JP2010212184A - 有機el素子、及びそれを用いた有機elディスプレイ、有機el照明装置 - Google Patents

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秀人 木村
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Abstract

【課題】十分な光取り出し効率と外光反射防止を両立した有機EL素子及び、該有機EL素子を用いた有機ELディスプレイ、有機EL照明装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの基板のいずれかの面に、対向する一対の電極と該電極の間に1つの発光層を備え、前記一対の電極のうち少なくとも一方は光透過性電極であって、該光透過性電極の光取り出し面側に封止部位が設けられている有機EL素子において、該基板に対して発光層側に異方性散乱層、及びλ/4板と直線偏光フィルムとで構成される円偏光フィルムをこの順で有することを特徴とする有機EL素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機EL素子、及びそれを用いた有機ELディスプレイ、有機EL照明装置に関する。
近年、情報機器の多様化に伴って、消費電力が少なく、容積が小さい面発光素子のニーズが高まり、このような面発光素子の一つとしてエレクトロルミネッセンス素子(本願では、EL素子と略す)が注目されている。そして、このようなEL素子は使用する材料によって無機EL素子と有機EL素子とに大別される。
ここで、無機EL素子は一般に発光部に高電界を作用させ、電子をこの高電界中で加速して発光中心に衝突させ、これにより発光中心を励起させて発光させるようになっている。一方、有機EL素子は電子注入電極とホール注入電極とからそれぞれ電子とホールとを発光層内で結合させて、有機材料を励起状態にし、この有機材料が励起状態から基底状態に戻るときに発光するようになっており、無機EL素子に比べて、低い電圧で駆動できるという利点がある。面で発光するという利点を活かして、薄型のディスプレイや照明用途としての展開が期待されている。
しかしながら、EL素子等の面発光素子を発光させた場合、高い屈折率を持つ発光層の内部で発せられた光は様々な方向に進行し、面発光素子の出射面等において全反射して面発光素子の内部に閉じ込められる光も多く存在する。一般に、面発光素子で発せられた光の20%〜30%しか面発光素子の外部に取り出すことができず、十分な明るさを得られないという問題があった。特に有機EL素子の場合、明るさを電流の大きさで補おうとすると素子の寿命が短くなるという問題もある。
このような問題に対し、拡散粒子を含有する層をEL素子の光出射面側のいずれかの位置に設け、正面輝度を向上する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、前述の通り、有機EL素子は発光層の内部から様々な方向に光を放射する。そのため、発光輝度を良好にするために、背面側の金属電極として光反射率の高い金属を用い、発光光を反射して出射量を高めることが多い。このような素子構造では、電界発光していない状態では、光反射性の強いミラーとなっており、外光の反射が生じてしまう。また、発光状態においても、黒色が表現できず、コントラストが低下してしまう。
かかる問題に対し、光出射面側に円偏光手段を設ける技術が開示されている(例えば特許文献2参照。)。
上記有機EL素子の正面輝度向上と外光反射防止の両立を行おうとすると、単なる拡散層を設けるだけの構成では十分な効果を発揮することができない。即ち円偏光板より発光層側に単なる拡散層を設けてしまうと、円偏光状態になった外光は内部の拡散層により偏光解消されてしまい円偏光手段による外光反射防止が働かない。
このような問題を解決するために、特許文献3では円偏光板の発光層側に偏光状態維持可能な散乱層と凹凸を有する光取り出し層を設けた素子構造についての記載があるが、画像にじみ防止の観点から、凹凸層の構造は画素ごとに最適な形状の加工が必要となり、コストが高くなってしまう。また、層数が増えることから界面での反射の写りこみが増加してしまい、構成も複雑になってしまうという問題がある。
特開2005−63704号公報 特開平9−127885号公報 特開2005−322489号公報
本発明の目的は、十分な光取り出し効率と外光反射防止を両立した有機EL素子を提供することにある。更に該有機EL素子を用いた有機ELディスプレイ、有機EL照明装置を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.少なくとも1つの基板のいずれかの面に、対向する一対の電極と該電極の間に1つの発光層を備え、前記一対の電極のうち少なくとも一方は光透過性電極であって、該光透過性電極の光取り出し面側に封止部位が設けられている有機EL素子において、該封止部位の視認側に異方性散乱層、及びλ/4板と直線偏光フィルムとで構成される円偏光フィルムをこの順で有することを特徴とする有機EL素子。
2.前記異方性散乱層に入射する光のうち、該異方性散乱層面の法線方向から入射する光に対する平行透過率をToとし、該異方性散乱層の法線に対し40°傾斜した方向から入射する光に対する平行透過率をTβとしたとき、Tβ/Toの値が0.6以上0.9以下であることを特徴とする前記1に記載の有機EL素子。
3.前記異方性散乱層は透明樹脂からなるマトリックスと扁平なドメインとを含み、該扁平なドメインの平均アスペクト比は2以上で、該扁平なドメインの主平面と異方性散乱層面のなす角の平均が30°以内であることを特徴とする前記1または2に記載の有機EL素子。
4.前記透明樹脂からなるマトリックスの屈折率は1.62以上2.0以下であり、前記扁平なドメインとの屈折率差が0.05以上であることを特徴とする前記3に記載の有機EL素子。
5.前記扁平なドメインの平均粒径は10μm未満であり、厚みは0.5μm以下であることを特徴とする前記3または4に記載の有機EL素子。
6.前記扁平なドメインが炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムのうちの少なくとも一つであることを特徴とする前記3〜5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
7.前記1〜6のいずれか1項に記載の有機EL素子を用いたことを特徴とする有機ELディスプレイ。
8.前記1〜6のいずれか1項に記載の有機EL素子を用いたことを特徴とする有機EL照明装置。
本発明によれば、十分な光取り出し効率と外光反射防止を両立した有機EL素子を提供することができる。更に該有機EL素子を用いた視認性に優れる有機ELディスプレイ、輝度が高く長寿命な有機EL照明装置を提供することができる。
本発明に係る異方性散乱層の光学特性を評価する際の光学系を示す模式図である。 本発明に係る異方性散乱層及び円偏光フィルムを有する有機EL素子の一例を示す模式図である。
以下本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明は、扁平なドメインが透明樹脂中に分散されている光拡散機能を有する特定の異方性散乱層と円偏光フィルムとを有機EL素子に用いることで、十分な光取り出し効率と外光反射防止を両立した有機EL素子である。
≪異方性散乱層≫
<本発明に係る異方性散乱層の散乱特性>
本発明に係る異方性散乱層は、該異方性散乱層面の法線方向から入射する光に対する平行透過率をToとし、該異方性散乱層の法線に対し40°傾斜した方向から入射する光に対する平行透過率をTβとしたとき、Tβ/Toの値が0.6以上0.9以下である光学特性を有する層である。
ここで本発明に係る異方性散乱層の透過率T0、Tβの値は、以下のような手法により測定する値である。即ち、予めEL素子より異方性散乱層部位を剥離して取り出しておき、これを、例えば日本電色工業社製ヘイズメータNDH2000に図1に模式的に示す回転治具のようなものを取り付けた装置にセットし、該異方性散乱層面の法線方向より光を当て、直進出射されてくる透過光の割合、即ち平行透過率Toを測定する。次に図1に示すように異方性散乱層を入射光に対して40°傾斜した状態で測定したときに得られる平行透過率の値をTβとする。Tβ/Toの値は0.6以上0.9以下が好ましく、0.7以上0.85以下がより好ましい。
Tβ/Toの値は、異方性散乱層を構成している扁平なドメインの厚みや径、層内に含有される全散乱体数の中の扁平なドメイン数の割合、扁平なドメインとマトリックスとの屈折率差、散乱体密度、該異方性散乱層の厚みなどを適宜単独または組み合わせで変化させることにより制御できる。
本発明に係る有機EL素子は、少なくとも1つの基板のいずれかの面に、対向する一対の電極と該電極の間に1つの発光層を備え、前記一対の電極のうち少なくとも一方は光透過性電極であって、該光透過性電極の光取り出し面側に封止部位が設けられている有機EL素子において、該封止部位の視認側面に下記条件をいずれも満たす特定の異方性散乱層が設けられていることが好ましい。
a.該異方性散乱層は、少なくとも透明樹脂からなるマトリックス中に平均アスペクト比が2以上の扁平なドメインが分散されている構成であって、該異方性散乱層面に垂直な断面における該扁平なドメインの長軸方向と該異方性散乱層面と平行な方向とのなす小さい方の角度の平均値が30°以内である。
b.異方性散乱層を構成する前記マトリックスの屈折率をnとし、前記扁平なドメインの屈折率をnとするとき、nは1.62以上2.0以下であり、かつ|n−n|≧0.05である。
形状異方性を有する平均アスペクト比が2以上の扁平なドメインを異方性散乱層面に垂直な断面におけるドメインの長軸方向と該異方性散乱層面と平行な方向とのなす小さい方の角度の平均値が30°以内となるようにマトリックスである透明樹脂中に分散、固定化させることで、EL素子から視認側正面に向かって出射される光に対して殆ど散乱を起こすことなく、臨界角以上の角度で進行する光に対して大きな散乱を与え、光取り出し効率を高めることができる。
また、マトリックスの屈折率を透明電極の屈折率に近づけることで、EL素子の光出射面に位置する基板と透明電極界面での反射を防止でき、光取り出し効率を向上できる。
更に円偏光フィルムによって円偏光状態になった外光は本発明に係る異方性散乱層により偏光解消されることがないため外光反射防止を同時に達成することができる。
マトリックスに用いられる透明樹脂は樹脂単体で屈折率を調整しても、微粒子を混合することで屈折率を調整しても良い。特に、マトリックスに微粒子を混合するとマトリックスの熱膨張率を低減することができ、有機EL素子駆動時に生じる熱の影響からの異方性散乱層の不規則な変形を抑制することができ、該異方性散乱層中の樹脂と光散乱粒子との間に発生するクラックを防止することができる。
(透明樹脂からなるマトリックス、扁平なドメインの屈折率の測定)
透明樹脂からなるマトリックスの屈折率は、扁平粒子を含まない透明樹脂のシートを予め作製し、これを株式会社アタゴ製のアッベ屈折率計DR−M2を用いて測定する。また、扁平なドメインの屈折率は、ベッケ法を用いて測定する。即ち、屈折率の異なるいくつかの浸液を用意し、これにドメイン(例えば後述する扁平粒子)を浸した際のベッケ線の有無を観察することにより、屈折率を定めることができる。
扁平なドメインと同様に、微粒子についても表面処理を行ってからマトリックスと混合、分散することで、より良好な効果を得ることができる。
尚、本願において、「マトリックス」とは、ドメインを含有し保持する媒体として機能する基材ないし基盤(母体)をいう。本発明においては、後述する各種樹脂等をマトリックスとして用いる。また、「ドメイン」とは、マトリックスとは異なる屈折率を有し、光を散乱させる機能を有する物質からなる個々に独立した微小領域をいう。本発明においては、後述する各種扁平な無機又は有機粒子をドメインとして用いる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<扁平粒子>
本発明に係る扁平なドメインとして、生産上、性能上好ましく使用される扁平粒子について説明する。
本発明に用いられる扁平粒子は、粒子の立体形状に直交3次元座標系を当てはめたとき、少なくともいずれか一方向に短い特徴をもつ粒子であり、外見上、円盤を含む楕円盤状のもの、四角状あるいは六角状に代表される多角形平板状のもの、更には棒状のものなど種々の形状のものが用いられる。
本発明に係る異方性散乱層は、透明樹脂中に平均アスペクト比が2以上の扁平粒子が分散されている構成であることが特徴である。本発明においてアスペクト比とは、粒径と厚さの比(アスペクト比=直径/厚さ)をいう。また、本発明でいう粒径とは、扁平粒子の表面を形成する平面あるいは曲面の中で最も広い面積を有する面(以下、主要面と称する)の外接面または内接面に対して垂直にその粒子を投影した場合の面積(投影面積)に等しい円の直径で表される。粒子の厚さとは、主要面に垂直な方向での粒子の厚さのうち最長のものとして定義する。
粒径と厚さは、粒子が固体の場合、以下の方法で求められる。予め有機EL素子より剥離して取り出した異方性散乱層から、バインダー樹脂を溶解等の方法により除去し、粒子のみを抽出する。これを支持体上に内部標準となる粒径既知のラテックスボールとともに塗布した試料を作成し、ある角度からカーボン蒸着法によりシャドーイングを施した後、通常のレプリカ法によってレプリカ試料を作成する。同試料の電子顕微鏡写真を撮影し、画像処理装置等を用いて個々の粒子の投影面積と厚さを求める。この場合、粒子の投影面積は内部標準の投影面積から、粒子の厚さは内部標準と粒子の影(シャドー)の長さから算出することができる。本発明において、アスペクト比、粒径、粒子厚さの平均値は、上記シャドーイング法を用いて粒子を任意に300個以上測定し、それらの算術平均として求められる値をいう。また、粒子が気体あるいは液体の場合、異方性散乱層を超薄膜切片状に連続的に切り出し、電子顕微鏡像の画像処理により立体化した後、上記粒径と厚みを求めることができる。
本発明において、扁平粒子の平均アスペクト比は2以上であるが、5以上であることが好ましい。また、本発明に用いられる扁平粒子の平均粒径は、10μm未満が好ましく、0.1μm〜8μmが更に好ましく、0.1μm〜5μmが特に好ましい。本発明に用いられる扁平粒子の平均厚みは、2μm以下が好ましく、1μm以下が更に好ましく、0.5μm以下が最も好ましい。
本発明に用いられる扁平粒子は、無機物質、有機物質、有機/無機複合物のいずれであっても構わないし、その物質の状態が固体に限定されるものではなく、液体でも気体でも構わない。扁平粒子が液体の例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略す)のような熱可塑性樹脂中に、常温で液体の状態を示しかつPETとの相溶性が低いUV吸収化合物などを分散させ、PETとともに溶融押出法にて製膜後、二軸延伸したシートなどが挙げられる。二軸延伸後の各UV吸収化合物からなる分散体は、周囲のPETに追随して面方向に形が伸びるため、扁平状の分散体となる。PETとUV吸収化合物の平均屈折率の差が0.02以上異なるようにUV吸収化合物の種類を選択するとともに延伸倍率を制御することにより、本発明の狙う散乱特性を示す異方性散乱層を得ることができる。また、扁平粒子が気体の例としては、例えば、PET中に、PETと平均屈折率が殆ど差がない無機粒子を添加し、先程と同様、PETとともに溶融押出法にて製膜後、二軸延伸したシートなどが挙げられる。PETを二軸延伸することにより、各無機粒子とPETとの界面を起点とした微細な空隙が形成され扁平粒子状になる。添加する無機粒子は、屈折率が分散媒のPETと近いものを選択しているため、光学的には何ら影響を及ぼさない。無機粒子のサイズや添加濃度、延伸倍率を制御することにより、本発明の狙う散乱特性を示す光学機能性フィルムを得ることができる。
次に、本発明に用いられる扁平粒子の具体例を示す。無機系の扁平粒子としては、マスコバイト(白雲母)、フロゴバイト(金雲母)、バイオタイト(黒雲母)、セリサイト(絹雲母)、フッ素金雲母(人造雲母)などの雲母(マイカ)類や、カオリン(クレー)、タルク(滑石)、モンモリロナイトなどの他、薄片状の、酸化アルミニウム・酸化チタン・酸化亜鉛・酸化ケイ素やこれらを複合したもの、平板状の炭酸カルシウムなど、更には、平板状に形状制御された塩化銀、臭化銀、沃化銀、沃臭化銀、臭塩化銀、沃塩化銀、沃臭塩化銀等のハロゲン化銀などが用いられる。
雲母類としては、例えば、山口雲母工業所製A−11、A−21、A−41、AB−25S、SYA−21R、SYA−41R、SJ−005、SJ−010、CS−325DC、Y−1800、Y−2300X、Y−2400、Y−3000、SA−310、SA−350、FA−450、NCC−322、NCF−322、TM−10、TM−20などや、コープケミカル社製ミクロマイカMK−100F、S1MK、MK−100、MK−200、MK−300や、同社製ソフシマME−100、同MAE、同MTE、同MEE、同MPEなどが用いられる。
カオリン、タルクなどのスメクタイト類としては、例えば、山口雲母工業所製FK−500S、FK−300S、CT−35などや、コープケミカル社製ルーセンタイトSWN、同SWF、同SAN、同SAN316、同STN、同SEN、同SPNなどが挙げられる。
薄片状の酸化アルミニウムとしては、例えば、キンセイマテック社製のセラフYFA00610、同02025、同02050、同05025、同05070、同07070、同10030や、朝日化学工業社製ルクセレンFAOなどが挙げられる。
薄片状の酸化チタンとしては、例えば、朝日化学工業社製ルクセレンシルクD、同H、同UV、ルクセレンPC、同ODTなどが挙げられる。
薄片状の酸化亜鉛としては、例えば、朝日化学工業社製ルクセレンFZTなどが挙げられる。
薄片状の酸化ケイ素としては、例えば、朝日化学工業社製ケミセレンや、日本板硝子社製SGフレーク、TSG9、TSG30、NTS30K3TA、NPT30K3TAなどが挙げられる。
また、扁平粒子が炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムから選ばれる少なくも一種を用いることも好ましい。
例えば、扁平状の炭酸カルシウムとしては、ニューライム社製の六角板状、円盤状、鱗片状のものなどが用いられる。
有機系の扁平粒子としては、例えば、特開平11−199706号公報に開示されているような製造方法を用いて作られる、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリスルフィド系、ポリオレフィン系、フッ素樹脂系またはポリビニルアルコール系のものなどが用いられる。
扁平粒子の特殊形状として、棒状粒子が挙げられる。棒状粒子を用いる場合、その長軸は本発明に係る異方性散乱層の面方向に配向していることが重要であり、該シート面に垂直な方向から見た場合、個々の棒状粒子は特定の方向を向かず無配向になっていることが好ましい。また、単独に1つの棒状粒子として分散されている場合だけでなく、複数の棒状粒子が凝集して扁平な形状の粒子群を成しているものも好ましく用いられる。具体的には、上記、無機系、有機系、あるいはこれらの複合系いずれの扁平粒子においても、後述の粒子バインダーとして用いる各種樹脂との親和性を高めるため、公知の各種表面改質剤・手法を用いて表面処理することができる。
<扁平粒子の配向性>
本発明に係る異方性散乱層内における扁平粒子の配向性は、該層の厚み方向と個々の扁平粒子の扁平方向が概ね平行になっていることが光取り出し効率を向上する上で好ましい。換言すれば、該層面に垂直な縦横2つの断面における粒子の長軸方向が、各断面の面方向に概ね平行であることが好ましい。ここで、該層面に垂直な断面における粒子の長軸方向とは、閉曲線または閉直線で囲まれる粒子断面において、外周の2点間の距離のうち最も長い2点を結んだ方向を意味するものとする。本発明に係る異方性散乱層内における扁平粒子の配向性は、該層面に垂直な縦横2つの断面における、粒子断面の長軸方向と該層面方向とのなす小さい方の角度の平均が30°以内であることが特徴であり、20°以内であることがより好ましい。
上記好ましい配向性を実現させる方法としては、平均アスペクト比の高い扁平粒子を選択したり、異方性散乱層形成時に高粘度の扁平粒子含有の溶液を用意し、この溶液をシート状に延ばす際にシートの面方向に強いせん断力が加わるようにしたり、あるいは塗布直後の溶剤を多量に含んでいる状態から乾燥固化するまでの時間を長めにするなど、種々の方法があり、適宜これらの方法を単独あるいは組合せて実現させることができる。逆に言えば、例えば溶剤とUV硬化樹脂と扁平粒子を含んだ塗布液を、ワイヤーバーなどで塗布した後、直ちにUV照射することにより、固化した層内において十分に安定配向していない扁平粒子を含んだ層を作製することが可能である。ワイヤーバー塗布において、塗布後乾燥してUV照射による固化までの時間を十分にとることにより、良好な配向性を得ることができる。また、他の方法として、スピンコート法は扁平粒子の好ましい配向を形成しやすく好ましい。
扁平粒子の配向特性を測定する具体的方法としては、例えば以下のような方法を用いることができる。即ち、予め有機EL素子より接着部位を溶解する溶剤などを用いて剥離した異方性散乱層を包埋用樹脂に埋め込み、これをウルトラミクロトーム(RMC社製MT−7)により異方性散乱層の断面(正確にはX軸方向の断面とY軸方向の断面の2方向がある)を厚み100nmの超薄切片状に切削し、これらを走査型電子顕微鏡、あるいは透過型電子顕微鏡にて撮影する。そして撮影画像を例えば画像解析ソフト(三谷商事(株)製、WinROOF、ver3.60)等により解析し、先述の定義に従い算出することで求めることができる。
本発明に用いられる扁平粒子は、カルボン酸、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤より選択される少なくとも1種の化合物によって表面処理されていることが、該扁平粒子の長軸方向と該異方性散乱層面と平行な方向とのなす小さい方の角度の平均値が30°以内になるように分散する上で好ましい手法である。
具体的なカルボン酸としては、脂式カルボン酸ではギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸のような飽和脂肪酸、あるいはオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸のような不飽和カルボン酸が用いられ、脂式ジカルボン酸ではシュウ酸、マロン酸、コハク酸などが用いられ、芳香族カルボン酸では安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、没食子酸、メリト酸、ケイ皮酸などが用いられ、その他としては、ピルビン酸のようなオキソカルボン酸や、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、アミノ酸、ニトロカルボン酸などが挙げられる。
シランカップリング剤の例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシジルオキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポシシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びβ−シアノエチルトリエトキシシランが挙げられる。
また、珪素に対して2置換のアルキル基を持つシランカップリング剤の例として、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルフェニルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン及びメチルビニルジエトキシシランが挙げられる。
これらのうち、分子内に二重結合を有するビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、珪素に対して2置換のアルキル基を持つものとしてγ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン及びメチルビニルジエトキシシランが好ましく、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシランが特に好ましい。
チタンカップリング剤としては、としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリアシルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等が用いられる。
ジルコニウムカップリング剤としては、ジルコニウムテトラアセチルアセテート、ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、ジルコウムトリブトキシアセチルアセネート、ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテート、ジルコニウブトキシトリスエチルアセトアセテート、ジリコニウムブトキシビスエチルアセトアセテート、ジリコニウムトリブトキシモノエチルアセトアセテート、ジリコニウムテトラキスエチルラクテート、ジリコニウムジブトキシビスエチルラクテート、ビスアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテートジルコニウム、モノアセチルアセトネートトリスエチルアセトアセテートジルコニウム、ビスアセチルアセトネートビスエチルラクテートジルコニウム等のジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムn−ブチレート、ジルコニウムn−プロピレート等のジルコニウムアルコキシド等が用いられる。
カップリング剤による表面処理は、扁平粒子の分散物に、カップリング剤を加え、室温から60℃までの温度で、数時間から10日間分散物を放置することにより実施できる。表面処理反応を促進するため、無機酸(例えば、硫酸、塩酸、硝酸、クロム酸、次亜塩素酸、ホウ酸、オルトケイ酸、リン酸、炭酸)、有機酸(例えば、酢酸、ポリアクリル酸、ベンゼンスルホン酸、フェノール、ポリグルタミン酸)、またはこれらの塩(例えば、金属塩、アンモニウム塩)を、分散物に添加してもよい。
本発明に係る異方性散乱層に含有される扁平粒子の添加量としては、個々の粒子の詳細な形状や、材質で決まってくる屈折率、更には粒子のバインダーとして機能する透明樹脂の屈折率などとの関係により、一概に適正範囲を語ることはできないが、異方性散乱層に対する体積比率として0.03%〜50%の範囲であることが好ましく、0.1%〜30%の範囲であることが更に好ましい。
本発明において、扁平粒子と透明樹脂を混合する際に、特に限定的な方法を用いる必要はないが、本発明に係る異方性散乱層を溶液流延法や塗布方法で作製する場合、該扁平粒子の種類と透明樹脂、更には用いられる溶剤の組合せによっては、扁平粒子の凝集が生じる可能性がある。このような場合には、予め少量の透明樹脂と溶剤を混ぜて樹脂を溶解させた液をつくり、その液を攪拌しながらこれに扁平粒子を少量ずつ添加した後、分散し、そこに残りの透明樹脂をやはり少量ずつ添加していくプロセスが好ましい。
<透明樹脂>
異方性散乱層のマトリックスとして用いられる透明樹脂は、可視光領域で実質的に透明な材料を用いることが好ましい。具体的には、例えばトリアセチルセルロースやセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートのようなセルロースエステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、架橋ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などの非晶性熱可塑性樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの結晶性熱可塑性樹脂などを用いることができる。更には、上記熱可塑性樹脂の基材あるいはガラス基材上にアクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂で構成された樹脂を先述の扁平粒子とともに塗布することも好ましい。
異方性散乱層を構成する前記マトリックスの屈折率をnとし、前記扁平なドメインの屈折率をnとするとき、nは1.62以上2.0以下であり、かつ|n−n|≧0.05であることが本発明の効果を得る上で必要である。|n−n|はより好ましくは0.5≧|n−n|≧0.05、更に好ましくは0.3≧|n−n|≧0.05、特に好ましくは0.2≧|n−n|≧0.05である。
0.5を超えると後方散乱が大きくなり、取り出し効率が低下する恐れがある。
は1.62以上2.0以下であり、かつ|n−n|≧0.05にすることでITO電極及封止層との屈折率差が軽減し、界面での反射による光損失をより防ぐことができる。
このような屈折率を満足するマトリックスとして、例えばポリカーボネート系樹脂として三菱ガス化学社製 EP4000、EP5000、ポリエステル系樹脂として大阪ガスケミカル社製 OKP4、OKP4HT、(メタ)アクリレート系樹脂として三菱化学社製 UV1000、UV2000、UV3000、イオウ含有(メタ)アクリレート樹脂として特開2002−97217号、三菱ガス化学社製ルミプラス等に薄片状酸化アルミニウム(キンセイマテック社製)、薄片状酸化ケイ素(朝日化学工業社製)、薄片状酸化ケイ素(日本板硝子社製)、薄片状酸化チタン(朝日化学工業社製)、薄片状酸化亜鉛(朝日化学工業社製)等を混合する組み合わせが好ましい。
<微粒子>
さらに下記の微粒子をマトリックスの屈折率を調整したり、機械的強度を向上するためにマトリックスに混合することも好ましい。
マトリックスは先述のように屈折率の調整や機械的強度を向上するために微粒子を含有することが好ましい。
本発明において好ましく用いられる微粒子としては、平均一次粒子径が1nm以上、100nm以下であり、さらに1nm以上、50nm以下が好ましく、さらに1nm以上、30nm以下が好ましい。平均一次粒子径が1nm未満の場合、コア粒子の分散が困難になり所望の性能が得られない恐れがあることから、平均一次粒子径は1nm以上であることが好ましく、また平均一次粒子径が100nmを超えると、得られる樹脂組成物が濁るなどして透明性が低下し、光線透過率が70%未満となる恐れがあることから、平均一次粒子径は100nm以下であることが好ましい。
ここでいう平均一次粒子径は各一次粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の体積平均値をいう。
尚、粒子の体積平均分散粒径は、SEM(走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)を用いて確認できるほか、BET法により比表面積を測定することで推算することも可能である。
微粒子の形状は、特に限定されるものではないが、好適には球状の微粒子が用いられる。また、粒径の分布に関しても特に制限されるものではないが、本発明の効果をより効率よく発現させるためには、広範な分布を有するものよりも、比較的狭い分布を持つものが好適に用いられる。尚、無機粒子の形状、分布とも、SEM、TEMを用いて確認することができる。
微粒子は構成する金属が、Li、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Nb、Zr、Mo、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ta、Hf、W、Ir、Tl、Pb、Bi及び希土類金属からなる群より選ばれる1種または2種以上の金属である無機酸化物微粒子を用いることができ、具体的には、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛、これら酸化物より構成される複酸化物であるニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム、アルミニウム・マグネシウム酸化物(MgAl)等が挙げられる。また、本発明において用いられる酸化物微粒子として希土類酸化物を用いることもでき、具体的には酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ユウロピウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホルミウム、酸化エルビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウム、酸化ルテチウム等も挙げられる。
本発明では、該微粒子を分散させたマトリックスの下記式で表される屈折率をn、前記扁平なドメインの屈折率をn、該微粒子の屈折率をnとすると、
微粒子の屈折率n>1.8でかつ|n−n|≧0.05の関係を満たすことが、本発明の効果をより向上する上で好ましい。|n−n|の好ましい範囲と同様に、|n−n|はより好ましくは0.5≧|n−n|≧0.05、更に好ましくは0.3≧|n−n|≧0.05、特に好ましくは0.2≧|n−n|≧0.05である。
(式1) n=n・A+n・(1−A)
(式1中、マトリックスの屈折率をn、マトリックスの体積分率をA、微粒子の屈折率をn、微粒子の体積分率を1−Aとする。)
これらは、マトリックス、及び微粒子の種類、扁平なドメインの種類を適宜選択することで調整することが可能である。
微粒子の屈折率については、光工学ハンドブック(朝倉書店)等に記載されているベッケ線を用いる方法等により測定することができる。また、微粒子と同じ組成のバルク体のd線波長における屈折率の文献値を参考にしてもよい。これらの方法は扁平粒子の屈折率の測定にも用いることができる。
マトリックスに用いられる微粒子は、より分散性を向上し、クラックの発生を防止する為に表面処理されていることが好ましい。
微粒子は、樹脂との濡れ性を上げるために表面処理を行い、表面を疎水化することが望ましい。
微粒子の表面処理の方法としては、カップリング剤等の表面修飾剤による表面処理、ポリマーグラフト、メカノケミカルによる表面処理などが挙げられる。
また、微粒子の表面処理に用いられる表面修飾剤としては、前記シラン系カップリング剤を始め、シリコーンオイル、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系カップリング剤等が挙げられる。
これら微粒子に対する疎水化処理剤の添加量は、全粒子に対し、50〜400質量%であるのが望ましい。
表面処理の方法としては、湿式加熱法、湿式濾過法、乾式攪拌法、インテグラルブレンド法、造粒法等が挙げられる。100nm以下の表面処理を行う場合、乾式攪拌法が粒子凝集抑制の観点から好適に用いられるが、これに限定されるものではない。
マトリックスとして熱可塑性樹脂を用いる場合、熱可塑性樹脂と微粒子を一括で添加し混練してもよいし、段階的に分割添加して混練してもよい。この場合、押出機などの溶融混練装置では、段階的に添加する成分をシリンダーの途中から添加することも可能である。また、予め混連後、熱可塑性樹脂以外の成分で予め添加しなかった成分を添加して更に溶融混練する際も、これらを一括で添加して、混練してもよいし、段階的に分割添加して混練してもよい。分割して添加する方法も、一成分を数回に分けて添加する方法も採用でき、一成分は一括で添加し、異なる成分を段階的に添加する方法も採用でき、そのいずれを合わせた方法でも良い。
溶融混練に用いることのできる装置としては、ラボプラストミル、ブラベンダー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等のような密閉式混練装置またはバッチ式混練装置を挙げることができる。また、単軸押出機、二軸押出機等のように連続式の溶融混練装置を用いて製造することもできる。
微粒子のマトリックスに対する添加量は所望の効果によって適宜変更が可能であるが、用いるマトリックス100質量部当たり体積分率で5%〜50%の範囲であることが好ましい。
<本発明に係る異方性散乱層の製造方法>
本発明に係る異方性散乱層の製造方法に特に制約はないが、目安として30μm程度以上の厚みを有する層を形成する上では、溶液流延法や溶融押出法などで製膜してシートとする方法、あるいはその製膜後、適宜延伸して薄膜化する方法などが好ましく用いられる。また、30μm程度未満の厚みを有する層を形成する場合には、蒸着法、キャスト法、グラビアコート、コンマコート、バーコート、ダイコート、リップコート、ロールコート、フローコート、プリントコート、ディップコート、スピンコート等の塗布法、印刷、インクジェット方式などによって基材上に塗布する製法が好ましく用いられる。特に扁平粒子の配向性を制御するには上記スピンコート法が好ましい。
<本発明に係る異方性散乱層の配置位置>
本発明に係る異方性散乱層の配置位置は、光透過性電極の光出射面側の面より視認側であって、かつ円偏光フィルムより発光層側の間のいずれかの位置であることが好ましい。
本発明に係る有機EL素子を画像表示装置として用いる場合は、画像滲みに対する配慮が必要である。画像滲みを極力抑えるためには、光透過性電極に比較的近い位置に設けることがより好ましい。この際の光透過性電極の視認側面から本発明に係る異方性散乱層の視認側面までの距離の目安としては、0.2μm以上200μm以下が好ましく、0.5μm以上100μm以下がより好ましく、1μm以上50μm以下が最も好ましい。
異方性散乱層を有機EL素子に装着するには、接着部位(接着層)を設け貼合しても、直接塗布してもよい。接着する場合は、該接着部位の屈折率をnとするとき、該異方性散乱層を構成する前記マトリックスの屈折率が|n−n|≦0.05の関係を満たすことが好ましい。|n−n|はより好ましくは、|n−n|≦0.03である。
接着部位を構成する接着剤、粘着剤としては、熱硬化型アクリル系接着剤、UV硬化型アクリル系接着剤などの透明性の高い硬化型粘着剤やアクリル系粘着剤のように透明性の高い粘着剤が好適に用いられる。本発明では硬化性樹脂を接着剤として用いるのが好ましく、具体的にはイオウ含有(メタ)アクリレート樹脂(特開2002−9721号公報)や三菱ガス化学社製ルミプラス等が挙げられる。
また、硬化性のエポキシ樹脂やアクリレート樹脂に異方性散乱層と同様に微粒子を混合して屈折率を調整して用いても良い。
上記接着部位の形成方法としては特に限定されず、一般的方法、例えば、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、バーコーター、スプレー塗布、インクジェット法等の方法が挙げられる。
《円偏光フィルム》
本発明に係る円偏光フィルムは、少なくともλ/4板と直線偏光フィルムによって構成されるものである。
円偏光フィルムとは、直線偏光フィルムの吸収軸と、位相差フィルム(λ/4板)の面内の遅相軸とのなす角が45°±2°の範囲で積層されているものを指す。
直線偏光フィルムは通常の偏光板(TAC(セルローストリアセテート)/偏光子/TACの構成)をλ/4板に粘着剤または接着剤を用いて貼り合わせても良いし、偏光性を有する二色性色素を直接塗布して形成しても良い。
〈λ/4板〉
λ/4板とは面内の位相差値が、広い波長領域でλ/4を示すような位相差フィルムを指す。より詳細には、波長550nmで測定した位相差値Ro(550)は、108nm〜168nmであることが好ましく、128nm〜148nmであることが更に好ましく、138±5nmであることが最も好ましい。ここで、面内位相差値Roは、下記式に従って算出する。
Ro=(nx−ny)×d
(式中、nxは、位相差フィルム面内の遅相軸方向の屈折率(面内の最大屈折率)であり、nyは、位相差フィルム面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率であり、dは、位相差フィルムの厚み(nm)である。)
基材フィルムを構成する透明樹脂は、可視光の透過率60%以上の樹脂であることをさし、好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。従って透明樹脂とは、所望な波長の光に対して上記透過率を有する樹脂であり、特に、熱可塑性樹脂であることが好ましい。また、用いる透明樹脂は、固有複屈折値が正である樹脂からなることが好ましい。透明樹脂としては、例えばセルロースエステル、ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
これらの樹脂を用いて溶液流延法、または溶融流延法によって製膜し、延伸操作(流延方向、幅手方向、または斜め方向等の組み合わせ)等により上記位相差を付与することができる。中でも特開2004−20827号公報図2〜図7記載の斜め延伸装置等も好適に用いることができる。
〈直線偏光フィルム〉
直線偏光フィルムとは、偏光子に保護層が積層されたもの、又は偏光子単体を指す。偏光子とは、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過する機能を有するものである。例えば、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着・配向させたヨウ素系偏光フィルム、ポリビニルアルコール系フィルムに二色性の染料を吸着・配向させた染料系偏光フィルム、リオトロピック液晶状態の二色性染料をコーティングし、配向・固定化した塗布型偏光子などが挙げられる。これら、ヨウ素系偏光フィルム、染料系偏光フィルム及び塗布型偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過し、もう一方向の直線偏光を吸収する機能を有するもので、吸収型偏光子と呼ばれている。本発明に用いる直線偏光フィルムは、前述した吸収型偏光子ならば特に限定されるものではない。
《本発明に係る有機EL素子の構成》
次に、本発明に係る有機EL素子の構成について説明する。図2は、本発明に係る有機EL素子の一例を模式的に示した断面図である。但し本発明はこれに限定されるものではない。
図2で示す有機EL素子21は、基板22上に、陽極(対向電極ともいう)23、有機層24、および陰極(透明電極ともいう)25をこの順に積層した構成になっている。このうち有機層24は、陽極23側から順に、例えば正孔注入層24a、正孔輸送層24b、発光層24c、及び電子輸送層24dを積層した構成となっている。また、陰極25は25a、25bの2層構成でもよい。
更に、陰極25以下は保護層(封止膜、ガスバリア層ともいう)26で封止され、その上に接着部位27を介して、本発明に係る異方性散乱層28、平坦化層29、円偏光フィルム30、保護基板31の順に積層する。尚、保護基板31と円偏光フィルム30は兼ねてもよい。30aはλ/4板であり、30bは直線偏光フィルムである。
以下においては、このような積層構成の有機EL素子21が、基板22と反対側から光を取り出す所謂トップエミッション型の素子として構成されていることとし、この場合の各層の詳細を基板22側から順に説明する。
<基板>
基板22は、その片側の面側に有機EL素子21が配列形成される支持体であって、公知のものであって良く、例えば、石英、ガラス、金属箔、もしくは樹脂製のフィルムやシートなどが用いられるこの中でも石英やガラスが好ましく、樹脂製の場合には、その材質としてポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるメタクリル樹脂類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などのポリエステル類、もしくはポリカーボネート樹脂などが挙げられるが、透水性や透ガス性を抑える積層構造、表面処理を行うことが好ましい。
<陽極>
陽極23には、効率良く正孔を注入するために電極材料の真空準位からの仕事関数が大きいもの、例えばアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、モリブテン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)の金属及びその合金さらにはこれらの金属や合金の酸化物等、または、酸化スズ(SnO)とアンチモン(Sb)との合金、ITO(インジウムチンオキシド)、InZnO(インジウ亜鉛オキシド)、酸化亜鉛(ZnO)とアルミニウム(Al)との合金、さらにはこれらの金属や合金の酸化物等が、単独または混在させた状態で用いられる。
また、陽極23は、光反射性に優れた第1層と、この上部に設けられた光透過性を有すると共に仕事関数の大きい第2層との積層構造であっても良い。
第1層は、アルミニウムを主成分とする合金からなる。その副成分は、主成分であるアルミニウムよりも相対的に仕事関数が小さい元素を少なくとも一つ含むものでも良い。このような副成分としては、ランタノイド系列元素が好ましい。ランタノイド系列元素の仕事関数は、大きくないが、これらの元素を含むことで陽極の安定性が向上し、かつ陽極のホール注入性も満足する。また副成分として、ランタノイド系列元素の他に、シリコン(Si)、銅(Cu)などの元素を含んでも良い。
第1層を構成するアルミニウム合金層における副成分の含有量は、例えば、アルミニウムを安定化させるNdやNi、Ti等であれば、合計で約10質量%以下であることが好ましい。これにより、アルミニウム合金層においての反射率を維持しつつ、有機電界発光素子の製造プロセスにおいてアルミニウム合金層を安定的に保ち、さらに加工精度および化学的安定性も得ることができる。また、陽極23の導電性および基板22との密着性も改善することが出来る。
また第2層は、アルミニウム合金の酸化物、モリブデンの酸化物、ジルコニウムの酸化物、クロムの酸化物、およびタンタルの酸化物の少なくとも一つからなる層を例示できる。ここで、例えば、第2層が副成分としてランタノイド系元素を含むアルミニウム合金の酸化物層(自然酸化膜を含む)である場合、ランタノイド系元素の酸化物の透過率が高いため、これを含む第2層の透過率が良好となる。このため、第1層の表面において、高反射率を維持することが可能である。さらに、第2層は、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電層であっても良い。これらの導電層は、陽極23の電子注入特性を改善することができる。
また陽極23は、基板22と接する側に、陽極23と基板22との間の密着性を向上させるための導電層を設けて良い。このような導電層としては、ITOやIZOなどの透明導電層が挙げられる。
そして、この有機EL素子21を用いて構成される表示装置の駆動方式がアクティブマトリックス方式である場合には、陽極23は画素毎にパターニングされ、基板22に設けられた駆動用の薄膜トランジスタに接続された状態で設けられている。またこの場合、陽極23の上には、ここでの図示を省略したが絶縁膜が設けられ、この絶縁膜の開口部から各画素の陽極23の表面が露出されるように構成されていることとする。
<正孔注入層/正孔輸送層>
正孔注入層24aおよび正孔輸送層24bは、それぞれ発光層24cへの正孔注入効率を高めるためのものである。このような正孔注入層24aもしくは正孔輸送層24bの材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、テトラシアノキノジメタン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを用いることができる。
また、上記正孔注入層24aもしくは正孔輸送層24bのさらに具体的な材料としては、α−ナフチルフェニルフェニレンジアミン、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリン、金属ナフタロシアニン、ヘキサシアノアザトリフェニレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(F4−TCNQ)、テトラシアノ−4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン、N,N,N′,N′−テトラキス(p−トリル)p−フェニレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾール、4−ジ−p−トリルアミノスチルベン、ポリ(パラフェニレンビニレン)、ポリ(チオフェンビニレン)、ポリ(2,2′−チエニルピロール)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<発光層>
発光層24cは、陽極23側から注入された正孔と、陰極25側から注入された電子とが再結合して発光光を発生する領域である。このような発光層24cは、炭素及び水素のみから構成される有機材料で形成された有機薄膜であっても良く、正孔輸送性を示す三級アミンを分子構造中に有する材料を用いて構成された層であっても良い。加えて、発光層24cは、ドーパントとして、ベリレン誘導体、クマリン誘導体、ピラン系色素、トリフェニルアミン誘導体等の有機物質を微量含む混合有機薄膜であっても良い。この場合には発光層24cを構成するホスト材料(主材料)と、ドーパントとなる材料との共蒸着によって、発光層24cが形成される。また特に、正孔輸送性を示す三級アミンを分子構造中に有する材料のうち、分子間相互作用が小さく濃度消光しにくい特徴を有するものであれば、高濃度のドーピングが可能になり、最適なドーパントの1つとして機能する。
以上のような発光層24cを構成する材料は、希望する色に応じて選択することが可能である。例えば、青色系統の発光光を得たい場合には、オキサジアゾール誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体などが用いられる。緑色系統の発光光を得たい場合には、青色系統の発光層にクマリン6などのクマリン誘導体、キナクリドン誘導体などの既知の緑色色素をドーピングした層が用いられる。赤色系統の発光光を得たい場合には、青色系統または緑色系統の発光層にニールレッド、DCM1{4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン}、DCJT{4−(ジシアノメチレン)−2−t−ブチル−6−(ジュロリジルスチリル)−ピラン}などのピラン誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、クロリン誘導体、ユーロジリン誘導体などの既知の赤色色素をドーピングした層が用いられる。
尚、この発光層24cは、赤色発光層、緑色発光層、青色発光層を積層させた白色発光層であっても良く、また接続層を介して発光層を複数積層させたタンデム構造であっても良い。さらに、発光層24cは、電子輸送層を兼ねた電子輸送性発光層であることも可能であり、正孔輸送性の発光層であっても良い。
<電子輸送層>
電子輸送層24dは、陰極25から注入される電子を発光層24cに輸送するためのものである。電子輸送層24dの材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、フェナントロリン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(略称Alq)、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、アントラセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、1,10−フェナントロリンまたはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。
尚、有機層24は、このような層構造に限定されることはなく、少なくとも発光層24cと、これに接して電子輸送層24dが設けられていれば良く、その他必要に応じた積層構造を選択することができる。
また、発光層24cは、正孔輸送性の発光層、電子輸送性の発光層、あるいは両電荷輸送性の発光層として有機EL素子21に設けられていても良い。さらに、以上の有機層24を構成する各層、例えば正孔注入層24a、正孔輸送層24b、発光層24c、電子輸送層24dは、それぞれが複数層からなる積層構造であっても良い。
<陰極>
次に、このような構成の有機層24上に設けられる陰極25は、例えば、有機層24側から順に第1層25a、第2層25bを積層させた2層構造で構成されている。
第1層25aは、仕事関数が小さく、かつ光透過性の良好な材料を用いて構成される。このような材料としては、例えばリチウム(Li)の酸化物である酸化リチウム(LiO)や、セシウム(Cs)の複合酸化物である炭酸セシウム(CsCO)、さらにはこれらの酸化物及び複合酸化物の混合物を用いることができる。また、第1層25aは、このような材料に限定されることはなく、例えば、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)等のアルカリ土類金属、リチウム、セシウム等のアルカリ金属、さらにはインジウム(In)、マグネシウム(Mg)等の仕事関数の小さい金属、さらにはこれらの金属の酸化物及び複合酸化物、フッ化物等を、単体でまたはこれらの金属および酸化物及び複合酸化物、フッ化の混合物や合金として安定性を高めて使用しても良い。
第2層25bは、例えば、MgAgなどの光透過性を有する層を用いた薄膜により構成されている。この第2層25bは、さらに、アルミキノリン錯体、スチリルアミン誘導体、フタロシアニン誘導体等の有機発光材料を含有した混合層であっても良い。この場合には、さらに第3層としてMgAgのような光透過性を有する層を別途有していてもよい。
以上のような陰極25は、この有機EL素子21を用いて構成される表示装置の駆動方式がアクティブマトリックス方式である場合、陰極25は、有機層24とここでの図示を省略した上述の絶縁膜とによって、陽極23と絶縁された状態で基板22上にベタ膜状に形成され、各画素の共通電極として用いられる。
尚、陰極25は上記のような積層構造に限定されることはなく、作製されるデバイスの構造に応じて最適な組み合わせ、積層構造を取れば良いことは言うまでもない。例えば、上記実施形態の陰極25の構成は、電極各層の機能分離、すなわち有機層24への電子注入を促進させる無機層(第1層25a)と、電極を司る無機層(第2層25b)とを分離した積層構造である。しかしながら、有機層24への電子注入を促進させる無機層が、電極を司る無機層を兼ねても良く、これらの層を単層構造として構成しても良い。また、この単層構造上にITOなどの透明電極を形成した積層構造としても良い。
そして上記した構成の有機EL素子21に印加する電流は、通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いてもよい。電流値、電圧値は、素子が破壊されない範囲内であれば特に制限はないが、有機電界発光素子の消費電力や寿命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率良く発光させることが望ましい。
さらに、このような構成の有機EL素子21は、大気中の水分や酸素等による有機材料の劣化を防止するため保護層(封止膜、またはガスバリア層ともいう)で覆われた状態で用いることが好ましい。保護層には、窒化珪素(代表的には、Si)、酸化珪素(代表的には、SiO)膜、窒化酸化珪素(SiNxOy:組成比X>Y)膜、酸化窒化珪素(SiOxNy:組成比X>Y)膜、またはDLC(Diamond like Carbon)のような炭素を主成分とする薄膜、CN(Carbon Nanotube)膜等が用いられる。これらの膜は、単層または積層させた構成とすることが好ましい。なかでも、窒化物からなる保護層は膜質が緻密であり、有機EL素子21に悪影響を及ぼす水分、酸素、その他不純物に対して極めて高いブロッキング効果を有するため好ましく用いられる。
平坦化層29は、該平坦化層29よりも透明基材側に位置するカラーフィルター層等の構成により段差(表面凹凸)が生じる場合に、この段差を解消して平坦化を図り、EL発光層の厚みムラ発生を抑制する機能を有する。このような平坦化層は、透明(可視光透過率50%以上)樹脂により形成することができる。具体的には、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、あるいは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、また、透明樹脂として、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ノルボルネン系樹脂、4−メチルペンテン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレナフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、マレイン酸樹脂等の透明樹脂が挙げられる。さらには、ポリシロキサンオリゴマー等からなるゾルゲル材料もしくはポリシロキサンオリゴマー等と有機ポリマー等とからなる有機−無機ハイブリッド材料を挙げることもできる。このような平坦化層の厚みは、使用する材料を考慮し、平坦化作用が発現できる範囲で設定することができ、例えば、カラーフィルター層上の厚みを1〜5μm程度の範囲で適宜設定することができる。
平坦化層29の形成は、上記樹脂材料を用いて、スピンコート、ロールコート、キャストコート等の方法で塗布し、硬化させることにより行うことができる。
より具体的には、アクリレート系光硬化性樹脂(JSR(株)製 JUPC)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈して平坦化層用塗布液を調製し、この平坦化層用塗布液を、スピンコート法によりカラーフィルター層上に塗布し、プリベーク(120℃、5分間)を行った後、所定のフォトマスクを用いて露光、現像を行い、次いで、ポストベーク(230℃、60分間)を行って、カラーフィルター層とブラックマトリックスを被覆する平坦化層(カラーフィルター層上の厚み2μm)を形成することができる。
尚、以上の実施形態においては、有機EL素子が上面発光型(トップエミッション方式)である場合を例示して本発明を詳細に説明した。しかしながら、本発明に係る有機EL素子は、上面発光型への適用に限定されるものではなく、陽極と陰極との間に少なくとも発光層を有する有機層を挟持してなる構成に広く適用可能である。したがって、基板側から順に、陰極、有機層、陽極を順次積層した構成のものや、基板側に位置する電極(陰極または陽極としての下部電極)を透明材料で構成し、基板と反対側に位置する電極(陰極または陽極としての上部電極)を反射材料で構成することによって、下部電極側からのみ光を取り出すようにした、下面発光型(ボトムエミッション方式)の有機EL素子にも適用可能である。
<表示装置、照明装置>
本発明に係る有機EL素子は、電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置(ディスプレイ)に適用することが可能である。
また、発光光源としては、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特にカラーフィルターや光散乱板などと組み合わせた各種表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
<有機EL素子101の作製>
図2に示す有機EL素子の構成でトップエミッション方式の有機EL素子101を作製した。
この有機EL素子は、基板上に有機EL発光層を挟持して透明電極、対向電極、及び透明電極以下を保護層(封止膜)によって封止した構成である。
ここで、有機EL素子の基板には厚みが0.7mm、サイズが40mm×52mmの金属反射板を片面に設置した無アルカリガラスを用い、他方の面に対向電極として、真空蒸着法によって膜厚が110nmになったアルミニウムからなる電極を設けた。
そして、該対向電極の上に正孔注入材料としてm−MTDATAを用い、真空蒸着法によって膜厚が10nmになった正孔注入層を形成した。次いで、正孔注入層の上に正孔輸送材料としてα−NPDを用い、真空蒸着法で膜厚が30nmになった正孔輸送層を形成した。次いで、この正孔輸送層の上にCBPをホスト材料として用い、Ir(ppy)をドーパント材料として6質量%含むように、白色発光となる発光材料を真空蒸着法により蒸着させて膜厚が30nmになった発光層を形成した。
この発光層の上に、BAlqを真空蒸着法により10nm蒸着させて正孔阻止層を形成した。更に、この正孔阻止層の上にAlqを真空蒸着法により40nm形成して電子輸送層とした。更に、LiFを真空蒸着法により0.5nm形成して電子注入層とした。そして、この電子注入層の上に、ITOを110nmの厚みに成膜し、フォトリソグラフィー法によって電極形状にパターニングし、35×46mmの大きさにした透明電極を形成した。
Figure 2010212184
Figure 2010212184
更に、下記手順により封止膜を作製し透明電極以下を封止するようにアクリル系粘着剤を用いて接着した。
〈封止膜の作製〉
基材として、厚さ125μmのポリエチレンナフタレートフィルム(帝人・デュポン社製フィルム)上に、UV硬化型アクリル樹脂塗膜を5μmの厚みで設けた上に、特開2003−303520号公報記載の大気圧プラズマ放電処理装置及び下記放電条件で、酸化珪素膜(SiO)を2層積層した屈折率1.48の透明封止フィルムを作製した。
(大気圧プラズマ放電処理装置)
上記大気圧プラズマ放電処理装置を用い、下記の条件で、プラズマ放電を行って、厚さ約200nmの層1を形成した。
〈ガス条件〉
放電ガス:窒素ガス 95.7体積%
薄膜形成性ガス:ヘキサメチルジシロキサン
(リンテック社製気化器にて窒素ガスに混合して気化) 0.3体積%
添加ガス:水素ガス 4.0体積%
〈電源条件〉
第1電極側 電源種類 応用電機社製高周波電源
周波数 80kHz
出力密度 8W/cm
第2電極側 電源種類 パール工業社製高周波電源
周波数 13.56MHz
出力密度 7W/cm
次いで、下記の条件で、プラズマ放電を行って、厚さ約250nmの層2を積層形成した。
〈ガス条件〉
放電ガス:窒素ガス 95.9体積%
薄膜形成性ガス:テトラエトキシシラン
(リンテック社製気化器にて窒素ガスに混合して気化) 0.1体積%
添加ガス:水素ガス 4.0体積%
〈電源条件〉
第1電極側 電源種類 応用電機社製高周波電源
周波数 80kHz
出力密度 10W/cm
第2電極側 電源種類 パール工業社製高周波電源
周波数 13.56MHz
出力密度 7W/cm
〈円偏光フィルムの作製〉
厚さ、120μmのポリビニルアルコールの長尺フィルムを、MD方向に一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。これをヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g、水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100gからなる68℃の水溶液に浸漬した。これを水洗、乾燥し直線偏光フィルムを得た。
λ/4板は、セルロースエステル(セルロースアセテートプロピオネート;アセチル基置換度1.1、プロピオニル基置換度1.3、総アシル基置換度2.4)を用いて、特開2008−83307号公報実施例1に準じて作製した。
作製した直線偏光フィルムとλ/4板をそれぞれの光学軸のなす角が45°になるように粘着層で貼り合わせ円偏光フィルムを作製した。粘着層にはUV硬化樹脂(特開2002−97217号公報:三菱化学社 実施例8を参考に作成した。屈折率1.64)を使用した。
作製した円偏光フィルムの直線偏光フィルム側をガラス基板上にアクリル系粘着剤を用いて貼合し、更に円偏光フィルムのλ/4板上に紫外線硬化型のアクリル系樹脂からなる平坦化層を設けた。
次いで平坦化層の上に、下記扁平粒子を含有する樹脂をワイヤーバーで塗布し、直ぐに紫外線照射により硬化させて異方性散乱層を設けた。
さらに特開2002−97217号公報:三菱化学社 実施例8を参考に作成したUV硬化樹脂(屈折率1.64)を接着部位(接着層)として用い、有機EL素子の封止膜上に貼り付け有機EL素子101を得た。
扁平粒子を含有する樹脂は以下のように作製した。
下記扁平粒子を3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いて表面処理を行った。
(扁平粒子+マトリックス)
板状アルミナ(キンセイマテックス社製 板状アルミナ セラフ05025、平均アスペクト比25、平均粒径5.0μm、屈折率1.76) ・・・体積比率 5%
微粒子分散マトリックス(屈折率1.66) ・・・体積比率 95%
(微粒子分散マトリックス作製方法)
酸化ジルコニア分散液(平均粒径3nm、屈折率2.2、住友大阪セメント社製、10%溶液)100gを純水135mlで希釈した溶液を作成した。この溶液に室温で3−アミノプロピルトリメトキシシラン3.7gをゆっくりと滴下した。さらに、この溶液を60℃で10時間攪拌した。室温まで溶液を冷却し、陰イオン交換樹脂であるアンバーライトを加え、溶液のpHが10.4になるまで攪拌した。この溶液にエタノール680ml、アンモニア水(28%溶液、関東化学社製)230ml、を加える。攪拌しながら、テトラエトキシシラン(信越化学社製)30gをエタノール200ml、水100mlの混合液に溶かし、6時間かけて滴下した。滴下終了後、15時間攪拌した。粒子を遠心分離機を用いて分離し、エタノールで洗浄後、90℃で乾燥し、エタノールを除いた後、450℃で焼成した。
得られた白色紛体17gをなすフラスコに封入し、窒素置換し、さらに塩基性基含有シランカップリング剤HMDS3(信越化学社製)を3.5g加え、30分間150℃で攪拌した。さらに脱気することで、未反応のHMDS3を除いた。該粒子をポリラボシステム(HAAKE社製)を用いて、UV硬化樹脂(新中村化学製 NKエステル 1G (エチレングリコールジメタクリレート)に重合開始剤としてチバ・ジャパン社製IRGACURE369を0.05質量%添加、屈折率1.53)と混練することによって樹脂中に紛体20体積%を含有するサンプルを得た。
(式) n=n0・A+n3・(1−A)
(式中、マトリックスの屈折率をn0、マトリックスの体積分率をA、微粒子の屈折率をn3、微粒子の体積分率を1−Aとする。)
上式に従って微粒子分散マトリックスの屈折率nを計算すると1.66であった。
また、混練時にはイソプロピルアルコール等の溶媒を用いることで樹脂中への分散を容易にすることができた。
<有機EL素子102の作製>
異方性散乱性を有する光学シートを下記に示す溶液流延法で作製し、平坦化層の上に上記接着部位(接着層)を介して貼り付けた以外は有機EL素子101と同じ方法により、有機EL素子102を作製した。
(溶液流延法)
(主ドープ液の組成)
フルオレン系ポリエステル樹脂(大阪ガスケミカル社製OKP4HT) 100質量部
メチレンクロライド 300質量部
エタノール 57質量部
可塑剤(トリメチロールプロパントリベンゾエート) 5.5質量部
チヌビン326(チバ・ジャパン(株)製) 2質量部
板状アルミナ(キンセイマテックス社製 板状アルミナ セラフ05025、平均アスペクト比25、平均粒径5.0μm、屈折率1.76) 対フィルム体積比率 5%
上記組成の主ドープ液を調製した。まず加圧溶解タンクにエポキシ系樹脂とメチレンクロライド、エタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにエポキシ系樹脂を攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し、更に可塑剤及び紫外線吸収剤を添加、溶解させた。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、主ドープ液を調製した。
主ドープ液を十分に混合し、次いでベルト流延装置を用い、幅2mのステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体上で、残留溶媒量が110%になるまで溶媒を蒸発させ、ステンレスバンド支持体から剥離し光学シートを形成した。
<有機EL素子103の作製>
異方性散乱性を有する光学シートを下記溶融法で作製し、平坦化層の上に上記接着部位(接着層)を介して貼り付けた以外は有機EL素子101と同じ方法により、有機EL素子103を作製した。
(溶融法)
フルオレン系ポリエステル樹脂(大阪ガスケミカル社製OKP4HT) 100質量部
IRGANOX−1010(チバ・ジャパン(株)製) 1質量部
SumilizerGP(住友化学社製) 0.5質量部
板状アルミナ(キンセイマテックス社製 板状アルミナ セラフ05025、平均アスペクト比25、平均粒径5.0μm、屈折率1.76) 対フィルム体積比率 5%
上記材料を窒素ガスを封入したV型混合機で30分混合した後、ストランドダイを取り付けた2軸押出し機(PCM30(株)池貝社製)を用いて160℃で溶融させ、長さ4mm、直径3mmの円筒形のペレットを作製した。このとき、せん断速度は、25(mm/s)に設定した。得られたペレットを100℃5時間乾燥させ、含水率100ppmとし、幅300mmのTダイを取り付けた単軸押出し機(GT−50;(株)プラスチック工学研究所社製)に供給して押出し機及びTダイを160℃に設定して製膜を行った。Tダイ表面にはハードクロムメッキを施し面粗度0.1Sの鏡面仕上げを行った。Tダイから出たフィルムは100℃に温度調整したクロムメッキ鏡面の第1冷却ロールに落下させた。
第1冷却ロールに密着したフィルムは、第1冷却ロールの円周部分を中心角10°搬送された後、弾性タッチロールで押圧した。このとき、フィルムの幅手250mmの全面に対し、4N/mmの圧力で接触した。押圧されたフィルムは第1冷却ロールの中心角150°の円周部分で接触した後、更に、第2冷却ロール(温度110℃)、第3冷却ロール(温度80℃)の合計3本の冷却ロールに順に外接させて、冷却固化してフィルムとし、剥離ロールによって剥離し光学シートを形成した。
<有機EL素子104の作製>(比較例)
有機EL素子101の作製において、下記組成の散乱層を設ける以外は全く同様にして有機EL素子104を作製した。
(球状粒子+マトリックス)
球状アルミナ(AO−800、平均アスペクト比1、平均粒径0.7μm、屈折率1.76) ・・・体積比率 5%
UV硬化樹脂(特開2002−97217号公報:三菱化学社 実施例8を参考に作成した(屈折率1.64)) ・・・体積比率 95%
<有機EL素子105の作製>
有機EL素子101の作製において、異方性散乱層を形成する時に80°で加熱しながら紫外線照射を行った以外は全く同様にして有機EL素子105を作製した。このときの粒子長軸配向角は45°であった。
<有機EL素子106の作製>
有機EL素子101の作製において、下記組成の異方性散乱層を設ける以外は全く同様にして有機EL素子106を作製した。
(扁平粒子+マトリックス)
板状アルミナ(朝日化学工業社製ルクセレンFAO、平均アスペクト比3.5、平均粒径11.0μm、屈折率1.76) ・・・体積比率 5%
UV硬化樹脂(特開2002−97217号公報:三菱化学社 実施例8を参考に作成した(屈折率1.64)) ・・・体積比率 95%
<有機EL素子107の作製>
有機EL素子101の作製において、異方性散乱層を形成する時に40°で加熱しながら紫外線照射を行った以外は全く同様にして有機EL素子105を作製した。このときのTβ/Toの値は0.55であった。
<有機EL素子108の作製>
有機EL素子101の作製において、下記組成の異方性散乱層を設ける以外は全く同様にして有機EL素子106を作製した。
(扁平粒子+マトリックス)
合成雲母(コープケミカル社製、平均アスペクト比30、平均粒径8.0μm、屈折率1.58) ・・・体積比率 5%
UV硬化樹脂(新中村化学製 NKエステル DCP (トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に重合開始剤としてチバ・ジャパン社製IRGACURE369を0.05質量%添加、屈折率1.56) ・・・体積比率 95%
<有機EL素子109の作製>
扁平粒子に平板炭酸カルシウム(ニューライム社製、平均アスペクト比10、平均粒径5.0μm、屈折率1.53)を用いた以外は有機EL素子101と同様の方法で有機EL素子109を作製した。
<有機EL素子110の作製>
扁平粒子に平板炭酸ストロンチウム(屈折率1.52)を用いた以外は有機EL素子101と同様の方法で有機EL素子110を作製した。
<有機EL素子111の作製>(比較例)
特開2005−63704号公報実施例に準じて作製した光拡散層を平坦化層面上に設けた以外は、有機EL素子101と同様の方法で有機EL素子111を作製した。
<有機EL素子112の作製>(比較例)
特開2005−322489号公報の実施例1に準じて、紫外線硬化エポキシ樹脂とポリエーテルスルホン樹脂の界面にピラミッド構造を有する光学シートを作製し、紫外線硬化型のアクリル系樹脂からなる平坦化層を該ピラミッド構造の凹凸面上に設けて平坦化させた。次いで平坦化層側に粘着層を介して円偏光フィルムのλ/4板側を接着させて有機EL素子112を作製した。
《評価》
得られた有機EL素子について以下の評価を実施した。
(ドメインの長軸方向の配向角)
予め有機EL素子より接着部位を溶解する溶剤などを用いて剥離した異方性散乱層を包埋用樹脂に埋め込み、これをウルトラミクロトーム(RMC社製MT−7)により層の断面(正確にはX軸方向の断面とY軸方向の断面の2方向がある)を厚み100nmの超薄切片状に切削し、これらを走査型電子顕微鏡、あるいは透過型電子顕微鏡にて撮影する。そして撮影画像を例えば画像解析ソフト(三谷商事(株)製、WinROOF、ver3.60)等により解析し、ドメインの長軸方向と異方性散乱層面に垂直な方向との角度(配向角)を求めた。
(屈折率測定)
異方性散乱層を構成する透明樹脂(マトリックス)、粒子(ドメイン)の屈折率の測定は、本文記載の方法を用いた。測定波長はいずれも589nmとした。
(散乱層の散乱特性)
日本電色工業社製ヘイズメータNDH2000に図1に模式的に示す回転治具のようなものを取り付け、これに上記EL素子101〜112で使用する光学シートをセットし、該シート面の法線方向より光を当て、直進出射されてくる透過光の割合、即ち平行透過率Toを測定した。次に図1に示すように該シートを入射光に対して40°傾斜した状態で測定したときに得られる平行透過率値Tβを測定した。ToとTβの値より、Tβ/Toを算出した。
(相対正面輝度評価)
作製した有機EL素子について正面輝度測定を行った。
測定は分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング製)を用いて正面からの発光輝度(2°視野角正面輝度)を測定した。
有機EL素子104(比較例)の輝度を1として相対値で示した。
(反射率評価)
作製した有機EL素子について反射率測定を行った。
測定は分光測色計CM2500d(コニカミノルタセンシング製)を用いて550nmの反射率を測定した。
○・・・反射率が5%未満
△・・・反射率が5%以上、8%未満
×・・・反射率が8%以上
表1の有機EL素子の構成、特性、及び上記評価結果を記載した。
Figure 2010212184
表1より各有機EL素子の評価結果をまとめる。
有機EL素子101は扁平アルミナ粒子を用いており、円偏光フィルムの反射防止機能と輝度向上効果が十分に働いている。
有機EL素子102は扁平アルミナ粒子を用いており、円偏光フィルムの反射防止機能と輝度向上効果が十分に働いているが、有機EL素子101と比べて界面が多く、その分若干外光反射率が大きくなっている。
有機EL素子103は扁平アルミナ粒子を用いており、円偏光フィルムの反射防止機能と輝度向上効果が十分に働いているが、有機EL素子1と比べて界面が多く、その分若干外光反射率が大きくなっている。
有機EL素子104は球状アルミナを用いている為、異方性散乱層を形成できず、輝度が低い上に外光の円偏光状態を解消してしまうため、外光反射防止性能が低い。
有機EL素子105は配向角が大きいため輝度向上効果がやや低い。また、外光の円偏光状態をやや解消してしまうため、外光反射防止性能がやや低い。
有機EL素子106は平均粒径が大きいため輝度向上効果がやや低い。
有機EL素子107はTβ/Toが低いため輝度向上効果がやや低い。また、外光の円偏光状態をやや解消してしまうため、外光反射防止性能がやや低い。
有機EL素子108はマトリックスの屈折率が低く、また、マトリックスと扁平粒子とのn差が小さいため輝度向上効果がやや低い。
有機EL素子109は扁平粒子に炭酸カルシウムを用いたことで、アルミナ粒子を用いたときよりも輝度向上効果が得られ、かつ円偏光フィルムの外光反射防止機能も十分に働いている。
有機EL素子110は扁平粒子に炭酸ストロンチウムを用いたことで、アルミナ粒子を用いたときよりも輝度向上効果が得られ、かつ円偏光フィルムの外光反射防止機能も十分に働いている。
有機EL素子111は異方散乱性を有しない光拡散層を用いており、正面方向の輝度向上効果も小さく、円偏光フィルムの円偏光状態を解消してしまうため外光反射防止機能の働きが低い。
有機EL素子112はプリズムシートを用いており、正面方向の輝度向上効果は高いが、異方性散乱層でないことにより、円偏光フィルムの円偏光状態を解消してしまうため外光反射防止機能の働きが低い。
実施例2
有機EL素子101〜112をCF(カラーフィルター)、及びCF(カラーフィルター)パターンに合わせ素子及び駆動トランジスタ回路とを組み合わせ、有機EL発光層から取り出される白色光をバックライトとして、青色フィルタ、緑色フィルタ、赤色フィルタを介して青色光、緑色光、赤色光を得ることで、有機ELディスプレイを作製したところ、本発明に係る有機EL素子101〜103、105〜110は優れた輝度、視認性を有する有機ELディスプレイが得られた。特に電界発光していない状態でも、対向電極が光反射性の強いミラーとして観察されなかった。
実施例3
有機EL素子101〜112の非発光面をガラスケースで覆い、厚み300μmのガラス基板を封止用基板として用いて、周囲にシール材として、エポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラックストラックLC0629B)を適用し、ガラス基板側からUV光を照射して、硬化させて、照明装置を形成したところ、本発明に係る有機EL素子101〜103、105〜110を用いると優れた輝度を有する有機EL照明装置が得られた。
21 有機EL素子
22 基板
23 陽極
24 有機層
24a 正孔注入層
24b 正孔輸送層
24c 発光層
24d 電子輸送層
25 陰極
25a 第1層
25b 第2層
26 保護層(封止膜)
27 接着部位
28 異方性散乱層
29 平坦化層
30 円偏光フィルム
30a λ/4板
30b 直線偏光フィルム
31 保護基板

Claims (8)

  1. 少なくとも1つの基板のいずれかの面に、対向する一対の電極と該電極の間に1つの発光層を備え、前記一対の電極のうち少なくとも一方は光透過性電極であって、該光透過性電極の光取り出し面側に封止部位が設けられている有機EL素子において、該封止部位の視認側に異方性散乱層、及びλ/4板と直線偏光フィルムとで構成される円偏光フィルムをこの順で有することを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記異方性散乱層に入射する光のうち、該異方性散乱層面の法線方向から入射する光に対する平行透過率をToとし、該異方性散乱層の法線に対し40°傾斜した方向から入射する光に対する平行透過率をTβとしたとき、Tβ/Toの値が0.6以上0.9以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記異方性散乱層は透明樹脂からなるマトリックスと扁平なドメインとを含み、該扁平なドメインの平均アスペクト比は2以上で、該扁平なドメインの主平面と異方性散乱層面のなす角の平均が30°以内であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子。
  4. 前記透明樹脂からなるマトリックスの屈折率は1.62以上2.0以下であり、前記扁平なドメインとの屈折率差が0.05以上であることを特徴とする請求項3に記載の有機EL素子。
  5. 前記扁平なドメインの平均粒径は10μm未満であり、厚みは0.5μm以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の有機EL素子。
  6. 前記扁平なドメインが炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムのうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機EL素子を用いたことを特徴とする有機ELディスプレイ。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機EL素子を用いたことを特徴とする有機EL照明装置。
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