JP2010258056A - 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システム - Google Patents

積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010258056A
JP2010258056A JP2009103619A JP2009103619A JP2010258056A JP 2010258056 A JP2010258056 A JP 2010258056A JP 2009103619 A JP2009103619 A JP 2009103619A JP 2009103619 A JP2009103619 A JP 2009103619A JP 2010258056 A JP2010258056 A JP 2010258056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
external lead
piezoelectric element
lead member
conductive connection
external
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009103619A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5342919B2 (ja
Inventor
Masashi Sakagami
勝伺 坂上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2009103619A priority Critical patent/JP5342919B2/ja
Publication of JP2010258056A publication Critical patent/JP2010258056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5342919B2 publication Critical patent/JP5342919B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】外部リード部材と導電性接続部材との界面でスパークが発生せず、長時間、安定して駆動できる、信頼性に優れた積層型圧電素子を得ること。
【解決手段】積層型圧電素子1は、圧電体層3および内部電極層2からなる積層体9と、積層体9の側面に接合されて内部電極層2に電気的に接続された外部電極4と、外部電極4の表面に被着された導電性接続部材5と、導電性接続部材5に一部が埋設された外部リード部材8とを含んでおり、外部リード部材8は、導電性接続部材5に埋設されている部位の少なくとも一部が積層体9の積層方向の上下に位置する側面に凹み8aを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層型圧電素子(以下、素子ともいう。)、これを用いた自動車エンジンの燃料噴射装置等の噴射装置および自動車エンジン等の燃料噴射システムに関する。
従来の積層型圧電素子は、例えば、図4、図5に示すように、圧電体層3と内部電極層2を交互に積層した積層体9と、この積層体9の一対の側面のそれぞれに、内部電極層2に電気的に接続されて接合された一対の外部電極4と、外部電極4の表面に被着された導電性接続部材5と、導電性接続部材5に接続された外部リード部材10とを含んだ構成である(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載された外部リード部材10は、外部電極4上の導電性接続部材5に少なくとも二か所において接続されている、リード線等の金属導線および金属剛体の少なくとも一方から成る。
上記の構成により、外部電極4上で、例えば、外部リード部材10が接続される2か所が外部電極4の端部にある場合には、外部電極4の中間部の切断は特性に影響を与えることがない。また、多数の外部リード部材10が接続される接続箇所が多数ある場合、または外部電極4の全面を導電性接続部材5で覆う場合には外部電極4の強化ともなり、外部電極4の損傷の発生を抑制できるという効果が得られる。
なお、図4、図5において、6は積層体9における伸縮駆動する活性部、7は積層体9における伸縮駆動しない不活性部、11は積層型圧電素子である。また、図5は図4のB−B線における縦断面図であって外部リード部材10の部位を拡大した拡大縦断面図である。また、内部電極2は、圧電体層3の一層おきに積層体9における対向する一対の側面の異なる側面に交互に露出するように積層されており、一対の外部電極(正極の外部電極および負極の外部電極)4に交互に接続されている。
このような従来の積層型圧電素子11の製造方法は、以下の通りである。すなわち、まず、圧電体層2の原料を含むセラミックグリーンシートに、内部電極層2となる導電性ペーストが所定のパターンで印刷する。次に、導電性ペーストを印刷したセラミックグリーンシートを複数枚積層して積層成形体を作製し、これを焼成することによって積層体9を得る。その後、積層体9の対向する一対の側面に外部電極4となる導電性ペーストを塗布した後、焼成することによって、一対の外部電極43を形成し、積層型圧電素子11を得る。
このような従来の積層型圧電素子11を圧電アクチュエータとして使用する場合、外部電極4としてのメタライズ層の上に、半田,銀及びガラス等からなる導電性接続部材5を焼成して形成し、導電性接続部材5中に外部リード部材10を埋設して固定し、外部リード部材10を通じて一対の外部電極4間に所定の電位を印加して駆動する。
そして、近年、積層型圧電素子11は、小型化が進められるとともに、伸縮駆動による大きな圧力によって大きな変位量を確保するように求められている。そのため、より高い電界が印加され、しかも長時間連続駆動させる過酷な条件下で使用できることが要求されている。そこで、積層型圧電素子11が駆動した際に圧電体層3の伸縮による連続的な寸法変化に対して、外部電極4が積層体9から剥離したり断線したりすることがないようにするために、例えば、外部電極4は、ワーヤーコム、金属線等が埋設されて補強されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2004−087729号公報 特開2008−034855号公報
積層型圧電素子は、コンデンサ等の電子部品と異なり、駆動時に圧電体層自体が連続的に寸法変化を起こすために、外部リード部材が導電性接続部材から剥離したり外れるように力が加わる。そして、より高電界、高圧力下で積層型圧電素子を長期間連続駆動させた場合、外部リード部材と導電性接続部材との接触界面に剥離力が働き、接触界面における界面抵抗が上がってしまい、外部リード部材と導電性接続部材との間でスパークが発生するおそれがあった。スパークが発生すると、導電性接続部材、ひいては外部電極が破損するおそれがある。
また、駆動中に素子に電圧を加えた状態が長時間持続するので、外部リード部材が加熱されて、その周囲の導電性接続部材が酸化し劣化するために、外部リード部材と導電性接続部材との間の界面抵抗が増大し、外部リード部材と導電性接続部材との間でスパークが発生するおそれがあった。
従って、本発明は、上記従来の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、外部リード部材と導電性接続部材との間の界面でのスパークの発生を有効に抑えることができ、また、導電性接続部材の高温変質に起因する外部リード部材との密着強度低下による外部リード部材と導電性接続部材との界面における剥離がなく、さらに、高電界および高圧力下で長時間連続駆動させることが可能な信頼性に優れた積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システムを提供することを目的とするものである。
本発明の積層型圧電素子は、圧電体層および内部電極層からなる積層体と、該積層体の側面に接合されて前記内部電極層に電気的に接続された外部電極と、該外部電極の表面に被着された導電性接続部材と、該導電性接続部材に一部が埋設された外部リード部材とを含んでおり、該外部リード部材は、前記導電性接続部材に埋設されている部位の少なくとも一部が前記積層体の積層方向の上下に位置する側面に凹みを有していることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、上記の構成において、前記外部リード部材は、前記導電性接続部材に埋設されている前記部位における前記積層体の前記積層方向の上下に位置する前記側面のそれぞれに前記凹みを有していることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、上記の構成において、前記外部リード部材は、前記導電性接続部材に埋設されている前記部位における前記積層体の前記積層方向に平行な側面に第2の凹みを有していることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、上記の構成において、前記凹みおよび前記第2の凹みは、前記側面の縦断面において中央部に位置していることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、上記の構成において、前記凹みは、前記側面の縦断面において一端から他端にわたって弧状に形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、上記の構成において、複数本の前記外部リード部材が、前記積層体の前記積層方向に規則的に配列されていることを特徴とするものである。
本発明の噴射装置は、噴射孔を有する容器と、上記本発明の積層型圧電素子とを備え、前記容器内に蓄えられた流体が前記積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から吐出されることを特徴とするものである。
本発明の燃料噴射システムは、高圧燃料を蓄えるコモンレールと、該コモンレールに蓄えられた前記高圧燃料を噴射する上記本発明の噴射装置と、前記コモンレールに前記高圧燃料を供給する圧力ポンプと、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットとを備えたことを特徴とするものである。
本発明の積層型圧電素子によれば、圧電体層および内部電極層からなる積層体と、積層体の側面に接合されて内部電極層に電気的に接続された外部電極と、外部電極の表面に被着された導電性接続部材と、導電性接続部材に一部が埋設された外部リード部材とを含んでおり、外部リード部材は、導電性接続部材に埋設されている部位の少なくとも一部が積層体の積層方向の上下に位置する側面に凹みを有していることから、外部リード部材の導電性接続部材に対する積層体の伸縮方向におけるアンカー効果によって、外部リード部材が導電性接続部材から剥離することによって外れることが効果的に抑制される。また、外部リード部材と導電性接続部材との接触面積が大きくなるために、外部リード部材と導電性接続部材との間の初期界面抵抗が低下する。その結果、積層型圧電素子を長時間駆動させても、外部リード部材と導電性接続部材との間の界面抵抗の増大を抑制することができ、外部リード部材と導電性接続部材との間でスパークが発生することを抑制することができる。
また、外部リード部材が加熱されて、その周囲の導電性接続部材が酸化し劣化し、外部リード部材と導電性接続部材との間の界面抵抗が増大したとしても、外部リード部材の導電性接続部材に対するアンカー効果によって、外部リード部材が導電性接続部材から剥離することによって外れることが効果的に抑制され、また、外部リード部材と導電性接続部材との接触面積が大きくなるために、外部リード部材と導電性接続部材との間の初期界面抵抗がもともと低下しているために、外部リード部材と導電性接続部材との間でスパークが発生することを抑制することができる。
さらに、アンカー効果が増大することによって、導電性接続部材の外部リード部材との接触部の変質劣化(酸化)による剥離が抑制される。すなわち、アンカー効果は、外部リード部材と導電性接続部材との界面の変質劣化(酸化)を抑制する効果も有する。界面に凹凸があると、界面が平坦な場合よりも界面の表面積が大きくなるので、変質劣化(酸化)するための時間が長くなり、外部リード部材が導電性接続部材から剥離によって外れることが抑制される。
また、本発明の積層型圧電素子は、外部リード部材は、導電性接続部材に埋設されている部位における積層体の積層方向の上下に位置する側面のそれぞれに凹みを有しているときには、外部リード部材の導電性接続部材に対するアンカー効果がより高まるとともに、外部リード部材と導電性接続部材との接触面積がより大きくなるために外部リード部材と導電性接続部材との間の初期界面抵抗が低下する。その結果、積層型圧電素子を長時間駆動させても、外部リード部材と導電性接続部材との間の界面抵抗の増大をより抑制することができ、外部リード部材と導電性接続部材との間でスパークが発生することをより抑制することができる。
また、本発明の積層型圧電素子は、外部リード部材は、導電性接続部材に埋設されている部位における積層体の積層方向に平行な側面に第2の凹みを有しているときには、外部リード部材の導電性接続部材に対する積層体の伸縮方向におけるアンカー効果に加えて伸縮方向に直交する方向におけるアンカー効果が生じる。これによって、外部リード部材が導電性接続部材から剥離することによって外れることがより効果的に抑制される。また、外部リード部材と導電性接続部材との接触面積がさらに大きくなるために、外部リード部材と導電性接続部材との間の初期界面抵抗がより低下する。その結果、積層型圧電素子を長時間駆動させても、外部リード部材と導電性接続部材との間の界面抵抗の増大をより抑制することができ、外部リード部材と導電性接続部材との間でスパークが発生することをより抑制することができる。
また、本発明の積層型圧電素子は、凹みおよび第2の凹みは、側面の縦断面において中央部に位置しているときには、外部リード部材の積層方向の上下に位置する側面および積層方向に平行な側面においてアンカー効果が偏りなく発生する。その結果、外部リード部材が導電性接続部材から剥離することによって外れることがより効果的に抑制される。従って、積層型圧電素子を長時間駆動させても、外部リード部材と導電性接続部材との間の界面抵抗の増大をより抑制することができ、外部リード部材と導電性接続部材との間でスパークが発生することをより抑制することができる。
また、本発明の積層型圧電素子は、凹みは、側面の縦断面において一端から他端にわたって弧状に形成されているときには、外部リード部材の積層方向の上下に位置する側面においてアンカー効果が偏りなく発生する。その結果、外部リード部材が導電性接続部材から剥離することによって外れることがより効果的に抑制される。
また、本発明の積層型圧電素子は、複数本の前記外部リード部材が、積層体の積層方向に規則的に配列されているときには、導電性接続部材の外部リード部材との接触部に発生する応力を導電性接続部材の全体に規則的に分散させることができる。その結果、積層型圧電素子の駆動時に、外部リード部材が導電性接続部材から剥離することを抑制し、導電性接続部材の外部リード部材との接触部に破損等が生じることを抑えることができる。
本発明の噴射装置は、噴射孔を有する容器と、上記本発明の積層型圧電素子とを備え、容器内に蓄えられた流体が積層型圧電素子の駆動により噴射孔から吐出されることから、信頼性および耐久性の高い積層型圧電素子を用いているために、信頼性および耐久性の高い噴射装置となる。
本発明の燃料噴射システムは、高圧燃料を蓄えるコモンレールと、コモンレールに蓄えられた高圧燃料を噴射する上記本発明の噴射装置と、コモンレールに高圧燃料を供給する圧力ポンプと、噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットとを備えたことから、信頼性および耐久性の高い噴射装置を用いているために、信頼性および耐久性の高い燃料噴射システムとなる。
本発明の積層型圧電素子について実施の形態の一例を示す斜視図である。 図1のA−A線における縦断面で外部リード部材の部位を拡大した拡大縦断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明の積層型圧電素子における外部リード部材について実施の形態の例を示す斜視図である。 従来の積層型圧電素子を示す斜視図である。 本発明の積層型圧電素子における実施の形態の一例を示す側面図である。 図4のB−B線における縦断面で外部リード部材の部位を拡大した拡大縦断面図である。 本発明の噴射装置について実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の燃料噴射システムについて実施の形態の一例を示すブロック図である。
図1は、本発明の積層型圧電素子における実施の形態の一例を示す斜視図であり、図2は、図1のA−A線における縦断面で外部リード部材の部位を拡大した拡大縦断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の積層型圧電素子1は、圧電体層3および内部電極層2からなる積層体9と、積層体9の側面に接合されて内部電極層2に電気的に接続された外部電極4と、外部電極4の表面に被着された導電性接続部材5と、導電性接続部材5に一部が埋設された外部リード部材8とを含んでおり、外部リード部材8は、導電性接続部材5に埋設されている部位の少なくとも一部が積層体9の積層方向の上下に位置する側面に凹み8aを有している。
上記の構成により、外部リード部材8の導電性接続部材5に対する積層体9の伸縮方向におけるアンカー効果によって、外部リード部材8が導電性接続部材5から剥離することによって外れることが効果的に抑制される。また、外部リード部材8と導電性接続部材5との接触面積が大きくなるために、外部リード部材8と導電性接続部材5との間の初期界面抵抗が低下する。その結果、積層型圧電素子1を長時間駆動させても、外部リード部材8と導電性接続部材5との間の界面抵抗の増大を抑制することができ、外部リード部材8と導電性接続部材5との間でスパークが発生することを抑制することができる。
また、外部リード部材8が加熱されて、その周囲の導電性接続部材5が酸化し劣化し、外部リード部材8と導電性接続部材5との間の界面抵抗が増大したとしても、外部リード部材8の導電性接続部材5に対するアンカー効果によって、外部リード部材8が導電性接続部材5から剥離することが外れることが効果的に抑制され、また、外部リード部材8と導電性接続部材5との接触面積が大きくなるために、外部リード部材8と導電性接続部材5との間の初期界面抵抗がもともと低下しているために、外部リード部材8と導電性接続部材5との間でスパークが発生することを抑制することができる。
さらに、アンカー効果が増大することによって、導電性接続部材5の外部リード部材8との接触部の変質劣化(酸化)による剥離が抑制される。すなわち、アンカー効果は、外部リード部材8と導電性接続部材5との界面の変質劣化(酸化)を抑制する効果も有する。界面に凹凸があると、界面が平坦な場合よりも界面の表面積が大きくなるので、変質劣化(酸化)するための時間が長くなり、外部リード部材8が導電性接続部材5から剥離によって外れることが抑制される。
本実施の形態の積層型圧電素子1は、積層体9の対向する一対の側面にはそれぞれ、外部電極4が配設されている(図1において、一方の外部電極は不図示)。一対の外部電極4から外部リード部材8を通じて、上下に隣り合う内部電極層2間に所定の電圧を印加することにより、各圧電体層3が逆圧電効果によって変位する。
積層体9は、伸縮駆動する活性部6と、その両側に積層された伸縮駆動しない不活性部7とを有している。不活性部7は、活性部6側の面に内部電極層2が配置され、活性部6と反対側の面には内部電極層2が配置されていないので、積層体9に電圧を印加しても不活性部7には変位が生じない。
圧電体層3は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)(以下、PZTともいう),チタン酸バリウム(BaTiO)等を主成分とする圧電性セラミック材料などから成るが、これらに限定されるものではなく、圧電性を有するセラミックスから成るものであれば良い。また、圧電体層3を成す圧電体材料としては、圧電歪み定数d33が高いもの(200〜1000程度)がよく、小さな入力電圧によって積層体9を伸縮駆動させることができる。
圧電体層3の厚み、すなわち内部電極層2間の間隔は、0.01〜0.25mm程度がよい。この範囲内とすることにより、積層体9の小型化が可能であり、また、高い電圧を印加することができ、積層体9においてより大きな変位量を得ることができる。
また、各内部電極層2は、圧電体層3の主面の全体には形成されておらず、外部電極4に接続された側と反対側に非形成部を有する、いわゆる部分電極構造となっている。部分電極構造の複数の内部電極層2は、一層おきに積層体9の対向する側面にそれぞれ露出するように配置されている。これにより、内部電極層2は、一層おきに、一対の外部電極4に交互に電気的に接続されている。一対の外部電極4は、積層体9の隣設する2つの側面に形成されていてもよい。外部電極4の材質としては、電気抵抗が小さく、取り扱いの容易な銀、またはAg−Pd合金,Ag−Pt合金,Ag−Au合金等の銀を主成分とする合金を含む金属から成るもの、またはAgおよびガラスから成るもの(Agおよびガラスの焼結体等)を用いれば良い。
なお、銀を主成分とするとは、銀の含有量が50質量%を超えること、または銀の含有量が最大であることを意味する。
外部電極4の表面には、導電性接続部材5が被着されている。この導電性接続部材5は、外部電極4と外部リード部材8とを電気的に接続する部材であり、導電性を有するものから成る。例えば、導電性接続部材5は、銀およびガラスを含む導電性ペーストを塗布し焼成する方法、半田付け法、溶接法等によって形成される。導電性接続部材5が溶接法によって形成される場合、半田によって熱溶接する方法、レーザ光で導電性接続部材5を溶かしながら溶接するという方法等によって形成される。
外部リード部材8は、外部の電圧供給部に接続されるものであり、リード線、ワイヤーコム、金属板等の導電性の金属から成るものであれば良い。従って、外部リード部材8の材質は、銀,ニッケル,銅,リン青銅,鉄,ステンレススチール等の金属や合金が好ましい。また、外部リード部材8の表面には、銀,ニッケル,金等から成るメッキ膜が形成されていてもよい。
外部リード部材8は、導電性接続部材5に埋設されている部位の少なくとも一部が積層体9の積層方向の上下に位置する側面に凹み8aを有しているが、凹み8aの深さは0.005mm以上0.1mm以下であることが好ましい。この範囲内とすることにより、外部リード部材8の導電性接続部材5に対する積層体9の伸縮方向におけるアンカー効果が有効に生じる。
導電性接続部材5における凹み8aの部位に空隙があると、空隙内の酸素によって外部リード部材8の周りの導電性接続部材5が酸化して、外部リード部材8の面に酸化膜が形成され、アンカー効果が低下する。従って、導電性接続部材5における凹み8aの部位に空隙がないこと、すなわち緻密質であることがよい。そのような導電性接続部材5は、例えば、真空装置内で外部リード部材8と導電性接続部材5とを接続させるという方法等によって形成することができる。
凹み8aは、図3(a)〜(c)に示すように種々の構成とすることができる。図3(a)は、四角柱状の外部リード部材8における積層体9の積層方向の上下に位置する側面の全体に、溝状の凹み8aが形成されている構成である。図3(b)は、積層体9の積層方向に平行な側面が凸状の曲面とされた四角柱状の外部リード部材8における積層体9の積層方向の上下に位置する側面の全体に、溝状の凹み8aが形成されている構成である。図3(c)は、四角柱状の外部リード部材8における積層体9の積層方向の上下に位置する側面に、平面視形状が円形状、楕円形状の凹み8aが複数形成されている構成である。図3(c)の構成において、凹み8aの平面視形状は、三角形、四角形、五角形以上の多角形等の種々の形状であってもよい。また、図3(c)の構成において、凹み8aは1つ形成されていてもよい。
凹み8aの平面視での面積は、外部リード部材8における導電性接続部材5に埋設されている部位の積層体9の積層方向の上下に位置する側面の面積に対して、5%以上の割合で形成されていることが好ましい。この範囲内とすることにより、外部リード部材8の導電性接続部材5に対する積層体9の伸縮方向における有効なアンカー効果が生じる。
また、凹み8aの幅w(図3(a))は0.005mm以上であることが好ましい。この範囲内とすることにより、外部リード部材8の導電性接続部材5に対する積層体9の伸縮方向におけるアンカー効果が生じる。凹み8aの幅wは0.1mm以下であることが好ましい。この範囲内とすることにより、導電性接続部材5中に外部リード部材8を、界面において大きな空隙等が発生しないようにして埋設することができる。
凹み8aの形状は、少なくとも最深部が曲面状であることが好ましい。曲面状とは、例えば、その縦断面における曲線が円弧状であり、その曲率半径が0.0001mm以上であるものがよい。この範囲内とすることにより、導電性接続部材5が凹み8aに入り込んでアンカー効果を生じやすいものとなる。
もちろん、凹み8aの形状は、全体が曲面状であり、例えば、凹み8aは、外部リード部材8の積層体9の積層方向の上下に位置する側面の縦断面において一端から他端にわたって弧状に形成されていてもよい。この場合、外部リード部材8の積層方向の上下に位置する側面においてアンカー効果が偏りなく発生する。その結果、外部リード部材8が導電性接続部材5から剥離によって外れることがより効果的に抑制される。また、この場合、弧状の曲率半径が0.001mm〜0.10mmであることがよい。この範囲内とすることにより、導電性接続部材5が凹み8aに入り込んでアンカー効果を生じやすいものとなり、また、凹み8aがほぼ平坦になることを回避してアンカー効果が生じやすいものとなる。
また、この場合、弧状の凹み8aは、全体として弧状であればよく、凹み8aの表面に細かな凹凸がある場合、所定の単位長さ(例えば、1μm)の範囲内に存在する凹凸の高さの平均値を結んだ線が、凹み8aの端部より中央部で深くなっていて、全体として弧状であればよい。また、凹み8aの表面がある程度波状をしていても、凹み8aの端部より中央部で深くなっていて、全体として弧状であればよい。
また、図5は、本発明の積層型圧電素子における実施の形態の一例を示す側面図である。図5に示すように、外部リード部材8の導電性接続部材5に対する配設の位置は、以下の構成であることがよい。すなわち、外部リード部材8の長手方向(軸方向)12と内部電極層2となす角度をθとしたときに、θが−30度以上30度以下であることが好ましい。この範囲内とすることにより、外部リード部材8における導電性接続部材5に埋設されている部位の積層体9の積層方向の上下に位置する側面にある凹み8aが、外部リード部材8の導電性接続部材5に対する積層体9の伸縮方向におけるアンカー効果を有効に発現させる。
なお、図5は、例えば、θが(+)30度の場合を示しており、外部リード部材8の導電性接続部材5に埋設された先端部が残部よりも上側になるように傾いた状態である。一方、θが−30度の場合は、外部リード部材8の導電性接続部材5に埋設された先端部が残部よりも下側になるように傾いた状態となる。
また、外部リード部材8は、導電性接続部材5に埋設されている部位における積層体9の積層方向の上下に位置する側面のそれぞれに凹み8aを有していることが好ましい。外部リード部材8の導電性接続部材5に対するアンカー効果がより高まるとともに、外部リード部材8と導電性接続部材5との接触面積がより大きくなるために外部リード部材8と導電性接続部材5との間の初期界面抵抗が低下する。その結果、積層型圧電素子1を長時間駆動させても、外部リード部材8と導電性接続部材5との間の界面抵抗の増大をより抑制することができ、外部リード部材8と導電性接続部材5との間でスパークが発生することをより抑制することができる。
この場合、外部リード部材8の導電性接続部材5に埋設されている部位における積層体9の積層方向の上下に位置する側面のそれぞれに、凹み8aが対称的に形成されていることがよい。これにより、上下の側面にそれぞれ同程度のアンカー効果が発生する。
また、外部リード部材は、導電性接続部材5に埋設されている部位における積層体9の積層方向に平行な側面に第2の凹みを有しているときには、外部リード部材8の導電性接続部材5に対する積層体9の伸縮方向におけるアンカー効果に加えて伸縮方向に直交する方向におけるアンカー効果が生じる。これによって、外部リード部材8が導電性接続部材5から剥離によって外れることがより効果的に抑制される。また、外部リード部材8と導電性接続部材5との接触面積がさらに大きくなるために、外部リード部材8と導電性接続部材5との間の初期界面抵抗がより低下する。その結果、積層型圧電素子1を長時間駆動させても、外部リード部材8と導電性接続部材5との間の界面抵抗の増大をより抑制することができ、外部リード部材8と導電性接続部材5との間でスパークが発生することをより抑制することができる。
第2の凹みは、上記したように、凹み8aと同様の態様で形成することができる。ただし、第2の凹みは、積層体9の積層方向に直交する方向に生じる応力を緩和するという点で、凹み8aと異なるように形成することもできる。
また、凹み8aおよび第2の凹みは、側面の縦断面において中央部に位置していることが好ましい。この場合、外部リード部材8の積層方向の上下に位置する側面および積層方向に平行な側面においてアンカー効果が偏りなく発生する。その結果、外部リード部材8が導電性接続部材5から剥離によって外れることがより効果的に抑制される。従って、積層型圧電素子1を長時間駆動させても、外部リード部材8と導電性接続部材5との間の界面抵抗の増大をより抑制することができ、外部リード部材8と導電性接続部材5との間でスパークが発生することをより抑制することができる。
凹み8aが位置する、外部リード部材8の積層方向の上下に位置する側面の縦断面における中央部とは、積層体9の積層方向の上下に位置する側面の長さLsにおいて、長さLsの中心(Ls/2の長さの部位)から、長さLsの端方向へLs/4までの範囲である。第2の凹みが位置する、外部リード部材8の積層方向に平行な側面における中央部も同様である。
また、複数本の外部リード部材8が、積層体9の積層方向に規則的に配列されていることが好ましい。導電性接続部材5の外部リード部材8との接触部に発生する応力を導電性接続部材5の全体に規則的に分散させることができる。その結果、積層型圧電素子1の駆動時に、外部リード部材8が導電性接続部材5から剥離することを抑制し、導電性接続部材5の外部リード部材8との接触部に破損等が生じることを抑えることができる。
この場合、複数本の外部リード部材8が積層体9の積層方向に等間隔で配列されていてもよい。
また、複数本の外部リード部材8が積層体9の積層方向に間隔が次第に大きくなるように配列されていてもよい。この場合、積層体9の積層方向の中心部が最も伸縮し、積層方向の端部に行くにしたがって伸縮による変形も小さくなる。そのため、外部リード部材8同士の間の間隔を積層体9の中心部から積層方向の端部に向かって大きくしていくことによって、導電性接続部材5の外部リード部材8との接触部に発生する応力を導電性接続部材5の全体に分散させることができる。
また、導電性接続部材5の周縁部に、圧電体層3に対して絶縁性を保つために、絶縁層や絶縁性部材を形成することもできる。絶縁層や絶縁性部材の材質としては、電気的な絶縁性を有するものであれば良く、例えば、アクリル樹脂,シリコーン樹脂,エポキシ樹脂,フッ素樹脂等の絶縁性の樹脂から成ることがよい。このような絶縁性の樹脂は、積層体9に対する接合が強固でありながら、耐熱性に富み、経年変化も少なく、弾性率が低いので、積層型圧電素子1の変位に対する追従性が高い。
次に、本実施の形態の積層型圧電素子1の製法を説明する。
まず、圧電体層3となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電性セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系あるいはブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。圧電性セラミックスとしては、圧電特性を有するものであればよく、例えば、PbZrO−PbTiO等からなるペロブスカイト型酸化物等を用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、このセラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法やカレンダーロール法等のテープ成型法によって、セラミックグリーンシートを作製する。
次に、内部電極層2となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金等から成る金属粉末にバインダーおよび可塑剤等を添加混合することによって、導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上にスクリーン印刷法によって所定のパターンに印刷する。さらに、この導電性ペーストがスクリーン印刷されたセラミックグリーンシートを複数積層し、積層成形体を作製する。そして、この積層成形体を焼成することによって、圧電体層3および内部電極層2が交互に積層された積層体9を作製する。
その後、積層型圧電素子1の積層体9の外表面に端部が露出している内部電極層2との電気的な導通が得られるように、外部電極4を形成する。この外部電極4は、銀粉末およびガラス粉末にバインダーを加えて銀ガラス含有導電性ペーストを作製し、これを積層体9の側面にスクリーン印刷法等によって印刷して、乾燥させ接着するかまたは焼き付けることによって、形成することができる。
導電性接続部材5は、銀粉末およびガラス粉末にバインダーを加えて銀ガラス含有導電性ペーストを作製し、これを積層体9の側面にスクリーン印刷法等によって印刷して、乾燥させ接着するかまたは焼き付けることによって、形成することができる。
次に、外部リード部材8として、ワイヤーコム、金属線、金属製メッシュ状体等のような、金属製の線状体、板状体から成るものを用いる。外部リード部材8に凹み8aを形成する際には、外部リード部材8を導電性接続部材5に接続する前に形成する。そして、外部リード部材8の積層体9の積層方向の上下に位置する側面に、エッチング法によって凹み8aを形成する方法、凸部を形成した金型で加圧成型して凹み8aを形成する方法等によって凹み8aを形成する。
次に、図5に示すように、外部リード部材8の長手方向(軸方向)12と内部電極層2となす角度をθとしたときに、θが−30度以上30度以下となるように、外部電極4上に複数本の外部リード部材8を配列し、導電性接続部材5となる銀ガラス含有導電性ペースト等を外部電極4上に塗布して銀ガラス含有導電性ペースト層中に複数本の外部リード部材8の一部を埋設させて、銀ガラス含有導電性ペーストを熱硬化させる。導電性接続部材5が半田から成る場合、溶接法によって導電性接続部材5を形成する場合にも、同様に行なう。
このとき、導電性接続部材5が半田から成る場合、溶接法によって導電性接続部材5を形成する場合に、外部リード部材8に対して凸部を有する金型によって熱加圧を施すことによって、凹み8aを形成してもよい。
また、外部リード部材8は外部電極4に電気的に接続されるために、外部リード部材8は、導電性接続部材5を介して、または直接的に外部電極4に当接させて電気的に接続されることとなる。例えば、外部電極4が長さ30mm、幅が2mmの長方形状である場合、太さ(直径φ)0.2mm、長さ10mmの金属線から成る外部リード部材8の60本を、並びの間隔が0.1mmで配列させて、それら外部リード部材8の一部(例えば、中央部)を外部電極4に直接的に接続してもよい。
次に、シリコーン樹脂からなる外装樹脂を含む樹脂溶液に、外部電極4を形成した積層体9を浸漬する。そして、樹脂溶液を真空脱気することにより、積層体9の外周側面にシリコーン樹脂を密着させ、その後、樹脂溶液から積層体9を引き上げる。これにより、外部電極4を形成した積層体9の外周側面にシリコーン樹脂がコーティングされる。
その後、外部電極4に電気的に接続された外部リード部材8を介して、一対の外部電極4から内部電極層2間の圧電体層3に0.1〜3kV/mmの直流電界を印加し、積層体9の圧電体層3を分極することによって、積層型圧電素子1が完成する。
そして、外部リード部材8に外部の駆動電力を供給する電源を電気的に接続して、外部電極4を介して内部電極層2間の圧電体層3に電圧を印加することにより、各圧電体層3を逆圧電効果によって大きく変位させることができる。これにより、例えばエンジンに燃料を噴射供給する自動車用燃料噴射弁として機能させることが可能となる。
次に、本発明の噴射装置としての流体の噴射装置の実施の形態の一例について説明する。図7は、本発明の噴射装置の実施の形態の一例を示す概略的な断面図である。
図3に示すように、本実施の形態の噴射装置19は、噴射孔21を有する容器23と、上記本実施の形態の積層型圧電素子1とを備え、容器23内に蓄えられた流体が積層型圧電素子1の駆動により噴射孔21から吐出される構成である。
この構成により、信頼性および耐久性の高い積層型圧電素子1を用いているために、信頼性および耐久性の高い噴射装置19となる。
本実施の形態の噴射装置19において、一端に噴射孔21を有する容器23の内部に上記実施の形態の例に代表される本発明の積層型圧電素子1が収納されている。容器23内には、噴射孔21を開閉することができるニードルバルブ25が配設されている。噴射孔21には流体通路27がニードルバルブ25の動きに応じて連通可能になるように配設されている。この流体通路27は、外部の流体供給源に連結され、流体通路27に常時高圧で流体である例えば液体が供給されている。従って、積層型圧電素子1の駆動によってニードルバルブ25が噴射孔21を開放すると、流体通路27に供給されていた流体が、噴射孔21の外部または噴射孔21に隣接する容器、例えば内燃機関の燃料室(図示せず)に、噴射孔21から吐出され噴射される。
また、ニードルバルブ25の上端部は内径が大きくなっており、容器23に形成されたシリンダ29と摺動可能なピストン31が配置されている。そして、容器23内には、上記の本実施の形態の積層型圧電素子1が収納されている。
このような噴射装置19においては、圧電アクチュエータとして機能する積層型圧電素子1が電圧を印加されて伸長すると、ピストン31が押圧され、ニードルバルブ25が噴射孔21を閉塞し、流体の供給が停止される。また、電圧の印加が停止されると積層型圧電素子1が収縮し、皿バネ33がピストン31を押し返すことによって流体通路27が開放され、噴射孔21が流体通路27と連通して、噴射孔21から流体の噴射が行なわれる。
なお、流体噴射の動作としては、積層型圧電素子1に電圧を印加することによって流体流路27を開放して噴射孔21から流体を吐出し、電圧の印加を停止することによって流体流路27を閉鎖して流体の吐出を停止するように構成してもよい。
また、本実施の形態の噴射装置19は、噴射孔21を有する容器23と、本実施の形態の積層型圧電素子1とを備え、容器23内に充填された流体を積層型圧電素子1の駆動により噴射孔21から吐出させるように構成されていてもよい。すなわち、積層型圧電素子1は必ずしも容器23の内部にある必要はなく、積層型圧電素子1の駆動によって容器23の内部に噴射孔21への流体の供給および停止を行なうための圧力が加わるように構成されていればよい。また、液体を始めとする流体は、流体通路27を通して噴射孔21に供給されるだけでなく、容器23内の適当な箇所に流体を一時的に溜めておく部分を設けて、容器23内に充填された流体を噴射孔21から吐出させてもよい。
なお、本実施の形態の噴射装置19において、流体とは、燃料あるいはインク等の液体の他、種々の液状体(導電性ペースト等)および気体が含まれる。これら流体に対して本実施の形態の噴射装置19を用いることによって、流体の流量および噴射のタイミングを長期にわたって安定して制御することができる。
本実施の形態の積層型圧電素子1を採用した本実施の形態の噴射装置19を内燃機関に用いれば、従来の噴射装置に比べて、エンジン等の内燃機関の燃料室に燃料をより長い期間にわたって精度よく噴射させることができる。
次に、本発明の燃料噴射システムの実施の形態の例について説明する。図7は、本発明の燃料噴射システムの実施の形態の一例を示す概略的なブロック図である。
図8に示すように、本実施の形態の燃料噴射システム35は、高圧燃料を蓄えるコモンレール37と、このコモンレール37に蓄えられた高圧燃料を噴射する複数の本実施の形態の噴射装置19と、コモンレール37に高圧燃料を供給する圧力ポンプ39と、噴射装置19に駆動信号を与える噴射制御ユニット41とを備えている。
噴射制御ユニット41は、外部情報または外部からの信号に基づいて高圧燃料の噴射の量やタイミングを制御する。例えば、エンジンの燃料噴射に用いる噴射制御ユニット41の場合には、エンジンの燃焼室内の状況をセンサ等で感知しながら燃料噴射の量やタイミングを制御することができる。
圧力ポンプ39は、燃料タンク43から流体燃料を高圧でコモンレール37に供給する役割を果たす。例えば、エンジンの燃料噴射システム35の場合には、1000〜2000気圧(約101MPa〜約203MPa)程度、好ましくは、1500〜1700気圧(約152MPa〜約172MPa)程度の高圧にしてコモンレール37に流体燃料を送り込む。
コモンレール37は、圧力ポンプ39から送られてきた高圧燃料を蓄え、積層型圧電素子1の駆動に応じて噴射装置19に適宜送り込む。噴射装置19は、前述したように噴射孔21から所定量の流体である高圧燃料を噴射装置19の噴射孔21から外部または噴射孔21に隣接する容器に高圧で吐出し噴射する。例えば、高圧燃料を噴射供給する対象がエンジンの場合には、流体である高圧燃料を噴射孔21からエンジンの燃焼室内に霧状に噴射する。
なお、本発明は、上記の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行なうことは何ら差し支えない。例えば、本発明は、積層型圧電素子および噴射装置ならびに燃料噴射システムに関するものであるが、上記の実施の形態の例に限定されるものでなく、例えば、本発明の積層型圧電素子を用いた、インクジェットプリンタの印字装置、圧力センサ等であってもよく、圧電特性を利用した積層型圧電素子を用いたものであれば、同様の構成で種々の製品に実施可能である。
また、本発明の積層型圧電素子は、自動車エンジンの燃料噴射装置、インクジェット等の液体噴射装置、光学装置等の精密位置決め装置、振動防止装置等に搭載される駆動素子(圧電アクチュエータ)、燃焼圧センサ、ノックセンサ、加速度センサ、荷重センサ、超音波センサ、感圧センサ、ヨーレートセンサ等に搭載されるセンサ素子、並びに圧電ジャイロ、圧電スイッチ、圧電トランス、圧電ブレーカー等に搭載される回路素子等に用いることができる。
本発明の積層型圧電素子の実施例について以下に説明する。
本発明の積層型圧電素子からなる圧電アクチュエータを以下のようにして作製した。まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)を主成分とする圧電性セラミックの仮焼粉末、バインダー、および可塑剤を混合したセラミックスラリーを作製し、ドクターブレード法によって厚み140μmの圧電体層とるセラミックグリーンシートを作製した。
次に、このセラミックグリーンシートの片面に、銀−パラジウム合金(銀95質量%−パラジウム5重量%)にバインダーを加えた導電性ペーストを、スクリーン印刷法により形成したセラミックグリーンシートを300枚積層し、焼成した。焼成は、焼成炉内で温度を800℃に一旦保持した後に、1000℃に昇温して焼成した。そして、平面視形状が8mm×8mmの正方形で、長さが100mmの直方体状に研磨した。
次に、平均粒径2μmのフレーク状の銀粉末と、残部が平均粒径2μmの、ケイ素を主成分とする軟化点が640℃の非晶質のガラス粉末との混合物に、バインダーを混合した銀ガラス含有導電性ペーストを作製した。この銀ガラス含有導電性ペーストを積層体の一対の側面にスクリーン印刷した後、焼き付けて外部電極を形成した。
エッチング法によって凹みを形成した外部リード部材を作製した。外部リード部材は、断面の寸法が0.1mm×1mmの長方形であり、長さが20mmの四角柱状である。外部リード部材における導電性接続部材に埋設される部位(先端から長さ0.1mmの部位)の積層体の積層方向の上下に位置する側面に、凹みを形成した。
凹みは、外部リード部材における積層体の積層方向の上下に位置する側面の中央部に位置し、その側面の縦断面において一端から他端にわたって弧状に形成されているものとした。凹みの深さは0.01mm、幅は0.05mm、弧状の曲率半径は0.1mm、平面視形状は直径(幅)0.05mmの円形状とした。
外部リード部材の一部を外部電極上に配置し、外部リード部材を覆うように銀ガラス含有導電性ペーストを塗布し、焼き付けて、積層型圧電素子を作製した。
表1に示すように、上記の凹みが外部リード部材に形成されていない積層型圧電素子を資料番号1とした。上記の凹みが、外部リード部材における導電性接続部材に埋設される部位以外の部位の積層体の積層方向の上下に位置する側面に、1つ形成された積層型圧電素子を資料番号2とした。上記の凹みが、外部リード部材における導電性接続部材に埋設される部位の積層体の積層方向の上に位置する側面に、1つ形成された積層型圧電素子を資料番号3とした。上記の凹みが、外部リード部材における導電性接続部材に埋設される部位の積層体の積層方向の下に位置する側面に、1つ形成された積層型圧電素子を資料番号4とした。上記の凹みが、外部リード部材における導電性接続部材に埋設される部位の積層体の積層方向の上下に位置する側面に、1つずつ形成された積層型圧電素子を資料番号5とした。上記の凹みが、外部リード部材における導電性接続部材に埋設される部位の積層体の積層方向の上下に位置する側面に、2つずつ形成された積層型圧電素子を資料番号6とした。
その後、正極および負極の外部電極に外部リード部材を介して3kV/mmの直流電界を15分間印加して分極処理を行ない、図1に示すような構成の積層型圧電素子を用いた圧電アクチュエータを作製した。
得られた積層型圧電素子に170Vの直流電圧を印加したところ、すべての圧電アクチュエータにおいて、積層方向に変位量が得られた。
さらに、この圧電アクチュエータを室温で0V〜+200Vの交流電圧を150Hzの周波数で印加して、1×10回連続駆動した後の変位量の変化率(低下率)、1×10回連続駆動した後の外部リード部材の抵抗を測定した。結果を表1に示す。
なお、積層型圧電素子の変位量の変化率は、レーザ変位装置(小野測器社製、製品名「レーザドップラー振動計 LV-1710」)によって測定した。また、外部リード部材の部位の抵抗は、テスター装置(HIOKI社製、製品名「デジタルテスター3801」)によって測定した。
Figure 2010258056
表1より、試料番号1(比較例1)の積層型圧電素子は、外部リード部材が凹みを有してないために、変位量の低下率が25%と大きく、外部リード部材の抵抗も2500Ωと大きくなった。さらに、外部リード部材を詳しく観察してみると、外部リード部材と導電性接続部材との界面でのスパーク痕がみられた。
試料番号2(比較例2)の積層型圧電素子は、変位量の低下率が20%と大きく、外部リード部材の抵抗も2300Ωと大きくなった。さらに、外部リード部材を詳しく観察してみると、外部リード部材と導電性接続部材との界面でのスパーク痕がみられた。
これらに対して、本発明の実施例である試料番号3〜6は、1×10回連続駆動させた後にも、変位量の変化が8%以下と小さく、外部リード部材の抵抗も8Ω以下と小さかった。さらに、外部リード部材を詳しく観察してみると、外部リード部材と導電性接続部材との界面でのスパーク痕はみられなかった。
この結果、本発明の積層型圧電素子は、圧電アクチュエータとして必要とする実効変位量(50μm以上)を有しており、外部リード部材と導電性接続部材との界面でのスパークの発生を抑制することができ、その結果、長時間、安定して駆動できる優れた耐久性を有した圧電アクチュエータであることが分かった。
特に試料番号3〜6の積層型圧電素子は、1×10回連続駆動後も変位量が60μm以上と大きく、信頼性に優れた積層型アクチュエータであることが分かった。
1:積層型圧電素子
2:内部電極層
3:圧電体層
4:外部電極
5:導電性接続部材
6:活性部
7:不活性部
8:外部リード部材
8a:凹み
9:積層体
19:噴射装置
21:噴射孔
23:容器
25:ニードルバルブ
27:流体通路
29:シリンダ
31:ピストン
33:皿バネ
35:燃料噴射システム
37:コモンレール
39:圧力ポンプ
41:噴射制御ユニット
43:燃料タンク

Claims (8)

  1. 圧電体層および内部電極層からなる積層体と、該積層体の側面に接合されて前記内部電極層に電気的に接続された外部電極と、該外部電極の表面に被着された導電性接続部材と、該導電性接続部材に一部が埋設された外部リード部材とを含んでおり、該外部リード部材は、前記導電性接続部材に埋設されている部位の少なくとも一部が前記積層体の積層方向の上下に位置する側面に凹みを有していることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 前記外部リード部材は、前記導電性接続部材に埋設されている前記部位における前記積層体の前記積層方向の上下に位置する前記側面のそれぞれに前記凹みを有していることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 前記外部リード部材は、前記導電性接続部材に埋設されている前記部位における前記積層体の前記積層方向に平行な側面に第2の凹みを有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層型圧電素子。
  4. 前記凹みおよび前記第2の凹みは、前記側面の縦断面において中央部に位置していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  5. 前記凹みは、前記側面の縦断面において一端から他端にわたって弧状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  6. 複数本の前記外部リード部材が、前記積層体の前記積層方向に規則的に配列されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  7. 噴射孔を有する容器と、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の積層型圧電素子とを備え、前記容器内に蓄えられた流体が前記積層型圧電素子の駆動により前記噴射孔から吐出されることを特徴とする噴射装置。
  8. 高圧燃料を蓄えるコモンレールと、該コモンレールに蓄えられた前記高圧燃料を噴射する請求項7に記載の噴射装置と、前記コモンレールに前記高圧燃料を供給する圧力ポンプと、前記噴射装置に駆動信号を与える噴射制御ユニットとを備えたことを特徴とする燃料噴射システム。
JP2009103619A 2009-04-22 2009-04-22 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システム Active JP5342919B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009103619A JP5342919B2 (ja) 2009-04-22 2009-04-22 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009103619A JP5342919B2 (ja) 2009-04-22 2009-04-22 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010258056A true JP2010258056A (ja) 2010-11-11
JP5342919B2 JP5342919B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=43318667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009103619A Active JP5342919B2 (ja) 2009-04-22 2009-04-22 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5342919B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012114212A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 Kyocera Corp 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP2012182288A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Ngk Insulators Ltd 端子電極形成方法及びそれを用いた圧電/電歪素子の製造方法
JP2012204770A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Kyocera Corp 積層型圧電素子およびこれを備えた圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システム
CN104882536A (zh) * 2014-02-27 2015-09-02 Tdk株式会社 压电元件单元以及驱动装置
JP2018042231A (ja) * 2016-09-01 2018-03-15 Tdk株式会社 振動デバイス
US10707832B2 (en) 2016-09-01 2020-07-07 Tdk Corporation Vibrating device

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56121238U (ja) * 1980-02-18 1981-09-16
JPS56126833U (ja) * 1980-02-26 1981-09-26
JPH0456179A (ja) * 1990-06-21 1992-02-24 Alps Electric Co Ltd 積層型圧電素子
JPH05144658A (ja) * 1991-11-19 1993-06-11 Miyoshi Nakagawa リード端子を有する電気部品およびその製造方法
JP2002285937A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Kyocera Corp 積層型圧電素子及び噴射装置
JP2007250923A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 金属化フィルムコンデンサおよびその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56121238U (ja) * 1980-02-18 1981-09-16
JPS56126833U (ja) * 1980-02-26 1981-09-26
JPH0456179A (ja) * 1990-06-21 1992-02-24 Alps Electric Co Ltd 積層型圧電素子
JPH05144658A (ja) * 1991-11-19 1993-06-11 Miyoshi Nakagawa リード端子を有する電気部品およびその製造方法
JP2002285937A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Kyocera Corp 積層型圧電素子及び噴射装置
JP2007250923A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 金属化フィルムコンデンサおよびその製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012114212A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 Kyocera Corp 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP2012182288A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Ngk Insulators Ltd 端子電極形成方法及びそれを用いた圧電/電歪素子の製造方法
JP2012204770A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Kyocera Corp 積層型圧電素子およびこれを備えた圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システム
CN104882536A (zh) * 2014-02-27 2015-09-02 Tdk株式会社 压电元件单元以及驱动装置
CN104882536B (zh) * 2014-02-27 2018-01-05 Tdk株式会社 压电元件单元以及驱动装置
JP2018042231A (ja) * 2016-09-01 2018-03-15 Tdk株式会社 振動デバイス
US10707832B2 (en) 2016-09-01 2020-07-07 Tdk Corporation Vibrating device

Also Published As

Publication number Publication date
JP5342919B2 (ja) 2013-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4933554B2 (ja) 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置及び燃料噴射システム、並びに積層型圧電素子の製造方法
JP5421373B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを用いた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5139448B2 (ja) 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置及び燃料噴射システム
JP5586777B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5465337B2 (ja) 積層型圧電素子およびそれを用いた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5355681B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5342919B2 (ja) 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システム
JP5421390B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを用いた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5787547B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5270578B2 (ja) 積層型圧電素子、これを備えた噴射装置及び燃料噴射システム
JP5377100B2 (ja) 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置および燃料噴射システム
JP5430106B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5679677B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP4261903B2 (ja) セラミック電子部品及び噴射装置
JP5705509B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
WO2012011302A1 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5701397B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた圧電アクチュエータ、噴射装置、燃料噴射システム
JP5133399B2 (ja) 積層型圧電素子、これを備えた噴射装置及び燃料噴射システム
JP5319196B2 (ja) 積層型圧電素子、これを用いた噴射装置及び燃料噴射システム
WO2013146984A1 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP6062728B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP5797339B2 (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
JP2010109057A (ja) 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130716

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5342919

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150