JP2010255862A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷房運転時に蒸気圧縮式冷凍機の排熱で吸収式冷凍機を駆動し、定格のみならず部分負荷を含む冷房運転時および暖房運転時において、吸収式冷凍機の排熱を利用可能とする冷凍装置を提供する。
【解決手段】冷房運転時に蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒を吸収式冷凍機Yの蒸発器14で冷却又は過冷却するとともに、冷媒熱回収用熱交換器20により熱回収した溶液を吸収式冷凍機Yの冷媒蒸気再生熱源とし、発生器11の入口に、第1の電磁弁V1、第2の電磁弁V2を設け、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度により、第1の電磁弁V1、第2の電磁弁V2の開閉を行う。
【選択図】図1

Description

この出願の発明は、蒸気圧縮式冷凍機と該蒸気圧縮式冷凍機の排熱で駆動される吸収式冷凍機とを備え、それらを所望に組み合わせて作動可能とした冷凍装置に関するものである。
一般に蒸気圧縮式冷凍機は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器をヒートポンプ作動可能に冷媒配管で接続して冷凍回路を構成しており、同冷凍回路中を流れる冷媒の方向を逆にすることにより、冷房や暖房を行えるようにしている(例えば特許文献1を参照)。
このような蒸気圧縮式冷凍機における冷凍性能を改善する一つの方法として、例えば熱駆動型冷凍機である吸収式冷凍機を組み合わせることが従来から知られており、ガスエンジンその他の排熱で吸収式冷凍機を駆動し、そこで得られる冷熱を蒸気圧縮式の冷凍機に取り込み、蒸気圧縮式冷凍機の冷凍性能を増大させることについて、従来から種々の方法が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
一方、これとは逆に上記蒸気圧縮式冷凍機側の排熱を利用して、吸収式冷凍機を駆動することについては、蒸気圧縮式冷凍機自体の排熱量が少なく、また排熱温度も低いため、そのままでは一般に吸収式冷凍機を駆動させることが困難であり、仮に駆動することが出来たとしても、その得られる冷凍性能向上効果が小さいこと、またコスト的にも課題があるなどの理由から、これまでは余り検討される事がなかった。
しかし、最近のエネルギーコストの上昇に対する対策や、CO2冷媒等の自然冷媒を利用する空気調和機を開発するに際して蒸気圧縮式冷凍機の性能改善が必要である等の事情から、上記蒸気圧縮式冷凍機自身の排熱を単なる給湯や暖房のためではなく、冷熱自体に変換して更に有効に利用する利用方法が求められつつある。
このような事情に基いて提案されたものとして、例えば再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備える吸収式冷凍サイクルと、圧縮機、熱源側熱交換器、減圧装置、利用側熱交換器を備える蒸気圧縮式冷凍サイクルとを備え、吸収式冷凍サイクルの再生器を含む各機器を循環する冷媒に蒸気圧縮式冷凍サイクルの熱源側熱交換器の排熱を熱回収させるとともに、吸収式冷凍サイクルの蒸発器によって蒸気圧縮式冷凍サイクルの熱源側熱交換器の出口側冷媒を冷却させることにより、系全体としての放出熱量を削減するとともに、消費電力の削減、並びに成績係数の向上を図るようにした冷凍装置がある(例えば特許文献3を参照)。
このような構成によれば、蒸気圧縮式冷凍機自身の排熱を単なる給湯や暖房ではなく、必要な冷熱に変換して吸収式冷凍機の駆動源として有効に利用することが可能となる。
特開2002−228229号公報 特開2004−28374号公報 特開2006−17350号公報
ところで、以上のような蒸気圧縮式冷凍機と吸収式冷凍機を組み合わせた冷凍装置の冷凍能力を向上させるためには、上記蒸気圧縮式冷凍機および吸収式冷凍機相互の排熱を、冷房運転時、暖房運転時の如何にかかわらず如何に有効に活用するかが課題となる。
また、その場合にあって、同時に相互の装置の構成を可能な限り簡素化して、低コスト化を図ることも重要であり、特に蒸気圧縮式冷凍機側圧縮冷媒の熱を放熱又は吸熱する熱交換器を不要とすることが望まれる。
また、排熱利用型の吸収式冷凍機においては、コストの面から単効用冷凍サイクルで使用されるケースが多いが、排熱により冷媒蒸気を発生させる発生器を如何に低コスト化するかが課題となる。
すなわち、排熱利用型の吸収式冷凍機は、より安価な機器でないと回収熱量との関係で成立が困難であり、発生器の大幅な低コスト化が強く求められている。
しかし、上記特許文献3の冷凍装置の場合、蒸気圧縮式冷凍機からの圧縮冷媒を吸収式冷凍サイクル側再生器(発生器)中の冷媒蒸気発生用第1の熱源側熱交換器に加え、外部空気を取り入れる冷却ファンを備えた圧縮冷媒熱放熱用の第3の熱源側熱交換器を介して吸収式冷凍機の蒸発器を構成している第2の熱源側熱交換器に供給して過冷却するようにしており、再生器(発生器)の簡素化が不可能で、かつ蒸気圧縮式冷凍機の冷媒熱放熱用の第3の熱源側熱交換器が必要であることから、システム全体が複雑で高コストなものになる欠点があり、上述のような要求に応じ切れていない。
また、上記蒸気圧縮式冷凍装置を四路切換弁を有した冷暖房型のものとして、暖房運転を行おうとすると、上記利用側熱交換器からの冷媒を、上記冷房運転時とは逆の方向に流して、圧縮機に戻す前に低圧下で吸熱させることが必要であるが、上記特許文献3の装置では、それらの対応が採られておらず、暖房運転時には吸収式冷凍機を利用することができない。
本願発明は、このような課題を解決するためになされたもので、冷房運転時には、蒸気圧縮式冷凍機の圧縮後の冷媒の熱を吸収式冷凍機の吸収溶液で熱回収し、それを吸収式冷凍機の駆動源として活用すると同時に、蒸気圧縮式冷凍機側の冷媒を冷却することによって利用側熱交換器に供給される冷媒を冷却もしくは過冷却することで冷房性能をアップする一方、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下して吸収式冷凍機を駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、および吸収式冷凍機の吸収溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下しないような場合に、吸収式冷凍機の空冷凝縮器や空冷冷却器によって蒸気圧縮式冷凍機の冷媒の熱を吸収溶液で取り去ることにより、冷房性能を改善するとともに、暖房運転時にも吸収式冷凍機を有効に利用することで蒸気圧縮式冷凍機Xの放熱用の熱交換器を不要として低コスト化し、暖房運転ができるようにした冷凍装置を提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような有効な課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、蒸気圧縮式冷凍機Xと該蒸気圧縮式冷凍機Xの排熱で駆動される吸収式冷凍機Yとを組み合わせ、冷房運転時における上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒を上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14で冷却又は過冷却する冷媒冷却方式を採用するとともに、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の熱を冷媒熱回収用熱交換器20によって上記吸収式冷凍機Yの吸収希溶液で回収して上記吸収式冷凍機Yの発生器11に流入させ、上記吸収式冷凍機Yの冷媒蒸気再生熱源とすることにより、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの定格冷房運転時における冷媒の熱量の全てを上記吸収式冷凍機Yの加熱源として利用し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時の性能を改善するようにしてなる冷凍装置において、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口から上記発生器11に供給される吸収希溶液を第1の電磁弁V1を介して空冷凝縮器12にも供給可能とするとともに、上記吸収希溶液が供給される発生器11の入口に第2の電磁弁V2を設け、冷房運転時には上記第1の電磁弁V1を閉じて第2の電磁弁V2を開き、上記吸収器13の出口から供給される吸収希溶液を発生器11に流入させる一方、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、上記第1の電磁弁V1を開いて第2の電磁弁V2を閉じ、上記吸収器13の出口から発生器11に供給される吸収希溶液を、上記空冷凝縮器12を介して外部空気と熱交換させた後に上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14に流入させて上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させるようにしたことを特徴としている。
このような構成によると、外部熱源がないような場合にも吸収式冷凍機Yの駆動用熱源を確保することができ、また定格冷房運転時の蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒を凝縮、もしくは放熱する際の熱量を吸収式冷凍機Yの加熱源に全て有効に利用することが可能となる。
そして、吸収式冷凍機Yの発生器11では、供給される吸収希溶液が効率良くフラッシングされて冷媒蒸気を放出するので、発生器11を外部熱源用熱交換器のない単に冷媒蒸気を分離しさえすれば足りる貫流型の気液分離器で構成することもできる。そのようにした場合、従来のような外部熱源を流す熱源用熱交換器が不要となる。したがって、その構成が極めて簡単になり、低コスト化される。
もちろん、吸収液加熱用の外部熱源を併用することは可能であり、そのようにした場合には、同外部熱源による希溶液加熱作用と相乗して、さらに冷媒蒸気の発生効率が向上する。
また、同時に、蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の熱は上記吸収式冷凍機Y側の吸収希溶液によって熱回収されて効率良く冷却されるから、以降の蒸発器14部分での冷却もしくは過冷却度合も向上し、冷房運転時における蒸気圧縮式冷凍機X自体の冷凍性能が向上するとともに、従来のような圧縮冷媒の冷媒熱放熱用の熱交換器が不要になり、装置構成がシンプルで低コストなものになる。
さらに、同構成では、冷房運転時、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張前の冷媒を上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14によって冷却するようにしており、従来のように吸収式冷凍機Yの蒸発器14に冷却水を循環させて冷却する場合に比較して、蒸発器14における吸収式冷凍機Yの冷媒の蒸発温度を高くすることができる。
その結果、吸収式冷凍機Yを可及的に小型化することができ、また冷熱を有効に利用することができるようになる。
一方、この発明の構成では、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口から、例えば溶液熱交換器16を介して発生器11に供給される吸収希溶液を第1の電磁弁V1を介して空冷凝縮器12にも供給可能としており、定格冷房運転時には、同第1の電磁弁V1を閉じる一方、発生器11入口側の第2の電磁弁V2を開とし、上記溶液熱交換器16を介して発生器11からの吸収濃溶液の熱を回収した吸収希溶液を発生器11に供給するが、上述した部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、および吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口もしくは出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、上記第1の電磁弁V1を開く一方、第2の電磁弁V2を閉じて、吸収器13の出口側からの吸収希溶液を上記空冷凝縮器12に供給し、該空冷凝縮器12で外部空気と有効に熱交換させた後に、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14に流入させて蒸発器14の熱交換器7を流れる蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させて蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度を低下させた後に、利用側熱交換器3に供給するようにしている。
この結果、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、吸収式冷凍機Yの吸収溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合に、上記吸収式冷凍機Yを有効に利用して、可能な限り蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張前の圧縮冷媒の温度を下げることができるようになり、可及的に蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房性能が向上する。
(2) 請求項2の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1の発明の課題解決手段の構成において、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷凍回路に四路切換弁9を設け、暖房運転時には、該蒸気圧縮式冷凍機X側の四路切換弁9を切換えることにより、利用側熱交換器3を経た上記蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒が、上記吸収式冷凍機Y側の蒸発器14の熱交換器7および冷媒熱回収用熱交換器20に冷房運転時とは逆の方向に流入するようにした上で、上記第1の電磁弁V1を開き、かつ第2の電磁弁V2を閉じることにより、上記吸収器13の出口から発生器11に供給される吸収希溶液が空冷凝縮器12を介して蒸発器14に供給されるようにしたことを特徴としている。
このように、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷凍回路に四路切換弁9を設け、暖房運転時には、該蒸気圧縮式冷凍機X側の四路切換弁9を切換えることにより、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒が上記吸収式冷凍機Y側の蒸発器14の熱交換器7および冷媒熱回収用熱交換器20に冷房運転時とは逆の方向に流入するようにした上で、上記のように、空冷凝縮器12側第1の電磁弁V1を開いて、発生器11の入口側第2の電磁弁V2を閉じ、例えば上記溶液熱交換器16を介して発生器11に供給される吸収器13の出口側からの吸収希溶液が空冷凝縮器12を介して蒸発器14に供給されるようにすると、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転が可能になるとともに、同暖房運転時において空冷凝縮器12のファンを運転することで吸収希溶液が外気より吸熱することで、吸収式冷凍機Yを有効に利用して、可能な限り上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮機1に戻る温度が低下した膨張冷媒の温度を上げることができ、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房性能が向上する。
(3) 請求項3の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1又は2の発明の課題解決手段の構成において、吸収器13の出口側溶液ポンプ17から空冷冷却器15に到る吸収液循環路25の空冷冷却器15入口側に第3の電磁弁V3を設け、定格冷房運転時には、該第3の電磁弁V3を開いて、上記第1の電磁弁V1を閉じ、かつ第2の電磁弁V2を開いて、上記吸収器13の出口からの吸収希溶液を上記発生器11に供給する一方、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記第2,第3の電磁弁V2,V3を閉じる一方、上記第1の電磁弁V1を開いて、上記吸収器13の出口からの吸収希溶液の全てを上記空冷凝縮器12と冷媒熱回収用熱交換器20に供給するようにしたことを特徴としている。
このような構成によると、定格冷房運転時には、吸収器13の出口側溶液ポンプ17から空冷冷却器15に到る吸収液循環路25の空冷冷却器15入口側に設けた第3の電磁弁V3が開かれ、空冷冷却器15により過冷却された吸収溶液が吸収器13に流入するとともに、吸収器13出口からの吸収希溶液が冷媒熱回収用熱交換器20によって蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の熱回収を行った後、吸収式冷凍機Yの発生器11に流入して冷媒蒸気を発生させ、また溶液熱交換器16を介して吸収希溶液の熱を回収した吸収器13出口側からの吸収希溶液が発生器11に供給されて安定した吸収冷凍作用が実現される。
一方、これに対して、冷房運転状態であっても、例えば部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下して吸収式冷凍機を駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、また吸収式冷凍機の溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時などには、安定した吸収冷凍作用が実現されなくなる。
そこで、そのような場合には、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13出口から溶液熱交換器16を介して発生器11に供給される吸収希溶液を空冷凝縮器12に供給する上記第1の電磁弁V1を開く一方、発生器11入口側の第2の電磁弁V2を閉じるとともに、上記空冷冷却器15入口側の第3の電磁弁V3を閉じて、上記吸収器13出口側から溶液ポンプ17を介して供給される吸収液の全てを上記空冷凝縮器12に供給して外気と熱交換させ、外気からの冷熱又は温熱を十分に取り込んだ上で蒸発器14に供給して、蒸気圧縮式冷凍機X側の圧縮冷媒又は膨張冷媒と熱交換させる。
この結果、冷房運転時には蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の温度を有効に低下させることができ、また暖房運転時には蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒の温度を有効にアップさせることができるようになる。
(4) 請求項4の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2又は3の発明の課題解決手段の構成において、吸収器13に流入させる吸収器13の出口からの吸収液を外部空気により冷却する空冷冷却器15を有し、冷房運転時には、上記吸収器13の出口からの吸収液を同空冷冷却器15を介して外部空気により冷却した上で吸収器13に流入させ、同流入した吸収液の顕熱で吸収熱を除去することにより冷媒蒸気を吸収させる吸収液循環路25と上記吸収器13の出口から溶液ポンプ17を介して発生器11に吸収希溶液を供給する溶液供給路26から冷媒熱回収用熱交換器20側に分岐された溶液分流路26Cとの間を第3の電磁弁V3を有する連通路28を介して連通せしめ、定格冷房運転時には、該第3の電磁弁V3を閉じて上記空冷冷却器15を介して冷却した吸収液を全て吸収器13に供給する一方、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、同第3の電磁弁V3を開いて上記空冷冷却器15を介して冷却した吸収液を上記溶液分流路26Cを介して上記冷媒熱回用収熱交換器20に供給するようにしたことを特徴としている。
このように、吸収器13に流入させる吸収器13出口側からの吸収液を外部空気により過冷却する空冷冷却器15を有し、定格冷房運転時には、吸収器13出口側の吸収液を空冷冷却器15を介して外部空気により冷却した上で吸収器13に流入させ、同流入した吸収液の顕熱で吸収熱を除去することにより冷媒蒸気を吸収させる吸収液循環路25を設ける一方、同吸収液循環路25の吸収器13の入口側通路25a部分と例えば上記溶液熱交換器16の手前側から上記冷媒熱回収用熱交換器20に至る溶液分流路26Cとの間に第3の電磁弁V3を有する連通路28を設け、同連通路28の第3の電磁弁V3を閉じて、上記空冷冷却器15を介して冷却した吸収器13出口側の吸収液を吸収器13に全量供給するようにすると、効率良く冷媒蒸気の吸収作用を実現させて、安定した吸収冷凍作用を実現することが可能となる。
一方、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時などには、同第3の電磁弁V3を開いて、上記吸収器13出口側の吸収液を上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の熱を回収する冷媒熱回収用熱交換器20に供給することによって、吸収溶液と蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒とを熱交換させ、外気からの冷熱又は温熱を取り込んだ上で蒸発器14に供給して蒸気圧縮式冷凍機X側の圧縮冷媒又は膨張冷媒と熱交換させる。
このようにすると、上記冷房運転時には蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の温度を有効に低下させることができるとともに、また暖房運転時には同蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒の温度を有効にアップさせることができる。
(5) 請求項5の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3又は4の発明の課題解決手段の構成において、空冷冷却器15を介して吸収器13に吸収液を供給する吸収液循環路25の吸収器13の入口側通路25aに第4の電磁弁V4を設け、定格冷房運転時には、同第4の電磁弁V4を開いて同入口側通路25aを開き、空冷冷却器15を介して外気と熱交換した吸収器13出口からの吸収液を吸収器13に供給する一方、吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記第4の電磁弁V4を閉じて同吸収器13の入口側通路25aを閉じ、上記空冷冷却器15により外気と熱交換した吸収液の全てを上記冷媒熱回収用熱交換器20に流入させて、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させるようにしたことを特徴としている。
このような構成によると、定格冷房運転時には、上記吸収器13入口側通路25aの第4の電磁弁V4が開かれ、空冷冷却器15を介して冷却した吸収器13出口側の吸収液を吸収器13内に供給することにより、効率良く冷媒蒸気の吸収作用を実現させて、安定した吸収冷凍作用を実現する。
他方、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動するのに加熱源としての熱量が不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの吸収溶液との熱交換量が少なくて上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しない場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記吸収器13入口側の吸収器内に至る入口通路25aの第4の電磁弁V4が閉じられ、吸収式冷凍機Yの吸収器13出口からの吸収溶液を空冷冷却器15にて外部空気で冷却又は加熱した後に上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒熱回収用熱交換器20に全量流入させるから、冷房時には蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の温度を有効に低下させることができ、また暖房時には同蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒の温度を有効にアップさせることができるようになる。
(6) 請求項6の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項5の発明の課題解決手段の構成において、溶液分流路26Cにおける溶液供給路26からの分岐部と第3の電磁弁V3を備えた連通路28の接続部との間に第5の電磁弁V5を設け、定格冷房運転時には、同第5の電磁弁V5を開いて、吸収器13出口からの吸収液を上記冷媒熱回収用熱交換器20に供給する一方、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記第5の電磁弁V5を閉じて、上記空冷冷却器15を介して外気と熱交換させた吸収器13の出口からの吸収液の全てを冷媒熱回収用熱交換器20に流入させて、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させるようにしたことを特徴としている。
このような構成によると、定格冷房運転時には、第5の電磁弁V5が開かれ、吸収器13出口から溶液ポンプ17を経て、吸収器13出口側からの吸収液が上記冷媒熱回収用熱交換器20に供給され、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と効率良く熱交換されることとなる。
そして、それにより安定した吸収冷凍作用が実現される。
他方、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動するのに加熱源としての熱量が不十分な場合、また吸収式冷凍機の吸収溶液との熱交換量が少なくて上記蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下しない場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記吸収器13出口より溶液ポンプ17を経て上記溶液分流管26Cの冷媒熱回収用熱交換器20入口側への第5の電磁弁V5が閉じられ、上記吸収器13入口側通路25aから上記冷媒熱回収用熱交換器20側への連通路28の第3の電磁弁V3が開かれる一方、吸収器13入口通路25a側の第4の電磁弁V4が閉じられるから、吸収式冷凍機Yの吸収器13出口からの吸収液を空冷冷却器15にて冷却又は加熱した上で、吸収式冷凍機Yの空冷凝縮器12を経て蒸発器14、空冷冷却器15を経て上記冷媒熱回収用熱交換器20に、それぞれ流入させて蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒と効率良く熱交換させることができ、冷房時には蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の温度を有効に低下させ、また暖房時には膨張冷媒の温度を有効にアップさせることができる。
(7) 請求項7の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5,又は6の発明の課題解決手段の構成において、蒸発器14には、冷媒液用の散布器と吸収液用の散布器が別々に設けられ、第6の電磁弁V6により選択されるようになっていることを特徴としている。
上述の請求項1,2,3,4,5又は6の発明の課題解決手段の構成のように、冷媒液の散布蒸発を前提としている蒸発器に対して、さらに吸収液を供給するようにした場合、それらの散布器を専用のものとするか又は兼用のものとするか、何れかの方法が考えられるが、その1つとして、それらを別々の専用のものとして、それぞれをスムーズに散布する方法が採用される。従って、その場合、それら対応する散布器を選択する手段として第6の電磁弁V6を設け、冷媒もしくは溶液を供給するに際して同第6の電磁弁V6を開閉することにより、適宜散布器を切り替えるようにする。
(8) 請求項8の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5又は6の発明の課題解決手段の構成において、蒸発器14には、冷媒液用の散布器と吸収液用の散布器とを兼用した1つの散布器が設けられていることを特徴としている。
このように、冷媒液および吸収液の散布器を共通のものとした場合、散布器が1つで済み、蒸発器がコンパクトになる。
(9) 請求項9の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,又は8の発明の課題解決手段の構成において、蒸発器14は、冷媒液が熱交換器7の伝熱面を一過性で流れるようになっており、同伝熱面を流下した未蒸発の冷媒液は、吸収器13側に移動して吸収器13を流下した吸収溶液に吸収されるようになっていることを特徴としている。
このような構成によると、蒸発器14の熱交換器7の伝熱面で蒸発し切れずに底部まで流れ落ちた未蒸発の冷媒液は吸収器13の底部へ移動し、同吸収器13の底部で再び吸収溶液に吸収される。そのため、吸収効率が向上する。
(10) 請求項10の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9の発明の課題解決手段の構成において、複数台の蒸気圧縮式冷凍機X1,X2と、それら各蒸気圧縮式冷凍機X1,X2に対応した冷媒熱回収用熱交換器20,20とを備え、各蒸気圧縮式冷凍機X1,X2の圧縮冷媒の熱を回収して対応する吸収式冷凍機Y駆動用の熱源として利用するようにしたことを特徴としている。
このような構成によると、上述の各発明の構成による作用効果が得られることはもちろん、蒸気圧縮式冷凍機X1,X2側圧縮冷媒の排熱量が大きくなるので(設置台数分だけ)、吸収式冷凍機Y側の駆動能力(冷媒蒸気再生量)も大きくすることができる。
(11) 請求項11の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10の発明の課題解決手段の構成において、発生器11には外部熱源からの排熱が導入されるようになっており、該排熱によっても加熱されて冷媒蒸気を発生するようになっていることを特徴としている。
このような構成によると、外部熱源に加えて蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒用の熱が有効に利用されることになり、外部熱源の熱量変動如何に拘わらず安定した駆動が可能となる。
以上の結果、本願発明によると、冷房運転時および暖房運転時の何れの場合にも蒸気圧縮式冷凍機および吸収式冷凍機相互の排熱を有効に活用して蒸気圧縮式冷凍機の性能を向上させることができることはもちろん、従来のような蒸気圧縮式冷凍機側の冷媒の放熱および吸熱用の熱交換器が不要になるとともに、吸収式冷凍機側発生器もシンプルかつ低コストな構成のもので足りるようになる。
本願発明の実施の形態1に係る冷凍装置の冷房運転時(部分負荷運転時)の構成を示す冷凍回路図である。 同冷凍装置の構成を示す暖房運転時の冷凍回路図である。 本願発明の実施の形態2に係る冷凍装置の暖房運転時の構成を示す冷凍回路図である。 本願発明の実施の形態3に係る冷凍装置の暖房運転時の構成を示す冷凍回路図である。 本願発明の実施の形態4に係る冷凍装置の暖房運転時の構成を示す冷凍回路図である。 本願発明の実施の形態5に係る冷凍装置の暖房運転時の構成を示す冷凍回路図である。 本願発明の実施の形態6に係る冷凍装置の暖房運転時の構成を示す冷凍回路図である。 本願発明の実施の形態7に係る冷凍装置の冷房運転時の構成を示す冷凍回路図である。 本願発明の実施の形態8に係る冷凍装置の暖房運転時の構成を示す冷凍回路図である。
以下、本願発明の幾つかの実施の形態について、詳細に説明する。
(実施の形態1)
先ず図1および図2は、蒸気圧縮式冷凍機と該蒸気圧縮式冷凍機の排熱で駆動される吸収式冷凍機とを組み合わせ、冷房運転時における上記蒸気圧縮式冷凍機の圧縮冷媒を上記吸収式冷凍機の蒸発器で冷却又は過冷却する冷媒冷却方式を採用するとともに、上記蒸気圧縮式冷凍機の圧縮冷媒の熱を上記吸収式冷凍機の吸収希溶液と熱交換させることによって回収する冷媒熱回収用熱交換器を設け、該冷媒熱回収用熱交換器で圧縮冷媒の熱を上記吸収式冷凍機の吸収希溶液で回収し、上記吸収式冷凍機の冷媒蒸気再生熱源とすることにより、上記蒸気圧縮式冷凍機の定格冷房運転時における冷媒の熱量の全てを上記熱吸収式冷凍機の加熱源として利用し、上記蒸気圧縮式冷凍機の冷房運転時の性能を改善するようにしてなる冷凍装置において、上記吸収式冷凍機の吸収器出口から溶液熱交換器を介して発生器に供給される吸収希溶液を電磁弁V1を介して空冷凝縮器にも供給可能とし、また吸収希溶液が供給される発生器11の入口にも電磁弁V2を取り付け、定格冷房運転時には上記電磁弁V1を閉じて電磁弁V2を開き、上記吸収器出口から溶液熱交換器を介して発生器に供給される吸収希溶液を発生器に供給する一方、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下して吸収式冷凍機を駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、または吸収式冷凍機の溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下しない場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記電磁弁V1を開いて電磁弁V2を閉じ、上記吸収器出口から溶液熱交換器を介して発生器に供給される吸収希溶液を上記空冷凝縮器を介して外部空気と熱交換させた後に上記吸収式冷凍機の蒸発器に流入させて、上記蒸気圧縮式冷凍機の冷媒と熱交換させるようにしたことを特徴とする、以下の各実施の形態における基本例となる本願発明の実施の形態1に係る冷凍装置の構成を示している。
<システム構成>
(1) 冷房運転時を中心として
先ず、この実施の形態における一例として、蒸気圧縮式冷凍機Xは、冷媒として自然冷媒である二酸化炭素(CO2)が採用されており、同冷媒を圧縮する圧縮機1、四路切換弁9、冷房運転時用膨張弁2a,2a、暖房運転時用膨張弁2b、冷房運転時用バイパス弁(暖房運転時用逆止弁)2c、暖房運転時用バイパス弁(冷房運転時用逆止弁)2d,2d、利用側熱交換器(室内機)3,3、アキュムレータ4等を、図示のようにヒートポンプ作動可能に冷媒配管5a,5bで接続して冷凍回路を構成しており、上記四路切換弁9を切り換えて同冷凍回路中を流れる冷媒の方向を逆にすることにより、冷房または暖房運転を行えるようにしている(実線矢印および破線矢印参照)。
すなわち、上記利用側熱交換器3,3は冷房運転時には上記二酸化炭素冷媒(CO2)に吸熱させて室内の冷房を行う蒸発器としての作用を果す一方、暖房運転時には上記二酸化炭素冷媒(CO2)の熱を放熱して室内の暖房を行う凝縮器としての作用を果たすようになっている。
一方、吸収式冷凍機Yは、例えば臭化リチウム(LiBr)を吸収液、水(H2O)を冷媒とし、吸収液(LiBr)への冷媒の吸収(H2O)および放出作用を利用して必要な冷凍能力を発揮するようになっている。そして、この実施の形態の場合、外部熱源ではなく、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の熱を熱源として、供給された吸収希溶液中から冷媒蒸気を分離して吸収液の濃度が高い吸収濃溶液を得る気液分離器構造の発生器11と、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の熱を当該吸収式冷凍機Yの吸収希溶液と熱交換させることによって回収し、上記発生器11に供給することによって当該吸収式冷凍機Yの冷媒蒸気再生熱源とする一方、圧縮冷媒を冷却する冷媒熱回収用熱交換器20と、冷却ファン12aを備え、上記発生器11中において吸収希溶液から分離した冷媒蒸気を冷媒配管21aを介して導入し、外部空気により冷却することによって凝縮液化させる空冷凝縮器12と、1つの密閉容器19内に相互に隣接して配置されていて、上記空冷凝縮器12によって凝縮液化された冷媒を冷媒配管21bを介して導入し、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒と熱交換させることによって低圧下で蒸発(気化)させる蒸発器14および同蒸発器14で発生した冷媒蒸気を吸収液循環路25を介して導入される吸収液に吸収させる吸収器13と、上記発生器11で濃縮され、溶液配管23を介して吸収器13の出口側配管24に戻される吸収濃溶液と上記吸収器13の出口側からの冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液と混合した吸収液を、溶液ポンプ17を介して吸収器13に循環させる吸収液循環路(吸収液冷却回路)25と、冷却ファン15aを備え、かつ上記吸収液循環路25の途中に介設され、上記吸収液循環路25を介して循環される吸収液を外部空気により過冷却する空冷冷却器15と、溶液配管23を介して吸収器13の出口側に戻される上記発生器11からの高温の吸収濃溶液と溶液ポンプ17および溶液供給配管(溶液供給路)26を介して上記発生器11側に供給される上記吸収器13の出口側配管24からの低温の吸収希溶液とを相互に熱交換させて吸収希溶液の温度を上げる溶液熱交換器16と、上記吸収器13で冷媒蒸気を吸収して吸収剤の濃度が低下した吸収希溶液を濃縮するために、上記溶液供給配管26を介して再び上記発生器11に供給するとともに、上記空冷冷却器15を介して繰り返し過冷却した上で上記吸収器13に供給する上記溶液ポンプ17とを備え、これらの各々を図示のように冷媒配管21a,21bおよび溶液配管23〜26A,26B,26C,27によってヒートポンプ作動可能に接続して構成されている。
すなわち、この実施の形態の場合、上記のように吸収器13に入る吸収溶液を冷却ファン15aを備えた空冷冷却器15によって十分に過冷却(吸収液循環路25を介して循環)し、同過冷却された吸収溶液(濃溶液)に対して、上記蒸発器14と並設された吸収器13内で上記蒸発器14側で蒸発させた冷媒蒸気を導入して吸収させるようになっており、冷媒蒸気吸収時に発生する吸収熱は当該空冷冷却器15により過冷却された吸収溶液の顕熱で取り去り、吸収溶液は空冷冷却器15で間接的に冷却される溶液分離冷却(間接空冷)方式が採用されている。
このように、吸収器13に流入させる吸収溶液を過冷却する空冷冷却器(吸収液過冷却器)15を設け、吸収器13では流入した吸収溶液の顕熱で蒸発器14からの冷媒蒸気を吸収する溶液分離冷却方式を採用した吸収式冷凍機の場合、溶液の顕熱で吸収熱を取り去る方式のため、発生器11への希溶液供給量を増加させても、性能の低下がほとんど生じない。したがって、発生器11への吸収希溶液供給量を増大させることができる。
また吸収器13部分において直接流入溶液を冷却して冷媒蒸気を吸収させる直接冷却方式に比較して、吸収器13のコンパクト化を図ることができる。
なお、図1では詳細な構造は示していないが、上記蒸発器14、吸収器13の各々上部には、例えば冷媒、吸収溶液をそれぞれ均等に分配するための冷媒液散布トレイ、吸収溶液散布トレイを各々設けている。また上記蒸発器14の熱交換器7は、例えば蒸気圧縮式冷凍機X側冷凍回路の圧縮機吐出側冷媒配管(冷房運転時)5aの一部をなすように構成されており、その内部は圧縮機1から吐出された高温・高圧の圧縮冷媒(CO2ガス冷媒)を流す被冷却体通路となっている。
そして、同熱交換器7の表面(伝熱面)に冷媒を例えば液膜状態で流下させて蒸発させることにより内部の圧縮冷媒を効率良く冷却するようになっている。また上記吸収器15の熱交換器18部分は、例えば上方から下方にコルゲート構造に折り曲げて並設した伝熱プレートの両面を溶液が液膜状態で垂直に流下することで、冷媒蒸気の吸収をより効果的に促進させるような構造になっている。
また、上記蒸発器14は、例えば冷媒液が一過性で上記熱交換器7の伝熱面を流れ落ちるようになっており、底部まで流れ落ちた未蒸発の冷媒液は上記吸収器13底部の液留り部19aへ移動し、同液留り部19a部分で再び吸収溶液に吸収されるようになっている。そのため、吸収効率が向上する。
ところで、この実施形態の場合、上述の冷媒熱回収用熱交換器20は、その内側の吸収液加熱用の熱交換器部6が、上記蒸発器14の熱交換器7の上流側で、上記蒸発器14の熱交換器7と同じように上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮機吐出側冷媒配管(暖房時吸入側)5aの一部を形成し、同熱交換器6の外周に希溶液通路8が設けられた2重構造の熱交換器に構成されている。そして、吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口側配管24、溶液ポンプ17、溶液供給配管26、溶液分流管26Cを介して供給される吸収希溶液を同冷媒熱回収用熱交換器20の上記希溶液通路8内に、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の高温・高圧の圧縮冷媒に対して、その下流側から上流側方向に対向させて流すことによって、同高温・高圧の圧縮冷媒の熱を有効に回収させるようになっている。
この冷媒熱回収用熱交換器20は、発生器11および吸収式冷凍機Yの外部(例えば吸収式冷凍機Yと蒸気圧縮式冷凍機Xとの間)にあって別体に構成されている。
そして、冷房運転時には、同冷媒熱回収用熱交換器20にて、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮機1で圧縮された高温・高圧の圧縮冷媒の熱を、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口側配管24,溶液ポンプ17,溶液供給配管26,溶液分流管26Cを介して供給された温度の低い吸収希溶液により効率良く回収、すなわち上記圧縮機1から吐出された高温・高圧の圧縮冷媒の熱によって加熱し、、該冷媒熱回収用熱交換器20で高温となった吸収希溶液を発生器11内に流入させてフラッシングを生じさせることによって効率良く冷媒蒸気を発生させる一方、さらに蒸気圧縮式冷凍機X側の圧縮冷媒を効率良く冷却することによって、以降の蒸発器14の熱交換器7部分での冷却又は過冷却性能をアップさせ、従来の蒸気圧縮式冷凍機側の放熱用熱交換器(特許文献3の第3の熱源用熱交換器35に相当)を不要にしている。
すでに述べたように、蒸気圧縮式冷凍機Xと吸収式冷凍機Yを組み合わせた冷凍装置の冷凍能力を向上させるためには、蒸気圧縮式冷凍機Yおよび吸収式冷凍機X相互の排熱を如何に有効に活用するかが課題となる。
また、同時に相互の装置の構成を簡素化して、低コスト化を図ることも重要であり、蒸気圧縮式冷凍機X側圧縮冷媒の熱を放熱する従来の放熱用熱交換器を不要にすることが望まれる。
また、一般に排熱で駆動される排熱利用型の吸収式冷凍機Xにおいては、コストの面から単効用冷凍サイクルで使用されるが、排熱により冷媒蒸気を発生させる発生器を如何に低コスト化するかが問題となる。
すなわち、排熱利用型吸収式冷凍機は、より安価な機器でないと回収熱量との関係で成立が困難であり、発生器の大幅な低コスト化が排熱駆動型の吸収式冷凍装置には求められている。
これに対し、以上のような構成の場合、冷媒蒸気発生手段である発生器11の熱交換器としての冷媒熱回収用熱交換器20が蒸気圧縮式冷凍機の圧縮冷媒を熱源として外部熱源用の熱交換器に代る吸収液加熱用熱交換器となっているとともに、蒸気圧縮式冷凍機X側圧縮冷媒の放熱用熱交換器ともなっており、吸収器13の出口から冷媒熱回収用熱交換器20内に供給された低温の吸収希溶液により、蒸気圧縮式冷凍機X側の圧縮機1から吐出された高温・高圧の圧縮冷媒が効率良く冷却された後に、さらに吸収式冷凍機Yの蒸発器に供給されて冷却又は過冷却(凝縮液化)される。
したがって、より有効に圧縮冷媒が過冷却され、利用側熱交換器3,3に供給される液冷媒の温度を有効に低下させることができる。その結果、利用側熱交換器3,3の冷房性能が十分に向上する。
これらの結果、同構成によると、定格冷房運転時における蒸気圧縮式冷凍機X側圧縮冷媒の熱(放熱もしくは凝縮する際の熱量の全て)を吸収式冷凍機Y側の駆動熱源として有効に活用することができるようになり、その分吸収式冷凍機Yの冷凍能力を増大させることができる。
また、以上の構成の場合、外部熱源を必要としないから、外部排熱源がないような場合にも、安定した吸収冷凍作用を確保することができる。
さらに、上記のように、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張前の圧縮冷媒を上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14によって過冷却するようにすると、従来のように吸収式冷凍機Yの蒸発器14に冷却水を循環させて過冷却する場合に比較して、該蒸発器14における冷媒の蒸発温度を高くすることができる。
その結果、吸収式冷凍機Yを可及的に小型化することができ、また冷熱を有効に利用することができるようになる。
一方、この実施形態では、冷房運転時において、さらに、上記発生器11から空冷凝縮器12に至る冷媒配管21aと溶液供給配管26の発生器入口管26Aの分岐部とを連通させる連通管26Bを設け、同連通管26Bの途中に第1の電磁弁V1、また発生器入口管26A部分に第2の電磁弁V2をそれぞれ設けており、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口側配管24から、溶液ポンプ17、溶液供給配管26、溶液熱交換器16を介して発生器11に供給される吸収希溶液を同第1の電磁弁V1を有する連通管26Bを介して空冷凝縮器12にも供給可能としており、冷房運転時には同第1の電磁弁V1を閉じる一方、第2の電磁弁V2を開いて溶液熱交換器16を介して発生器11からの吸収濃溶液の熱を回収した吸収希溶液を発生器11にのみ供給するが、例えば部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、および吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、同第1の電磁弁V1を開いて第2の電磁弁V2を閉じることにより、上記溶液熱交換器16を介して発生器11からの吸収濃溶液の熱を回収した吸収希溶液を上記空冷凝縮器12に供給し、該空冷凝縮器12で外部空気と有効に熱交換させて凝縮した後に、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14に流入させて、上記蒸発器14の熱交換器7内を流れる蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させるようにしている。
この結果、上記部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、吸収式冷凍機Yの吸収溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合にも、吸収式冷凍機Yを有効に利用して、可能な限り蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張前の圧縮冷媒の温度を下げることができるようになり、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房性能が向上する。
(2) 暖房運転時の場合
次に暖房運転時には、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの上記四路切換弁9が図1の実線で示す状態から、図2の実線で示す状態に切り換えられる。
その結果、圧縮機1で圧縮された高温・高圧の圧縮冷媒(CO2ガス冷媒)は、同四路切換弁9の暖房側ポートを介して利用側熱交換器(凝縮器)3,3に供給されて暖房が行われた後、暖房運転用バイパス弁2d,2d、暖房運転用膨張弁2cを経て吸収式冷凍機Y側蒸発器14、冷媒熱回収用熱交換器20に供給され、蒸発器14の熱交換器7部分、及び、冷媒熱回収用熱交換器20の熱交換器6部分で吸収希溶液との間で、それぞれ吸熱作用が行われ、低温・低圧のガス冷媒となった後に、四路切換弁9、アキュムレータ4を経て圧縮機1に戻される。
すなわち、暖房時には、上述のように吸収式冷凍機Yの蒸発器14の熱交換器7、冷媒熱回収用熱交換器20の熱交換器6部分に上記冷房時とは逆の方向に蒸気圧縮式冷凍機X側の低温・低圧の膨張冷媒が流され、蒸発器14および冷媒熱回収用熱交換器20部分で吸収式冷凍機Y側の温熱を吸収して昇温せしめられた後に圧縮機1内に吸引される。その結果、利用側熱交換器2,2に供給される圧縮冷媒の温度が高くなり、暖房効率が向上する。
この場合、例えば吸収式冷凍機Y側の熱は、次のようにして得るようにしている。
すなわち、この実施の形態の場合、上述のように、発生器11から空冷凝縮器12に至る冷媒配管21aと溶液供給配管26の発生器入口管26A分岐部とを連通させる連通管26Bを設け、同連通管26Bの途中に第1の電磁弁V1と、発生器入口管26Aに第2の電磁弁V2をそれぞれ設けている。そして、それによって、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13出口側配管24から溶液熱交換器16を介して上記発生器11に供給される吸収希溶液を同第1の電磁弁V1を有する連通管26Bを介して空冷凝縮器12にも供給可能としており、定格冷房運転時には同第1の電磁弁V1を閉じ、第2の電磁弁V2を開いて溶液熱交換器16を介して発生器11からの吸収濃溶液の熱を回収した吸収希溶液を発生器11にのみ供給するが、例えば部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機の冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、および吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なくて蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、同第1の電磁弁V1を開いて第2の電磁弁V2を閉じ、溶液熱交換器16を介して発生器11からの吸収濃溶液の熱を回収した吸収希溶液を上記空冷凝縮器12に供給し、該空冷凝縮器12で外部空気と有効に熱交換させた後に上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14に流入させて蒸発器14の熱交換器7内を流れる蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させて熱交換させるようにしている。
そこで、暖房運転時にも、これと同様に第1の電磁弁V1を開放する一方、第2の電磁弁V2を閉止して同様の制御を行う。
その結果、外部空気の熱を取り込んだ吸収式冷凍機Yを有効に利用して、可能な限り蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房時の温度が低下した膨張冷媒の温度を上げることができるようになり、蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房性能が向上する。
(実施の形態2)
次に図3は、本願発明の実施の形態2に係る冷凍装置の構成を示している。
この実施の形態は、上記実施の形態1のものにおいて、上記吸収液循環路(吸収液冷却回路)の溶液ポンプ17下流側溶液配管25の空冷冷却器15の手前側に、さらに第3の電磁弁V3を設けて、空冷凝縮器12側への希溶液供給量を可変(増量)できるようにしていたことを特徴とするものである。
すなわち、定格冷房運転時には、上記冷媒配管21a側への上記第1の電磁弁V1を閉とする一方、第2,第3の電磁弁V2,V3を開として、上述の実施の形態1の場合と同様の冷房運転を行う一方、例えば部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動するのに加熱源としての熱量が不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なくて上記圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しない場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、上記四路切換弁9を図示破線の状態として、上記発生器11から空冷凝縮器12側へ冷媒蒸気を供給する冷媒配管21aと溶液供給配管26とを連通させる連通管26Bの第1の電磁弁V1を開とする一方、発生器入口管26A側の第2の電磁弁V2、吸収液循環路25側の第3の電磁弁V3を閉にすることにより、上記溶液ポンプ17を介して供給される吸収溶液の全てを上記空冷凝縮器12に供給して外部空気と熱交換(冷却)させた後、冷媒配管21bを介して蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒を冷却する蒸発器14内に流入させて蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒と熱交換させて蒸気圧縮式冷凍機X側圧縮冷媒の温度を低下させる。
また、暖房運転時には、図示実線のように上記四路切換弁9を切り換えて冷媒の流れる方向を逆にした上で、上記と同様に発生器入口管26A側第2の電磁弁V2、吸収液循環路25側第3の電磁弁V3を閉とする一方、連通管26B側の第1の電磁弁V1を開にすることにより、上記部分負荷時等の場合と同様に吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口側配管24からの吸収溶液の全てを、溶液ポンプ17、溶液供給配管26、連通管26B、冷媒配管21aを介して上記空冷凝縮器12に供給し、同空冷凝縮器12で外部空気の熱を吸収させた上で、冷媒配管21bを介して蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒と熱交換する蒸発器14内に流入させ、蒸気圧縮式冷凍機X側の低温・低圧の膨張冷媒と熱交換させて同膨張冷媒の温度を上昇させる。
このような構成によれば、定格冷房運転時はもちろん、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動するのに加熱源として不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換が少なく上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しない場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時の何れの場合にも、蒸気圧縮式冷凍機Xおよび吸収式冷凍機Y相互の排熱を有効に活用して蒸気圧縮式冷凍機Xの性能を向上させることができる。
なお、この実施形態の場合、上記第2,第3の電磁弁V2,V3は、必ずしも両方同時に開閉が必要なものではない。
(実施の形態3)
次に図4は、本願発明の実施の形態3に係る冷凍装置の構成を示している。
一方、上述の各実施の形態における吸収液循環路(吸収液冷却回路)25の空冷冷却器15もファン15aを有し、吸収液中に外部空気の熱を取り込むことができるので、これを上述の空冷凝縮器12と同様に部分負荷時、暖房時の熱源として利用することができる。
この実施の形態は、そのような観点から構成されたものであり、上記実施の形態2のものにおいて、吸収液循環路(吸収液冷却回路)25の空冷冷却器15上流側の第3の電磁弁V3を廃止する一方、空冷冷却器15を介して外部空気により冷却された吸収液が供給される吸収液循環路25の空冷冷却器15下流側吸収器13の入口側配管25aと上記吸収器13の出口側配管24から溶液ポンプ17を経て溶液熱交換器16に至る溶液供給配管26の溶液熱交換器16の手前側より上記冷媒熱回収用熱交換器20側に分岐した溶液分流管26Cとを連通配管28で連結し、同連通配管28の途中に第3の電磁弁V3を設け、定格冷房運転時には、第1,第3の電磁弁V1,V3を閉、第2の電磁弁V2を開として、四路切換弁9およびCO2冷媒の流れが図示破線の状態で、上述の実施の形態1,2のものと同様の冷房運転を行う。
また、一方部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動するのに加熱源としての熱量が不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なく上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の四路切換弁9を図示破線の冷房運転状態のまま切り換えることなく、上記第2の電磁弁V2を閉、第1,第3の電磁弁V1,V3を開として、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口側配管14からの吸収液を上記空冷凝縮器12に供給することによって外気と熱交換させ、外気からの冷熱を取り込んだ上で蒸発器14に供給して蒸気圧縮式冷凍機X側の圧縮冷媒と熱交換させるとともに、さらに同吸収器13出口側配管14からの吸収液を空冷冷却器15により外気と熱交換させることによって冷却した上で、上記連通路28、溶液分流管26Cを介して上記冷媒熱回収用熱交換器20内に流入させて、その熱交換器6内を流れる蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度を低下させる。したがって、蒸発器14の過冷却器性能が大きく向上し、蒸気圧縮式冷凍機X側の冷房性能も向上する。
他方、暖房運転時には、蒸気圧縮式冷凍機X側冷凍回路の四路切換弁9を図示破線の冷房運転状態から実線の暖房運転状態に切り換えて、蒸気圧縮式冷凍機X側の冷凍回路の冷媒を上記冷房時(破線の状態)とは逆の方向に流す一方、上記部分負荷運転時等の場合と同様に、第2の電磁弁V2を閉、上記第1,第3の電磁弁V1,V3を開として、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口側配管14からの吸収溶液を空冷冷却器15及び空冷凝縮器12の各々により外気と熱交換させて昇温させ、同昇温した吸収溶液をそれぞれ蒸発器14と冷媒熱回収用熱交換器20内に流入させて、その熱交換器7及び6内を流れる蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒と熱交換させ、蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒の温度を上昇させるようにしている。
このような構成によれば、定格冷房運転時はもちろん、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動するのに加熱源として不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なく上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時の何れの場合にも蒸気圧縮式冷凍機Xおよび吸収式冷凍機Y相互の排熱を有効に活用して蒸気圧縮式冷凍機Xの性能を向上させることができる。
(実施の形態4)
次に図5は、本願発明の実施の形態4に係る冷凍装置の構成を示している。
この実施の形態は、上記実施の形態3のものにおいて、吸収式冷凍機Yの空冷冷却器15を介して冷却された吸収液が供給される空冷冷却器15下流側吸収器13の入口側配管25aの途中に、さらに第4の電磁弁V4を設け、定格冷房運転時には同第4の電磁弁V4を開として上記実施の形態3のものと同様の冷房運転を行わせるが、他方部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動する加熱源としての熱量が不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なく上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14を出た蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、蒸気圧縮式冷凍機X側四路切換弁9およびCO2冷媒の流れを図示破線の状態のまま切り換えることなく、第1の電磁弁V1を開いて第2の電磁弁V2を閉じることにより、上記溶液熱交換器16を介して発生器11からの吸収濃溶液の熱を回収した吸収希溶液の全てを上記連通管26B、冷媒配管21aを介して空冷凝縮器12に供給し、該空冷凝縮器12で外部空気と有効に熱交換させて凝縮した後に、冷媒配管21bを介して上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14に流入させて、上記蒸発器14の熱交換器7内を流れる蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させる。また、それと同時に第4の電磁弁V4を閉として、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口側配管14からの吸収溶液を空冷冷却器15により外気と熱交換させることによって冷却した後、吸収器13側に全く供給することなく、その全てを上記冷媒熱回収用熱交換器20側に流入させることによって、より効果的に上記蒸気圧縮式冷凍機X側圧縮冷媒の熱を回収して同蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度を低下させるようにしている。
また暖房運転時には、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの四路切換弁9およびCO2冷媒の流れを図示破線の状態から図示実線の状態に切り換えた上で、全く同様の制御を行うようにしたことを特徴としている。
このような構成によっても、定格冷房運転時はもちろん、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動するのに加熱源として不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換量が少なく上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しないような場合、および暖房運転時の何れの場合にも蒸気圧縮式冷凍機Xおよび吸収式冷凍機Y相互の排熱を有効に活用して蒸気圧縮式冷凍機Xの性能を向上させることができる。
(実施の形態5)
次に図6は、本願発明の実施の形態5に係る冷凍装置の構成を示している。
この実施の形態は、上記実施形態4のものにおいて、上記溶液分流配管26Cの溶液供給配管26との分岐部から上記連通配管28との連結部までの途中に、さらに第5の電磁弁V5を設けて構成されている。
そして、定格冷房運転時(四路切換弁9およびCO2冷媒の流れが図示破線の状態の場合)には、上記第1,第3の電磁弁V1,V3を閉、第2,第4,第5の電磁弁V2,V4,V5を開として冷房運転を行う。
このような構成によると、外部熱源がないような場合にも吸収式冷凍機Yの駆動用熱源を確保することができ、また定格冷房運転時の蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒を凝縮、もしくは放熱する際の熱量を吸収式冷凍機Yの加熱源に全て利用することが可能となる。
そして、吸収式冷凍機Yの発生器11では、上記冷媒熱回収用熱交換器20を介して供給される吸収希溶液の温度が高温となり、導入された吸収希溶液が発生器11で効率良くフラッシングされて冷媒蒸気を放出するので、同発生器11を、図示のような外部熱源用熱交換器のない単に冷媒蒸気を分離しさえすれば足りる貫流型の気液分離器で構成することができる。そして、そのようにした場合、従来のような外部熱源を流す熱源用熱交換器が不要となる。したがって、その構成が極めて簡単になり、低コスト化される。
もちろん、後の実施形態8(図9参照)で述べるように、それに加えて吸収液加熱用の外部熱源を併用することも可能であり、そのようにした場合には、同外部熱源による希溶液加熱作用と相乗して冷媒蒸気の発生効率が一層向上する。
また、同時に、蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の熱は同吸収式冷凍機Y側の吸収希溶液によって熱回収されて効率良く冷却されるから、以降の蒸発器14部分での過冷却度も向上し、冷房運転時における蒸気圧縮式冷凍機X自体の冷凍性能が向上するとともに、従来のような圧縮冷媒の冷媒熱放熱用の熱交換器が不要になり、装置構成がシンプルで低コストなものになる。
さらに、同構成では、冷房運転時、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張前の冷媒を上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14によって過冷却するようにしており、従来のように吸収式冷凍機Yの蒸発器に冷却水を循環させて過冷却する場合に比較して、蒸発器14における冷媒の蒸発温度を高くすることができる。
その結果、吸収式冷凍機Yを可及的に小型化することができ、また冷熱を有効に利用することができるようになる。
他方、部分負荷時や蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下して吸収式冷凍機Yを駆動するのに加熱源としての熱量が不十分な場合、また吸収式冷凍機Yの溶液との熱交換が少なくて上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が低下しない場合、すなわち吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、蒸気圧縮式冷凍機側四路切換弁9およびCO2冷媒の流れを図示破線の状態のまま切り換えることなく、上記第1,第3の電磁弁V1,V3を開、第2,第4,第5の電磁弁V2,V4,V5を閉として、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口側配管24側吸収溶液を空冷冷却器15により外気と熱交換させることによって冷却した後、吸収器13に供給することなく、連通配管28および希溶液回路26Cを介して上述の冷媒熱回収用熱交換器20に供給して蒸気圧縮式冷凍機X側の圧縮冷媒と熱交換させ蒸気圧縮式冷凍機の冷媒の温度を低下させる。
他方、上記吸収器13の出口側配管24側から溶液供給配管26、溶液熱交換器16を介して発生器11側に供給される吸収液は、連通管26B、冷媒配管21aを介して、その全てが空冷凝縮器12に供給されて外気と熱交換させられ、外気からの冷熱を取り込んだ上で、冷媒配管21bを介して蒸発器14に供給して蒸気圧縮式冷凍機X側の圧縮冷媒と熱交換させる。そして、その熱交換器7内を流れる蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒温度を低下させるようにしている。
また、暖房運転時には、上記蒸気圧縮式冷凍機X側四路切換弁9およびCO2冷媒の流れを図示破線の状態から図示実線の状態に切り換えて冷媒を上記冷房時と逆の方向に流す一方、上記第1,第3の電磁弁V1,V3を開、第2,第4,第5の電磁弁V2,V4,V5を閉として上記部分負荷運転時の場合と同様の制御を行って蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒の温度を昇温させる。
この結果、冷房運転時には蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の温度を有効に低下させることができ、また暖房運転時には同蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒の温度を有効にアップさせることができる。
このような構成によれば、冷房運転時および暖房運転時の何れの場合にも蒸気圧縮式冷凍機Xおよび吸収式冷凍機Y相互の排熱を有効に活用して蒸気圧縮式冷凍機Xの性能を向上させることができる。
(実施の形態6)
次に図7は、本願発明の実施の形態6に係る冷凍装置を示している。
この実施の形態は、上記実施の形態5のものにおいて、上記空冷凝縮器12を介して外部空気により冷却された吸収溶液が供給される冷媒配管21bの下流側を2本に分岐し、それぞれその先端を蒸発器14内に挿入するとともに、同分岐管25b側の途中に吸収溶液供給時に開かれる第6の電磁弁V6を設けて、空冷凝縮器12で冷却した吸収溶液を蒸発器14に供給する際には、冷媒液とは別の専用の散布器を使用して熱交換器7に流すことができるようにしたことを特徴としている。
もちろん、この場合、上記蒸発器14上部の散布器としては、例えば流入する吸収溶液、冷媒液相互に共通のトレイとして構成しても良いことは言うまでもないが(そのようにすると、蒸発器14がコンパクトになる)、冷媒液と吸収溶液では若干性質が違うので、上記のように各々専用のものとした方がスムーズで、かつ効率の良い散布を実現することができる。
したがって、同専用の散布器(トレイ)を選択する手段として、上述のように電磁弁V6を設け、冷媒もしくは溶液を供給するに際して同電磁弁V6を開閉することによって、所望に散布器を切り替えるようにしている。
なお、これと同様の構成は、もちろん上述の実施の形態1〜5および後述の実施の形態7,8の構成のものにおいても、全く同様に採用することができる。
(実施の形態7)
次に図8は、本願発明の実施の形態7に係る冷凍装置の構成を示している。
この実施の形態は、上記実施の形態5のものにおいて、蒸気圧縮式冷凍機Xを複数台X1,X2分設け、それらの各々に同様の冷媒熱回収用熱交換器20,20・・を設けた上で、上述の各実施の形態同様の一台の吸収式冷凍機Yに対して共通に組み合わせて構成したことを特徴とするものである(マルチ方式の蒸気圧縮式冷凍機に対応)。
このような構成によると、上述の実施の形態6の構成による作用効果が得られることはもちろん、蒸気圧縮式冷凍機X側圧縮冷媒の排熱量が大きく増大するので、それに応じて吸収式冷凍機Y側の駆動能力も大きく増大させることができ、より性能が向上する。
なお、これと同様の構成は、もちろん上述の実施の形態1〜4および後述の実施の形態8の構成のものにおいても、全く同様に採用することができる。
(実施の形態8)
次に図9は、本願発明の実施の形態8に係る冷凍装置の構成を示している。
この実施の形態は、上記実施の形態5のものにおいて、上述した吸収式冷凍機Yの発生器11内に、外部熱源により加熱される吸収液加熱用の熱交換器34を設置し、小型発電機やGHP等外部熱源からの温水を流して吸収希溶液を加熱するようにし、さらに冷媒蒸気の発生効率、気液分離効率を向上させるようにしたことを特徴とするものである。
このような構成によると、上述の実施の形態5の構成による作用効果が得られることはもちろん、吸収式冷凍機Y側発生器11の加熱熱量が大きく増大するので、それに応じて吸収式冷凍機Y側の駆動能力も大きく増大させることができ、より冷熱性能が向上する。
なお、これと同様の構成は、もちろん上記実施の形態1〜4,6,7のものにおいても、全く同様に採用することができる。
1は圧縮機、2は膨張弁、3は利用側熱交換器、4はアキュムレータ、5a,5bは蒸気圧縮式冷凍機側冷凍回路の冷媒配管、6は冷媒熱回収用熱交換器の熱交換器部、11は発生器、12は空冷凝縮器、13は吸収器、14は蒸発器、15は空冷冷却器、17は溶液ポンプ、20は冷媒熱回収用熱交換器、21a,21bは蒸気圧縮式冷凍機側冷凍回路の冷媒配管、23〜27は同回路の溶液配管、Xは蒸気圧縮式冷凍機、Yは吸収式冷凍機である。

Claims (11)

  1. 蒸気圧縮式冷凍機Xと該蒸気圧縮式冷凍機Xの排熱で駆動される吸収式冷凍機Yとを組み合わせ、冷房運転時における上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒を上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14で冷却又は過冷却する冷媒冷却方式を採用するとともに、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮冷媒の熱を冷媒熱回収用熱交換器20によって上記吸収式冷凍機Yの吸収希溶液で回収して上記吸収式冷凍機Yの発生器11に流入させ、上記吸収式冷凍機Yの冷媒蒸気再生熱源とすることにより、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの定格冷房運転時における冷媒の熱量の全てを上記吸収式冷凍機Yの加熱源として利用し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時の性能を改善するようにしてなる冷凍装置において、上記吸収式冷凍機Yの吸収器13の出口から上記発生器11に供給される吸収希溶液を第1の電磁弁V1を介して空冷凝縮器12にも供給可能とするとともに、上記吸収希溶液が供給される発生器11の入口に第2の電磁弁V2を設け、冷房運転時には上記第1の電磁弁V1を閉じて第2の電磁弁V2を開き、上記吸収器13の出口から供給される吸収希溶液を発生器11に流入させる一方、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合には、上記第1の電磁弁V1を開いて第2の電磁弁V2を閉じ、上記吸収器13の出口から発生器11に供給される吸収希溶液を、上記空冷凝縮器12を介して外部空気と熱交換させた後に上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14に流入させて上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させるようにしたことを特徴とする冷凍装置。
  2. 蒸気圧縮式冷凍機Xの冷凍回路に四路切換弁9を設け、暖房運転時には、該蒸気圧縮式冷凍機X側の四路切換弁9を切換えることにより、利用側熱交換器3を経た上記蒸気圧縮式冷凍機Xの膨張冷媒が、上記吸収式冷凍機Y側の蒸発器14の熱交換器7および冷媒熱回収用熱交換器20に冷房運転時とは逆の方向に流入するようにした上で、上記第1の電磁弁V1を開き、かつ第2の電磁弁V2を閉じることにより、上記吸収器13の出口から発生器11に供給される吸収希溶液が空冷凝縮器12を介して蒸発器14に供給されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  3. 吸収器13の出口側溶液ポンプ17から空冷冷却器15に到る吸収液循環路25の空冷冷却器15入口側に第3の電磁弁V3を設け、定格冷房運転時には、該第3の電磁弁V3を開いて、上記第1の電磁弁V1を閉じ、かつ第2の電磁弁V2を開いて、上記吸収器13の出口からの吸収希溶液を上記発生器11に供給する一方、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記第2,第3の電磁弁V2,V3を閉じる一方、上記第1の電磁弁V1を開いて、上記吸収器13の出口からの吸収希溶液の全てを上記空冷凝縮器12と冷媒熱回収用熱交換器20に供給するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍装置。
  4. 吸収器13に流入させる吸収器13の出口からの吸収液を外部空気により冷却する空冷冷却器15を有し、冷房運転時には、上記吸収器13の出口からの吸収液を同空冷冷却器15を介して外部空気により冷却した上で吸収器13に流入させ、同流入した吸収液の顕熱で吸収熱を除去することにより冷媒蒸気を吸収させる吸収液循環路25と上記吸収器13の出口から溶液ポンプ17を介して発生器11に吸収希溶液を供給する溶液供給路26から冷媒熱回収用熱交換器20側に分岐された溶液分流路26Cとの間を第3の電磁弁V3を有する連通路28を介して連通せしめ、定格冷房運転時には、該第3の電磁弁V3を閉じて上記空冷冷却器15を介して冷却した吸収液を全て吸収器13に供給する一方、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、同第3の電磁弁V3を開いて上記空冷冷却器15を介して冷却した吸収液を上記溶液分流路26Cを介して上記冷媒熱回用収熱交換器20に供給するようにしたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の冷凍装置。
  5. 空冷冷却器15を介して吸収器13に吸収液を供給する吸収液循環路25の吸収器13の入口側通路25aに第4の電磁弁V4を設け、定格冷房運転時には、同第4の電磁弁V4を開いて同入口側通路25aを開き、空冷冷却器15を介して外気と熱交換した吸収器13出口からの吸収液を吸収器13に供給する一方、吸収式冷凍機Yの蒸発器14の入口または出口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記第4の電磁弁V4を閉じて同吸収器13の入口側通路25aを閉じ、上記空冷冷却器15により外気と熱交換した吸収液の全てを上記冷媒熱回収用熱交換器20に流入させて、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させるようにしたことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の冷凍装置。
  6. 溶液分流路26Cにおける溶液供給路26からの分岐部と第3の電磁弁V3を備えた連通路28の接続部との間に第5の電磁弁V5を設け、定格冷房運転時には、同第5の電磁弁V5を開いて、吸収器13出口からの吸収液を上記冷媒熱回収用熱交換器20に供給する一方、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器14を出た蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度以上の場合、または暖房運転時には、上記第5の電磁弁V5を閉じて、上記空冷冷却器15を介して外気と熱交換させた吸収器13の出口からの吸収液の全てを冷媒熱回収用熱交換器20に流入させて、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と熱交換させるようにしたことを特徴とする請求項5記載の冷凍装置。
  7. 蒸発器14には、冷媒液用の散布器と吸収液用の散布器が別々に設けられ、第6の電磁弁V6により選択されるようになっていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の冷凍装置。
  8. 蒸発器14には、冷媒液用の散布器と吸収液用の散布器とを兼用した1つの散布器が設けられていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の冷凍装置。
  9. 蒸発器14は、冷媒液が蒸発器14の熱交換器7の伝熱面を一過性で流れるようになっており、同伝熱面を流下した未蒸発の冷媒液は、吸収器13側に移動して吸収器13を流下した吸収溶液に吸収されるようになっていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の冷凍装置。
  10. 複数台の蒸気圧縮式冷凍機X1,X2と、それら各蒸気圧縮式冷凍機X1,X2に対応した冷媒熱回収用熱交換器20,20とを備え、各蒸気圧縮式冷凍機X1,X2の圧縮冷媒の熱を回収して対応する吸収式冷凍機Y駆動用の熱源として利用するようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の冷凍装置。
  11. 発生器11には、外部熱源からの排熱が導入されるようになっており、該排熱によっても加熱されて冷媒蒸気を発生するようになっていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の冷凍装置。
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