反射保護シート16を作製する方法の例としては、基材14上にバリア層13を蒸着等により形成し、バリア層13が形成された面と反対側の面に、金属版を用いたUV成形法により凹凸形状16aを成形するとともに蒸着等により反射膜16bを形成した光反射凹凸部16を有する反射構造層15を積層する。その後、反射膜16bと透過性保護層19を第2の中間層18を介して接着し、バリア層13と外層11を第1の中間層12を用いて接着する。
このようにして、本実施の形態の反射保護シート10は、光透過性を有し一方の面が光入射面とされ他方の面が光出射面とされた透過性保護層19と、光出射面側に設けられ光出射面から出射した光を透過性保護層19に向けて反射する反射機能を有する反射構造層15と、反射構造層15裏面側から保護する外層6とを有している。
そして、反射構造層15には、その表面又は裏面のいずれか一方に光反射凹凸部16が設けられ、該光反射凹凸部16は、凹凸形状16a上に反射膜16bが配設されることで構成されている。
以上のような構成の反射保護シート10を有する半導体発電装置100においては半導体発電装置本体1の充填層3及びセル4を透過した光は、該半導体発電装置本体1の裏面に配された反射保護シート10へ入射する。そして、反射保護シート10に入射した光は、透過性保護層19及び第2の中間層18を透過して、反射構造層15の表面の光反射凹凸部16によって、半導体発電装置100側に反射される。そして、半導体発電装置本体1内に再帰させられた光はセル4に受光されることで発電に寄与し、光の利用効率の向上が図られる。
本実施形態の反射保護シートによれば、上記(1)式が満たされることにより、反射構造層15に密着する層である第2の中間層18によって光反射凹凸部16を十分に埋めることができる。この点、上記(1)式が満たされなければ、光反射凹凸部16を充分に埋める事ができなくなり、層間剥離が生じたり、凹凸形状に追随した形状が表面に露呈してしまう。したがって、上記(1)式が満たされることにより、層間剥離や塵や埃の巻き込みを防止することが可能となる。
また、光反射凹凸部16が上記(2)式を満たす事により、半導体発電装置本体1への光の反射効率を最大限に高めることができる。これにより、半導体発電装置本体1に効率よく光を入射することができ、発電効率を向上させることができる。
さらに、反射構造層15と前記外層11との間に、水蒸気透過度が0〜0.5g/m2のバリア層が設けられているため、反射保護シート10が背面側に配設される半導体発電装置本体1内部への水蒸気の透過を防止して、半導体発電装置本体1に用いられている電極の腐食や、封止樹脂の劣化を防ぐことが可能となる。
なお、水蒸気透過度が0.5g/m2 を超えてしまうと、電極の腐食や、封止樹脂の劣化が発生する場合がある為、望ましくない。この点、水蒸気透過密度を上記範囲に設定することで、電極の腐食及び封止樹脂の劣化を確実に回避することができる。
さらに、当該バリア層13が反射構造層15と外層11の間に配置されることによって、反射構造層15に入射光が到達するまでの光の吸収を極力抑えることが可能となる。
また、反射保護シート10において、光反射凹凸部16の凹凸形状16aがV字溝形状、多角錐形状、あるいは、これらの逆型形状のいずれかをなす場合には、光反射効率を最大限に高めることができる。この点、例えば、光反射凹凸部16の凹凸形状16aが高アスペクト比の非球面レンズの場合、散乱性はあるが構造による光の吸収が起こり、再帰反射率の低下を招く可能性がある。したがって、光反射凹凸部16の凹凸形状16aを上記のような形状とすることにより、再帰反射率の低下を防ぎ、光を効果的に半導体発電装置に反射することができる。
また、反射保護シート10においては、光反射凹凸部16における凹凸形状16aの頂部の頂角の角度θが111°から137°の範囲に設定されている場合には、半導体発電装置1に用いられる封止樹脂およびガラスの屈折率を約1.5とした場合に、ガラスと空気との界面において全反射してしまうこと及び該反射光が光反射凹凸部へ入射してしまうことを防ぐことが可能となる。一方、上記頂角θが137°を超える場合、ガラスと空気との界面において、全反射が発生し難くなるため再集光効率が落ちる可能性が高くなり好ましくない。また、上記頂角θが111°を下回る場合、光反射凹凸部16で反射した光の一部が該光反射凹凸部16内で衝突する可能性が高くなり、再集光効率が落ちる可能性が高くなり好ましくない。
さらに、本光反射凹凸部16における凹凸形状16aの頂部の頂角の角度θが、120°から135°の範囲に設定されている場合には、安定してガラスと空気との界面において全反射する範囲の角度に形成することができるとともに、反射構造で反射した光の一部が光反射凹凸部16内で衝突することがないため、反射率が落ちることがなく、再集光効率を高く維持することができる。
また、光反射凹凸部16に、その凹凸形状16aに沿って配置された反射膜16bが配設されているため、光反射凹凸部16における光の反射効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態の半導体発電装置100によれば、上記反射保護シート10を備えているため、効率よく半導体発電装置本体1のセル4に光を入射することができ、且つ良好な再現性を得ることが可能となる。
次に、第2の実施形態の反射保護シート20について図3を用いて説明する。図3は、第2実施形態の反射保護シート20の概略構成を示す縦断面図である。この第2の実施形態の反射保護シート20における反射構造層25は、その光反射凹凸部26が凹凸形状26aのみから構成されており、即ち、第1実施形態の反射保護シート10における反射構造層15から反射膜16bを除去した構成をなしている。なお、反射保護シート20において、第1実施形態の反射保護シート10と同一の構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
また、本実施形態構成においても第1実施形態と同様、反射構造層25と透過性保護層19の間に位置する第2の中間層18が、光反射凹凸部26に密着する層とされている。
このように反射膜16bが設けられていない第2実施形態の反射保護シート20においては、反射構造層25の材料自体に反射性が付与されていることが望ましい。具体的には、反射構造層25を形成する材料へのフィラー、顔料などの混合や、金属材料などの反射性を有する材料を用いる方法等が挙げられる。
すなわち、本例では、反射構造層25は、光反射性を有する光反射層から構成され、光反射凹凸部26は、該光反射層の表面に一体に形成されている。
反射構造層25を形成する材料中にフィラーを混合する場合、反射構造層25の耐熱性を向上させることができ、かつ、屈折率がポリマー組成物と大きく異なるものを用いることが望ましい。これによって、光を反射させることができる。このフィラーを構成する無機物としては、特に限定されるものではなく、無機酸化物が好ましい。この無機酸化物は、酸化ケイ素等や、硫化亜鉛等の金属化合物を用いることもできるが特に、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物が望ましい。また酸化ケイ素の中空粒子を用いることもできる。このうち、酸化チタンは、屈折率が高く、分散性も得られ易いため好ましい。また、フィラーの形状は、球状、針状、板状、鱗片状、破砕状等の任意の粒子形状でよく、特に限定されない。
フィラーの平均粒子径の下限としては、0.1μmが好ましく、上限としては30μmが好ましい。平均粒子径が0.1μmより小さいと光を十分に反射しない。また、平均粒子径が30μmより大きいと成型性が悪い。
フィラーのポリマー組成物100部に対する配合量の下限としては固形分換算で30部が好ましい。一方、フィラーの上述の配合量の上限としては100部が好ましい。これは、フィラーの配合量が30部より少ないと光を十分に反射することができない為である。逆に、配合量が上述の範囲を越えると、成型性が悪い。
上述のフィラーとしては、その表面に有機ポリマーが固定されたものを用いるとよい。このように有機ポリマー固定のフィラーを用いることで、ポリマー組成物での分散性やポリマー組成物との親和性の向上が図られる。この有機ポリマーについては、その分子量、形状、組成、官能基の有無等に関して特に限定はなく、任意の有機ポリマーを使用することができる。また有機ポリマーの形状については、直鎖状、分枝状、架橋構造等の任意の形状のものを使用することができる。
上述の有機ポリマーを構成する具体的な樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルおよびこれらの共重合体やアミノ基、エポキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の官能基で一部変性した樹脂等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリル−スチレン系樹脂、(メタ)アクリル−ポリエステル系樹脂等の(メタ)アクリル単位を含む有機ポリマーを必須成分とするものが被膜形成能を有し好適である。他方、上述のポリマー組成物と相溶性を有する樹脂が好ましく、従って構造層3を形成する材料と同じ組成であるものが最も好ましい。
上述の反射構造層25を形成する材料としては、シクロアルキル基を有するポリオールが好ましい。ポリマー組成物としてのポリオール中にシクロアルキル基を導入することで、ポリマー組成物の撥水性、耐水性等の疎水性が高くなり、高温高湿条件下での構造層10耐撓み性、寸法安定性等が改善される。また、反射構造層25の耐候性、硬度、肉持感、耐溶剤性等の塗膜基本性能が向上する。さらに、表面に有機ポリマーが固定されたフィラーとの親和性及びフィラーの分散性がさらに良好になる。
また、ポリマー組成物中には硬化剤としてイソシアネートを含有するとよい。このようにポリマー組成物中にイソシアネート硬化剤を含有することで、より一層強固な架橋構造となり、反射構造層25の被膜物性がさらに向上する。このイソシアネートとしては上述の多官能イソシアネート化合物と同様の物質が用いられる。中でも、被膜の黄変色を防止する脂肪族系イソシアネートが好ましい。
なお、フィラーは、内部に有機ポリマーを包含していてもよい。このことにより、フィラーのコアである無機物に適度な軟度および靱性を付与することができる。
上述の有機ポリマーにはアルコキシ基を含有するものを用いるとよく、その含有量は特に限定されないが、フィラー1g当たり0.01mmol以上50mmol以下が好ましい。アルコキシ基により、ポリマー組成物との親和性や、ポリマー組成物中での分散性を向上させることができる。
上述のアルコキシ基は、微粒子骨格を形成する金属元素に結合したRO基を示す。このRは置換されていてもよいアルキル基であり、微粒子中のRO基は同一であっても異なっていてもよい。Rの具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル等が挙げられる。フィラーを構成する金属と同一の金属アルコキシ基を用いるのが好ましく、フィラーがコロイダルシリカである場合には、シリコンを金属とするアルコキシ基を用いるのが好ましい。
有機ポリマーを固定したフィラーの有機ポリマーの含有率については、特に制限されないが、フィラーを基準にして0.5質量%以上50質量%以下が好ましい。
また、上記のような反射構造層25においても第1の実施形態と同様、光反射凹凸部26の凹凸形状26aの平均ピッチをp、光反射凹凸部26の最大高さ、即ち、凹凸形状26aの凸部と凹部との厚み方向の差の最大値をRtとした際に、
Figure 2010267942

の関係が成立するように、光反射凹凸部26の形状が決定されている。
また、光反射凹凸部26に密着する層である第2の中間層18の厚み、即ち、該中間層18の透過性保護層19側の面と反射構造層25側の面の凸部頂点との距離をdとし、光反射凹凸部26の平均凹凸高さをRcとした際に、
Figure 2010267942
の関係が成立するように、光反射凹凸部26の形状及び中間層18の形状が決定されている。また中間層18の厚みとしては、3μmよりも小さい場合には請求項1における範囲を示す限り自然剥離は生じないものの、充分な密着力が得られない。また、10μmを超える場合、クラックが入りやすいという問題がある。また、中間層18の厚さが厚いほど、面内の厚さが不均一になりやすい。また、本構成の様に、中間層18が反射構造層15よりも透過性保護層19側に位置する構成の場合には透過率の減少に伴う効率の低下が発生するため、中間層18の厚さは3〜10μmであることが望ましい。
このような第2実施形態の反射保護シート20においても、反射構造層25において光を半導体装置本体1側に反射することにより、光の利用効率を向上させて、半導体発電装置本体1のセル4における発電量を増大させることができる。
また、上記(1)式及び(2)式を満たすことにより、層間剥離や塵や埃の巻き込みを防止するとともに、半導体発電装置本体1への光の反射効率を最大限に高めて、発電効率を向上させることができる。
次に、第3の実施形態の反射保護シート30について、図4を用いて説明する。図4は、第3実施形態の反射保護シート30の概略構成を示す縦断面図である。この第3実施形態の反射保護シート30は、第1実施形態の反射保護シート10から基材14及びバリア層13を取り除いた構成をなしている。したがって、図4において、第1実施形態の反射保護シート10と同様の構成要素については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、第3実施形態においては、反射構造層15と透過性保護層19の間に位置する中間層18が、光反射凹凸部16が密着する層とされている。
なお、半導体発電装置100の使用環境によっては、第3実施形態の反射保護シート30を利用できない場合もある。特に高バリア性が要求される場合は、別途、バリア強化効果のある材料をコーティングするなど、何らかの工夫が必要となる。
また、この第3実施形態の反射保護シート30によれば、使用する部材が少ないため材料コストダウン効果が得られるとったメリットがある。
次に、第4の実施形態の反射保護シート40について、図5を用いて説明する。図5は、第4実施形態の反射保護シート40の概略構成を示す縦断面図である。なお、この反射保護シート40においては、第1実施形態の反射保護シート10と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この第4実施形態の反射保護シート40は、裏面側から順に、外層11、中間層12、反射構造層45、透過性保護層19が積層された構造をなしている。この反射保護シート40においては、外層11と反射構造層45との間に位置する中間層12が光反射凹凸部46に密着する層となる。また中間層12の厚みとしては、3μmよりも小さい場合には請求項1における範囲を示す限り自然剥離は生じないものの、充分な密着力が得られない。また、10μmを超える場合、クラックが入りやすいという問題がある。また、中間層12の厚さが厚いほど、面内の厚さが不均一になりやすいため、中間層12の厚さは3〜10μmであることが望ましい。
本実施形態の反射構造層45は、第1実施形態の反射保護シート10においては光反射凹凸部16が表面側、即ち、透過性保護層19側に形成されていたのに対し、光反射凹凸部46が裏面側、即ち、外層11側に配置されている。この光反射凹凸部46は、第1実施形態の反射保護シート16と同様、凹凸形状46aと反射膜46bとから構成されている。
また、上記反射構造層45においても第1の実施形態と同様、光反射凹凸部46の凹凸形状46aの平均ピッチをp、光反射凹凸部46の最大高さ、即ち、凹凸形状46aの凸部と凹部との厚み方向の差の最大値をRtとした際に、
Figure 2010267942

の関係が成立するように、光反射凹凸部46の形状が決定されている。
また、光反射凹凸部46に密着する層である中間層12の厚み、即ち、該中間層12の外層11側の面と反射構造層45側の面の凸部頂点との距離をdとし、光反射凹凸部46の平均凹凸高さをRcとした際に、
Figure 2010267942

の関係が成立するように、光反射凹凸部46の形状及び中間層12の形状が決定されている。
第4実施形態の反射保護シート40を作製する方法の例としては、透過性保護層19を基材として、金属版を用いたUV成形法等により凹凸形状46aを形成するとともに反射膜46bを蒸着等により配設して光反射凹凸部46を有する反射構造層45を形成する。その後、反射構造層45の光反射凹凸部46と外層11を中間層12を介して貼り合せる方法が挙げられる。
このような第4実施形態の反射保護シート40においても、反射構造層45において光を半導体装置本体1側に反射することにより、光の利用効率を向上させて、半導体発電装置本体1のセル4における発電量を増大させることができる。
また、上記(1)式及び(2)式を満たすことにより、層間剥離や塵や埃の巻き込みを防止するとともに、半導体発電装置本体1への光の反射効率を最大限に高めて、発電効率を向上させることができる。
さらに、第1実施形態の反射保護シート10と異なり、第2の中間層18を設ける必要がないため、コストダウンが可能となる。
次に、第5の実施形態の反射保護シート50について、図6を用いて説明する。図6は、第5実施形態の反射保護シート50の概略構成を示す縦断面図である。なお、この反射保護シート50においては、第1実施形態の反射保護シート10と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第5実施形態の反射保護シート50は、裏面側から順に、外層11、バリア層13、基材14、反射構造層15、透過性保護層59が積層されることで構成されている。本構成においては、透過性保護層59が、光反射凹凸部16に密着する層となり、透過性保護層59の裏面、即ち、反射構造層15に密着する面は、反射構造層15の光反射凹凸部16に沿った形状をなしている。
第5実施形態の反射保護シート50を作製する方法の例としては、基材14上にガスバリア層13を蒸着等により形成し、ガスバリア層13が形成された面と反対側の面に、金属版を用いたUV成形法等により光反射凹凸部16aを形成するとともに反射膜16bを蒸着等により形成した光反射凹凸部16を設けた反射構造層15を積層する。そして、その後、反射構造層15の反射膜16b上に透過性保護層19を、ガスバリア層13上に外層11をコーティングして、反射保護シート50を成形する。
このように反射膜16b上にコーティングによって層を形成される等して、光反射凹凸部16上に形成された層は、光反射凹凸部16側と反対側の面が概ね平滑になっており、且つ、反射保護シート50を断面から見た場合における最上面と最下面(本実施形態においては、透過性保護層19が反射構造層15と面する側と反対の面と、外層11の裏面、即ち、反射構造層15側と反対側の面)が、概ね平行になっている事が望ましい。
このように光反射凹凸部16上にコーティング等によって層を形成する場合、太陽電池のシステム電圧1000Vに対応できるようにするため、裏面封止用シートには部分放電電圧1000V以上が求められている。これを満足するようにするため、230μm以上の厚さが必要である。一方厚すぎると太陽電池モジュール製造時の作業性が悪く、また重量も重くなること、コストも高くなることから、350μm以下が好ましい。したがって、本実施例における透過性保護層の厚さは230〜350μmであることが望ましい。
光反射凹凸部16上に形成された層が平滑となっていない場合、輸送、組み立て時において摩擦等により傷が付き易くなり、傷による透過率の低下を起因とする再集光効率が低下する可能性がある。また、組み立て時に気泡を巻き込む可能性が高くなり、巻き込まれた気泡を起点とした剥離の発生や、気泡と気泡が接する材料との屈折率差による、屈折、散乱、反射等の現象を起因として再集光効率が低下する可能性がある。また、輸送時に埃塵等の微細なゴミを巻き込み、剥離等が発生する可能性が高くなる
また、反射保護シート50を断面から見た場合における最上面と最下面が、概ね平行になっていない場合、組み立て時に気泡を巻き込む可能性が高くなり、巻き込まれた気泡を起点とした剥離の発生や、気泡と気泡が接する材料との屈折率差による、屈折、散乱、反射等の現象を起因として再集光効率が低下する可能性がある。また、反射保護シート50が積層された状態で保管する場合、局所的に圧力の負荷高くなり、反射保護シート50の平滑性を保てなくなる可能性がある。
上記の平滑性に関する具体的な数値としては、表面の粗さRaが20μm以下であることが望ましく、更に望ましくは5μm以下である事が望ましい。Raが5μmを超えると埃塵等が付着し易くなり、20μmを超えると摩擦等による傷が発生し易くなる。
以上、本発明での実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、これらに限定されることはなく多少の設計変更等も可能である。
例えば、第1実施形態の反射保護シート10において、透過性保護層19と反射構造層15との間に、バリア層13が配置されていてもよい。これにより、例えば反射構造層15の一部に金属が用いられている場合に、半導体発電装置1組み立ての際に電極が反射保護シート10を貫通してしまうことにより生じる短絡の防止効果を高めることができる。
次に実施例について説明する。図5に示す第4実施形態に係る反射保護シート40を実施例として作製した。具体的には、光反射凹凸部46の最大凹凸高さを約58μm、光反射凹凸部46の最大凹凸高さを約6μmとし、凹凸形状16aの平均間隔pが0.5、15、200、40μmと異なる計4種の反射保護シート40を実施例1〜4として作製した。また、これら反射保護シート40においては、反射構造層45はPETフィルムを成形基材として、紫外線硬化型のアクリル系樹脂を用いて作製し、反射膜46bとしてアルミ蒸着を施した。また、透過性保護層19及び外層11にはPETフィルムを用いた。そして、これら反射保護シート40について、再集光効率に関する測定を行った。
図9に測定方法の模式図を示す。正午の太陽光を想定し、入射角度は約0度の平行光を測定光源として光源101を設置した。また、再集光効率の測定にはパワーメータ102を用いた。半導体発電装置100の構成を想定し、反射保護シート40、パワーメータ102、青板ガラス103を順に積層した。また、各層の間には、屈折率を一致させる為、グリセリン104を用いて液浸した。
作製したサンプルに関して、透過性保護層19側から光を入射させ、測定した結果を表1に示す。また、反射が無い場合を想定した黒紙を比較例1として、現行の反射保護シートを想定した白PETを比較例2として測定を行った。
実施例1〜4と比較例1である黒紙と比較すると、全ての実施例において、発電量が増加を示しており、再集光効率が向上する事が確認された。また、比較例2である白PETと比較すると、上記(2)を満たしている最大凹凸高さRtが約58μm、平均ピッチpが200μmの実施例3、及び、最大凹凸高さRtが約6μm、平均ピッチpが15μmの実施例2に関しては再集光効率が向上していたが、上記(2)式の条件を満たしていない最大凹凸高さRtが6μm、平均ピッチpが0.5μmの実施例1、及び最大凹凸高さRtが6μm、平均ピッチpが40μmの実施例4については、再集光効率が若干減少している事が確認された。したがって、再集光効率、即ち、反射効率を向上させるには、上記(2)式を満たしている必要があることがわかった。
Figure 2010267942
また、光反射凹凸部46の凹凸形状46aがV字溝形状又は四角錐形状であり、平均凹凸高さRcが約6μmであり、中間層12の厚みdが3、5、6、10、30μmである実施例5〜14を作製し、40℃の環境下で1週間保存した。そして、剥離の有無について検査した。その検査結果を表2に示す。
表2に示すように、中間層12の厚みが3μmの実施例5,6に関しては、反射構造層45と中間層12との界面で層間剥離が発生しており、上記厚みが5μmの実施例7,8に関してはわずかに剥離が発生していた。一方、上記(1)式の条件を満たす中間層の厚みが6μm〜30μmの実施例9〜14に関しては層間剥離が発生しなかった。以上から、保存時等における剥離を防ぐ為には、(1)式を満たすことが必要であることがわかった。
Figure 2010267942
構成を第2実施形態の反射保護シート20とし、第2の中間層18の膜厚を1、2、3、5、8、10、12、15、20μmとした反射保護シートに関して、85℃−85%の環境下において1000hの保存試験を実施した。保存後における概観及び剥離強度の試験結果を表3に示す。剥離強度の試験方法としては、反射保護シートを切断して15mm幅試験片を作製し、引っ張り試験機を用いて透過性保護層19と反射保護層25との間の剥離強度を測定した。剥離強度の単位はN/15mmである。
表3より中間層18の厚さが3μm以上の場合には充分な剥離強度が得られている事が分かる。また、中間層18の厚さが10μm以下の場合にはクラックの発生が確認されていない。以上より、中間層18の厚さは、3〜10μmであることが望ましい。
Figure 2010267942
構成を第5実施形態の反射保護シート50とし、透過性保護層19の厚さを110、210、235、310、330μmとした反射保護シートを、40mm×40mmの寸法にカットして試験片を作成し、その試験片を30Φ×10mmH(黄銅)からなる電極Aと50Φ×10mmH(黄銅)からなる電極Bで挟み、以下の部分放電試験器で交流50Hzを印加して部分放電電圧を測定し、5個の測定値の平均値を求めた。その結果を表4に示す。
(a)部分放電試験器:KPD2050(S/N X04)
(b)測定レンジ:1000pC・FSL、試験環境:24℃、71%RH
(c)印加方法:ランプ波形(10s−5s−10s)
表4より、反射保護シートの部分放電電圧に関する規格である1000V以上を満たすのは、透過性保護層19の厚さが、235、310、330μmの場合である。したがって、第5実施形態の構成における透過性保護層19の厚さは230μm以上である事が望ましい事がわかった。
Figure 2010267942
1 半導体発電装置本体
2 前面板
3 充填層
4 セル
10 反射保護シート
11 外層
12 中間層
13 バリア層
14 基材
15 反射構造層
16 光反射凹凸部
16a 凹凸形状
16b 反射膜
18 中間層
19 透過性保護層
20 反射保護シート
25 反射構造層
26 光反射凹凸部
26a 凹凸形状
26b 反射膜
30 反射保護シート
40 反射保護シート
45 反射構造層
46 光反射凹凸部
46a 凹凸形状
46b 反射膜
50 反射保護シート
59 透過性保護層
100 半導体発電装置
101 光源
102 パワーメータ
103 青板ガラス
104 グリセリン

Claims (10)

  1. 前面から光を受光して発電する半導体発電装置の背面側に配される反射保護シートであって、
    前記半導体発電装置を透過して前記背面から出射される光を透過させる透過性保護層と、
    表面又は裏面のいずれか一方の面に光反射性を有する光反射凹凸部が形成され、該光反射凹凸部によって前記透過性保護層を透過した光を前記透過性保護層に向けて反射する反射構造層と、
    前記反射構造層の裏面側を保護する外層とを備え、
    前記光反射凹凸部の平均凹凸高さをRc、
    前記光反射凹凸部に密着する層の厚みをd、
    前記光反射凹凸部の凹凸の平均ピッチをp、
    前記光反射凹凸部の最大凹凸高さをRtとした場合に、
    下記式(1)及び式(2)を満たすことを特徴とする反射保護シート。
    Figure 2010267942
    Figure 2010267942
  2. 前記反射構造層と前記外層との間に、水蒸気透過度が0〜0.5g/m2 のバリア層を有することを特徴とする請求項1に記載の反射保護シート。
  3. 前記透過性保護層と前記反射構造層との間に、水蒸気透過度が0〜0.5g/m2 のバリア層を有することを特徴とする請求項1に記載の反射保護シート。
  4. 前記光反射凹凸部が凹凸形状を複数配列してなり、
    該凹凸形状が、V字溝形状、多角錐形状、あるいは、これらの逆型形状のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の反射保護シート。
  5. 前記光反射凹凸部における凹凸形状の頂部の頂角の角度が、111°から137°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の反射保護シート。
  6. 前記光反射凹凸部における凹凸形状の頂部の頂角の角度が、120°から135°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の反射保護シート。
  7. 前記透過性保護層に凹凸形状が形成されており、
    該透過性保護層の凹凸形状に沿って前記光反射凹凸部の凹凸形状が形成されており、前記透過性保護層と前記反射構造層とが密着していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の反射保護シート。
  8. 前記反射構造層が、光反射性を有する光反射層から構成され、
    該反射構造層に前記光反射凹凸部が前記光反射層にて一体形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の反射保護シート。
  9. 前記光反射凹凸部が、該光反射凹凸部の凹凸形状に沿って配置された反射膜を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の反射保護シート。
  10. 光を入射する前面板と、
    前記前面板を透過した光を透過する充填層と、
    該充填層によって固定されるとともに、前記充填層から透過した光を受光面から受光して電気に変換するセルとを備える半導体発電装置において、
    前記充填層の背面側に請求項1から9のいずれか一項に記載の反射保護シートが積層されていることを特徴とする半導体発電装置。
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