JP5486965B2 - 光位相変調評価装置及び光位相変調評価方法 - Google Patents

光位相変調評価装置及び光位相変調評価方法 Download PDF

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本発明は、光位相変調評価装置及び光位相変調評価方法に関し、特に位相変調された広帯域の信号光を評価するための光位相変調評価装置及び光位相変調評価方法に関する。
光ファイバ伝送システムにおいて一波長あたりの伝送容量を増大するために、デジタルコヒーレント方式などの信号光を位相変調して伝送する技術が提案されている。デジタルコヒーレント方式は、検波後にデジタル信号処理により搬送波の位相を推定することで煩雑な光位相同期ループを用いることなく多値光変調信号を復調する。
一方で、広帯域のアナログ信号をデジタル処理するための装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1の装置は、広帯域のアナログ信号を複数の帯域に分割し、その分割した帯域ごとにアナログ信号をデジタル化する。これにより、デジタル処理が可能なサンプリングレートで広帯域のアナログ信号を処理している。
特開2009−246956号公報
位相変調された信号光の帯域が極めて広い場合、位相変調された信号光の評価を行うためには、高速サンプリングかつ高ダイナミックレンジで位相変調された信号光を解析しなければならない。
特許文献1の装置は、受光器を備えず、また仮に受光器を取り付けた場合であっても位相変調された信号光を適切に受光することはできない。このため、特許文献1の装置は、位相変調された信号光の評価を行うことはできなかった。
そこで、本発明は、位相変調された信号光の帯域が極めて広い場合であっても、位相変調された信号光の評価を行うことができる光位相変調評価装置及び光位相変調評価方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本願発明の光位相変調評価装置及び光位相変調評価方法は、位相変調された被測定信号光の周波数幅を所定数に分割した各周波数帯について、個別に処理することを特徴とする。
具体的には、本願発明の光位相変調評価装置は、位相変調された被測定信号光を所定数に分岐する信号光分岐部(11)と、前記被測定信号光の周波数幅を前記所定数に分割した各周波数帯の中心周波数の周波数を有するローカル光を出力するローカル光発生部(12)と、前記信号光分岐部で分岐された各被測定信号光を前記ローカル光発生部からの各ローカル光で直交検波して、前記各周波数帯のベースバンド光信号を出力する前記所定数の光直交検波部(13−1〜13−M)と、前記光直交検波部の出力する前記各周波数帯のベースバンド光信号を光電変換して前記各周波数帯のベースバンド電気信号を出力する前記所定数の光電変換部(14−1〜14−M)と、前記光電変換部の出力する前記各周波数帯のベースバンド電気信号から、前記周波数幅の周波数帯の前記ベースバンド電気信号を抽出する前記所定数の周波数フィルタ(16−1〜16−M)と、予め定められた基準信号に位相同期した同期信号を出力するサンプリングクロック信号発生部(20)と、前記周波数フィルタの抽出する各ベースバンド電気信号を前記同期信号に従ったタイミングでサンプリングしてデジタル信号に変換して出力する前記所定数のADC(Analog Digital Converter)(18−1〜18−M)と、前記ADCの出力する各デジタル信号を前記ADCの前段に接続されている前記光直交検波部の各周波数帯に関連付けて前記所定数の前記ADCからのデジタル信号を合成する演算処理部(21)と、を備える。
信号光分岐部、所定数の光直交検波部、所定数の光電変換部、所定数の周波数フィルタ及び所定数のADCを備えるため、被測定信号光の周波数幅を所定数に分割した周波数帯ごとに、被測定信号光をベースバンドのデジタル信号に変換することができる。演算処理部が各周波数帯のデジタル信号を各周波数帯に関連付けて合成するため、被測定信号光を評価することができる。したがって、本願発明の光位相変調評価装置は、位相変調された信号光の帯域が極めて広い場合であっても、位相変調された信号光の評価を行うことができる。
本願発明の光位相変調評価装置では、前記ローカル光発生部は、予め定められた周波数の光を出力するローカル光源(22)と、前記ローカル光源からの光を前記所定数に分岐するローカル光分岐部(23)と、前記ローカル光分岐部で分岐された光の周波数を前記各周波数帯の中心周波数にシフトさせるローカル光周波数シフタ(24)と、を備えてもよい。
本発明により、ローカル光発生部は、各周波数帯の中心周波数の周波数を有するローカル光を出力することができる。
本願発明の光位相変調評価装置では、前記ADCからのデジタル信号間に生じる位相誤差を補正する位相補正係数を記憶するメモリ(28)をさらに備え、前記演算処理部は、前記メモリに記憶されている前記位相補正係数を用いて前記ADCからのデジタル信号の位相を補正し、前記所定数のADCからのデジタル信号を合成してもよい。
演算処理部は、各周波数帯のデジタル信号の位相誤差を補正することができる。これにより、演算処理部は、被測定信号光の評価をより正確に行うことができる。
本願発明の光位相変調評価装置では、前記各周波数帯の境界の周波数を有する校正用信号光を発生する校正用信号光発生部(26)と、前記被測定信号光及び前記校正用信号光が入力され、前記被測定信号光及び前記校正用信号光のいずれかを選択的に前記光直交検波部に出力する光スイッチ(27)と、をさらに備え、前記所定数の前記光直交検波部のうちの隣接する周波数帯の前記被測定信号光を直交検波する光直交検波部は、共に、前記隣接する周波数帯の境界の周波数を有する前記校正用信号光を直交検波し、前記校正用信号光のベースバンド光信号を出力し、前記演算処理部は、隣接する周波数帯の前記被測定信号光を直交検波する前記光直交検波部の後段に接続されている前記ADCの出力信号間の位相誤差を算出し、前記位相誤差が減少するように前記位相補正係数を算出してもよい。
校正用信号光発生部及び光スイッチを備えるため、演算処理部は、隣接する周波数帯のデジタル信号に生じる位相誤差を算出することができる。これにより、位相誤差の実測値を用いて各周波数帯のデジタル信号の位相誤差を補正することができる。
本願発明の光位相変調評価装置では、前記光直交検波部は、互いに位相が反転する2つのI信号を出力するとともに、前記I信号と位相が直交しかつ互いに位相が反転する2つのQ信号を出力し、前記光電変換部は、前記2つのI信号をバランスド受光するI信号バランス型受光素子と、前記2つのQ信号をバランスド受光するQ信号バランス型受光素子と、を備えてもよい。
光電変換部がI信号バランス型受光素子及びQ信号バランス型受光素子を備えるため、光電変換部は、被測定信号光の受信感度を向上することができる。
具体的には、本願発明の光位相変調評価方法は、位相変調された被測定信号光を所定数に分岐し、前記被測定信号光の周波数幅を前記所定数に分割した各周波数帯の中心周波数の周波数を有するローカル光で、前記所定数に分岐した各被測定信号光を直交検波してデジタル信号に変換する信号光直交検波手順(S101)と、前記各周波数帯のデジタル信号を、直交検波した周波数帯に関連付けて合成する信号光演算処理手順(S102)と、を順に有する。
信号光直交検波手順を実行することで、被測定信号光の周波数幅を所定数に分割した周波数帯ごとに、被測定信号光をベースバンドのデジタル信号に変換することができる。信号光演算処理手順を実行して各周波数帯のデジタル信号を各周波数帯に関連付けて合成することで、被測定信号光を評価することができる。したがって、本願発明の光位相変調評価方法は、位相変調された信号光の帯域が極めて広い場合であっても、位相変調された信号光の評価を行うことができる。
本願発明の光位相変調評価方法では、前記各周波数帯のデジタル信号の位相を、予め定められた位相補正係数を用いて補正する位相補正手順(S103)を、前記信号光直交検波手順と前記信号光演算処理手順の間にさらに有してもよい。
本発明により、信号光演算処理手順において、各周波数帯のデジタル信号の位相誤差を補正することができる。これにより、被測定信号光の評価をより正確に行うことができる。
本願発明の光位相変調評価方法では、前記各周波数帯の境界の周波数を有する校正用信号光を発生し、前記校正用信号光の周波数を境界に有する隣接する2つの周波数帯で前記校正用信号光を直交検波してデジタル信号に変換し、前記2つの周波数帯のデジタル信号間の位相誤差を算出し、前記位相誤差を減少させる前記位相補正係数を算出する位相補正係数算出手順(S104)を前記信号光直交検波手順の前にさらに有してもよい。
位相補正係数算出手順を実行することで、隣接する周波数帯のデジタル信号に生じる位相誤差を算出することができる。これにより、位相誤差の実測値を用いて各周波数帯のデジタル信号の位相誤差を補正することができる。
本願発明の光位相変調評価方法では、前記信号光直交検波手順において、前記被測定信号光を直交検波して、互いに位相が反転する2つのI信号を出力してバランスド受光するとともに、前記I信号と位相が直交しかつ互いに位相が反転する2つのQ信号を出力してバランスド受光してもよい。
I信号及びQ信号をバランスド受光することで、被測定信号光の受信感度を向上することができる。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明によれば、位相変調された信号光の帯域が極めて広い場合であっても、位相変調された信号光の評価を行うことができる光位相変調評価装置及び光位相変調評価方法を提供することができる。
本実施形態に係る光位相変調評価装置の一例を示す。 被測定信号光のスペクトラムの一例を示す。 本実施形態に係る光位相変調評価方法の一例を示すフローチャートである。 LPF通過後のベースバンド電気信号の一例であり、(a)は第1ブロックのベースバンド電気信号を示し、(b)は第2ブロックのベースバンド電気信号を示し、(c)は第Mブロックのベースバンド電気信号を示す。 デジタル信号処理の説明図であり、各ブロックのベースバンドデジタル信号を示す。 被測定信号光を離散的フーリエ変換して得られる信号光全体の離散スペクトラムを示す。 ローカル光周波数シフタの第1例を示す。 ローカル光周波数シフタの第2例を示す。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
図1に、本実施形態に係る光位相変調評価装置の一例を示す。本実施形態に係る光位相変調評価装置は、位相変調された被測定信号光Sの周波数幅を所定数M(Mは正の整数。)に分割した各周波数帯について、個別に処理することを特徴とする。位相変調は、差動位相偏移変調であってもよいし、差動四相位相偏移変調であってもよいし、これら以外の位相偏移変調であってもよい。
図2に、被測定信号光のスペクトラムの一例を示す。周波数foptから周波数(fopt+fBW)までの被測定信号光Sの場合、本実施形態に係る光位相変調評価装置は、周波数幅fBWをM分割して扱う。例えば、周波数fopt以上周波数(fopt+fw)以下の第1ブロック、周波数(fopt+fw)以上周波数(fopt+2fw)以下の第2ブロック、……周波数{fopt+(M−1)・fw}以上周波数(fopt+M・fw)以下の第Mブロックに分けて扱う。このように複数の周波数帯域に分けて、帯域制限された複数の光信号に対応したI信号、Q信号を検出して、IQ複素データとしたデジタル信号を取得する。そして、デジタル信号列に対するデジタル信号処理により誤差補正を行う。そして、誤差補正された信号列を合成して、所定周波数領域と等しい元の周波数領域のデジタルの信号として再生して信号を解析する。
本実施形態に係る光位相変調評価装置は、信号光分岐部11と、ローカル光発生部12と、M個の光直交検波部13−1〜13−Mと、M個のOE14−1〜14−Mと、M個のLPF16−1〜16−Mと、M個のADC(Analog Digital Converter)18−1〜18−Mと、サンプリングクロック信号発生部20と、演算処理部21と、基準信号発生部29と、校正用信号光発生部26と、を備える。
本実施形態に係る光位相変調評価装置は、本実施形態に係る光位相変調評価方法を実行する。図3は、本実施形態に係る光位相変調評価方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る光位相変調評価方法は、位相補正係数算出手順S104と、信号光直交検波手順S101と、位相補正手順S103と、信号光演算処理手順S102と、を順に有する。
位相補正係数算出手順S104では、校正用信号光発生部26が第1ブロック、第2ブロック、……第Mブロックの各周波数帯の境界の周波数を有する校正用信号光を発生する。そして、信号光分岐部11、ローカル光発生部12、光直交検波部13−1〜13−M、OE14−1〜14−M、LPF16−1〜16−M及びADC18−1〜18−Mは、校正用信号光の周波数を境界に有する隣接する2つの周波数帯で校正用信号光を直交検波してデジタル信号に変換する。そして、演算処理部21が、2つの周波数帯のデジタル信号間の位相誤差を算出し、位相誤差を減少させる位相補正係数を算出してメモリ28に記録する。
校正用信号光の周波数は、例えば、第1ブロックと第2ブロックの境界の周波数(fopt+fw)である。この場合、第1ブロックと第2ブロックのデジタル信号間の位相誤差を算出し、第1ブロックと第2ブロックの位相誤差を減少させる位相補正係数を算出する。第2ブロックと第3ブロック以降も同様に位相補正係数を算出する。
信号光直交検波手順S101では、位相変調された被測定信号光Sの周波数幅を所定数に分割した第1ブロック、第2ブロック、……第Mブロックの各周波数帯の被測定信号光Sを、直交検波し、デジタル信号に変換する。信号光分岐部11、ローカル光発生部12、光直交検波部13−1〜13−M、OE14−1〜14−M、LPF16−1〜16−M及びADC18−1〜18−Mは、信号光直交検波手順S101を実行する。
信号光直交検波手順S101において、光直交検波部13−1〜13−M及びOE14−1〜14−Mは、被測定信号光Sを直交検波して、互いに位相が反転する2つのI信号を出力してバランスド受光するとともに、I信号と位相が直交しかつ互いに位相が反転する2つのQ信号を出力してバランスド受光してもよい。
位相補正手順S103では、演算処理部21は、各周波数帯のデジタル信号の位相を、予め定められた位相補正係数を用いて補正する。予め定められた位相補正係数は、例えば、位相補正係数算出手順S104で算出した位相補正係数である。
信号光演算処理手順S102では、演算処理部21が、各周波数帯のデジタル信号を、直交検波した周波数帯に関連付けて合成する。
図1に示す信号光分岐部11は、位相変調された被測定信号光Sを所定数Mに分岐する。分岐された被測定信号光Sは、各光直交検波部13−1〜13−Mに入力される。
図1に示すローカル光発生部12は、被測定信号光Sの周波数幅を所定数Mに分割した各周波数帯の中心周波数の周波数を有するローカル光を出力する。例えば、第1ブロックの中心周波数が周波数fcであれば、ローカル光発生部12は、周波数fcのローカル光Lを光直交検波部13−1に出力する。第Mブロックの中心周波数が周波数fcであれば、ローカル光発生部12は、周波数fcのローカル光Lを光直交検波部13−Mに出力する。
ローカル光発生部12は、例えば、ローカル光源22と、ローカル光分岐部23と、ローカル光周波数シフタ24と、ローカル光ドライブ周波数発生部25と、を備える。ローカル光源22は、予め定められた周波数fの光を出力する。ローカル光ドライブ周波数発生部25は、ローカル光周波数シフタ24のシフトさせる周波数に等しい周波数の音響波(u・Δf,u・Δf,・・・u・Δf;uは整数)を、基準信号Rに同期した位相で出力する。
ローカル光分岐部23は、ローカル光源22からの光を所定数Mに分岐する。ローカル光周波数シフタ24において、ローカル光分岐部23で分岐された光の周波数fは、各周波数帯の中心周波数fc=f+u・Δf,fc=f+u・Δf,・・・fc=f+u・Δfにシフトされる。ローカル光周波数シフタ24でシフトされた周波数fc〜fcの各ローカル光は、それぞれ光直交検波部13−1〜13−Mに出力される。
図1に示す光直交検波部13−1〜13−Mは、信号光分岐部11で分岐された各被測定信号光Sをローカル光発生部12からの各ローカル光で直交検波して、各周波数帯のベースバンド光信号を出力する。例えば、光直交検波部13−1は、被測定信号光Sを周波数fcのローカル光で直交検波して、第1ブロックの周波数帯のベースバンド光信号を出力する。光直交検波部13−Mは、被測定信号光Sを周波数fcのローカル光で直交検波して、第Mブロックの周波数帯のベースバンド光信号を出力する。
図1に示すOE14−1〜14−Mは、光電変換部としての機能を有する。すなわち、OE14−1〜14−Mは、光直交検波部13−1〜13−Mの出力する各周波数帯のベースバンド光信号を光電変換して各周波数帯のベースバンド電気信号を出力する。例えば、OE14−1は、光直交検波部13−1の出力するベースバンド光信号を光電変換して第1ブロックの周波数帯のベースバンド電気信号を出力する。OE14−Mは、光直交検波部13−Mの出力するベースバンド光信号を光電変換して第Mブロックの周波数帯のベースバンド電気信号を出力する。
ここで、光直交検波部13−1〜13−Mは、90°光ハイブリッドであってもよい。この場合、光直交検波部13−1〜13−Mは、互いに位相が反転する2つのI信号を出力するとともに、I信号と位相が直交しかつ互いに位相が反転する2つのQ信号を出力してもよい。OE14−1〜14−Mは、2つのI信号をバランスド受光するI信号バランス型受光素子と、2つのQ信号をバランスド受光するQ信号バランス型受光素子と、を備える。
例えば、光直交検波部13−1は、I信号Ip、I信号Im、Q信号Qp、Q信号Qmを出力する。I信号Ip及びI信号Imは、互いに位相が反転する。Q信号Qp及びQ信号Qmは、互いに位相が反転する。OE14−1のI信号バランス型受光素子は、I信号Ip及びI信号Imを出力する。OE14−1のQ信号バランス型受光素子は、Q信号Qp及びQ信号Qmをバランスド受光する。
図1に示すLPF16−1〜16−Mは、周波数フィルタとしての機能を有する。すなわち、LPF16−1〜16−Mは、OE14−1〜14−Mの出力する各周波数帯のベースバンド電気信号から、帯域幅fwの周波数帯のベースバンド電気信号を抽出する。例えば、LPF16−1は、OE14−1の出力するベースバンド電気信号から、−fw/2超fw/2未満の周波数を有する帯域幅fwのベースバンド電気信号を抽出する。これにより、LPF16−1は、第1ブロックのベースバンド電気信号を抽出する。LPF16−Mは、OE14−Mの出力するベースバンド電気信号から、−fw/2超fw/2未満の周波数を有する帯域幅fwのベースバンド電気信号を抽出する。これにより、LPF16−Mは、第Mブロックのベースバンド電気信号を抽出する。なお、予め、各ブロックの中心周波数fc,fc,・・・fcの近傍に被測定信号光が存在しないことが明らかな場合には、LPF16−1〜16−Mは、BPF(Band−Pass Filter)であってもよい。
図4は、LPF通過後のベースバンド電気信号の一例であり、(a)は第1ブロックのベースバンド電気信号を示し、(b)は第2ブロックのベースバンド電気信号を示し、(c)は第Mブロックのベースバンド電気信号を示す。
図1に示すADC18−1〜18−Mは、LPF16−1〜16−Mの抽出する各ベースバンド電気信号を同期信号に従ったタイミングでサンプリングしてデジタル信号に変換して出力する。例えば、ADC18−1は、図4(a)に示す第1ブロックのベースバンド電気信号を同期信号に従ったタイミングでサンプリングしてデジタル信号に変換して出力する。ADC18−Mは、図4(c)に示す第Mブロックのベースバンド電気信号を同期信号に従ったタイミングでサンプリングしてデジタル信号に変換して出力する。
図5は、デジタル変換された各ブロックのベースバンドデジタル信号の帯域fw分のスペクトラムを示している。(a)は第1ブロックの離散スペクトラムfo〜fo+(N−1)ΔFを示し、(b)は第2ブロックの離散スペクトラムfo〜fo+(N−1)ΔFを示し、(c)は第Mブロックの離散スペクトラムfo〜fo+(N−1)ΔFを示している。ここで、離散スペクトラムは、ADCのサンプリング周期をΔTとし、得られるベースバンド信号のデータ数(IとQの1つのサンプリングデータで1つの複素データとなる)を、Nsample数分だけまとめて離散的フーリエ変換等の周波数分析を行うことによって得られる周波数スペクトラムである。この離散的フーリエ変換を適用して離散スペクトラムを得るには、Nsample=1/(ΔT・ΔF)、Nsample>Nの関係を満たすようにしなければならない。
図1に示す演算処理部21は、ADC18−1〜18−Mの出力する各デジタル信号をADC18−1〜18−Mの前段に接続されている光直交検波部13−1〜13−Mの各周波数帯に関連付けてADC18−1〜18−Mからのデジタル信号を合成する。例えば、ADC18−1の出力するデジタル信号は第1ブロックの周波数帯に関連付けられ、ADC18−2の出力するデジタル信号は第2ブロックの周波数帯に関連付けられ、ADC18−Mの出力するデジタル信号は第Mブロックの周波数帯に関連付けられる。
図1に示す基準信号発生部29は、予め定められた一定周波数の基準信号Rを発生する。サンプリングクロック信号発生部20は、基準信号発生部29の発生する基準信号Rに位相同期した同期信号を出力する。ADC18−1〜18−Mが同期信号に従ってサンプリングすることで、第1ブロック、第2ブロック、……第Mブロックのサンプリングを共通のタイミングで行うことができる。
図6に示すように、各ブロックの離散スペクトラムを被測定信号光のスペクトラムに関連付ける。例えば、第1ブロックの周波数帯であれば、周波数成分fを周波数foptに関連付け、周波数成分fN+1を周波数(fopt+fw)に関連付ける。周波数成分fから周波数成分fと関連付ける周波数は、第1ブロックの周波数分割数により定まる。例えば、周波数間隔fwをN分割するとΔFとなる場合、周波数成分fは周波数(fopt+ΔF)に関連付けられ、周波数成分fは周波数(fopt+N・ΔF)に関連付けられる。第2ブロック以降の周波数帯についても、第1ブロックと同様に、周波数成分fN+1、……周波数成分fMNを、周波数(fopt+fw)、……周波数(fopt+(M−1)fw+N・fw)と関連付ける。
図1に示す光直交検波部13−1〜13−Mは、ベースバンド光信号の実部のI信号及び虚部のQ信号を個別に出力する。この場合、OE14−1〜14−M、LPF16−1〜16−M及びADC18−1〜18−Mは、I信号及びQ信号を個別に扱う。そして、ADC18−1〜18−Mは、I信号のデジタル信号とQ信号のデジタル信号を個別に出力する。演算処理部21は、I信号のデジタル信号とQ信号のデジタル信号を周波数ごとに合成する。そして、演算処理部21は、デジタル信号の周波数成分を周波数foptから周波数(fopt+fBW)までの被測定信号光Sの周波数に関連付ける。
I信号のデジタル信号とQ信号のデジタル信号から構成される各ブロックのデジタルベースバンド信号は、それぞれ異なった系、例えば第1ブロックは信号光分岐部11の専用回路、光直交検波部13−1、OE14−1、LPF16−1、ADC18−1を通過して得られた値であり、他のブロック(例えば、第2ブロックは、信号光分岐部11の専用回路、光直交検波部13−2、OE14−2、LPF16−2、ADC18−2を通過して得られる。)とは異なる位相特性を持っている。このため、図1に示す演算処理部21は、第iブロック(i=1,2,・・・M)のデジタル信号と第jブロック(j=1,2,・・・M。ただし、i≠jである。)のデジタル信号を正確に合成することはできない。そこで、本実施形態に係る光位相変調評価装置は、メモリ28を備えている。メモリ28は、ADC18−1〜18−Mごとの位相補正係数を記憶する。位相補正係数は、デジタル信号間に生じる位相誤差を補正する係数である。この場合、演算処理部21は、メモリ28に記憶されている位相補正係数を用いてADC18−1〜18−Mからのデジタル信号の位相を補正し、ADC18−1〜18−Mからのデジタル信号を合成する。
本実施形態に係る光位相変調評価装置は、位相補正係数を測定してもよい。例えば、本実施形態に係る光位相変調評価装置は、校正用信号光分岐部33と、校正用信号光発生部26と、光スイッチ27と、をさらに備える。校正用信号光分岐部33は、ローカル光源22からの光を分岐して校正用信号光発生部26に出力する。校正用信号光発生部26は、各周波数帯の境界の周波数を有する校正用信号光を発生する。光スイッチ27は、被測定信号光S及び校正用信号光が入力され、被測定信号光S及び校正用信号光のいずれかを選択的に光直交検波部13−1〜13−Mに出力する。
例えば、校正用信号光発生部26は、第1ブロックと第2ブロックの境界の周波数(fopt+fw)を有する校正用信号光を発生する。光スイッチ27は、校正用信号光を光直交検波部13−1〜13−Mに出力する。光直交検波部13−1〜13−Mのうちの隣接する第1ブロックと第2ブロックの周波数帯の被測定信号光Sを直交検波する光直交検波部13−1及び光直交検波部13−2は、共に、隣接する周波数帯の境界の周波数(fopt+fw)を有する校正用信号光を直交検波し、校正用信号光のベースバンド光信号を出力する。演算処理部21は、光直交検波部13−1の後段に接続されているADC18−1の出力信号と光直交検波部13−2の後段に接続されているADC18−2の出力信号の出力信号間の位相誤差を算出し、位相誤差が減少するように位相補正係数を算出する。
例えば、校正用信号光発生部26は、第(M−1)ブロックと第Mブロックの境界の周波数(fopt+(M−1)・fw)を有する校正用信号光を発生する。光スイッチ27は、校正用信号光を光直交検波部13−1〜13−Mに出力する。光直交検波部13−1〜13−Mのうちの隣接する第(M−1)ブロックと第Mブロックの周波数帯の被測定信号光Sを直交検波する光直交検波部13−(M−1)及び光直交検波部13−Mは、共に、隣接する周波数帯の境界の周波数(fopt+(M−1)・fw)を有する校正用信号光を直交検波し、校正用信号光のベースバンド光信号を出力する。演算処理部21は、光直交検波部13−(M−1)の後段に接続されているADC18−(M−1)の出力信号と光直交検波部13−Mの後段に接続されているADC18−Mの出力信号の出力信号間の位相誤差を算出し、位相誤差が減少するように位相補正係数を算出する。
校正用信号光発生部26は、例えば、校正用信号光ドライブ周波数発生部30と、切り替え器31と、校正用信号光周波数シフタ32と、を備える。ローカル光源22の周波数fが周波数fcと等しい場合、校正用信号光ドライブ周波数発生部30は、周波数fw/2、周波数3fw/2、……周波数(2M−1)・fw/2の音響波を発生する。校正用信号光ドライブ周波数発生部30の各音響波は、それぞれ基準信号Rの整数倍の周波数に同期させた信号である。このため、ローカル光L〜Lに位相同期している。
切り替え器31は、校正用信号光ドライブ周波数発生部30からの音響波のいずれかを選択出力する。校正用信号光周波数シフタ32は、校正用信号光分岐部33からの出力光の周波数fcを、切り替え器31からの周波数だけシフトする。これにより、校正用信号光周波数シフタ32は、周波数(fopt+fw)、周波数(fopt+2fw)、……周波数(fopt+(M−1)・fw)の校正用信号光を生成して出力することができる。
上記のように、各周波数帯の境界の周波数を有する校正用信号光を発生し、各ADC18−1〜18−Mの出力信号間の位相誤差を算出し、位相誤差が減少するように位相補正係数を算出する。これにより、全てのADC18−1〜18−Mからのデジタル信号間に生じる位相誤差を補正する位相補正係数を算出することができる。
なお、各周波数帯のうちの最低周波数帯の中心周波数fcは、ローカル光源22の出力する光の周波数fであってもよい。この場合、ローカル光周波数シフタ24は、周波数fを周波数fcシフトさせるための構成を省略することができる。この場合の構成例を図6及び図7に示す。
図7に、ローカル光周波数シフタの第1例を示す。ローカル光周波数シフタ24は、(M−1)個のAOFS(Acousto−Optic Frequency Shifter)24−2,24−3,……24−Mを備える。ローカル光分岐部23は、分岐した第1の光を可変光ATT(Attenuator)34−1に出力する。可変光ATT34−1は、第1の光の強度を調整し、ローカル光Lとして光直交検波部13−1に出力する。
ローカル光分岐部23は、分岐した第2の光から第Mの光を、対応するAOFSに出力する。例えば、第2の光はAOFS24−2に出力され、第Mの光はAOFS24−Mに出力される。
AOFS24−2には、ローカル光ドライブ周波数発生部25から周波数(fL=fw)の音響波が入力される。AOFS24−2は、ローカル光分岐部23の出力する光の周波数をfwシフトさせ、fc=f+fwの周波数を有する光を可変光ATT34−2に出力する。可変光ATT34−2は、AOFS24−2からの光の強度を調整し、ローカル光Lとして光直交検波部13−2に出力する。
AOFS24−Mには、ローカル光ドライブ周波数発生部25から周波数(fL=(M−1)・fw)の音響波が入力される。AOFS24−Mは、ローカル光分岐部23の出力する光の周波数を(M−1)・fwシフトさせ、fc=f+(M−1)・fwの周波数を有する光を可変光ATT34−Mに出力する。可変光ATT34−Mは、AOFS24−Mからの光の強度を調整し、ローカル光Lとして光直交検波部13−Mに出力する。
図8に、ローカル光周波数シフタの第2例を示す。ローカル光周波数シフタ24では、図7に示すAOFS24−2,24−3,……24−Mが、周波数fwだけシフトするAOFSを多段配置することで、ローカル光分岐部23からの光を各周波数帯の中心周波数fc,fc,……fcにシフトさせる。この構成を採用することで、ローカル光ドライブ周波数発生部25に単一周波数の音響波を発生させればよいため、ローカル光ドライブ周波数発生部25の構成を簡単にすることができる。
図7及び図8において、AOFS24−2,24−3,……24−Mは、LN(Lithium Niobate)変調器であってもよいし、その他の光周波数シフタであってもよい。
信号処理の流れについて説明を加える。
入力信号光の周波数帯域(例えば、周波数fopt以上周波数(fopt+fBW)以下)を、M個の帯域幅fwの帯域に分割して取り出すように、光直交検波して、複数のベースバンド信号を得る。例えば、M=4の場合、ローカル光源22からの光周波数f=fcを、それぞれfwずつ周波数シフトさせて、複数の光周波数fc,fc,fc,fcを発生させる。fBW=8、fw=2GHzの場合、fc=fopt+1GHz、fc=fc+2GHz=fopt+3GHz、fc=fc+4GHz=fopt+5GHz、fc=fc+6GHz=fopt+7GHzである。
分岐した被測定信号光Sと各ローカル光L〜Lを用いて光直交検波部13−1〜13−Mで検波され、OE14−1〜14−Mで光電変換された信号は、カットオフ周波数1GHzのLPF16−1〜16−Mを通過させることによって、帯域制限された、I信号及びQ信号として取り出すことができる。
それぞれADC18−1〜18−Mに入力され、サンプリングクロック信号発生部20から出力された共通の同期信号によってサンプリングされ、デジタル信号列にそれぞれ変換される。
いま、帯域幅fBWの被測定信号光x(t)が周波数間隔ΔFからなるK=N・M個の周波数{f,k=1,2,3,……K}成分からなり、かつ、周波数fで構成される信号成分の振幅及び位相がそれぞれA及びψで表されているとすれば、
Figure 0005486965
で表すことができる。
この信号をM個の周波数帯域に分割すると、1つのブロックあたりN個の周波数成分で構成されるから、第1のブロックの周波数成分を{fopt+(n−1)・ΔF,n=1,2,3,……N}で表し、第2のブロックの周波数成分を{fopt+fw+(n−1)・ΔF,n=1,2,3,……N}で表せば、被測定信号光x(t)は、
Figure 0005486965
で表される。
ここで、x(t)は、M個に分割された信号のm番目のブロックの信号を表し、周波数{fopt+(m−1)fw+(n−1)ΔF}の信号の振幅はBm,nで、位相はφm,nで定められることを示している。
考え方を簡単にするため、m番目のブロックのADC18−mに入力されるn番目の信号の周波数成分をfo+(n−1)ΔFで表し、I信号とQ信号を1番目〜n番目までの一つのまとまった複素信号{y(t),m=1,2,3,……M}として捉え、I信号を実部データ{yI(t),m=1,2,3,……M}、Q信号を虚部データ{yQ(t),m=1,2,3,……M}で表す。
被測定信号光Sが理想的に直交検波されて出力される場合を考える。例えば、M個のブロックごとに周波数(fopt+(m−1)fw+fu)のローカル光とのミキシングにより得られる差の信号を出力し、各ローカル光のタイミングの違いによる位相誤差をηとし、入力RF信号と出力IF信号の振幅及び位相は理想的に出力される。ここで、fuは、任意の周波数であり、例えばfw/2である。この場合、直交検波部13−1〜13−MからADC18−1〜18−Mに入力した場合に得られる信号は、I信号を実部データ、Q信号を虚部データとして得られる複素データとして考えれば、
Figure 0005486965
で表すことができる。
通常は、これに、各ブロックに光直交検波部13−1〜13−MやOE14−1〜14−M、LPF16−1〜16−M及びADC18−1〜18−Mで定まる受信系の位相誤差としてθm,n、振幅誤差を含んだαm,nが加わるため、被測定信号光Sが入力されたときに、ADC18−1〜18−Mから出力される信号y(t)は、
Figure 0005486965
のように表される。
しかし、これら各ブロックで生じる誤差は、ブロックごとに位相誤差補正や振幅誤差補正を行うデジタル信号処理により、簡単に補正可能である。このため、ここでは説明を省略し、誤差補正された値y(t)が得られるとして説明を行う。なお、誤差補正された値y(t)は、理想的に周波数変換された値として考えてもよい。
この結果を図5と関連付けると、fo=−fu、m=1,2,・・・,Mを表している。
AD変換して得られるデジタル信号列y(t)は、全て帯域幅fwの信号に変換されており、このままでは元の帯域幅の信号を再生できない。そこで、各周波数帯域に、元の周波数の関係を保った状態に周波数変換を行った後に各ブロックの信号を合成しなければならない。この周波数変換処理は信号列y(t)について、(fo+fu−fI)に相当する周波数シフトを行うことで実現できる。ここで、fIは、再生されるデジタル信号の動作周波数の必要性によって決定する値であり、例えば元の被測定信号光の帯域幅fBWしか必要としなければ、帯域幅fBWを再現できる最低限の周波数値を設定してデジタル回路の動作速度を抑えて省エネルギー効果を図ったり、或いは元の光周波数にできるだけ近づけたいのであれば、デジタル回路の許す最大限の周波数を設定する等、本発明の利用者が任意に設定する周波数である。
ここで、M回の周波数シフトを実施して元の波形を再生する動作を、1回目、2回目、・・・と回数を重ねていくと、p回目の周波数シフト処理においては、アナログ信号の時刻tに対してT秒だけタイミングがずれることになる。このタイミングで定まるローカル光の位相誤差をξ(T)で表し、周波数シフトして得られる信号をz(t,T)とすれば、
Figure 0005486965
となる。
上式において、ブロックの境界における周波数成分に着目して、第iブロックの信号z(t,T)のN番目の周波数(fo+(N−1)ΔF−fI)における信号成分と、第(i+1)ブロックの信号zi+1(t,T)の1番目の周波数(foi+1−fI)における信号成分を観察すると、分割数Nを無限大、すなわちΔFをゼロに近づけた場合には、
Figure 0005486965
となる。
ブロックの境界では、同じ周波数成分の値が得られなければならない。すなわち、連続した被測定信号光x(t)の周波数成分の振幅、位相情報は、
Figure 0005486965
でなければ、ブロック同士の信号を合成して一つの連続した元の周波数帯域の信号を再生することはできない。
理想的に周波数変換された値の振幅はブロック境界において等しいから、位相情報に着目すると、第iブロック及び第(i+1)ブロックの境界信号の位相は、それぞれ以下で表される。
Figure 0005486965
隣り合った位相の差をΦとして第(i+1)ブロックの位相から第iブロックの位相を減じれば、
Figure 0005486965
が得られる。
ここで、1回目にキャリブレーションデータとしてΦを取得し、2回目以降にその差を減じる補正を施せば、隣り合うチャンネルの位相差をΨで表したとき、
Figure 0005486965
で表される。
ここで、T=T、すなわちデジタルIF信号を得るために行われるデジタルローカルが連続的に動作している場合には、Ψ=0となり、位相回転が補正されて、チャンネル間で連続した信号が得られることになる。
しかし、通常広帯域信号処理においては、デジタル処理系を連続して動作させることはできないため、Tは毎回違ったタイミングになる。このとき、Tの間隔を(T+num/fw)とすれば、Ψ=0となり、位相回転が補正されて、ブロック間で連続した信号が得られることになる。ここで、numは、正の整数である。
すなわち、ローカル光の周波数間隔をfw=fBW/Mとしたとき、時間間隔1/fwの整数倍に同期させてデジタル処理系を動作させることで、元の被測定信号光Sと同じ帯域の信号が再生できることになる。
そこで、ローカル光ドライブ周波数発生部25の出力信号周波数fL〜fLを、それぞれ基準信号Rの整数倍u,……uに同期させた信号とし、この信号でローカル光源22からの周波数fの光を周波数シフトする。
Figure 0005486965
これにより、ローカル光の周波数は、下記で表される。
Figure 0005486965
を加えればよい。
また、デジタル系との同期を得るため、基準信号Rに位相同期した上記の同期の信号を補正タイミングの信号として生成し、その信号の、例えば立ち上がりタイミングにおける各信号列の情報に基づいてローカル光の位相差の情報を求め、それを補正処理することにより、ローカル光の初期位相や信号経路等によって発生する誤差を除去することができる。
被測定信号光Sに代え、補正情報の演算処理に必要な校正用信号光を入力し、サンプリングクロック信号発生部20からの補正タイミングの信号によって各ADC18−1〜18−Mから出力されるデジタル信号に基づいて、光直交検波部13−1〜13−Mから出力されるデジタル信号の位相補正に必要な位相補正係数を演算処理部21で求め、メモリ28に格納する。なお、被測定信号光Sと校正用信号光との入力切替は、光スイッチ27を用いて切り替える。
例えば、校正用信号光発生部26から単一周波数の校正用信号光をスイッチ27に出力する。この状態で、ローカル光周波数シフタ24は、単一周波数のローカル光L〜Lを、光直交検波部13−1〜13−Mに順次切り替えて出力する。そして、光直交検波部13−1〜13−Mで検波する。この場合、ADC18−1〜18−Mから出力されるデジタル信号は理想的には等しいはずである。しかし、実際には、ローカル光L,L,……Lの位相差や信号経路の差異等によって振幅誤差及び位相誤差を生じる。そこで、単一周波数の校正用信号光を各光直交検波部13−1〜13−Mで直交検波したときにADC18−1〜18−Mから出力されるデジタル信号に基づいて、各ブロックの周波数特定値を算出する。
次に、隣接する2つの境界周波数を入力し、補正タイミングの信号に従って2種類の隣り合うローカル光で検波を行い、演算処理部21で各ブロックの位相回転補正量を算出し、前に求めた周波数特性値を考慮して、誤差補正値としてメモリ28に格納する。
演算処理部21では、この誤差補正値に基づいて、被測定信号光Sの入力時にADC18−1〜18−Mから出力されるデジタル信号を補正し、補正された各信号列を加算合成する。これにより、元の被測定信号光x(t)を、その相対的な周波数差を保持したままで、デジタル処理可能な所望の周波数帯域に変換することができる。
このように、広帯域な被測定信号光x(t)が入力された場合でも、その被測定信号光x(t)を複数の帯域の信号x(t)〜x(t)に分割し、それぞれの帯域で光直交検波し、周波数変換した信号をAD変換しているため、元の広い帯域に比較するとサンプリングスピードが遅く、また帯域の狭い回路で、広帯域の変調信号評価が可能となる。
本発明は位相変調された信号光の評価が行えるため、情報通信産業に利用することができる。
11:信号光分岐部
12:ローカル光発生部
13−1、13−2、13−M:光直交検波部
14−1、14−2、14−M:OE
16−1、16−2、16−M:LPF
18−1、18−2、18−M:ADC
20:サンプリングクロック信号発生部
21:演算処理部
22:ローカル光源
23:ローカル光分岐部
24:ローカル光周波数シフタ
24−2、24−3、24−M:ローカル光周波数シフタ
25:ローカル光ドライブ周波数発生部
26:校正用信号光発生部
27:光スイッチ
28:メモリ
29:基準信号発生部
30:校正用信号光ドライブ周波発生部
31:切り替え器
32:校正用信号光周波数シフタ
33:校正用信号光分岐部
34−1、34−2、34−3、34−M:可変光ATT

Claims (9)

  1. 位相変調された被測定信号光を所定数に分岐する信号光分岐部(11)と、
    前記被測定信号光の周波数幅を前記所定数に分割した各周波数帯の中心周波数の周波数を有するローカル光を出力するローカル光発生部(12)と、
    前記信号光分岐部で分岐された各被測定信号光を前記ローカル光発生部からの各ローカル光で直交検波して、前記各周波数帯のベースバンド光信号を出力する前記所定数の光直交検波部(13−1〜13−M)と、
    前記光直交検波部の出力する前記各周波数帯のベースバンド光信号を光電変換して前記各周波数帯のベースバンド電気信号を出力する前記所定数の光電変換部(14−1〜14−M)と、
    前記光電変換部の出力する前記各周波数帯のベースバンド電気信号から、前記周波数幅の周波数帯の前記ベースバンド電気信号を抽出する前記所定数の周波数フィルタ(16−1〜16−M)と、
    予め定められた基準信号に位相同期した同期信号を出力するサンプリングクロック信号発生部(20)と、
    前記周波数フィルタの抽出する各ベースバンド電気信号を前記同期信号に従ったタイミングでサンプリングしてデジタル信号に変換して出力する前記所定数のADC(Analog Digital Converter)(18−1〜18−M)と、
    前記ADCの出力する各デジタル信号を前記ADCの前段に接続されている前記光直交検波部の各周波数帯に関連付けて前記所定数の前記ADCからのデジタル信号を合成する演算処理部(21)と、
    を備える光位相変調評価装置。
  2. 前記ローカル光発生部は、
    予め定められた周波数の光を出力するローカル光源(22)と、
    前記ローカル光源からの光を前記所定数に分岐するローカル光分岐部(23)と、
    前記ローカル光分岐部で分岐された光の周波数を前記各周波数帯の中心周波数にシフトさせるローカル光周波数シフタ(24)と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の光位相変調評価装置。
  3. 前記ADCからのデジタル信号間に生じる位相誤差を補正する位相補正係数を記憶するメモリ(28)をさらに備え、
    前記演算処理部は、前記メモリに記憶されている前記位相補正係数を用いて前記ADCからのデジタル信号の位相を補正し、前記所定数のADCからのデジタル信号を合成する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光位相変調評価装置。
  4. 前記各周波数帯の境界の周波数を有する校正用信号光を発生する校正用信号光発生部(26)と、
    前記被測定信号光及び前記校正用信号光が入力され、前記被測定信号光及び前記校正用信号光のいずれかを選択的に前記光直交検波部に出力する光スイッチ(27)と、をさらに備え、
    前記所定数の前記光直交検波部のうちの隣接する周波数帯の前記被測定信号光を直交検波する光直交検波部は、共に、前記隣接する周波数帯の境界の周波数を有する前記校正用信号光を直交検波し、前記校正用信号光のベースバンド光信号を出力し、
    前記演算処理部は、隣接する周波数帯の前記被測定信号光を直交検波する前記光直交検波部の後段に接続されている前記ADCの出力信号間の位相誤差を算出し、前記位相誤差が減少するように前記位相補正係数を算出する
    ことを特徴とする請求項3に記載の光位相変調評価装置。
  5. 前記光直交検波部は、
    互いに位相が反転する2つのI信号を出力するとともに、
    前記I信号と位相が直交しかつ互いに位相が反転する2つのQ信号を出力し、
    前記光電変換部は、
    前記2つのI信号をバランスド受光するI信号バランス型受光素子と、
    前記2つのQ信号をバランスド受光するQ信号バランス型受光素子と、を備える
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光位相変調評価装置。
  6. 位相変調された被測定信号光を所定数に分岐し、前記被測定信号光の周波数幅を前記所定数に分割した各周波数帯の中心周波数の周波数を有するローカル光で、前記所定数に分岐した各被測定信号光を直交検波してデジタル信号に変換する信号光直交検波手順(S101)と、
    前記各周波数帯のデジタル信号を、直交検波した周波数帯に関連付けて合成する信号光演算処理手順(S102)と、
    を順に有する光位相変調評価方法。
  7. 前記各周波数帯のデジタル信号の位相を、予め定められた位相補正係数を用いて補正する位相補正手順(S103)を、
    前記信号光直交検波手順と前記信号光演算処理手順の間にさらに有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の光位相変調評価方法。
  8. 前記各周波数帯の境界の周波数を有する校正用信号光を発生し、前記校正用信号光の周波数を境界に有する隣接する2つの周波数帯で前記校正用信号光を直交検波してデジタル信号に変換し、前記2つの周波数帯のデジタル信号間の位相誤差を算出し、前記位相誤差を減少させる前記位相補正係数を算出する位相補正係数算出手順(S104)を
    前記信号光直交検波手順の前にさらに有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の光位相変調評価方法。
  9. 前記信号光直交検波手順において、前記被測定信号光を直交検波して、互いに位相が反転する2つのI信号を出力してバランスド受光するとともに、前記I信号と位相が直交しかつ互いに位相が反転する2つのQ信号を出力してバランスド受光する、
    ことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の光位相変調評価方法。
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