JP2010243812A - カラーフィルタ用樹脂組成物、カラーフィルタ基板及び液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ用樹脂組成物、カラーフィルタ基板及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶表示装置を構成するカラーフィルタ基板への透明保護膜用材料及びスペーサ材料として、好適な機械的特性(硬度)、消偏性、透明性を有する樹脂組成物、それを適用したカラーフィルタおよび機械的振動、圧力に強く表示特性に優れた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】少なくとも透明樹脂と無機微粒子とを基本材料とするカラーフィルタ用透明樹脂組成物において、全固形分中に無機微粒子が5〜15質量部含有され、かつ、硬化物の膜厚1.5μmにおけるマルテンス硬さが500〜600の範囲にある。また、透明基板上にブラックマトリクスと複数色の着色画素を形成したカラーフィルタ基板上に、前記樹脂組成物を塗布形成し硬膜してなるカラーフィルタ基板およびそれを備えた液晶表示装置とする。
【選択図】無し

Description

本発明は、液晶表示装置用カラーフィルタに係り、特に、透明保護膜、スペーサ等に適用可能なカラーフィルタ用樹脂組成物、カラーフィルタ基板及びそれを用いた液晶表示装置に関する。
アクティブマトリックス方式の液晶表示装置では、一般に、ガラス基板上に各画素ごとにアクティブ素子(薄膜トランジスタ、TFT)素子を形成した基板と、ガラス基板上にカラーフィルタと一様な透明電極を形成したカラーフィルタ基板とが、間に液晶を挟んで対向して配置されている。なお、TFT基板(以下、アクティブ素子を形成した基板をTFT基板と略称する)の各TFT素子のスイッチング作用によって各画素の液晶のシャッター作用を制御している。
近時、液晶表示装置の大型化、高精細化、広い視野角や高コントラスト化などの高画質化にあわせて、垂直配向と呼称されるVA(Vertical Alignment)液晶や、画素の横方向に液晶駆動用の電界が印加されるIPS(In Plane Swiching)方式の液晶表示装置が採用されるようになってきている。
TFTを用いた液晶表示装置は、TFT基板とカラーフィルタ基板を所定の間隔を設けて対向させて配置し、エポキシ樹脂等に補強用の繊維を混合したシール剤によってこれら基板を液晶を挟持するように貼り合わせて構成される。カラーフィルタ基板とTFT基板との間には液晶が封入されているが、カラーフィルタ基板とTFT基板との間隔を正確に保持しないと、液晶層の厚みに差異が出て、液晶の旋光特性差による着色を生じたり、あるいは部分的な色むらが生じて、正しく表示されなくなるという現象が発生する。従来、液晶表示装置においては、TFT基板とカラーフィルタ基板との間に均一なセルギャップを確保するために、スペーサと呼ぶガラス、又は、樹脂の透明球状体粒子(ビーズ)をこれら基板間に介在させていたが、均一にスペーサが分散せずに、スペーサが一部に偏るという現象が生じることがある。このような現象が生じると、スペーサが集まった部分の表示品質が悪化し、また間隔の正確な保持の面でも問題があった。
そこで、液晶にスペーサと称する直径10μmないし50μmの柱状突起を形成する方法が提案されている。特許文献1〜4には、液晶表示装置用スペーサをフォトリソグラフィーの手法で形成する技術が開示されている。また、特許文献5〜7には、液晶表示装置用スペーサを着色層の重ね合わせにより形成する技術が開示されている。
一方、許文献5〜6には、ガラス等の透光性基板上に形成された着色層上に、色フィルタ保護膜あるいは平坦化層として透明保護膜を形成する技術が開示されている。透明保護膜は機械的外力や熱などから着色層を保護し、着色層に含まれる顔料や染料起因の不純物の溶出を防ぐために用いられるものである。このコーティング材に要求される特性としては、耐熱性、消偏性(コントラスト)、透明性(可視光波長領域の透過性)、密着性、機械的強度(硬さ)などがある。
近年、液晶パネルの大型化に伴い、液晶ディスプレイを運搬する際の振動によりスペーサや保護層が削れてしまい、削れカスが液晶中に浮遊することにより表示不良となる不具合が発生しやすくなっている。また、モバイルオーディオプレーヤーや携帯ゲーム機などのタッチパネル式液晶ディスプレイの普及に伴い、スペーサおよび透明保護膜へかかる機械的負荷が大きくなる傾向にあり、透明保護膜への機械的強度の要求が強くなっている。
そこで、特許文献8〜10には、透明保護膜の機械的強度を上げる方法として、樹脂組成物中に無機微粒子を分散する方法が開示されている。
特開平9−258192号公報 特開平11−248921号公報 特開2001−201750号公報 特開2001−108813号公報 特開平4−93924号公報 特開平4−184423号公報 特開2007−212826号公報 特開平11−315249公報 特開2006−243587公報 特公平6-46274公報
着色層上に透明保護膜を有するカラーフィルタにスペーサを形成する場合、保護膜形成後にフォトリソグラフィー法によりスペーサを形成する方法、あるいは、着色層の重ね合わせによりスペーサを形成した後に保護膜を形成する方法が知られているが、いずれも保護膜がスペーサと接触するため保護膜への機械的負荷が大きい構造となっている。そのため、振動や押圧などの機械的負荷がかかると、保護膜の削れや保護膜へのスペーサのめり込みが生じ、液晶表示装置の表示不良発生の原因となる。これを解決するためにシリカなどの無機微粒子粒子を保護膜へ添加し保護膜の機械的強度を上げる方法が知られているが、微粒子によるレイリー散乱によって透明保護膜の消偏性が低下してしまいコントラストが低下するという問題があった。
本発明は、以上のような課題を解決し、液晶表示装置を構成するカラーフィルタ基板への透明保護膜用材料及びスペーサ材料として、好適な機械的特性(硬度)、消偏性、透明性を有する樹脂組成物および機械的振動、圧力に強く表示特性に優れた液晶表示装置を提供することを課題としている。
本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも透明樹脂と無機微粒子とを基本材料とするカラーフィルタ用透明樹脂組成物において、該カラーフィルタ用透明樹脂の全固形分中に無機微粒子が5〜15質量部含有され、かつ、該カラーフィルタ用透明樹脂組成物の硬化物の膜厚1.5μmにおけるマルテンス硬さが500〜600の範囲にあることを特徴とするカラーフィルタ用透明樹脂組成物である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記硬化物のガラス転移温度が60〜120℃の範囲であり、かつ、該硬化物膜のコントラストの低下率が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載するカラーフィルタ用透明樹脂組成物である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記カラーフィルタ用透明樹脂組成物が、少なくとも、アルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤、重合性モノマーを含有することを特徴とする請求項1または2に記載するカラーフィルタ用透明樹脂組成物である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記カラーフィルタ用透明樹脂組成物が、少なくとも、エポキシ化合物からなるバインダ樹脂、酸無水化合物からなる硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物であることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ用樹脂組成物である。
次に、本発明の請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載するカラーフィルタ用透明樹脂組成物を、透明基板上にブラックマトリクスと複数色の着色画素を形成したカラーフィルタ基板上に、塗布形成し硬膜してなる事を特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、前記カラーフィルタ基板が前記ブラックマトリクスのパターン上に複数色の着色画素の積層によるスペーサが形成された基板であり、該スペーサと複数色の着色画素上に前記カラーフィルタ用透明樹脂組成物を塗布形成し硬膜してなることを特徴とする請求項5に記載するカラーフィルタ基板である。
次に、本発明の請求項7に係る発明は、請求項5または請求項6に記載するカラーフィルタ基板を、アクティブ素子を形成した基板と液晶を挟持するように貼り合わせてなることを特徴とする液晶表示装置である。
本発明のカラーフィルタ用透明樹脂組成物においては、溶剤に不溶な平均粒径10〜100nmの無機微粒子を、全固形分中の5〜15質量部含有することで、保護層としての削れや保護層へのスペーサのめり込みが発生し難くなる。また、本発明の透明樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が60〜120℃の範囲にあり、かつ硬化物は、熱分解が開始する温度以下には融点を示さないことで、透明保護膜の焼成時に無機微粒子の凝集を防ぐ事ができ、消偏性ならびに表面粗さを損なうことなく機械的強度を持った透明保護膜を形成できる。このとき無機微粒子を含むカラーフィルタ用透明樹脂組成物において硬化物の膜厚1.5μmにおける硬さの物性値はマルテンス硬さが500〜600の範囲であり、コントラストの低下率が10%以下である。このことで、本発明のカラーフィルタ用透明樹脂組成物を用いて作成した保護膜を有するカラーフィルタを使用することで、振動や押圧などの機械的負荷によって表示不良が発生し難い液晶表示装置が提供できる。
すなわち、本発明によれば、液晶表示装置を構成するカラーフィルタ基板へのカラーフィルタ用樹脂材料として、好適な機械的特性(硬度)、消偏性、表面平坦性、透明性を有する樹脂組成物および機械的振動、圧力に強く表示特性に優れた液晶表示装置を提供することができる。本発明により、液晶表示装置を運搬する際の振動によるスペーサならび保護層が削れ表示不良となる不具合が発生し難く、また、タッチパネル式液晶ディスプレイなどで負荷をかけた際に、表示ムラ、輝点等の不良が発生難くなる。
本発明に係る液晶表示装置用カラーフィルタ基板を断面で示す模式図。 本発明に係る液晶表示装置用カラーフィルタ基板の別の形態を断面で示す模式図。 DSC示差熱分析結果の一例を示す図。
本発明のカラーフィルタ用透明樹脂組成物に係る、カラーフィルタ基板およびこれを用いた液晶表示装置について、一実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
[ブラックマトリクス層及び着色層]
透明基板上にカラーフィルタやブラックマトリックス層を形成する方法としては顔料分散法が主流となっている。顔料分散法は、有機顔料などの色材を分散した着色感光性樹脂の塗布層を公知のフォトリソグラフィー法によってパターニングすることにより、カラーフィルタを複数の着色層(赤色、緑色、青色など)の画素に形成する方法である。ブラックマトリックス層や複数の着色層の入色順を限定するものでないが、アライメントの都合からブラックマトリクス層のパターン形成後に着色層の塗布、露光。現像等により着色顔(赤色画素、緑色画素、青色画素など)を順次形成することが望ましい。
図1に示した、一例の液晶表示装置用カラーフィルタ基板において、ブラックマトリックス層(11)の厚さは0.5〜3μm、幅は3〜30μmの範囲である。また、赤色画素(13)、緑色画素(15)、青色画素(14)のそれぞれの膜厚(厚さ)は0.5〜3μmである。この膜厚は、着色感光性樹脂の組成や塗布方法で大きく左右されるが、各画素の膜厚をおよそ1.8μmで形成した場合に、例えば、ブラックマトリックス上に形成する赤色層(23)の厚さは1.40μm程度、緑色層(25)の厚さは0.95μm程度、青色層(24)の厚さは0.88μm程度と薄く形成される傾向にある。そこで、液晶表示装置としての液晶セルギャップは、およそ2μm〜6μmが適用できる範囲である。
ブラックマトリックス層は、黒色樹脂を用いて形成された、液晶表示装置のコントラストアップのために各画素間に形成する細い遮光パターンである。ブラックマトリックス層を形成する方法としては、黒色非感光性樹脂を用いフォトリソグラフィー法によってマトリックス状に形成する方法、或いは黒色感光性樹脂を用いフォトリソグラフィー法によってマトリックス状に形成する方法がある。黒色の色材としては、カーボンブラックや複数の有機顔料を用いることができる。
ブラックマトリックス層及び着色画素層の形成に用いる黒色感光性樹脂及び着色感光性樹脂は、例えば、樹脂バインダに顔料を、分散剤を用いて分散させ、この分散液にモノマー、開始剤、増感剤、溶剤などを添加して調製される。
本発明の実施形態においては、ブラックマトリックス層及び着色画素層の形成に用いる黒色感光性樹脂及び着色感光性樹脂は、樹脂バインダと開始剤を主成分として、樹脂バインダが光重合、又は熱重合、或いは光重合及び熱重合を経て、三次元架橋される。ブラックマトリックス層及びカラーフィルタの樹脂バインダを三次元架橋させることによって、パネル組み立て工程における荷重によりブラックマトリックス層及びカラーフィルタの厚みが減じるのを抑制することができる。
光重合に適合する樹脂バインダとしては、例えば、アクリレート樹脂、熱重合に適合する樹脂バインダとしては、例えば、エポキシ樹脂、光重合及び熱重合に適合する樹脂バインダとしては、例えば、エポキシアクリレート樹脂があげられる。
赤色画素には、例えば、色材として、C.I.Pigment Red 7、14、41、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、81:4、146、168、177、178、179、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264、270、272、279等の赤色顔料を用いることができ、黄色顔料や橙色顔料を併用することもできる。
黄色顔料としては、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、187、188、193、194、199、198、213、214等が挙げられる。橙色顔料としては、C.I.Pigment Orange 36、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられる。
赤色画素が、これら顔料のなかでジケトピロロピロール系赤色顔料、アントラキノン系赤色顔料のうち1種類以上を含む場合には、任意のRth(リタデーションの値)を得ることが容易になるため、好ましい。ジケトピロロピロール系赤色顔料は、その微細化処理を工夫することにより、Rthを正負のどちらにすることも可能であり、その絶対値もある程度制御可能である。また、アントラキノン系赤色顔料は、微細化処理に関わらず0に近いRthを得やすい。
その使用量は、顔料の合計質量を基準として、ジケトピロロピロール系赤色顔料を10〜90質量%、アントラキノン系赤色顔料を5〜70質量%とすることが、画素の色相や明度、膜厚、コントラスト等の点から好ましい。特に、コントラストに着目した場合、ジケトピロロピロール系赤色顔料を25〜75質量%、アントラキノン系赤色顔料を30〜60質量%とすることがより好ましい。
緑色画素には、例えば、C.I.Pigment Green 7、10、36、37、58等の緑色顔料を用いることができ、黄色顔料を併用することもできる。黄色顔料としては、赤色画素に用いる顔料として挙げたものと同様のものが使用可能である。
青色画素には、例えば、C.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができ、紫色顔料を併用することもできる。紫色顔料としては、C.I.Pigment
Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等が挙げられる。
青色画素が、これら顔料のなかで金属フタロシアニン系青色顔料と、ジオキサジン系紫色顔料のうち1種類以上を含む場合には、0に近い位相差を得ることが容易になる。その使用量は、顔料の合計質量を基準として、金属フタロシアニン系青色顔料を40〜100質量%、ジオキサジン系紫色顔料を1〜50質量%とすることが、画素の色相や明度、膜厚等の点から好ましい。さらに、金属フタロシアニン系青色顔料を50〜98質量%、ジオキサジン系紫色顔料を2〜25質量%とすることがより好ましい。上記において金属フタロシアニン系青色顔料としてはC.I.Pigment Blue 15:6、ジオキ
サジン系紫色顔料としてはC.I.Pigment Violet 23が、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等の点から好適である。
[樹脂組成物]
本発明の請求項3に係るカラーフィルタ用透明樹脂組成物に用いることのできるアルカリ可溶性樹脂としては、光照射部或いは遮光部においてアルカリ水溶液に溶解可能なものであればよく、特に限定されるものではない。アルカリ可溶性樹脂としては、アクリル酸を含む(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ノボラック系樹脂、マレイン酸系樹脂、ロジン系樹脂などがあげられる。重合性モノマーとしては、例えば、以下に示すようなモノマーを混合して、又は単独で使用することができる。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を含むモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、あるいは、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレートのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレートなどがあげられる。前記重合性モノマーの一部が、カルボキシル基含有多官能性単量体を含む重合性モノマーであることは、好ましい。例えば、ペンタエリスリトール又はその誘導体であっても良い。
ラジカル重合性モノマーの重合反応を開始させる活性種を発生する光重合開始剤としては、tert−ブチルペルオキシ−iso−ブタレ−ト、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルジオキシ)ヘキサン、1,4−ビス[α−(tert−ブチルジオキシ)−iso−プロポキシ]ベンゼン、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルジオキシ)ヘキセンヒドロペルオキシド、α−(iso−プロピルフェニル)−iso−プロピルヒドロペルオキシド、2,5−ビス(ヒドロペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、tert−ブチルヒドロペルオキシド、1,1−ビス(tert−ブチルジオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ブチル−4,4−ビス(t−ブチルジオキシ)バレレ−ト、シクロヘキサノンペルオキシド、2,2',5,5'−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'−テトラ(tert−アミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'−テトラ(tert−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3'−ビス(tert−ブチルペルオキシカルボニル)−4,4'−ジカルボキシベンゾフェノン、tert−ブチルペルオキシベンゾエ-ト、t−ブチルジペルオキシイソフタレ-トなどの有機過酸化物や、9,10−アンスラキノン、1−クロロアンスラキノン、2−クロロアンスラキノン、オクタメチルアンスラキノン、1,2−ベンズアンスラキノンなどのキノン類や、ベンゾインメチル、ベンゾインエチルエーテル、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾインなどのベンゾイン誘導体などを挙げることができる。さらに、本発明で使用することのできる光重合開始剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のIrgacure651、184、1173、907、369、819、CGI 124やBASF社製のTPO、日本化薬(株)製のKayacure DTEX、あるいは4,4‘−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノンのようなベンゾフェノン類の他に、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物などを挙げることができる。
さらに、本発明において使用できる無機微粒子としては、平均粒径が1〜100nmの微粒子であれば特に限定されるものでないが、具体的にはAl、TiO、Fe、ZnO、CeO、Y、Mn、SiOなどの真球状、球状、多面体形状のものを挙げることができ、分散しやすいように表面をエポキシ樹脂等で被覆しているものが好ましい。平均粒径が1〜100nmの微粒子は、透明樹脂組成の固形分に対して5〜15質量部含有することが適している。5質量部より少ない場合には、保護膜の硬さに大きな寄与が認められない。また、15質量部を超えて多く添加すると、表面荒れやコントラスト大幅低下の原因となる。後述するように、無機粒子を15質量部を超えて多く添加すると、パネル(液晶表示装置)振動試験で、重欠陥である輝点不良を発生し、好ましくない。なお、微粒子は透明樹脂組成物中に粉体で添加しても、また予め溶剤分散したものを添加してもよい。その際、分散し易いように、微粒子の表面を樹脂等で予め処理しておいてもよいし、別途分散剤等を添加してもよい。
次に、本発明の請求項4に係るカラーフィルタ用透明樹脂組成物に用いることのできる樹脂としては、アクリル系化合物及び2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物を含有するものである。アクリル系化合物としては、ポリ(メタ)アクリル酸のようなポリマー、オリゴマー又はモノマーであり、アクリル基を有するものである。モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、エチレングリコール(メタ)アクリレート類、トリメチロールアルカントリ(メタ)アクリレート類、ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート類、グリセロール(メタ)アクリレート類等のアクリル系モノマーなどが挙げられる。これらは単独でもよいし、2種類以上を併用してもよい。
また、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、ジヒドロキシビフェニル型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシなどが挙げられる。樹脂組成物にエポキシ化合物を含有させる場合は、公知のエポキシ硬化剤を配合することがよく、エポキシ硬化剤としてはカルボン酸類、フェノール類、アミン類などがあるが、好ましくは多価カルボン酸類、多価フェノール類やその酸無水物、カルボン酸をキャップしたブロック酸などが上げられる。
[スペーサ]
スペーサとして、着色層を積層して使用する場合について説明する。積層部は、ブラックマトリクス層上に1色以上の着色層を積層するもので、該積層部上に突起を形成して液晶のセルギャップの制御に用いる。重ねる色の数は、液晶表示装置として必要なセルギャップで規定されるものであるが、2色ないし3色が望ましい。図1で例示したように、2色の積層の場合、赤色と青色の着色層を積層すると黒色に近くなり、色ズレ発生時の画素部分への混色防止となる。あるいは、2色と3色の2種類の積層部とすることにより、低い方の積層部をサブスペーサとして用いることができる。サブスペーサは、表示装置として使用している時に、液晶パネルに大きな圧力が加わったときに、セルの破壊を防ぐスペーサとなる。スペーサとサブスペーサの形成比率は限定するものでないが、1:2程度(後者がサブスペーサ)が実用的である。あるいは、例えば、2色での積層部として形成し、当該積層部上にさらに突起形成の有無にてスペーサ、サブスペーサとして用いることも可能である。
本発明に係るカラーフィルタ基板では着色層及び積層部の上に透明保護層形成用樹脂を形成する。垂直配向の液晶やOCB(Optically Compensated Birefringence)と呼ばれる液晶、強誘電性液晶、ECB(Electric
al Controlled Birefringence)と呼ばれる液晶など透明電極による液晶セルギャップの厚み方向の電界駆動が必要な液晶では、着色層と積層部を形成する工程と透明保護層を形成する工程の後に、透明導電膜を形成する工程を入れる事もできる。この場合には積層上の透明電極の上か対向基板のスペーサが接触する部位に絶縁層を形成する。この絶縁層は、視野角や応答性改善などの液晶配向規制(配向制御)を目的とした配向規制突起と同時に形成しても良い。絶縁層は、カラーフィルタ基板として透明導電膜形成が不必要な、たとえばIPS(横電界)方式の液晶表示装置の場合はこれを省く事ができる。
液晶が垂直に配向する、たとば、VA方式の液晶表示装置では、図2に例示するように、あらかじめブラックマトリクス(11)と着色画素層(13)(14)(15)上に透明電極(16)を形成し、この透明電極上に、本発明によるカラーフィルタ用透明樹脂組成物のパターンを形成して、スペーサ(20)や配向制御用の突起(17)を形成しても良い。
透明導電膜を形成する方法は、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングと呼ばれる真空成膜の手法が一般的である。透明導電膜には、インジウム、スズ、ガリウム、亜鉛などの金属酸化物の複合酸化物を用いることができる。
また、スペーサを本発明のカラーフィルタ用透明樹脂組成物を用い、フォトリソグラフィーの手法で形成する方法もある。部分的なパターン露光、現像というフォトリソグラフィー法により、所望の位置、例えば、画素間に位置する格子パターン状のブラックマトリクス上に、柱状の樹脂製スペーサを形成する。フォトスペーサを形成する際の現像は、有機溶剤を用いても構わないが、環境的な配慮からアルカリ水溶液を用いることが好ましい。
アルカリ水溶液には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩の水溶液、ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、ヒドロキシテトラエチルアンモニウムなどの有機塩の水溶液を用いることができる。これらを単独または2種以上組み合わせて用いてもよい。また、このようなアルカリ現像可能な感光性材料は、一般にアルカリ可溶性樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤を主成分とする組成に、必要に応じてレベリング剤、溶剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤などの添加剤を加えて調整することができる。
以下に本発明の具体的実施例について説明する。なお、本発明は、下述する実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[着色材料作製]
カラーフィルタ基板作製に用いる着色材料を着色する着色剤には以下のものを使用した。・赤色用顔料:C.I. Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)およびC.I. Pigment Red 177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)
・緑色用顔料:C.I. Pigment Green 36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン 6YK」)、およびC.I. Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
・青色用顔料:C.I. Pigment Blue 15(東洋インキ製造製「リオノールブルーES」)C.I. Pigment Violet 23(BASF社製「パ
リオゲンバイオレット 5890」)
上記した顔料を用いて、それぞれ赤色、緑色、青色の着色材料を作製した。
・赤色顔料分散体
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して赤色顔料分散体を作製した。
赤色顔料:C.I. Pigment Red 254 18質量部
赤色顔料:C.I. Pigment Red 177 2質量部
アクリルワニス(固形分20%) 108質量部
・赤色着色材料
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して赤色着色材料を得た。
上記赤色顔料分散体 150質量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 13質量部
(大阪有機化学工業社製「TMP3A」)
光開始剤 3質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 1質量部
シクロヘキサノン 253質量部
下記組成で,赤色着色材料と同様の方法で緑色着色材料を作製した。
・緑色顔料分散体
緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 16質量部
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 8質量部
アクリルワニス(固形分20%) 102質量部
・緑色着色材料
上記緑色顔料分散体 150質量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 14質量部
(大阪有機化学工業社製「TMP3A」)
光開始剤 4質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2質量部
シクロヘキサノン 257質量部
下記組成で,赤色着色材料と同様の方法で青色着色材料を作製した。
・青色顔料分散体
青色顔料:C.I. Pigment Blue 15 50質量部
紫色顔料:C.I. Pigment Violet 23 2質量部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) 6質量部
アクリルワニス(固形分20%) 200質量部
・青色着色材料
上記青色顔料分散体 150質量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 19質量部
(大阪有機化学工業社製「TMP3A」)
光開始剤 4質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2質量部
シクロヘキサノン 214質量部
[着色画素層、スペーサ形成]
得られた着色材料を用いて着色画素層を形成した。予めストライプ状の樹脂ブラックマトリックスが形成してあるガラス基板に、赤色着色材料をスピンコートにより仕上り膜厚が1.8μmとなるように塗布した。90℃5分間乾燥の後、着色層形成用のストライプ状フォトマスクを介して、高圧水銀灯の光を300mJ/cm照射し、アルカリ現像液にて60秒間現像して、ストライプ形状の赤色の着色層を得た。その後、230℃30分焼成した。
次に、緑色着色材料も同様にスピンコートにより仕上り膜厚が1.8μmとなるように塗布した。90℃5分間乾燥した後、前述の赤色着色層と隣接した位置にパターンが形成されるようにフォトマスクを通して露光し現像することで、緑色着色層を得た。その後、230℃30分焼成した。
さらに、赤色、緑色と全く同様にして、青色着色材料についても仕上り膜厚が1.8μmで赤色、緑色の着色層と隣接した青色着色層を得た。これで、透明基板上に赤、緑、青3色のストライプ状の着色画素層を持つカラーフィルタが得られた。その後、230℃30分焼成した。また、ブラックマトリクス上に赤色、緑色、青色層を積層したパターンを設けスペーサとした。
なお、アルカリ現像液は以下の組成からなる。
炭酸ナトリウム 1.5質量%
炭酸水素ナトリウム 0.5質量%
陰イオン系界面活性剤(花王・ペリレックスNBL) 8.0質量%
水 90.0質量%
[透明保護膜形成]
本発明のカラーフィルタ用透明樹脂組成物を、透明保護膜用感光性組成物として適用した場合の樹脂調整を下記に示した。
[樹脂Aの合成]
1リットル容の5つ口フラスコに、n−ブチルメタクリレート75g、メタクリル酸30g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300gを仕込み、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチロニトリル2gを添加し、80〜85℃で8時間反応させた。さらに、この樹脂の不揮発分が20質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで調製し、樹脂Aの溶液(アルカリ可溶性樹脂A)を得た。
[透明保護膜形成用感光性組成物の調整]
固形分質量でアルカリ可溶性樹脂A 100質量部、重合性モノマーM402 100質量部、および光重合開始剤Irugacure907 14質量部、平均粒径30nmのSiO微粒子10質量部に、レジスト中の固形分が30質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにより希釈し、感光性透明保護膜形成用樹脂組成物Aを調整した。ガラス基板上にブラックマトリクス、着色層を形成したカラーフィルタ基板に感光透明保護膜形成用樹脂組成物Aを塗布し、90℃120秒間プレベークを行い、所定の部位を露光・現像し、さらに230℃1時間焼成することで、透明保護膜を形成した。
[液晶表示装置の作製]
以上のようにして得た、透明保護膜を有するカラーフィルタに、ポリイミドよりなる配向膜を形成した後、エポキシ樹脂をシール材としてTFT基板を張り合わせると共に液晶を封入して、本発明の実施例1の液晶表示装置を得た。
<実施例2〜8および比較例1〜8>
透明保護層材料として、表1に示すフィラー量、ガラス転移点および融点を持つ材料を用いる以外は、実施例1と同様の方法でカラーフィルタを作成し、それを用いて、実施例2〜8、比較例1〜8の液晶表示装置を作製した。これら液晶表示装置に対して、後述する方法で振動試験および押圧試験を行った。透明保護層の硬化膜の物性と振動試験および押圧試験の結果を表1に示す。表中で「フィラー量(%)」は、透明樹脂の全固形分中に含有される無機微粒子の量である。
Figure 2010243812
[ガラス転移点Tg、融点Tm測定]
示差走査熱量測定器(Differential Scanning Calorimetry)(セイコー電子製、DSC6200システム)を用い、30〜300℃の温度範囲において昇温速度10/minの条件下で測定した。サンプルはカラーフィルタ基板に形成した保護膜10mgを剃刀で削り取ったものを測定し、横軸を温度、縦軸は基準物質との温度差から計算した示差熱であり、DSC曲線のガラス転移点(Tg)、融点(Tm)をショルダー値で示した。なお、本発明の樹脂硬化物の様に複数の樹脂を混合して硬化させた硬化物ではガラス転移点および融点が厳密に定義できない場合があるが、本発明では、図3に示す2つの変極点をそれぞれガラス転移点(Tg)、融点(Tm)としている。図3では融点より高い温度でDSC値が上昇しているのは加温する熱分解を伴う発熱である。本発明の硬化物では熱分解が開始する温度より低い温度には融点が存在しない事を特徴としている。
[硬化膜のマルテンス硬さ測定]
膜硬度測定装置としては、微小膜硬度計HM2000(フィッシャー・インストルメンツ社製)を用いた。圧子はビッカース圧子を使用し、5mN/μm2の荷重を負荷速度0.25mN/secにて負荷し、1秒間保持後荷重を取り除き、マルテンス硬さ(ISO14577)を測定した。測定サンプルは、ガラス基板上に塗布した保護膜用材料を焼成して得た、厚み1.4〜1.6μmの単層膜である。ここで、マルテンス硬さとは(ISO14577準拠)荷重−進入深さ曲線より算出される硬さである。
[コントラスト評価方法]
コントラスト測定はガラス上に保護膜を形成した基板を2枚の偏光板で挟み、バックライトの光を当て、トプコン社製色度計BM−5Aで輝度を測定した。コントラスト値は偏光板の「パラレル時の輝度/クロス時の輝度」とし、保護膜を形成した基板を挟まない状態で測定した時のコントラスト値に対する低下率を計算した。
[液晶パネル耐圧試験]
耐圧試験は、プッシュプルゲージを用いて、先端が平坦な圧子(先端部面積80cm)を液晶パネル面に垂直に押し当て、緩衝用ゴムを介して2.94×10−3Paの圧力で荷重が均一にかかるようにし、1分間保持したときの輝度むらの有無を目視で評価した。
[液晶パネル振動試験]
振動試験は、パネル化後の液晶表示装置を重力加速度2G、5〜100Hz、120サイクル、XYZ方向の条件により行い、黒表示時の輝点不良の有無を目視で評価した。
<評価結果>
表1に示した結果より、本発明のカラーフィルタ用透明樹脂組成物を適用したカラーフィルタを備えた液晶表示装置は、外部からの力または衝撃を加えても表示特性が低下しにくいという効果が得られた。
11・・・ブラックマトリックス 12・・・透明基板
13、23・・・赤色画素層 14、24・・・青色画素層
15、25・・・緑色画素層 18・・・透明保護膜
16・・・透明電極(ITO膜) 17・・・液晶配向制御用突起
19・・・積層スペーサ 20・・・スペーサ

Claims (7)

  1. 少なくとも透明樹脂と無機微粒子とを基本材料とするカラーフィルタ用透明樹脂組成物において、該カラーフィルタ用透明樹脂の全固形分中に無機微粒子が5〜15質量部含有され、かつ、該カラーフィルタ用透明樹脂組成物の硬化物の膜厚1.5μmにおけるマルテンス硬さが500〜600の範囲にあることを特徴とするカラーフィルタ用透明樹脂組成物。
  2. 前記硬化物のガラス転移温度が60〜120℃の範囲であり、かつ、該硬化物膜のコントラストの低下率が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載するカラーフィルタ用透明樹脂組成物。
  3. 前記カラーフィルタ用透明樹脂組成物が、少なくとも、アルカリ可溶性樹脂、光重合開始剤、重合性モノマーを含有することを特徴とする請求項1または2に記載するカラーフィルタ用透明樹脂組成物。
  4. 前記カラーフィルタ用透明樹脂組成物が、少なくとも、エポキシ化合物からなるバインダ樹脂、酸無水化合物からなる硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物であることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載するカラーフィルタ用透明樹脂組成物を、透明基板上にブラックマトリクスと複数色の着色画素を形成したカラーフィルタ基板上に、塗布形成し硬膜してなる事を特徴とするカラーフィルタ基板。
  6. 前記カラーフィルタ基板が前記ブラックマトリクスのパターン上に複数色の着色画素の積層によるスペーサが形成された基板であり、該スペーサと複数色の着色画素上に前記カラーフィルタ用透明樹脂組成物を塗布形成し硬膜してなることを特徴とする請求項5に記載するカラーフィルタ基板。
  7. 請求項5または請求項6に記載するカラーフィルタ基板を、アクティブ素子を形成した基板と液晶を挟持するように貼り合わせてなることを特徴とする液晶表示装置。
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