JP2010248408A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体、エポキシ樹脂、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤を成分として含有する硬化性組成物であって、得られる硬化物の着色が少なく、さらに耐候性試験後の着色を低減する硬化施組成物を提供すること。
【解決手段】 本発明は、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)と、エポキシ樹脂(II)と、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤(III)とを含有する硬化性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)と、エポキシ樹脂(II)と、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤(III)とを含有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
従来、架橋性シリル基を有するビニル系重合体とエポキシ樹脂をブレンドすることにより、エポキシ樹脂の接着強度を保ちつつ、その硬くて脆い性質を改善するとともに、耐候性のレベルも改良し、さらに、硬質から軟質にいたる幅広い弾性体を与える低粘度な硬化性組成物が提案されている(特許文献1、2)。しかしながら、これらの硬化性組成物より得られる硬化物は、不透明なものしか得られないため透明性が必要とされる用途には使用できないという問題があった。また、エポキシ樹脂に由来する耐候性の不足や経時での黄変等の課題があり、屋外用途での使用には制限があった。
特許文献3に、これらの課題を解決し透明性な硬化物を得るための方法が開示されおり、紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系が好ましいことが記載されているが、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤が使用可能であることの記載はなく、記載されている紫外線吸収剤では、硬化物が黄色に着色しているという課題や屋外における使用に供するには耐候性が不十分であるという課題があった。
また、特許文献4にエポキシ樹脂と酸無水物に充填剤を添加して加熱硬化する成形品用途において蓚酸アニリド系紫外線吸収剤を添加することにより耐光性が改善される記載があるが、着色の進行を完全に抑えることはできていない。
特許文献5には、架橋性エポキシ樹脂を含む種々の架橋性樹脂とともに蓚酸アニリドを含むUV吸収剤を配合することにより、促進耐候による抗菌剤の黄変に対して優れた耐性を有することが記載されているが、黄変の進行を完全に抑えることはできていない。
特許文献6にはアクリル樹脂に紫外線吸収剤としてマロン酸エステル系、あるいは蓚酸アニリド系を用いる記載があるが、いずれの紫外線吸収剤を添加した場合の具体的な効果の記載はなく、他の紫外線吸収剤を用いた場合も黄変の進行を完全に抑えることはできていない。
特許文献7には、スチレン樹脂にアクリル系重合体粒子とともにマロン酸エステル系、あるいは蓚酸アニリド系を用いることにより、耐光性が改良される記載があるが、黄変の進行を完全に抑えることはできていない。
特許文献8には、スチレン樹脂にマロン酸エステル系、あるいはシュウ酸アニリド系を用いることにより、耐光性が改良される記載があるが、黄変の進行を完全に抑えることはできていない。
特許文献9には、メタクリル系樹脂にオキサルアニリド構造を有する紫外線吸収剤を用いることにより、着色が低減される記載があるが、黄変の進行を完全に抑えることはできていない。
特許文献10には、メタクリル酸メチル系樹脂にマロン酸エステル系紫外線吸収剤を用いることにより、透明性および耐久性が向上する記載があるが、着色が改善される記載はない。
特許文献11には、マロン酸エステルペンダント基を有するアクリル重合体をマイケル付加反応を用いて架橋させる硬化性アクリル系樹脂に関して記載があり、耐候性試験において異常がないことが記載されているが、着色が改善されることは記載されていない。
特許文献12にも、同様にマロン酸エステルペンダント基を有するアクリル重合体を用いた塗料組成物において耐光性試験後の光沢保持率が改良される記載があるが、着色に関する記載はない。
特許文献13には、加水分解性珪素基を有するアクリル系重合体に加熱硬化触媒としてマロン酸エステルを用いることが記載されているが、耐候性や着色に関する記載はない。
特許文献14には、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂にオキサルアニリド類をUV吸収剤として用いることにより、ラッカーの耐候性が向上することが記載されているが、オキサルアニリドを添加した場合の具体的な効果の記載はなく、他の光安定剤を用いた場合も黄変の進行を完全に抑えることはできていない。
つまり、従来の蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤の使用方法では、初期からの着色が増加していく傾向を抑える効果は見られているが、初期の着色を低減させる効果が見出された例はこれまでなかった。
また、特許文献15で提案されている、リビングラジカル重合法により得られる架橋性シリル基を有するビニル系重合体は、得られるポリマーが黄褐色に着色していることから、エポキシ樹脂とのブレンドに用いた場合に意匠性や無色性を要求される用途への使用に制限があり、着色の低減が要望されていた。
特開平11−100433号公報 特開平05−255415号公報 WO2005/095485 特開2001−335678号公報 特表2008−519152号公報 特開2006−285083号公報 特開2007−277284号公報 特開2006−133567号公報 特開2004−210907号公報 特開2002−105271号公報 特開平10−45993号公報 特開平9−310042号公報 特開昭59−170168号公報 特公平2−389号公報 特開平11−100433号公報
本発明は、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体、エポキシ樹脂、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤を成分として含有する硬化性組成物であり、得られる硬化物の着色が少なく、さらに耐候性試験後に着色が低減する硬化施組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような問題を解決するために鋭意検討した結果、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)と、エポキシ樹脂(II)と、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤(III)とを含有する硬化性組成物から得られる硬化物が、得られる硬化物の着色が少なく、さらに耐候性試験において経時で黄色みが低減することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)と、エポキシ樹脂(II)と、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤(III)とを含有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
本発明の硬化性組成物に含有される、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)(以下、単に「ビニル系重合体(I)」と略することがある。)は、分子量分布が1.8未満であることが好ましく、また、その架橋性シリル基が一般式(1)で表されるものであることが好ましい。
−[Si(R12-b(Y)bO]m−Si(R23-a(Y)a(1)
(式中、R1およびR2は、同一若しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)3SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示す(式中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよい)。R1またはR2がそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示す。Yが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは0、1、または2を示す。mは0〜19の整数を示す。ただし、a+mb≧1であることを満足する。)
本発明の硬化性組成物に含有されるビニル系重合体(I)の主鎖が、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるものであることが好ましく、アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるものであることがより好ましい。
本発明の硬化性組成物に含有されるビニル系重合体(I)の主鎖は、リビングラジカル重合法により製造されたものであることが好ましく、原子移動ラジカル重合法により製造されたものであることがより好ましい。
本発明の硬化性組成物に含有されるビニル系重合体(I)の架橋性シリル基は分子鎖末端にあることが好ましい。
本発明の硬化性組成物に含有されるエポキシ樹脂(II)は、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、更に、エポキシ樹脂硬化剤(IV)を含有することができ、エポキシ樹脂硬化剤(IV)は脂肪族ポリアミンであることが好ましい。
さらに、本発明の硬化性組成物は、シランカップリング剤(V)を含有することができ、シランカップリング剤(V)はエポキシシラン、アミノシラン、ビニルシランからからなる群から選ばれる少なくとも1つのシランカップリング剤であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、更に、ヒンダードアミン系光安定剤(VI)を含有することができる。
本発明の硬化性組成物は、更に、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するポリエーテル系重合体(VII)含有することができる。
本発明は、上記硬化性組成物より得られた硬化物に関する。
本発明は、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体、エポキシ樹脂、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤を成分として含有する硬化性組成物であり、得られる硬化物の着色が少なく、さらに耐候性試験後に着色が低減する硬化施組成物を提供する。
以下に、本発明の硬化性組成物について詳述する。
<<架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)>>
<ビニル系重合体の主鎖>
本発明における架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)の主鎖を構成するビニル系モノマーとしては特に限定されず、各種のものを用いることができる。
具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等を挙げることができる。
これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。
本発明の硬化性組成物に使用される架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)の主鎖は、生成物の低温での柔軟性や粘度、伸びなどの物性に優れる点から、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるものであることが好ましく、アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるものであることがさらに好ましい。ここで「主として」とは、架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)を構成するモノマー単位のうち、50モル%以上が(メタ)アクリル酸エステル系モノマーであることを意味し、好ましくは70モル%以上である。
特に好ましいアクリル酸エステルモノマーとしては、アクリル酸アルキルエステルモノマーが挙げられ、具体的には、アクリル酸エチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−メトキシブチルである。
本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブロック共重合させても構わない。
本発明における架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)の分子量分布、即ち、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1.8未満であり、より好ましくは1.7以下であり、さらに好ましくは1.6以下であり、よりさらに好ましくは1.5以下であり、特に好ましくは1.4以下であり、最も好ましくは1.3以下である。分子量分布が大きすぎると同一架橋点間分子量における粘度が増大し、取り扱いが困難になる傾向にある。本発明でのGPC測定は、移動相としてクロロホルムを用い、測定はポリスチレンゲルカラムにて行い、数平均分子量等はポリスチレン換算で求めることができる。
本発明における架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)の数平均分子量は特に制限はないが、GPCで測定した場合に、500〜1,000,000の範囲が好ましく、1,000〜100,000がより好ましく、5,000〜80,000がさらに好ましく、8,000〜50,000がなおさら好ましい。分子量が低くなりすぎると、低粘度で取扱いが容易になるが、得られる硬化物の伸びが不十分であったり柔軟性に劣る硬化物しか得られなくなり、一方、高くなりすぎると、取扱いが困難になる傾向がある。
<ビニル系重合体の合成法>
本発明で使用する架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)は、種々の重合法により得ることができ、特に限定されないが、モノマーの汎用性、制御の容易性等の点からラジカル重合法が好ましく、ラジカル重合の中でも制御ラジカル重合がより好ましい。この制御ラジカル重合法は「連鎖移動剤法」と「リビングラジカル重合法」とに分類することができる。得られる架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)の分子量、分子量分布の制御が容易であるリビングラジカル重合がさらに好ましく、原料の入手性、重合体末端への官能基導入の容易さから原子移動ラジカル重合が特に好ましい。上記ラジカル重合、制御ラジカル重合、連鎖移動剤法、リビングラジカル重合法、原子移動ラジカル重合は公知の重合法ではあるが、これら各重合法については、たとえば、特開2005−232419公報や、特開2006−291073公報などの記載を参照できる。
本発明における架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)の好ましい合成法の一つである、原子移動ラジカル重合について以下に簡単に説明する。
原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤として用いられることが好ましい。
ヒドロシリル化反応可能なアルケニル基を1分子内に2つ以上有するビニル系重合体を得るためには、2つ以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤として用いるのが好ましい。
原子移動ラジカル重合において用いられるビニル系モノマーとしては特に制約はなく、例示したビニル系モノマーをすべて好適に用いることができる。
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、又は11族元素を中心金属とする金属錯体でありより好ましくは0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケルを中心金属とする遷移金属錯体、特に好ましくは銅の錯体が挙げられる。銅の錯体を形成するために使用される1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジル若しくはその誘導体、1,10−フェナントロリン若しくはその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラアミン若しくはヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等が配位子として添加される。
重合反応は、無溶媒でも可能であるが、各種の溶媒中で行うこともできる。溶媒の種類としては特に限定されず、特開2005−232419公報段落[0067]記載の溶剤が挙げられる。これらは、単独でもよく、2種以上を併用してもよい。また、エマルジョン系もしくは超臨界流体CO2を媒体とする系においても重合を行うことができる。
重合温度は、限定はされないが、0〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは、室温〜150℃の範囲である。
<架橋性シリル基>
本発明の架橋性シリル基としては、一般式(1);
−[Si(R12-b(Y)bO]m−Si(R23-a(Y)a (1)
{式中、R1、R2は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1またはR2が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
で表される基があげられる。
加水分解性基としては、たとえば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基があげられる。これらのうちでは、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイルドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに好ましい。アルコキシ基の中では炭素数の少ないものの方が反応性が高く、メトキシ基>エトキシ基>プロポキシ基…の順に反応性が低くなり、目的や用途に応じて選択できる。
加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σb)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が架橋性シリル基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。架橋性シリル基を形成するケイ素原子は1個以上であるが、シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好ましい。とくに、一般式(2)
−Si(R23-a(Y)a (2)
(式中、R2、Yは前記と同じ、aは1〜3の整数)で表される架橋性シリル基が、入手が容易である点で好ましい。
なお、特に限定はされないが、硬化性及び硬化物の物性が良好であることからaは2以上が好ましい。
このような架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)は珪素原子1つあたり2つの加水分解性基が結合してなる加水分解性珪素基を有する重合体が用いられることが多いが、低温で使用する場合等、特に非常に速い硬化速度を必要とする場合、その硬化速度は充分ではなく、また硬化後の柔軟性を出したい場合には、架橋密度を低下させる必要があり、そのため架橋密度が充分でないためにべたつき(表面タック)があることもあった。その際には、aが3のもの(例えばトリメトキシ官能基)であるのが好ましい。
また、aが3のもの(例えばトリメトキシ官能基)は2のもの(例えばジメトキシ官能基)よりも硬化が速いが、貯蔵安定性や力学物性(伸び等)に関しては2のものの方が優れている場合がある。硬化性と物性バランスをとるために、2のもの(例えばジメトキシ官能基)と3のもの(例えばトリメトキシ官能基)を併用してもよい。
例えば、Yが同一の場合、aが多いほどYの反応性が高くなるため、Yとaを種々選択することにより硬化性や硬化物の機械物性等を制御することが可能であり、目的や用途に応じて選択できる。また、aが1のものは鎖延長剤として架橋性シリル基を有する重合体、具体的にはポリシロキサン系、ポリオキシプロピレン系、ポリイソブチレン系からなる少なくとも1種の重合体と混合して使用できる。硬化前に低粘度、硬化後に高い破断時伸び性、低ブリード性、表面低汚染性を有する組成物とすることが可能である。
架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)の架橋性シリル基の数は、特に限定されないが、組成物の硬化性、及び硬化物の物性の観点から、分子中に平均して1個以上有することが好ましく、より好ましくは1.1個以上4.0以下、さらに好ましくは1.2個以上3.5個以下である。
本発明の硬化性組成物を硬化させてなる硬化物にゴム的な性質が特に要求される場合には、ゴム弾性に大きな影響を与える架橋点間分子量が大きくとれるため、架橋性官能基の少なくとも1個は分子鎖の末端にあることが好ましい。より好ましくは、全ての架橋性官能基を分子鎖末端に有するものである。
上記架橋性シリル基を分子鎖末端に有するビニル系重合体、中でも(メタ)アクリル系重合体を製造する方法は、特公平3−14068号公報、特公平4−55444号公報、特開平6−211922号公報等に開示されている。しかしながらこれらの方法は上記「連鎖移動剤法」を用いたフリーラジカル重合法であるので、得られる重合体は、架橋性シリル基を比較的高い割合で分子鎖末端に有する一方で、Mw/Mnで表される分子量分布の値が一般に2以上と大きく、同一架橋点間分子量における粘度が増大し、取り扱いが困難になるという問題を有している。従って、分子量分布が狭く、粘度の低いビニル系重合体であって、高い割合で分子鎖末端に架橋性シリル基を有するビニル系重合体を得る場合には、上記「リビングラジカル重合法」を用いることが好ましいが、分子量分布の狭い重合体に特定するものではない。
<架橋性シリル基の導入法>
得られたビニル系重合体への架橋性シリル基の導入方法としては、公知の方法を利用することができる。例えば、特開2007−302749公報 段落[0083]〜[0117]記載の方法が挙げられる。これらの方法の中でも制御がより容易である点から、(A)アルケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体に架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下に付加させる方法が好ましい。
得られたビニル系重合体へのヒドロシリル化反応可能なアルケニル基の導入方法としては、公知の方法を利用することができるが、アルケニル基導入の制御がより容易である点から、リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、例えば1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンなどのような重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合物を反応させる方法が好ましい。具体的な方法を、以下に簡単に説明する。
ジエン化合物を有するアルケニル基としては、末端アルケニル基[CH2=C(R)−R’;Rは水素又は炭素数1〜20の有機基、R’は炭素数1〜20の一価または二価の有機基であり、RとR’は互いに結合して環状構造を有していてもよい。]又は内部アルケニル基[R’−C(R)=C(R)−R’;Rは水素又は炭素数1〜20の有機基、R’は炭素数1〜20の一価または二価の有機基であり、二つのR若しくは二つのR’は互いに同一であってもよく異なっていてもよい。二つのRと二つのR’のうちいずれか二つが互いに結合して環状構造を有していてもよい。]のいずれでもよいが、末端アルケニル基がより好ましい。Rは水素又は炭素数1〜20の有機基であるが、炭素数1〜20の有機基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましい。これらの中でもRとしては水素又はメチル基が特に好ましい。R’の炭素数1〜20の一価または二価の有機基としては、炭素数1〜20の一価または二価のアルキル基、炭素数6〜20の一価または二価のアリール基、炭素数7〜20の一価または二価のアラルキル基が好ましい。これらの中でもR’としてはメチレン基、エチレン基、イソプロピレン基が特に好ましい。ジエン化合物の少なくとも2つのアルケニル基は互いに同一又は異なっていてもよく、ジエン化合物のアルケニル基のうち、少なくとも2つのアルケニル基は共役していてもよい。
ジエン化合物の具体例としては例えば、イソプレン、ピペリレン、ブタジエン、ミルセン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、4−ビニル−1−シクロヘキセン等が挙げられるが、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンが好ましい。
ジエン化合物の導入は、ビニル系モノマーのリビングラジカル重合を行い、得られた重合体を重合系より単離した後、単離した重合体とジエン化合物をラジカル反応させることにより、目的とする末端にアルケニル基を有するビニル系重合体を得ることも可能であるが、重合反応の終期あるいは所定のビニル系モノマーの反応終了後にジエン化合物を重合反応系中に添加する方法が簡便であるのでより好ましい。
ジエン化合物の添加量は、2つのアルケニル基の反応性に大きな差があるジエン化合物を使用する場合、重合体成長末端に対して当量又は小過剰量程度であればよく、2つのアルケニル基の反応性が等しい又はあまり差がないジエン化合物を使用する場合、重合体生長末端に対して過剰量であることが好ましく、具体的には1.5倍以上が好ましく、さらに好ましくは3倍以上、特に好ましくは5倍以上である。
また、架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物としては特に制限はないが、代表的なものを示すと、一般式(3)で示される化合物が例示される。
H−[Si(R32-b(Y)bO]m−Si(R43-a(Y)a (3)
{式中、R3、R4は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R3またはR4が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
これらヒドロシラン化合物の中でも、特に一般式(4)
H−Si(R43-a(Y)a (4)
(式中、R4、Yは前記に同じ、aは1〜3の整数。)
で示される架橋性基を有する化合物が入手容易な点から好ましい。
上記の架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物をアルケニル基に付加させる際には、遷移金属触媒が通常用いられる。遷移金属触媒としては、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(0)−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh33,RhCl3,RuCl3,IrCl3,FeCl3,AlCl3,PdCl2・H2O,NiCl2,TiCl4等が挙げられる。
<<エポキシ樹脂(II)について>>
本発明における(II)成分であるエポキシ樹脂としては、分子内に一個以上のエポキシ基を含有する化合物であれば、特に制限はなく、各種のものを用いることができる。具体例としては例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールB型エポキシ樹脂、ビスフェノールC型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;上記ビスフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を水添して得られる水添ビスフェノール型ジグリシジルエーテル(例えば水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,3−プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,2−プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタン、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の脂肪族多価アルコールのグリシジルエーテル;プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の多価アルコールに2種以上のアルキレンオキシドを付加することによって得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物;ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、イソプロピリデンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキシド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、1,2−エポキシ−2−エポキシエチルシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステルなどのニ塩基酸のグリシジルエステル;フッ素化エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ポリブタジエンあるいはNBRを含有するゴム変性エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、p−オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、m−アミノフェノール型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン結合を有するウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などのような不飽和重合体のエポキシ化物などが例示されるが、これらに限定されるものではなく、一般に使用されているエポキシ樹脂が使用され得る。これらエポキシ樹脂は単独で用いても良く2種以上併用しても良い。
上記エポキシ樹脂としては市販のものを用いることもでき、例えば、UVR−6100、UVR−6105、UVR−6110、UVR−6128、UVR−6200、UVR−6228、ERL−4299、ERL−4221(以上、ユニオンカ−バイド社製)、セロキサイド2021、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド2000、セロキサイド3000、サイクロマ−A200、サイクロマ−M100、サイクロマ−M101、エポリ−ドGT−301、エポリ−ドGT−302、エポリ−ドGT−401、エポリ−ドGT−403、EHPE3150、エポリ−ドHD300ETHB、エポブレンド(以上、ダイセル化学工業社製)、アデカレジンEP−4000、アデカレジンEP−4003S、アデカレジンEP−4010S、アデカレジンEP−4011S、アデカレジンEPR−4030、アデカレジンEPR−4033、アデカレジンEP−4080、アデカレジンEP−4085、アデカレジンEP−4088、アデカレジンEP−4100、アデカレジンEP−4100G、アデカレジンEP−4100E、アデカレジンEP−4100TX、アデカレジンEP−4300E、アデカレジンEP−4340、アデカレジンEP−4400、アデカレジンEP−4500A、アデカレジンEP−4520S、アデカレジンEP−4520TX、アデカレジンEP−4530、アデカレジンEP−4900、アデカレジンEP−4901、アデカレジンEP−4901F、アデカレジンEP−4950、アデカレジンEP−5100−75X、アデカレジンED−505、アデカレジンED−506、アデカレジンEPU−78−13S、アデカレジンEP−49−23、アデカレジンEP−49−25、アデカレジンKRM−2110、アデカレジンKRM−2199、アデカレジンKRM−2720、アデカグリシロールED−509S、アデカグリシロールED−518S、アデカグリシロールED−501、アデカグリシロールED−502S、アデカグリシロールED−509E、アデカグリシロールED−529、アデカグリシロールED−518、アデカグリシロールED−503、アデカグリシロールED−506、アデカグリシロールED−523T、アデカグリシロールED−515、アデカグリシロールED−505、アデカグリシロールED−505R(以上、旭電化工業社製)、jER190P、jER191P、jERYX310、jERDX255、jER517、jER545、jERYX8000、jERYX8034、jERYX4000、jERYL6121H、jERYL6640、jERYL6677、jER604、jER801、jER825、jER827、jER828、jER834、jER801、jER801P、jER802、jER815、jER816A、jER819、jER1001、jER1002、jER1003、jER1055、jER1004、jER1007、jER1009、jER1010、jER1003F、jER1004F、jER1005F、jER806、jER806L、jER807、jER4004P、jER4007P、jER4010P、jER4110、jER4210、jER1256、jER4250、jER4275、jER1255HX30、jER5580BPX40、jERYX8100BH30、jER152、jER154、jER157S70、jER180S70、jER1031S、jER1032H60、jER604、jER630、jER871、jER872、jER872X75、jER1031、jERRXE15、jERYDE−205、jERYDE−305、jERBGE、jERYED111、jERYED111A、jERYED111E、jERYED122、jERYED205、jERYED216(以上、ジャパンエポキシレジン社製)PY−306、0163、DY−022(以上、チバガイギ−社製)、エポライトM−1230、エポライトEHDG−L、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF、エポライト4000、エポライト3002、エポライトFR−1500(以上、共栄社化学社製)、R−508、R−531、R−710(三井化学社製)、スミエポキシELM−120、スミエポキシELM−434(住友化学社製)、デナコールEX−111、デナコールEX−121、デナコールEX−141、デナコールEX−145、デナコールEX−146、デナコールEX−147、デナコールEX−171、デナコールEX−192、デナコールEM−150、デナコールEX−201、デナコールEX−211、デナコールEX−212、デナコールEX−252、デナコールEX−313、デナコールEX−314、デナコールEX−321、デナコールEX−322、デナコールEX−411、デナコールEX−421、デナコールEX−512、デナコールEX−521、デナコールEX−611、デナコールEX−612、デナコールEX−614、デナコールEX−622、デナコールEX−711、デナコールEX−721、デナコールEX−731、デナコールEX−810、デナコールEX−811、デナコールEX−821、デナコールEX−830、デナコールEX−832、デナコールEX−841、デナコールEX−850、デナコールEX−851、デナコールEX−861、デナコールEX−911、デナコールEX941、デナコールEX−920、デナコールEX−931(以上、ナガセケムテックス社製)、エピオールB、エピオールEH、エピオールL−41、エピオールSK、エピオールA、エピオールP、エピオールSB、エピオールTB、エピオールBE−200、エピオールOH、エピオールG−100、エピオールE−100、エピオールE−400、エピオールE−1000、エピオールNPG−100、エピオールTMP−100、マープルーフG−0115S、マープルーフG−0130S−P、マープルーフG−0150M、マープルーフG−0250S、マープルーフG−1005S、マープルーフG−1005SA、マープルーフG−1010S、マープルーフG−2050M、マープルーフG−01100、マープルーフG−017581、ニューサイザー510R、ニューサイザー512(以上、日油社製)、PY−306、0163、DY−022(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、エポトートYD−011、エポトートYD−012、エポトートYD−013、エポトートYD−014、エポトートYD−017、エポトートYD−019、エポトートYD−020G、エポトートYD−115、エポトートYD−118T、エポトートYD−127、エポトートYD−128、エポトートYD−134、エポトートYD−171、エポトートYD−172、エポトートYD−175X75、エポトートYD−6020、エポトートYD−716、エポトートYD−7011R、エポトートYD−901、エポトートYD−902、エポトートYD−903N、エポトートYD−904、エポトートYD−907、エポトートYD−6020、エポトートYDF−170、エポトートYDF−2001、エポトートYDF−2004、エポトートYDF−2005RL、エポトートYD−8125、エポトートYDF−8170C、エポトートZX−1059、エポトートYD−825GS、エポトートYD−870GS、エポトートPG−207GS、エポトートZX−1658GS、エポトートZX−1542、エポトートYDPN−638、エポトートYDCN−700−2、エポトートYDCN−700−3、エポトートYDCN−700−5、エポトートYDCN−700−7、エポトートYDCN−700−10、エポトートYDCN−704、エポトートYH−300、エポトートYH−300、エポトートYH−301、エポトートYH−315、エポトートYH−324、エポトートYH−325、ネオトートPG−202、ネオトートPG−207N、ネオトートPP−101、ネオトートS、エポトートST−3000、エポトートST−4000D(以上、東都化成社製)BREN−S、EPPN−201、EPPN−501N、EOCN−1020、GAN、GOT(日本化薬社製))、SB−20(岡村製油社製)、エピクロン720(大日本インキ化学社製)、ARUFON UG−4000、ARUFON UG−4010、ARUFON UG−4030、ARUFON UG−4040、ARUFON UG−4070(以上、東亞合成製)等を挙げることができる。これらのエポキシ樹脂は、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
これらのエポキシ樹脂の中でもエポキシ基を一分子中に少なくとも2個有するものが、硬化に際し、反応性が高く硬化物が3次元的網目を作りやすいなどの点から好ましい。また、本発明のビニル系重合体とエポキシ樹脂とを含有する硬化性組成物を硬化させた時の硬化物が透明であるためには、該エポキシ樹脂はビニル系重合体と相溶することが好ましく、例えば、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂は各種ビニル系重合体と相溶し易く、透明な硬化物を得易い上に、得られる硬化物の耐候性に優れる点からもより好ましい。
本発明の硬化性組成物において、架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体(I)とエポキシ樹脂(II)の混合比は、重量比で100/1〜1/100の範囲が好ましいが、100/5〜5/100の範囲にあることがより好ましく、100/10〜10/100の範囲にあることが更に好ましいが、その混合比は限定されるものではなく、各用途、目的に応じて設定できる。エポキシ樹脂の混合比は多過ぎると硬化物が硬くなって剥離強度が低下してしまうが、表面のタックは低減される。逆に少な過ぎると、下地への接着強度や耐水接着性が低下してしまうことがある。
<<蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤(III)>>
本発明における(III)成分である蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤は、特に制限はなく、各種のものを用いることができる。
蓚酸アニリド系紫外線吸収剤とは、下記一般式(5);
Figure 2010248408
(式中R5、R6は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基を表す。R5、R6は同一であってもよく、異なっていてもよい)で表される化合物である。
具体的には、2−メチル−2’−エトキシオキサルアニリド、2−エチル−2’−エトキシオキサルアニリド、4,4’−ジオクチルオキシオキサルアニリド、2,2’−ジエトキシオキサルアニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサルアニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサルアニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサルアミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサルアニリド及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブトキサルアニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサルアニリドの混合物及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサルアニリドの混合物等を挙げることができる。修酸アニリド系紫外線吸収剤としては市販のものを用いることもでき、例えば、ホスタビンVSU、ホスタビン3206、ホスタビンJPV(以上、クラリアントジャパン社製)、チヌビン312(チバ・ジャパン社製)等を挙げることができる。
マロン酸エステル系紫外線吸収剤とは、下記一般式(6);
Figure 2010248408
(式中R5は前記と同じ、R7、R8は炭素数1〜22のアルキル基を表す。R7、R8は同一であってもよく、異なっていてもよい)で表される化合物である。
具体的には、2−(p−メトキシベンジリデン)マロン酸ジメチル、テトラエチル−2,2−(1,4−フェニレンジメチリデン)ビスマロネート、2−(p−メトキシベンジリデン)−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル4−ピペリジニル)マロネート等が挙げられる。マロン酸エステル、系紫外線吸収剤としては市販のものを用いることもでき、例えば、ホスタビンPR−25、ホスタビンB−CAP、ホスタビンPR−31(以上、クラリアントジャパン社製)等を挙げることができる。
蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤(III)は、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対し、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部程度の範囲で使用されるのが良い。0.01重量部未満では、耐候性試験後の着色を低減する効果の発現が小さいために好ましくない。また、10重量部を超えると、経済性の点で不利であったり、得られる硬化物の透明性が損なわれたりするため好ましくない。
<<エポキシ樹脂硬化剤(IV)>>
本発明においては、必要に応じて、エポキシ樹脂硬化剤(IV)を用いることも可能である。
エポキシ樹脂硬化剤としては、従来公知のものを広く使用することができる。例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、グアニジン、テトラメチルグアニジン、オレイルアミン等の脂肪族アミン類;メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、BASF社製ラミロンC−260、CIBA社製Araldit HY−964、ロームアンドハース社製メンセンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ポリシクロヘキシルポリアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)等の脂環族アミン類;m−キシリレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン類;(CH32N(CH2nN(CH32(式中nは1〜10の整数)で示される直鎖状ジアミン、(CH32−N(CH2n−CH3(式中nは0〜10の整数)で示される直鎖第3級アミン、N{(CH2nCH33(式中nは1〜10の整数)で示されるアルキル第3級モノアミン;ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の脂肪芳香族アミン類;3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(ATU)、モルホリン、N−メチルモルホリン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリオキシエチレンジアミン等のエーテル結合を有するアミン類;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の水酸基含有アミン類;トリエチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、ジアザビシクロウンデセン、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸等の酸無水物類;ダイマー酸にジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミン等のポリアミンを反応させて得られるポリアミドや各種ポリアミド樹脂、ダイマー酸以外のポリカルボン酸を使ったポリアミド等のポリアミドアミン類;2−エチル−4−メチルイミダゾール等の各種イミダゾール類;ジシアンジアミドおよびその誘導体;ポリオキシプロピレン系ジアミン,ポリオキシプロピレン系トリアミン等のポリオキシプロピレン系アミン類;フェノール類;上記アミン類にエポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ変性アミン、上記アミン類にホルマリン、フェノール類を反応させて得られるマンニッヒ変性アミン、マイケル付加変性アミン、アミン化合物とカルボニル化合物との縮合反応により得られるケチミンといった変性アミン類;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールの2−エチルヘキサン酸塩等のアミン塩;特開平7−242737公報段落[0021]〜[0026]に例示されるようなケチミン化合物、等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂硬化剤としては市販のものを用いることもでき、例えば、アンカミンAD、アンカミンT−1、アンカミン1644、アンカミン1769、アンカミン1833、アンカミン1856、アンカミン2089M、アンカミン2089J、アンカミン2390、アンカミン2410、アンカミン2422、アンカミン2432、アンカミン2606、アンカミン2049、アンカミン2167、アンカミン2264、アンカミンMCA、アンカミン1618、アンカミン1732、アンカミン1884、アンカミン1943、アンカミン2074、アンカミン2143、アンカミン2199、アンカミン2280、アンカミン2558、アンカミン2559、アンカミン2596、アンカミン2631、アンカミン2632、アンカミン2228、アンカミン2489、アンカミン2558、アンカミン2597、アンカミン2620、アンカミンハードナーPH−815、ハードナーPH−816、ハードナーPH−821、ハードナーPH−826、ハードナーPH−875、ハードナーPH−895、(以上ピーティアイジャパン社製)が挙げられる。また、EH−426−1、EH−433、EH−427、EH−267S、EH−427E、EH−424B、EH−267W、EH−425、EH458、EH−471、EH−451D、EH−451B、EH−451BA、EH−451K、EH−455、EH−253−9、EH−253−9A、EH−227B、EH−406A−2、EH−464EH−262W−4C、EH−4198−1、EH−4199−4、EH−4199−4B、EH−461、EH−273、EH−233W、EH−233B、EH−3895、EH−404(以上、ADEKA社製)、エポメートB001、エポメートB002、エポメートB002W、エポメートB002R、エポメートC002、エポメートN001、エポメートN002、エポメートP002、エポメートRX2、エポメートRX221、エポメートRX3、エポメートRX32、エポメートQX2、エポメートQX3、エポメートLX1N、エポメートLX1S、エポメートLX1SW、エポメートRD1、エポメートLX2S、エポメートLX2W、エポメートSA1、(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、トーマイド210、トーマイド215X、トーマイド225E、トーマイド225X、トーマイド225R、トーマイド225ND、トーマイド235A、トーマイド235R、トーマイド235S、トーマイド241、トーマイド245、トーマイド245S、トーマイド245HS、トーマイド245LP、トーマイド252A、トーマイド255A、トーマイド275FA、トーマイド280C、トーマイド290CA、トーマイド290FA、トーマイド292A、トーマイド296、トーマイド2151、トーマイド2400、トーマイド2500、トーマイド2510、トーマイド2602、トーマイドRS640、トーマイドHR11、トーマイドTXE524、トーマイド410N、トーマイド215−70X、トーマイド423、トーマイド437、トーマイドTXC636A、トーマイドTXS53C、トーマイドTXH674B、フジキュアー5000、フジキュアー5001、フジキュアー5003、フジキュアー5100、フジキュアー5260F、フジキュアー5300、フジキュアー5400、フジキュアー5405、フジキュアー5410、フジキュアー5420A、フジキュアー5420F、フジキュアーZS4、フジキュアー4233F、フジキュアー6300、フジキュアーFXU822、フジキュアーFXU848、フジキュアーFXU870、フジキュアー4011、フジキュアー4025、フジキュアー4030、フジキュアーFXI919、フジキュアーFXH927、フジキュアーFXR1020、フジキュアー1030、フジキュアー1081(以上、富士化成製)が挙げられる。
これらの硬化剤は、単独で用いてもよく2種以上併用してもよい。特に限定はされないが、これらエポキシ樹脂用硬化剤の中では、硬化物の透明性や非着色性に優れる点から脂肪族アミン系硬化剤が好ましく、硬化性組成物の硬化性やビニル系重合体との相溶性の観点から、変性脂肪族アミンであることがさらに好ましい。このような変性脂肪族アミンとしては、例えばフジキュアーFXU870やフジキュアー5420Fが挙げられる。
またエポキシ樹脂に対する硬化剤の配合量は活性水素当量から配合量を決めることができるが、さらに低粘度化と低温反応性を考慮し、硬化剤を過剰に用いても、また当量に不足した量でもかまわない。エポキシ樹脂硬化剤は、エポキシ樹脂の配合量にもよるが、架橋性シリル基を有する重合体100重量部に対し、通常0.5〜60重量部程度の範囲、好ましくは1〜50重量部程度の範囲で使用されるのが良い。0.5重量部未満ではエポキシ樹脂の硬化が不十分となり硬化物の強度が低下する。また、60重量部を超えると硬化物表面へのブリード等により外観を損ねる等の問題が生じることがある。
<<シランカップリング剤(V)>>
本発明においては、必要に応じて、シランカップリング剤(V)を用いることも可能である。
シランカップリング剤はとしては特に限定されず、従来公知のものを広く使用することができる。シランカップリング剤の具体例としてはアミノ基や、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート基、イソシアヌレート、ハロゲン等の官能基をもったシランカップリング剤が例示でき、その具体例としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類;ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン等のポリスルファン類等を挙げることができる。また、上記のアミノ基含有シラン類とエポキシ基含有シラン類との反応物、アミノ基含有シラン類とアクロイルオキシ基含有シラン類との反応物、アミノ基含有シラン類とイソシアネート基含有シラン類との反応物も使用できる。また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、ブロックイソシアネートシラン、シリル化ポリエステル等もシランカップリング剤として用いることができる。また、上記のアミノ基含有シラン類と例えばメチルイソブチルケトン等のケトン化合物との反応によって得られるケチミン化合物等もシランカップリング剤として用いることができる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
これらのシランカップリング剤の中でも、得られる硬化物の強度に優れる点、モルタル等の被着材への接着性に優れる点から、アミノシランやエポキシシランが好ましく、得られる硬化物が透明性に優れている点から、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシランが特に好ましい。
また、硬化性組成物の貯蔵安定性に優れる点からは、エポキシシランやビニルシランが好ましく、得られる硬化物の透明性に優れる点から、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランが特に好ましい。
シランカップリング剤を用いる場合、通常、ビニル系重合体(I)100部に対し、0.1〜20部の範囲が好ましく、0.5〜10部の範囲がより好ましい。シランカップリング剤が少な過ぎる場合は、各種被着体への接着性に劣ったり、得られる硬化物の強度が低下してしまうことがあり、逆に多すぎる場合は、硬化性が劣ったり、得られる硬化物の透明性が損なわれることがある。
<<ヒンダードアミン系光安定剤(VI)>>
本発明においては、得られる硬化物の耐候性を向上させることを目的として、ヒンダードアミン系光安定剤(VI)を用いることも可能である。
ヒンダードアミン系光安定剤はとしては特に限定されず、従来公知のものを広く使用することができる。
ヒンダードアミン系光安定剤とは、一分子中に少なくとも一個の下記一般式(7);
Figure 2010248408
(式中Xは−H、−R、−OR’、−R’’−で表わされ、R、R’、R’’は炭素、水素、酸素を含有する1価あるいは2価の置換基を表している。代表的なものとしてはメチル基、エチル基、炭素数3から20の脂環式構造を含むアルキル基、アセチル基、プロピオニル基等の炭素数2〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキレン基、コハク酸/エチレングリコールからのポリエステルユニット等を例示できるが、これらに限定されない。なお、炭素数1〜20のアルキレン基、コハク酸/エチレングリコールからのポリエステルユニット等の2価の置換基の場合、他方の末端については他のヒンダードピペリジン基に結合している。)で表されるヒンダードピペリジン基を有する化合物である。
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては市販のものを用いることもでき、例えば、CHIMASSORB119、CHIMASSORB2020、CHIMASSORB944、TINUVIN622、TINUVIN B75、TINUVIN783、TINUVIN111、TINUVIN791、TINUVIN C353、TINUVIN494、TINUVIN492、TINUVIN123、TINUVIN144、TINUVIN152、TINUVIN292、TINUVIN5100、TINUVIN765、TINUVIN770、TINUVIN XT850、TINUVIN XT855、TINUVIN440、TINUVIN NOR371(以上、チバ・ジャパン社製)、アデカスタブLA−52、アデカスタブLA−57、アデカスタブLA−62、アデカスタブLA−67、アデカスタブLA−63、アデカスタブLA−68LD、アデカスタブLA−82、アデカスタブLA−87、アデカスタブLA−501、アデカスタブLA−502XP、アデカスタブLA−503、アデカスタブLA−77、アデカスタブLX−335、アデカノールUC−605(以上、ADEKA社製)、サノール(SANOL)LS770、サノールLS765、サノールLS292、サノールLS440、サノールLS744、サノールLS2626、サノールLS944(以上、三共ライフテック社製)、ホスタビン(HOSTAVIN)N20、ホスタビンN24、ホスタビンN30、ホスタビンN321、ホスタビンPR31、ホスタビン3050、ホスタビン3051、ホスタビン3052、ホスタビン3053、ホスタビン3055、ホスタビン3058、ホスタビン3063、ホスタビン3212、ホスタビンTB01、ホスタビンTB02、ナイロスタッブ(Nylostab)S−EED(以上、クラリアントジャパン社製)、トミソーブ77(吉富ファインケミカル社製)、サイアソーブ(CYASORB)UV3346、サイアソーブUV3529、サイアソーブUV3853(サンケミカル社製)スミソーブ(SUMISORB)TM61(住友化学社製)、グッドライト(GOODRITE)UV3159、グッドライトUV3034、グッドライトUV3150、グッドライト3110×128(以上BF Goodrich社製)、ユビヌル(UVINUL)4049、ユビヌル4050、ユビヌル5050(以上BASF社製)の等が例示できるが、これらに限定されない。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
これらのヒンダードアミン系光安定剤の中でも、硬化性組成物の貯蔵安定性や得られる硬化物の耐候性に優れる点から、アデカスタブLA−63、TINUVIN152、TINUVIN123、サノールLS765、ホスタビンN24、ホスタビンN30が好ましく、室温での性状が液体であり硬化性組成物への混合性に優れる点から、TINUVIN123、サノールLS765がより好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤を用いる場合、通常、ビニル系重合体(I)100部に対し、0.01〜10部の範囲が好ましく、0.05〜5部の範囲がより好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤が少な過ぎる場合は、耐候性向上の効果が十分に発揮されず、逆に多すぎる場合は、経済性の点で不利であったり、得られる硬化物の透明性が損なわれることがある。
<<ポリエーテル系重合体(VII)>>
本発明においては、必要に応じて、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するポリエーテル系重合体(VII)を用いることも可能である。具体的には、特開2007−308716公報段落[0139]〜[0158]や特開2007−308692公報段落[0136]〜[0149]記載のポリエーテル系重合体のうち、架橋性官能基として架橋性シリル基を含有するものを挙げることができる。
本発明における(VII)成分である架橋性シリル基を平均して少なくとも1個有するポリエーテル系重合体は、主鎖中にウレタン結合ないしはウレア結合を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。ポリエーテル系重合体の主鎖は特に限定されず、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、ポリフェニレンオキシドなどが挙げられる。このうち、本質的にポリオキシアルキレンであることが好ましく、本質的にポリプロピレンオキシドであることがより好ましく、これは、プロピレンオキシド以外に、エチレンオキシド、ブチレンオキシド、フェニレンオキシドなどを含んでもよい。ここで「主鎖が本質的にポリプロピレンオキシドである」とは、プロピレンオキシド単位が、主鎖を構成する繰り返し単位のうち50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上を占めることをいう。より低粘度であれば取り扱い性が良好になるので、ポリプロピレンオキシド系重合体の分子量分布(Mw/Mn)が1.5以下のものがより好ましい。
架橋性シリル基は前述の架橋性シリル基を用いることができる。
上記架橋性シリル基を有するポリエーテル系重合体としては市販のものを用いることもでき、例えば、MSポリマーS203、MSポリマーS303、MSポリマーS810、MSポリマーS943、サイリルSAT200、サイリルSAT350、サイリルSAX220、サイリルSAT400、サイリルEST280、サイリルMA440、サイリルMA903(以上、カネカ社製)、エクセスターES−S3620、ES−S3430、ES−S2420、ES−S2410(以上、旭硝子社製)などが挙げられる。これらのポリエーテル系重合体は、単独で用いてもよく2種以上併用してもよい。
架橋性シリル基を有するポリエーテル系重合体(VII)を使用する場合の使用量は、任意の量で構わないが、架橋性シリル基を少なくとも一個有するビニル系重合体(I)に対し、重量比で100/1〜1/100の範囲が好ましく、100/5〜5/100の範囲にあることがより好ましく、100/10〜10/100の範囲にあることがさらに好ましいが、その混合比は限定されるものではなく、各用途、目的に応じて設定できる。ポリエーテル系重合体(VII)の添加量が多すぎると、得られる硬化物の特徴の一つである優れた耐熱性や耐候性が低下することがある。
<<硬化性組成物>>
本発明の硬化性組成物においては、ビニル系重合体(I)の硬化触媒やその他各種の配合剤が添加されることが可能である。また、目的とする物性に応じて、各種の配合剤を添加しても構わない。
<縮合触媒>
架橋性シリル基を有するビニル系重合体(I)は、各種縮合触媒の存在下、あるいは非存在下にシロキサン結合を形成することにより架橋、硬化することから、ビニル系重合体の縮合触媒を添加することができる。具体例としては、WO07/029733公報段落[0231]〜[0234]記載の縮合触媒が挙げられる。このような縮合触媒としては、例えば、ジアルキル錫ジカルボキシレート類、ジアルキル錫アルコキシド類、ジアルキル錫の分子内配位性誘導体類、ジアルキル錫オキシドとエステル化合物との反応物、ジアルキル錫オキシドとシリケート化合物との反応物、およびこれらジアルキル錫化合物のオキシ誘導体(スタノキサン化合物)等の4価のスズ化合物類、2価のスズ化合物類、あるいはこれらと後述のアミン系化合物との反応物および混合物、モノアルキル錫類、チタン酸エステル類やチタンキレート化合物、有機アルミニウム化合物類、錫、チタン、アルミニウム以外のカルボン酸金属塩、あるいはこれらと後述のアミン系化合物との反応物および混合物、脂肪族アミン類、脂肪族不飽和アミン類、芳香族アミン類、その他有機アミン化合物、あるいはこれらのアミン系化合物のカルボン酸等との塩、有機酸性リン酸エステル化合物等他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が例示できる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
これらの縮合触媒の中でも、得られる硬化性組成物の硬化性に優れる点から、錫系触媒が好ましく、さらに得られる硬化物の透明性や非着色性に優れる点から、ジブチル錫オキサイドやジオクチル錫オキサイド等のジアルキル錫オキサイドと、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、メチルマレエート等のエステル化合物との反応物(例えば、MSCAT−01、MSCAT−02、以上日本化学産業社製、No.918、三共有機合成社製)や、ジブチル錫オキシラウレート(例えば、ネオスタンU−130、日東化成社製)等がより好ましい。
縮合触媒を用いる場合、通常、ビニル系重合体(I)100部に対し、0.1〜20部の範囲が好ましく、0.5〜10部の範囲がより好ましい。縮合触媒が少な過ぎる場合は、硬化性が不十分であったり得られる硬化物の強度が低下してしまうことがあり、逆に多すぎる場合は、得られる硬化物の透明性が損なわれることがある。
<接着性付与剤>
本発明の硬化性組成物には接着性付与剤を使用することができる。接着付与剤としては、前述したシランカップリング剤が一般的であるが、それ以外にフェノール樹脂、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等が使用できる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
<充填剤>
本発明の組成物には充填剤を添加することができる。具体的には、特開2006−291073公報段落[0134]〜[0151]記載の各種充填剤や微小中空粒子が挙げられる。充填剤としては、ヒュームドシリカ、湿式法シリカ等の補強性シリカである微粉シリカ、木粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、白土、シリカ(結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸等)、カーボンブラック、重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、べんがら、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、亜鉛末、炭酸亜鉛、シラスバルーン、ガラス繊維、ガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバー等の繊維状充填材等が挙げられる。
これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
<可塑剤>
本発明の組成物には可塑剤を添加することができる。可塑剤の添加により、硬化性組成物の粘度や得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性を調整できたり、また硬化物の透明性を改善できたりする。可塑剤としては特に限定されないが、物性の調整、性状の調節等の目的により、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル等の炭化水素系油;プロセスオイル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールとこれらポリエーテルポリオールの水酸基をエステル基、エーテル基等に変換した誘導体等のポリエーテル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤類;アクリル系可塑剤を始めとするビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体類等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
<溶剤>
本発明で用いられる硬化性組成物には、必要に応じて溶剤を配合することができる。
配合できる溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素系溶剤が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
これらの溶剤は重合体の製造時に用いてもよいし、各成分の混合時に用いてもよい。
<チクソ性付与剤(垂れ防止剤)>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて垂れを防止し、作業性を良くするためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。
<光硬化性物質>
本発明の組成物には光硬化性物質を使用できる。光硬化性物資を使用すると硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、得られる硬化物のべたつきや耐候性を改善できる。光硬化性物質とは、光の作用によってかなり短時間に分子構造が化学変化をおこし、硬化などの物性的変化を生ずるものである。 この種の光硬化性物質としては、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。例えば、WO05/095485公報段落[0256]〜[0260]記載のものが用いられる。具体的には、例えば特殊アクリレート(2官能)のアロニックスM−210,アロニックスM−215,アロニックスM−220,アロニックスM−233,アロニックスM−240,アロニックスM−245;(3官能)のアロニックスM−305,アロニックスM−309,アロニックスM−310,アロニックスM−315,アロニックスM−320,アロニックスM−325,及び(多官能)のアロニックスM−400(以上、東亜合成社製)などが例示できるが、特にアクリル官能基を含有する化合物が好ましく、また1分子中に平均して3個以上の同官能基を含有する化合物が好ましい。
<酸素硬化性物質>
本発明の組成物には酸素硬化性物質を使用することができる。酸素硬化性物質には空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示でき、空気中の酸素と反応して硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し表面のべたつきや硬化物表面へのゴミやホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質としては、空気酸化硬化性物質としては、例えば、桐油、アマニ油等の乾性油;これら乾性油を変性して得られる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂;1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエンを、C5〜C8ジエンの重合体や共重合体、更には該重合体や共重合体の各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが具体例として挙げられる。例えば、WO05/095485公報段落[0263]〜[0264]記載のものが用いられる。特開平3−160053号公報に記載されているように酸素硬化性物質は光硬化性物質と併用して使用するのがよい。
<酸化防止剤>
本発明の組成物には酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると硬化物の耐熱性を高めることができる。酸化防止剤としては、一般的なヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤等の一次酸化防止剤、およびイオウ系酸化剤やリン系酸化剤等の二次酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤としては、特開2007−308692公報段落[0232]〜[0235]やWO05/116134公報段落[0089]〜[0093]に記載されているものを用いることができる。
<紫外線吸収剤>
本発明の組成物には蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤以外の紫外線吸収剤を使用することができる。これらの紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、トリアジン系、シアノアクリレート系、置換トリル系及び金属キレート系化合物等が例示できるが、得られる硬化物の着色が少ない点からトリアジン系が好ましい。
<その他の添加剤>
本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、消泡剤、発泡剤、防蟻剤、防かび剤などがあげられる。例えば、特開平7−258534号公報に記載されているようなオキシプロピレン重合体の誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのR3SiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物もあげることができる。さらに特開平6−279693号公報に記載されている架橋可能な加水分解性ケイ素含有基と加水分解によりモノシラノール含有化合物となりうるケイ素含有基を有する重合体を使用することもできる。また、テトラアルコキシシラン又はその部分加水分解縮合物であるシリケートを用いることができる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。本明細書にあげた添加物の具体例以外の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特開2001−72854号の各公報などに記載されている。
<硬化性組成物の調製>
本発明の硬化性組成物は、全ての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する一液型として調製することができる。
一液型硬化性組成物とした場合は、施工の際に混合・混練する手間が不要となり、同時にその際に生じる計量ミス(混合比の間違い)もなくなるため、硬化不良等のミスを防ぐことができる。
本発明の硬化性組成物は、各成分を任意に二液に分割して、該配合材を使用前に混合する二液型硬化性組成物として調整することもできる。A液とB液への分割方法は、硬化性組成物の混合比、貯蔵安定性、混合方法、ポットライフ等を考慮し、種々の組合せが可能である。例えば、A液としてビニル系重合体(I)とエポキシ樹脂(II)を調整し、B液としてエポキシ樹脂硬化剤(IV)、ビニル系重合体(I)の硬化触媒を調整しておき、施工直前に上記のA液とB液を混合して使用することが可能である。また、A液としてビニル系重合体(I)、エポキシ樹脂硬化剤(IV)、を調整し、B液としてエポキシ樹脂(II)、ビニル系重合体(I)の硬化触媒を調整しておき、施工直前に上記のA液とB液を混合して使用することも可能である。また、A液にビニル系重合体(I)、エポキシ樹脂硬化剤(IV)、ビニル系重合体(I)の硬化触媒等を調整し脱水工程を行なうことで湿気硬化型の一液硬化性組成物とし、B液にエポキシ樹脂(II)を調整し、施工直前に上記のA液とB液を混合して使用することも可能である。A液、B液には各々、必要に応じて蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤(III)、シランカップリング剤(V)、シランカップリング剤(V)その他の添加剤を、いずれかあるいは両液に添加することが可能である。
また、必要に応じて、A液、B液以外に第三成分を用意して三液型硬化性組成物とすること可能であり、それ以上の分割も必要に応じて調整することが可能である。
本発明の硬化性組成物の調製法には特に限定はなく、例えば上記した成分を配合し、ハンドミキサーやスタティックミキサーで混合したり、ロールやニーダーなどを用いて常温又は加熱下で混練したり、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が採用されうる。
<用途>
本発明の硬化性組成物は、粘着剤、建造物・船舶・自動車・道路などのシーリング材、接着剤、型取剤、防振材、制振材、防音材、発泡材料、塗料、コーティング材、吹付材、電機・電子部品材料、封止材料、絶縁材料、防錆・防水用封止材、防振・制振・防音・免震材料などに使用できる。本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、柔軟性及び接着性、外観特性に優れることから、これらの中でも、塗料、コーティング材、シーリング材又は接着剤として用いることがより好ましい。
以下に、本発明の具体的な実施例を示すが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。「数平均分子量」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shodex GPC K−804、K−802.5;昭和電工(株)製)を、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。
また重合体1分子当たりに導入された官能基数は、1H−NMRによる濃度分析、及びGPCにより求まる数平均分子量を基に算出した。ただしNMRはBruker社製ASX−400を使用し、溶媒として重クロロホルムを用いて23℃にて測定した。
<架橋性シリル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)重合体の合成例>
(合成例1)
(1)重合工程
アクリル酸n−ブチル100部を脱酸素した。攪拌機付ステンレス製反応容器の内部を脱酸素し、臭化第一銅0.84部、脱酸素したアクリル酸n−ブチルのうち20部を仕込み、加熱攪拌した。アセトニトリル8.8部、開始剤としてジエチル2,5−ジブロモアジペート1.8部を添加、混合し、混合液の温度を約80℃に調節した段階でペンタメチルジエチレントリアミン(以下、トリアミンと略す)0.018部を添加し、重合反応を開始した。残りのアクリル酸n−ブチル80部を逐次添加し、重合反応を進めた。重合途中、適宜トリアミンを追加し、重合速度を調整した。重合時に使用したトリアミンの総量は0.15部であった。重合が進行すると重合熱により内温が上昇するので内温を約80℃〜約90℃に調整しながら重合を進行させた。モノマー転化率(重合反応率)が約95%以上の時点で揮発分を減圧脱揮して除去し、重合体濃縮物を得た。
(2)ジエン反応工程
上記濃縮物に1,7−オクタジエン(以下ジエン若しくはオクタジエンと略す)21部、アセトニトリル35部を添加し、トリアミン0.34部を追加した。内温を約80℃〜約90℃に調節しながら数時間加熱攪拌させて、重合体末端にオクタジエンを反応させた。
(3)酸素処理工程
ジエン反応が終了した時点で反応容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを導入した。内温を約80℃〜約90℃に保ちながらしながら反応液を数時間加熱攪拌して反応液中の重合触媒と酸素を接触させた。アセトニトリル及び未反応のオクタジエンを減圧脱揮して除去し、重合体を含有する濃縮物を得た。濃縮物は著しく着色していた。
(4)第一粗精製工程
酢酸ブチルを重合体の希釈溶媒として使用した。重合体に対して100〜150重量部程度の酢酸ブチルで濃縮物を希釈し、ろ過助剤を添加して攪拌した後、不溶な触媒成分をろ過除去した。ろ液は重合触媒残渣によって着色し、濁っていた。
(5)第二粗精製工程
ろ液を攪拌機付ステンレス製反応容器に仕込み、吸着剤としてアルミニウムシリケート(キョーワード700SEN:協和化学製)、ハイドロタルサイト(キョーワード500SH:協和化学製)を添加した。気相部に酸素−窒素混合ガスを導入して約100℃で1時間加熱攪拌した後、吸着剤等の不溶成分をろ過除去した。着色は有するものの清澄なろ液を得た。ろ液を濃縮し、重合体粗精製物を得た。
(6)脱ハロゲン化工程(高温加熱処理工程)・吸着精製工程
重合体粗精製物、熱安定剤(スミライザーGS:住友化学(株)製)、吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を添加し、減圧脱揮、加熱攪拌しながら昇温し、約170℃〜約200℃の高温状態で数時間程度加熱攪拌、減圧脱揮を行ない、重合体中のハロゲン基の脱離、吸着精製を実施した。吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を更に追加、希釈溶媒として重合体に対して約10重量部の酢酸ブチルを添加、気相部を酸素−窒素混合ガス雰囲気にし、約170℃〜約200℃の高温状態で更に数時間程度加熱攪拌し、吸着精製を継続した。吸着処理後、重合体に対して90重量部の酢酸ブチルで希釈し、ろ過して吸着剤を除去した。ろ液を濃縮し、両末端にアルケニル基を有する重合体を得た。
(7)シリル化工程
上記方法により得られた重合体に、メチルジメトキシシラン(DMS)1.7部、オルト蟻酸メチル(MOF)0.9部、白金触媒[ビス(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金錯体触媒のイソプロパノール溶液:以下白金触媒という]0.0010部を混合し、約100℃に加熱攪拌した。1時間程度加熱攪拌後、未反応のDMS等の揮発分を減圧留去し、両末端にメトキシシリル基を有する重合体[P1]を得た。得られた重合体[P1]の数平均分子量は約25000、分子量分布は1.3であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数を1H NMR分析により求めたところ、約1.9個であった。
(実施例1、2、比較例1、2)
合成例1で得られた重合体[P1]、エポキシ樹脂として水素添加ビスフェノールAグリシジルエーテル(共栄社化学(株)製、商品名:エポライト4000)、消泡剤(楠本化成(株)製、商品名:ディスパロンP420)、エポキシ硬化剤として変性脂肪族アミン(富士化成工業(株)製、商品名:フジキュアーFXU870)、ビニル系重合体の縮合触媒としてジアルキルフタレートとジ−n−ブチル錫ラウレートの混合物(三共有機合成(株)製:商品名:No.918)、シランカップリング剤としてγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学(株)製、商品名:KBM602)、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤を表1の配合表に従い、混合して硬化性組成物を調整した。調整にあたっては、ビニル系重合体、エポキシ樹脂、消泡剤をA液として調整し、残りの配合剤をB液として調整した。A液、B液を所定の部数になるように混合した後よく撹拌し、JIS H4000 A5052Pアルミ板に約300μmの厚さで塗布し、23℃50%RH恒温恒湿条件下で2週間養生して硬化物を得た。このアルミ板上の硬化物を、大阪府摂津市鳥飼西の屋外南面45°に1ヶ月間設置し、設置前後の色差を、色差計(日本電色工業(株)製:SE2000)で測定し、b値を評価した。色差計におけるb値は、黄色みの指標であり、b値が大きいほど黄色みが強いことを表わす。結果を表1に示す。
Figure 2010248408
実施例1および2から明らかなように、紫外線吸収剤として蓚酸アニリド系またはマロン酸エステル系を用いた場合、初期のb値が小さく、また曝露試験後にはb値が低減していることから、黄色みが低減していることがわかる。一方、比較例1、2では、初期のb値も実施例より大きく、曝露促進耐候性試験後にはさらにb値が増大している。
(実施例3〜14)
実施例1と同様にして表2の配合表に従って、硬化性組成物を調整し、同様に硬化物を作製後、スガ試験機(株)製サンシャインウェザーメーターを用いて、促進耐候性試験(ブラックパネル温度63℃、降雨時間18分/120分)を行い、500時間後、1000時間後、1400時間照射後にアルミ板上での色差を、色差計(日本電色工業(株)製:SE2000)で測定し、b値で黄色みを評価した。結果を表2に示す。
Figure 2010248408
実施例から明らかなように、紫外線吸収剤として蓚酸アニリド系またはマロン酸エステル系を用いた場合、促進耐候試験後には黄色みが低減している。
(実施例15、16)
実施例1と同様にして表3の配合表に従って、硬化性組成物を調整した。シランカップリング剤としてγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・マテリアルズ・パフォーマンス・ジャパン社製、商品名:A1120)、ビニルトリメトキシシラン(モメンティブ・マテリアルズ・パフォーマンス・ジャパン社製、商品名:A171)を用いた。実施例1と同様に硬化物を作製後、スガ試験機(株)製サンシャインウェザーメーターを用いて、促進耐候性試験(ブラックパネル温度63℃、降雨時間18分/120分)を行い、1000時間後にアルミ板上での色差を、色差計(日本電色工業(株)製:SE2000)で測定し、b値で黄色みを評価した。結果を表3に示す。
Figure 2010248408
実施例から明らかなように、紫外線吸収剤として蓚酸アニリド系を用いた場合、促進耐候試験後には黄色みが低減している。
上記紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤として以下の化合物を用いた。
ホスタビンVSU:クラリアントジャパン社製
ホスタビンPR−25:クラリアントジャパン社製
TINUVIN326:チバ・ジャパン社製
SEESORB704:シプロ化成社製
アデカスタブLA63:ADEKA社製
ホスタビンPR−31:クラリアントジャパン社製
TINUVIN400:チバ・ジャパン社製
サノールLS765:三共ライフテック社製
TINUVIN123:チバ・ジャパン社製
ホスタビンN−24:クラリアントジャパン社製
ホスタビンN−30:クラリアントジャパン社製
スミライザーGA−80:住友化学

Claims (16)

  1. 架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)と、エポキシ樹脂(II)と、蓚酸アニリド系及び/またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤(III)とを含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 分子量分布が1.8未満であるビニル系重合体(I)を含有することを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 架橋性シリル基が一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物。
    −[Si(R12-b(Y)bO]m−Si(R23-a(Y)a(1)
    (式中、R1およびR2は、同一若しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)3SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示す(式中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよい)。R1またはR2がそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示す。Yが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは0、1、または2を示す。mは0〜19の整数を示す。ただし、a+mb≧1であることを満足する。)
  4. ビニル系重合体(I)の主鎖が、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるものであることを特徴とする請求項1〜3のうち何れかに記載の硬化性組成物。
  5. ビニル系重合体(I)の主鎖が、アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるものであることを特徴とする請求項4に記載の硬化性組成物。
  6. ビニル系重合体(I)の主鎖がリビングラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項1〜5のうち何れかに記載の硬化性組成物。
  7. ビニル系重合体(I)の主鎖が原子移動ラジカル重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項6記載の硬化性組成物。
  8. ビニル系重合体(I)の架橋性シリル基が分子鎖末端にあることを特徴とする請求項1〜7のうち何れかに記載の硬化性組成物。
  9. エポキシ樹脂(II)が、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1〜8のうち何れかに記載の硬化性組成物。
  10. 更に、エポキシ樹脂硬化剤(IV)を含有することを特徴とする請求項1〜9のうち何れかに記載の硬化性組成物。
  11. エポキシ樹脂硬化剤(IV)が、脂肪族ポリアミンであることを特徴とする請求項10に記載の硬化性組成物。
  12. 更に、シランカップリング剤(V)を含有することを特徴とする請求項1〜11のうち何れかに記載の硬化性組成物。
  13. シランカップリング剤(V)が、エポキシシラン、アミノシラン、ビニルシランからなる群から選ばれる少なくとも1つのシランカップリング剤であることを特徴とする、請求項12に記載の硬化性組成物。
  14. 更に、ヒンダードアミン系光安定剤(VI)を含有することを特徴とする請求項1〜13のうち何れかに記載の硬化性組成物。
  15. 更に、架橋性シリル基を平均して少なくとも一個有するポリエーテル系重合体(VII)を含有することを特徴とする請求項1〜14のうち何れかに記載の硬化性組成物。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の硬化性組成物より得られた硬化物。
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