JP2010215854A - タイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】加工性及び耐摩耗性を損なうことなく、耐カットチップ性を改良することができるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対して、アルキル基変性糖誘導体(例えば、下記一般式(1)で表されるアルキル−D−グルコピラノシド、n=0〜24)0.1重量部以上10重量部以下と、硫黄0.5重量部以上2.0重量部以下と、特定ののカーボンブラック30重量部以上70重量部以下と、を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物である。
Figure 2010215854

【選択図】なし

Description

本発明は、空気入りタイヤのトレッドに用いられるタイヤトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
トラックやバスなどの大型車に用いられる重荷重用タイヤに対しては、耐摩耗性と耐カットチップ性の要求が高い。特に、ダンプ車のような悪路を走行する車に装着される悪路用タイヤについては、より高い耐カットチップ性が必要であり、不十分であると、外観性悪化による取り外しライフの低下や、外傷によりケーシング部の耐久性が低下し故障に至るなどの問題がある。
耐カットチップ性を向上させる手法としては、より粒子径の小さい充填剤(カーボンブラック、シリカ)を用いることが提案されているが(例えば、下記特許文献1参照)、この場合、未加硫時の粘度が上昇し、加工性が劣る問題がある。また、ロジンなどに代表される樹脂を添加する技術もあるが(例えば、下記特許文献2参照)、耐摩耗性が低下するというデメリットがある。
ところで、ゴム組成物にデンプンなどの糖類を添加する技術が従来知られている。例えば、下記特許文献3には、スチールコードとの接着性を向上するために、D−フラクトースやD−グルコースなどの単糖類、糖アルコール、多糖類などをジエン系ゴムに配合することが提案されている。
下記特許文献4には、破壊特性、ウェットグリップ性及び発熱性や加工性を損なうことなく、耐摩耗性及び耐老化性を改良するために、単糖類や、二糖類以上の多糖類、更にはこれらの誘導体である、糖アルコール、デオキシ糖、アミノ糖、配糖体、ウロン酸、糖脂肪酸エステルなどを配合することが提案されている。
下記特許文献5には、耐摩耗性を損なうことなく、ウェットグリップ性と低燃費性を向上させるために、ジエン系ゴムとデンプンなどの糖類との複合体を配合することが提案されている。
下記特許文献6には、低燃費性を損なうことなくグリップ性を向上するために、エポキシ化合物で変性された変性多糖類を配合することが提案されている。
このように従来、ゴム組成物に糖類を配合することは知られていたが、本発明特有のアルキル基変性糖誘導体を配合することは提案されておらず、またそれによる有利な作用効果である耐カットチップ性の向上効果も知られていなかった。
特開平06−228373号公報 特開平11−116734号公報 特開平07−118457号公報 特開平11−071481号公報 特開2005−272507号公報 特開2006−206837号公報
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、加工性及び耐摩耗性を損なうことなく、耐カットチップ性を改良することができるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の点に鑑み鋭意検討していく中で、アルキル基で変性した特定の糖誘導体を特定のカーボンブラックとともに配合することで、加工性や耐摩耗性の悪化を抑えつつ、耐カットチップ性を大幅に向上させることができることを見い出した。本発明は、かかる知見に基づくものである。
すなわち、本発明に係るタイヤトレッド用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対して、グルコースに第1級アルコールを反応させてなるアルキル基変性糖誘導体0.1重量部以上10重量部以下と、硫黄0.5重量部以上2.0重量部以下と、CTAB吸着比表面積が100〜150m/gであり、かつ、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)が90〜120ml/100gであるカーボンブラック30重量部以上70重量部以下と、を含有するものである。
本発明に係る空気入りタイヤは、かかるゴム組成物を用いてなるトレッドを備えたものである。
本発明によれば、上記特定のカーボンブラックとともに、上記アルキル基変性糖誘導体を配合することで、加工性と耐摩耗性の悪化を抑えながら、耐カットチップ性を改良することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としてジエン系ゴムを含有する。ジエン系ゴムとしては、特に限定されず、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)などが挙げられる。これらのジエン系ゴムは、単独又は2種類以上が含まれていてもよい。これらの中でも、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムを主成分とすることが好ましく、より詳細には、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムの単独、又は、天然ゴム及び/又はイソプレンゴム50重量%以上と、他のジエン系ゴム(好ましくはブタジエンゴム)50重量%以下のブレンドゴムであることが好ましい。
本発明のゴム組成物に配合されるアルキル基変性糖誘導体は、グルコースに第1級アルコールを反応させてなるものである。グルコースとしては、D−グルコースでもL−グルコースでもよいが、天然物であるブドウ糖、すなわちD−グルコースを用いることが好ましい。また、第1級アルコールとしては、炭素数が1〜25の飽和アルコールを用いることが好ましい。
従って、アルキル基変性糖誘導体としては、アルキル基の炭素数が1〜25であるアルキル−D−グルコピラノシドを用いることが好ましい。このような天然ブドウ糖由来のアルキル基変性糖誘導体を用いることは、石油資源由来の原料の低減にもつながる。この場合、該グルコピラノシドとしては、α型(すなわち、アルキル−α−D−グルコピラノシド)でも、β型(すなわち、アルキル−β−D−グルコピラノシド)でもよく、また両者の混合物でもよい。ここで、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基が挙げられる。
アルキル基変性糖誘導体として、特に好ましくは、下記一般式(1)で表されるアルキル−α−D−グルコピラノシドを用いることである。
Figure 2010215854
上記式中、nは0〜24の整数である。(n+1)で表されるアルキル基の炭素数は、これが大きすぎると、グルコース部分の寄与が小さくなって添加効果がパラフィンオイルに近づく傾向となり、耐摩耗性の低下などを引き起こすおそれがあるため、25以下であることが好ましい。nは、より好ましくは、0〜12の整数であり、更に好ましくは、2〜10の整数である。
アルキル−D−グルコピラノシドは、下記式(2)のように、ブドウ糖に第1級アルコールを反応させることで得られるものである。この反応は、例えば、ブドウ糖と第1級アルコールとを塩酸及びカチオン交換樹脂の存在下に加熱反応させる方法(特公昭50−13770号公報参照)、触媒としてカチオン交換樹脂(スチレンとジビニルベンゼンを重縮合して製造した三次元高分子基体に交換基としてスルホン酸基を結合させたもの)を固定床として用いてブドウ糖と第1級アルコールを反応させる方法(特開平6−92984号公報参照)、触媒としてトランスグルコシダーゼ(α−グルコシダーゼ)を用いてブドウ糖と第1級アルコールを反応させる方法(特開平7−87992号公報参照)、ブドウ糖と第1級アルコールとを粘土鉱物(モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライトなど)の存在下で反応させる方法(特開平10−204095号公報参照)などにより行うことができる。
Figure 2010215854
前記アルキル基変性糖誘導体の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。この配合量が0.1重量部未満では、その添加効果が不十分であり、逆に10重量部を超えると、耐摩耗性が悪化する。アルキル基変性糖誘導体の配合量の下限は、より好ましくは1重量部以上、更に好ましくは3重量部以上であり、上限は、より好ましくは8重量部以下、更に好ましくは5重量部以下である。
本発明のゴム組成物に配合される硫黄としては、特に限定されず、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、オイル処理硫黄などが挙げられる。硫黄は、ジエン系ゴム100重量部に対して0.5〜2.0重量部にて配合されることが好ましく、より好ましくは1.0〜2.0重量部である。硫黄の配合量が多すぎると、耐摩耗性が悪化し、耐カットチップ性の改良効果が損なわれる。
本発明のゴム組成物には、補強性充填剤として、CTAB吸着比表面積が100〜150m/gであり、かつ、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)が90〜120ml/100gであるカーボンブラックが配合される。
上記CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)吸着比表面積は、ASTM D3765に準拠して測定される値であり、カーボンブラックの粒子径の指標となるものである。CTABが100m/g未満では、耐摩耗性及び耐カットチップ性が損なわれる。一方、CTABの上限は、耐摩耗性及び耐カットチップ性の点では特に限定されるものではないが、加工性を確保する点から150m/g以下であることが好ましい。このようなカーボンブラックとしては、SAFクラス、ISAFクラス(ASTMグレード)のものを用いることができる。CTABのより好ましい下限は110m/g以上であり、より好ましい上限は140m/g以下である。
上記圧縮DBP(ジブチルフタレート)吸油量は、ASTM D3493に準拠して測定される24M4DBP吸油量であり、カーボンブラックのストラクチャーの指標となるものである。圧縮DBP吸油量が90ml/100g未満の低ストラクチャー品では耐摩耗性及び耐カットチップ性が損なわれる。一方、圧縮DBP吸油量の上限は、耐摩耗性及び耐カットチップ性の点からは特に限定されるものではないが、加工性を確保する点から120ml/100g以下であることが好ましい。圧縮DBP吸油量のより好ましい下限は95ml/100gであり、より好ましい上限は110ml/100gである。
上記カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対して30〜70重量部である。該カーボンブラックの配合量が30重量部未満であると耐摩耗性及び耐カットチップ性が悪化し、逆に70重量部を超えると加工性が大幅に悪化する。該カーボンブラックの配合量は、より好ましくは40〜60重量部である。
本発明のゴム組成物には、補強性充填剤として、上記カーボンブラックとともにシリカを併用してもよい。シリカを併用することで耐カットチップ性を更に向上することができる。但し、シリカの配合量が多すぎると耐摩耗性が損なわれるので、シリカは、ジエン系ゴム100重量部に対して10重量部以下で配合することが好ましい。なお、シリカとしては、特に限定されず、湿式シリカ(含水ケイ酸),乾式シリカ(無水ケイ酸),ケイ酸カルシウム,ケイ酸アルミニウムなどを適宜用いることができる。
本発明のゴム組成物には、上記の各成分の他に、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、軟化剤、加硫促進剤、加硫助剤、樹脂類など、タイヤのトレッド用ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。該ゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやロール、ニーダー等の混合機を用いて混練し作製することができる。
このようにして得られたゴム組成物は、各種空気入りタイヤのトレッドに用いることができ、好ましくはトラックやバスなどの重荷重用空気入りタイヤ、特には悪路用タイヤのトレッドに好適に用いることができる。そして、常法に従い加硫成形することにより、該トレッドを備えた空気入りラジアルタイヤを作製することができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[第1実施例]
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合に従い、各成分を添加混合して、実施例及び比較例のゴム組成物を調製した。表1中の各成分は以下の通りである。
・天然ゴム(NR):RSS3号、
・ブタジエンゴム(BR):宇部興産株式会社製「BR150L」、
・カーボンブラックSAF:東海カーボン株式会社製「シースト9」(CTAB=132m/g、24M4DBP=97ml/100g)、
・カーボンブラックISAF:東海カーボン株式会社製「シースト6」(CTAB=114m/g、24M4DBP=100ml/100g)、
・カーボンブラックHAF:東海カーボン株式会社製「シースト3」(CTAB=77m/g、24M4DBP=88ml/100g)、
・シリカ:東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールAQ」、
・ロジン樹脂:荒川化学工業株式会社製「中国ロジン」(軟化点=77℃)、
・アルキル基変性糖誘導体A:デシル−α−D−グルコピラノシド、式(1)中のn=9、群栄化学工業株式会社製「GS−AG10S」(軟化点=86℃)、
・硫黄:鶴見化学工業株式会社製「粉末硫黄」。
各ゴム組成物には、共通配合として、ジエン系ゴム100重量部に対して、亜鉛華(三井金属鉱業株式会社製「亜鉛華1号」)3重量部、ステアリン酸(花王株式会社製「ルナックS−25」)2重量部、老化防止剤(住友化学工業株式会社製「アンチゲン6C」)1重量部、及び加硫促進剤TBBS(三新化学工業株式会社製「サンセラーNS」)1.2重量部を配合した。
得られた各ゴム組成物について、加工性及び加硫速度を測定するとともに、150℃×30分で加硫して所定形状の試験片を作製し、得られた試験片を用いて、引裂強度及び耐摩耗性を測定した。また、各ゴム組成物をトレッドの一部に適用した11R22.5 14PRの試作タイヤを作製して耐カットチップ性を評価した。各測定・評価方法は次の通りである。
・加工性:JIS K6300に準拠して、100℃での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)を測定した。各測定値を表示するとともに、比較例1の測定値を100とした指数を括弧内に示した。指数が小さいほど、粘度が低く加工性に優れることを示す。
・加硫速度t50:JIS K6300に準拠したムーニースコーチ試験を、レオメーター(L形ロータ)を用いて行い、予熱1分、温度150℃で測定時のt50値を求めた。この値が小さいほど加硫速度が速いことを示す。
・引裂強度(kN/m):JIS K6252に準拠して引裂試験(クレセント形ダンベル)を実施した。
・耐摩耗性:JIS K6264に準拠して、ランボーン摩耗試験機を用い、スリップ率30%、負荷荷重40N、落砂量20g/分の条件で摩耗試験を実施した。結果は、比較例1の摩耗量を100とした指数(「比較例1の摩耗量」×100/「各試験片の摩耗量」)で表示した。数値が大きいほど、耐摩耗性に優れる。
・耐カットチップ性:試作タイヤを装着したダンプ車で2万km走行させ、走行後のトレッドの外観につき、カットチップによる損傷の程度を、目視により、比較例1を「5(標準)」とし、評価「10」をチッピング発生なし、評価「1」を全面に大きなチッピング多数発生とする10段階で評価した。数値が大きいほど外観性に優れ、耐カットチップ性が良好であることを示す。
Figure 2010215854
結果は表1に示すとおりであり、コントロールである比較例1に対し、カーボンブラックとともにシリカを併用した比較例2では、耐カットチップ性がやや改良したものの、加工性及び耐摩耗性が悪化した。ロジン樹脂を配合した比較例3では、耐カットチップ性がやや改良したものの、耐摩耗性が悪化した。アルキル基変性糖誘導体を配合したものの、HAFカーボンブラックを用いた比較例4では、耐摩耗性が大幅に悪化し、耐カットチップ性も損なわれた。また、アルキル基変性糖誘導体の配合量が多すぎる比較例5では、耐カットチップ性の改良効果には優れるものの、耐摩耗性が悪化した。アルキル基変性糖誘導体を配合したものの、硫黄の配合量の多すぎる比較例6では、耐摩耗性が悪化し、耐カットチップ性の改良効果もなくなった。アルキル基変性糖誘導体を配合したものの、カーボンブラックの配合量が多すぎる比較例7では、耐摩耗性及び耐カットチップ性には優れたものの、加工性が悪化した。
これに対し、アルキル基変性糖誘導体とともに所定のカーボンブラックを配合した実施例1〜6であると、加工性及び耐摩耗性の悪化を抑えながら、引裂強度が改良されており、耐カットチップ性は評価8〜9であってチッピングほぼ無しのレベルであり、大幅に向上することができた。また、加硫速度も速くなっていた。
[第2実施例]
バンバリーミキサーを使用し、下記表2に示す配合に従い、各成分を添加混合して、実施例及び比較例のゴム組成物を調製した。表2中の各成分は、表1と共通の成分を除き、以下の通りである。また、各ゴム組成物には、上記第1実施例と同じ共通配合を添加した。
・D−グルコース:ナカライテスク株式会社製「D−(+)−グルコース」、
・アルキル基変性糖誘導体B:ブチル−α−D−グルコピラノシド、式(1)中のn=3、群栄化学工業株式会社製「GS−AG4S」(軟化点=62℃)、
・アルキル基変性糖誘導体C:オクチル−α−D−グルコピラノシド、式(1)中のn=7、群栄化学工業株式会社製「GS−AG8S」(軟化点=66℃)。
得られた各ゴム組成物について、加工性及び加硫速度を測定するとともに、150℃×30分で加硫して所定形状の試験片を作製し、得られた試験片を用いて、引裂強度及び耐摩耗性を測定した。各測定方法は第1実施例と同じである。
Figure 2010215854
結果は表2に示すとおりであり、コントロールである比較例1に対し、グルコースを配合した比較例8では、引裂強度及び耐摩耗性が大幅に悪化していた。
これに対し、アルキル基変性糖誘導体とともに所定のカーボンブラックを配合した実施例7〜9であると、加工性及び耐摩耗性の悪化を抑えながら、引裂強度が改良されていた。そのため、耐カットチップ性の改良効果にも優れるものであるとが分かる。また、加硫速度も速くなっていた。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴム組成物は、加工性及び耐摩耗性の悪化を抑えながら、耐カットチップ性を向上することができるので、各種空気入りタイヤのトレッドに好適に用いることができ、特にトラックやバスなどの大型車に用いられる重荷重用タイヤに好適である。

Claims (5)

  1. ジエン系ゴム100重量部に対して、
    グルコースに第1級アルコールを反応させてなるアルキル基変性糖誘導体0.1重量部以上10重量部以下と、
    硫黄0.5重量部以上2.0重量部以下と、
    CTAB吸着比表面積が100〜150m/gであり、かつ、圧縮DBP吸油量(24M4DBP)が90〜120ml/100gであるカーボンブラック30重量部以上70重量部以下と、
    を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記アルキル基変性糖誘導体は、アルキル基の炭素数が1〜25であるアルキル−D−グルコピラノシドである、請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記アルキル基変性糖誘導体が下記一般式(1)で表されるものである請求項2記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
    Figure 2010215854
    (式中、nは0〜24の整数である。)
  4. 前記一般式(1)のnが0〜12の整数である請求項3記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成物を用いてなるトレッドを備えた空気入りタイヤ。
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