JP6915749B2 - 溶接組立h形鋼および溶接組立h形鋼の製造方法 - Google Patents

溶接組立h形鋼および溶接組立h形鋼の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶接組立H形鋼(welded steel H-beam)に関し、特に、柱などの圧縮部材用として好適に用いることができる溶接組立H形鋼に関する。
H形鋼は、重量当たりの強度や剛性に優れているため、鉄骨造における骨組部材として広く用いられている。
図1は、H形鋼の代表的な形状を示す模式図である。H形鋼100は、平行に配置された2枚の板(フランジ1)と、フランジ1と直行する1枚の板(ウェブ2)とからなる、断面がH型をした鋼材である。前記断面における高さをウェブ高さH(「断面せい」ともいう)、幅をフランジ幅Bと称する。また、フランジ1の厚さをフランジ厚tf、ウェブ2の厚さをウェブ厚twと称する。なお、「断面」とは、H形鋼の長手方向と垂直な断面を指すものとする。また、図1は模式図であり、図1中の横幅、高さ、奥行き、および板厚の比率は実際とは異なる。
H形鋼は、圧延によって製造されるロールH形鋼(rolled steel H-beam(RH形鋼))と、フランジとウェブとを溶接組立して製造される溶接組立H形鋼(build-up steel H-beam(BH形鋼)ともいう)とに大別することができる。特に、ロールH形鋼は広く用いられており、柱や梁などの用途に応じた様々な断面形状を有するロールH形鋼が提供されている。
例えば、柱用ロールH形鋼としては、日本工業規格JIS G 3192に規定される広幅系列のH形鋼が挙げられる。また、英国規格(British Standard, BS)4−1においても、universal columns(UC)として柱用H形鋼が規格化されている。
梁用ロールH形鋼としては、フランジ幅Bに比べてウェブ高さHが大きい、細長い断面形状を有するH形鋼が用いられる(例えば、特許文献1)。これに対して、柱用ロールH形鋼としては、正方形に近い幅広の断面形状を有するH形鋼が用いられる(例えば、特許文献2)。これは、軸力を受ける部材である柱において、弱軸周りの曲げ剛性を向上させ、必要な軸方向抵抗力を確保するためである。
このように、構造性能上は幅広の断面形状とすることが望ましいものの、実際には、幅広の断面形状を有するロールH形鋼を製造することは困難である。これは、ロールH形鋼の製造においては圧延によってフランジを形成するため、フランジ幅が大きくなると安定して成形を行うことが難しくなるためである。また、構造力学的な観点からは、フランジ幅が広くなるにつれ、弱軸周りの座屈に加え、曲げねじれ座屈のリスクも高まる。そのため、小型断面のH形鋼などの一部の例外を除き、通常の柱用ロールH形鋼においては、フランジ幅Bはウェブ高さH以下とされている。
一方、ロールH形鋼とは異なり、溶接組立H形鋼(BH形鋼)においては製造上の制約がないため、任意のフランジ幅Bとウェブ高さHを有する溶接組立H形鋼を製造することができる。しかし、上述した構造力学上の理由から、溶接組立H形鋼の断面形状についても、ロールH形鋼と類似の形状として設計されている。
また、設計実務においては、ロールH形鋼を用いることを前提として骨組み設計を行い、断面耐力や剛性が足りない箇所に、ロールH形鋼に代えて、該ロールH形鋼と類似形状を有する溶接組立H形鋼を適用するという設計手順が慣習的に用いられている。そして、前記溶接組立H形鋼の板厚やウェブ高さなどの寸法が、設計要件に応じて微調整される。このような設計慣行も、一般的な溶接組立H形鋼の断面形状がロールH形鋼に類似している一因である。
特開2014−109149号公報 特開2000−234383号公報
上述したように、溶接組立H形鋼においては、ロールH形鋼と異なり断面設計の自由度が高いにもかかわらず、フランジ幅Bがウェブ高さH以下であるロールH形鋼と同様の断面形状とされているのが実状である。
参考のため、柱用H形鋼の様々な規格のうち、比較的幅広の断面形状を有するものについて、ウェブ高さHに対するフランジ幅Bの比(B/H)と、フランジ厚tfに対するウェブ厚twの比(tw/tf)との関係を、図2に示す。なお、図2にプロットした規格は、以下のとおりである。
・ASTM A6(ASTM規格)
・JIS G3192(日本工業規格)
・JIS G3353(日本工業規格)
・BS 4-1(British Standards)
・AS/NZS 3679.1(Australian Standards)
・AS/NZS 3679.2(Australian Standards)
その一方で、柱用H形鋼の分野においては、さらに高い座屈耐力を有し、より少ない鋼材料でも高い鉛直支持力を発揮することのできるH形鋼の開発が求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、溶接組立H形鋼の断面設計自由度の高さを活かし、高い座屈耐力を有し、より少ない鋼材料でも高い鉛直支持力を発揮することのできる溶接組立H形鋼を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために検討を行った結果、本発明者等は、以下の知見を得た。
(1)H形鋼のフランジ幅を広くすることにより、ウェブ軸(弱軸)周りの耐座屈性能を向上させることができる。そこで、溶接組立H形鋼の断面設計自由度の高さを活かして、フランジ幅Bがウェブ高さH以上である断面形状(幅広断面)とすることにより、弱軸周りの耐座屈性能を向上させることができる。
(2)従来のH形鋼は、弱軸座屈強度よりも曲げねじれ座屈強度が高くなる断面形状が採用されている。そのため、一般的な設計においては、弱軸座屈を考慮すればよく、曲げねじれ座屈を考慮する必要はない。しかし、上記幅広断面を有するH形鋼においては、条件によっては曲げねじれ座屈強度よりも弱軸座屈強度が高くなる。そのため、単にフランジ幅Bを広げるのみでは、曲げねじれ座屈モードを誘発してしまうという問題がある。曲げねじれ座屈が生じる条件は、設計慣習上一般的ではないだけでなく、設計に非常に複雑な計算が必要となるため望ましくない。
(3)そこで、長手方向長さおよび断面形状が特定の条件を満たすように設計することにより、弱軸座屈強度より曲げねじれ座屈強度を高くすることができる。そしてその結果、曲げねじれ座屈の発生を防止しつつ、フランジ幅を広げることにより弱軸周りの耐座屈強度を向上させることができる。
以下、上記知見を得るに到った検討の一例を示す。
図3は、H形鋼の断面積に対して、該H形鋼の座屈長:8000mmにおける弱軸周りの弾性座屈強度Ncr_wfをプロットしたものである。図3における曲線aは、従来のH形鋼(ASTM A6 W14"x16")の断面形状における弾性座屈強度を示している。また、曲線bは、ウェブ高さHが前記従来のH形鋼と同じであり、フランジ幅Bがウェブ高さHの1.1倍である幅広の断面形状を有するH形鋼における弾性座屈強度を示している。前記幅広の断面形状においては、フランジ厚tfを前記従来のH形鋼と同じとし、ウェブ厚twをフランジ厚tfの1/2とした。
なお、図3に示した前記弱軸周りの弾性座屈強度Ncr_wfは、下記の(A)式を用いて算出した。
Ncr_wf = π2×E×Iy/Lcr2 …(A)
ここで、
E : 鋼材のヤング率
Iy : 弱軸周りの断面2次モーメント
Iy = 2×b3×tf/12 + (h-2tf)×tw3/12
Lcr : 座屈長さ
図3に示した例からも分かるように、フランジ幅Bがウェブ高さH以上である断面形状(幅広断面)とすることにより、弱軸周りの耐座屈性能を向上させることができる。
一方、図4は、H形鋼における座屈長さαと弾性座屈耐力との関係を示すグラフである。ここで、「座屈長さα」は、長手方向長さ:L、ウェブ高さ:H、およびフランジ厚:tfを用いて、L/(H-tf) として定義される。
図4における曲線a1(実線)は従来のH形鋼における弱軸周りの弾性座屈耐力を、曲線a2(破線)は同じ従来のH形鋼における弾性曲げねじれ耐力を、それぞれ示している。このように、従来のH形鋼においては、弱軸座屈耐力よりも曲げねじれ座屈耐力が高くなるように断面形状が設計されている。したがって、従来のH形鋼では弱軸座屈を考慮すればよく、曲げねじれ座屈を考慮する必要はない。
なお、ここで前記従来のH形鋼は、H−500×400×40×70mmの断面形状を有する従来の柱用H形鋼とした。なお、前記断面形状の表記は本技術分野で一般的に用いられているものであり、4つの数字は順番に、ウェブ高さH、フランジ幅B、ウェブ厚tw、およびフランジ厚tfを表す。
一方、図4における曲線b1(実線)および曲線b2(破線)は、前記従来のH形鋼におけるフランジ幅Bを750mmに拡大した、幅広の断面形状を有するH形鋼の弾性座屈耐力を示したものである。曲線b1(実線)は弱軸周りの弾性座屈耐力を、曲線b2(破線)は弾性曲げねじれ耐力を、それぞれ示している。なお、前記幅広の断面形状を有するH形鋼の他の寸法は、上記従来のH形鋼と同様とした。
図4の例からも分かるように、幅広断面を有するH形鋼においては、条件によっては曲げねじれ座屈耐力よりも弱軸座屈耐力が高くなる。そのため、単にフランジ幅Bを広げるのみでは、曲げねじれ座屈モードを誘発してしまうという問題がある。
図4に示した前記弾性座屈耐力は、下記の式を用いて算出した。なお、弱軸周りの弾性座屈強度は、上記2と同じ方法で算出した。
曲げねじれ弾性座屈耐力=A×Fe
Fe = (π2E×Cw/Lcr2 + G×J)×I/(Ix + Iy)
ここで、
A : 断面積
A = 2×B×tf + (H - 2×tf)×tw
Iy:弱軸周りの断面2次モーメント
Iy = 2×b3×tf/12 + (h-2tf)×tw3/12
Ix:強軸周りの断面2次モーメント
Ix = B×(H3 - (H - 2×tf)3)/12 + (H - 2×tf)3×tw/12
E:鋼材のヤング率
G:鋼材のせん断剛性
G = E/(2*(1+ν))
ν:鋼材のポアソン比
Cw:ワーピング定数
Cw = Iy×(H - tf)2/4
J:ねじり定数
J = (2×B×tf3 + (H - tf)×tf3)/3
Lcr:座屈長さ
本発明は前記知見に立脚するものであり、その要旨構成は次のとおりである。
1.溶接組立H形鋼であって、
降伏点強度が325N/mm2以上である鋼材からなり、
長手方向長さ:L、
ウェブ高さ:H、
フランジ幅:B、
フランジ厚:tf、
ウェブ厚:tw、
L/(H-tf) として定義されるα、
B/(H-tf)として定義されるβ、
tf/Bとして定義されるγ、および
tw/tf として定義されるδが、
下記(1)〜(8)式を満足する、溶接組立H形鋼。
H ≧ 400 mm …(1)
B ≧ 400 mm …(2)
H ≦ B …(3)
α ≧ 10 …(4)
B/16 ≦ tf ≦ H/4 …(5)
max[tf/3, H/37]≦ tw ≦ min[tf, tf×δreq(γ=1/16)] …(6)
1.0 ≦ β ≦ 1.6 …(7)
δ ≧ δreq …(8)
ここで、δreqは下記(9)式で定義され、δreq(γ=1/16)はγに1/16を代入したときのδreqの値を指すものとする。
δreq = (2.58β - 1.12) + (17.2β2 - 52.8β + 18.0)×γ…(9)
2.全断面積に対するウェブ断面積の比として定義されるウェブ断面積比が、20%以下である、上記1に記載の溶接組立H形鋼。
3.降伏点強度が385N/mm2以上、かつ炭素当量Ceqが0.43以下である鋼材からなる、上記1または2に記載の溶接組立H形鋼。
4.上記1〜3のいずれか一項に記載の溶接組立H形鋼の製造方法であって、
降伏点強度が325N/mm2以上である鋼材からなるフランジ材およびウェブ材をH型に組み合わせ、
前記フランジ材およびウェブ材を溶接接合して溶接組立H形鋼とする、溶接組立H形鋼の製造方法。
本発明によれば、溶接組立H形鋼において、構造性能上または設計上望ましくないフランジおよびウェブの局部座屈、ならびに曲げねじれ座屈モードの発現を防止しつつ、フランジ幅の拡大により弱軸座屈強度を向上させることができる。したがって、本発明の溶接組立H形鋼は、より少ない鋼材量で、高い鉛直支持力を発揮することができる。また、本発明では、溶接組立上の製作性を阻害することなくフランジ幅の拡大が可能である。さらに、本発明によれば、H形鋼を構成するウェブおよびフランジの板厚を低減しても強度を確保することができる。したがって、本発明によれば、板厚の低減を通じて、溶接組立H形鋼自体の製造における溶接量や、施工時に溶接組立H形鋼同士を接続する溶接継手部分における溶接量を削減することも可能となる。
H形鋼の体表的な形状を示す模式図である。 柱用H形鋼の規格のうち、比較的幅広の断面形状を有するものについての、ウェブ高さHに対するフランジ幅Bの比(B/H)と、フランジ厚tfに対するウェブ厚twの比(tw/tf)との関係を示すグラフである。 H形鋼の断面積と弾性座屈強度との関係を示すグラフである。 H形鋼の座屈長さと弾性座屈耐力との関係を示すグラフである。 弾性座屈耐力と溶接ボリュームの関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態における溶接組立H形鋼の、座屈長さと弾性座屈耐力との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態における溶接組立H形鋼の断面形状を示す模式図である。 本発明の他の実施形態における溶接組立H形鋼の断面形状を示す模式図である。 本発明の一実施形態における溶接組立H形鋼の断面形状と溶接トーチの角度との関係を示す模式図である。 本発明の他の実施形態における溶接組立H形鋼の断面形状と溶接トーチの角度との関係を示す模式図である。
次に、本発明を実施する方法について具体的に説明する。なお、以下の説明は、本発明の好適な実施態様を示すものであり、本発明は以下の説明によって何ら限定されるものではない。
[溶接組立H形鋼]
本発明の溶接組立H形鋼は、長手方向長さLと断面形状とが、上述した(1)〜(8)式を満足する溶接組立H形鋼である。以下、その限定理由について説明する。
上述したように、弾性曲げねじれ耐力は、座屈長さを大きくするに従ってA×G×J/(Ix+Iy)という一定値に収束する傾向を有している。これに対して、弱軸座屈耐力は座屈長さの2乗に反比例する形で、座屈長さを大きくするにしたがって減少する。そのため、図4に示したように、幅広の断面形状を有するH形鋼では、ある特定のしきい値よりも座屈長さが短い領域(短柱領域)では、弱軸座屈よりも曲げねじれ座屈が起こりやすくなる。反対に、前記しきい値よりも座屈長さが長い領域(長柱領域)では、曲げねじれ座屈よりも弱軸座屈が起こりやすくなる。
そこで、上記の知見を踏まえ、フランジ幅を拡大することによって弱軸座屈強度を向上させることができ、かつ、設計上望ましくない曲げねじれ座屈が発生しない条件を導き出した。具体的な導出方法を以下に説明する。
まず、弱軸周りの座屈強度Ncr_wfおよび曲げねじれ座屈強度Ncr_ftは、それぞれ以下の式で表される。
Figure 0006915749
したがって、Ncr_wfに対するNcr_ftの比Rは、次のように表すことができる。曲げねじれ座屈を回避するためには、Rが1.0より大きい必要がある。
Figure 0006915749
なお、先に述べたようにJはねじり定数、Cwはワーピング定数、Gは鋼材のせん断剛性であり、それぞれ以下の式で表される。
Figure 0006915749
よって、Ncr_wfに対するNcr_ftの比は次のように整理することができる。
Figure 0006915749
ここで、対象とするH形鋼の断面寸法の範囲は以下のとおりとする。
H ≧ 400 mm
B ≧ 400 mm
H ≦ B
1.0 ≦ β ≦ 1.6
B/16 ≦ tf ≦ H/4
Max[tf/3, H/37] ≦ tw ≦ min[tf, tf×δreq(γ=1/16)]
ここで、δreqは下記の式で定義され、δreq(γ=1/16)はγに1/16を代入したときのδreqの値を指すものとする。
δreq = (2.58β - 1.12) + (17.2β2 - 52.8β + 18.0)×γ
また、前記H形鋼は、降伏点強度が325N/mm2以上である鋼材からなるものとする。
なお、ここで「max」は、後に続くブラケット内に列挙した値のうち、最大値を指す数学記号である。したがって、言い換えると、twは以下の2つの式の両者を満たす。
tf/3 ≦ tw
H/37 ≦ tw
また、ここで「min」は、後に続くブラケット内に列挙した値のうち、最小値を指す数学記号である。したがって、言い換えると、twは以下の2つの式の両者を満たす。
tw ≦ tf
tw ≦ tf ×δreq(γ=1/16)
Aは溶接組立H形鋼の断面積であり、次の式で表される。
Figure 0006915749
Iyは弱軸周りの断面2次モーメントであり、下記の式で表される。
Figure 0006915749
そして、Iyは次の式で近似することができる。下記近似における誤差は、上述した断面寸法の範囲において−0.4%から0.0%の範囲に留まる。
Figure 0006915749
Ixは強軸周りの断面2次モーメントであり、下記の式で表される。
Figure 0006915749
そして、Ixは次の式で近似することができる。下記近似における誤差は、上述した断面寸法の範囲において−2.0%から+2.0%の範囲に留まる。
Figure 0006915749
したがって、Ncr_wfに対するNcr_ftの比Rを、下記のように定義されるα、β、δおよびγを変数として無次元化すると、次のように表すことができる。このRの値が1.0より大きければ、曲げねじれ座屈を回避することができる。
Figure 0006915749
α=L/(H-tf)
β=b/(H-tf)
γ=tf/B
δ=tw/tf
次に、δ、β、γを変数とした回帰分析を行って、Rが1.0超となる条件を導出した。なお、αの関数として表されるRは、αが最小の際に下限値をとる。そこで、前記回帰分析においては、αの下限値を10とした。前記αの下限値は、非住居系の建築構造物における柱部材の最小長さに基づいて決定した。すなわち、αが10のとき、ウェブ高さHが最小値400 mmかつフランジ厚tfは無視できるものとすると、H形鋼の長手方向長さLは4mとなる。このLの値は、非住居系の建築構造物の階高、すなわち柱部材としての最小長さとに相当する。
また、ウェブ高さLおよびフランジ幅Bは、上述した公知の柱用H形鋼の規格を踏まえ、いずれも400 mm以上とした。
回帰分析に際しては、断面2次モーメントIxおよびIyの評価に近似式を用いていることから、評価誤差を考慮して、必要条件をR≧1.02とした。ちなみに、上述したように、前記近似式の評価誤差は、Ixが最も大きく、±2.0%に分布している。前記必要条件は、前記誤差の最大幅を考慮したものである。
前記の回帰分析によって導出された条件は次の式の通りである。曲げねじれ座屈を回避するためには、下記の式、すなわち(8)式の条件を満たす必要がある。
δ≧δreq
次に、本発明の溶接組立H形鋼の断面形状を規定する他の条件について説明する。
まず、フランジ幅については、既に上述したように、軸力を受ける部材である柱において、弱軸周りの曲げ剛性を向上させ、必要な軸方向抵抗力を確保するためには幅広の断面形状とすることが望ましい。そのため、フランジ幅Bはウェブ高さH以上とする。
一方、フランジ幅Bを過度に大きくすると、曲げねじれ座屈のリスクが高まることに加えて、フランジの局部的な座屈も発生しやすくなる。そこで、圧縮軸力への適正な抵抗能力の確保とともに、曲げねじれ座屈抑制を可能とするよう、フランジ幅B、ウェブ高さH、フランジ厚tf、ウェブ厚twについて、以下の条件を設定した。
まず、圧縮軸力への適正な抵抗能力確保の条件について説明する。建築基準法では、降伏点強度が325N/mm2以上の鋼材について、局部座屈に対して十分な塑性変形が可能な指標として、フランジ厚(tf)に対するフランジ出寸法(B/2)の比を8以下とすることが規定されている。したがって、フランジ厚の条件を規定する(5)式においては、tfをB/16以上とした。
同様に、建築基準法では、降伏点強度が325N/mm2以上の鋼材について、局部座屈に対して十分な塑性変形が可能な指標として、ウェブ厚(tw)に対するウェブ高さ(H)の比を37以下とすることが規定されている。したがって、ウェブ厚の条件を規定する(6)式においては、twをH/37以上とした。
一方、曲げねじれ座屈抑制のための条件は、上記(9)式で定義される、曲げねじれ座屈を回避するために必要な板厚比δ(=tw/tf)を用いて、以下のようにして導かれる。
まず、上述したように、曲げねじれ座屈を回避するためにはδがδreq以上である必要がある。一方、上記(5)式で規定されるようにフランジ厚tfはB/16以上であるから、tf/Bとして定義されるγは1/16以上となる。したがって、δの上限は、上記δreqに前記γの下限値である1/16を代入した値であるδreq(γ=1/16)となる。
したがって、δがδreq以上、かつδreq(γ=1/16)以下であれば、曲げねじれ座屈を回避することができる。なお、ここでδはtw/tfであるから、上記(6)式で規定するように、twはtf×δreq(γ=1/16)以下である必要がある。前記条件を満たす断面形状とすることにより、曲げねじれ座屈の発生を防止しつつ、弱軸周りの耐座屈強度を向上させることができる。
先の段落では、本発明において規定する特殊形状の溶接組立H形鋼の構造性能に着目し、部材機能上の要求性能を満足するために必要とされる形状条件を導出しその意義を解説したが、後段では、溶接組立H形鋼の製造に際して必要とされる形状条件を検討し、その意義を説明する。
まず、溶接組立H形鋼の製造においては、フランジ材の幅中央にウェブ材を当接させた状態で溶接することによりフランジとウェブを接合して溶接組立H形鋼とする。前記溶接は、図9に矢印で示すように、ウェブとフランジの交差部において、左右両側から行われる。ここで、フランジとウェブを接合させるために必要な溶接量は、通常、ウェブの厚みに応じて増加する。しかし、溶接量の増大に起因する溶接入熱の増大は、鋼材の機械特性の劣化および形状ひずみの原因となる。そのため、ウェブ厚twをフランジ厚tf以下とする。
したがって、ウェブ厚twの上限は、構造性能を担保するという観点からはtf×δ(γ=1/16)であり、製作性の観点からはtfとなる。言い換えると、twは以下式の条件を満たす必要がある。
tw ≦ min[tf, tf×δ(γ=1/16)]
一方、ウェブ厚twの下限値は、先に述べたように、局部座屈に対して十分な塑性変形を可能とするという観点からH/37とする。加えて、ウェブが過度に薄いと溶接組立H形鋼の製作時および使用時に、断面のゆがみ変形が生じるおそれがある。そのため、twはtf/3以上とする。したがって、twは以下の式の条件を満たす必要がある。
max[tf/3, H/37]≦ tw
続いて、フランジ幅の上限値について検討する。上述したように、溶接組立H形鋼を製造する際の溶接は、ウェブの左右に対して、側面から行われる。その際、ウェブおよびフランジに均等なビード脚長を確保するためには、溶接トーチの角度をウェブ面に対して45度前後とすることが望ましい。また、左右両面の同時溶接を可能とするためにも、溶接トーチの角度をウェブ面に対して45°前後とすることが望ましい。
しかし、フランジ幅が過度に大きいとフランジがトーチと干渉するため、トーチの角度を理想的な45°とすることが困難となる。
ここで、フランジの片側辺りの張出し量は、フランジ幅Bの1/2、すなわちB/2である。したがって、フランジとウェブの厚さを無視できるとすると、B/2がH以下であればトーチ角度45°での溶接が可能である。一方、(5)式で規定するようにフランジ厚tfの最小値はB/16である。そこで、フランジ厚tfがB/16であると仮定すると、トーチ角度45°で溶接を行うためには、B/2がH−2(B/16)以下である必要がある。したがって、前記BとHの関係を整理すると、Bが1.6H以下である必要があることが分かる。ただし、ここではフランジ厚tfの影響が無視できるものとして、B/(H-tf)として定義されるβを1.6以下とする。
次に、図10を参照して、フランジ幅Bがウェブ高さHと等しい場合について検討する。図9で示したケースではフランジ幅によるトーチとの干渉を考慮する必要があったが、図10に示したケースでは、トーチ挿入の制約因子はフランジ厚tfとなる。ここで、フランジの片側当たりの張出し量はB/2であり、BはHに等しいからH/2となる。したがって、トーチ角度45°での溶接を可能とするためには、トーチが侵入できる空間の高さXが、フランジの片側辺りの張出し量H/2以上である必要がある。前記条件を満たすためには、フランジ厚がH/4以下である必要がある。
なお、図9、10のいずれの場合においても、ウェブ厚twの増加は条件を緩和する方向に作用するため、ここではtwを考慮しなかった。
以上の条件を整理すると、下記(1)〜(9)式となる。
H ≧ 400 mm …(1)
B ≧ 400 mm …(2)
H ≦ B …(3)
α ≧ 10 …(4)
B/16 ≦ tf ≦ H/4 …(5)
max[tf/3, H/37]≦ tw ≦ min[tf, tf×δreq(γ=1/16)] …(6)
1.0 ≦ β ≦ 1.6 …(7)
δ ≧ δreq …(8)
ここで、δreqは下記(9)式で定義され、δreq(γ=1/16)はγに1/16を代入したときのδreqの値を指すものとする。
δreq = (2.58β - 1.12) + (17.2β2 - 52.8β + 18.0)×γ…(9)
ただし、溶接組立H形鋼は、降伏点強度が325N/mm2以上である鋼材からなることとする。
以上の条件を満たすことにより、溶接組立H形鋼において、設計上望ましくない曲げねじれ座屈モードの発現を防止しつつ、フランジ幅の拡大により弱軸座屈強度を向上させることができる。したがって、本発明の溶接組立H形鋼は、より少ない鋼材量で、高い鉛直支持力を発揮することができる。また、本発明によれば、H形鋼を構成するウェブおよびフランジの板厚を低減しても強度を確保することができる。したがって、本発明によれば、板厚の低減を通じて、溶接組立H形鋼自体の製造における溶接量や、施工時に溶接組立H形鋼同士を接続する溶接継手部分における溶接量を削減することも可能となる。
なお、図2における破線は、それぞれ以下の条件を示している。
・破線a:(3)式
・破線b:(6)式における下限値tf/3
・破線c:(6)式における上限値tf
・破線d:(9)式
・破線e:(6)式における上限値tf×δreq(γ=1/16)
したがって、図2において、破線a〜eに囲まれた領域が本発明の条件を満たす領域である。図2から分かるように、従来のH形鋼の規格は、本発明の条件を満たさない。
さらに、本発明においては、全断面積に対するウェブ断面積の比として定義されるウェブ断面積比を20%以下とすることが好ましい。ウェブ厚を低減することにより、断面積を効果的に低減できる。これは、弱軸曲げにおいてはウェブが中立軸に位置するため、ウェブの、座屈に対する抵抗要素としての寄与が極めて低いためである。
また、ウェブ厚を低減することにより、フランジとウェブとを接合する溶接部のサイズを、低減比の2乗にほぼ比例して低減することができる。そしてその結果、溶接組立H形鋼の製造における溶接量をさらに大幅に削減することができる。また、溶接量を削減すれば溶接入熱も減少するため、溶接に起因するひずみや変形をさらに低減することもできる。
図5は、弱軸弾性座屈耐力と溶接ボリュームの関係を示すグラフである。図5における曲線aは従来のH形鋼(ASTM A6 W14"x16")の寸法サイズに即した溶接H形鋼の溶接ボリュームを、曲線bは本発明の条件を満たす溶接組立H形鋼(本発明例)における溶接ボリュームを、それぞれ示す。ここで、「溶接ボリューム」は、溶接断面積/全断面積とする。
本発明例における断面形状は、具体的には、ウェブ高さHおよびフランジ厚tfを前記ASTM A6 W14"x16"サイズのH形鋼と同等とし、フランジ幅Bをウェブ高さHの1.1倍とした。ウェブ厚twは、上記(1)〜(7)式の条件を満たし、かつウェブ断面積比(tw×H/A)が20%以下となるよう選択した。座屈長さは8000mmとした。なお、下記のウェブ断面積比に関する条件式については、前記における断面積の形状指標(B/H)、γ(tf/B)、δ(tw/tf)により、以下のように置換できる。
(tw×H/A)≦ 0.2
δ ≦ 1/{2/(B/H)+γ}
図5の結果からも分かるように、上記条件を満たすことにより、溶接ボリュームを1/2程度またはそれ以下に低減することができる。
さらに、上記溶接組立H形鋼は、降伏点強度が385N/mm2以上である鋼材からなる溶接組立H形鋼とすることが好ましい。なお、前記降伏点強度の上限は特に限定されないが、例えば、前記降伏点強度は800N/mm2以下であってよい。また、上記溶接組立H形鋼は、炭素当量Ceqが0.43以下である鋼材からなる溶接組立H形鋼とすることが好ましい。なお、前記Ceqの下限は特に限定されないが、例えば、前記Ceqは0.3以上であってよい。そして、上記溶接組立H形鋼は、降伏点強度が385N/mm2以上、かつ炭素当量Ceqが0.43以下である鋼材からなる溶接組立H形鋼とすることがより好ましい。
なお、ここで炭素当量Ceqは、下記の式で定義されるものとする。式中の元素記号は、それぞれ鋼材中における各元素の含有量(質量%)を指す。
Ceq(%) = C + Mn/6 + (Cr + Mo + V)/5 + (Cu + Ni)/15
降伏点強度が385N/mm2以上である鋼材により溶接組立H形鋼を構成することにより、高い強度を確保しつつ、板厚をさらに低減することが可能となる。なお、降伏点強度が385N/mm2以上である鋼材からなる溶接組立H形鋼においては、上記(5)、(6)式に変えて、下記(5’)、(6’)式を満たすことが好ましい。
B/14.8 ≦ tf ≦ H/4 …(5')
max[tf/3, H/33.6]≦ tw ≦ min[tf, tf×δreq(γ=1/14.8)] …(6')
また、炭素当量Ceqが0.43以下である鋼材で溶接組立H形鋼を構成することにより、予熱を行わなくとも溶接割れのない健全な溶接部を構築することが可能である。そしてその結果、使用鋼材量をさらに低減することができる。
また、板厚を低減することにより、溶接組立H形鋼の製造における溶接量をさらに大幅に削減することができる。また、溶接量を削減すれば溶接入熱も減少するため、溶接に起因するひずみや変形をさらに低減することもできる。
また、本発明の他の実施形態においては、降伏点強度が325N/mm2以上である鋼材からなるフランジ材およびウェブ材をH型に組み合わせ、前記フランジ材およびウェブ材を溶接接合することにより、上記条件を満たす溶接組立H形鋼を製造することができる。前記製造方法においては、得られる溶接組立H形鋼が上述した条件を満たすように、使用するフランジ材およびウェブ材の寸法を選定すればよい。
前記溶接においては、ウェブ面に対する溶接トーチの角度を40〜50°とすることが好ましい。
次に、いくつかの具体例を通じて、本発明の効果についてさらに具体的に説明する。
(実施例1)
図6は、本発明の一実施形態における溶接組立H形鋼の、座屈長さαと弾性座屈耐力との関係を示すグラフである。図6における曲線b1(実線)は弱軸周りの弾性座屈耐力を、曲線b2(破線)は弾性曲げねじれ耐力を、それぞれ示している。ここで前記溶接組立H形鋼の寸法は、H−500×580×30×36.2mmとした。
図6からも分かるように、本発明の条件を満たす溶接組立H形鋼においては、曲げねじれ座屈耐力が弱軸座屈耐力を上回る。
表1は、従来の断面形状を有するH形鋼(従来例)と、本発明の条件を満たすH形鋼(本発明例)について、全断面積、単位重量(1m当たりの重量)、断面2次モーメントを示したものである。従来例および本発明例としては、それぞれ表1に示す断面形状を有するH形鋼を例として採用した。本発明例のH形鋼の断面形状は、従来例のH形鋼と同等以上の座屈耐力を有するように決定した。また、座屈長さは8mとした。
Figure 0006915749
表1に示したように、本発明例のH形鋼の単位重量は、従来例のH形鋼の単位重量の約0.78倍である。すなわち、本発明例のH形鋼の断面形状は、従来例のH形鋼と同等以上の座屈耐力を有するにもかかわらず、約22%もの軽量化が達成されている。
(実施例2)
図7は、本発明の一実施形態における溶接組立H形鋼100の断面形状を示す模式図である。具体的な断面形状は、H−500×580×30×36.2mmとする。既に説明したとおり、本発明の条件を満たす溶接組立H形鋼においては、曲げねじれ座屈耐力が弱軸座屈耐力を上回る(図6)。
図8は、本発明の他の実施形態における溶接組立H形鋼100の断面形状を示す模式図である。具体的な断面形状は、H−500×550×22×36mmとする。
表2は、従来の断面形状を有するH形鋼(従来例)と、本発明の条件を満たすH形鋼(本発明例)について、全断面積、単位重量(1m当たりの重量)、断面2次モーメント、溶接断面積などを示したものである。従来例および本発明例としては、それぞれ表1に示す断面形状を有するH形鋼を例として採用した。本発明例のH形鋼の断面形状は、従来例のH形鋼と同等以上の座屈耐力を有し、かつウェブ断面積比が20%以下となるように決定した。また、溶接部の開先角度は60°とした。
Figure 0006915749
表2における「溶接断面積」は、溶接組立H形鋼の溶接部の合計断面積である。溶接部1カ所の断面積をAwとすると、溶接組立H形鋼には4つの溶接部があるため、溶接断面積は4Awとなる。ここで、Awは、日本建設業連合会の「溶接標準」に記載された諸元に基づいて算出した。また、表2における「溶接比率」は、溶接組立H形鋼の断面積Aに対する溶接断面積4Awの比、4Aw/Aとして定義される。
100 H形鋼(溶接組立H形鋼)
1 フランジ
2 ウェブ

Claims (4)

  1. 溶接組立H形鋼であって、
    降伏点強度が325N/mm以上、かつ炭素当量Ceqが0.43以下である鋼材からなり、
    長手方向長さ:L、
    ウェブ高さ:H、
    フランジ幅:B、
    フランジ厚:tf、
    ウェブ厚:tw、
    L/(H-tf) として定義されるα、
    B/(H-tf)として定義されるβ、
    tf/Bとして定義されるγ、および
    tw/tf として定義されるδが、
    下記(1)〜(8)式を満足する、溶接組立H形鋼。
    H ≧ 400 mm …(1)
    B ≧ 400 mm …(2)
    H ≦ B …(3)
    α ≧ 10 …(4)
    B/16 ≦ tf ≦ H/4 …(5)
    max{tf/3, H/37}≦ tw ≦ min{tf, tf×δreq(γ=1/16)} …(6)
    1.0 ≦ β ≦ 1.6 …(7)
    δ ≧ δreq …(8)
    ここで、δreqは下記(9)式で定義され、δreq(γ=1/16)はγに1/16を代入したときのδreqの値を指すものとする。
    δreq = (2.58β - 1.12) + (17.2β2 - 52.8β + 18.0)×γ…(9)
  2. 全断面積に対するウェブ断面積の比として定義されるウェブ断面積比が、20%以下である、請求項1に記載の溶接組立H形鋼。
  3. 降伏点強度が385N/mm上である鋼材からなる、請求項1または2に記載の溶接組立H形鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶接組立H形鋼の製造方法であって、
    降伏点強度が325N/mm以上、かつ炭素当量Ceqが0.43以下である鋼材からなるフランジ材およびウェブ材をH型に組み合わせ、
    前記フランジ材およびウェブ材を溶接接合して溶接組立H形鋼とする、溶接組立H形鋼の製造方法。
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