JP2010236206A - 柱梁接合部コア、及びこれを用いた柱梁接合部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】厚肉角形鋼管の4つのフランジ(辺)のうちの一方の対向する1対のフランジ2は均一な板厚tpfを持つ平行フランジ、他方の対向する1対のフランジ3は最薄部の板厚ttf(min)なるテーパーフランジであり、当該厚肉角形鋼管の断面形状が、テーパーフランジのテーパー角度をθtf(rad)としたときに、前記テーパーフランジの最薄部の板厚ttf(min)と前記平行フランジの板厚tpfとの関係が、ttf(min)/tpf=e−1.0θtf の式を概ね満たす断面形状であり、かつ、前記ttf(min)が上下に取り付く角形鋼管柱の板厚より厚いノンダイアフラム形式柱梁接合部コア。
【選択図】図1
Description
この種の柱梁接合部コアは、梁に作用する曲げモーメント等の応力を柱に十分に伝達できる剛接合とするために、短尺の角形鋼管に補強としてダイアフラムを溶接固定した構造のものが一般に用いられるが、ダイアフラムを持たない短尺の角形鋼管からなるいわゆるノンダイアフラム形式の柱梁接合部コアを用いる場合もある。
ノンダイアフラム形式の柱梁接合部コアとして角形鋼管を使用する場合、板厚が厚肉である厚肉角形鋼管としなければ、柱梁接合部に要求される剛性(要求剛性)を確保できない。
すなわち、図9(イ)に示すように、板厚の厚い溝形鋼21を対向させフランジ部21aどうしを突き合わせ溶接して厚肉角形鋼管22とする。この厚肉角形鋼管22の四辺は均等であり、かつ、いずれも均一な板厚である。この厚肉角形鋼管22を短尺に切断すれば、柱梁接合部コアとして使用できる。
また、特許文献1は、柱梁接合部コアではなくそれ自体を柱とするものであるが、図9(ロ)に示すように、特に角部の肉厚を大にした特殊断面の2つの溝形鋼31の二丁合わせ溶接をして、肉厚の大なる膨出隅部32aを持つ厚肉角形鋼管32としている。梁からの応力が集中し易い角部の肉厚を大とすることで、梁からの応力を柱に伝達可能な剛性を持つものとなる。
この厚肉角形鋼管42も同じく、柱梁接合部コアではなくそれ自体を柱とするものであるが、角部の肉厚を大にすることで、要求剛性を満たすようにしている。
なお、この厚肉角形鋼管42の各辺のように、内面側に辺の両端から中央に向かって板厚が薄くなるようなテーパーを持つ辺をテーパーフランジと呼ぶ。また、図9(イ)の各辺のように内外面が互いに平行で均一な板厚を持つ辺を平行フランジと呼ぶ。
溶接量が多い場合には、(1)溶接の精度、品質を安定させるのが難しい、(2)溶接周辺部(母材)への影響増加、(3)溶接作業時間の増加、(4)溶接について高い熟練度が必要、(5)溶接に掛かる材料費や人件費などのコスト増加、などの問題がある。
しかし、角部の厚みを大にして中央部の板厚を薄くするこの構成は、四辺が均等厚の厚肉角形鋼管に比べて、必要剛性を得るために要求される断面積が増加してしまう。したがって、せっかく溶接量が減っても鋼材使用量が増えてしまうという問題があった。
その検討のなかで、辺の断面形状として、辺の中央部に向かって薄くなるテーパーフランジに着目したが、上述の通り、テーパーフランジは、平行フランジと比べて、突き合わせ部の板厚が薄くすることができ溶接量を減らすことができるが、一方で、必要剛性を得るために要求される断面積が増加してしまう傾向がある。
そこで、必ずしも全ての辺をテーパーフランジにするのでなく、4辺のうちの一方の対向する2つのフランジをテーパーフランジとし、他方の対向する2つのフランジを平行フランジとする断面形状(この断面を片平行片テーパーフランジ断面と呼ぶ)に着目した。
さらに、最適断面形状を得るためのアプローチの方向として、テーパーフランジの最薄部の板厚ttf(min)と平行フランジの板厚tpfとの比Y(=ttf(min)/tpf)に着目し、かつ、その比Y(=ttf(min)/tpf)とテーパーフランジのテーパー角度θtf(rad)との関係に着目した。
そのような検討のなかで、理論式により、柱梁接合部コアとして同等の性能になる、テーパーフランジ最薄部板厚ttf(min)と平行フランジ板厚tpfとの比Y(=ttf(min)/tpf)とテーパー角度θtf(rad)との関係を、片平行片テーパーフランジ断面の辺寸法Bに対する角部内アールrの比(=r/B)毎に求めたところ、Y(=ttf(min)/tpf)とテーパー角度θtf(rad)との関係がr/Bの値によらず概ね一定であることが分った(図6参照)。
その知見に基づき、Y(=ttf(min)/tpf)とテーパー角度θtf(rad)との関係を示す曲線の近傍に的を絞って有限要素法による剛性解析を行い、テーパー角度θtf(rad)を変えたそれぞれの場合に剛性が合格となる最小のY(=ttf(min)/tpf)を調べた。
その結果、テーパー角度θtf(rad)と剛性が合格となる最小のY(=ttf(min)/tpf)との関係を定めることができ(図7、図8参照)、実験式(数式5参照)を得た。すなわち、要求剛性を満たしつつ、突き合わせ溶接部の板厚が極力薄く溶接量が極力少なく済む条件を示す実験式を得た。これによって、本発明を完成させたものである。
厚肉角形鋼管の4つのフランジ(辺)のうちの一方の対向する1対のフランジは内外面が互いに平行で均一な板厚を持つ平行フランジ、他方の対向する1対のフランジは内面側にフランジ両端からフランジ中央に向かって板厚が薄くなるようなテーパーを持つテーパーフランジであり、
当該厚肉角形鋼管の断面形状が、前記テーパーフランジの外面に対する内面のテーパー角度をθtf(rad)としたときに、前記テーパーフランジの最薄部の板厚ttf(min)と前記平行フランジの板厚tpfとの関係が、
ttf(min)/tpf=e−1.0θtf
の式を概ね満たす断面形状であることを特徴とする。
テーパーフランジの最薄部板厚ttf(min)が
6mm≦ttf(min) mm<16mm
であるときに、その寸法許容が、
ttf(min) mmからttf(min) mm+0.9mm
であることを特徴とする。
テーパーフランジの最薄部板厚ttf(min)が
16mm≦ttf(min) mm<40mm
であるときに、その寸法許容が、
ttf(min) mmからttf(min) mm+1.3mm
であることを特徴とする。
上下階の角形鋼管柱が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の柱梁接合部コアを介して溶接接合されるとともに、この柱梁接合部コアにH形鋼からなる梁が溶接接合されたことを特徴とする。
ttf(min)/tpf=e−1.0θtf
の式を概ね満たす断面形状としたことにより、
溝形鋼の二丁合わせ溶接で柱梁接合部コアを製造する際に、突き合わせ溶接のための溶接量を極力少なすることと、断面積を極力小さくして鋼材使用量を極力減らすこととをバランスよく実現しつつ、柱梁接合部コアとしての要求剛性を満たすことが可能になり、経済性に優れた柱梁接合部コアを得ることが可能になった。
なお、片平行片テーパフランジ断面の平行フランジの板厚tpfを、後述するように両平行フランジ断面(基準断面)のフランジの板厚tfよりも薄くできるので、前記のように断面積を極力小さくできる。
また、テーパーフランジの最薄部板厚ttf(min)が上下に取り付く角形鋼管柱の板厚より厚いので、上下階の角形鋼管柱と溶接接合する際に、良好な溶接接合をすることができる。
図1に本発明の一実施例の柱梁接合部コア1の断面図を示す。辺寸法をB、角部内アールをrで示す。4辺の辺寸法及び4つの角部内アールはそれぞれ等しい。
図示の通り、この柱梁接合部コア1は、厚肉角形鋼管の4つのフランジ(辺)のうちの一方の対向する1対のフランジ2は内外面が互いに平行で均一な板厚tpfを持つ平行フランジ2、他方の対向する1対のフランジ3は内面側にフランジ両端からフランジ中央に向かって板厚が薄くなるようなテーパーを持つテーパーフランジ3である。
この片方の1対のフランジが平行フランジで他の片方の1対のフランジがテーパーフランジである断面を片平行片テーパーフランジ断面と呼ぶ。
前記テーパーフランジ3の外面に対する内面のテーパー角度をθtf(rad)、テーパーフランジ3の中央の最薄部の板厚をttf(min)で示す。
この厚肉角形鋼管(片平行片テーパーフランジ断面)の断面形状は、前記テーパーフランジの最薄部の板厚ttf(min)と前記平行フランジの板厚tpfとの関係が、
ttf(min)/tpf=e−1.0θtf
の式を概ね満たす断面形状である。また、前記ttf(min)は上下に取り付く角形鋼管柱の板厚より厚い。
また、この柱梁接合部コアの材質はJIS G 3136で規定される建築構造用圧延鋼材(SN材)に相当するものである。
(1)柱梁接合部コアのフランジ中央部に面外方向の集中荷重を加えた状態について検討し、要求性能に対して安全側の仮定式を求める。
(2)有限要素法による解析結果と仮定式とを比較し実験式を求める。
図2は、柱梁接合部コアのテーパーフランジに面外方向の荷重をかけた場合の面外変形量を説明する図であり、同図(イ)はテーパーフランジの中央部に集中荷重Pを加えた場合(その時の面外変形量をpδtで示す)、同図(ロ)はテーパーフランジに梁フランジ部分を介して分布荷重を加えた場合(その時の面外変形量をbδtで示す)を示す。
図3は、平行フランジに面外方向の荷重をかけた場合の面外変形量を説明する図であり、同図(イ)は平行フランジの中央部に集中荷重Pを加えた場合(その時の面外変形量をpδpで示す)、同図(ロ)は平行フランジに梁フランジ部分を介して分布荷重を加えた場合(その時の面外変形量をbδpで示す)を示す。
図2、図3の荷重態様において、テーパーフランジの中央部に面外方向の集中荷重を加えた場合の面外変形量pδt(図2(イ))と、テーパーフランジの中央部に梁フランジ部分を介して分布荷重を加えた場合の面外変形量bδt(図2(ロ))との比pδt/bδtは、
平行フランジの中央部に面外方向の集中荷重を加えた場合の面外変形量pδp(図3(イ))と、平行フランジの中央部に梁フランジ部分を介して分布荷重を加えた場合の面外変形量bδp(図3(ロ))との比pδp/bδpよりも大きくなる。
すなわち、下記の数式1が成り立ち、また、数式2が成り立つ。
なお、このことは、通常の材料力学の計算により知られることであり、詳細説明は省略する。
よって、柱梁接合部コアのフランジ中央部に面外方向の集中荷重を加えた状態の関係式は、実際の使用状態である梁を介して分布荷重を加えた状態に対して安全側の評価となる。
図5(イ)は片平行片テーパーフランジ断面についてのもので、その平行フランジに集中荷重Pが加わった時の面外変形量δpf、及びテーパーフランジに集中荷重Pが加わった時の面外変形量δtfなどを示している。
図5(ロ)は両平行フランジ断面についてのもので、そのフランジ(平行フランジ)に集中荷重Pが加わった時の面外変形量δfなどを示している。
片平行片テーパーフランジ断面における平行フランジ及びテーパーフランジの変形部長さは同じであり、Ltで示している。また、両平行フランジ断面の平行フランジの変形部長さをLoで示している。なお、角部の荷重Pによる変形は、角部を挟む両辺側とも同じと考えられるから、前記変形部長さ(Lt、Lo)は角部を除いた長さである。
単位変形量は、各フランジにおける中央部に集中荷重Pを加えた時の当該フランジ中央部における変形量δを変形部長さLの3乗(L3)で割ったものである(無次元化するために3乗で割る)。
すなわち、片平行片テーパーフランジ断面における平行フランジの単位変形量は、平行フランジの中央部に集中荷重Pを加えた時の当該平行フランジ中央部(板厚tpf)における変形量δpfを変形部長さLtの3乗(Lt3)で割ったもの(δpf/Lt3)である。
片平行片テーパーフランジ断面におけるテーパーフランジの単位変形量は、テーパーフランジの中央部に集中荷重Pを加えた時の当該テーパーフランジ中央部(板厚ttf)における変形量δtfを変形部長さLtの3乗(Lt3)で割ったもの(δtf/Lt3)である。
両平行フランジ断面における平行フランジの単位変形量は、平行フランジの中央部に集中荷重Pを加えた時の当該平行フランジ中央部(板厚tf)における変形量δfを変形部長さLoの3乗(Lo3)で割ったもの(δf/Lo3)である。
そして、片平行片テーパーフランジ断面におけるテーパーフランジ、片平行片テーパーフランジ断面における平行フランジ、両平行フランジ断面におけるフランジ(平行フランジ)の各単位変形量が等しいとすることで、すなわち、数式3を満たす板厚を求めることで、それぞれに同じ集中荷重Pが加わった時に生じる応力が等しくなる板厚が得られる。すなわち、数式3を満たす時、最も効率のよい断面となる(要求剛性を満たしつつ断面積が最も小さい断面形状となる)。具体的には、図5において、テーパーフランジのテーパ角度θtfが大きくなると角部が大きくなることで、片平行片テーパフランジ断面のフランジの変形部長さ(Lt)が短くなり、これにより、平行フランジの板厚tpfは、両平行フランジ断面(基準断面)のフランジの板厚tfよりも薄くできる。
= δtf/Lt3 = δpf/Lt3 ・・・(数式3)
この場合、角部内アールrと辺寸法Bとの比(=r/B)をパラメータとして種々変えて求めた(すなわち、図6中に記載したr/B=0.04、0.08、0.12、0.16、0.2)。
その結果、平行フランジの板厚tpfとテーパーフランジの最薄部の板厚ttf(min)との比Y(=ttf(min)/tpf)とテーパー角度θtf(rad)との関係として、図6の関係が得られた。
図6のグラフから、剛性が要求剛性に等しい片平行片テーパーフランジ断面におけるttf(min)/tpfとテーパー角度θtf(rad)との関係がr/Bの値によらず概ね一定であることが分る。この結果より、フランジに対する要求剛性を満足するttf(min)/tpfとθtfの関係を近似式として求めると、仮定式として数式4が得られた。この数式4は、図2(イ)の荷重状態における関係式である。なお、仮定式におけるeは自然対数の底を示す。
すなわち、テーパー角度θtf(rad)を変えて、各テーパー角度がθtf(rad)で比Yがttf(min)/tpfである時の面外変形剛性を求めた。この場合、理論式で求めた図6のグラフの結果を参考にした。すなわち、テーパー角度として図6の算出箇所のテーパー角度θtf(rad)を採用し、ttf(min)/tpfは仮定式(数式4)が示す曲線(ほぼ直線)の近傍に的を絞って、有限要素法により解析した。
有限要素法による解析をした結果を表1に示す。
有限要素法で得られた表1の数値(δpf/δtf)を図6の曲線と合わせて記入したものが図7である。
表1における有限要素法による解析結果(δpf/δtf)が δpf/δtf≦1 であれば、テーパーフランジが要求剛性を満たすことになり、柱梁接合部コアとして要求剛性を満たす合格の断面形状である。図7において、要求剛性を満足する箇所を○、要求剛性を満足しない箇所を×で示している。
数式4の曲線に対して下方側において○となる箇所が存在し、したがって、数式4は安全側の評価であることがわかる。
この有限要素法による解析により、各テーパー角度θtf(rad)に対して剛性が合格となる最小のY(=ttf(min)/tpf)を取り上げて、各テーパー角度θtf(rad)とY(ttf(min)/tpf)の下限値との関係を近似式として求めて、数式5の実験式を得た。この数式5は、図2(ロ)の荷重状態における関係式である。
図8は図7における合格最小値及び実験式(数式5)のみを記載したグラフである。
この数式5で表されるテーパーフランジの形状(テーパー角度θtf(rad)、最薄部板厚ttf(min))を、片平行片テーパーフランジ断面の1対のテーパーフランジにおける、フランジの中央部からフランジ端部までの形状とし、他方の1対のフランジについては、ttf(min)/tpfで定まる均等板厚tpfの平行フランジとする断面形状が本発明の柱梁接合部コアの断面形状となる。
したがって、本発明において2丁合わせ溶接をしようとする溝形鋼は、そのフランジ部が数式5で表されるテーパーフランジの形状(テーパー角度θtf(rad)、最薄部板厚ttf(min))で、そのウエブ部が均等板厚tpfである断面形状である。
本発明の柱梁接合部コアにおけるテーパーフランジの最薄部の板厚が、一般的な柱梁接合部コアに接続する上下の角形鋼管柱の板厚で常識的に最薄と考えられる板厚よりも薄いことは、構造上問題となる可能性を持つことになる。
よって、本発明の柱梁接合部コアにおけるテーパーフランジの最薄部の板厚は、その上下に取り付ける角形鋼管柱の板厚よりも薄くならないものとする。
□B ×B ×t(mm)
□150×150×6〜12 (t/B=0.04 〜 0.08)
□200×200×6〜12 (t/B=0.03 〜 0.06)
□250×250×6〜16 (t/B=0.024 〜 0.064)
□300×300×6〜19 (t/B=0.02 〜 0.063)
□350×350×9〜22 (t/B=0.026 〜 0.063)
となり、
これらの角形鋼管柱の板厚より柱梁接合部コアの板厚が大きくなる例を示すと、tpf≒B/10とした場合、角形鋼管柱が上記□150×150×12のときであれば、テーパー角度θtf(rad)の上限は、図8より、ttf(min)/tpf>0.8となる約0.2rad付近となる。
6mm≦ttf(min)<16mmのとき許容差は、ttf(min)+0.9mm、ttf(min)-0.3mmであり、
16mm≦ttf(min)<40mmのとき許容差は、ttf(min)+1.3mm、ttf(min)-0.7mmである。
したがって、本発明の柱梁接合部コアにおいても板厚の許容差を
6mm≦ttf(min)<16mmのとき許容差は、ttf(min)+0.9mmであり、
16mm≦ttf(min)<40mmのとき許容差は、ttf(min)+1.3mm
とする。
□B ×B ×tf(mm)
□150×150×15 θtf(rad)=0.09 tpf=14.0 ttf=12.8
□200×200×20 θtf(rad)=0.09 tpf=19.0 ttf=17.4
□250×250×25 θtf(rad)=0.09 tpf=24.0 ttf=21.9
□300×300×30 θtf(rad)=0.09 tpf=28.0 ttf=25.6
□350×350×35 θtf(rad)=0.09 tpf=33.0 ttf=30.2
2 平行フランジ
3 テーパーフランジ
B 柱梁接合部コアの辺寸法
r 柱梁接合部コアの角部内アール
tf (基準断面(両平行フランジ断面)の)平行フランジの板厚
tpf (本発明(片平行片テーパーフランジ断面)の)平行フランジの板厚
ttf(min) (本発明(片平行片テーパーフランジ断面)の)テーパーフランジの最薄部板厚
θtf(rad) (テーパーフランジの)テーパー角度
δf (基準断面の)平行フランジの面外変形量
δpf (片平行片テーパーフランジ断面の)平行フランジの面外変形量
δtf (片平行片テーパーフランジ断面の)テーパーフランジの面外変形量
Claims (7)
- ダイアフラムを設けずにH形鋼による梁を直接、角形鋼管柱に接合するノンダイアフラム形式の柱梁接合部に用いる短尺の厚肉角形鋼管からなる柱梁接合部コアであって、
厚肉角形鋼管の4つのフランジ(辺)のうちの一方の対向する1対のフランジは内外面が互いに平行で均一な板厚を持つ平行フランジ、他方の対向する1対のフランジは内面側にフランジ両端からフランジ中央に向かって板厚が薄くなるようなテーパーを持つテーパーフランジであり、
当該厚肉角形鋼管の断面形状が、前記テーパーフランジの外面に対する内面のテーパー角度をθtf(rad)としたときに、前記テーパーフランジの最薄部の板厚ttf(min)と前記平行フランジの板厚tpfとの関係が、
ttf(min)/tpf=e−1.0θtf
の式を概ね満たす断面形状であることを特徴とする柱梁接合部コア。 - 材質がJIS規格の建築構造用圧延鋼材(SN材)に相当するものであることを特徴とする請求項1記載の柱梁接合部コア。
- 前記テーパーフランジの最薄部板厚ttf(min)が
6mm≦ttf(min) mm<16mm
であるときに、その寸法許容が、
ttf(min) mmからttf(min) mm+0.9mm
であることを特徴とする請求項1又は2記載の柱梁接合部コア。 - 前記テーパーフランジの最薄部板厚ttf(min)が
16mm≦ttf(min) mm<40mm
であるときに、その寸法許容が、
ttf(min) mmからttf(min) mm+1.3mm
であることを特徴とする請求項1又は2記載の柱梁接合部コア。 - 前記テーパーフランジの最薄部の板厚ttf(min)が、上下に取り付く角形鋼管柱の板厚より厚いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の柱梁接合部コア。
- 2つの溝形鋼を対向させフランジ部どうしを突き合わせ溶接して構成されたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の柱梁接合部コア。
- 建築物における上下階の角形鋼管柱が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の柱梁接合部コアを介して溶接接合されるとともに、この柱梁接合部コアにH形鋼からなる梁が溶接接合されたことを特徴とする柱梁接合部構造。
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