JP2010239265A - 周波数変換装置 - Google Patents

周波数変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010239265A
JP2010239265A JP2009082968A JP2009082968A JP2010239265A JP 2010239265 A JP2010239265 A JP 2010239265A JP 2009082968 A JP2009082968 A JP 2009082968A JP 2009082968 A JP2009082968 A JP 2009082968A JP 2010239265 A JP2010239265 A JP 2010239265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
band
phase
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009082968A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4996644B2 (ja
Inventor
Tadaaki Fuse
匡章 布施
Hitoshi Sekiya
仁志 関谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anritsu Corp filed Critical Anritsu Corp
Priority to JP2009082968A priority Critical patent/JP4996644B2/ja
Publication of JP2010239265A publication Critical patent/JP2010239265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4996644B2 publication Critical patent/JP4996644B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】高周波帯の広帯域信号の実時間のスペクトラム情報を、デジタル処理しやすいより低い周波数帯へ高いダイナミックレンジで且つ精度よく変換する。
【解決手段】信号を信号分波部21により複数の帯域成分に分けて、ローカル信号L〜Lとともに周波数変換部26に入力し中間周波数帯にそれぞれ変換し、その各変換出力をデジタル信号列に変換する構成を有している。変換対象信号の代わりに校正用信号Caを分岐回路42を介して信号分波部21と校正用周波数変換部44に与え、校正用周波数変換部44の特性を基準とする周波数変換部26の各帯域の特性差を求め、その特性差を無くすための補正係数を算出して補正係数メモリ36に記憶し、校正用信号の代わりに変換対象信号が入力されたときに、周波数特性補正処理部37により前記周波数特性差を補正し、信号再生部50で所望周波数領域のデジタルの信号として再生する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば移動体通信で用いられる高周波で且つ広帯域なアナログ信号の波形解析やスペクトラム解析を、デジタル型解析装置で行う際に用いる周波数変換装置において、広帯域な信号の瞬時パワーによる歪を低減させ、広帯域で且つ高いダイナミックレンジを実現するための技術に関する。
例えば、移動体通信で用いられる無線信号は、数GHz以上の高周波帯でかつ数10MHz以上の広帯域な変調波である。このような高周波帯で且つ広帯域な信号の解析、例えばスペクトラム解析を行うための装置として従来からアナログ方式のスペクトラムアナライザが用いられている。
アナログ方式のスペクトラムアナライザとしては、図17に示すように、測定対象のアナログ信号x(t)をミキサ12に入力してローカル信号発生器11からのローカル信号Lと混合し、そのミキサ12の出力からアナログ信号x(t)とローカル信号Lとの差周波数成分を狭帯域なフィルタに13により抽出する構成とし、ローカル信号Lの周波数を広帯域に掃引して、アナログ信号x(t)に含まれる各周波数成分のレベルを検出するのが一般的である(例えば、次の特許文献1の図7参照)。
特開平2−47563号公報
しかし、測定対象のアナログ信号x(t)が前記したような広帯域な変調波の場合、その尖頭電力対平均電力比が非常に大きくなり、その全ての電力がミキサ12に入力されることになり、ミキサ12の適正な動作範囲を越え、混変調歪を発生させ、測定結果にエラーを生じさせる。
これを防ぐために、通常はミキサ12の前段に減衰器を設けて、入力信号の尖頭電力が適正範囲となるように減衰させているが、この減衰器によって平均電力レベルも低下し、結果的に信号のS/Nが低下して、測定ダイナミックレンジが狭くなるという問題がある。
また、上記問題を解決する方法として、ミキサ12の前段に、帯域が異なる複数のフィルタを選択可能に設け、ミキサ12へのローカル信号Lの周波数に応じて前段のフィルタを選択するフィルタ選択方式や、一つの周波数可変型のフィルタをミキサ12の前段に設け、そのフィルタの周波数をローカル信号の周波数に追従変化させるトラッキング方式がある。
しかし、いずれの方式でもローカル信号Lの掃引により入力信号のスペクトラム情報を得る方式であるため、原理的に実時間測定ができない。
本発明は、上記問題を解決して、高周波帯の広帯域信号の実時間のスペクトラム情報を、デジタル処理しやすいより低い周波数帯へ高いダイナミックレンジで且つ精度よく変換する周波数変換装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の周波数変換装置は、
アナログの変換対象の信号を2分岐する分岐回路(42)と、
前記変換対象の信号が存在する所定周波数領域(f〜f+fBW)を複数(M)の帯域に分割し、前記分岐回路で分岐された一方の信号から前記分割した各帯域の信号成分を抽出して並列的に出力する信号分波部(21)と、
前記信号分波部から出力される前記各帯域の信号にそれぞれ対応して設けられ、該各帯域の中心周波数(fc〜fc)に対して所定中間周波数(f)だけ差のある周波数(fc±f、fc±f、…、fc±f)の複数(M)のローカル信号をそれぞれ出力する複数(M)のローカル信号発生器(25(1)〜25(M))と、
前記信号分波部から出力される前記各帯域の信号と、該各帯域の信号に対応した前記ローカル信号発生器から出力されたローカル信号とをそれぞれ混合し、当該帯域の信号を前記中間周波数を中心とする中間周波数帯にそれぞれ変換し、該中間周波数帯の信号をデジタルの信号列に変換してそれぞれ出力する周波数変換部(26)と、
前記周波数変換部から出力されるデジタルの信号列の前記各帯域間に生じる周波数特性差を補正するための補正係数を記憶するための補正係数メモリ(36)と、
前記補正係数メモリに記憶された補正係数にしたがって、前記周波数変換部から出力されるデジタルの信号列の前記各帯域間に生じる周波数特性差を補正する周波数特性補正処理部(37)と、
前記周波数特性補正処理部によって補正されたデジタルの各信号列に対する周波数変換処理を行い、該周波数変換処理された信号列を合成して、前記所定周波数領域に含まれる信号を、該所定周波数領域と等しい幅の周波数領域(f′〜f′+fBW)のデジタルの信号として再生する信号再生部(50)と、
前記複数のローカル信号発生器が出力する各ローカル信号と同一周波数の校正用ローカル信号を選択的に出力可能な校正用ローカル信号発生器(43)と、
前記分岐回路で分岐された他方の信号と前記校正用ローカル信号とを混合し、前記分岐回路で分岐された他方の信号を前記中間周波数を中心とする中間周波数帯に変換し、該中間周波数帯に変換した信号をデジタルの信号列に変換して出力する校正用周波数変換部(44)と、
前記所定周波数領域の範囲を周波数掃引される校正用信号が前記変換対象の信号に代わって前記分岐回路に入力されたときに、前記周波数変換部から出力される各帯域の信号と前記校正用周波数変換部の出力信号とを取得し、該取得した信号から前記校正用周波数変換部の周波数特性に対する前記信号分波部と前記周波数変換部とを含む各帯域の信号経路の周波数特性の差を求める周波数特性差算出部(47)と、
前記周波数特性差算出部によって得られた周波数特性差に基づいて、前記各帯域の信号経路の周波数特性を前記校正用周波数変換部の周波数特性に合わせるために必要な補正係数を算出して前記補正係数メモリに記憶する補正係数算出部(35)とを備えている。
また、本発明の請求項2の周波数変換装置は、請求項1記載の周波数変換装置において、
前記ローカル信号発生器が出力する各ローカル信号は、所定の基準信号に位相同期し、且つ該基準信号の整数倍(u〜u)の周波数に設定されており、
前記基準信号に位相同期し、前記各ローカル信号の周波数の公約数の周波数の信号を位相差検出タイミング信号として出力する位相差検出タイミング信号発生器(29)と、
前記補正係数が前記補正係数メモリに記憶された後に、前記各帯域の交差部に等しい周波数の校正用信号が入力された状態で、前記周波数特性補正処理部の出力のうち前記校正用信号の周波数を挟む帯域に対応した出力同士の位相差を、前記位相差検出タイミング信号の周期で検出する位相差検出部(49)と、
前記位相差検出部が検出した帯域交差部における位相差の情報を記憶する位相情報メモリ(55)と、
前記校正用信号に代わって前記変換対象の信号が入力された状態で、前記信号再生部の周波数変換処理後の各帯域の信号の位相を前記位相情報メモリに記憶された位相分シフト補正する位相補正部(53)とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3の周波数変換装置は、請求項2記載の周波数変換装置において、
前記位相差検出タイミング信号に同期したタイミングのうちの所望タイミングを位相補正タイミングとして検出するタイミング検出部(48)を有し、
前記位相補正部は、前記タイミング検出部によって検出された位相補正タイミングに、前記信号再生部の周波数変換処理後の各帯域の信号の位相を、前記位相情報メモリに記憶された位相分シフト補正することを特徴とする。
また、本発明の請求項4の周波数変換装置は、請求項1〜3のいずれかに請求項2記載の周波数変換装置において
前記信号分波部は、
変換対象の信号を複数(M)に分岐し、該分岐された信号を、前記分割した各帯域の信号成分のみをそれぞれ通過させる複数(M)のバンドパスフィルタ(22(1)〜22(M))にそれぞれ入力し、該各バンドパスフィルタから前記各帯域の信号成分を並列に出力させることを特徴とする。
また、本発明の請求項5の周波数変換装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の周波数変換装置において、
前記信号分波部は、
前記分割した各帯域の信号成分のみをそれぞれ通過させる複数(M)のバンドパスフィルタ(22(1)〜22(M))が、その通過帯域が隣接しない同士の組合せで複数(N)のグループに分けられ、
該各グループに属するバンドパスフィルタは、各グループに設けられたサーキュレータ(23(1)〜23(N))の入力ポートから信号伝達方向にみて近い方の第1入出力ポートに並列的に接続され、さらに、該複数(N)のサーキュレータは、一つのサーキュレータの入力ポートから信号伝達方向にみて遠い方の第2入出力ポートと、別のサーキュレータの入力ポートとの間が接続されるように縦列接続されており、その初段のサーキュレータの入力ポートに前記変換対象の信号が与えられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項6の周波数変換装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の周波数変換装置において、
前記信号分波部は、
サーキュレータ(23′)と、該サーキュレータの入力ポートから信号伝達方向にみて近い方の第1入出力ポートに接続され、前記所定周波数領域より狭い通過帯域で且つ前記分割した各帯域の少なくとも一つの帯域の信号成分を抽出するバンドパスフィルタ(22′)とで形成され、前記サーキュレータの入力ポートに入力された信号を、前記バンドパスフィルタにより抽出された信号成分と、前記サーキュレータの前記入力ポートから信号伝達方向にみて遠い方の第2入出力ポートから出力される信号成分とに分ける分波ユニット(24)を有し、
前記分波ユニットを、通過帯域幅が後段に向かうほど狭くなる状態でツリー状に複数段接続し、最終段の各分波ユニットから前記各帯域の信号成分をそれぞれ並列出力するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項7の周波数変換装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の周波数変換装置において、
前記周波数変換部は、
前記信号分波部から出力される前記各帯域の信号と、該各帯域の信号に対応した前記ローカル信号発生器から出力されたローカル信号とをそれぞれ混合し、当該帯域の信号を前記中間周波数を中心とする中間周波数帯にそれぞれ変換する複数の周波数変換器(27(1)〜27(M))と、
前記複数の周波数変換器によってそれぞれ前記中間周波数帯に変換された信号を、共通のサンプリングクロックによってデジタルの信号列に変換してそれぞれ出力する複数(M)のA/D変換器(30(1)〜30(M))とにより構成され、
前記各周波数変換器は、
前記各帯域の信号をそれぞれ複数(K)に同相分岐する入力信号同相分配器(27c)と、
前記ローカル信号を複数(K)に同相分岐するローカル信号同相分配器(27d)と、
前記入力信号同相分配器によって同相分岐された信号と、前記ローカル信号同相分配器によって同相分岐されたローカル信号とをそれぞれ受けて混合する複数(K)のミキサ(27e〜27e)と、
前記複数のミキサの出力を加算合成する合成器(27f)とにより構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項8の周波数変換装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の周波数変換装置において、
前記周波数変換部は、
前記信号分波部から出力される前記各帯域の信号と、該各帯域の信号に対応した前記ローカル信号発生器から出力されたローカル信号とをそれぞれ混合し、当該帯域の信号を前記中間周波数を中心とする中間周波数帯にそれぞれ変換し、該中間周波数帯に変換された信号をデジタルの信号列に変換してそれぞれ出力する複数(M)の周波数変換器(27(1)′〜27(M)′)により構成され、
前記各周波数変換器は、
前記各帯域の信号をそれぞれ複数(K)に同相分岐する入力信号同相分配器(27c)と、
前記ローカル信号を複数(K)に同相分岐するローカル信号同相分配器(27d)と、
前記入力信号同相分配器によって同相分岐された信号と、前記ローカル信号同相分配器によって同相分岐されたローカル信号とをそれぞれ受けて混合する複数(K)のミキサ(27e〜27e)と、
前記複数のミキサの出力を、共通のサンプリングクロックによりデジタルの信号列に変換する複数(K)のA/D変換器(27g〜27g)と、
前記複数のA/D変換器の出力を加算合成する合成器(27f)とにより構成されていることを特徴とする。
このように構成したため、本発明の周波数変換装置は、広帯域な信号が入力された場合であっても、その信号が複数の帯域に分けられてそれぞれ周波数変換処理を受けることになるので、周波数変換器のミキサの飽和による歪の発生が抑制され、高いダイナミックレンジで高S/Nの実時間信号処理が可能となる。
また、帯域制限を受けていない信号に対する周波数変換処理を行う校正用周波数変換部の出力と、各帯域の周波数変換部の出力とから各帯域の周波数特性を算出し、それに基づいて、帯域間の補正処理に必要な係数を算出し、その算出した係数により各帯域の周波数変換部の出力を補正してから合成して元の入力信号を別の周波数領域上で再生させているので、入力信号を各帯域に分波して周波数変換処理をしたことによる誤差を極めて少なくでき、入力信号の特性を変化させない高精度な周波数変換処理が行える。
また、周波数変換部が用いる各ローカル信号の位相差によって生じる帯域交差部の位相誤差を補正することができ、さらに精度の高い周波数変換処理が行える。
また、信号分波部として、サーキュレータとバンドパスフィルタを用いたものでは、帯域が隣接あるいは重複するフィルタ同士の影響を低減し、フィルタの設計が容易になり、周波数可変型のフィルタにも対応しやすくなる。
また、周波数変換部を構成するアナログ型の各周波数変換器として、一つの帯域についての入力信号を同相分岐して複数のミキサに入力して同相のローカル信号で周波数変換処理を行い、その出力を合成する構成のものでは、ミキサへの過大入力がさらに軽減され、それによって高調波歪や相互変調歪がさらに抑制される。また、信号成分については同相加算されるのでミキサの個数倍に増加するのに対し、ミキサによって発生するランダム性のノイズ成分は、ミキサの個数の平方根分しか増加しないので、S/N比が改善される。
また、上記周波数変換器の各ミキサの出力をそれぞれA/D変換器によってデジタル信号列に変換してから加算合成する構成のものでは、上記ミキサへの過大入力の防止、S/N比の改善効果の他に、A/D変換器への過大入力も抑制することができ、さらにダイナミックレンジが広くなる。
本発明の実施形態の構成を示す図 実施形態の動作を説明するための図 実施形態の要部の構成図 実施形態の要部の構成図 実施形態の要部の構成図 実施形態の要部の処理手順を示すフローチャート 実施形態の要部の処理手順を示すフローチャート 実施形態の補正処理を説明するための図 信号分波部の別の構成例を示す図 図9の各バンドパスフィルタの通過帯域を示す図 信号分波部の別の構成例を示す図 図11の各バンドパスフィルタの通過帯域を示す図 信号分波部の別の構成例を示す図 図13の各バンドパスフィルタの通過帯域を示す図 周波数変換部の周波数変換器の別の構成例を示す図 周波数変換部の周波数変換器の別の構成例を示す図 従来装置の構成図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した周波数変換装置20の構成を示している。
この周波数変換装置20は、移動帯通信で用いられるOFDM方式のような数GHzの高周波帯の数10MHzにおよぶ広帯域なアナログ信号を、デジタル信号処理が行えるより低い周波数帯(例えば数100MHz)に変換するためのものであり、アナログの変換対象の入力信号x(t)は、後述するスイッチ41、分岐回路42を介して、信号分波部21に入力される。
信号分波部21は、アナログの変換対象の信号x(t)が存在する所定周波数領域f〜f+fBWを複数Mの帯域に分割し、その分割した各帯域の信号成分を抽出して並列的に出力するものであり、この実施形態では、入力信号x(t)が複数Mに並列分岐されて、複数Mのバンドパスフィルタ22(1)〜22(M)にそれぞれ入力される。
複数Mのバンドパスフィルタ22(1)〜22(M)は、図2の(a)に示すように、変換対象の信号が存在する可能性のある所定周波数領域f〜f+fBW(例えばf=2GHz、fBW=100MHz)を、M個の等しい周波数幅f=fBW/M(例えばM=10の場合、100/10=10MHz)の帯域に分割し、分割した各帯域の信号x(t)〜x(t)をそれぞれ選択的に抽出して、後述の周波数変換部26の複数Mの周波数変換器27(1)〜27(M)にそれぞれ入力させる。
ここで、バンドパスフィルタ22(1)〜22(M)の中心周波数をfc〜fcとすると、上記関係から各バンドパスフィルタ22(1)〜22(M)の通過帯域は、それぞれ、fc±f/2、fc±f/2、…、fc±f/2となる。
一方、周波数変換部26は、信号分波部21から出力される各帯域の信号x(t)〜x(t)と、その各帯域の信号に対応したローカル信号発生器25(1)〜25(M)から出力されたローカル信号L〜Lとをそれぞれ混合し、当該帯域の信号を中間周波数fc〜fcを中心とする中間周波数帯にそれぞれ変換し、それらの中間周波数帯の信号をデジタルの信号列に変換してそれぞれ出力するものである。
ここで、周波数変換部26は、複数の周波数変換器27(1)〜27(M)とA/D変換器30(1)〜30(M)により構成されている。
周波数変換器27(1)〜27(M)には、各バンドパスフィルタ22(1)〜22(M)を通過する信号にそれぞれ対応して設けられたローカル信号発生器25(1)〜25(M)で発生したローカル信号L〜Lがそれぞれ入力される。
ローカル信号発生器25(1)〜25(M)は、周波数frの共通の基準信号Rを用いた位相同期ループ(PLL)回路で構成されており、ローカル信号L〜Lは、各バンドパスフィルタ22(1)〜22(M)の中心周波数fc〜fcに対して、所定の中間周波数f(例えばf=50MHz)だけ差のある周波数fL1〜fLM(fL1=fc+f、fL2=fc+f、…、fLM=fc+f、または、fL1=fc−f、fL2=fc−f、…、fLM=fc−f)に正確に設定されている。なお、中間周波数fは、前記所定周波数領域の下限周波数fより低い周波数である。
各周波数変換器27(1)〜27(M)は、例えば図3のように、ミキサ27aとバンドパスフィルタ27bにより構成されており、各ハンドパスフィルタ22(1)〜22(M)の出力信号x(t)〜x(t)と、そのバンドパスフィルタに対応したローカル信号発生器25(1)〜25(M)から出力されたローカル信号L〜Lとをそれぞれのミキサ27aで混合し、その混合成分から差の周波数成分、即ち、図2の(b)のように、中間周波数fを中心とする中間周波数帯f±f/2の成分をバンドパスフィルタ27bにより抽出して、各信号x(t)〜x(t)を中間周波数帯f±f/2の信号y(t)〜y(t)にそれぞれ変換する。
各周波数変換器27(1)〜27(M)から出力される信号y(t)〜y(t)は、それぞれA/D変換器30(1)〜30(M)に入力され、クロック発生器28から出力された共通のクロック信号Csによってサンプリングされてデジタルの信号列Y(k)〜Y(k)にそれぞれ変換される。このクロック信号Csも、前記した基準信号Rに位相同期した周波数fs(=p・fr)の信号である(pは整数)。
ここで、各信号を数式で表す。各バンドパスフィルタ22(1)〜22(M)の出力信号x(t)〜x(t)を、そのフィルタの中心周波数の信号として次のように表す。ただし、θ〜θは、各信号の初期位相である。
(t)=sin (2πfc・t+θ
(t)=sin (2πfc・t+θ
……
(t)=sin (2πfc・t+θ
また、各ローカル信号L〜Lを次のように表す。ただし、φ〜φは、各ローカル信号の初期位相である。
=sin (2πfL1・t+φ
=sin (2πfL2・t+φ
……
=sin (2πfLM・t+φ
上記各信号x(t)〜x(t)と各ローカル信号L〜Lに対して各周波数変換器27(1)〜27(M)から出力される信号y(t)〜y(t)は、以下のように表される。ただし、αは、周波数変換器27(1)〜27(M)の変換係数で定まる値である。
(t)=α・cos (2πft+θ−φ
(t)=α・cos (2πft+θ−φ
……
(t)=α・cos (2πft+θ−φ
よって各A/D変換器30(1)〜30(M)から出力される信号列Y(k)〜Y(k)は、次のように表される。ただし、ΔtはA/D変換器のサンプリング周期であり、kはサンプリング順を示す数0、1、2、…である。
(k)=α・cos (2πfkΔt+θ−φ
(k)=α・cos (2πfkΔt+θ−φ
……
(k)=α・cos (2πfkΔt+θ−φ
このデジタルの信号列Y(k)〜Y(k)は全て中間周波数fを中心とする幅fの中間周波数帯に変換されているが、これを後述の信号再生部50により、図2の(c)に示すように、元の周波数差の関係を保った状態でデジタル処理が可能な所望周波数帯(f′〜f′+fBW)の信号Xoutへ変換する(例えばf′=150MHz)。
この周波数変換処理は、信号列Y(k)については、f′+(f/2)−fに相当する周波数のシフトを行い、信号列Y(k)については、f′+(3f/2)−fに相当する周波数のシフトを行い、信号列Y(k)については、f′+(5f/2)−fに相当する周波数のシフトを行うことで実現でき、これはデジタル型の直交変調技術で実現できる。またこの処理は精度の高いデジタル演算処理なので、各帯域間の信号に新たな誤差を生じさせない。
ただし、単純に周波数のシフト処理を行った場合、上記各信号列Y(k)〜Y(k)に含まれる初期位相項(θ−φ)、(θ−φ)、…、(θ−φ)がそのまま変換されてしまう。
つまり、元の信号の初期位相の情報θの他にローカル信号の初期位相の情報φが含まれている。各ローカル信号の初期位相の情報φが全て等しい(φ=φ=…=φ)場合には、元の信号の位相関係は保持されるが、位相は周波数に依存するのでローカル信号の周波数を任意に設定した場合にはローカル信号の初期位相を一致させることは困難である。
そこで、ローカル信号の位相差の影響がでないタイミングで帯域間の位相誤差を求める必要がある。そのためにこの実施形態では、全てのローカル信号の周波数fL1〜fLMを前記したように、基準信号Rの整数倍の周波数に同期させ、整数u〜uに対して次の式が成り立つようにしている。
L1=u・fr
L2=u・fr
……
LM=u・fr
したがって、各ローカル信号の位相関係は、整数u〜uの公約数Uに基準信号Rの周波数を乗じた周波数の周期で繰り返されることになる。例えば、基準信号Rの周波数frを1Mzとし、M=10とすると、次のようになる。
L1=1890MHz u=1890
L2=1910MHz u=1910
……
L9=2050MHz u=2050
L10=2070MHz u10=2070
この場合の最大公約数Uは10であるから、10×1MHZの周期0.1μS毎に同一の位相関係が繰り返されることになる。
したがって、基準信号Rに位相同期し、且つ各ローカル信号の周波数の公約数の周波数をもつ位相差検出タイミング信号Hを生成し、各ローカル信号の位相が揃うタイミング、例えば位相差検出タイミング信号Hの立ち上がりタイミング(あるいは立ち下がりタイミング)における各信号列の情報に基づいて、帯域間の位相誤差の情報を検出して記憶し、変換対象の入力信号が入力された状態で、その記憶した情報に基づいて位相補正処理することで、前記したローカル信号の初期位相差や信号経路の差による位相差の影響を受けない状態で、元の信号の周波数変換処理が行える。その処理については後述する。
また、上記のように、入力信号を複数の経路に分けて周波数変換処理する構成の場合、各フィルタ、ミキサ、A/D変換間の周波数特性の違い等により、帯域間の位相および振幅の周波数特性の差が生じる。
この周波数特性の差を補正するために、この実施形態では、周波数特性補正処理部37により、周波数変換部26から出力される各帯域の信号に対して周波数特性差を補正するための処理(デジタルフィルタによるフリタリング処理)を行う。
また、この周波数特性差の補正処理がなされた各帯域の信号Y′を、図4に示す信号再生部50の周波数変換器51〜51に入力し所望帯域へのシフト処理を行い、それを合成器52で加算合成して、所望周波数帯へ変換した信号Xoutを再生する。ただしその周波数シフトされた信号Zに対して周波数変換部26の隣接帯域間に生じる位相誤差分のシフト処理を後述する位相補正部53の各位相シフタ54〜54によって行っている。この位相補正部53の各位相シフタ54〜54は、タイミング検出部48によって検出された位相補正タイミングに位相シフト処理を行う。
タイミング検出部48は、前記した位相差検出タイミング信号Hの立ち上がりと同期したタイミングのうち、所望タイミングを位相補正タイミングとして検出する。
なお、周波数変換器51〜51は、図5に示すデジタル型の直交変調回路で実現できる。即ち、入力信号Y(k)′を移相器51aにより直交成分I、Qに分けてミキサ51b、51cに入力し、変換する帯域にそれぞれ対応した周波数f′で互いに90度の位相差を有するローカル信号La、Lbを入力して乗算処理を行い、その乗算結果から所望帯域の信号(複素信号)をフィルタ51d、51eにより抽出する。
上記補正処理を行うために、実施形態の周波数変換装置20は、前記した位相差検出タイミング信号Hを出力する位相差検出タイミング信号発生器29、補正情報算出部35、補正係数メモリ36および周波数特性補正処理部37を有している。
また、補正に必要な情報を得るために、変換対象の入力信号x(t)の代わりにスイッチ41により校正用信号(無変調キャリア信号とする)Caを入力させ、その入力された校正用信号Caを分岐回路42によって2分岐(同相分岐)して信号分波部21と校正用周波数変換部44に与えている。
校正用周波数変換部44には、校正用ローカル信号発生器43から校正用ローカル信号Lpが入力される。校正用ローカル信号Lpの周波数fpは、複数のローカル信号発生器25(1)〜25(M)が出力する各ローカル信号L〜Lのいずれかと同一であり、それらを選択的に出力できるようになっている。したがって、この校正用ローカル信号発生器43は、ローカル信号発生器25(1)〜25(M)と同一構成のものであってもよいし、ローカル信号発生器25(1)〜25(M)の出力信号をスイッチで選択して出力する構成のものであってもよい。
校正用周波数変換部44は、分岐回路42で分岐された校正用信号Caと、校正用ローカル信号発生器43から出力された校正用ローカル信号Lpとを混合し、校正用信号Caを前記中間周波数を中心とする中間周波数帯に変換し、その中間周波数帯に変換した信号をデジタルの信号列に変換して出力する。
校正用周波数変換部44の構成は周波数変換部26の1帯域分の構成と同等であり、この実施形態では、周波数変換器27(1)〜27(M)と同等の周波数変換器45と、A/D変換器30(1)〜30(M)と同等のA/D変換器45により構成されている。
この校正用周波数変換部44の出力Ypは、周波数変換部26の各出力Y〜Yとともに、周波数特性差算出部47に入力される。
周波数特性差算出部47は、所望周波数領域を周波数掃引される校正用信号Ca(無変調キャリア信号)が入力されたときに、周波数変換部26の出力の各帯域の出力Yiと校正用周波数変換部44の出力Ypを取得して、校正用周波数変換部44の出力の周波数特性を基準とする各帯域の出力の周波数特性差を求める。
そして、この周波数特性差算出部47によって得られた周波数特性差をキャンセルするような周波数特性をもつフィルタの係数を、補正情報算出部35が算出して補正係数メモリ36に記憶する。
周波数特性補正処理部37は、変換対象の入力信号x(t)が入力されたときの周波数変換部26の各出力Y〜Yに対して、補正係数メモリ36に記憶された補正係数に基づく補正処理を行い、各帯域の出力信号が、校正用周波数変換部44を通過したのと同等となるように補正される。
また、位相差検出部49は、補正係数が補正係数メモリ36に記憶された後に、各帯域の交差部に等しい周波数の校正用信号が入力された状態で、周波数特性補正処理部37の出力のうち校正用信号Caの周波数を挟む帯域に対応した出力同士の位相差を、各ローカル信号の周波数の公約数Uの周波数の位相差検出タイミング信号Hの周期で検出して、位相情報メモリ55に記憶する。なお、ここでは位相差検出タイミング信号Hを矩形波とし、その立ち上がりのタイミング(または立ち下がりタイミング)に各ローカル信号の位相が揃い、これを検出タイミングとする。
そして、この位相差検出部49によって検出されて位相情報メモリ55に記憶された帯域交差部における位相差に応じて、信号再生部50の周波数変換処理後の各帯域の信号の位相が位相補正部53によりシフト補正される。
なお、ここでは、校正用信号発生器40とスイッチ41を装置内に設け、その校正用信号の周波数やスイッチの制御を、図示しないタイミング制御部により行う場合について説明するが、周波数変換装置20としては、校正用信号発生器40を外部装置として接続する構成としてもよく、その場合には、スイッチ41を省略して、変換対象の入力信号x(t)を入力する代わりに、外部の校正用信号発生器40から出力された校正用信号Caを入力すればよい。
次に、校正処理について説明する。
広帯域な入力信号をX(ω)、信号分波器21の各帯域の出力周波数特性をHm(ω)(m=1,2,…,M)、各帯域の周波数変換器27とA/D変換器30とを合わせた周波数特性をGm(ω)とする。
このとき、ローカル信号の周波数をωLOm=2πfLOmとすると、各A/D変換器30の出力信号の周波数特性は、以下のようになる。
Ym(ω−ωLOm)》
=Hm(ω)・Gm(ω−ωLOm)・X(ω)》 ……(1)
なお、上記式(1)で、記号》は、周波数ω〜ωm−1の帯域成分であることを示すものである(以下同様)。
各周波数特性Hm(ω)、Gm(ω−ωLOm)が既知であれば、補正処理部37においてイコライザ{H(ω)}−1および{G(ω−ωLOm)}−1により補正することで、以下のように、各帯域の信号X(ω)》を算出することができる。
Ym(ω−ωLOm)》・{H(ω)}−1・{G(ω−ωLOm)}−1
=Hm(ω)・Gm(ω−ωLOm)・X(ω)》
・{H(ω)}−1・{G(ω−ωLOm)}−1
=X(ω)》 ……(2)
最終的に、X(ω)は、各帯域のX(ω)》を全て加算することにより、再生することが可能となる。
以上のように、入力される信号を複数の帯域の信号に分波することで、入力される信号の電力を1/Mに改善することが可能となり、入力レベルにより発生する非線形性歪の発生を抑えることが可能となり、その結果、周波数変換全体の歪にかかわるIP3等の性能が改善することとなる。
次に、位相同期処理について説明する。
周波数変換部26の各ローカル信号の周波数をfLOm、初期位相をφ とすると、各ローカル信号の時刻t における位相θ(t) は、以下のように表すことができる。
θ(t)=2π・fLOm・t+φ ……(3)
このように、各ローカル信号の位相θ(t) は、異なる速度2π・fLOmで変化しているため、各ローカル信号の位相関係を一意に定めるためには、上記式第1項の(2π・fLOm・t)が0となる時刻t0において、位相関係を測定するか、時刻t0から一定時刻tc後に位相関係を測定する必要がある。
そこで、前記したように、各ローカル信号それぞれに同期し、次のように各ローカル信号の周波数の公約数となる周波数fを持つ信号を位相差検出タイミング信号Hとして使用している。
=(1/u)fLOm
各周波数変換器の出力信号の位相は、低域側の周波数成分の場合、各ローカル信号の初期位相φ と入力信号の初期位相ψの差となるから、式(3)は、fを用いて以下のように表すことができる。
θ(t)=ψ+2π・u・f・t+φ ……(4)
ここで、各A/D変換器30より取得したデータの解析を、位相差検出タイミング信号Hの立ち上がり(各ローカル信号の位相が揃ったタイミング)に同期した時刻t0に開始すると仮定とすると、(2π・u・f・t)は0となり、各ローカル信号の位相θ(t) は、毎回の解析開始タイミングにおいて常に一定の値φ となり、解析に依存する位相変化を抑えることができる。
次に周波数特性に関する校正処理について説明する。
校正に必要な処理は、前記各周波数特性H(ω)・Gm(ω−ωLOm)を算出し、補正用のイコライザ{H(ω)}−1・{G(ω−ωLOm)}−1のインパルス応答を算出する処理となる。
この校正処理のために、上記実施形態では、校正用信号を帯域制限しないで校正用周波数変換部44に入力し、ローカル信号のいずれかと同一周波数の校正用ローカル信号Lpにより周波数変換を行う信号処理系を基準用の理想回路と仮定し、その理想回路に対する各帯域の信号の誤差を周波数特性H(ω)・Gm(ω−ωLOm)として算出する方法を採用している。
以下、その手順を図6のフローチャートに基づいて説明する。
始めに、各周波数特性Hm(ω)・Gm(ω−ωLOm)を算出するため、帯域を指定する数iを1に設定して(S1)、校正用ローカル信号の周波数fpをi番目の帯域のローカル信号周波数fLO1と同一の周波数に設定する(S2)。
次に、校正用信号Caの周波数faをi番目の帯域内で掃引しながら、周波数変換部26のi番目の帯域の出力および校正用周波数変換部44の出力を取得する(S3)。
上記処理において取得された周波数変換部26および校正用周波数変換部44からのデータそれぞれについてFFT(高速フーリエ変換)処理を施し、それぞれのFFT処理結果(この結果は複素データ)より、校正用信号Caの各周波数faにおける振幅比、位相比(差)を算出する(S4)。
ここで振幅比は、
|{Yi(2πfa−ωLOi)》}/{Yp(2πfa−ωLOi)》}|
で表される。
また、位相比は、
∠[{Yi(2πfa−ωLOi)》}/{Yp(2πfa−ωLOi)》}]
で表される。
上記処理を全ての帯域について行い、周波数変換部26の全ての帯域の周波数特性比
[Ym(ω−ωLOm)》]/[Yp(ω−ωLOm)》]を算出する(S5、S6)。
[Ym(ω−ωLOm)》]/[Yp(ω−ωLOm)》]
=[Hm(ω)・Gm(ω−ωLOm)]/[Hp(ω)・Gp(ω−ωLOm)]
…………(5)
校正用周波数変換部44の系を理想特性と仮定すると、上式(5)は、以下のようになり、各周波数特性Hm(ω)、Gm(ω−ωLOm)をそれぞれ合わせた特性を算出することができる。
[Ym(ω−ωLOm)》]/[Yp(ω−ωLOm)》]
=Hm(ω)・Gm(ω−ωLOm) ……(6)
そして、上式(6)より、各帯域毎に{Hm(ω)}−1・{Gm(ω−ωLOm)}−1のインパルス応答を算出(補正情報算出部35による)し、そのインパルス応答を満たす補正係数データを補正係数メモリ36に記憶させる(S7)。
次に、図7に示す位相差算出処理に移行する。
始めに、帯域を指定する数iを1に設定し(S11)、例えば図8に示しているように、i番目とi+1番目の帯域の交差する周波数fCA1に校正用信号Caの周波数を信号分波器21の帯域が交差する周波数fCA1に設定する(S12)。
次に、周波数fCA1で交差するi番目とi+1番目の帯域についての周波数特性補正処理部37からの出力を、位相差検出タイミング信号Hの例えば立ち上がりタイミングに取得する(S13)。ここで、周波数特性補正処理部37では、先に算出した補正係数に基づいて周波数特性が補正された結果が出力される。
次に、位相差検出タイミング信号Hの立ち上がりで取得した前記2つの帯域についての出力データの位相差Δφを算出して記憶する(S14)。
上記の処理を、隣接帯域を順次変更して繰り返し行い、全ての隣接帯域間の位相差Δφ〜ΔφM−1を記憶する(S15、S16)。
そして、帯域間の位相差の和、即ち、
0、Δφ、Δφ+Δφ、Δφ+Δφ、…、ΔφM−2+ΔφM−1
を補正用の位相情報として求めて、位相情報メモリ55に記憶し、その記憶した位相情報を位相補正部53の各位相シフタ54〜54に設定させ(S17)、変換対象の信号に対して位相補正処理が可能な状態にする。
以上のようにして求めた補正係数データおよび補正用位相情報を用いて、所望の周波数領域に存在する変換対象の信号x(t)が入力された場合で、周波数特性補正処理部37で各帯域の周波数特性を補正し、さらに、位相差検出タイミング信号Hに同期したタイミングのうち、所望のタイミング(例えば、位相差検出タイミング信号Hの周期の整数倍のタイミング等)に信号再生部50において各帯域間の信号の位相差をシフト補正して加算合成することで、図2の(c)に示しているように、元の入力信号x(t)の各周波数成分がその振幅、位相関係を正確に保持した状態で所望の周波数帯(f′〜f′+fBW)へ変換されたデジタル信号列Xout(k)となる。
なお、周波数特性差補正処理のために必要な補正係数は、一度求めて記憶しておけば装置起動時に毎回取得する必要はないが、各ローカル信号の初期位相に依存する位相差の情報は、装置起動時や各ローカル信号の周波数変更時に毎回行う必要があり、その都度位相情報メモリの内容を更新する。
上記処理では、隣り合う帯域の境界周波数の単一の校正用信号を用いて位相差の情報を得ていたが、固定の周波数差Δfをもち且つ互いの位相関係が既知の2つの校正用信号を同時に入力して、この2信号に対して得られた信号列の位相差を検出し、その位相差が元の2信号の位相差に等しくなるように補正してもよい。
このように、実施形態の周波数変換装置20では、広帯域な信号x(t)が入力された場合であっても、その信号が信号分波部21により複数の帯域に分割されてそれぞれ周波数変換処理を受けることになるので、周波数変換器のミキサの飽和による歪の発生が抑制され、高いダイナミックレンジで且つ高S/Nの実時間信号処理が可能となる。
また、信号分波部21で複数の帯域毎に周波数変換とA/D変換処理を行っていることによる帯域毎の周波数特性差を、周波数特性補正処理部37において補正してから所望帯域への信号再生処理を行っているので、元の信号の振幅・位相情報を正確に再現することができ、デジタル変調信号の再生処理も正確に行うことができる。
さらに、各ローカル信号の位相差および帯域分割によって生じる帯域間の位相誤差を検出し補正処理しているので、さらに精度の高い周波数変換処理が可能となる。
なお、前記実施形態の信号分波部21では、分割された各帯域の幅を等しくすることで、各帯域についての周波数変換後の信号に対するA/D変換処理を等しい周波数領域で行うことができ、その特性合わせが容易となるようにしていたが、分割された各帯域の幅は、必ずしも等しく設定する必要はなく、例えば周波数が高い程、帯域幅を広くすればフィルタの製造が容易となる。
また、前記実施形態の信号分波部21では、アナログの変換対象の信号が存在する所定周波数領域f〜f+fBWを複数Mの帯域に分割し、その分割した各帯域の信号成分を抽出して並列的に出力する構成として、入力信号をM系列に並列分岐してそれぞれの帯域の信号を通過させるM個のバンドパスフィルタ22(1)〜22(M)に入力していたが、信号分波部21の構成としては、上記構成の他に、例えば図9のように、サーキュレータとバンドパスフィルタとの組合せにより構成することもできる。
図9に示す信号分波部21は、M=8の例であり、前記同様のバンドパスフィルタ22(1)〜22(8)と、N個(この場合N=2)のサーキュレータ23(1)、23(2)により構成されている。
ここでバンドパスフィルタ22(1)〜22(8)は、その通過帯域が隣接しない同士の組合せで複数(N=2)のグループに分けられている。
即ち、この例では、通過帯域が低い方から数えて奇数番目のバンドパスフィルタ22(1)、22(3)、22(5)、22(7)の組合せの第1グループと、偶数番目のバンドパスフィルタ22(2)、22(4)、22(6)、22(8)の組合せの第2グループに別れる。図10はグルーブ毎の通過帯域を示すものであり、同じグルーブに属するフィルタの通過帯域はそれぞれ離間している。
サーキュレータ23(1)、23(2)は、所定周波数領域f〜f+fBWの信号を低損失に通過させる特性を有しており、入力ポート(内部に示した矢印の基部に位置するポート)から入力された信号は、その入力ポートから信号伝達方向にみて近い方の第1の入出力ポート(内部に示した矢印の中間部に位置するポート)へ向かって伝搬され出力される。また、この第1の入出力ポートから入力された信号は、入力ポートから信号伝達方向にみて遠い方の第2の入出力ポート(内部に示した矢印の先端部に位置するポート)へ向かって伝搬され出力される。
そして、サーキュレータ23(1)の第1入出力ポートには前記第1グルーブのバンドパスフィルタ22(1)、22(3)、22(5)、22(7)が並列に接続され、サーキュレータ23(2)の第1入出力ポートには前記第2グルーブのバンドパスフィルタ22(2)、22(4)、22(6)、22(8)が並列に接続され、さらに、二つのサーキュレータ23(1)、23(2)は、一つのサーキュレータ23(1)の第2の入出力ポートと、別のサーキュレータ23(2)の入力ポートとの間が接続されるように縦列接続されており、その初段のサーキュレータ23(1)の入力ポートに変換対象の信号x(t)が与えられている。
このようなサーキュレータを介して複数のフィルタを接続する構成の場合、入力信号x(t)は、サーキュレータ23(1)の第1入出力ポートから第1グルーブの各バンドパスフィルタに入力され、信号x(t)のうち、第1グループの各バンドパスフィルタの帯域成分がそれぞれのフィルタを通過する。
一方、信号x(t)のうち、第1グループの各バンドパスフィルタを通過できない周波数成分は、インピーダンス不整合により全反射されてサーキュレータ23(1)の第1入出力ポートに入力される。
したがって、この第1グループの各バンドパスフィルタを通過できない周波数成分は、サーキュレータ23(1)の第2入出力ポートから出力され、次段のサーキュレータ23(2)の入力ポートに入力され、その第2入出力ポートから第2グルーブの各バンドパスフィルタに入力され、それらの各バンドパスフィルタを通過することになる。
なお、最終段のサーキュレータ23(2)の第2入出力ポートはサーキュレータの特性インピーダンスに対応した抵抗Rで終端されており、サーキュレータを通過でき、且つ周波数領域f〜f+fBWに含まれない不要信号成分はこの抵抗Rで終端される。
上記例はN=2の場合であったが、例えばM=16の場合、N=2とすれば、第1グループは、通過帯域を周波数順にみて奇数番目の8個(=M/N)のバンドパスフィルタ22(1)〜22(15)となり、第2グループは、偶数番目の8つのバンドパスフィルタ22(2)〜22(16)となり、これらを前記同様に2段接続した2つのサーキュレータ23(1)、23(2)の第1入出力ポートに並列接続すればよい。
また、例えばM=16の場合、N=4とすれば、第1グループは、通過帯域が隣接しない4つのバンドパスフィルタ22(1)、22(5)、22(9)、22(13)となり、第2グループは、通過帯域が隣接しない4つのバンドパスフィルタ22(2)、22(6)、22(10)、22(14)となり、第3グループは、通過帯域が隣接しない4つのバンドパスフィルタ22(3)、22(7)、22(11)、22(15)となり、第4グループは、通過帯域が隣接しない4つのバンドパスフィルタ22(4)、22(8)、22(12)、22(16)となる。そして、これらの各グループのフィルタを前記同様に4段接続したサーキュレータ23(1)〜23(4)の第1入出力ポートに並列接続すればよい。
上記構成の整数M、Nは任意であり、最小構成単位は、M=N=2の場合であって、二つのバンドパスフィルタ22(1)、22(2)の一方がサーキュレータ23(1)の第1入出力ポートに接続され、他方がサーキュレータ23(2)の第1入出力ポートに接続される構造となる。
このように、互いに通過帯域が隣接しないハンドパスフィルタをサーキュレータにより分離した構造の信号分波部21では、通過帯域が隣接するフィルタ同士の通過帯域の境界部分の特性が互いに影響し合うことによる設計の困難性を排除することができ、しかも、各バンドパスフィルタを周波数可変型にする場合でも容易に設計できる。
サーキュレータとバンドパスフィルタを用いた信号分波部21としては、図11の構成例も可能であり、この図11の構成の場合、通過帯域が重複するフィルタ同士の特性が互いに影響し合うことによる設計の困難性を排除することができる。
この構成例は、サーキュレータ23′と、その第1入出力ポートに接続され、前記所定周波数領域より狭い通過帯域で且つ前記分割した各帯域の少なくとも一つの帯域の信号成分を抽出する一つのバンドパスフィルタ22′とで構成され、サーキュレータ23′の入力ポートに入力された信号を、バンドパスフィルタ22′を通過する信号成分と、そのバンドパスフィルタ22′を通過できずに反射されてサーキュレータ23′の第2入出力ポートから出力される信号成分とに分ける分波ユニット24を、ツリー状に複数段接続するとともに、各分波ユニットの通過帯域を後段に向かうほど狭めていくことにより、最終段の各分波ユニットから前記各帯域の信号成分をそれぞれ並列出力するように構成されている。なお、図11の構成例は前記同様にM=8の例を示している。
初段の分波ユニット24(1)のサーキュレータ23(1)′の入力ポートに入力された信号x(t)は、第1入出力ポートからバンドパスフィルタ22(1)′に入力される。このバンドパスフィルタ22(1)′の通過帯域は、前記所定周波数領域の例えば半分f+(fBW/2)〜f+fBWとなっており、その帯域の周波数成分はこのバンドパスフィルタ22(1)′を通過して後段の分波ユニット24(2)に入力される。またバンドパスフィルタ22(1)′を通過できなかったf〜f+(fBW/2)の周波数成分は、サーキュレータ23(1)′の第2入出力ポートからサーキュレータ23(0)を介して後段の分波ユニット24(3)に入力される。
分波ユニット24(2)は、サーキュレータ23(2)′とバンドパスフィルタ22(2)′により構成され、入力されたf+(fBW/2)〜f+fBWの周波数成分のうちの例えば半分の帯域f+(3fBW/4)〜f+fBWの周波数成分をバンドパスフィルタ22(2)′により抽出して最終段の分波ユニット24(4)に入力し、そのバンドパスフィルタ22(2)′を通過できないf+(fBW/2)〜f+(3fBW/4)の周波数成分を最終段の分波ユニット24(5)に入力する。
一方、分波ユニット24(3)は、サーキュレータ23(3)′とバンドパスフィルタ22(3)′により構成され、入力されたf〜f+(fBW/2)の周波数成分のうちの例えば半分の帯域f+(fBW/4)〜f+(fBW/2)の周波数成分をバンドパスフィルタ22(3)′により抽出して最終段分波ユニット24(6)に入力し、そのバンドパスフィルタ22(3)′を通過できないf〜f+(fBW/4)の周波数成分を最終段の分波ユニット24(7)に入力する。
最終段の分波ユニット24(4)は、入力されたf+(3fBW/4)〜f+fBWの周波数成分のうちの例えば半分の帯域f+(7fBW/8)〜f+fBWの周波数成分をバンドパスフィルタ22(4)′により抽出して出力し、バンドパスフィルタ22(4)′を通過できないf+(3fBW/4)〜f+(7fBW/8)の周波数成分をサーキュレータ23(4)′の第2入出力ポートから出力する。
また、分波ユニット24(5)は、入力されたf+(fBW/2)〜f+(3fBW/4)の周波数成分のうちの例えば半分の帯域f+(5fBW/8)〜f+(3fBW/4)の周波数成分をバンドパスフィルタ22(5)′により抽出して出力し、バンドパスフィルタ22(5)′を通過できないf+(fBW/2)〜f+(5fBW/8)の周波数成分をサーキュレータ23(5)′の第2入出力ポートから出力する。
また、分波ユニット24(6)は、入力されたf+(fBW/4)〜f+(fBW/2)の周波数成分のうちの例えば半分の帯域f+(3fBW/8)〜f+(fBW/2)の周波数成分をバンドパスフィルタ22(6)′により抽出して出力し、バンドパスフィルタ22(6)′を通過できないf+(fBW/4)〜f+(3fBW/8)の周波数成分をサーキュレータ23(6)′の第2入出力ポートから出力する。
さらに、分波ユニット24(7)は、入力されたf〜f+(fBW/4)の周波数成分のうちの例えば半分の帯域f+(fBW/8)〜f+(fBW/4)の周波数成分をバンドパスフィルタ22(7)′により抽出して出力し、バンドパスフィルタ22(7)′を通過できないf〜f+(fBW/8)の周波数成分をサーキュレータ23(7)′の第2入出力ポートから出力する。
なお、サーキュレータ23(0)の第2入出力ポートはサーキュレータの特性インピーダンスに対応した抵抗Rで終端されており、サーキュレータを通過でき、且つ周波数領域f〜f+fBWに含まれない不要信号成分はこの抵抗Rで終端される。
この構成の信号分波部21においては、図12に示すように、前段(図で上段側)の分波ユニットのフィルタ通過帯域の一部に、後段(図で下段側)の分波ユニットのフィルタ通過帯域が重複することになるが、その間にサーキュレータが存在しているので、その帯域が重複するフィルタ間の相互の影響は小さく、それらの設計が容易となる。
なお、上記構成例で例えばM=16に対応させる場合には、図11の最終段の4つの分波ユニットの各出力にそれぞれ分波ユニットを設けて、さらに帯域を細分化すればよい。つまり、必要な帯域数Mに対して(M−1)の分波ユニットを用いることで対応できる。
前記したように、上記のようなサーキュレータを用いた信号分波部ではバンドパスフィルタの通過帯域を可変して、変換対象信号の周波数領域を可変することができるが、この周波数領域の可変は、バンドパスフィルタの数を増加させ、それをスイッチで選択することで実現することもできる。
図13はその一例を示すものであり、変換対象信号の周波数領域を3バンドに可変でき、且つ各バンド内を4つの帯域に分割した場合の構成を示している。
この場合、バンド1を4分割するバンドパスフィルタ22(1,1)〜22(1,4)のうちの帯域が隣接しない同士の組合せ、即ち、バンドパスフィルタ22(1,1)、22(1,3)の組とバンドパスフィルタ22(1,2)、22(1,4)の組に分けている。他のバンドについても同様に分け、各バンドについての一方の組をなすフィルタ群をサーキュレータ23(1)の第1入出力ポートに接続し、他方の組をなすフィルタ群をサーキュレータ23(2)の第1入出力ポートに接続している。そして、スイッチ60により、所望バンド(i)のフィルタの出力x(i,1)〜x(i,4)を選択的に出力する。
図14は、この構成の信号分波部21の第1グルーブと第2グループの通過帯域とスイッチ選択の関係を示す図であり、この場合も、第1グループと第2グループのフィルタは互いに帯域が離間しているので、並列接続されたフィルタ同士の影響は少なく、それによる特性の乱れが僅少であるため、フィルタ設計が容易となる。
また、上記実施形態では、周波数変換部26の周波数変換器27(1)〜27(M)として、図3にミキサ27aとバンドパスフィルタ27bの構成例を示したが、この周波数変換器27としては、図15のような構成例も採用できる(一つの周波数変換器27(i)についてのみを示すが他も同一構成とする)。
この周波数変換器27(i)は、前記各帯域の信号をそれぞれ複数K(この例ではK=4)に同相分岐する入力信号同相分配器27cと、ローカル信号Liを複数Kに同相分岐するローカル信号同相分配器27dと、入力信号同相分配器27cによって同相分岐された信号x(i,1)〜x(i,K)と、ローカル信号同相分配器27dによって同相分岐されたローカル信号L(i,1)〜L(i,K)とをそれぞれ受けて混合する複数Kのミキサ27e〜27eと、これら複数のミキサ27e〜27eの出力を加算合成する合成器27fとにより構成されており、この周波数変換器27(i)の出力yiが対応するA/D変換器30(i)によってデジタル信号列にYiに変換される。
このように、一つの帯域の信号を複数Kのミキサに分配入力することで、個々のミキサへの過大入力を防止することができ、過大入力によって生じる高調波歪や相互変調歪を低減することができる。
また、信号成分については同相で相関があるので、それらを加算合成した場合ミキサの個数K倍の出力が得られるのに対し、ミキサで生じるノイズ成分は非相関であるのでこれを加算合成するとノイズ自体は√K倍しか増加しない。つまりK=4の場合、S/N比は約6dB改善されることになる。
上記した周波数変換部26は、アナログ型の各周波数変換器27の出力をそれぞれA/D変換器30によってデジタル値に変換しているが、図16に示す周波数変換器27(i)′のように、各ミキサ27e〜27eの出力をそれぞれA/D変換器27g〜27gに入力し、共通のクロック信号Csによってデジタル信号列Y(i,1)〜Y(i,K)に変換してから、デジタル型の合成器27h(数値加算器)により加算合成して、デジタル信号列Yiを得ることもできる。この場合、周波数変換部26は、複数の周波数変換器27(1)′〜27(M)′のみで構成され、前記したA/D変換器30(1)〜30(M)は不要となる。
この構成の場合には、ミキサへの過大入力の防止効果やS/N比の改善効果だけでなく各A/D変換器27g〜27gに対する過大入力も防止できる。
なお、周波数変換部26を、図15、図16に示した構成にする場合には、周波数特性の基準となる校正用周波数変換部44も周波数変換部26と同等の構成にする必要がある。
20……周波数変換装置、21……信号分波部、22(1)〜22(M)……バンドパスフィルタ、22(1)′〜22(7)′……バンドパスフィルタ、23(1)、23(2)、23(1)′〜23(7)′……サーキュレータ、25(1)〜25(M)……ローカル信号発生器、26……周波数変換部、27(1)〜27(M)、27(1)′〜27(M)′……周波数変換器、28……クロック信号発生器、29……位相差検出タイミング信号発生器、30(1)〜30(M)……A/D変換器、35……補正情報算出部、36……補正係数メモリ、37……補正処理部、40……校正用信号発生器、41……スイッチ、42……分岐回路、43……校正用ローカル信号発生器、44……校正用周波数変換部、45……周波数変換器、46……A/D変換器、47……周波数特性差算出部、48……タイミング検出部、49……位相差検出部、50……信号再生部、51(1)〜51(M)……周波数変換器、52……合成器、53……位相補正部、54……位相シフタ、55……位相情報メモリ、60……スイッチ

Claims (8)

  1. アナログの変換対象の信号を2分岐する分岐回路(42)と、
    前記変換対象の信号が存在する所定周波数領域(f〜f+fBW)を複数(M)の帯域に分割し、前記分岐回路で分岐された一方の信号から前記分割した各帯域の信号成分を抽出して並列的に出力する信号分波部(21)と、
    前記信号分波部から出力される前記各帯域の信号にそれぞれ対応して設けられ、該各帯域の中心周波数(fc〜fc)に対して所定中間周波数(f)だけ差のある周波数(fc±f、fc±f、…、fc±f)の複数(M)のローカル信号をそれぞれ出力する複数(M)のローカル信号発生器(25(1)〜25(M))と、
    前記信号分波部から出力される前記各帯域の信号と、該各帯域の信号に対応した前記ローカル信号発生器から出力されたローカル信号とをそれぞれ混合し、当該帯域の信号を前記中間周波数を中心とする中間周波数帯にそれぞれ変換し、該中間周波数帯の信号をデジタルの信号列に変換してそれぞれ出力する周波数変換部(26)と、
    前記周波数変換部から出力されるデジタルの信号列の前記各帯域間に生じる周波数特性差を補正するための補正係数を記憶するための補正係数メモリ(36)と、
    前記補正係数メモリに記憶された補正係数にしたがって、前記周波数変換部から出力されるデジタルの信号列の前記各帯域間に生じる周波数特性差を補正する周波数特性補正処理部(37)と、
    前記周波数特性補正処理部によって補正されたデジタルの各信号列に対する周波数変換処理を行い、該周波数変換処理された信号列を合成して、前記所定周波数領域に含まれる信号を、該所定周波数領域と等しい幅の周波数領域(f′〜f′+fBW)のデジタルの信号として再生する信号再生部(50)と、
    前記複数のローカル信号発生器が出力する各ローカル信号と同一周波数の校正用ローカル信号を選択的に出力可能な校正用ローカル信号発生器(43)と、
    前記分岐回路で分岐された他方の信号と前記校正用ローカル信号とを混合し、前記分岐回路で分岐された他方の信号を前記中間周波数を中心とする中間周波数帯に変換し、該中間周波数帯に変換した信号をデジタルの信号列に変換して出力する校正用周波数変換部(44)と、
    前記所定周波数領域の範囲を周波数掃引される校正用信号が前記変換対象の信号に代わって前記分岐回路に入力されたときに、前記周波数変換部から出力される各帯域の信号と前記校正用周波数変換部の出力信号とを取得し、該取得した信号から前記校正用周波数変換部の周波数特性に対する前記信号分波部と前記周波数変換部とを含む各帯域の信号経路の周波数特性の差を求める周波数特性差算出部(47)と、
    前記周波数特性差算出部によって得られた周波数特性差に基づいて、前記各帯域の信号経路の周波数特性を前記校正用周波数変換部の周波数特性に合わせるために必要な補正係数を算出して前記補正係数メモリに記憶する補正係数算出部(35)とを備えた周波数変換装置。
  2. 前記ローカル信号発生器が出力する各ローカル信号は、所定の基準信号に位相同期し、且つ該基準信号の整数倍(u〜u)の周波数に設定されており、
    前記基準信号に位相同期し、前記各ローカル信号の周波数の公約数の周波数の信号を位相差検出タイミング信号として出力する位相差検出タイミング信号発生器(29)と、
    前記補正係数が前記補正係数メモリに記憶された後に、前記各帯域の交差部に等しい周波数の校正用信号が入力された状態で、前記周波数特性補正処理部の出力のうち前記校正用信号の周波数を挟む帯域に対応した出力同士の位相差を、前記位相差検出タイミング信号の周期で検出する位相差検出部(49)と、
    前記位相差検出部が検出した帯域交差部における位相差の情報を記憶する位相情報メモリ(55)と、
    前記校正用信号に代わって前記変換対象の信号が入力された状態で、前記信号再生部の周波数変換処理後の各帯域の信号の位相を前記位相情報メモリに記憶された位相分シフト補正する位相補正部(53)とを備えたことを特徴とする請求項1記載の周波数変換装置。
  3. 前記位相差検出タイミング信号に同期したタイミングのうちの所望タイミングを位相補正タイミングとして検出するタイミング検出部(48)を有し、
    前記位相補正部は、前記タイミング検出部によって検出された位相補正タイミングに、前記信号再生部の周波数変換処理後の各帯域の信号の位相を、前記位相情報メモリに記憶された位相分シフト補正することを特徴とする請求項2記載の周波数変換装置。
  4. 前記信号分波部は、
    変換対象の信号を複数(M)に分岐し、該分岐された信号を、前記分割した各帯域の信号成分のみをそれぞれ通過させる複数(M)のバンドパスフィルタ(22(1)〜22(M))にそれぞれ入力し、該各バンドパスフィルタから前記各帯域の信号成分を並列に出力させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の周波数変換装置。
  5. 前記信号分波部は、
    前記分割した各帯域の信号成分のみをそれぞれ通過させる複数(M)のバンドパスフィルタ(22(1)〜22(M))が、その通過帯域が隣接しない同士の組合せで複数(N)のグループに分けられ、
    該各グループに属するバンドパスフィルタは、各グループに設けられたサーキュレータ(23(1)〜23(N))の入力ポートから信号伝達方向にみて近い方の第1入出力ポートに並列的に接続され、さらに、該複数(N)のサーキュレータは、一つのサーキュレータの入力ポートから信号伝達方向にみて遠い方の第2入出力ポートと、別のサーキュレータの入力ポートとの間が接続されるように縦列接続されており、その初段のサーキュレータの入力ポートに前記変換対象の信号が与えられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の周波数変換装置。
  6. 前記信号分波部は、
    サーキュレータ(23′)と、該サーキュレータの入力ポートから信号伝達方向にみて近い方の第1入出力ポートに接続され、前記所定周波数領域より狭い通過帯域で且つ前記分割した各帯域の少なくとも一つの帯域の信号成分を抽出するバンドパスフィルタ(22′)とで形成され、前記サーキュレータの入力ポートに入力された信号を、前記バンドパスフィルタにより抽出された信号成分と、前記サーキュレータの前記入力ポートから信号伝達方向にみて遠い方の第2入出力ポートから出力される信号成分とに分ける分波ユニット(24)を有し、
    前記分波ユニットを、通過帯域幅が後段に向かうほど狭くなる状態でツリー状に複数段接続し、最終段の各分波ユニットから前記各帯域の信号成分をそれぞれ並列出力するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の周波数変換装置。
  7. 前記周波数変換部は、
    前記信号分波部から出力される前記各帯域の信号と、該各帯域の信号に対応した前記ローカル信号発生器から出力されたローカル信号とをそれぞれ混合し、当該帯域の信号を前記中間周波数を中心とする中間周波数帯にそれぞれ変換する複数の周波数変換器(27(1)〜27(M))と、
    前記複数の周波数変換器によってそれぞれ前記中間周波数帯に変換された信号を、共通のサンプリングクロックによってデジタルの信号列に変換してそれぞれ出力する複数(M)のA/D変換器(30(1)〜30(M))とにより構成され、
    前記各周波数変換器は、
    前記各帯域の信号をそれぞれ複数(K)に同相分岐する入力信号同相分配器(27c)と、
    前記ローカル信号を複数(K)に同相分岐するローカル信号同相分配器(27d)と、
    前記入力信号同相分配器によって同相分岐された信号と、前記ローカル信号同相分配器によって同相分岐されたローカル信号とをそれぞれ受けて混合する複数(K)のミキサ(27e〜27e)と、
    前記複数のミキサの出力を加算合成する合成器(27f)とにより構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の周波数変換装置。
  8. 前記周波数変換部は、
    前記信号分波部から出力される前記各帯域の信号と、該各帯域の信号に対応した前記ローカル信号発生器から出力されたローカル信号とをそれぞれ混合し、当該帯域の信号を前記中間周波数を中心とする中間周波数帯にそれぞれ変換し、該中間周波数帯に変換された信号をデジタルの信号列に変換してそれぞれ出力する複数(M)の周波数変換器(27(1)′〜27(M)′)により構成され、
    前記各周波数変換器は、
    前記各帯域の信号をそれぞれ複数(K)に同相分岐する入力信号同相分配器(27c)と、
    前記ローカル信号を複数(K)に同相分岐するローカル信号同相分配器(27d)と、
    前記入力信号同相分配器によって同相分岐された信号と、前記ローカル信号同相分配器によって同相分岐されたローカル信号とをそれぞれ受けて混合する複数(K)のミキサ(27e〜27e)と、
    前記複数のミキサの出力を、共通のサンプリングクロックによりデジタルの信号列に変換する複数(K)のA/D変換器(27g〜27g)と、
    前記複数のA/D変換器の出力を加算合成する合成器(27h)とにより構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の周波数変換装置。
JP2009082968A 2009-03-30 2009-03-30 周波数変換装置 Expired - Fee Related JP4996644B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009082968A JP4996644B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 周波数変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009082968A JP4996644B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 周波数変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010239265A true JP2010239265A (ja) 2010-10-21
JP4996644B2 JP4996644B2 (ja) 2012-08-08

Family

ID=43093246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009082968A Expired - Fee Related JP4996644B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 周波数変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4996644B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012209667A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Anritsu Corp 周波数変換装置
KR101390107B1 (ko) * 2012-10-31 2014-04-29 재단법인대구경북과학기술원 고속 획득 시간을 지원하는 신호 처리 장치 및 방법

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06204959A (ja) * 1992-10-20 1994-07-22 American Teleph & Telegr Co <Att> 多重搬送波rf通信システム内のピーク平均電力を低減するための方法及び装置
JPH0766739A (ja) * 1993-08-25 1995-03-10 Toshiba Corp 無線通信装置
US5412690A (en) * 1993-03-08 1995-05-02 Motorola, Inc. Method and apparatus for receiving electromagnetic radiation within a frequency band
JPH0846654A (ja) * 1994-07-27 1996-02-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ディジタル復調器
JPH08139691A (ja) * 1994-11-10 1996-05-31 Fujitsu Ten Ltd 周波数分割多重変調方式送信機および受信機
JPH11330841A (ja) * 1998-05-14 1999-11-30 Toshiba Corp アクティブアレイアンテナシステム
JP2001036445A (ja) * 1999-07-23 2001-02-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ofdm信号のダイバーシティ受信装置
JP2001274759A (ja) * 2000-03-24 2001-10-05 Fujitsu Ltd 無線受信機
JP2002101062A (ja) * 2000-09-26 2002-04-05 Yrp Kokino Idotai Tsushin Kenkyusho:Kk マルチキャリア通信システム及び無線受信装置
JP2004363692A (ja) * 2003-06-02 2004-12-24 Sharp Corp 高周波受信装置
JP2005184435A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Hitachi Kokusai Electric Inc 送信キャリア可変多重伝送装置
JP2005229467A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Sony Corp 無線受信装置
US20060056545A1 (en) * 2004-09-13 2006-03-16 Chu Jeffrey C Signal processing system and method having increased bandwidth
WO2006070642A1 (ja) * 2004-12-28 2006-07-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. スペクトラム拡散受信装置

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06204959A (ja) * 1992-10-20 1994-07-22 American Teleph & Telegr Co <Att> 多重搬送波rf通信システム内のピーク平均電力を低減するための方法及び装置
US5412690A (en) * 1993-03-08 1995-05-02 Motorola, Inc. Method and apparatus for receiving electromagnetic radiation within a frequency band
JPH0766739A (ja) * 1993-08-25 1995-03-10 Toshiba Corp 無線通信装置
JPH0846654A (ja) * 1994-07-27 1996-02-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ディジタル復調器
JPH08139691A (ja) * 1994-11-10 1996-05-31 Fujitsu Ten Ltd 周波数分割多重変調方式送信機および受信機
JPH11330841A (ja) * 1998-05-14 1999-11-30 Toshiba Corp アクティブアレイアンテナシステム
JP2001036445A (ja) * 1999-07-23 2001-02-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ofdm信号のダイバーシティ受信装置
JP2001274759A (ja) * 2000-03-24 2001-10-05 Fujitsu Ltd 無線受信機
JP2002101062A (ja) * 2000-09-26 2002-04-05 Yrp Kokino Idotai Tsushin Kenkyusho:Kk マルチキャリア通信システム及び無線受信装置
JP2004363692A (ja) * 2003-06-02 2004-12-24 Sharp Corp 高周波受信装置
JP2005184435A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Hitachi Kokusai Electric Inc 送信キャリア可変多重伝送装置
JP2005229467A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Sony Corp 無線受信装置
US20060056545A1 (en) * 2004-09-13 2006-03-16 Chu Jeffrey C Signal processing system and method having increased bandwidth
WO2006070642A1 (ja) * 2004-12-28 2006-07-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. スペクトラム拡散受信装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012209667A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Anritsu Corp 周波数変換装置
KR101390107B1 (ko) * 2012-10-31 2014-04-29 재단법인대구경북과학기술원 고속 획득 시간을 지원하는 신호 처리 장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4996644B2 (ja) 2012-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5049305B2 (ja) 周波数変換装置
EP1717592B1 (en) Sequential frequency band acquisition apparatus for test and measurement instrument
JP4015750B2 (ja) アクティブアレイアンテナシステム
US8463224B2 (en) Arbitrary multiband overlay mixer apparatus and method for bandwidth multiplication
JP5736545B2 (ja) フェイズドアレーアンテナのブランチ間補正装置及びフェイズドアレーアンテナのブランチ間補正方法
EP1729420A1 (en) Analog-to-digital converter device of improved time interleaving type, and high-speed signal processing system using the device
JP2006523057A (ja) I/q不整合補償スキームを有するトランシーバ
US7061219B2 (en) Independent measurement of complicated transfer functions
US7016426B1 (en) Method for determining the amplitude imbalance at the receiving end and quadrature error in a multi-carrier system
JP4996644B2 (ja) 周波数変換装置
US20200412458A1 (en) Front-end circuit
US20180217189A1 (en) Test and measurement device, method for calibrating a test and measurement device as well as method for analyzing a high bandwidth of a radio frequency signal
JP5486965B2 (ja) 光位相変調評価装置及び光位相変調評価方法
Geng et al. Advanced topics on RF amplitude and phase detection for low-level RF systems
CN1120566C (zh) 用于减小电路产生的失真的控制系统的跳频导频技术
JP3561184B2 (ja) Iqスプリッタ装置
CN108011853A (zh) 混合滤波器组dac延迟和相位偏移的估计和补偿方法
JP3367735B2 (ja) 歪み特性測定用rf装置及び歪み特性測定方法
JP2000055957A (ja) 測定器
US8185328B2 (en) Device, method, and program for measuring signal, and recording medium
JP3549957B2 (ja) 自動周波数制御方法および装置
US9887785B1 (en) Receiver adapted for use in wideband phase spectrum measurements
JP6381494B2 (ja) 受信機および誤差補正方法
JP5303594B2 (ja) 周波数変換装置
JPH10142273A (ja) ネットワークアナライザ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120417

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120511

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4996644

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees