JP2010220356A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造により油分の流出を防止し、周辺機器や周囲環境の汚染を抑制でき、また、製造コスト、製作リードタイムの低減および信頼性の向上を図ることのできる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機は、枢軸11と、回転子14と、回転子に対向して設けられた固定子12と、枢軸に嵌合された軸受5、6と、それぞれ軸受が装着された軸受箱を有する端板3、4を備え、固定子および回転子を覆った機体枠1と、軸受箱の外側で端板に貫通形成された複数の透孔7と、透孔内に嵌め込まれ、透孔における潤滑油の通過を規制する中空のブッシュ17と、を具備している。
【選択図】図1

Description

この発明は、油潤滑を行う軸受部を備えた回転電機に関する。
例えば、アウターロータ型の回転電機は、枢軸と、枢軸に固定され永久磁石等からなる固定子と、軸受を介して枢軸に回転自在に支持され、固定子の外周側に設けられた回転子と、を備えている。回転子は、枢軸と同軸的に位置した円筒状の回転子枠と、回転子枠の両端部を閉塞した端板とを有している。各端板の中心部には軸受箱が形成され、この軸受箱に軸受の外輪が嵌合されている。軸受の内輪は枢軸に嵌合されている。これにより、端板および回転子枠は、軸受を介して枢軸に回転自在に支持されている。各端板には通気用の複数の開口窓が形成され、軸受の外周側に位置している(例えば、特許文献1)。
固定子は、電磁鋼板から成る固定子鉄心に固定子巻線を巻装され、回転子枠の内周面と固定子の外周面とは対向し、これらの間に所定の空隙長を保つように空隙が形成されている。軸受箱には軸受を潤滑するための潤滑剤が保持されている。回転電機の運転中において、軸受箱内は発熱などにより温度上昇し、潤滑剤が温度上昇することにより、潤滑剤から油分が流出し、軸受内に進行し、軸受内ころの潤滑が行われる。
このような回転電機は、例えば、以下の用途に使用されている。
1)回転子枠、又は軸受箱の外周をブレーキドラムやブレーキディスクとして用いるブレーキシステム。
2)回転子枠、又は軸受箱の外周に速度センサのローラを配置しかつ接触させることにより、速度制御装置として使用する。
3)回転子枠にロープを巻き付け、回転子枠の回転に伴ってロープを巻上げる巻上機として使用する。
4)回転子枠にファンを配置することにより、外転形ファンとして使用する。
5)回転電機を車輪駆動に用いて、車両などに代表される車載用回転電機としても利用できる。
特開2001−19322号公報
しかしながら、上記のように構成された回転電機において、潤滑剤から流出した油分は、軸受の内転動面へ供給され潤滑が行われるが、この油分は、軸受箱内だけに留まらず、軸受箱と枢軸軸との貫通部から、あるいは、開口窓から回転電機外に流出する場合がある。流出経路は、以下の4通りがある。
1)軸受内→枢軸貫通部→軸受箱内面→軸受箱開口部→軸受箱外面→回転電機外周
2)軸受内→枢軸貫通部→軸受箱内面→軸受箱開口部→外気
3)軸受内→枢軸貫通部→軸受箱内面→回転子枠接合部→外気
4)軸受内→枢軸貫通部→軸受箱外面→外気
上記のように油分が回転電機外に流出した場合、以下のような問題が生じる。
1)回転電機をブレーキシステムに使用する場合、潤滑剤の油分が回転電機外周に流出すると、ブレーキシステムの摺動部へ油分が付着し、適正なブレーキ制動力を得ることが困難となる。
2)前述と同様に、潤滑剤の油分が回転電機外周に流出し、速度センサのローラ摺動面に付着した場合、適正な速度フィードバックが得られず、正常な速度制御が不可能となる。
3)潤滑剤の油分が外気へ流出した場合、周辺機器や周囲環境の汚染の要因となる。
4)油分が周囲の制御盤などへ飛散、付着した場合、他システムへの誤動作を誘発する要因となる。
5)油分流出を防止するため、枢軸貫通部にラビリンス構造などの対策を設けることが考えられるが、この場合、各部品の加工精度を向上させる必要があり、回転電機の製作費用、リードタイム増加などの要因となる。ラビリンス構造は、構成が複雑な他、ラビリンス構造を設けるためのスペースが必要となり、回転電機の大形化の要因となり、特に、回転電機の枢軸貫通部の場合、その影響が大きい。
6)油分流出を防止するため、枢軸貫通部にオイルシール構造をとる場合、オイルシールの摺動部は、高周波焼入れなどによる硬度向上が必要であり、製作費用・リードタイム増加などの要因となる。また、オイルシールの定期的な交換が必要であり、保守・点検の費用・時間などが必要となる。更に、リップ部への微小な粉塵などが混入した場合、適正なシール効果が得られない場合がある。また、摺動部の粉塵による磨耗などにより、軸側の磨耗や経年的な損傷を引き起こし、回転電機の短寿命化の要因となる。
7)一般的な軸受箱の開口窓の形状は、楕円穴が多い。この場合、開口窓にラビリンス構造などの加工を施すことが非常に困難である。機械加工を行う場合、精巧な製造技術を要し、かつ寸法、精度が不安定になりやすいだけでなく、コスト、製造時間が多大に必要となる。
8)軸受箱は、鋳物または鋳鋼などで成形する場合が多い。前述の加工を施さない場合は、形状誤差が大きく、品質のバラツキが多い。
10)開口窓からの油分の流出を防止するため、開口窓を小さくすることが考えられるが、この場合、通風面積が小さくなり、回転電機の温度上昇につながる場合がある。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、簡単な構造により油分の流出を防止し、周辺機器や周囲環境の汚染を抑制でき、また、製造コスト、製作リードタイムの低減および信頼性の向上を図ることのできる回転電機を提供することにある。
この発明の態様に係る回転電機は、枢軸と、回転子と、回転子に対向して設けられた固定子と、前記枢軸に嵌合された軸受と、それぞれ前記軸受が嵌合された軸受箱を有し、内部を閉塞する機体枠を構成した端板と、前記軸受箱の外側で前記端板に貫通形成された複数の透孔と、前記透孔内に設けられ、前記透孔を通る潤滑油の通過を規制する中空のブッシュと、を具備している。
上記構成によれば、簡単な構造により油分の流出を防止し、周辺機器や周囲環境の汚染を抑制でき、また、製造コスト、製作リードタイムの低減および信頼性の向上を図ることのできる回転電機を提供することができる。また、構造の簡素化ができることから、回転電機の小形化、省スペース化および保守、点検などのメンテナンス費用の縮小も可能である。粉塵などの周囲環境からの影響も受けにくく、長寿命な回転電機を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る回転電機を一部破断して示す側面図。 前記回転電機の正面図。 前記回転電機のブッシュを示す正面図。 前記回転電機のブッシュが装着された透孔部分を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第3の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第4の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図およびブッシュを示す断面図。 本発明の第5の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図およびブッシュを示す正面図。 本発明の第6の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第7の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第8の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す正面図。 本発明の第9の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す正面図。 本発明の第10の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す正面図。 本発明の第11の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す正面図および回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第12の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す正面図および回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第13の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第14の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第15の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す正面。 本発明の第16の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図。 本発明の第17の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す断面図。 本発明の第18の実施形態に係る回転電機のブッシュユニットを示す側面図。 前記ブッシュユニットの斜視図。 本発明の第19の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図。 前記回転電機のブッシュユニットを示す斜視図。 本発明の第20の実施形態に係る回転電機のブッシュユニットを示す平面図。 本発明の第21の実施形態に係る回転電機を一部破断して示す側面図。 本発明の第22の実施形態に係る回転電機を一部破断して示す側面図。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る回転電機について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る回転電機の一部を破断して示す側面図、図2は、回転電機の端板を示す正面図、図3はブッシュの平面図、図4は、ブッシュが装着された透孔部分を拡大して示す断面図である。
図1に示すように、回転電機20は、例えば、外転型回転電機として構成されている。回転電機20は、枢軸11と、この枢軸の中央部分に固定され固定子12と、軸受5、6により枢軸11に回転自在に支持された回転子14と、を備えている。固定子12は、枢軸11に固定された円筒状の固定子鉄心9と、固定子鉄心に巻装された固定子コイル10とを有している。固定子鉄心9は、磁性材、例えば、珪素鋼板からなる環状の金属板を多数枚積層して構成されている。固定子鉄心9の外周部には、それぞれ軸方向に延びた複数のスロットが形成され、これらのスロットに固定子コイル10が埋め込まれている。固定子コイル10のコイルエンドは固定子鉄心9の両端面から軸方向に張り出している。
回転子14は、円筒状に形成された回転子枠1と、回転子枠の両端にそれぞれ嵌合固定され、回転子枠の両端を閉塞した円盤状の端板3、4、と、回転子枠1の内周面に固定された環状の永久磁石2と、を備えている。なお、回転子枠1および端板3、4は、回転子14および固定子12を覆った機体枠を構成している。端板3、4の中心部には、枢軸11を通す透孔が形成され、この透孔の周囲に軸受箱3a、4aがそれぞれ形成されている。そして、軸受箱3a、4aに軸受5、6の外輪5a、6aがそれぞれ嵌合され、固定されている。軸受5、6の内輪は、枢軸11の端部外周に嵌合されている。軸受箱3a、4aの外側から軸受押え5b、6bが軸受箱に固定され、軸受5、6を軸受箱に固定している。軸受箱3a、4a内には、例えば、グリース等の潤滑剤が保持されている。
これにより、回転子14は、軸受5、6により枢軸11に回転自在に支持されている。回転子枠1は、枢軸11と同軸的に設けられているとともに、固定子12の外周側に対向している。永久磁石2は、固定子12の外周と隙間Gを置いて対向している。そして、固定子12および永久磁石2は、回転子枠1および端板3、4により、気密に覆われている。固定子12の固定子コイル10に通電することにより、永久磁石2が誘導され、回転子14が枢軸11の周りで回転される。なお、一方の端板4の外周部を径方向外方に延長し、ブレーキディスク13と使用してもよい。
図1および図2に示すように、端板3、4には、機体内と外部とを連通する複数の透孔7、8が形成されている。これらの透孔7、8は、回転電機20の内気と外気を通気させ通気孔として設けられている。端板3、4において、複数の透孔7、8は、軸受箱3a、4aの外周側に形成されているとともに、枢軸11と同軸な円上に互いに隙間を並んで設けられている。各透孔7、8は、例えば、楕円形に形成され、また、透孔の中心軸は、枢軸11とほぼ平行に延びている。
端板4の各透孔7には、例えば、ゴム、合成樹脂等の弾性材料で形成されたブッシュ17が嵌め込まれている。図1ないし図4に示すように、ブッシュ17は、透孔7に対応する断面が楕円形の中空形状、つまり、筒状に形成されている。ブッシュ17の一端外周にはフランジ17aが形成されている。ブッシュ17内にブレード18が一体に形成されている。ブレード18は、楕円の短軸に沿ってブッシュ17の長辺間を延びているとともに、ブッシュ17の軸方向全長に亘って延びている。このブレード18は、空気流を発生させるフィンとして機能するとともに、ブッシュ17の潰れを防止する補強板としても機能する。
ブッシュ17は、端板4の外面側から透孔7に嵌め込まれ、その弾性により透孔7の内周面に密着している。ブッシュ17のフランジ17aは、端板4の外面に当接し、ブッシュ17を透孔7に対して位置きめしている。本実施形態において、ブッシュ17の一端は、端板4の内面から機内側に例えば5〜10mm程度、突出し、凸部17bを形成している。また、ブッシュ17内に一体に形成されたブレード18は、枢軸11を中心とする円周方向と交差する方向に延びている。なお、端板3に形成された各透孔8にも、上記と同様のブッシュ17を嵌め込んでもよい。
上記のように構成された回転電機20によれば、運転時、固定子12の固定子コイル10に通電することにより、永久磁石2が誘導され、回転子14が枢軸11の周りで回転する。回転電機20の運転中において、軸受箱3a、4a内は発熱などにより温度上昇し、潤滑剤が温度上昇することにより、潤滑剤から油分が流出し、軸受内に進行し、軸受内ころの潤滑が行われる。また、流出した油分は、回転子14の遠心力により、端板3、4の内面に沿って外周側に流れるが、この油分は、端板3の内面から突出したブッシュ17の凸部17bに当たり、この凸部17bにて機内側に弾き飛ばされる。このことにより、油分が透孔7を通って回転電機20外部へ流出、あるいは飛散することを防止可能となる。
また、ブッシュ17に設けられたブレード18は、回転子14とともに回転することによりファンとして機能し、回転電機20への冷却風を発生することができる。このため、回転電機20全体の冷却性能が向上し、回転電機の小形、軽量化を図ることができる。回転電機20全体の温度低減および軸受箱3a、4aの送風により、軸受5、6の温度上昇が抑制することができる。この結果、潤滑剤からの油分流出量を抑制することができ、軸受油分流出を根本的に抑制することができる。このことにより。油分が回転電機外部へ流出することが防止することが可能となる。当然ながら軸受寿命の延長化並びに回転電機の長寿命化や軸受の保守の簡素化を図ることができる。
ブレード18をブッシュ17と一体に形成し、ブッシュ単品とすることができ、その分、回転電機20の小形化が可能となる。また、回転電機20の適用仕様によってブッシュを交換することにより、冷却性能を最適化することができる。そのため、他の部品の標準化や適用仕様の拡大が容易となる。
軸受の油分が外部へ流出しないことから、ブレーキディスク13の摺動部への油分の付着を防止できる。このことから、適正なブレーキ制動力が安定して得られ、品質の向上と保守、点検の省力化が図れる。また、周辺機器や周囲環境の汚染も防止でき、他システムの誤動作防止にもなる。
回転電機20においては、軸受6周辺の油分もれを端板4の透孔7周辺にて防止することができるため、オイルシールなどの採用をする必要がなく、軸受6周辺部の構成を簡素化することが可能となる。従って、回転電機20全体の小形化が可能となる。また、回転電機の製作費用、リードタイムの短縮のみならず、保守・点検も簡素化することができる。オイルシールに起因する回転電機の短寿命化を抑制し、回転電機の長寿命化が可能となる。
ブッシュ17はゴム、合成樹脂等により形成され容易に弾性変形、伸縮することができるため、端板4の透孔7の形状誤差があった場合でもブッシュ17を透孔7に容易に、かつ、確実に嵌め込むことができ、精巧な製造技術を持たなくとも安定した効果が得られる。同様に、端板4の形状誤差もブッシュ17により吸収可能である。開発時において、ブッシュ17を設定していなくても、前述の取り付けに関する自由度が高いことから、回転電機の設計変更をすることなく、容易にブッシュを適用することができ、仕様の自由度を拡大できる。
次に、この発明に係る第2ないし第22の実施形態において、回転電機のブッシュの構成を中心に説明する。第2ないし第22の実施形態では、前述した第1の実施形態と異なる部分のみを示し、他の構成は、第1の実施形態と同一であり、その詳細な説明は省略する。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図である。
図5に示すように、例えば、ゴム、合成樹脂等で形成されたブッシュ17が端板4の透孔7に嵌め込まれている。ブッシュ17は、透孔7に対応する断面が楕円形の中空形状、つまり、筒状に形成されている。ブッシュ17の一端外周にはフランジ17aが形成されている。ブッシュ17内にブレード18が一体に形成されている。ブレード18は、楕円の短軸に沿ってブッシュ17の長辺間を延びているとともに、ブッシュ17の軸方向全長に亘って延びている。
ブッシュ17は、端板4の外面側から透孔7に嵌め込まれ、その弾性により透孔7の内周面に密着している。ブッシュ17のフランジ17aは、端板4の外面に当接し、ブッシュ17を透孔7に対して位置きめしている。本実施形態において、ブッシュ17の一端は、端板4の内面と同一面あるいは透孔7内に引込んで位置し、ブッシュ17の一端面および透孔7により凹部17cが形成されている。
上記の構成によれば、軸受の潤滑剤から流出し端板4の内面に沿って流れた油分は、透孔7およびブッシュ17によって形成された凹部17cに溜まり、外部への流出および飛散が防止される。前述の第1の実施形態よりも油の弾き飛ばし力が若干低くなる場合があるが、油分を凹部17c内に留め置き、回転電機内への油分の流出を防止することができる。また、端板4の内面から突出する凸部17bがないことから、回転電機内の空間を広くすることができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第3の実施形態)
図6(a)は、第2の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図、図6(b)は、ブッシュの他の断面を示す図である。
図6(a)および図6(b)に示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブッシュ17の内周面の少なくとも一部に、周方向に延びた凹所23が形成されている。本実施形態において、凹所23は、ブッシュ17の内面の全周に亘って延びている。
上記の構成によれば、万一、ブッシュ17内に進行した油分をブッシュ17内で弾き飛ばし、外部へ流出しにくくすることができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第4の実施形態)
図7(a)は、第4の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図、図7(b)は、ブッシュの他の断面を示す図である。
図7(a)および図7(b)に示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブッシュ17の内周面の少なくとも一部に、周方向に延びた凸部24が一体に形成されている。本実施形態において、凸部24は、ブッシュ17の内面の全周に亘って延びている。
上記の構成によれば、万一、ブッシュ17内に進行した油分をブッシュ21内で弾き飛ばし、外部へ流出しにくくすることができる。また、凸部24により、ブッシュ17の剛性が上がり、透孔7の内面に対するブッシュ17の密着性が向上し、更に油もれ効果を増強することができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第5の実施形態)
図8(a)は、第4の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図、図8(b)は、ブッシュの他の断面を示す図である。
図8(a)および8(b)に示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブッシュ17の中心軸に対して、また、回転電機の枢軸と平行な方向に対して、傾斜して延びている。
この構成によれば、ブレード18による送風方向が、回転電機の枢軸11に対し、平行方向とすることができ、冷却の阻害となる箇所が少なくなる。これにより、送風損失を低減し、回転電機の冷却性能を向上することができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第6の実施形態)
図9は、第6の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図である。
図9に示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブレード18の回転電機内側の端部でかつ内周側の部分がブッシュ17端面より機内側に突出している。この構成によれば、ブレード18により回転電機の内気を循環することが強化され、内気温度および軸受箱内部表面温度が低減され、回転電機全体の温度および軸受温度の低減ができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第7の実施形態)
図10は、第7の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図である。
図10に示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブレード18の回転電機内側の端部は、ブッシュ17端面より機内側に突出している。この構成によれば、第6の実施形態と同様な作用、効果が得られる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第8の実施形態)
図11は、第8の実施形態に係る回転電機のブッシュを拡大して示す正面図である。
図11に示すように、端板の透孔に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。また、ブレード18の内、ブッシュ17に連結されている連結部18aは、ブレードの他の部分よりも、厚さが厚く形成されている。この場合、ブレード18のみならずブッシュ17の剛性を強化することができる。それにより、回転電機が高速回転した場合のブッシュおよびブレードの破壊を抑制でき、回転電機の適用範囲の拡大を図ることができる。また、ブッシュ17自体の耐候性が向上し、回転電機の屋外設置などの環境に対する適用範囲の拡大ができる。
(第9の実施形態)
図12は、第9の実施形態に係る回転電機のブッシュを拡大して示す正面図である。
図12に示すように、端板の透孔に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブレード18内に、補強材として鋼製のモールド材26が埋め込まれている。この場合、ブレード18の剛性を向上することができ、回転電機が高速回転した場合のブレード18の振れなどが抑制される。これにより、回転電機の適用範囲の拡大のみならず、一定した冷却風を発生することから特性・品質の安定化をはかることができる。
(第10の実施形態)
図13は、第10の実施形態に係る回転電機のブッシュを拡大して示す正面図である。
図13に示すように、端板の透孔に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブレード18内に、補強材として合成樹脂製のモールド材26が埋め込まれている。この場合、第9の実施形態と同様の作用効果が得られるが、より軽量化、生産性の向上が図れる。軽量化に伴い、回転方向のバランスの向上も図ることができ、品質の安定化や、より高速回転化が可能となる。
(第11の実施形態)
図14(a)は、第11の実施形態に係る回転電機のブッシュを拡大して示す正面図、図14(b)はブッシュの断面図である。
図14(a)、14bに示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。また、ブッシュ17の機外側の開口は、閉塞板28により閉塞されている。本実施形態において、閉塞板28は、ブッシュ17と一体に成形されている。この閉塞板28には、空気を通す複数の通気孔30が形成されている。
この構成によれば、ブッシュ17内を通過する油分を外部へ流出することを防止でき、かつ回転電機の冷却性を損なわない構成が得られる。また、閉塞板28により、透孔異物の浸入防止を防止し、回転電機の品質向上と人体に対する保護を向上することができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第12の実施形態)
図15(a)は、第12の実施形態に係る回転電機のブッシュを拡大して示す正面図、図15(b)はブッシュの断面図である。
図15(a)、15bに示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。また、ブッシュ17の機外側の開口は、閉塞板28により閉塞されている。本実施形態において、閉塞板28は、ブッシュ17と別体に形成されたものを、ブッシュ17の開口端に固定している。この閉塞板28には、空気を通す複数の通気孔30が形成されている。
この構成によれば、第12の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。閉塞板28を仕様の異なる他の閉塞板に変更することができ、設計自由度が増加し、回転電機の適用仕様を拡大することができる。
(第13の実施形態)
図16は、第13の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図である。
図16に示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブレード18の回転電機外側の端部18bは、ブッシュ17端面より機外側に突出している。この構成によれば、ブレード18によるファン効果が増加し、更なる回転電機の小形化を図ることができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第14の実施形態)
図17(a)は、第14の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図、図17(b)はブッシュの斜視図である。
図17(a)および図17(b)に示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、ブレード18を一体に備えている。ブレード18は、ブッシュ17の機外側の端面に設けられ、この端面から機外に向かって突出している。この構成によれば、ブレード18によるファン効果が増加し、更なる回転電機の小形化を図ることができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第15の実施形態)
図18は、第15の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す斜視図である。
図18に示すように、端板の透孔に嵌め込まれるブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブレード18は、ブッシュ17の中心位置Yからずれた位置に設けられている。この構成によれば、広い周波数帯に音を分散することができ、冷却風量を縮小することなく低騒音化ができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第16の実施形態)
図19は、第16の実施形態に係る回転電機の要部を拡大して示す断面図である。
図19に示すように、端板4の透孔7に嵌めこまれたブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブッシュ17に対するブレード18の連結部の内、一方の連結部は、ブッシュ17から分離され、隙間gを置いて、ブッシュの内面と対向している。この構成によれば、ブッシュ17の形状を可変しやすく、端板の透孔形状に対しブッシュの適用範囲を拡大でき、ブッシュの標準化を図ることができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第17の実施形態)
図20は、第17の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す斜視図である。
図20に示すように、端板の透孔に嵌め込まれるブッシュ17は、その内部にブレード18を一体に備えている。ブッシュ17は、その厚さが不均一に形成されている。例えば、引張り力が作用するブッシュ17の上下の長辺部17dは、他の部分よりも板厚tが厚く形成されている。このように、引張力が作用するブッシュ17の長辺部17dを厚くして剛性を向上すると、ブッシュ自体の長寿命化が図られ、ブッシュに関する保守、点検の簡素化を図ることができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第18の実施形態)
図21は、第18の実施形態に係る回転電機のブッシュを示す平面図、図22はブッシュを示す斜視図である。
図21、図22に示すように、複数のブッシュ17は、リング状の連結板32により互いに連結され、1つのブッシュユニット34として形成されている。複数のブッシュ17は、連結板32の円周方向に間隔を置いて並んで設けられている。連結板32は、例えば、ゴム、合成樹脂等により、ブッシュ17のフランジと一体に形成されている。各ブッシュ17内にはブレード18が一体に設けられている。
ブッシュユニット34は、端板の外側から各ブッシュ17を対応する透孔に嵌め込み、連結板32が端板の外面に当接した状態で、回転電機に装着される。あるいは、ブッシュユニット34は、端板の内側から各ブッシュ17を対応する透孔に嵌め込み、連結板32が端板の内面に当接した状態で、回転電機に装着されてもよい。
この構成によれば、ブッシュ17により、透孔を通る油分を規制し、機外への油もれを防止することができる。また、複数の透孔に対して複数のブッシュ17を同時に装着することができ、取付け時間の短縮を図ることができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第19の実施形態)
図23は、第19の実施形態に係る回転電機の要部を示す断面図、図24はブッシュを示す斜視図である。
図23、図24に示すように、複数のブッシュ17は、リング状の連結板32により互いに連結され、1つのブッシュユニット34として形成されている。複数のブッシュ17は、連結板32の円周方向に間隔を置いて並んで設けられている。連結板32は、例えば、ゴム、合成樹脂等により、ブッシュ17のフランジと一体に形成されている。
複数のブレード18が連結板32と一体に形成されている。複数のブレード18は、連結板32において、ブッシュ17と反対側の表面に設けられ、連結板からほぼ垂直に延出しているとともに、連結板の半径方向に沿って延びている。また、複数のブレード18は、連結板32の円周方向に互いに等間隔を置いて設けられ、隣合うブッシュ17の間に位置している。
ブッシュユニット34は、端板4の内面側から各ブッシュ17を対応する透孔7に嵌め込み、連結板32が端板4の内面に当接した状態で、回転電機に装着される。あるいは、ブッシュユニット34は、端板の外側から各ブッシュ17を対応する透孔7に嵌め込み、連結板32が端板の外面に当接した状態で、回転電機に装着されてもよい。
この構成によれば、ブッシュ17および連結板32により、透孔7を通る油分を規制し、機外への油もれを防止することができる。ブレード18によるファン効果を上げることができるとともに、ブッシュ17内の通風面積を拡大することができ、冷却性能の拡大が図れる。これにより、回転電機の小形、軽量化や軸受温度低減による油流出抑制、軸受寿命の延長化が図れる。複数の透孔7に対して複数のブッシュ17を同時に装着することができ、取付け時間の短縮を図ることができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第20の実施形態)
図25は、第20の実施形態に係る回転電機のブッシュユニットを示す平面図である。
図25に示すように、複数のブッシュ17は、リング状の連結板32により互いに連結され、1つのブッシュユニット34として形成されている。複数のブッシュ17は、連結板32の円周方向に間隔を置いて並んで設けられている。連結板32は、例えば、ゴム、合成樹脂等により、ブッシュ17のフランジと一体に形成されている。
複数のブレード18が連結板32と一体に形成されている。複数のブレード18は、連結板32において、ブッシュ17と反対側の表面に設けられ、連結板からほぼ垂直に延出しているとともに、連結板の半径方向に沿って延びている。また、複数のブレード18は、連結板32の円周方向に間隔を置いて設けられ、隣合うブッシュ17の間に位置している。本実施形態において、複数のブレード18は、連結板32の円周方向に不等ピッチで設けられている。
ブッシュユニット34は、端板4の内面側から各ブッシュ17を対応する透孔7に嵌め込み、連結板32が端板4の内面に当接した状態で、回転電機に装着される。あるいは、ブッシュユニット34は、端板の外側から各ブッシュ17を対応する透孔7に嵌め込み、連結板32が端板の外面に当接した状態で、回転電機に装着されてもよい。
この構成によれば、第23の実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、ブレード18を不等ピッチで配置することにより、広い周波数帯に音を分散することができ、冷却風量を縮小することなく低騒音化が図れる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
(第21の実施形態)
図26は、この発明の第21の実施形態に係る回転電機を一部破断して示す側面図である。本実施形態によれば、回転子14の一部を構成する端板4は、段付き形状に形成され、その中間部4cは、枢軸11と同軸な円筒形状に形成されている。
端板4の中間部4cに複数の透孔7が形成され、他方の端板3に複数の透孔8が形成されている。各透孔7は、その中心軸が枢軸11に対して径方向に沿って延びている。これらの透孔7、8は、回転電機20の内気と外気を通気させる通気孔として設けられている。各透孔7、8は、例えば、楕円形に形成されている。
端板4の各透孔7には、例えば、ゴム、合成樹脂等で形成されたブッシュ17が嵌め込まれている。ブッシュ17は、透孔7に対応する断面が楕円形の中空形状、つまり、筒状に形成されている。ブッシュ17内にブレード18が一体に形成されている。
第24の実施形態において、他の構成は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、第24の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第22の実施形態)
図27は、この発明の第22の実施形態に係る回転電機を一部破断して示す側面図である。本実施形態によれば、回転電機は、インナーロータ型の回転電機として構成されている。回転電機20は、円筒状に形成された固定子枠40と、固定子枠の両端にそれぞれ嵌合固定され、固定子枠の両端を閉塞した円盤状の端板42、43と、を備え、これらにより、内部が密閉されたケースが構成されている。端板42、43の中心部には、後述する回転軸44を通す透孔が形成され、この透孔の周囲に軸受箱42a、43aがそれぞれ形成されている。
軸受箱42a、43aに軸受46、48の外輪46a、48aがそれぞれ嵌合され、固定されている。軸受46、48の内輪は、枢軸として機能する回転軸44の端部外周に嵌合されている。軸受箱42a、43aの外側から軸受押え42b、43bが軸受箱に固定され、軸受46、48を軸受箱に固定している。軸受箱42a、43a内には、例えば、グリース等の潤滑剤が保持されている。
固定子48は、固定子枠40の内周面に固定された円筒状の固定子鉄心50と、固定子鉄心に巻装された固定子コイル52とを有している。固定子鉄心50は、磁性材、例えば、珪素鋼板からなる環状の金属板を多数枚積層して構成されている。固定子鉄心50の内周部には、それぞれ軸方向に延びた複数のスロットが形成され、これらのスロットに固定子コイル52が埋め込まれている。固定子コイル52のコイルエンドは固定子鉄心50の両端面から軸方向に張り出している。
回転子54は、回転軸44と、回転軸の中央部に固定された円筒形状の回転子鉄心56とを有している。回転軸44はモータケース内を延び、その両端部は、それぞれ端板42、43の中心孔を貫通して外部に延出しているとともに、軸受46、48によって回転自在に支持されている。回転子鉄心56は、磁性材、例えば、珪素鋼板からなる環状の金属板を多数枚積層して構成されている。回転子鉄心56は、回転軸44に圧入された一対の鉄心押え57a、57bにより軸方向両側面から挟まれ、所定位置に支持されている。回転子鉄心56の外周面は、固定子鉄心50の内周面と所定の隙間Gを置いて対向している。回転子鉄心56の内周部および鉄心押さえ57a、57bには、それぞれ回転子鉄心56を軸方向に貫通した複数の通風孔60が形成されている。これらの通風孔60は、回転子鉄心56の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられている。
固定子48の固定子コイル52に通電することにより、回転子鉄心56が誘導され、回転子54が回転軸44を中心として回転される。
端板42、43には、機体内と外部とを連通する複数の透孔62、64が形成されている。これらの透孔62、64は、回転電機20の内気と外気を通気させ通気孔として設けられている。端板42、43において、複数の透孔62、64は、軸受箱42a、43aの外周側に形成されているとともに、回転軸44と同軸な円上に互いに隙間を並んで設けられている。各透孔62、63は、例えば、楕円形に形成され、また、透孔の中心軸は、回転軸44とほぼ平行に延びている。
端板43の各透孔64には、例えば、ゴム、合成樹脂等で形成されたブッシュ17が嵌め込まれている。ブッシュ17は、透孔64に対応する断面が楕円形の中空形状、つまり、筒状に形成されている。ブッシュ17の一端外周にはフランジ17aが形成されている。ブッシュ17内にブレード18が一体に形成されている。ブレード18は、楕円の短軸に沿ってブッシュ17の長辺間を延びているとともに、ブッシュ17の軸方向全長に亘って延びている。このブレード18は、空気流を発生させるフィンとして機能するとともに、ブッシュ17の潰れを防止する補強板としても機能する。
ブッシュ17は、端板43の外面側から透孔64に嵌め込まれ、その弾性により透孔7の内周面に密着している。ブッシュ17のフランジ17aは、端板4の外面に当接し、ブッシュ17を透孔64に対して位置きめしている。本実施形態において、ブッシュ17の一端は、端板43の内面から機内側に例えば5〜10mm程度、突出し、凸部を形成している。また、ブッシュ17内に一体に形成されたブレード18は、回転軸44を中心とする円周方向と交差する方向に延びている。なお、端板42に形成された各透孔62にも、上記と同様のブッシュ17が嵌め込まれている。
上記のように構成されたインナーロータ型の回転電機20においても、端板の透孔にブッシュ17を装着することにより、透孔62、64を通る油分を規制し、機外への油の流出、飛散を防止することができる。その他、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
前述した第1〜第21の実施形態において、ブッシュを回転電機の端板3側の透孔8および端板4側の透孔7の両方に嵌め込む構成としてもよい。ブッシュは、回転電機に設けられる種々の透孔に嵌合配置することができる。その際、端板3側の透孔8に嵌合されるブッシュと、端板4側の透孔に嵌合されるブッシュとを、前述の実施形態から選択された互いに異なる形式のものを用いてもよい。
前述した種々の実施形態において、ブッシュは、ゴム、合成樹脂等に限らず、銅等の金属、鋼材で形成してもよい。この場合、ブッシュの劣化要素が回避できる。また、ブッシュを打ち抜き板金などでも製造が可能となり、生産性の向上が図れる。ブッシュおよびブレードをプラスチック等で形成した場合、より軽量化、生産性の向上が図れる。また、軽量化に伴い、回転方向のバランスの向上も図ることができ、品質の安定化やより高速回転が可能となる。
ブッシュに設けられたブレードは、アルミニュウムなどで形成してもよい。この場合、放熱効果を向上することができ、回転電機および軸受の更なる温度低減、および性能向上が図れる。ブレードは、ブッシュと一体に形成されている場合に限らず、ブッシュと別体に形成し、これをブッシュに固定する構成としてもよい。この場合、適用別のブレードを設定すると仕様に対し、部品の標準化が図れる。
前述した種々の実施形態に係る回転電機の用途は特に限定されず、巻上機のモータに限らず、車両モータなどに代表される車載用の回転電機や、その他の一般産業用モータに適用することができる。
簡単な構造により油分の流出を防止し、周辺機器や周囲環境の汚染を抑制でき、また、製造コスト、製作リードタイムの低減および信頼性の向上を図ることのできる回転電機を提供することができる。
1…回転子枠、2…永久磁石、3、4、42、43…端板、5、6、46、48…軸受、7、8、62、64…透孔、9、50…固定子鉄心、10…固定子コイル、11…枢軸、12、54…回転子、14、48…固定子、17…ブッシュ、18…ブレード、20…回転電機、32…連結板、34…ブッシュユニット

Claims (19)

  1. 枢軸と、
    回転子と、
    回転子に対向して設けられた固定子と、
    前記枢軸に嵌合された軸受と、
    それぞれ前記軸受が装着された軸受箱を有する端板を備え、前記固定子および回転子を覆った機体枠と、
    前記軸受箱の外側で前記端板に貫通形成された複数の透孔と、
    前記透孔内に嵌め込まれ、前記透孔における潤滑油の通過を規制する中空のブッシュと、を備えた回転電機。
  2. 前記ブッシュは、前記透孔の断面形状に対応する断面形状を有し、前記透孔の内面に密着して嵌め込まれている請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記ブッシュは、前記端板の内面から機内に突出し凸部を形成した端部を有している請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記ブッシュは、前記端板の内面よりも前記透孔内に引込んで位置し、前記透孔と共に凹部を形成する端部を有している請求項1又は2に記載の回転電機。
  5. 前記ブッシュは、その内周面に形成された凹部を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記ブッシュは、その内周面に形成された凸部を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記ブッシュは、その内部に設けられたブレードを有している請求項1ないし6のいずれか1項に記載の回転電機。
  8. 前記ブレードは、前記枢軸と平行な方向に沿って延びている請求項7に記載の回転電機。
  9. 前記ブレードは、前記ブッシュの前記端板内面側の端から機体内に突出している請求項7に記載の回転電機。
  10. 前記ブレードは、前記ブッシュの前記端板外面側の端から機体外側に突出している請求項7に記載の回転電機。
  11. 前記ブレードは前記ブッシュに連結された端部を有し、前記ブッシュの内、前記ブレードが連結された部分は、他の部分よりも厚く形成されている請求項7に記載の回転電機。
  12. 前記ブレードに補強材が埋め込まれている請求項7に記載の回転電機。
  13. 前記ブレードは、前記ブッシュの中心位置からずれて設けられている請求項7に記載の回転電機。
  14. 前記ブッシュは、前記端板外面側の端を閉塞した閉塞板と、この閉塞板に形成された複数の通気孔と、を有している請求項1又は2に記載の回転電機。
  15. それぞれ前記透孔に嵌め込まれた複数のブッシュを互いに連結した連結板を有している請求項1に記載の回転電機。
  16. 前記連結板にそれぞれ設けられた複数のブレードを有している請求項15に記載の回転電機。
  17. 前記複数のブレードは、前記枢軸を中心とする円周方向に、不等ピッチで並んで設けられている請求項16に記載の回転電機。
  18. 前記機体枠は、前記枢軸と同軸的に設けられた円筒状の回転子枠と、前記回転子枠の両端部を閉塞した前記端板と、を有し、前記回転子は前記回転子枠の内周面に固定され、前記固定子は、前記枢軸に固定され前記回転子と隙間を置いて対向している請求項1ないし17のいずれか1項に記載の回転電機。
  19. 前記機体枠は、前記枢軸と同軸的に設けられた円筒状の固定子枠と、前記固定子枠の両端部を閉塞した前記端板と、を有し、前記固定子は前記固定子枠の内周面に固定され、前記回転子は、前記枢軸と、この枢軸に固定され前記固定子と隙間を置いて対向する回転子鉄心と、を有している請求項1ないし17のいずれか1項に記載の回転電機。
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