JP2010224113A - レンズフィルムおよびそれを用いたバックライトユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ノルボルネン系樹脂フィルムの少なくとも一方の面に(A)ウレタン(メタ)アクリレート、(B)直鎖アルキレンジ(メタ)アクリレートおよび(C)光重合開始剤を含有するUV硬化性樹脂組成物から形成されてなるレンズ列を有し、ノルボルネン系樹脂フィルムとレンズの波長400〜700nmの範囲における屈折率差の最大値が0.1以下であることを特徴とするレンズフィルム。
【選択図】なし
Description
バックライトユニットには、光源からの光を制御する必要があるため、光源と液晶パネルの間にレンズフィルムが配置されている。
また、特許文献3には、ベースフィルムにレンチキュラーレンズ樹脂層と、プリズム樹脂層を有するレンズシートが記載され、該レンズシートがバックライトユニットに用いられ、バックライトの正面輝度が向上する旨記載されている。
R1〜R4は、それぞれ独立に下記(a)〜(e)で表されるものを表すか、(f)または(g)を表す。
(a)水素原子、
(b)ハロゲン原子、
(c)酸素原子、硫黄原子、窒素原子もしくはケイ素原子を含む連結基を含む置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(d)置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(e)極性基、
(f)R1とR2、またはR3とR4が、相互に結合して形成されたアルキリデン基を表し、前記結合に関与しないR1〜R4は相互に独立に前記(a)〜(e)より選ばれるものを表す、
(g)R1とR2、R3とR4、またはR2とR3が、相互に結合して形成された芳香環あるいは非芳香環の単環もしくは多環の炭化水素環または複素環を表し、前記結合に関与しないR1〜R4は相互に独立に前記(a)〜(e)より選ばれるものを表す。]
本発明のレンズフィルム(III)は、前記ノルボルネン系樹脂フィルムの両面に、前記レンズ列を有するレンズフィルムであって、一方の面のレンズ列がレンチキュラーレンズ列であり、かつ、他方の面のレンズ列がプリズムレンズ列であることを特徴とする。
〔レンズフィルム〕
本発明においてレンズフィルムとは、ノルボルネン系樹脂フィルムの少なくとも一方の面にUV硬化性樹脂組成物からなるレンズ列を有するレンズフィルムであって、ノルボルネン系樹脂フィルムの片面にレンチキュラーレンズ列が形成されてなるレンズフィルム(I)(本発明では、「レンチキュラーレンズ(I)」とも言う。)、ノルボルネン系樹脂フィルムの片面にプリズムレンズ列が形成されてなるレンズフィルム(II)(本発明では、「プリズムレンズフィルム(II)」とも言う。)、ノルボルネン系樹脂フィルムの一方の面にレンチキュラーレンズ列が形成され、かつ、ノルボルネン系樹脂フィルムの他方の面にプリズムレンズ列が形成されてなるレンズフィルム(III)(本発明では、「レンチキュラー/プリズムレンズフィルム(III)」とも言う。)のことを言う。
なお、本発明において、レンズフィルムは、レンズシートであってもよく、フィルムとシートに文言上の差異はない。
本発明におけるノルボルネン系樹脂フィルムは、下記一般式(I)で表される構造単位を有する(共)重合体を用いて形成されるフィルムであればいずれでもかまわない。
本発明で用いるノルボルネン系樹脂フィルムとしては、厚さ0.1mmでの全光線透過率が通常80%以上であり、好ましくは83%以上、更に好ましくは85%以上であることが望ましい。全光線透過率がこのような範囲であれば、ノルボルネン系樹脂フィルムが良好な透明性を示し、ヘイズ値の小さいノルボルネン系樹脂フィルムが得られるため好ましい。
本発明に係るノルボルネン系樹脂としては、特に限定されるものではなく、ノルボルネン骨格を有する環状オレフィン系単量体の開環(共)重合体、開環(共)重合体の水素添加物、付加(共)重合体、あるいは環状オレフィン系単量体とその他の共重合性単量体との共重合体、その水素添加物などが挙げられる。
R1〜R4は、それぞれ独立に下記(a)〜(e)で表されるものを表すか、(f)または(g)を表す。
(a)水素原子、
(b)ハロゲン原子、
(c)酸素原子、硫黄原子、窒素原子もしくはケイ素原子を含む連結基を含む置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(d)置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(e)極性基、
(f)R1とR2、またはR3とR4が、相互に結合して形成されたアルキリデン基を表し、前記結合に関与しないR1〜R4は相互に独立に前記(a)〜(e)より選ばれるものを表す、
(g)R1とR2、R3とR4、またはR2とR3が、相互に結合して形成された芳香環あるいは非芳香環の単環もしくは多環の炭化水素環または複素環を表し、前記結合に関与しないR1〜R4は相互に独立に前記(a)〜(e)より選ばれるものを表す。]
R5〜R8は、それぞれ独立に下記(i)〜(v)で表されるものを表すか、(vi)または(vii)を表す。
(i)水素原子、
(ii)ハロゲン原子、
(iii)酸素原子、硫黄原子、窒素原子もしくはケイ素原子を含む連結基を含む置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(iv)置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(v)極性基、
(vi)R5とR6、および/またはR7とR8が、相互に結合して形成される2価の炭化水素基を表し、前記結合に関与しないR5〜R8は相互に独立に前記(i)〜(v)より選ばれるものを表す、
(vii)R5〜R 8から選ばれる2つの基が、相互に結合して形成される単環の炭化水素環または複素環を表し、前記結合に関与しないR5〜R8は相互に独立に前記(i)〜(v)より選ばれるものを表す。]
本発明に係るノルボルネン系樹脂は、上記式(I)で表される構造単位と、必要に応じて上記式(II)で表される構造単位を有する。
式(I)または式(I’)において、極性基としては、たとえば、水酸基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、カルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、シアノ基、アミド基、イミド基、トリオルガノシロキシ基、トリオルガノシリル基、アミノ基、アシル基、アルコキシシリル基、スルホニル基、およびカルボキシル基などが挙げられる。さらに具体的には、上記アルコキシ基としては、たとえばメトキシ基、エトキシ基などが挙げられ;カルボニルオキシ基としては、たとえばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基などのアルキルカルボニルオキシ基、およびベンゾイルオキシ基などのアリールカルボニルオキシ基が挙げられ;アルコキシカルボニル基としては、たとえばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられ;アリーロキシカルボニル基としては、たとえばフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、フルオレニルオキシカルボニル基、ビフェニリルオキシカルボニル基などが挙げられ;トリオルガノシロキシ基としては、たとえばトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基などが挙げられ;トリオルガノシリル基としてはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基などが挙げられ;アミノ基としては第1級アミノ基が挙げられ、アルコキシシリル基としては、たとえばトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基などが挙げられる。
炭素原子数1〜10の炭化水素基としては、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基などのアルケニル基などが挙げられる。
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−シアノテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−シアノ−8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロイソプロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
これらは、単独でまたは2種以上を併用することができる。
−(CH2)pCOOR9 …(III)
(式(III)中、pは0または1〜5の整数であり、R9 は炭素原子数1〜15の炭化水素基である。)
このような環状オレフィン系単量体としては、具体的には次のような化合物が挙げられる。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(ノルボルネン)、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヘプチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−オクチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ノニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−デシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ウンデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ドデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−テトラデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンタデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヘキサデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヘプタデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−オクタデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ノナデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−イコシルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エトキシカルボニル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンスピロ[フルオレン−9,8'−トリシクロ[4.3.0.12.5][3]デセン]
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン)
これらは単独でまたは2種以上を併用することができる。
本発明に係るノルボルネン系樹脂は、23℃における飽和吸水率が、通常0.05〜1重量%、好ましくは0.07〜0.8重量%、さらに好ましくは0.1〜0.7重量%であるのが望ましい。本発明に係るノルボルネン系樹脂の飽和吸水率が上記の範囲内にあれば、得られるフィルムの各種の光学特性、透明性、位相差および寸法精度が、高温多湿のような条件下でも安定に維持されると共に、UV硬化性樹脂組成物を硬化した硬化物との密着性・接着性に優れるため、レンズフィルムの使用中のレンズ列や硬化層の剥離などが発生することがなく、また、酸化防止剤等の添加剤との相溶性も良好であるため、添加剤の種類および添加量の選択の自由度が大きくなる。
本発明に係るノルボルネン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、通常70〜250℃であり、好ましくは90〜200℃、さらに好ましくは100〜180℃である。Tgが150℃以上である場合には、優れた耐熱性を有するため好ましい。Tgが90℃未満である場合には、熱変形温度が低くなるため、耐熱性に問題が生じるおそれがあり、また、得られるフィルムにおける温度による光学特性の変化が大きくなるという問題が生じることがある。一方、Tgが200℃を超える場合には、延伸加工する際に加工温度が高くなりすぎて本発明の共重合体が熱劣化する場合がある。
本発明に係るノルボルネン系樹脂は公知の方法により得ることができ、例えば、特開平1−132626号公報、特開平1−240517号公報、特開2006−77257号公報および特開2008−955号公報に記載の方法により得ることができる。樹脂の製造に用いる触媒としては、たとえば、Olefin Metathesis and Metathesis Polymerization(K.J.IVIN, J.C.MOL, Academic Press 1997)に記載されている触媒等が好ましく用いられる。
本発明に係るノルボルネン系樹脂には、必要に応じて種々の添加剤を配合することができる。たとえば、酸化安定性を向上させ、着色および劣化を防ぐため、フェノール系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤および硫黄系酸化防止剤から選ばれる酸化防止剤を配合することができる。
1)2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチル−フェニル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアレート、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノンおよびペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤またはヒドロキノン系酸化防止剤、
2)ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチル−5−メチルフェニル)4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイトおよびトリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどのリン系2次酸化防止剤、ならびに
3)ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネートおよび2−メルカプトベンズイミダゾールなどの硫黄系2次酸化防止剤などを挙げることができる。
本発明に係るノルボルネン系樹脂フィルムは、ノルボルネン系樹脂をフィルム状に成形することにより得られる。
UV硬化性樹脂組成物は、少なくとも(A)ウレタン(メタ)アクリレート、(B)直鎖アルキレンジ(メタ)アクリレートおよび(C)光重合開始剤を含有し、ノルボルネン系樹脂フィルムの少なくとも一方の面に設けられるレンズ列または硬化層を形成する材料となる。
また、更に(E)脂環式アルキル(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
UV硬化性樹脂組成物を構成する(A)成分は、ウレタン(メタ)アクリレートである。
(b)水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートの如きグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物;等を挙げることができる。これら水酸基含有(メタ)アクリレートのうち、特に、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート((メタ)アクリロイル基を2つ以上有する化合物)が好ましく、中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートがより好ましい。
UV硬化性樹脂組成物に用いる(A)ウレタン(メタ)アクリレートには、さらに、(c)ポリオールを用いることができる。
(c)ポリオールを用いる場合には、(a)〜(c)成分を一括で仕込んで反応させる方法、(a)成分と(c)成分を反応させた後で、(b)成分を反応させる方法、(a)成分と(b)成分を反応させた後で、(c)成分を反応させる方法等、種々の方法を採用することができる。
UV硬化性樹脂組成物を構成する(B)成分は、直鎖アルキレンジ(メタ)アクリレートである。このような(B)成分を用いることにより、ノルボルネン系樹脂フィルムに対して、優れた密着性を有するレンズ列および硬化層を形成することができる。
UV硬化性樹脂組成物中、(B)成分の配合割合は、該組成物の全量を100質量%として、好ましくは5〜60質量%であり、より好ましくは10〜55質量%である。UV硬化性樹脂組成物中、(B)成分の配合割合が上記範囲にあると、ノルボルネン系樹脂フィルムに対する密着性が向上するため好ましい。
UV硬化性樹脂組成物を構成する(C)成分は、光重合開始剤である。
(C)成分として用いられる光重合開始剤は、紫外線の照射によって、エチレン性不飽和基を重合しうる活性種(ラジカル種)を発生することのできるラジカル性光重合開始剤である。
なお、上記光重合開始剤と共に、光増感剤を用いることができる。光増感剤としては、例えば、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。
UV硬化性樹脂組成物には、更に(D)光拡散性粒子を含有してもよい。
(D)成分として用いられる光拡散性粒子は、可視光領域の波長に対する屈折率がUV硬化性樹脂組成物の屈折率と異なる粒子であればいずれの粒子も用いることができるが、たとえば、ガラスや、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、脂環式ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン酸系樹脂、トリアセチルセルロース系樹脂等の樹脂であることが好ましい。
UV硬化性樹脂組成物には、更に(E)成分として脂環式アルキル(メタ)アクリレートを含有してもよい。
UV硬化性樹脂組成物には、上述の成分以外にも各種添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、離型剤等を配合することができる。
離型剤の市販品としては、プライサーフA208F(第一工業製薬社製)等が挙げられる。
本発明に用いられるUV硬化性樹脂組成物は、ノルボルネン系樹脂フィルムとの波長400〜700nmの範囲における屈折率差の最大値が0.1以下となる硬化物が得られる組成を選択することが好ましい。
本発明のレンチキュラーレンズフィルム(I)は、前記ノルボルネン系樹脂フィルムの片面に、前記UV硬化性樹脂組成物から形成されてなるレンチキュラーレンズ列を有する。
さらに、ノルボルネン系樹脂フィルムとレンチキュラーレンズの波長400〜700nmの範囲における屈折率差は、0〜0.1、好ましくは0〜0.08である。
図1に示すように、レンチキュラーレンズフィルム(I)は、ノルボルネン系樹脂フィルム1の片面にレンチキュラーレンズ2が複数個併設されている。本発明でのレンチキュラーレンズ列3とは、図1に示すように、レンチキュラーレンズ2が複数個併設されていることをいう。
このように、レンチキュラーレンズフィルム(I)は、レンチキュラーレンズの凸面の形状4が連続的に形成され、好ましくは、一定の厚みの土台部分5を有する。
これは、ノルボルネン系樹脂フィルム1を挟んで両側に、UV硬化性樹脂組成物からなるレンズ列3と、同様のUV硬化性樹脂組成物からなる硬化層6が形成され、略対称な形状となるため、レンズフィルムのそりが効率よく防止されることによると考えられる。
本発明のプリズムレンズフィルム(II)はノルボルネン系樹脂フィルムの片面に、UV硬化性樹脂組成物から形成されてなるプリズムレンズ列を有する。
ノルボルネン系樹脂フィルムとプリズムレンズの波長400〜700nmの範囲における屈折率差が上記範囲にあると、高い正面輝度を有する視野角コントロール容易なレンズフィルムが得られるため好ましい。
プリズムレンズフィルム(II)は、ノルボルネン系樹脂フィルム7の片面にプリズムレンズ8が複数個併設されている。本発明でのプリズムレンズ列9とは、図5に示すように、プリズムレンズ8が複数個併設されていることをいう。
このように、プリズムレンズフィルム(II)は、プリズムレンズの凸面の形状10が連続的に形成され、好ましくは、一定の厚みの土台部分11を有する。
これは、ノルボルネン系樹脂フィルム7を挟んで両側に、UV硬化性樹脂組成物からなるレンズ列9と、同様のUV硬化性樹脂組成物からなる硬化層12が形成され、略対称な形状となるため、レンズフィルムのそりが効率よく防止されることによると考えられる。
図8は、本発明のレンチキュラー/プリズムレンズフィルム(III)の一例を模式的に示す図である。
レンチキュラー/プリズムレンズフィルム(III)は、レンチキュラーレンズ列15と、プリズムレンズ列17の延在方向が垂直である場合(図8)でも、平行である場合(図9)でもかまわないが、好ましくは、レンチキュラーレンズ列15と、プリズムレンズ列17の延在方向が垂直であるレンズフィルムを液晶表示装置に用いると上下方向の視野角が狭く、左右方向の視野角が広いレンズフィルムを得ることができる点で好ましい。
本発明のレンズフィルムの製造方法は、所望のレンズフィルムを形成することができればいずれの方法を用いてもよいが、たとえば、上述のように、ノルボルネン系樹脂フィルムを製造した後、該ノルボルネン系樹脂フィルムの表面上にUV硬化性樹脂組成物からなるレンズ列、硬化層を形成する。
さらに、前記UV硬化性樹脂組成物をノルボルネン系樹脂フィルムの上面に塗布して塗膜を形成した後、所望の形状を有するロールを用い、該ロールの表面形状を塗膜に転写させながら紫外線を照射することで、レンズ列を形成することもできる。
これら本発明で得られるレンズフィルムは、耐久性、高輝度、視野角コントロール性等に優れるため、パソコン用ディスプレイ、情報端末機器等の画像表示手段、テレビ等の家電の画像表示手段、さらには車載用ディスプレイ等の液晶パネルを使用した液晶表示装置等のバックライトユニット等用いることができる。特に、本発明のレンズフィルムは視野角コントロ−ル性に優れるため車載用ディスプレイのバックライトユニットに好適に用いることができる。
本発明のバックライトユニットは、前記レンズフィルムを有するバックライトであればいずれの構造を持つバックライトでもかまわない。
図11,12は、本発明のレンチキュラーレンズフィルム(I)、プリズムレンズフィルム(II)を用いた液晶表示装置の一例を模式的に示した断面図である。なお、図11は、プリズムレンズ列を光源である導光板に向けて配置し、レンチキュラーレンズ列を導光板と逆向きに配置した逆プリズム方式のバックライトユニットを有する液晶表示装置である。つまり、図11は、プリズムレンズフィルムにおいてプリズムレンズ列を光の入射面とし、レンチキュラーレンズフィルムにおいてレンチキュラーレンズ列を出射面とした液晶表示装置である。
また、図13は、従来のBEF方式のバックライトユニットを有する液晶表示装置の一例を模式的に示した断面図である。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下において、「部」はいずれも「重量部」を表す。
各種物性は、次のようにして測定あるいは評価した。
示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC6200)を用いて、昇温速度を毎分20℃、窒素気流下で測定を行った(DSC法)。Tgは、微分示差走査熱量の最大ピーク温度(A点)及び最大ピーク温度より−20℃の温度(B点)を示差走査熱量曲線上にプロットし、B点を起点とするベースライン上の接線とA点を起点とする接線との交点として求めた。
核磁気共鳴分光計(NMR)はBruker社製AVANCE500を用い、測定溶媒はd−クロロホルムで1H−NMRを測定した。5.1〜5.8ppmのビニレン基、3.7ppmのメトキシ基、0.6〜2.8ppmの脂肪族プロトンの積分値より、単量体の組成を算出後、水素添加率を算出した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー(株)製HLC−8220GPC、カラム:東ソー(株)製ガードカラムHXL−H、TSK gel G7000HXL、TSKgel GMHXL2本、TSK gel G2000HXLを順次連結、溶媒:テトラヒドロフラン、流速:1mL/min、サンプル濃度:0.7〜0.8重量%、注入量:70μL、測定温度:40℃とし、検出器:RI(40℃)、標準物質:東ソー(株)製TSKスタンダードポリスチレン)を用い、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定した(GPC法)。なお、前記Mnは数平均分子量である。
サンプルを塩化メチレンに溶解し、得られた溶液をガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC−7A)を用いて分析した。
ウベローデ型粘度計を用いて、クロロホルム中(試料濃度:0.5g/dL)、30℃で測定した。
ASTM D570に準拠し、23℃の水中に1週間サンプルを浸漬し、浸漬前後の重量変化を測定して求めた。
スガ試験機社製ヘイズメーター(HGM−2DP型)を使用して測定した。
セキテクノトロン(株)製 プリズムカプラ式屈折率測定装置を用いて室温(25℃)で測定した。測定波長は408nm、633nm、830nmでそれぞれ測定し、Cauchyの分散式にλ2(λは光の波長(nm))の補正項を入れた次式を用いて波長400nmから700nmの範囲の屈折率を求めた。
屈折率の波長依存性 : n2=A+B/λ2+C/λ-2+D/λ-4
SUMSUNG社製デスクトップPC用モニター[Sync Master 204B]、およびソニー社製ノートPC[VAIO、VGN−FW81HS]を分解し、バックライトユニットの導光板より上に配置される拡散板やレンズフィルムなどを取り除いた(以下、それぞれ光源1、光源2とする)。上記光源1もしくは光源2を点灯させ、作製したレンズフィルムを光源1もしくは光源2の導光板上に配置した。ELDIM株式会社製の「EZ contrast−XL88」を用い、作製したバックライトの出射光の輝度および視野角を照度1lx以下の暗室にて測定した。得られた結果より、正面の輝度、バックライト左右方向の半値角度幅および上下方向の半値角度幅を評価した。
レンズフィルムを105℃dryのギヤオーブン内に1000時間静置した。
耐久試験前の正面輝度と耐久試験後の正面輝度との差を耐久試験前の正面輝度で割った値を算出し、正面輝度低下率を算出した。
点灯させた導光板上に作製したレンズフィルムを配置し、以下の基準で目視により評価した。
○ :導光板の輝度ムラがほとんど認識できない
△ :導光板の輝度ムラが認識できるが、目立たない
× :導光板の輝度ムラがはっきり認識できる
縦100mm、横200mmのレンズフィルムを用い、レンズ面を上に向けて平らな台上に静置して、レンズフィルムの4隅と台の間の垂直距離を側面より測定し、その平均値にて評価した。
○ :耐久試験前後でそりが変わらない。
× :耐久試験前後でそりが大きくなった。
耐久試験前のレンズフィルムについて、(株)東洋精機製 鉛筆引掻塗膜硬さ試験機NPを用いて、JIS K−5600−5−4に準拠して鉛筆硬度を測定した。
耐久試験前のレンズフィルムについて、JIS Z1522に規定する粘着テープを使用し、JIS K5600−5−6に準拠してノルボルネン系樹脂フィルムとレンズ列または硬化層との密着性を25マスの碁盤目剥離テープ試験にて評価し、レンズ列または硬化層の残膜率を評価した。
○ :レンズ列または硬化層の残膜率25/25
△ :レンズ列または硬化層の残膜率6/25〜24/25
× :レンズ列または硬化層の残膜率0/25〜5/25
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(DNM)225部と、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(NB)25部とを単量体として用い、1−ヘキセン(分子量調節剤)27部と、トルエン(開環重合反応用溶媒)750部とともに、窒素置換した反応容器に仕込み、この溶液を60℃に加熱した。次いで、反応容器内の溶液に、重合触媒として、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(1.5mol/リットル)0.62部と、tert−ブタノールおよびメタノールで変性した六塩化タングステン(tert−ブタノール:メタノール:タングステン=0.35mol:0.3mol:1mol)のトルエン溶液(濃度0.05mol/リットル)3.7部とを添加し、この溶液を80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて開環重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は97%であった。
合成例1で得た環状オレフィン系樹脂Aを、トルエンに30%濃度(室温での溶液粘度は30,000mPa・s)になるように溶解させ、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を樹脂100重量部に対して0.1重量部添加し、日本ポール製の孔径5μmの金属繊維焼結フィルターを用い、差圧が0.4MPa以内となるように溶液の流速をコントロールしながら濾過した。
<単独レンズフィルム>
[実施例1](レンチキュラー/ノルボルネン系樹脂フィルム/UV硬化樹脂)
原反フィルムAの両面に、大気中、300W・min/m2でコロナ放電処理を行なった。ウレタンアクリレート30部、1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト20部、トリシクロデカンジメタノールアクリレート50部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部を均一に混合することで得たUV硬化性樹脂組成物を原反フィルムAの片面に塗工して塗膜を形成後、1J/cm2の紫外線を照射して、平滑面を有する硬化層を形成した。その後、円弧部の曲率半径が20μm、ピッチ40μmのレンチキュラー形状のレンズ列が形成された金型にUV硬化性樹脂組成物を充填し、原反フィルムAの硬化層と反対の面をUV硬化性樹脂組成物が充填された金型に押し当てながら、1J/cm2の紫外線を照射することで、そりがほとんどない、レンチキュラーレンズ列を有するレンチキュラーレンズフィルムA−1を得た。
評価結果を表1に示す。レンズおよび硬化層の屈折率とノルボルネン系原反Aの屈折率の差の最大値は、波長400〜700nmの範囲で0.05以下であった。
UV硬化性樹脂組成物にてレンズ列を形成する際に、頂角80度、ピッチ20μmのプリズム形状のレンズ列が形成された金型を用いたこと以外は実施例1と同様にして、そりがほとんどない、プリズム列を有するプリズムレンズフィルムA−2を得た。
評価結果を表1に示す。
硬化層を形成する際に、光拡散性粒子(JSR製 3μmポリスチレン粒子、屈折率=1.59)を10重量部分散させたUV硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、そりがほとんどない、レンチキュラーレンズ列を有するレンチキュラーレンズフィルムA−3を得た。
評価結果を表1に示す。レンズおよび硬化層の屈折率とノルボルネン系原反Aの屈折率の差の最大値は、波長400〜700nmの範囲で0.1以下であった。
硬化層を形成する際に、光拡散性粒子(JSR製 3μmポリスチレン粒子、屈折率=1.59)を10重量部分散させたUV硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は実施例2と同様にして、そりがほとんどない、プリズム列を有するプリズムレンズフィルムA−4を得た。
評価結果を表1に示す。
レンチキュラーレンズ列を形成する際に、光拡散性粒子(JSR製 3μmポリスチレン粒子、屈折率=1.59)を10重量部分散させたUV硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、そりがほとんどない、レンチキュラーレンズ列を有するレンチキュラーレンズフィルムA−5を得た。
評価結果を表1に示す。
プリズムレンズ列を形成する際に、光拡散性粒子(JSR製 3μmポリスチレン粒子、屈折率=1.59)を10重量部分散させたUV硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は実施例2と同様にして、そりがほとんどない、プリズム列を有するプリズムレンズフィルムA−6を得た。
評価結果を表1に示す。
原反フィルムAに替えて、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を用いたこと以外は実施例2と同様にして、そりがほとんどない、プリズム列を有するプリズムレンズフィルムB−1を得た。
評価結果を表2に示す。
原反フィルムAに替えて、ポリメタクリル酸メチルフィルム(PMMAフィルム)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、そりがほとんどない、レンチキュラーレンズ列を有するレンチキュラーレンズフィルムC−1を得た。
評価結果を表2に示す。
実施例2と同様の金型を用い、ポリカーボネートフィルム(PCフィルム)の片面に熱プレスすることにより、そりがほとんどない、プリズム列を有するプリズムレンズフィルムD−1を得た。
評価結果を表2に示す。
ウレタンアクリレート100部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部を均一に混合することで得たUV硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、そりがほとんどない、レンチキュラーレンズ列を有するレンチキュラーレンズフィルムA−10を得た。
得られたレンズフィルムA−10の密着性を評価した。
評価結果を表2に示す。
1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト100部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部を均一に混合することで得たUV硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、そりがほとんどない、レンチキュラーレンズ列を有するレンチキュラーレンズフィルムA−11を得た。
得られたレンズフィルムA−11の密着性を評価した。
評価結果を表2に示す。
UV硬化性樹脂組成物として(VDF/TFE/HFPフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンの共重合体(アルケマ社製、商品名「カイナーADS」)20部、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(大阪有機化学製、商品名「ビスコート17F」)60部、ネオペンチルグリコールジアクリレート(新中村化学工業社製、商品名「NKエステルA-NPG」)15部、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリンとの反応物(日本化薬社製、商品名「KAYARAD MANDA」)2部、イソボルニルアクリレート3部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部を均一に混合することで得たUV硬化性樹脂組成物)を用いたこと以外は比較例1と同様にして、そりがほとんどない、プリズム列を有するレンズフィルムB−2を得た。
得られたレンズフィルムB−2の輝度を実施例2と同様にして評価した。
なお、以下において「上に配置する」とは、下となる導光板やレンズフィルムと接するように配置してもよいし、所定の空間を開けて配置してもよい。
プリズムレンズフィルムA−2のレンズ列を光源1の長軸方向と平行にし、硬化層が入射面となるように(導光板の出射面側と向かい合うように)導光板上に配置し、更にその上にプリズムレンズフィルムA−2のレンズ列を光源1の長軸と同一面内で垂直な方向と平行にし、硬化層が入射面となるように(プリズムレンズフィルムA−2の出射面側と向かい合うように)プリズムレンズフィルムA−2上に配置することでバックライトユニットを構成した。作製したバックライトユニットを点灯させ、輝度、正面輝度低下率、輝度均一性を測定した。
評価結果を表3に示す。
プリズムレンズフィルムA−2に替えて、プリズムレンズフィルムA−4を用いたこと以外は実施例7と同様にしてバックライトユニットを作製し、輝度、正面輝度低下率および輝度の均一性を評価した。
評価結果を表3に示す。
UV硬化性樹脂組成物にてレンズ列を形成する際に、頂角65度、ピッチ10μmのプリズム形状のレンズ列が形成された金型を用いたこと以外は実施例2と同様にして、そりがほとんどない、プリズム列を有するプリズムレンズフィルムA−7を得た。
評価結果を表3に示す。
UV硬化性樹脂にてレンズ列を形成する際に、等脚台形の斜辺角度45度、ピッチ40μmのレンチキュラー形状のレンズ列が形成された金型を用いてレンチキュラーレンズ列を形成し、もう一方の面に、頂角65度、ピッチ10μmのプリズム形状のレンズ列が形成された金型を用いて、レンチキュラーレンズ列と直交するようにプリズム列を形成したこと以外は実施例1と同様にして、そりがほとんどない、両面にレンズ列を有するレンズフィルムA−8を得た。
評価結果を表3に示す。
レンチキュラーレンズ列およびプリズム列を形成する際に、粒子を10重量部分散させたUV硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は実施例10と同様にして、そりがほとんどない、両面にレンズ列を有するレンズフィルムA−9を得た。
評価結果を表3に示す。
[比較例7](プリズム/PET/UV硬化樹脂+プリズム/PET/UV硬化樹脂)
レンズフィルムA−2に替えて、レンズフィルムB−1を用いたこと以外は実施例7と同様にしてバックライトユニットを作製し、輝度および輝度の均一性を評価した。
評価結果を表3に示す。
二枚のレンズフィルムB−1の上に拡散板を加えて配置したこと以外は比較例7と同様にしてバックライトユニットを作製し、輝度および輝度の均一性を評価した。
評価結果を表3に示す。
2,14:レンチキュラーレンズ
3,15:レンチキュラーレンズ列
4,4':レンチキュラーレンズの凸面の形状
5,5':レンチキュラーレンズの土台部分
6,12:硬化層
A:レンチキュラーレンズのピッチ
B:レンチキュラーレンズの凸面の形状の高さ
C:レンチキュラーレンズの土台部分の高さ
8,16:プリズムレンズ
9,17:プリズムレンズ列
10:プリズムレンズの凸面の形状
11:プリズムレンズの土台部分
A':プリズムレンズのピッチ
B':プリズムレンズの凸面の形状の高さ
C':プリズムレンズの土台部分の高さ
18,24,30:導光板
19:レンチキュラー/プリズムレンズフィルム
20:液晶パネル
21,29,32:バックライトユニット
22:プリズムレンズ
23:レンチキュラーレンズ
25:拡散板
26:BEF
27:DBEF−D
28:ルーバーフィルム
30:レンチキュラーレンズ
31:プリズムレンズ
Claims (15)
- ノルボルネン系樹脂フィルムの少なくとも一方の面に(A)ウレタン(メタ)アクリレート、(B)直鎖アルキレンジ(メタ)アクリレートおよび(C)光重合開始剤を含有するUV硬化性樹脂組成物から形成されてなるレンズ列を有し、ノルボルネン系樹脂フィルムとレンズの波長400〜700nmの範囲における屈折率差の最大値が0.1以下であることを特徴とするレンズフィルム。
- 前記ノルボルネン系樹脂フィルムが下記一般式(1)で表される構造単位を有する(共)重合体を用いて形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のレンズフィルム。
R1〜R4は、それぞれ独立に下記(a)〜(e)で表されるものを表すか、(f)または(g)を表す。
(a)水素原子、
(b)ハロゲン原子、
(c)酸素原子、硫黄原子、窒素原子もしくはケイ素原子を含む連結基を含む置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(d)置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の炭化水素基、
(e)極性基、
(f)R1とR2、またはR3とR4が、相互に結合して形成されたアルキリデン基を表し、前記結合に関与しないR1〜R4は相互に独立に前記(a)〜(e)より選ばれるものを表す、
(g)R1とR2、R3とR4、またはR2とR3が、相互に結合して形成された芳香環あるいは非芳香環の単環もしくは多環の炭化水素環または複素環を表し、前記結合に関与しないR1〜R4は相互に独立に前記(a)〜(e)より選ばれるものを表す。] - 前記レンズ列がレンチキュラーレンズ列であり、該レンチキュラーレンズ列が前記ノルボルネン系樹脂フィルムの片面に形成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズフィルム(I)。
- 前記ノルボルネン系樹脂フィルムのレンチキュラーレンズ列が形成されていない方の面に前記UV硬化性樹脂組成物により形成された硬化層を有することを特徴とする請求項3に記載のレンズフィルム(I)。
- 前記レンチキュラーレンズ列を形成するUV硬化性樹脂組成物、前記硬化層を形成するUV硬化性樹脂組成物の少なくとも一方が更に(D)光拡散性粒子を含有することを特徴とする請求項3または4に記載のレンズフィルム(I)。
- 前記レンチキュラーレンズ列を形成するUV硬化性樹脂組成物、前記硬化層を形成するUV硬化性樹脂組成物の少なくとも一方が更に(E)脂環式アルキル(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のレンズフィルム(I)。
- 前記レンズ列がプリズムレンズ列であり、該プリズムレンズ列が前記ノルボルネン系樹脂フィルムの片面に形成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズフィルム(II)。
- 前記ノルボルネン系樹脂フィルムのプリズムレンズ列が形成されていない方の面に前記UV硬化性樹脂組成物により形成された硬化層を有することを特徴とする請求項7に記載のレンズフィルム(II)。
- 前記プリズムレンズ列を形成するUV硬化性樹脂組成物、前記硬化層を形成するUV硬化性樹脂組成物の少なくとも一方が更に(D)光拡散性粒子を含有することを特徴とする請求項7または8に記載のレンズフィルム(II)。
- 前記プリズムレンズ列を形成するUV硬化性樹脂組成物、前記硬化層を形成するUV硬化性樹脂組成物の少なくとも一方が更に(E)脂環式アルキル(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のレンズフィルム(II)。
- 請求項3〜6のいずれかに記載のレンズフィルム(I)と、請求項7〜10のいずれかに記載のレンズフィルム(II)とを有することを特徴とするバックライトユニット。
- 前記ノルボルネン系樹脂フィルムの両面に、前記レンズ列を有するレンズフィルムであって、一方の面のレンズ列がレンチキュラーレンズ列であり、かつ、他方の面のレンズ列がプリズムレンズ列であることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズフィルム(III)。
- 前記レンチキュラーレンズ列を形成するUV硬化性樹脂組成物、前記プリズムレンズ列を形成するUV硬化性樹脂組成物の少なくとも一方が更に(D)光拡散性粒子を含有することを特徴とする請求項12に記載のレンズフィルム(III)。
- 前記レンチキュラーレンズ列を形成するUV硬化性樹脂組成物、前記プリズムレンズ列を形成するUV硬化性樹脂組成物の少なくとも一方が更に(E)脂環式アルキル(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする請求項12または13に記載のレンズフィルム(III)。
- 請求項12〜14のいずれかに記載のレンズフィルム(III)を有することを特徴とするバックライトユニット。
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