JP2010260889A - ポリアミド樹脂組成物及びそれを用いた成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯用電化製品の筐体材料として、優れた強度、剛性と良ウエルド特性と靭性を合わせ持ち、良好な流動性と低バリ性という相反する特性を両立させ、かつ低ソリ特性を有し、更に成形品の外観特性が優れ、塗装や着色等の優れた後加工性を有するポリアミド樹脂組成物を提供する。
【解決手段】最適な種類の結晶性脂肪族ポリアミド樹脂と非晶性あるいは難結晶性ポリアミド樹脂に反応性柔軟成分、異形断面ガラス繊維および最適な無機充填材の選定、更に塗装性改良剤等を含む組成物によって上記課題を解決することが可能となった。
【選択図】なし

Description

本発明は、脂肪族結晶性ポリアミド樹脂、半芳香族ポリアミド樹脂、反応性柔軟樹脂および異形断面形状を有するガラス繊維および球状及び/又は不定形の無機充填材等からなる繊維強化ポリアミド樹脂組成物に関する。 詳しくは、優れた強度、良ウエルド特性、剛性と靭性および耐衝撃破壊特性等の物性を持ち、良好な流動性と低ソリ性および成形品表面外観特性に加えて、薄肉成形時のバリ発生量が少なく、極めて早いサイクルでの成形時の突き出し変形が少ない高剛性で易成形性のポリアミド樹脂組成物であり、薄肉軽量化電化製品、例えば携帯電話、携帯用の音楽を聞く製品、携帯用の映像を見る製品および携帯用パソコン等の筐体用材料などに適するものである。
一般にポリアミド樹脂は、機械的強度、耐熱性、耐衝撃性、耐薬品性に優れ、自動車部品、電気部品、電子部品および家庭雑貨等に広く使用されている。なかでもガラス繊維を代表とする無機強化材を添加したポリアミド樹脂は剛性、強度、耐熱性等が大幅に向上することが知られている。
しかしながらポリアミド樹脂に剛性、強度向上を目的にガラス繊維等の強化材を大量に添加すれば、ソリ変形や成形品の外観等が極端に低下し、商品価値が著しく損なわれる。
そこで成形品外観やソリ変形を改良するために、結晶性ポリアミド樹脂に半芳香族ポリアミド樹脂およびガラス繊維と多量の無機フィラーを併用することが提案されている(特許文献1、2)。
しかし、これらの方法では成形品の外観については、改良は認められるが、無機フィラーを大量に添加しているため、曲げ強度や衝撃強度および曲げたわみ率等が低下し、成形品の強靭性が低下し、非常に脆い成形品となる。そのため特に、成形品の厚さが極めて薄い用途の場合、これらの脆さは致命的で有り、製品としての特性が全く満足できない。また、薄肉の成形品を成形する際には、固化速度を著しく低下させているために突き出し時に成形品が変形することがあった。この問題を解決するためには、射出終了後の金型内での冷却時間を極めて長く設定する必要があり、生産性、成形コスト面で、薄肉成形品には適さない方法である。
一方、強度とソリ変形を改良するため、断面が扁平した異形断面形状のガラス繊維をナイロン6やナイロン66等の高結晶性ポリアミド樹脂に配合することが提案されている(特許文献3)。
これらの方法では、マイカやガラスフレーク等の無機充填材の添加がない組成物のため強度特性は優れている。しかしながら単純に脂肪族ポリアミド樹脂に対して異形断面形状のガラス繊維を添加しても、家電製品や携帯電話の筐体やカバーなどの意匠性が特に必要な製品に対する外観特性は充分でなく、金型温度や成形時の樹脂温度を高く設定する必要があり、そのため薄肉の成形品の場合は、バリが多く発生してしまうという問題点があった。またこの方法は、通常丸型ガラスを用いた場合と比較をすれば、ソリ変形は小さくなるが、薄肉でかつ他部品との組みつけが必要な用途に適用するには、改良効果は充分でなく、成形後の矯正が必要であったり、組みつけの時に製品に隙間が出来たりする場合が有りより高度な改良が必要とされている。
さらに、低粘度の結晶性ポリアミド樹脂に扁平断面形状のガラス繊維を50重量%以上配合した組成物では円形断面形状のガラス繊維を配合した同一組成物と比較して、剛性と強度が向上し、表面光沢性も優れており、用途分野の一つとして携帯電話のケース部材が提案されている(特許文献4)。
この方法では低粘度のポリアミド樹脂に非晶性あるいは微結晶性樹脂を使用するため、流動性が良好で、結晶性ポリアミド樹脂のみを用いた場合と比較すれば成形品の表面光沢は良くなり、また、充填性は改良される。しかし高充填のポリアミド樹脂を用いて薄肉成形品を成形する際には、バリの発生を抑制することが非常に重要であるが、本文献にはそれらに対する記載がない。単にポリアミド樹脂の粘度を下げた場合、薄肉成形品の成形時にはゲートに近い部分や射出時に圧力が発生する部分からのバリの発生は抑制できない問題点がある。また、ガラス繊維高充填ポリアミドの薄肉成形には、射出時の圧力はガラス繊維低充填のポリアミドと比較して高い圧力が必要であり、バリの発生が大きくなる。さらに、携帯電話のケース部材としては、前述した問題の他に塗装密着性および薄肉製品のハイサイクル成形など多くの課題が残されている。
また、ポリアミド樹脂に対して異形断面ガラス繊維を配合し、強度と低ソリを改良した携帯電子機器用ポリアミド樹脂も提案されている(特許文献5)。
この文献中には、剛性、強度、衝撃、低ソリ性についての改良については記載がなされているが、やはり成形性、特には低バリ性に関する記載が無い。また、実施例の殆どが芳香族ポリアミド、特にはMXD6やメタキシリレンジアミンとパラキシレンジアミンを共重合したポリアミドを用いたものであるが、芳香族ポリアミドをベースとしたポリアミドは、金型温度を極めて高くして成形しなければ外観や結晶化度が充分ではなく、結果としてバリの発生を抑制することが出来ない問題点もあった。
この様に、薄肉の筐体やカバー製品に対する文献は多数出ているが、それぞれに解決されていない問題点が有り、実使用において機械特性と量産性においてバランスの取れた配合は提案されていない現状である。
特開2000−154316公報 特開2001−98149公報 特開平10−219026号公報 特開2008−163340号公報 特開2007−302866号公報
そこで、本発明は上述の問題点や筐体としての要求される課題を解決すること、即ち優れた強度、良ウエルド特性、剛性と靭性や低ソリ性、良好な意匠面外観を合わせ持つことはもとより、良好な流動性と低バリ性の相反する特性を両立させ、塗装やの優れた後加工性、ハイサイクル化達成による量産性を有するポリアミド樹脂組成物を得ることを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究をした結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は(1)A)結晶性脂肪族ポリアミド樹脂90〜60重量部および(B)非晶性または難結晶性ポリアミド樹脂10〜40重量部から成る全ポリアミド樹脂100重量部に対して、(C)ポリアミドと反応しうる官能基を有するオレフィン樹脂、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂5〜20重量部、(D)異形断面ガラス繊維40〜250重量部、(E)球状及び/又は不定形の無機充填剤5〜50重量部を含有するポリアミド樹脂組成物であり、該組成物の示差走査熱量計(DSC)により求められる降温結晶化温度(TC)の最高温度側が205℃以上で、かつ、該組成物のDSCにて測定した融点より20℃高い温度条件で、せん断速度12.2sec-1における溶融粘度が1000Pa・s以上で、かつせん断速度1216sec-1における溶融粘度が250Pa・s以下であるガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物、(2)(1)に記載の樹脂組成物100重量部に対して水酸基樹脂を1〜10重量部添加してなるポリアミド樹脂組成物、(3)前記(E)球状及び/又は不定形の無機充填剤がガラスビーズである(1)または(2)に記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物、(4)前記(E)球状及び/又は不定形の無機充填材が、あらかじめ表面処理剤が付与された(1)〜(3)のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物、(5)ISO−178に準じて測定した曲げたわみ率が2.0%以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物、(6)シャルピー衝撃強度が12KJ/m以上である(1)〜(5)のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物、(7)100角1mm厚さの成形品のソリ変形量が、4mm以下である(1)〜(6)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物、(8)(1)〜(7)いずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物を用いて成形された、厚さ1.3mm以下の成形品、(9)(1)〜(7)のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物を用いて成形された、金属部品がインサートされた成形品である。
本発明は、上記の構成を採用することにより、その課題の解決が可能となった。
まず、バリ発生のメカニズムと本発明におけるバリ発生の抑制の原理について説明する。
薄肉成形時には、充填されるキャビティの空隙が小さいため、充填に必要な圧力は厚肉成形時の圧力と比較して大きくなるため、ゲート付近の金型壁面には大きな圧力が掛かる。ゲート付近は初期の段階で充填が進むため、流動速度、すなわち、ゲート付近のせん断速度はゲートから遠い部分よりも小さくなる。また、樹脂が完全に固化する前に大きな力が加われば、最表面には樹脂が析出してバリとなる。狭いキャビティ内に充填させるには、基本的には樹脂組成物での高い流動性が必要であり、高い流動性をもつことは、必然的にバリも発生しやすくなり、薄肉成形品の低バリ性を実現するためには、これらの相反する要素を同時に満たすことが必要となる。
そこで、本発明では、低粘度のポリアミド樹脂をベースとして基本的流動性を確保し、ポリアミドと反応しうる官能基を有する少量のオレフィン化合物、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーなどを配合することで、高せん断時の溶融粘度はより低くし、低せん断時の溶融粘度はより高くするように溶融樹脂組成物の構造粘性を改良することによって本発明に到達したのである。
次に、低ソリ性に対しては異形断面ガラス繊維と特定量の球状及び/又は不定形の強化材を特定量配合することで流動方向と反流動方向と厚み方向の収縮異方性を低減し、特定量の非晶性ポリアミドを配合することで、樹脂の体積収縮を低減させて厚さ方向の異方性も低減させることで極めてハイレベルな低ソリ性を実現させた。樹脂の靭性に関しては、極めて低粘度の脂肪族ポリアミドをベース樹脂として、ガラス繊維や球状及び/又は不定形の強化材と樹脂との濡れ性を向上させ、さらに特定量のポリアミドと反応しうるオレフィン樹脂やその他のエラストマーを配合することで、低粘度樹脂をベースとして強化材高充填でありながら大幅に靭性を改良するに至った。
さらに、ハイサイクル成形に関しては、非晶性ポリアミドの配合によって低ソリ性や良外観を確保するとともに、固化温度の最高温側の温度が205℃以上となる配合とすることによって、劇的に改善した。
さらにまた、外観、操業性、機械物性を高度に保持して塗装性を改良することに関しては、特定配合量のテルペンフェノール系樹脂の添加することにより、ポリアミドとは未相溶であることを利用して成形品表面に析出させ、かつ機械物性や外観などに悪影響を及ぼさない配合比率について見出した。
本発明のポリアミド樹脂組成物は優れた剛性と良ウエルド特性と耐衝撃性を有し、低ソリ性や外観特性が極めて良好であり、塗装、着色等の後加工性が良い。また、バリの少ない薄肉成形品をハイサイクルで成形が可能であり、機械特性と共に軽量化と意匠性が重視される携帯用電化製品、例えば、例えば携帯電話、携帯用の音楽を聞く製品、携帯用の映像を見る製品および携帯用パソコン等の筐体用材料などに適するものである。
図1は、成形品バリ量を評価するための平板について示した図である。 図2は、取り出し剛性の評価について示した図である。 図3は、流動長を評価するための成形品を示した図である。
以下に本発明を具体的に説明する。
本発明における(A)成分に用いる結晶性脂肪族ポリアミド樹脂としては分子中に酸アミド結合(−CONH−)を有する脂肪族ポリアミド樹脂で、結晶融点を有するものである。 具体的にはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン610)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)、ポリー11−アミノウンデカン酸(ナイロン11)等、およびそれらの共重合体やブレンド物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明においては、特に好ましい結晶性脂肪族ポリアミド樹脂としてはナイロン6とナイロン66との混合物であり、ナイロン6/ナイロン66の混合比率は重量比で80/20〜20/80である。さらに好ましくは、70/30〜30〜70である。
前記結晶性脂肪族ポリアミド樹脂の96%−硫酸濃度(ポリアミド樹脂濃度1g/dl)測定による相対粘度は、1.6〜2.8の範囲が好ましい。特に好ましい相対粘度は1.7〜2.4の範囲である。なお1.6未満ではタフネスが低下するため好ましくなく、2.8を超えると流動性が低下して好ましくない。また結晶性脂肪族ポリアミド樹脂の配合量は全ポリアミド樹脂に対して90〜60重量部である。また、複数の脂肪族ポリアミドを配合する時は、それぞれのポリアミドの相対粘度が上記範囲に入るポリアミドを使用する必要がある。
本発明における(B)成分に用いる非晶性または難結晶性ポリアミド樹脂としては、JIS K7121に準じて昇温速度20℃/分でDSC測定いた場合に、明確な融点を示さないポリアミドや昇温時発熱ピークが観測されるポリアミドである。具体的には4,4'−ジアミノ-3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン(CA)、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)、メタキシリレンジアミン(MXD)、トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、イソフォロンジアミン(IA)、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルプロパン(PACP)、ヘキサメチレンジアミン等のジアミンとと テルフタール酸、イソフタール酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン2酸 等のジカルボン酸およびカプロラクタム、ラウリルラクタム等のラクタム類から重縮合して得られる重合体または共重合体もしくはブレンド物等を例示することが出来るが、これらに限定されるものではない。
これらの非晶性ポリアミド樹脂の中で、特に好ましいものはヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド共重合体(6T/6I)、4,4'−ジアミノ-3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン(CA)/イソフタール酸(I)/ラウリルラクタム(LL)共重合体(I/CA/LL)およびテレフタール酸(T)/トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)重合体(T/TMD)である。
非晶性または難結晶性ポリアミド樹脂の96%硫酸測定による相対粘度は1.8〜3.5の範囲が好ましく。特に好ましいのは2.0〜2.8の範囲である。なお1.6未満ではタフネス性が低下するため好ましくない、3.5を越えると流動性が低下して好ましくない。
また非晶性ポリアミド樹脂の配合量は全ポリアミド樹脂100重量部中に10〜40重量部である。さらに好ましくは、10〜30重量部である。
非晶性ポリアミドの配合量は、特に重要で、配合量が多すぎると固化温度が低下しすぎて成形時の冷却時間が長くなるので好ましくない。また、配合量が少なすぎる場合には、外観特性が低下したり、ソリの改良効果が小さくなったり、固化温度が早くなるため、流動長が短くなったりするため、好ましくない。
本発明における携帯用電化製品の筐体には多くの課題があり、薄肉製品での流動性と低バリ性という相反する特性を両立することも一つの大きな課題である。この課題を解決するため、低粘度に調整した脂肪族ポリアミドに、変性したオレフィンやスチレン系の柔軟性樹脂の配合が成形品のバリ防止に極めて重要である。
本発明のおける(C)成分としては、ポリアミドと反応しうる官能基を有するオレフィン樹脂、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である。ポリオレフィン樹脂としては各種ポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれらの各種共重合物など、オレフィン系熱可塑性エラストマーとしてはエチレン/プロピレン/ジエンゴム(EPDM)、エチレン/プロプレンゴム(EPR)、ブチルゴム(IIR)などおよび動的架橋したオレフィン系熱可塑性エラストマーなど、スチレン系エラストマーとしてはスチレン/ブタジェン/スチレンブロック共重合体(SBS)とその水素添加物であるスチレン/エチレン・ブチレン/スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体(SIS)とその水素添加物であるスチレン/エチレン・プロピレン/スチレンブロック共重合体(SEPS)などである。
これらの(C)成分のうち、特に好ましいものは各種の低密度或いは高密度ポリエチレン、エチレン/プロプレンゴム(EPR)およびスチレン/エチレン・ブチレン/スチレンブロック共重合体(SEBS)である。
本発明の変性オレフィンやスチレン系柔軟樹脂における変性とは、ポリアミド樹脂との親和性を高め、ポリアミド樹脂と反応しうる官能基を含有させることであり、その方法は特に限定されない。ポリアミド樹脂と反応しうる官能基とは、具体的にアミノ基、カルボン酸基、エポキシ基、オキサゾリン基、イソシナネート基、酸無水物基等が例示されるが、これらの中で酸無水物基が最も反応性に優れているので好ましい。
変性の方法として簡便なのは不飽和酸および/またはその誘導体で変性する方法である。不飽和酸としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ナジック酸等のα,β−不飽和カルボン酸が挙げられる。また、その誘導体としては、酸無水物、酸ハライド、アミド、イミド、エステル等があり、具体的には、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル等が挙げられる。これらの中では、不飽和ジカルボン酸またはその酸無水物が好ましく、特に、マレイン酸、イタコン酸又はこれらの酸無水物が好ましい。
不飽和酸及び/又はその誘導体による変性を効率的に行うためには、ラジカル発生剤を使用することが好ましい。ラジカル発生剤としては、公知の有機過酸化物、アゾ化合物などが挙げられる。
官能基を有する柔軟樹脂がポリアミド樹脂と反応することによって、本発明のポリアミド樹脂組成物の流動特性が大きく変化する。すなわち、低剪断速度では溶融粘度が著しく高くなり、一方で高剪断時の粘度は大きく変化しないため、高粘度ポリアミドを用いた場合比較して、同じ圧力での射出時の流動長の低下は少なく、成形品のバリ防止に極めて有効となる。
官能基を含有する柔軟樹脂の配合量は全ポリアミド樹脂100重量部に対して1〜20重量部である。好ましくは1〜15重量部、さらに好ましくは、3〜12重量部である。
柔軟樹脂の配合量は、少なすぎるとバリ抑制の改良効果が小さく、多すぎると熱間剛性が低下して金型からの突き出し時に変形したり、粘度が高くなりすぎて成形性を逆に損なう場合があり、好ましくない。
本発明における(D)成分に用いる異形断面ガラス繊維とはガラス繊維の断面がほぼ扁平な形状になっており、ガラス繊維断面の短径D1と長径D2が異なる寸法を有しているガラス繊維である。本発明における異形断面形状を有するガラス繊維の長径と短径の比、D2/D1は1.5以上の異形比を持っている。好ましくはD2/D1は1.5〜10であり、更に好ましくはD2/D1は2.0〜8である。
ガラス繊維の太さは特に限定されるものではないが、短径D1が1〜20μ、長径D2は2〜100μ程度である。また ガラス繊維は繊維束となって、繊維長1〜20mm程度に切断されたチョップドストランド状ものもが好ましく使用される。
また ガラス繊維とポリアミド樹脂との親和性を向上させつため、ガラス繊維に表面処理剤としてアミノ基やエポキシ基を含有するシランカップリング剤を添加することが好ましい。また、このシランカップリング剤は、ガラス繊維製造時に添加しても良いし、ニ軸押出し機中で混練する際に、ガラス繊維に添加しても良い。
異形断面ガラス繊維の配合量は全ポリアミド樹脂100重量部に対して50〜250重量部である。さらに好ましくは、100〜170重量部である。
本発明における(E)球状及び/不定形の無機充填材とは、無機充填材の形状が繊維状・板状形状では無く、球状及び又は不定形の形状を有する無機充填材である。球状及び/又は不定形の形状とは、長短度(長径/短径)、扁平度(短径/厚さ)、アスペクト比(投影面積径/厚さ)のいずれもが3.0以下、このましくは2.0以下、最も好ましいのは1.0(球)である。これらの値が3.0以上になればウエルド強度が低下し好ましくない。
具体的には、ガラスビーズ・シリカ・炭酸カルシュウム・ワラストナイト・硫酸バリュウム・針状性の小さいワラストナイト・粒子性のホウ酸アルミニウム等をかかげられるが、これらに限定されるものではない。
球状及び/又は不定形の無機充填材の粒子径には特に制限がなく、任意のものが使用できるが、例えば、粒子径が1〜80μmのものが好ましく、2〜50μmのものがより好ましい。
本発明者は、種々の検討の中で、異形断面ガラス繊維と球状及び/又は不定形の無機充填材を単純に併用した場合は、通常の丸形断面ガラス繊維と球状及び/又は不定形の無機充填材の併用の場合に比べても、ガラス繊維による機械物性の強化効果が球状及び、又は不定形の無機充填材によって著しく損なわれてしまうことが明かとなった。この理由は、異形断面ガラス繊維は、その異形形状故に、丸型ガラス繊維と比較して成形品中でのガラス繊維同士の絡み合いが少なく、かつ球状及び/又は不定形の無機充填材がガラス繊維同士の絡み合いを阻害するためであると考えられる。つまり、異形断面ガラス繊維や球状及び/又は不定形の無機充填材の場合は、マトリックス樹脂とのぬれやすさ、接着性が大きく影響するものと考えられる。そこで、本発明者は、球状及び/又は不定形の無機充填材をあらかじめポリアミドと球状及び/又は不定形の無機充填材との双方に反応しうる官能基を含有するシランカップリング剤などの表面処理剤で前処理するか、またはかかる表面処理剤をポリアミドと球状及び/又は不定形の無機充填材の双方に反応しやすいように組成物中に配合できれば、ポリアミドと球状及び/又は不定形の無機充填材、さらには異形断面ガラス繊維との接着性が向上し、機械物性の低下を抑制することができると考えて本発明の組成物の機械的物性を高度なものとすることができたのである。
ポリアミドと球状及び/又は不定形の無機充填材との双方に反応しうる官能基を含有する表面処理剤としては、シラン系化合物、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、チタネート系化合物等の公知の表面処理剤を使用することができる。これらの中でアミノ基やエポキシ基などのポリアミドと球状及び/又は不定形の無機充填材との双方に反応しうる官能基を含有するシランカップリング剤が好ましい。例えば、γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、γ―グルシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン系化合物を挙げることができる。
これらの表面処理剤は、押出前に各原料と同時に混合しても構わないが、あらかじめ球状及び/又は不定形の無機充填材に付与するか、押出し機中の溶融混合物中に添加するのが好ましい。
球状及び/又は不定形の無機充填材の配合量は全ポリアミド樹脂100重量部に対して1〜50重量部である。好ましくは、3〜40重量部、さらに好ましくは、10〜30重量部である。
これらの球状及び/又は不定形の無機充填材は、配合量が少なすぎるとソリ改善効果が低く、多く配合しすぎると靭性を著しく損なうため、好ましくない。
表面処理剤をあらかじめ球状及び/又は不定形の無機充填材に付与する方法としては、特に制限はないが、例えば、水溶液法、有機溶媒法、スプレー法など任意の方法を用いることができる。また、該表面処理剤は、球状及び/又は不定形の無機充填材に対して、0.1〜10重量%の割合で用いられる。この量が0.1重量%未満では表面処理の効果が発揮されず、また10重量%を超えるとその量の割には向上の効果が認められなくなる。
本発明の携帯用電化製品の筐体では、成形された筐体は塗装されるのが一般的である。ポリアミド樹脂の塗装性は比較的良好であるが、さらに塗装密着性を改良するため塗装性改良剤をポリアミド樹脂組成物に配合することが好ましい。塗装性改良剤としては、具体的にはテンペルフノール樹脂、エチレン・ビニールアルコール共重合体、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等のポリオール類等を挙げられるが特に限定されるものではない。しかし、その中でも分子量が300以上のテンペルフェノール樹脂が好ましい。更に、分子量500以上のテンペルフェノール樹脂は熱安定性が優れているので特に好ましい。
テンペルフェノール樹脂の配合量は全ポリアミド樹脂100重量部に対して1〜15重量部である。好ましくは、1〜10重量部、さらに好ましくは1〜6重量部である。
本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物においては、示差走査熱量計(DSC)で測定した降温結晶化温度(TC)の最高温側で結晶化を開始する温度は 205℃以上であり、好ましくは210℃以上である。ポリアミド樹脂組成物の結晶化温度を205℃以上にすることで、金型内での突き出し剛性を高め、薄肉製品でのハイサイクル成形が可能になる。
この結晶化温度が210℃未満になると、薄肉製品をハイサイクルで成形する場合、「取り出し剛性」が充分でなく、金型から成形品を取り出すことが困難となる。
なお、本発明における降温結晶化温度(TC)結晶化温度の測定はDSCを用い、窒素気流下で20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温し、その温度で5分間保持した後、10℃/分の速度にて50℃まで降温させたことにより測定した数値である。
本発明のポイントは、ポリアミド樹脂配合、ポリアミド以外の樹脂配合、強化材配合を極めて適切に配合することで、低バリ性、低ソリ性、塗装性、優れた機械強度、良ウエルド特性と靭性に加えて結晶化温度、即ちハイサイクル成形可能な特性をも付与した。
本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物から成形して得られる携帯用電化製品の筐体は小型化が必要であり薄肉化が進んでいる。一方でカメラ設置や液晶画面などの高機能化が進んでおり、筐体やカバーとしてこれらの保護が必要であり、操作時や踏んだ時に変形して割れないこと、さらには、落下時に割れないことが極めて重要な課題である。そのため、低バリ性、易成形性のための低粘度ポリアミドを用いながら、靭性が必要という相反する材料特性を両立するこが重要な課題である。すなわち 物性的には曲げたわみ率と衝撃強度が共に高い値が必要となる。
本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物の曲げたわみ率(ISO−178に準じて測定した)は2.0%以上を有しており、シャルピー衝撃強度(ISO−179―1eAに準じて測定した)は12KJ/m以上を有している。 このような高い物性値を有することにより、携帯用電化製品の薄肉化された筐体でも変形や落下による破損等を防止することが可能となった。
本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物から成形した100×100×1mm厚みの平板成形品のソリ変形量は4mm以下であり、ソリ変形量が極めて少なく、組付けを必要とする筐体材料として極めてすぐれた特性を有している。
携帯用電化製品の小型化や薄肉化が進み、筐体の肉厚が1mm程度と極めて薄肉化がすることが求められている。射出成形で筐体の成形が行われているが、製品の薄肉化によって、成形材料の流動性を高めることが必要となる。また、部品によっては金属板をインサート成形する必要があり、樹脂の肉厚が1mm以下の極めて薄い成形品を作成する必要がある。一方で成形材料の流動性を高めることによって、成形時に成形品にバリが発生し易くなるという問題点がある。
本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物は比較的低粘度の結晶性脂肪族ポリアミド樹脂と官能基を有する反応性柔軟オレフィン樹脂等を組み合わせることにより、高剪断速度では粘度が低くなるために、低い射出圧でも樹脂の流動性が充分であり、低剪断速度では比較的粘度が高くなるという「構造粘性」的な流動特性となった。その結果、「高流動性」と「低バリ性」という相反する特性を付与することが可能となった。 すなわち、本発明のポリアミド樹脂組成物は該組成物のDSCにて測定した融点より20℃高い温度条件で、剪断速度12.2sec−1での溶融粘度が1000Pa・s 以上であり、かつ、せん速度1216sec−1での溶融粘度が250Pa・s以下である。
本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、このような流動特性によって、薄肉筐体製品の良好な流動性と低バリ性を可能にした。
本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物には、前記以外に、必要に応じて公知の範囲で光又は熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑材、結晶核剤、離型剤、帯電防止剤、ハロゲン系難燃剤と酸三化アンチモンの組み合わせ、各種リン酸系難燃剤、メラミン系難燃剤、無機顔料、有機顔料、染料、あるいは他種ポリマーなども添加することが出来る。
本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物を製造する製造法としては、上述した少なくとも(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)の各成分、および塗装性改良樹脂、その他の配合物は上記配合組成にて任意の配合順列で配合した後、タンブラー或いはヘンシェルミキサー等で混合し、溶融混錬される。溶融混錬方法は、当業者に周知のいずれかの方法が可能であり、単軸押出機、2軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等が使用できるが、なかでも2軸押出機を使用することが好ましい。
また、押出加工時に破損し易い(D)成分の異形断面形状を有するガラス繊維等は2軸押出機のサイド口から投入し、該ガラス繊維の破損を防止することが好ましいが、特に限定されるものではない。また、シランカップリング剤は、(D)以外の原料成分と同時に添加しても良いが、あらかじめ(E)成分に付与して添加するのが好ましい。
次に実施例および比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また 以下に実施例、比較例において示した各特性および物性値は、下記に示した試験方法で測定した。
(1−1)曲げ強度、曲げ弾性率、曲げたわみ率:ISO−178に準じて測定した。
(1−2)ウエルド部曲げ強度:試験片の両端より溶融樹脂を挿入しISO−178に準じて測定した。
(2)シャルピー衝撃強度:ISO−179−1eAに準じて測定した。
(3)融点・TC:エスアイアイナノテクノロジー社製DSC6220を用い、窒素気流下で20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温し、その温度で5分間保持した後、10℃/分の速度にて50℃まで降温させたことにより測定した数値である。融点は、昇温時の吸熱ピークのピークトップとしたが、複数のポリマーを配合して吸熱ピークが多段で発生する場合には、発現した吸熱ピークの最高温側のピークのピークトップを融点とした。同様にTCは、降温時の発熱ピークのピークトップとしたが、多段で発熱ピークが観測された場合には、最高温側のピークトップをTCとした。DSCの測定試料は、100×100×1mmの平板の中央部付近から切り出した。
(4)取り出し剛性:図1に示す成形品において、シリンダー温度は各評価用材料をDSCにて測定した融点より20℃高い温度に設定し、金型温度は90℃とし、射出時間6秒、冷却時間10秒として成形し、成形品取り出しから5秒以内に取り出した成形品を図2に示す様に、プッシュプルゲージを用いて折り曲げた時の力を測定した。成形品は、ゲート側端部を15mm程度錘に挟み込み、プッシュする地点は中に浮かせた成形品端部から60mmの成形品中央部付近にて測定した。
○ : 折り曲げ力が、2.5Kgより大きい
× : 折り曲げ力が、2.5Kg以下
(5)平面ソリ:図1に示した100×100×1mm(フィルムゲート) の平板の成形品を定盤の上に固定し、9地点の高さを3次元測定機で測定し、その平均値から平面ソリ変形量を評価した。評価に用いた成形品の成形は、シリンダー温度は各評価用材料をDSCにて測定した融点より20℃高い温度に設定し、金型温度は90℃とし、射出時間6秒、冷却時間10秒として成形した。
◎ : ソリ量が、3.0mm未満
○ : ソリ量が、3.0mm以上、4.0mm以下
× : ソリ量が、4.0mmを超える
(6)塗装密着性:ウレタン塗料をスプレーガンで塗装、塗料膜厚は約30μ。焼付温度は120℃×30分で行い、密着性の強度は、φ10mm長さ300mm片側フック付き円筒形治具の金属治具を塗装後の成形品にアロンアルファ101を用いて接着し、フック部分をプッシュプルゲージで引っ張って塗膜の剥離力を求めた。
◎ : 剥離力が25Kgを超え、剥離した塗料に破壊した母材が付着している。
○ : 剥離力が15Kg以上、20Kg以下。
× : 剥離力が15Kg未満。
(7)成形品バリ量:図1に示す、100×100×1mm(フィルムゲート)の平板を同一射出条件にて成形して発生したバリ量について測定、比較した。成形条件は、各樹脂のバリ発生量が容易に比較できるように高圧で成形し、水準間の特性について比較した。詳細な成形条件について以降に示す。成形機は東芝機械社製、IS-100N、スクリュー口径はφ32mmを用いて射出圧力 180MPaに設定し、充填時間が0.5秒となる様に射出速度を設定した。保圧は、40MPaに設定し、充填時間+保圧時間で5秒とした。樹脂温度は、全水準で280℃にて成形し、金型温度は表中に記載する各樹脂の最適金型温度となるよう設定した。
◎ : 発生したバリの最大長さが、3.0mm未満。
○ : 発生したバリの最大長さが、3.0mm以上、4.0mmm以下。
× : 発生したバリの最大長さが、4.0mmを超える。
(8)成形品外観:平板ソリ測定用の成形品で、ガラス繊維の浮きおよび表面光沢等を目視観察した。
◎ : 成形品全体にガラスや強化材の浮きが無い。
○ : ゲート付近や末端に僅かにガラスや強化材の浮きがある。
× : 成形品全体に多量のガラス繊維や強化材の浮きがある。
(9)せん断粘度:キャピラリーレオメーター(東洋精機(株)、製品名キャピログラフ1B)を使用した。
キャピラリー形状:穴の直径1.0mm、長さ30mm
せん断速度:12.2sec−1(1.0mm/分)
せん断速度:1216sec−1(100.0mm/分)
測定温度:DSCにて測定した融点より20℃高い温度
(10)流動長:図3に示す成形品に対して、一定成形条件で射出した時の流動距離を測定した。成形条件について以下に示す。
シリンダー温度:DSCにて測定した融点より15℃高い温度に設定
金型温度:90℃
射出圧力:150MPa
射出時間:8秒
機械物性、せん断粘度、各種成形や測定用いたナイロン樹脂組成物は、水分の混入による変動を防止するために、水分率を0.08%以下となる様に乾燥して用いた。水分率の測定は、カールフィッシャー式水分率計、三菱化学社製CA−100型を用いて、200℃にて水分率を測定した。
実施例、比較例で使用した原材料は以下の通りである。
(1)ナイロン樹脂として以下を使用した。
・相対粘度RV=2.4の6ナイロン、東洋紡ナイロンT−840
・相対粘度RV=1.9の6ナイロン、東洋紡ナイロンT−840SF
・相対粘度RV=2.4の66ナイロン、東レアミランE3000F
・相対粘度RV=2.0の6T/6I共重合ナイロン、6T/6I=33/67モル
・相対粘度RV=1.8のMXD6ナイロン東洋紡ナイロンT−640
(2)テンペンフェノール、 ハヤカワケミカル社製、YSポリスターS145
(3)マレイン酸変性PE(MAH−PE)、三井東圧化学社製、MME-001
(4)マレイン酸変性SEBS(MAH−SEBS)、旭化成社製、タフテックM1943
(5)異形断面ガラス繊維、 日東紡(株)製 3PA820S
(6)丸断面ガラス繊維、 オーエンスコーニング社製 MAFT2A
(7)ガラスビーズ、 東芝バロティー二(株)製 EBG731B(18μφ)
(8)ワラストナイト、 長瀬産業(株)製 NYAD325(長短度=1.7)
(9)エポキシシラン変性ワラストナイト、 長瀬産業(株)製 NYAD325(長径が12μ、短径が7μ、長短度=1.7)を用いて、ワラストナイト100重量部に対して、日本ユニカー社製エポキシシラン、A−187を0.5重量部添加し、攪拌することで前処理したエポキシシラン変性ワラストナイトを作製した。
(10)エポキシシラン変性白マイカ、 平均粒径27μmの白マイカを用いて、マイカ100重量部に対して、日本ユニカー社製エポキシシラン、A−187を0.5重量部添加し、撹拌することで前処理したエポキシシラン変性マイカを作成した。
(11)その他の添加剤
・安定剤 ヒンダートフェノール 全組成物100重量部に対して、0.5重量部
・離型剤 モンタン酸エステル 全組成物100重量部に対して、0.6重量部
・カップリング剤 アミノシランカップリング剤 全組成物100重量部に対して0.3重量部
評価サンプルの製造は表1に示した割合で各原料を計測し、ガラス繊維を除く他の原料をタンブラーで混合した後、L/D=32の二軸押出機のホッパーに投入した。 ガラス繊維は二軸押出機の第二ベント口から計量しながら投入した。二軸押出機の混錬温度は230℃〜300℃である。 得られた繊維強化ポリアミド樹脂組成物のペレットは射出成形機で各種の評価用試料を成形した。射出成形機の成形条件は、特に記載していない項目の評価には、シリンダー温度245〜300℃、金型温度は80℃〜145℃で、適宜各水準のベース樹脂に適切な条件に設定して成形した。
評価結果は表1及び表2に示した。
本発明の特許請求項を満足した 実施例1〜5はいずれも高い流動性、すなわち高せん断時の溶融粘度が低く、一定圧力下での流動長が長いにも関わらず、低せん断時の溶融粘度が高く、薄肉成形品でも低圧成形が可能となって成形品のバリ発生量が少なく良好な結果となっている。また、易成形性において重要な指標となる、薄肉成形品かつ短時間の型内冷却時間でありながら取り出し時の剛性優れており、結晶化挙動の制御によってハイサイクル成形性が可能となっている。成形品のソリ変形に関しても極めて優れている。更に低粘度かつ強化材高充填樹脂組成物でありながら、曲げたわみ率もいずれも良好な値を示しており、靭性面及びウエルド特性も良好な結果である。
また、実施例2〜5は、塗装性改良材を適量配合することで、特性面を保持しながら塗膜密着性がさらに良好な結果を示した。
この様に請求項を満足する樹脂組成物は、薄肉成形品における低バリ性、ハイサイクル成形、成形品ソリ量、靭性、塗装性などの携帯用電化製品の筐体材料として必要な多くの要求特性を満足するものである。
比較例1は通常丸型ガラス繊維に、大量のマイカを配合した組成物であるが、ソリ量は十分に改善されていないばかりか、靭性をも損なっている。また、単にポリアミド6に6T6I共重合ポリアミドを配合しただけでは、取り出し時の剛性が全く満足できていない。又、板状晶のマイカを使用している為、ウエルド部の特性が大幅に低下している。
比較例2はポリアミド6と66をブレンドし、異形断面ガラス繊維を高充填した組成であるが、単に異形断面ガラス繊維を配合しただけではソリ改良効果が充分でない結果であった。また、樹脂相対粘度を高くすれば靭性面は良好となり、低せん断時の溶融粘度も比較的高くなるが、一方で高せん断域での溶融粘度も上昇してしまうために流動長が低くなった結果、薄肉成形品の狭いキャビティへ流動させるための充填圧力が高くなる。その結果ゲート付近の金型壁面への圧力も同時に高くなりバリの発生を抑制することは極めて困難であった。
比較例3は、低粘度のポリアミド66に6T6I共重合ポリアミドを配合し、異形断面ガラス繊維を配合した組成であり、取り出し時の剛性や成形品外観は良好であり、かつ流動性も良好で流動長は充分であったが、射出時にゲート付近の金型壁面に掛かる圧力が小さくても、低せん断時の溶融粘度が低いためにバリの発生が抑制できない結果であった。さらに、ソリ量も充分に改良がなされていない結果であり、異形断面ガラス繊維のみの配合では充分でない結果であった。
比較例4は、ベース樹脂としてMXD6を使用した例である。MXD6は、難結晶性樹脂であり、成形時に薄肉成形品を十分に結晶化させるために金型温度140℃の設定が必要であった。
そのため、粘度特性は請求項の範囲内としてもバリの発生を抑制することが出来ない結果であった。また、MXD6の様な半芳香族ポリアミドは、脂肪族ポリアミドと比較して靭性が低く、加えて低粘度としているため、曲げたわみ率が低く、薄肉成形品の場合、製品の脆さも大きな問題となり得る。
比較例5〜10は請求項の範囲を外した組成物での実施結果である。
反応性柔軟成分が多すぎると、TCが範囲内であっても柔軟成分が多すぎるために熱間剛性が低下して取り出し剛性が著しく低下し、また流動長が損なわれるために、成形時に樹脂に掛かる圧力が増大してゲート付近のバリが多く発生した。
非晶性ポリアミドを大量に配合すると、固化速度が極めて遅くなるために取り出し時の剛性が不足し変形が発生した。
比較例7は、実施例に近い組成であるがベース樹脂の粘度が高いために流動長が小さくなり、比較例1や5と同様にバリが多く発生した。
実施例、比較例から明らかなように、本発明の課題である優れた成形性と機械特性、良ウエルド特性、低ソリ性、意匠面外観、塗膜密着性を合わせ持ち、さらに薄肉製品を成形するために極めて重要な特性である、良好な流動性と低バリ性という、相反する特性を両立させたポリアミド樹脂組成物を得るためには、本発明のポリアミド樹脂組成物によって上記課題が達成できることが明らかとなった。
本発明のポリアミド樹脂組成物は優れた強度・剛性と靭性と良ウエルド特性と耐衝撃性を有し、低ソリ性や外観特性が極めて良好であり、塗装、着色等の後加工性が良い。また、バリの少ない薄肉成形品をハイサイクルで成形が可能であり、機械特性と共に軽量化と意匠性が重視される携帯用電化製品、例えば、例えば携帯電話、携帯用の音楽を聞く製品、携帯用の映像を見る製品および携帯用パソコン等の筐体用材料などに適するものである。

Claims (9)

  1. (A)結晶性脂肪族ポリアミド樹脂90〜60重量部および(B)非晶性または難結晶性ポリアミド樹脂10〜40重量部から成る全ポリアミド樹脂100重量部に対して、(C)ポリアミドと反応しうる官能基を有するオレフィン樹脂、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂5〜20重量部、(D)異形断面ガラス繊維40〜250重量部、(E)球状及び/又は不定形の無機充填剤5〜50重量部を含有するポリアミド樹脂組成物であり、該組成物の示差走査熱量計(DSC)により求められる降温結晶化温度(TC)の最高温度側が205℃以上で、かつ、該組成物のDSCにて測定した融点より20℃高い温度条件で、せん断速度12.2sec−1における溶融粘度が1000Pa・s以上で、かつせん断速度1216sec−1における溶融粘度が250Pa・s以下であるガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物100重量部に対してテルペンフェノール系樹脂を1〜10重量部添加してなるガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
  3. 前記(E)球状及び/又は不定形の無機充填剤がガラスビーズである請求項1または2に記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
  4. 前記(E)球状及び/又は不定形の無機充填材が、あらかじめ表面処理剤が付与された請求項1〜3のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
  5. ISO−178に準じて測定した曲げたわみ率が2.0%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
  6. シャルピー衝撃強度が12KJ/m以上である請求項1〜5のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
  7. 100角1mm厚さの成形品のソリ変形量が、4mm以下である請求項1〜6のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物を用いて成形された、厚さ1.3mm以下の成形品。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物を用いて成形された、金属部品がインサートされた成形品。
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