JP4990313B2 - ノンダイアフラム構法の設計方法 - Google Patents

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本発明は、柱部(シャフト部)に冷間成形鋼管を用いるとともにパネル部(仕口部)に熱間成形鋼管を用い、柱部の板厚に対してパネル部の板厚を厚くしたノンダイアフラム構法の設計方法に関するものである。
従来、支柱として使用される角形鋼管柱は、複数の鋼管を溶接結合することにより構成されており、その際に溶接結合として、たとえば通しダイヤフラム方式や内ダイヤフラム方式などが提供されている。しかし、これら通しダイヤフラム方式や内ダイヤフラム方式によると、組立て工数(溶接箇所)が多くかつ溶接長さは長くなり、以て全体作業が複雑化するとともに製作費が高くなるなどの問題点があった。そこで最近では、このような問題点を解決したものとして、パネル部(パネルゾーン用のコラム)に、熱間成形により得た厚肉の短尺角形鋼管を採用したノンダイアフラム構法の構成が提供されている。すなわち、所定の板厚の長尺角形鋼管と、この長尺角形鋼管よりも板厚が厚くかつパネルゾーンを形成する長さの半成形短尺角形鋼管とを、それぞれ冷間成形で製造する。そして半成形短尺角形鋼管は、加熱炉において加熱したのち熱間成形して短尺角形鋼管を製造する。このようにして得た長尺角形鋼管と短尺角形鋼管とをアーク溶接などで結合することで角形鋼管柱を得ていた。
このような熱間成形により得た厚肉の短尺角形鋼管を採用した角形鋼管柱によると、組立て工数を削減できるとともに溶接長さを短くでき、以て全体を簡略化して経済的となり、さらにパネルゾーンは、短尺角形鋼管の予め厚い板厚によって十分な強度を確保でき、梁材の溶接による結合は何ら支障なく行え、しかも角形鋼管柱はパイプジョイント形式で得られ、内蔵リブなどがない状態に仕上げることができて、中にコンクリートなどを充填させる構成も容易に採用できる、などの種々な利点を期待できる(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2003−268877号公報(第1−2頁、図1−図4)
しかし、上記した熱間成形により得た厚肉の短尺角形鋼管を採用した角形鋼管柱によると、短尺角形鋼管を得るための熱間製造設備が必要となり、簡単に製造することはできないことなどから、短尺角形鋼管自体が高価なものとなる。
そこで本発明の請求項1記載の発明は、パネル部に熱間成形鋼管を用いることによる種々な利点を維持できるものでありながら、パネル部を最適の板厚にし得るノンダイアフラム構法の設計方法を提供することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載のノンダイアフラム構法の設計方法は、柱部に冷間成形鋼管を用いるとともにパネル部に熱間成形鋼管を用い、柱部の板厚に対してパネル部の板厚を厚くしたノンダイアフラム構法の設計方法であって、柱部とパネル部と梁部との断面を選択して設定数値と比較することで寸法・材質が適用範囲内か否かを判断し、適用範囲外であるときは断面選択に戻って新たな断面を選択し、適用範囲内であるときはパネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以上か否かを判断し、パネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以下のときは断面選択に戻って新たな断面を選択し、梁部の終局耐力以上のとき、通しダイアフラム構法との仕口部剛性を比較して付加バネの要・不要を判定し、付加バネの要・不要は、順番を任意として、1)〜3)のパラメータで仕口部剛性の評価を行うこととし、
1)横軸に[梁幅/柱部外径]をとり、縦軸に[梁せい/柱部外径]をとり、柱部外径の値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[パネル部板厚/柱部外径]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁幅/柱部外径]の値と、[梁せい/柱部外径]の値とから、付加バネの要・不要を判定、
2)横軸に[梁せい/柱部外径]をとり、縦軸に[パネル部板厚/柱部外径]をとり、柱部外径の値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[梁幅/柱部外径]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁せい/柱部外径]の値と、[パネル部板厚/柱部外径]の値とから、付加バネの要・不要を判定、
3)横軸に[梁幅/柱部外径]をとり、縦軸に[パネル部板厚/柱部外径]をとり、柱部外径の値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[梁せい/柱部外径]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁幅/柱部外径]の値と、[パネル部板厚/柱部外径]の値とから、付加バネの要・不要を判定、
この1)〜3)のパラメータにより、通しダイアフラム構法と仕口部剛性を比較して、1)〜3)のパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の剛性が高く付加バネが不要の判定の場合には付加バネを考慮しない設計として、通常の構造規定の計算に入るか、または新たな断面の選択に戻り、また、いずれかのパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の剛性が低く付加バネが要の判定の場合には断面を変更するか否かの判断を行い、断面を変更するときには新たな断面の選択に戻り、また断面を変更しないときには付加バネの計算を行って、付加バネを考慮した設計を行ったのち、通常の構造規定の計算に入ることを特徴としたものである。
したがって請求項1の発明によると、まず、柱部とパネル部と梁部との仮定断面を選択し、そして、選択した各断面数値を設定数値と比較することで、寸法・材質が適用範囲内か否かを判断し、3つの断面数値のうち、1つでも設定数値の適用範囲外であるときは断面選択に戻って新たな断面の選択を行う。また3つの断面数値の全てが適用範囲内であるとき、パネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断を行う。そしてパネル部フランジ面の耐力が、梁部の終局耐力以下と判断されたときは断面選択に戻って新たな断面の選択を行い、また、梁部の終局耐力以上と判断されたときは、通しダイアフラム構法との仕口部剛性を比較して付加バネの要・不要を判定するに移る。
そして、1)〜3)のパラメータの全てで付加バネが不要の判定の場合には付加バネを考慮しない設計として、通常の構造規定の計算に入るか、または断面選択に戻って新たな断面の選択を行う。また1)〜3)のパラメータのうち、いずれかのパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の剛性が低く付加バネが要の判定の場合には、断面を変更するか否かの判断を行う。そして、断面を変更すると判断したときは、断面選択に戻って新たな断面の選択を行い、また、断面を変更しないと判断したときは、付加バネの計算を行い、そして付加バネを考慮した設計を行ったのち、通常の構造規定の計算に入る。
以上のようにして、通常の構造規定の計算に入る前に、パネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断や、1)〜3)のパラメータにより、通しダイアフラム構法との仕口部剛性を比較して付加バネの要・不要の判定などを行って、新たな断面の選択に戻れる。これにより、パネル部に最適の板厚(現在よりも薄い板厚)の熱間成形鋼管を使用し得る。
また本発明の請求項2記載のノンダイアフラム構法の設計方法は、上記した請求項1記載の構成において、パネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以上か否かの耐力評価は、パネル部フランジ面の面外耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断と、パネル部フランジ面のパンチングシア耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断とを、いずれかを先行させて2段階で行うこととし、かかるパネル部フランジ面の両耐力評価で、いずれかが梁部の終局耐力以下のとき、柱部とパネル部と梁部との断面選択に戻って新たな断面を選択することを特徴としたものである。
したがって請求項2の発明によると、通常の構造規定の計算に入る前に、パネル部フランジ面の面外耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断と、パネル部フランジ面のパンチングシア耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断とを行って、新たな断面の選択に戻れる。
さらに本発明の請求項3記載のノンダイアフラム構法の設計方法は、上記した請求項1または2記載の構成において、柱部とパネル部とに角形鋼管を用いていることを特徴としたものである。
したがって請求項3の発明によると、パネル部に最適の板厚の熱間成形角形鋼管を使用した角形鋼管柱を構成し得る。
上記した本発明の請求項1によると、まず、柱部とパネル部と梁部との仮定断面を選択し、そして、選択した各断面数値を設定数値と比較することで、寸法・材質が適用範囲内か否かを判断でき、3つの断面数値のうち、1つでも設定数値の適用範囲外であるときは断面選択に戻って新たな断面の選択を行うことができる。また3つの断面数値の全てが適用範囲内であるとき、パネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断を行う。そしてパネル部フランジ面の耐力が、梁部の終局耐力以下と判断されたときは断面選択に戻って新たな断面の選択を行うことができ、また、梁部の終局耐力以上と判断されたときは、通しダイアフラム構法との仕口部剛性を比較して付加バネの要・不要を判定するに移ることができる。
そして、1)〜3)のパラメータの全てで付加バネが不要の判定の場合には付加バネを考慮しない設計として、通常の構造規定の計算に入るか、または断面選択に戻って新たな断面の選択を行うことができる。また1)〜3)のパラメータのうち、いずれかのパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の剛性が低く付加バネが要の判定の場合には、断面を変更するか否かの判断を行う。そして、断面を変更すると判断したときは、断面選択に戻って新たな断面の選択を行うことができ、また、断面を変更しないと判断したときは、付加バネの計算を行い、そして付加バネを考慮した設計を行ったのち、通常の構造規定の計算に入ることができる。
以上のようにして、通常の構造規定の計算に入る前に、パネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断や、1)〜3)のパラメータにより、通しダイアフラム構法との仕口部剛性を比較して付加バネの要・不要の判定などを行って、新たな断面の選択に戻ることができる。これにより、パネル部に熱間成形鋼管を用いることによる種々な利点を維持し得るものでありながら、パネル部に最適の板厚(現在よりも薄い板厚)の熱間成形鋼管を用いることができて、鉄骨重量を軽減できるとともに、パネル部のフレームがより柔らかくなることで、建物の一次固有周期を長くでき(一次固有周期を上げることができ)、さらに建物重量を軽くでき、そしてこれらは、いずれも耐震性の向上に寄与できる。
また上記した本発明の請求項2によると、通常の構造規定の計算に入る前に、パネル部フランジ面の面外耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断と、パネル部フランジ面のパンチングシア耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断とを行って、新たな断面の選択に戻ることができる。
さらに上記した本発明の請求項3によると、パネル部に最適の板厚の熱間成形角形鋼管を使用した角形鋼管柱を構成できる。
本発明の実施の形態1を示し、ノンダイアフラム構法の設計方法のフローチャートである。 同柱部の材質と寸法との図表である。 同パネル部の材質と寸法との図表である。 同増厚余長部長さの図表である。 同柱部とパネル部の組み合わせの適否図表である。 同[パネル部板厚/柱部外径]をパラメータとした付加バネの要・不要の判定グラフ図である。 同[梁幅]/柱部外径]をパラメータとした付加バネの要・不要の判定グラフ図である。 同[梁せい/柱部外径]をパラメータとした付加バネの要・不要の判定グラフ図である。 同鉄骨構造物の要部の一部切り欠き斜視図である。 同鉄骨構造物の要部の縦断正面図である。 同鉄骨構造物の要部の平面図である。 同鉄骨構造物の縦断面図である。
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を、柱部(シャフト部)に冷間成形した四角形鋼管を採用し、パネル部(仕口部)に熱間成形した四角形鋼管を採用した状態として、図に基づいて説明する。
図9〜図12は、ノンダイアフラム構法によって構築した鉄骨構造物20の一例を示すもので、所定の板厚tの長尺四角形鋼管(柱部の一例)11と、この長尺四角形鋼管11の板厚tよりも厚い板厚tでかつパネルゾーン(仕口部)を形成する長さ(高さ)Lの短尺四角形鋼管(パネル部の一例)12とを有する。ここで所定の板厚tとは、鉄骨構造物20の規模に応じて採用される長尺四角形鋼管11の外径(外寸)Bなどにより決定されるもので、たとえば外径Bが500mmのときに板厚tは25mmである。また長尺四角形鋼管11の板厚tと短尺四角形鋼管12の板厚tとは、たとえば[2t≒t]とされている。さらに短尺四角形鋼管12の外径(外寸)Bは長尺四角形鋼管11の外径Bに対して、[B≒B+10mm]とされている。
そして長尺四角形鋼管11は、冷間プレスなどによる冷間成形によって外径形状、すなわち、その外径Bと、各コーナ部11Aにおける外周曲面の曲率半径R、たとえば[B/5]の曲率半径Rが形成されている。また短尺四角形鋼管12は、熱間成形によって外径形状、すなわち、その外径Bと、各コーナ部12Aにおける外周曲面の曲率半径R、たとえば[(B−10mm)/5]の曲率半径Rが形成されている。
冷間成形により製造された長尺四角形鋼管11と熱間成形により製造された短尺四角形鋼管12とのうち、長尺四角形鋼管11は、加工手段(切削加工装置など)において端部の外側部分が切削加工され、以て端部には、所定角度(35°〜45°)の開先部(端面)11Bが形成される。そして、長尺四角形鋼管11の端部には、四角リング状の裏当て金13が内嵌されたのち、溶接14により固定されている。
上記のように形成された長尺四角形鋼管11と短尺四角形鋼管12とを、その外周形状を同一状として直線状に位置させたのち、長尺四角形鋼管11の内部に位置させた裏当て金13の外端面を、短尺四角形鋼管12の扁平端面に相当接させる。そして外側から仮り付け溶接したのち、外側からの全周に亘っての溶接(アーク溶接など。)15により結合することで、長尺四角形鋼管11と短尺四角形鋼管12とを外側からの溶接15により結合して、短尺四角形鋼管12をパネルゾーンとした四角形鋼管柱(柱材用鋼管)16を構成し得る。
上記のようにして構成した四角形鋼管柱16は、所定本数が建築現場などに運搬され、そしてパネルゾーンを形成する長さLの短尺四角形鋼管12の外面に、梁部(梁材)17が溶接18によって結合される。すなわち梁部17は、横方向の梁幅2bと縦方向のフランジ板厚tを有する上下一対のフランジ板(横板)17Aと、中央部分の縦板17Bとにより断面H字状に形成されており、その梁せいDが短尺四角形鋼管12の長さLよりも短いことで、結合状態において上下に均等状の増厚余長部xが形成される。なお四角形鋼管柱16は、図12の仮想線に示すように、積上げ状に配置されたのち、その上下間が溶接15により結合されることで、所定長さ(高さ)に構成される。
そしてパネルゾーンは、短尺四角形鋼管12の予め厚い板厚tによって十分な強度を確保し得、梁部17の溶接18による結合は何ら支障なく行える。また四角形鋼管柱16はパイプジョイント形式で得られ、内蔵リブや裏当て金などがない状態に仕上げ得る。その際に短尺四角形鋼管12の扁平端面から梁部17の上下面との間に所定長さ、たとえば200〜250mmの増厚余長部xを取ることにより、パネルゾーンを形成する長さLの短尺四角形鋼管12における上下端の近傍部分にヒンジ作用が発生する効果がある。
すなわち新耐震設計法により、柱部と梁部が接合するパネル部(パネルゾーン部分)が地震力によって降伏しないように規制するか、または降伏を認める場合は、建築物全体のバランスを考えて安全サイドに設計する必要がある。この場合、応力の集中するパネル部と、比較的応力の影響が少ない柱部との継手方法において、加工が簡単なこの継手構造を用いることにより、地震力によってパネルゾーン近傍でプラスティックヒンジが形成されるとともに、パネル部から柱部への地震力の伝達がスムーズに行われることに特色がある。
以下に、上記した実施の形態1におけるノンダイアフラム構法によって構築した鉄骨構造物20の設計方法、すなわち、長尺四角形鋼管(柱部)11に冷間成形四角形鋼管を用いるとともに短尺四角形鋼管(パネル部)12に熱間成形四角形鋼管を用い、長尺四角形鋼管11の板厚tに対して短尺四角形鋼管12の板厚tを厚くしたノンダイアフラム構法の設計方法を、図1〜図8に基づいて説明する。
まず、長尺四角形鋼管(柱部)11と短尺四角形鋼管(パネル部)12と梁部17との断面を選択する(ステップ1)。すなわち設計者の判断により、スパン、階高及び長尺四角形鋼管11と短尺四角形鋼管12と梁部17との仮定断面を選択する。
そして、選択した各断面数値と設定数値と比較することで、寸法・材質が適用範囲内か否かを判断する(ステップ2)。すなわち、柱部に適用する冷間成形角形鋼管の材質と断面寸法は図2の表であり、またパネル部に適用可能な熱間成形角形鋼管の材質と断面寸法は図3の表であり、そしてパネル部の増厚余長部xの長さはパネル外径による2種類の図4の表である。さらにパネル部と柱部の組合わせは図5の表であり、ここで○印は適用範囲内を示し、また×は角部曲率の違いによりパネル部と柱部との接合部に断面の食い違いが生じる組み合わせを示している。
このような図2〜図5の設定数値は、コンピュータに入力、または紙面データとされており、したがって、前述の選択した各断面数値との比較は、設計者が目視しながら判断し、またはコンピュータ画面に自動的に判断表示される。そして3つの断面数値のうち、1つでも設定数値の適用範囲外(NO)であるときは断面選択に戻って新たな断面を選択する(ステップ1)。
また3つの断面数値の全てが適用範囲内(YES)であるとき、短尺四角形鋼管(パネル部)12のパネル部フランジ面12Bの耐力が梁部17の終局耐力以上か否かを判断する。すなわち、パネル部フランジ面12Bの耐力が梁部17の終局耐力以上か否かの耐力評価は、パネル部フランジ面12Bの面外耐力(パネル部面外曲げ全塑性耐力)Tが梁部17の終局耐力(梁フランジ終局耐力)T以上か否かの判断(ステップ3)と、パネル部フランジ面12Bのパンチングシア耐力Qが梁部17の終局耐力Q以上か否かの判断(ステップ4)とを、2段階で行うこととしている。
そして、先行(ステップ3)のパネル部フランジ面12Bの耐力評価で、パネル部フランジ面12Bの面外耐力Tが梁部17の終局耐力T以下(NO)と判断されたときは、すなわち[T<T]と判断されたときは、断面選択に戻って新たな断面を選択する(ステップ1)。なお、理論値と実験結果の補正として面外耐力Tに0.9を掛けて安全率を高め、以て[0.9×T≧T]を満足するか否かにより確認する。また、先行(ステップ3)のパネル部フランジ面12Bの耐力評価で、パネル部フランジ面12Bの面外耐力Tが梁部17の終局耐力T以上(YES)と判断されたとき、すなわち[T≧T]と判断されたとき(パネル部フランジ面12Bの面外耐力Tが梁部17の終局耐力Tを上回ることを確認したとき)は、後続(ステップ4)のパネル部フランジ面12Bの耐力評価に移る。
その際に、パネル部フランジ面12Bのパンチングシア耐力が梁部17の終局耐力以上とすることで、パンチングによる破壊を防止できる。ここでパンチングシア耐力は、実用的には下式によって確認する。すなわち、[パネル部板厚:t]とし、[梁のフランジ板厚:t]としたとき、
/t<1.232‥‥(SN490の梁材が接続される場合)
/t<1.493‥‥(SN400の梁材が接続される場合)
を満足するか否かにより確認する。
そして、後続(ステップ4)のパネル部フランジ面12Bの耐力評価で、パネル部フランジ面12Bのパンチングシア耐力が梁部17の終局耐力以下(NO)と判断されたとき、すなわち、[パネル部フランジ面のパンチングシア耐力<梁部の終局耐力]と判断されたときは、断面選択に戻って新たな断面を選択する(ステップ1)。また後続(ステップ4)のパネル部フランジ面12Bの耐力評価で、パネル部フランジ面12Bのパンチングシア耐力が梁部17の終局耐力以上(YES)と判断されたとき、すなわち、[パネル部フランジ面のパンチングシア耐力≧梁部の終局耐力]と判断されたときは、次のステップである通しダイアフラム構法との仕口部剛性(フレーム剛性を比較して付加バネの要・不要を判定するに移る。
ここでノンダイアフラム構法の剛性は、柱部、梁部、パネル部で構成されるフレームにおいて評価するもので、通しダイアフラム構法と比較してノンダイアフラム構法の仕口部剛性(十字型部分架構の剛性)が高い場合は現行設計に従い、またノンダイアフラム構法の剛性が低い場合には付加バネを考慮することにより、剛性の補正を行う。この場合、付加バネの要否は3つのパラメータ、すなわち、以下の1)〜3)のパラメータで仕口部剛性の評価を行うことで判定する。
1)横軸に[梁幅2b/柱部外径B]をとり、縦軸に[梁せいD/柱部外径B]をとり、柱部外径Bの値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[パネル部板厚tp/柱部外径B]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁幅2b/柱部外径B]の値と、[梁せいD/柱部外径B]の値とから、付加バネの要・不要を判定(ステップ5)。
2)横軸に[梁せいD/柱部外径B]をとり、縦軸に[パネル部板厚tp/柱部外径B]をとり、柱部外径Bの値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[梁幅2b/柱部外径B]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁せいD/柱部外径B]の値と、[パネル部板厚tp/柱部外径B]の値とから、付加バネの要・不要を判定(ステップ6)。
3)横軸に[梁幅2b/柱部外径B]をとり、縦軸に[パネル部板厚tp/柱部外径B]をとり、柱部外径Bの値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[梁せいD/柱部外径B]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁幅2b/柱部外径B]の値と、[パネル部板厚tp/柱部外径B]の値とから、付加バネの要・不要を判定(ステップ7)。
ここで、たとえば柱部外径Bが450mmと700mmの場合で、[パネル部板厚t/柱部外径B=1/11]をパラメータとして付加バネの要・不要の判定が図6に示され、[梁幅2b/柱部外径B=5/9]をパラメータとして付加バネの要・不要の判定が図7に示され、[梁せいD/柱部外径B=14/9]をパラメータとして付加バネの要・不要の判定が図8に示されている。
そして1)のパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の仕口部剛性が高く付加バネが不要(NO)の判定の場合には、2)のパラメータで仕口部剛性の評価を行うに移る。この2)のパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の仕口部剛性が高く付加バネが不要(NO)の判定の場合には、3)のパラメータで仕口部剛性の評価を行うに移る。そして3)のパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の仕口部剛性が高く付加バネが不要(NO)の判定の場合には、すなわち、1)〜3)のパラメータの全てで付加バネが不要(NO)の判定の場合には付加バネを考慮しない設計として(ステップ8)、通常の構造規定の計算(ステップ12)に入るか、または断面選択に戻って新たな断面を選択する(ステップ1)。
また1)〜3)のパラメータのうち、いずれかのパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の剛性が低く付加バネが要(YES)の判定の場合には、断面を変更するか否かの判断を行う(ステップ9)。そして、断面を変更する(YES)と判断したときは、断面選択に戻って新たな断面を選択する(ステップ1)。また、断面を変更しない(NO)と判断したときは、付加バネの計算を行う(ステップ10)。
そして付加バネを考慮した設計(ステップ11)を行ったのち、通常の構造規定の計算(ステップ12)に入る。すなわち、一次設計(許容応力度計算による設計)から二次設計(保有水平力計算による設計)への計算に入る。
以上のようにして、通常の構造規定の計算(ステップ12)に入る前に、ノンダイアフラム構法の設計方法(ステップ1〜ステップ11)を組み込むことによって、パネル部フランジ面12Aの耐力が梁部17の終局耐力以上か否かの判断や、通しダイアフラム構法との仕口部剛性を比較して付加バネの要・不要の判定などを行って、新たな断面の選択に戻ることができる。これにより、柱部とパネル部とに熱間成形鋼管を用いることによる種々な利点を維持し得るものでありながら、短尺四角形鋼管(パネル部)12に最適の板厚(現在よりも薄い板厚)の熱間成形鋼管を用いることができて、鉄骨重量を軽減(5〜10%減)できるとともに、短尺四角形鋼管(パネル部)12のフレームがより柔らかくなることで、建物の一次固有周期を長くでき(一次固有周期を上げることができ)、さらに建物重量を軽くできる。そしてこれらは、いずれも耐震性の向上に寄与できる。
上記した実施の形態1では、柱部とパネル部とに成形角形鋼管、すなわち長尺四角形鋼管11と短尺四角形鋼管12とを用いた形式が示されているが、これは柱部とパネル部とに成形丸形鋼管を用いた形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、長尺四角形鋼管11や短尺四角形鋼管12としてシームレス形式が示されているが、これはたとえば、ロール成形によるワンシーム四角形鋼管、プレス成形による一対のみぞ型材を向き合わせて突き合わせ溶接したツーシーム四角形鋼管、一対の圧延みぞ型材を溶接してなるツーシーム四角形鋼管、圧延山型材を一対、向き合わせて溶接したツーシーム四角形鋼管などであってもよい。
上記した実施の形態1では、横断面で正四角形状の長尺四角形鋼管11や短尺四角形鋼管12を採用しているが、これは横断面で長方形や四角以外の多角形も同様に採用し得るものである。
上記した実施の形態1では、パネル部フランジ面12Bの面外耐力Tが梁部17の終局耐力T以上か否かの判断を先行させ、パネル部フランジ面12Bのパンチングシア耐力Qが梁部17の終局耐力Q以上か否かの判断を後続させた形式が示されているが、これは先行と後続を逆として2段階で行う形式などであってもよい。
上記した実施の形態では、付加バネの要・不要を、1)2)3)の順番としたパラメータでフレーム剛性を評価する形式が示されているが、これは順番を任意として、すなわち1)3)2)の順番、2)1)3)の順番、2)3)1)の順番、3)1)2)の順番、3)2)1)の順番とした形式などであってもよい。
11 長尺四角形鋼管(柱部)
12 短尺四角形鋼管(パネル部)
12B パネル部フランジ面
13 裏当て金
16 四角形鋼管柱(柱材用鋼管)
17 梁部(梁材)
20 鉄骨構造物
長尺四角形鋼管11の板厚
短尺四角形鋼管12の板厚
L 短尺四角形鋼管12の長さ
B 長尺四角形鋼管11の外径
短尺四角形鋼管12の外径
R コーナ部11Aにおける外周曲面の曲率半径
コーナ部12Aにおける外周曲面の曲率半径
2b 梁幅
フランジ板厚
D 梁せい
x 増厚余長部

Claims (3)

  1. 柱部に冷間成形鋼管を用いるとともにパネル部に熱間成形鋼管を用い、柱部の板厚に対してパネル部の板厚を厚くしたノンダイアフラム構法の設計方法であって、
    柱部とパネル部と梁部との断面を選択して設定数値と比較することで寸法・材質が適用範囲内か否かを判断し、適用範囲外であるときは断面選択に戻って新たな断面を選択し、適用範囲内であるときはパネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以上か否かを判断し、パネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以下のときは断面選択に戻って新たな断面を選択し、梁部の終局耐力以上のとき、通しダイアフラム構法との仕口部剛性を比較して付加バネの要・不要を判定し、付加バネの要・不要は、順番を任意として、1)〜3)のパラメータで仕口部剛性の評価を行うこととし、
    1)横軸に[梁幅/柱部外径]をとり、縦軸に[梁せい/柱部外径]をとり、柱部外径の値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[パネル部板厚/柱部外径]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁幅/柱部外径]の値と、[梁せい/柱部外径]の値とから、付加バネの要・不要を判定、
    2)横軸に[梁せい/柱部外径]をとり、縦軸に[パネル部板厚/柱部外径]をとり、柱部外径の値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[梁幅/柱部外径]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁せい/柱部外径]の値と、[パネル部板厚/柱部外径]の値とから、付加バネの要・不要を判定、
    3)横軸に[梁幅/柱部外径]をとり、縦軸に[パネル部板厚/柱部外径]をとり、柱部外径の値に応じた付加バネの要・不要の境界線を引き、[梁せい/柱部外径]をパラメータとした判定グラフのうち、前記パラメータの値に対応した判定グラフを用いて、[梁幅/柱部外径]の値と、[パネル部板厚/柱部外径]の値とから、付加バネの要・不要を判定、
    この1)〜3)のパラメータにより、通しダイアフラム構法と仕口部剛性を比較して、1)〜3)のパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の剛性が高く付加バネが不要の判定の場合には付加バネを考慮しない設計として、通常の構造規定の計算に入るか、または新たな断面の選択に戻り、また、いずれかのパラメータに対して、ノンダイアフラム構法の剛性が低く付加バネが要の判定の場合には断面を変更するか否かの判断を行い、断面を変更するときには新たな断面の選択に戻り、また断面を変更しないときには付加バネの計算を行って、付加バネを考慮した設計を行ったのち、通常の構造規定の計算に入ることを特徴とするノンダイアフラム構法の設計方法。
  2. パネル部フランジ面の耐力が梁部の終局耐力以上か否かの耐力評価は、パネル部フランジ面の面外耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断と、パネル部フランジ面のパンチングシア耐力が梁部の終局耐力以上か否かの判断とを、いずれかを先行させて2段階で行うこととし、かかるパネル部フランジ面の両耐力評価で、いずれかが梁部の終局耐力以下のとき、柱部とパネル部と梁部との断面選択に戻って新たな断面を選択することを特徴とする請求項1記載のノンダイアフラム構法の設計方法。
  3. 柱部とパネル部とに角形鋼管を用いていることを特徴とする請求項1または2記載のノンダイアフラム構法の設計方法。
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