JP2007262222A - 射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物、その製造方法及び射出成形体 - Google Patents

射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物、その製造方法及び射出成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】射出成形に好適なレオロジー特性を有すると共に、射出成形における生産性を向上させることができる射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂と有機過酸化物とを含有する原料を溶融混練して得られるものである。得られる組成物は、JIS K 7199に基づく流れ特性試験で得られる6.1×10sec−1の剪断速度における溶融粘度が210℃で20〜100Pa・sであり、剪断速度−溶融粘度の両対数グラフで、1.2×10sec−1、1.2×10sec−1及び6.1×10sec−1の各剪断速度での溶融粘度の測定点a、b、cを最小二乗法によって結ぶ直線Lの傾きαが−0.75〜−0.55である。さらに、走査型示差熱量計を用いた10℃/minの降温過程での結晶化ピーク温度が90〜200℃、かつ結晶化熱量が20〜60J/gである。
【選択図】図1

Description

本発明は、射出成形に好適なレオロジー特性を有し、射出成形における生産性が良く、射出成形体の耐熱性に優れる射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物、その製造方法及び射出成形体に関するものである。
近年、地球環境の保護という見地から、自然環境中又はコンポスト中で微生物などにより分解される生分解性樹脂が望まれており、中でも脂肪族ポリエステル樹脂の研究が活発に行われている。特にポリ乳酸系樹脂は、その原料である乳酸がトウモロコシなどの天然資源から得られることから、今後枯渇する可能性のある石油資源に頼らない材料として注目され、その用途が拡大している。また物性面においては、得られる成形品の剛性や透明性が高いことから、汎用プラスチックの代替材料として使用され始めている。
しかしながら、ポリ乳酸系樹脂は結晶化速度が極端に遅く、かつ非晶部分のガラス転移温度が樹脂製品の使用環境温度内の50〜60℃にあることから、ポリ乳酸系樹脂の結晶化度が低いと、非晶部分の性質、即ちガラス転移温度以上では成形品が軟化する性質が支配的になり、耐熱性が低下してしまう。従って、耐熱性が要求される家電用又は自動車用樹脂部品には使用できない。特にこれら家電用又は自動車用樹脂部品は、生産性に優れる射出成形により成形されるため、結晶化速度が遅いと短時間で成形品が得られず、生産性が低下してしまう。これらの問題を解決するために、従来ポリ乳酸系樹脂に分岐構造を導入して結晶化を促進させ、耐熱性を向上させるという方法が知られている。
具体的には、α―又はβ―ヒドロキシカルボン酸単位を50モル%以上含有する生分解性ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル酸エステル化合物及び有機過酸化物を溶融混練することにより得られる分岐型生分解性ポリエステル樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。その分岐型生分解性ポリエステル樹脂組成物は、押出発泡成形やブロー成形に適したレオロジー特性を有し、射出成形時の生産性に優れていると共に、成形体の耐熱性にも優れている。
さらに、ポリヒドロキシ酸と、有機過酸化物例えばジベンゾイルペルオキシドやt−ブチルペルオキシベンゾエートとを溶融混練して得られるポリヒドロキシ酸組成物が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。係るポリヒドロキシ酸組成物は、溶融強度と成形加工性に優れ、フィルム又はシートの成形を容易にすることができる。
加えて、乳酸系樹脂と、1時間半減期温度が70〜200℃、かつ水素引き抜き係数が10〜60である有機過酸化物とを溶融混練することで得られる乳酸系樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献3を参照)。この乳酸系樹脂組成物は、溶融張力と歪み硬化性に優れ、シート成形性、ブロー成形性、発泡成形性が良好となる。
特開2003−128901号公報(第2頁、第3頁及び第8頁) 特許3295717号公報(第1頁、第2頁及び第4頁) 特開2003−171544号公報(第2頁及び第4頁)
ところが、特許文献1〜3に記載の組成物は、ポリ乳酸系樹脂に分岐構造が導入されるため耐熱性には優れるが、有機過酸化物が溶融樹脂中で均一に分散した後に分解するような混練条件、即ち有機過酸化物の1分半減期温度よりも10〜40℃程度高い温度で溶融混練されている。そのため、有機過酸化物の分解による架橋反応が均一に進行して全体に均一な架橋物が形成され、得られるポリ乳酸系樹脂組成物は高剪断速度における溶融粘度が高くなり、射出成形には向かないという問題があった。
このように、従来のポリ乳酸系樹脂と有機過酸化物とを溶融混練して得られるポリ乳酸系樹脂組成物は、ブロー成形や発泡成形の加工範囲である10〜10sec−1の剪断速度での溶融粘度が高いため、成形加工性と耐熱性に優れている。しかしこの場合には、射出成形の加工範囲である10〜10sec−1の剪断速度での溶融粘度も高くなるため、射出成形に優れるレオロジー特性(流動特性)、即ち10sec−1の低剪断速度では高い溶融粘度を有し、10sec−1の高剪断速度では低い溶融粘度を有することができない。従って、従来のポリ乳酸系樹脂組成物は、射出成形には適していないという問題があった。
そこで本発明の目的とするところは、射出成形に好適なレオロジー特性を有すると共に、射出成形における生産性を向上させることができる射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物を提供することにある。また、生産性に優れ、かつ簡便な射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法を提供することにある。さらに、耐熱性に優れる射出成形体を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明における第1の発明の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂と有機過酸化物とを含有する原料を溶融混練して得られる射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物であって、JIS K 7199に基づく流れ特性試験で得られる6.1×10sec−1の剪断速度における溶融粘度が210℃で20〜100Pa・sであり、同じくJIS K 7199に基づく流れ特性試験で得られる剪断速度−溶融粘度の両対数グラフにおいて、1.2×10sec−1、1.2×10sec−1及び6.1×10sec−1の各剪断速度における溶融粘度の測定点を最小二乗法によって結ぶ直線の傾きが−0.75〜−0.55であり、走査型示差熱量計を用いた10℃/minの降温過程での結晶化ピーク温度が90〜200℃であり、かつ結晶化熱量が20〜60J/gであることを特徴とするものである。
第2の発明の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物は、第1の発明において、前記原料にはさらに結晶核剤を含有することを特徴とするものである。
第3の発明の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法は、第1又は第2の発明に係る射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法であって、ポリ乳酸系樹脂100質量部と、下記一般式(1)で表される有機過酸化物0.05〜5質量部とを含有する原料を、該有機過酸化物の1分半減期温度(T1分)よりも50〜90℃高い温度で溶融混練することを特徴とするものである。
Figure 2007262222
(式中Rは炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。Rは炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。)
第4の発明の射出成形体は、第1又は第2の発明の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物を射出成形して得られることを特徴とするものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
第1の発明の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂と有機過酸化物とを含有する原料を溶融混練して得られるものである。そして、高剪断速度における溶融粘度が低く設定されると同時に、剪断速度と溶融粘度との関係を表す直線の傾きが両対数グラフで−0.75〜−0.55に設定されているため、従来に比べて低剪断速度における溶融粘度が高剪断速度における溶融粘度よりも一層高く設定される。従って、この射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物は、射出成形に好適なレオロジー特性を有することができる。
また、結晶化ピーク温度が高く設定されると同時に、結晶化熱量も高く設定されていることから、結晶化が促進されて射出成形時における冷却時間を短くすることができ、金型から射出成形体を取り出すことができる時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。
第2の発明の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物では、前記原料にはさらに結晶核剤が含まれていることから、結晶化が一層促進され、第1の発明の効果を向上させることができる。
第3の発明の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法では、ポリ乳酸系樹脂と前記一般式(1)で表される特定の有機過酸化物とを所定量含有する原料を、その有機過酸化物の1分半減期温度(T1分)よりも50〜90℃高い温度で溶融混練するものである。このため、有機過酸化物の分解が促進され、有機過酸化物が均一に分散される前に架橋反応が起き、架橋物と未架橋物とが混在した組成物となり、低剪断速度では架橋物が支配的となって溶融粘度が高くなり、高剪断速度では未架橋物が支配的となって溶融粘度が低くなるものと推測される。従って、射出成形に好適なレオロジー特性を発現することができる。また、結晶化が促進される結果、射出成形後の冷却時間を短縮することができる。よって、第1又は第2の発明の効果を奏する射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物を生産性良く、かつ簡便に製造することができる。
第4の発明の射出成形体は、第1又は第2の発明の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物を射出成形して得られるものである。射出成形の冷却工程では、結晶化速度が速くなり、結晶化度が高くなると共に、得られる結晶粒子も小さくかつ多くなるものと考えられる。そのため、射出成形体は耐熱性に優れたものとなる。従って、この射出成形体を家電用又は自動車用の樹脂部品などの耐熱性が要求される部品として好適に利用することができる。
以下、本発明の最良と思われる実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物(以下、単にポリ乳酸系樹脂組成物又は樹脂組成物ともいう)は、ポリ乳酸系樹脂と有機過酸化物とを溶融混練することによって得られるものである。ポリ乳酸系樹脂とは、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸であるポリ(DL−乳酸)やこれらの混合物である。ここで、ポリ乳酸系樹脂のL−乳酸(L体)とD−乳酸(D体)の構成モル比は、L体:D体=100:0〜90:10、又はL体:D体=0:100〜10:90であることが好ましく、L体:D体=99.5:0.5〜94:6、又はL体:D体=0.5:99.5〜6:94であることがより好ましい。D体とL体の構成比がこの範囲外であると、射出成形体の耐熱性が得られにくく、用途が限定される場合がある。
係るポリ乳酸系樹脂を得る方法としては、縮合重合法、開環重合法等の公知の方法を採用することができる。例えば、縮合重合法では、L−乳酸又はD−乳酸或いはこれらの混合物を直接脱水縮合重合して任意の組成を有するポリ乳酸系樹脂を得ることができる。また、開環重合法では、例えばオクチル酸スズなどの適当な触媒を選択し、必要に応じて重合調節剤も併用して、乳酸の環状二量体であるラクチドからポリ乳酸系樹脂を得ることができる。ラクチドにはL−乳酸の二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の二量体であるD−ラクチド、さらにL−乳酸とD−乳酸からなるDL−ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合することにより、任意の組成及び結晶性を有するポリ乳酸系樹脂を得ることができる。
前記ポリ乳酸系樹脂は、さらに乳酸以外のα−ヒドロキシカルボン酸等の他のヒドロキシカルボン酸単位との共重合体であってもよく、脂肪族ジオールや脂肪族ジカルボン酸との共重合体であってもよい。他のヒドロキシカルボン酸単位としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシ−カルボン酸や、カプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられる。前記ポリ乳酸系樹脂に共重合される脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1−4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。また上記脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸及びドデカン二酸等が挙げられる。
前記ポリ乳酸系樹脂の質量平均分子量(重量平均分子量、Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ分析によるポリスチレン換算値で、好ましくは5〜50万、より好ましくは10〜25万である。質量平均分子量が5万未満の場合には、実用上必要な物性が得られ難くなる。一方、質量平均分子量が50万を超える場合には、成形性が悪くなりやすい。
前記ポリ乳酸系樹脂の代表的なものとしては、三井化学(株)製の「レイシア」シリーズ、ユニチカ(株)製の「テラマック」シリーズ、トヨタ自動車(株)製の「U−z」シリーズ、ネイチャーワークス社製の「Nature Works」シリーズ等が商業的に入手されるものとして挙げられる。
前記有機過酸化物は、公知のものであれば特に限定されないが、ポリ乳酸からの水素引抜能力が高く、かつ分子中にポリ乳酸系樹脂を着色させる芳香環を有しない構造のものが好ましく、さらに1分半減期温度(T1分)が145〜165℃である下記一般式(1)で表されるものがより好ましい。
Figure 2007262222
(式中Rは炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。Rは炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。)
上記一般式(1)で表される有機過酸化物としては、t−ブチルペルオキシメチルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシメチルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシメチルモノカーボネート、t−ヘプチルペルオキシメチルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシメチルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシメチルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシエチルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシエチルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシエチルモノカーボネート、t−ヘプチルペルオキシエチルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシエチルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシエチルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシn−プロピルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシn−プロピルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシn−プロピルモノカーボネート、t−ヘプチルペルオキシn−プロピルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシn−プロピルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシn−プロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(T1分:159℃)、t−ペンチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(T1分:156℃)、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(T1分:155℃)、t−ヘプチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(T1分:146℃)、t−ブチルペルオキシn−ブチルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシn−ブチルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシn−ブチルモノカーボネート、t−ヘプチルペルオキシn−ブチルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシn−ブチルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシn−ブチルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシイソブチルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシイソブチルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシイソブチルモノカーボネート、t−ヘプチルペルオキシイソブチルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシイソブチルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシイソブチルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシsec−ブチルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシsec−ブチルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシsec−ブチルモノカーボネート、t−ヘプチルペルオキシsec−ブチルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシsec−ブチルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシsec−ブチルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシt−ブチルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシt−ブチルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシt−ブチルモノカーボネート、t−ヘプチルペルオキシt−ブチルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシt−ブチルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシt−ブチルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート(T1分:161℃)、t−ペンチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘプチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−オクチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート等が挙げられる。
これらの中でもt−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ペンチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネートが、良好な水素引抜能力を持つため最も好ましい。
前記有機過酸化物の含有量は、ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.1〜3質量部である。有機過酸化物の含有量が0.05質量部より少ないと架橋反応を十分に行うことができず、射出成形時の生産性が低下し、5質量部を超えると射出成形に必要なレオロジー特性が悪化する傾向にある。
ポリ乳酸系樹脂組成物は、射出成形に好適なレオロジー特性を有すると共に、射出成形における生産性を向上させることができるものである。射出成形に好適なレオロジー特性とは、まず6.1×10sec−1の剪断速度(高剪断速度)における溶融粘度が210℃で20〜100Pa・sであることが必要である。さらに、JIS K 7199に基づく流れ特性試験で得られる剪断速度−溶融粘度の両対数グラフにおいて、1.2×10sec−1、1.2×10sec−1及び6.1×10sec−1の各剪断速度における溶融粘度の測定点を最小二乗法によって結ぶ直線の傾きが−0.75〜−0.55であることが必要である。これを図1で説明すると、低剪断速度における溶融粘度の測定点a、高剪断速度における溶融粘度の測定点b及びそれらの中間に位置する溶融粘度の測定点cを両対数グラフ上にプロットし、それら3点の測定点a、b及びcを最小二乗法によって結ぶ直線Lの傾きαを求める。
これら2つの要件を満たす溶融粘度を有することにより、射出成形機の適正圧力内で、溶融樹脂を金型細部まで充填させることができ、複雑かつ薄肉な射出成形体を容易に得ることができる。しかも、流れ特性試験で得られるせん断速度−溶融粘度の両対数グラフにおける直線の傾きが前記の範囲であれば、金型内における溶融樹脂の流動性がなくなったときの粘度が高く、射出成形体のバリが抑えられて不良率を低減させることができる。
前記6.1×10sec−1の剪断速度における溶融粘度が20Pa・s未満の場合には、良好な機械的強度を有する射出成形体が得られなくなる。その一方、溶融粘度が100Pa・sよりも高い場合には、射出成形機の適正圧力では、溶融樹脂を金型細部まで充填させることができなくなり、複雑かつ薄肉な射出成形体が得られなくなる。
前記せん断速度−溶融粘度の両対数グラフにおける直線Lの傾きαが−0.75よりも小さい場合(絶対値が大きい場合)、低せん断速度での溶融粘度が高くなり過ぎるため、複雑かつ薄肉な射出成形体が得られなくなる。一方、直線Lの傾きαが−0.55よりも大きい場合(絶対値が小さい場合)、低せん断速度での溶融粘度が低くなるため、射出成形時に大量のバリが発生し、良好な射出成形体が得られなくなる。
射出成形時における生産性を向上させるとは、ポリ乳酸系樹脂組成物の融点以上で溶融した樹脂がそれよりも低い温度に設定された金型に注入され、結晶化する速度が速くかつ一定時間後の結晶化度が高いことを意味する。ポリ乳酸系樹脂組成物の結晶化速度が速くなることにより、成形サイクル(型閉工程、射出工程、保圧工程、冷却工程、型開工程、取出工程)のうち冷却工程における冷却時間を短くすることができる。即ち、走査型示差熱量計(DSC)を用いた10℃/minの降温過程での結晶化ピーク温度が90〜200℃であり、かつ結晶化熱量が20〜60J/gである。結晶発熱曲線の結晶化ピーク温度が高いほど結晶化速度が速くなり、かつ結晶化発熱曲線の結晶化熱量が高いほど一定時間後の結晶化度が高くなる。結晶化ピーク温度及び結晶化熱量の好ましい範囲は、それぞれ100〜200℃及び30〜60J/gである。
結晶化ピーク温度が90℃未満である場合には、射出成形時の冷却時間が長くなり、生産性が悪くなる。また、結晶化熱量が20J/g未満である場合には、射出成形体の低結晶化度により金型から取り出すことでできなくなり、生産性が悪くなる。なお、DSCによる昇温は200℃までであり、降温は200℃から始まるため、結晶化ピーク温度が200℃を超えることはなく、結晶化熱量も60J/gを超えることは実質上ない。
以上のような射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂と特定構造の有機過酸化物とを有機過酸化物の1分半減期温度(T1分)よりも50〜90℃高い温度で溶融混練するという簡便な方法によって得ることができる。溶融混練温度と有機過酸化物の1分半減期温度との差が50℃未満である場合には、先に示した理由により射出成形に必要なレオロジー特性が悪化して好ましくない。また、溶融混練温度と有機過酸化物の1分半減期温度との差が90℃を超える場合には、溶融混練温度が高温になり、ポリ乳酸系樹脂の分解が起こり、射出成形体の物性が低下する傾向にある。
ポリ乳酸系樹脂組成物を製造するための溶融混練時間は、20分以内が好ましく、10分以内がより好ましく、5分以内が最も好ましい。ポリ乳酸系樹脂組成物の製造は、従来公知の方法であれば特に限定されないが、例えばポリ乳酸系樹脂と前記有機過酸化物とをドライブレンドした後、溶融混練装置に投入する方法が挙げられる。ポリ乳酸系樹脂組成物を製造するための溶融混練装置としては、公知のものであれば特に限定されないが、例えば一軸押出機、二軸押出機等の各種押出機やバンバリーミキサー、ブラベンダー、プラストグラフ、熱ロール、ニーダー等の溶融混練機が挙げられる。
ポリ乳酸系樹脂組成物には、結晶化を促進させ、射出成形時の生産性をより向上させるために、さらに結晶核剤を配合することが好ましい。係る結晶核剤としては、汎用されているタルク、スメクタイト、バーミキュライト、膨潤性フッ素雲母などに代表される層状ケイ酸塩などを使用することができる。これらの中でもタルクは、ポリ乳酸系樹脂に対して最も結晶化効率の高い無機物質であることから結晶核剤として好適である。また、タルクは非常に安価で、しかも自然界に存在する無機物質であるため、工業的にも有利で地球環境にも負荷を与えないため好ましい。
この結晶核剤の平均粒子径は、0.1〜10μmであることが好ましい。平均粒子径が0.1μm未満のときには分散不良や二次凝集を生じて結晶核剤としての効果が十分に得られなくなり、平均粒子径が10μmを超えるときには射出成形体の物性に悪影響を及ぼして好ましくない。結晶核剤の含有量は、ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましく、0.5〜15質量部であることがより好ましい。
また、前記結晶核剤をポリ乳酸系樹脂組成物に効率良く分散させるために、ポリ乳酸系樹脂組成物の特性を損なわない範囲で分散剤を配合することが好ましい。分散剤としては、ポリ乳酸との相溶性に優れると共に結晶核剤との濡れ性にも優れるものが好適である。そのような分散剤としては、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミドなどの脂肪酸アミドが挙げられ、これらは単独で又は複数組み合わせて使用しても良い。
ポリ乳酸系樹脂組成物には、射出成形体の外観をより向上させるために、必要に応じて有機過酸化物にビニル単量体の二官能体又は三官能体である架橋助剤を併用することができる。架橋助剤の具体例としては、例えば、ジビニルベンゼン(オルト体、メタ体、パラ体)等のスチレン系ジビニル単量体や、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート(ここでいう(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートのことをいい、以後このように表記する)、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のジ若しくはトリ(メタ)アクリレート系ビニル単量体、ジ(メタ)アリルフタレート等のジ(メタ)アリル系単量体、及びトリ(メタ)アリルイソイソシアヌレート等のトリ(メタ)アリル系単量体が挙げられる。
これらの中でも、有機過酸化物が熱分解して発生するラジカルへ付加する反応性や付加されたラジカルの反応性が高いビニル単量体の二官能体又は三官能体が好ましい。具体的には、ジ又はトリ(メタ)アクリレート系ビニル単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好ましい。ジ又はトリ(メタ)アリル系単量体としては、ジ(メタ)アリルフタレート、トリ(メタ)アリルイソイソシアヌレートが好ましい。これらは、単独で、或いは二種以上を混合して使用することができる。架橋助剤の含有量は、ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。この含有量が5質量部を超えると射出成形がしにくくなるため好ましくない。
さらに、ポリ乳酸系樹脂組成物には、衝撃強度や物性の改善等のために、必要に応じてポリ乳酸系樹脂以外のゴム、弾性体、樹脂などの高分子物質を混合することができる。そのような高分子物質としては、エチレンープロピレン共重合ゴム、エチレンープロピレンージエン共重合ゴム等のエチレン−プロピレン系弾性体、天然ゴム等の天然系弾性体、脂肪族ジオールと脂肪族カルボン酸との共重合体等の脂肪族ポリエステル系弾性体が衝撃強度改善のためには好ましい。また、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、6ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのエンジニアリングプラスチック、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなど汎用の熱可塑性樹脂が物性改善のためには好ましい。上記脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1−4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。また、上記脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸及びドデカン二酸等が挙げられる。
ポリ乳酸系樹脂組成物には、必要に応じて可塑剤、紫外線防止剤、熱安定剤、光安定剤、加水分解防止剤、防曇剤、帯電防止剤、難燃剤、着色防止剤、酸化防止剤、充填剤、顔料、着色剤、離型剤、香料、滑剤、発泡剤、抗菌・抗カビ剤などをポリ乳酸系樹脂組成物の特性を損なわない範囲で添加することができる。
次に、射出成形体は、ポリ乳酸系樹脂組成物を所定形状の金型を用いて射出成形することによって得られる。射出成形体を得るための射出成形法は、熱可塑性樹脂を成形する場合に一般的に採用される射出成形法のほか、ガスアシスト法や射出圧縮法等の特殊な射出成形法によって得ることができる。また、その他目的に合わせて、上記の方法以外にもインモールド成形法、ガスプレス成形法、2色成形法、サンドイッチ成形法等、複数の射出ユニット及び複数の金型内のゲートを有するPUSH−PULL、SCORIM等を採用することもできる。但し、射出成形法はこれらに限定されるものではない。
続いて、射出成形体を得るための射出成形装置は、一般的な射出成形機のほか、ガスアシスト成形機や射出圧縮成形機等の特殊な射出成形機と、これらの成形機に用いられる成形用金型及び付帯機器、金型温度制御装置、原材料乾燥装置等から構成される。成形条件は射出シリンダー内でのポリ乳酸系樹脂組成物の熱分解を避けるため、溶融樹脂温度を170〜210℃の範囲に設定することが好ましい。
射出成形体を非晶状態で得る場合には、成形サイクル(型閉工程、射出工程、保圧工程、冷却工程、型開工程、取出工程)のうち冷却工程における冷却時間を短縮するために、金型温度をできるだけ低温とすることが好ましい。金型温度は、一般的には15〜55℃であることが好ましく、チラーを用いることも望ましい。但し、結晶化後の射出成形体の収縮、反り及び変形を抑えるためには、金型をこの温度範囲でも高温側に設定することが有利である。
一方、射出成形体を結晶状態で得る場合には、上記成形サイクルのうち冷却工程における冷却時間を短くするために、金型温度をできるだけ高温とすることが好ましい。金型温度は60〜130℃であることが好ましく、耐熱性に優れる射出成形体を得るには80〜120℃がより好ましい。射出成形体に、熱処理を行ってさらに結晶化度を高めるようにしてもよい。このように射出成形体を結晶化させることにより、射出成形体の耐熱性をさらに向上させることができる。
ポリ乳酸系樹脂の射出成形体は、優れた耐熱性を有している。ここで、耐熱性とはJIS K 7207A法における低荷重たわみ温度が高いことを意味する。優れた耐熱性を有することにより、低荷重たわみ温度よりも低い温度では、射出成形体の形状を保持したまま構造体として使用することが可能となる。射出成形体の耐熱性は、その用途に応じて有機過酸化物の含有量や成形温度等によって適宜調節することができる。例えば、家電用樹脂部品などの比較的高温に晒されないような部品として用いる場合においても、実用上80℃以上とすることが好ましく、90℃以上とすることがさらに好ましく、100℃以上とすることが最も好ましい。なお、耐熱性が100℃以上の場合には、自動車用樹脂部品として用いることができる。
さて、本実施形態の作用を説明すると、ポリ乳酸系樹脂と有機過酸化物とを含有する原料を、有機過酸化物の1分半減期温度(T1分)よりも50〜90℃高い温度で溶融混練することにより、ポリ乳酸系樹脂組成物が得られる。この方法で得られるポリ乳酸系樹脂組成物は、有機過酸化物が溶融したポリ乳酸系樹脂中で均一に分散する前に架橋反応が起こるため、多数の部分的に架橋したポリ乳酸系樹脂架橋物と架橋していないポリ乳酸系樹脂未架橋物とが混在した組成物であると推定される。そのため、低剪断速度においては、ポリ乳酸系樹脂架橋物が支配的になるため、溶融粘度が高くなる一方、高剪断速度においては、ポリ乳酸系樹脂未架橋物が支配的になるため、溶融粘度が低くなるものと推測される。従って、ポリ乳酸系樹脂組成物は、射出成形に好適なレオロジー特性を発現することができる。
その上、冷却時には結晶化が促されて結晶化速度が速くなり、結晶化度が高くなると共に、形成される結晶粒子も小さくかつ多くなるものと考えられる。従って、射出成形時において成形体が速やかに固化し、冷却工程での冷却時間を短くすることができると共に、成形される射出成形体の耐熱性を高めることができる。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
・ 本実施形態のポリ乳酸系樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂と有機過酸化物とを含有する原料を溶融混練して得られるものである。この樹脂組成物は、高剪断速度における溶融粘度が低く設定されると同時に、剪断速度と溶融粘度との関係を表す直線の傾きが両対数グラフで従来よりも負(マイナス)の傾きが小さく(その絶対値が大きく)なるように設定されているため、低剪断速度における溶融粘度が高剪断速度における溶融粘度よりも一層高く設定される。従って、この射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物は、射出成形に好適なレオロジー特性を有することができる。
また、結晶化ピーク温度が高く設定されると同時に、結晶化熱量も高く設定されていることから、結晶化を促進させることができて射出成形時における冷却時間を短くすることができ、金型から射出成形体を取り出すことができる時間を短縮することができる。従って、射出成形における生産性を向上させることができると共に、製造コストの低減を図ることができる。
・ 前記原料にはさらに結晶核剤を含有することにより、結晶化が一層促進され、上記の効果を向上させることができる。
・ ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法では、ポリ乳酸系樹脂と前記一般式(1)で表される特定の有機過酸化物とを所定量含有する原料を、その有機過酸化物の1分半減期温度(T1分)よりも50〜90℃高い温度で溶融混練するものである。そのため、射出成形に好適なレオロジー特性を発現することができると共に、結晶化が促進される結果、射出成形後の冷却時間を短縮することができる。従って、ポリ乳酸系樹脂組成物を生産性良く、かつ簡便に製造することができる。
・ 射出成形体は、前記ポリ乳酸系樹脂組成物を常法に従って射出成形して得られるものである。冷却工程では、結晶化速度が速くなり、結晶化度が高くなると共に、得られる結晶粒子も小さくかつ多くなるものと考えられる。そのため、射出成形体は耐熱性に優れたものとなる。従って、この射出成形体を家電用又は自動車用の樹脂部品などの耐熱性が要求される部品として好適に利用することができる。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各例における各種物性値については、下記に示す方法によって測定した。
(1)質量平均分子量
示差屈折率検出器を備えたゲル浸透クロマトグラフィ装置(GPC、(株)島津製作所製)を用い、溶出液をクロロホルム、カラム温度を40℃として、標準ポリスチレン換算により求めた。
(2)有機過酸化物の1分半減期温度
有機過酸化物をベンゼンで0.1モル/リットルの濃度に溶解し、耐圧ガラスアンプルに入れて窒素置換後密封した。この耐圧ガラスアンプルに密閉された0.1モル/リットル濃度の有機過酸化物溶液を最低6本用意し、DSCでの測定結果から想定される設定温度(3点)に設定しておいたグリセリン浴中にサンプル(各温度に2サンプルずつ)を入れた。一定時間後(例えば、2時間後及び8時間後)にガラスアンプルを取り出して急冷した後、ヨードメトリー法により活性酸素量を測定した。その結果から各温度における半減期時間が求められ、これをアレニウスプロットすることによって1分半減期温度を算出した。
(3)レオロジー特性
1)6.1×10sec−1の剪断速度における溶融粘度
JISK7199に基づく流れ特性試験装置(キャピログラフ、(株)東洋精機製作所製)を用い、シリンダー下部に直径1mm、長さ10mmのオリフィス部を設けた。シリンダー温度を210℃に設定した後、ポリ乳酸系樹脂組成物をシリンダー内に投入して溶融させた。ピストンを500mm/分(剪断速度6.1×10sec−1)の速度で押し下げたときの溶融粘度を高剪断速度における溶融粘度とした。
2)1.2×10sec−1、1.2×10sec−1及び6.1×10sec−1の3点の剪断速度における溶融粘度から求められる傾き
上記1)と同じ装置を用い、シリンダー温度も同一に設定し、ポリ乳酸系樹脂組成物をシリンダー内に投入して溶融させた。ピストンを10mm/分(剪断速度1.2×10sec−1)、100mm/分(剪断速度1.2×10sec−1)及び500mm/分(剪断速度6.1×10sec−1)速度で押し下げたときの溶融粘度をそれぞれ測定し、それらの測定点を図1に示すような剪断速度−溶融粘度の関係について両対数グラフ上にプロットした。そして、3つの測定点a、b及びcを最小二乗法によって結ぶ直線Lの傾きαを求めた。
(4)射出成形時の生産性
(結晶化ピーク温度及び結晶化熱量)
走査型示差熱量計(DSC、エスアイアイナノテクノロジー製)を用い、ポリ乳酸系樹脂組成物10mgをアルミニウム製の密封セルに入れ、10℃/分で室温から200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、10℃/分で200℃から室温まで降温させた。この降温過程における結晶化発熱曲線の発熱ピーク温度を結晶化ピーク温度(℃)、結晶化発熱曲線の面積を結晶化熱量(J/g)とした。
(型取出可能時間)
射出成形装置(日精樹脂工業(株)製、ES600)を用い、JIS1号試験片(2個取り、Zランナー)の射出成形を行い(成形温度210℃、金型温度110℃)、金型から成形品を取り出すことが可能な冷却時間を型取出可能時間とした。
(5)射出成形体の耐熱性(低荷重たわみ温度)
荷重たわみ温度試験装置((株)東洋精機製作所製)を用い、上記射出成形条件によって成形したJIS1号試験片の四角柱部分を切り出し、幅10mm、長さ80mm及び厚さ4mmの試験片を作製した。その試験片を支点間距離64mmの治具の上に置き、中央上部に0.45MPaの圧力を加えた状態で、伝熱媒体中に浸した。伝熱媒体を2℃/分で室温から200℃まで昇温させ、たわみ量が0.34mmになったときの伝熱媒体の温度を求め、それを低荷重たわみ温度とした。
実施例及び比較例に用いた原料は次のとおりである。
ポリ乳酸系樹脂A:三井化学(株)製、商品名「レイシアH100」、質量平均分子量150,000
ポリ乳酸系樹脂B:ユニチカ(株)製、商品名「テラマックTE4000」、質量平均分子量130,000
有機過酸化物A(T1分=159℃):t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(日本油脂(株)製、商品名:「パーブチルI」)
有機過酸化物B(T1分=161℃):t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート(日本油脂(株)製、商品名:「パーブチルE」)
有機過酸化物C(T1分=146℃):1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート(日本油脂(株)製、商品名:「パーオクタI」)
有機過酸化物D(T1分=167℃):t−ブチルペルオキシベンゾエート(日本油脂(株)製、商品名:「パーブチルZ」)
タルク:日本タルク(株)製、商品名:「ミクロエースP−6」
分散剤:エチレンビス12−ヒドロキシステアリルアミド(伊藤製油(株)製、商品名:「ITOHWAXJ−530」)
(実施例1)
ポリ乳酸A100質量部と有機過酸化物A(T1分=159℃)0.4質量部をドライブレンドし、230℃に設定された二軸押出機(池貝化成(株)製、PCM−30、D:30mm、L/D:30)にて約2分間溶融混練し、口金よりストランド状(糸状)に押出し、水冷した。その後、ペレタイザーにて切断し、質量平均分子量が220,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性及び射出成形時の生産性を測定し、それらの結果を表1に示した。また、得られたペレットを80℃で真空乾燥し、射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)によってJIS1号試験片を得、耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、その結果を表1に示した。
(実施例2)
実施例1において、有機過酸化物A(T1分=159℃)の配合量を、0.4質量部から0.1質量部に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量が180,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性及び射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例3)
実施例1において、有機過酸化物A(T1分=159℃)の配合量を、0.4質量部から5質量部に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量が260,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性及び射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例4)
実施例1において、有機過酸化物A(T1分=159℃)を有機過酸化物B(T1分=161℃)に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量が260,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性及び射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例5)
実施例1において、有機過酸化物A(T1分=159℃)を有機過酸化物C(T1分=146℃)に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量が255,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性および射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表1に示した。
(比較例1)
ポリ乳酸を200℃に設定された二軸押出機(池貝化成(株)製、PCM−30、D:30mm、L/D:30)にて平均2分間溶融混練し、口金よりストランド状に押出し、水冷後、ペレタイザーにて切断し、質量平均分子量が140,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性及び射出成形時の生産性を測定し、それらの結果を表1に示した。また、得られたペレットを80℃で真空乾燥した後、射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、その結果を表1に示した。
Figure 2007262222
(実施例6)
実施例1において、二軸押出機の設定温度を230℃から210℃に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量は270,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性及び射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例7)
実施例1において、二軸押出機の設定温度を230℃から245℃に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量が250,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性及び射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例8)
実施例1において、さらにタルクを1質量部及び分散剤を1質量部配合した以外は同様の方法で、質量平均分子量が220,000であるポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性及び射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例9)
実施例1において、ポリ乳酸Aをポリ乳酸Bに変更し、有機過酸化物A(T1分=159℃)を有機過酸化物B(T1分=161℃)0.1質量部に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量が190,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性および射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表2に示した。
(比較例2)
実施例1において、二軸押出機の設定温度を230℃から200℃に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量は290,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性及び射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表2に示した。
(比較例3)
実施例1において、有機過酸化物A(T1分=159℃)を有機過酸化物D(T1分=167℃)に変更し、二軸押出機の設定温度を230℃から200℃に変更した以外は同様の方法で、質量平均分子量が295,000である射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットのレオロジー特性、射出成形時の生産性及び射出成形(成形温度:210℃、金型温度:110℃、冷却時間:90秒)で得られたJIS1号試験片の耐熱性(低荷重たわみ温度)を測定し、それらの結果を表2に示した。
Figure 2007262222
表1及び表2に示したように、実施例1〜5及び実施例8、9と比較例1との比較から、市販のポリ乳酸と比較して、剪断速度と溶融粘度との関係を表す直線の傾きが−0.75〜−0.55の範囲にあるため、レオロジー特性が良く、射出成形に好適であることが示された。また、各実施例のポリ乳酸系樹脂組成物より、耐熱性の高い射出成形体が短時間で得られることが明らかになった。
実施例1、6及び7と比較例2及び3との比較から、各実施例で得られた射出成形用ポリ乳酸樹脂組成物は、射出成形に好適なレオロジー特性を有し、射出成形における生産性に優れ、かつ耐熱性に優れる射出成形体が得られた。それに対し、各比較例のポリ乳酸樹脂組成物は、高剪断速度における溶融粘度が高く、剪断速度と溶融粘度との関係を表す直線の傾きが大きい(その絶対値が小さい)ため、レオロジー特性が悪く、射出成形には不向きであることが明らかになった。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 有機過酸化物として、1分半減期温度(T1分)の異なるものを複数種類組合せて使用し、溶融混練する温度を調整することもできる。
・ ポリ乳酸系樹脂、有機過酸化物、結晶核剤、架橋助剤などの原料の所定量をそれぞれ溶融混練装置に投入することもでき、或いは原料を予めニーダーなどでコンパウンド化したものを溶融混練装置に投入することもできる。
・ 前記原料に、変性ポリウレタン樹脂、変性ポリアクリル樹脂などの粘度調整剤や増粘剤などを配合して溶融粘度の調整を行うことも可能である。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記原料にはさらに分散剤を含有することを特徴とする請求項2に記載の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物。このように構成した場合、請求項2に係る発明の効果に加え、結晶核剤の分散性を向上させることができる。
剪断速度と溶融粘度との関係を示し、その関係から得られる直線の傾きを求めるための両対数グラフ。
符号の説明
a、b、c…測定点、L…直線、α…傾き。

Claims (4)

  1. ポリ乳酸系樹脂と有機過酸化物とを含有する原料を溶融混練して得られる射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物であって、JIS K 7199に基づく流れ特性試験で得られる6.1×10sec−1の剪断速度における溶融粘度が210℃で20〜100Pa・sであり、同じくJIS K 7199に基づく流れ特性試験で得られる剪断速度−溶融粘度の両対数グラフにおいて、1.2×10sec−1、1.2×10sec−1及び6.1×10sec−1の各剪断速度における溶融粘度の測定点を最小二乗法によって結ぶ直線の傾きが−0.75〜−0.55であり、走査型示差熱量計を用いた10℃/minの降温過程での結晶化ピーク温度が90〜200℃であり、かつ結晶化熱量が20〜60J/gであることを特徴とする射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物。
  2. 前記原料にはさらに結晶核剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物。
  3. ポリ乳酸系樹脂100質量部と、下記一般式(1)で表される有機過酸化物0.05〜5質量部とを含有する原料を、該有機過酸化物の1分半減期温度(T1分)よりも50〜90℃高い温度で溶融混練することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法。
    Figure 2007262222
    (式中Rは炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。Rは炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。)
  4. 請求項1又は請求項2に記載の射出成形用ポリ乳酸系樹脂組成物を射出成形して得られることを特徴とする射出成形体。
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