JP4977890B2 - ポリ乳酸樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、相溶性、分散性、柔軟性及び耐衝撃性に優れ、成形品に引けや歪が生じ難いポリ乳酸系樹脂組成物及びその製造方法に関する。
近年、環境保護の見地から、自然環境中で微生物等により分解され得る生分解性樹脂が注目を集めている。こうした生分解性樹脂の具体例として、例えばポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等の溶融成形加工が可能な生分解性樹脂が挙げられる。その中でも、ポリ乳酸は融点が150〜180°Cと比較的高く、強靭で硬質塩化ビニル樹脂同等の硬度を持つ等、優れた機械的特性を有し、さらには透明性も有していることから、様々な分野において用いられている。
しかし、ポリ乳酸は剛直であり、強度は高いが機械的な伸びや柔軟性に劣り、耐衝撃性が他の生分解性樹脂に比べて低いという問題点を有している。このため、ポリ乳酸と他の軟質生分解性樹脂とを混合することが行われている。例えば、特許文献1には、ポリ乳酸と脂肪族ポリエステルとポリカプロラクトンとを所定の割合で混合されたポリ乳酸樹脂組成物が提案されており、柔軟性や耐衝撃性を向上させることができる旨記載されている。しかし、このポリ乳酸樹脂組成物は、単に樹脂どうしを加熱溶融して機械的に混合しただけであるため、相溶性や分散性に劣るものであり、相分離を起こして充分な効果が得られない。
こうした問題点を解決するため、発明者らは、ポリ乳酸とポリカプロラクトンとを多官能イソシアナート化合物である2−イソシアナートエチル−2 ,6−ジイソシアナートカプロエート(以下LTIという)によって架橋したポリ乳酸樹脂組成物を既に開発している(特許文献2)。このポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ乳酸とポリカプロラクトンとがLTIによって化学結合で架橋されているため、単に樹脂どうしを加熱溶融して機械的に混合した場合に比べて、相溶性や分散性に優れており、耐衝撃性も優れたものとなっている。
特開2001−31853号公報 特開2004−346241号公報
しかし、上記ポリ乳酸とポリカプロラクトンとをLTIによって架橋したポリ乳酸樹脂組成物では、加熱溶融した場合の剪断粘度が大きいために、金型内での流れが悪く、成形品に引けや歪が生じたり、充填不足となったりするという問題があった。また、耐衝撃性のさらなる向上も望まれていた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、加熱溶融した場合の剪断粘度が低くて成形品に引けや歪が生じ難く、相溶性、分散性、柔軟性及び耐衝撃性に優れたポリ乳酸系樹脂組成物及びその製造方法を提供することを課題とする。
発明者らは、ポリ乳酸の軟化剤としてポリカプロラクトンの代わりにポリブチレンサクシネートを用い、多官能イソシアナート化合物としてイソシアヌレート型ポリイソシアナートを用いて架橋させれば、耐衝撃性及び流動性が大幅に向上することを見出し、本発明を完成するにいたった。
すなわち、本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートとがイソシアヌレート型ポリイソシアナートによって架橋されていることを特徴とする。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートとがイソシアヌレート型ポリイソシアナートによって架橋されているため、単に樹脂どうしを加熱溶融して機械的に混合した場合に比べて、相溶性や分散性に優れ、耐衝撃性も優れたものとなっている。また、ポリ乳酸及びポリブチレンサクシネートは、ともに生分解性樹脂であるため、埋立処分されても微生物によって分解され、環境問題を引き起こすおそれが少ない。
また、発明者らの試験結果によれば、ポリ乳酸とポリカプロラクトンとをLTIによって架橋したポリ乳酸樹脂組成物と比較して、溶融状態での剪断粘度が低く、成形品に引けや歪が生じ難いという性質を有している。また、耐衝撃性も大幅に上回るものであった。
ここで、イソシアヌレート型ポリイソシアナートとは、ジイソシアナート化合物の末端のイソシアナート基が3つ結合して6員環の基本骨格(下記構造式化1参照)を備えたジイソシアナート化合物の多量体である。
Figure 0004977890
例えば、ヘキサメチレンジイソシアナートを構成単位とするイソシアヌレート型ポリイソシアナートを例に挙げれば、下記構造式化2で示される。
Figure 0004977890
ただし、下記構造式化3に示される分岐した構造を有するものも、イソシアヌレート型ポリイソシアナートに含まれる。
Figure 0004977890
また、ヘキサメチレン鎖の替わりに、炭素鎖の長さの異なる他の脂肪族ジイソシアネートを用いても、イソシアヌレート型ポリイソシアナートとすることができる。
ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートとの割合は95:5〜20:80(重量比)であることが好ましい。ポリ乳酸が95重量%より多いと耐衝撃性の改善が困難になり、反対に20重量% より少ないとポリ乳酸の特徴である高剛性が損なわれる。特に好ましいのは85:15〜70:30 の範囲である。
イソシアヌレート型ポリイソシアナートは、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートの合計に対して0.1〜2.0重量% 含まれていることが好ましい。イソシアヌレート型ポリイソシアナートの添加量が0.1重量% 未満であると、イソシアヌレート型ポリイソシアナートによる架橋効果が不十分となり、耐衝撃性及び可撓性の向上の効果を十分に得られない。また、イソシアヌレート型ポリイソシアナートの添加量が2.0重量%を超えると、過剰のイソシアナート基が分子間の架橋を惹起してゲル化分率の増加を招き、押出及び射出成形の加工性が悪くなる。
本発明に用いるポリ乳酸の分子量としては、重量平均分子量が50,000〜1000,000の範囲のものが好ましい。かかる範囲を下回るものでは機械的強度が弱くなり、それ以上の分子量のものは、加工性の劣るものとなってしまうためである。
ポリ乳酸は、使用者が自ら合成してもよいが、入手のし易さから市販されているものを用いることも可能である。具体的には、Cargill−DOW社製のNature Works(登録商標)、トヨタ自動車(株)製のU’z(登録商標)、UCC社製のTONE(登録商標)、島津製作所(株)製のラクティ(登録商標)、ユニチカ( 株)製のテラマック(登録商標)、三井化学(株)製のレイシア(登録商標)、カネボウ合繊社製ラクトロン(登録商標)、三菱樹脂社製のエコロージュ(登録商標)、クラレ(株)社製のプラスターチ(登録商標)、東セロ(株)社製のパルグリーン(登録商標)等が挙げられる。
ポリ乳酸の中でも、両末端に水酸基、両末端にカルボン酸基、あるいは両末端に水酸基とカルボン酸基を有するテレケリック型のものが特に好ましい。こうしたポリ乳酸であれば、添加剤として用いる多官能イソシアナート化合物と反応して、より多くの架橋構造を形成されるため、機械強度が高くなり、優れたポリ乳酸系樹脂組成物となるからである。
また、ポリ乳酸とは、実質的にL−乳酸及び/又はD−乳酸がエステル結合で重合している高分子をいう。ここで「実質的」にとは、本発明の効果を損なわない程度範囲で、L−乳酸またはD−乳酸以外の他のモノマー単位を含んでいても良いという意味である。
ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートとをイソシアヌレート型ポリイソシアナートによって架橋する方法については特に限定されるものではないが、工業的には連続的に処理できる方法が好ましい。具体的には、例えば、上記の成分を所定の割合で混合したものを一軸スクリュー押出機や二軸混練押出機などで混練し、直ちに成形して成形品とすることができる。また、上記の成分を所定の割合で量り取り、溶剤によって均一に溶解してから溶媒を留去させてもよいが、多官能イソシアナート化合物には水分等との反応性の高いイソシアナート基を含有するため、水分を含まない溶媒を用いる必要がある。
押出機を用いる場合、押出溶融温度は160〜230°Cの範囲が好ましく、さらに好ましいのは180〜220°Cである。ポリマーの劣化、変質等を防ぐことが必要なために、反応時間としてはできるだけ短時間内に混合することが好ましい。具体的には時間は20分以内、さらに好ましくは10分以内で混合することが好ましい。
また、イソシアヌレート型ポリイソシアナートは、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートとを加熱溶融混合した後に添加し、再度加熱溶融混合してもよいし、全ての成分を同時に加熱溶融混合してもよい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物には、発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて副次的な添加物を加えて様々な改質を行うことが可能である。副次的な添加物の例としては、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、抗菌剤、安定剤、静電剤、核形成材、各種フィラー等その他の類似のものが挙げられる。
以下、本発明をさらに具体化した実施例について比較例と比較しつつ説明する。
(実施例1)
実施例1では、ヘキサメチレンジイソシアネートを構成単位とするイソシアヌレート型ポリイソシアナートを架橋剤として用い、この架橋剤によってポリ乳酸とポリブチレンサクシネート(PBS)とを架橋した。製造方法の詳細を以下に示す。
ポリ乳酸(ユニチカ社製テラマックT−4000)を100°Cで4時間乾燥する。また、ポリブチレンサクシネート(昭和高分子社製 ビオノーレ#1020)を80°Cで4時間乾燥する。こうして十分に水分率を減少させた後、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネート(PBS)とを90:10の重量割合で混合し、さらに、ヘキサメチレンジイソシアナートを構成単位とするイソシアヌレート型ポリイソシアナート(旭化成ケミカルズ株式会社製 デュラネートTSA−100)をポリ乳酸とポリブチレンサクシネート(PBS)の合計に対して0.5重量%加えて混合する。この混合物を190°Cで二軸の押出加熱混練機で溶融押出し、ペレット化して主原料を準備した。得られたペレットを4時間乾燥した後、射出成形することにより、衝撃試験用の試験片(80×10×4mm)を作製した。
(実施例2)
実施例2では、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネート(PBS)とを80:20の重量割合で混合した。他の条件は実施例1と同様であり説明を省略する。
(実施例3)
実施例3では、ヘキサメチレンジイソシアナートを構成単位とするイソシアヌレート型ポリイソシアナートとして、旭化成ケミカルズ株式会社製のデュラネートTPA−100を用いた。他の条件は実施例2と同様であり説明を省略する。
(実施例4)
実施例4では、ヘキサメチレンジイソシアナートを構成単位とするイソシアヌレート型ポリイソシアナートとして、旭化成ケミカルズ株式会社製のデュラネートTPA−100をポリ乳酸とポリブチレンサクシネート(PBS)の合計に対して0.15重量%加えた。他の条件は実施例1と同様であり説明を省略する。
(比較例1)
比較例1では、架橋剤として2−イソシアナートエチル−2 ,6−ジイソシアナートカプロエート(LTI)を用い、この架橋剤によってポリ乳酸とポリカプロラクトン(PCL)とを架橋した。製造方法の詳細を以下に示す。
ポリ乳酸(ユニチカ社製テラマックT−4000)を100°Cで4時間乾燥する。また、ポリカプロラクトン(ダイセル化学工業 セルグリーンPH7)を50°Cで24時間乾燥する。こうして十分に水分率を減少させた後、ポリ乳酸とポリカプロラクトンとを80:20の重量割合で混合し、さらに、LTIをポリ乳酸とポリカプロラクトンの合計に対して0.5重量%加えて混合する。この混合物を実施例1と同様の方法により、二軸の押出混練機で溶融押出し、ペレット化して主原料を準備した。得られたペレットを4時間乾燥した後、射出成形することにより、衝撃試験用の試験片を作製した。
(比較例2)
比較例2では、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートを構成単位とするアダクト型ポリイソシアナート(旭化成ケミカルズ株式会社製のデュラネートE−402−90T)(下記構造式化4)を用いた。他の条件は実施例2と同様であり説明を省略する。
Figure 0004977890
(比較例3)
比較例3では、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートを構成単位とするビウレット型ポリイソシアナート(旭化成ケミカルズ株式会社製のデュラネート24A100)(下記構造式化5)を用いた。他の条件は比較例1と同様であり説明を省略する。
Figure 0004977890
(比較例4)
比較例4では、架橋剤として3つのエポキシ基を有する化合物(大日本インキ化学工業株式会社製 Epiclon725)を用いた。他の条件は比較例1と同様であり説明を省略する。
(比較例5)
比較例5では、ポリ乳酸とポリカプロラクトンとを90:10の重量比とした。また、架橋剤としてLTIをポリ乳酸とポリカプロラクトン(PCL)の合計に対して0.15重量%加えた。他の条件は比較例1と同様であり説明を省略する。
(比較例6)
比較例6では、架橋剤としてLTIをポリ乳酸とポリブチレンサクシネートの合計に対して0.5重量%加えた。他の条件は実施例1と同様であり説明を省略する。
(比較例7)
比較例7では、ポリ乳酸とポリカプロラクトンとを80:20の重量比とした。他は他の条件は実施例3と同様であり説明を省略する。
こうして得られた実施例1〜4及び比較例1〜6のポリ乳酸樹脂組成物の組成割合を表1に示す。
Figure 0004977890
<評 価>
以上のようにして得られた実施例1〜4及び比較例1〜7の試験片について、シャルピー衝撃試験及び剪断速度−剪断粘度の測定を行った。シャルピー衝撃試験は、JIS−K7111に準じてエッジワイズ、ノッチ無し試験片で測定した。また、剪断速度−剪断粘度は、キャピラリーレオメーター(ROSAND社製 RH−7)を用い、220°Cにおいて測定した。キャピラリーレオメーターはキャピラリー(直径1mmの細管)を通過させるときの樹脂の粘度を測定する装置である。類似の装置としてはメルトフローレート(MFR)があるが、キャピラリーレオメーターデータは金型内流動のコンピューターシュミレーションに用いられ、金型内での流れ特性が良く反映されている。また、メルトフローレートについても、メルトフロー試験機(井元製作所製 MB−1)によって測定を行った。
−シャルピー衝撃試験−
シャルピー衝撃試験の結果を図1に示す。この図から、イソシアヌレート型ポリイソシアナートを架橋剤として用いた実施例1〜4のポリ乳酸樹脂組成物は、それ以外の架橋剤を用いた比較例1〜6のポリ乳酸樹脂組成物と比べて衝撃値が大きいことが分かる。また、実施例4と比較例1〜7との比較から明らかなように、架橋剤の添加量が0.15重量%と少ないにもかかわらず、実施例4では比較例1〜7より衝撃値が大きいことが分かる。さらに、架橋剤としてイソシアヌレート型ポリイソシアナートを用いた場合であっても、ポリ乳酸にポリブチレンサクシネートを混合した実施例2〜3では、ポリ乳酸にポリカプロラクトンを混合した比較例7より衝撃値が大きいことが分かった。また、架橋剤としてLTIを用い、ポリ乳酸とポリカプロラクトンとを混合した比較例1(すなわち特許文献2に記載されているポリ乳酸樹脂組成物)よりも、イソシアヌレート型ポリイソシアナート(TSA)を架橋剤とし、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートを混合した実施例2、3の方が衝撃値が大きいことが分かる。さらに、実施例1と比較例1との比較から、イソシアヌレート型ポリイソシアナート(TSA)を架橋剤とした場合、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートを混合した方が、ポリ乳酸とポリカプロラクトンとを混合した場合よりも衝撃値が大きくなることが分かる。
−キャピラリーレオメーターによる剪断粘度測定−
結果を図2に示す。この図から、イソシアヌレート型ポリイソシアナートを架橋剤として用いた実施例1及び実施例2の剪断粘度は、LTIを架橋剤とした比較例1の剪断粘度よりも低くなっていることが分かる。このため、実施例1及び実施例2のポリ乳酸樹脂組成物は、金型内での流れがスムースとなり、引けや歪が生じ難いことが分かった。
−メルトフローレート測定−
実施例1及び比較例1について、メルトフローレートを測定した結果、実施例1では10.42g/10minであったのに対し、比較例1では3g/10minであり、実施例1の1/3以下であった。この結果からも、実施例1のポリ乳酸樹脂組成物は、金型内での流れがスムースとなり、引けや歪が生じ難いことが分かる。
以上のように、実施例1〜4のポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネート(PBS)とがイソシアヌレート型ポリイソシアナートによって架橋されているため、LTIのようなトリイソシアネートやビュレット型ポリイソシアネートやアダクト型によって架橋した場合と比べても、耐衝撃性が飛躍的に大きくなった。また、架橋剤の添加量が0.15重量%と少ない場合でも、耐衝撃性を高めることができる。さらに、単に樹脂どうしを加熱溶融して機械的に混合した場合に比べて、相溶性や分散性に優れている。また、加熱溶融した場合の剪断粘度が低くて成形品に引けや歪が生じ難い。さらには、ポリ乳酸及びポリブチレンサクシネート(PBS)は、ともに生分解性樹脂であるため、埋立処分されても微生物によって分解され、環境問題を引き起こすおそれが少ない。
この発明は、上記発明の実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、包装材料、医療用材料、産業資材、工業用品、容器等の各種用途に使用することができる。具体的には、フィルム、シート、被覆紙、ブロー成形体、射出成形体、押出成形体、繊維、不織布、包装材等に利用できる。
シャルピー衝撃試験における衝撃値を示すグラフである。 剪断速度と剪断粘度との関係を示すグラフである。

Claims (6)

  1. ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートとがイソシアヌレート型ポリイソシアナートによって架橋されていることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物。
  2. イソシアヌレート型ポリイソシアナートはヘキサメチレンジイソシアナートを構成単位とすることを特徴とする請求項1記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  3. ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートとの割合は95:5〜20:80(重量比)であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  4. イソシアヌレート型ポリイソシアナートは、ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートの合計に対して0.1〜2.0重量%含まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  5. ポリ乳酸の分子量は、重量平均分子量が50,000〜1000,000の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  6. ポリ乳酸とポリブチレンサクシネートとをイソシアヌレート型ポリイソシアナートによって架橋することを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物の製造方法。
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