JP2010218738A - 有機el素子、それを用いたディスプレイ、及び照明装置 - Google Patents

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啓史 別宮
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Abstract

【課題】十分な光り取り出し効果を有し、熱によるクラック等への耐性の高い有機EL素子を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの発光層3を有する有機EL素子10が光散乱性材料を含有する光散乱性粘着層5を有し、該光散乱性粘着層が法線方向に入射した光の平行透過光の強度をI0°、30°傾斜した方向から入射した光の平行透過光の強度をI30°とした時に、I0°に対するI30°の割合が10%以上95%未満の範囲にあることを特徴とする有機EL素子。
【選択図】図2

Description

本発明は有機EL素子、それを用いたディスプレイ、及び照明装置に関する。
近年、情報機器の多様化に伴って、消費電力が少なく、容積が小さい面発光素子のニーズが高まり、このような面発光素子の一つとしてエレクトロルミネッセンス素子(本願では、EL素子と略す)が注目されている。そして、このようなEL素子は使用する材料によって無機EL素子と有機EL素子とに大別されるが、無機EL素子に比べて、低い電圧で駆動できるという利点がある為、有機EL素子が薄型のディスプレイや照明用途としての展開が期待されている。
しかしながら、EL素子等の面発光素子を発光させた場合、高い屈折率を持つ発光層の内部で発せられた光は様々な方向に進行し、面発光素子の出射面等において全反射して面発光素子の内部に閉じ込められる光も多く存在する。一般に、面発光素子で発せられた光の20%〜30%しか面発光素子の外部に取り出すことができず、十分な明るさが得られないという問題があった。特に有機EL素子の場合、明るさを電流の大きさで補おうとすると素子の寿命が短くなるという問題もある。
このような問題に対し特許文献1には、光散乱層をEL素子の光出射面側のいずれかの位置に設ける光取り出し技術が開示されている。しかしながら単なる光散乱層を設けるだけの構成では、臨界角内の光に対する散乱効果が強すぎ、正面輝度の取り出し効率が十分でないという問題がある。更に開示されているような光散乱層を有機ELディスプレイの光出射側に配置すると正面、及び斜めから入射する光を散乱させるために画素からの発光が散乱により混色したりする問題がある。
また、特許文献2には、扁平な散乱体を用いた光散乱フィルムについての記載があるが、液晶表示装置の最表面に設けて視野角の拡大を狙った光散乱フィルムについての記載であり、光取り出し効率向上についての概念はない。また、該光散乱フィルムを仮に通常の接着層を介してEL素子に貼り付けたとしても封止部位と接着層との屈折率差が大きいことにより、十分な光取り出し効率は向上しない。更には、臨界角内の光に対する散乱効果が強すぎ、正面輝度の取り出し効率が低いという問題がある。
また特許文献3には、平均粒径の異なる2種の超微粒子を樹脂中に拡散し、高屈折率化した光散乱層についての記載がある。これは、超微粒子を樹脂中に拡散して基板を高屈折率化してITOの屈折率に近づけることで、基板とITO界面での反射を防止でき有効であるが、樹脂との親和性が不十分なため加熱時にクラックが発生する恐れがある。また、臨界角以内の角度で進行する光に対しても散乱を与えてしまうため効率的ではない。更には、扁平な散乱体を用いるという思想、記載もない。
光取り出しの為の光散乱層は、発光層に対して位置的に近いほうが効果を発揮するが、発光層との距離が近いことで熱に対する影響を多く受ける。その為、光取り出し効率を向上させようとすると、上記クラックなどの発生とトレードオフの関係にあり両立が困難である。
従って、EL素子において十分な光り取り出し効果を有し、熱によるクラックへの耐性の高い新たな技術が望まれている状況にある。
特開2005−63704号公報 特許3822102号公報 特開2005−190931号公報
本発明の目的は、十分な光り取り出し効果を有し、熱によるクラック等への耐性の高い有機EL素子を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.少なくとも1つの発光層を有する有機EL素子が光散乱性粘着層を有し、該光散乱性粘着層が法線方向に入射した光の平行透過光の強度をI0°、30°傾斜した方向から入射した光の平行透過光の強度をI30°とした時に、I0°に対するI30°の割合が10%以上95%未満の範囲にあることを特徴とする有機EL素子。
2.前記光散乱性粘着層が少なくとも粘着剤と光散乱性材料としてドメインとを含み、下記条件のいずれかを満たすことを特徴とする前記1に記載の有機EL素子。
a.粘着剤の屈折率が実質等方性であり、ドメインの屈折率の面内方向が粘着剤と実質等方性であり、厚み方向が異なる。
b.ドメインの屈折率が実質等方性であり、粘着剤の屈折率の面内方向がドメインと実質等方性であり、厚み方向が異なる。
c.ドメインと粘着剤の屈折率の面内方向が実質等方性であり、厚み方向の屈折率が異なる。
(尚、実質的等方性とは屈折率差が0.05以下であることをいう。屈折率が異なるとは屈折率差が0.05を越えることをいう。)
3.前記光散乱性粘着層の厚さが1〜100μmの範囲であることを特徴とする前記1または2に記載の有機EL素子。
4.前記ドメインの厚みが50nm〜200nmの範囲であり、アスペクト比が5以上であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の有機EL素子。
5.前記ドメインが表面処理されていることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の有機EL素子。
6.前記光散乱性粘着層が有機EL素子の光出射側に設けられていることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
7.前記6に記載の有機EL素子を用いたことを特徴とするディスプレイ。
8.前記6に記載の有機EL素子を用いたことを特徴とする照明装置。
9.前記有機EL素子がトップエミッション方式であることを特徴とする前記6に記載の有機EL素子。
本発明によれば、十分な光り取り出し効果を有し、熱によるクラック等への耐性の高い有機EL素子を提供することができる。
本発明に係る光散乱性粘着層の光学特性を評価する際の光学系を示す模式図である。 本発明に係る光散乱性粘着層の位置の例を示す模式図である。 本発明に係る有機EL素子の例を示す模式図である。
以下本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者らは上記課題に対し鋭意検討した結果、少なくとも1つの発光層を有する有機EL素子が特定の光散乱性材料を含有する光散乱性粘着層を有し、該光散乱性粘着層を、例えば有機EL素子の透明電極と封止膜との間、封止膜と光取り出し手段との間、または封止膜と平坦化層を含む基板との間等の接着に用いることにより、十分な光取り出し効果を有し、更に発光層に対して光散乱性を有する層が位置的に近いにもかかわらず、熱によるクラック等への耐性が高い有機EL素子が得られることを見出し、本発明を成すに至った次第である。
本発明に係る特定の光散乱性を有する粘着層は、請求項1に記載のように正面及び斜めからの光で平行透過率が異なる光学的異方性を有する粘着層であることが特徴であり、更にその実施形態として請求項2に記載のような特定の光学的性質を有する粘着剤とドメインとを含む光散乱性粘着層であることが特徴である。
かかる構成において、臨界角内の光に対する散乱効果を特定の粘着剤とドメインにより制御可能であることから、特許文献1に記載の光散乱層や特許文献2に記載の光散乱フィルムのように臨界角内の光に対する散乱が強すぎて光取り出し効率が不十分になることはなく、また正面、及び斜めから入射する光の散乱を、該ドメインにより制御できることからEL素子の画素からの発光が散乱により混色したりする問題が小さい。
また、特許文献2に記載のように光散乱フィルムを通常の接着層を介してEL素子に貼り付ける形態ではないため、EL素子の封止部位と接着層との屈折率差によって光取り出し効率が十分に向上しないという問題については、光散乱性粘着層の屈折率を粘着剤とドメインの種類、量により適宜調整することで解決することができる。
更に、本発明に係る光散乱性材料は扁平な形状を有するドメインであるため、バインダーである粘着剤との親和性も高く、特許文献3に記載の光散乱層のような加熱時にクラックが発生する恐れがない。
以下、本発明を詳細に説明する。
<光散乱性粘着層>
本発明に係る光散乱性粘着層(以降、簡単に粘着層という場合もある)は、少なくとも光散乱性材料であるドメインと粘着剤で構成されている。粘着剤はドメインを保持配向するバインダーとしての機能を有する。
該光散乱性粘着層は、粘着層面の法線方向に入射した光の平行透過光の強度をI0°、30°傾斜した方向から入射した光の平行透過光の強度をI30°とした時に、I0°に対するI30°の割合(I30°/I0°)が10%以上95%未満の範囲にあることを特徴とする。該I30°/I0°は好ましくは、30%〜70%の範囲である。
I30°/I0°が10%未満では斜め方向からの光散乱性が強すぎ光取り出し効率が低下して正面輝度が低下し、更に隣り合う画素からの混色も大きくなり全体に呆けた印象になる。I30°/I0°が95%以上では光異方性散乱がないことになり、粘着層界面での光反射が増し光取り出し効率が低下して正面輝度が低下する。
ここで本発明に係る粘着層の平行透過率I0°、I30°の値は、以下のような手法により測定する値である。即ち、予め粘着層を透明基板上に50〜100μmの厚みで塗設し光学シートを形成し、これを図1に模式的に表す光学系、例えば日本電色工業社製ヘイズメータNDH2000のような市販のヘイズメータにセットし、該粘着層面の法線方向より光を当て、直進出射されてくる透過光の割合、即ち平行透過率I0°を測定する。次に、図1に示すように光学シートを入射光に対して30°傾斜した状態で測定したときに得られる平行透過率の値をI30°としてその比率を求めるものとする。
I30°/I0°の値は、粘着層を構成しているドメインの厚みや径、粘着層内に含有される全散乱体数の中のドメイン数の割合、ドメインと粘着剤との屈折率差、散乱体密度、該粘着層の厚みなどを適宜単独または組み合わせて変化させることにより制御できる。
光散乱性粘着層の可視光透過率は80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。
(粘着剤)
粘着剤の具体例としては、例えば、ウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、水性高分子−イソシアネート系粘着剤、熱硬化型アクリル粘着剤等の硬化型粘着剤、湿気硬化ウレタン粘着剤、ポリエーテルメタクリレート型、エステル系メタクリレート型、酸化型ポリエーテルメタクリレート等の嫌気性粘着剤、シアノアクリレート系の瞬間粘着剤、アクリレートとペルオキシド系の2液型瞬間粘着剤等が挙げられる。
本発明においては、粘着剤としては、アクリル系粘着剤が特に好ましい。アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とするものである。(メタ)アクリル酸共重合体は、第1成分として(メタ)アクリル酸の炭素数4〜18のアルキルエステルモノマー60〜99質量%を含み、さらに第2成分として、エチレン性不飽和カルボン酸含有モノマー0.1〜10質量%、及び、第3成分として、上記第1、第2成分と共重合可能なその他の単量体0〜39.9質量%を有するものである。
第1成分の(メタ)アクリル酸の炭素数4〜18のアルキルエステルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ、共重合体中に60〜99質量%、好ましくは70〜98質量%含まれるとよい。
第2成分のエチレン性不飽和カルボン酸含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、モノアルキルマレイン酸、モノアルキルイタコン酸、モノアルキルフマル酸等が挙げられ、共重合体に0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%含まれるとよい。
第3成分の、他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、ジビニルベンゼン、エチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等のオレフィン系不飽和化合物等が例示できる。これらは、使用しなくてもよいが、添加する場合は共重合体中に39.9質量%程度までの範囲で、適宜配合することができる。この成分は、粘着剤の凝集力向上に効果がある。
粘着物性の向上のため、アクリル系粘着剤に粘着付与剤を配合することが好ましい。粘着付与剤を配合することにより、例えばポリオレフィン等の被着体に対する粘接着性も改善される。本発明で使用される粘着付与剤としては、例えばロジン等の天然樹脂、変成ロジン、ロジン及び変成ロジンの誘導体、ポリテルペン系樹脂、テルペン変成体、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン系樹脂、芳香族系石油樹脂、フェノール系樹脂、アルキルフェノール−アセチレン系樹脂、クマロン−インデン系樹脂、ビニルトルエン−α−メチルスチレン共重合体等が挙げられるが、粘着剤の透明性の観点から脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン系樹脂、芳香族系石油樹脂、フェノール系樹脂、アルキル−フェノール−アセチレン系樹脂が好ましい。また、粘着付与剤の配合割合は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部に対して1〜50質量部である。
また、粘着層に用いられる粘着剤としては、接着層の少なくとも一部分において25℃での貯蔵弾性率が1.0×10〜1.0×10Paである粘着剤が用いられていることが好ましい。より好ましくは1.0×10〜1.0×10Paであり、上記粘着剤の弾性率が1.0×10Pa未満であると、十分な粘着強度が得られず、接着部位との軸ズレや耐熱試験をしたときにクラックや剥がれが発生し、弾性率が1.0×10Paを超えると、粘着剤が硬過ぎるために、光取り出しフィルムにプリズムシートなどを用いた場合、プリズムシートの凸部先端部の一部が粘着層の内部に埋まった状態に加工すること等が難しい。
粘着剤の屈折率は、粘着剤の種類で制御可能であるが、後述する微粒子を含有させることでも制御できる。
(ドメイン)
本願において、「ドメイン」とは、粘着剤とは異なる屈折率を有し、光を散乱させる機能を有する物質からなる個々に独立した微小領域をいう。本発明においては、後述する各種扁平な無機又は有機粒子をドメインとして用いることが好ましい。
本発明に係るドメインとして生産上、性能上好ましく使用される扁平粒子について説明する。以下、扁平粒子という語句をドメインと同義として用いる。
本発明に係る扁平粒子は、粒子の立体形状に直交3次元座標系を当てはめたとき、少なくともいずれか一方向に短い特徴をもつ粒子であり、外見上、円盤を含む楕円盤状のもの、四角状あるいは六角状に代表される多角形平板状のもの、更には棒状のものなど種々の形状のものが用いられる。
本発明に係るドメインとしては、平均アスペクト比が2以上の扁平粒子を用いることが好ましい。アスペクト比とは、粒径と厚さの比(アスペクト比=直径/厚さ)をいう。また、本発明でいう粒径とは、扁平粒子の表面を形成する平面あるいは曲面の中で最も広い面積を有する面(以下、主要面と称する)の外接面または内接面に対して垂直にその粒子を投影した場合の面積(投影面積)に等しい円の直径で表される。粒子の厚さとは、主要面に垂直な方向での粒子の厚さのうち最長のものとして定義する。
粒径と厚さは、粒子が固体の場合、以下の方法で求められる。扁平粒子を支持体上に内部標準となる粒径既知のラテックスボールとともに塗布した試料を作成し、ある角度からカーボン蒸着法によりシャドーイングを施した後、通常のレプリカ法によってレプリカ試料を作成する。同試料の電子顕微鏡写真を撮影し、画像処理装置等を用いて個々の粒子の投影面積と厚さを求める。この場合、粒子の投影面積は内部標準の投影面積から、粒子の厚さは内部標準と粒子の影(シャドー)の長さから算出することができる。本発明において、アスペクト比、粒径、粒子厚さの平均値は、上記シャドーイング法を用いて粒子を任意に300個以上測定し、それらの算術平均として求められる値をいう。また、粒子が気体あるいは液体の場合、粘着層を超薄膜切片状に連続的に切り出し、電子顕微鏡像の画像処理により立体化した後、上記粒径と厚みを求めることができる。
本発明において、扁平粒子の平均アスペクト比は2以上であることが好ましいが、更に5以上であることが好ましい。また、本発明に用いられる扁平粒子の平均粒径は、10μm未満が好ましく、0.1μm〜8μmが更に好ましく、0.1μm〜5μmが特に好ましい。本発明に用いられる扁平粒子の平均厚みは、2μm以下が好ましく、1μm以下が更に好ましく、0.5μm以下がより好ましく、50nm〜200nmであることが最も好ましい。
本発明に係る扁平粒子は、無機物質、有機物質、有機/無機複合物のいずれであっても構わないし、その物質の状態が固体に限定されるものではなく、液体でも気体でも構わない。
本発明に用いられる扁平粒子の具体例を示す。無機系の扁平粒子としては、マスコバイト(白雲母)、フロゴバイト(金雲母)、バイオタイト(黒雲母)、セリサイト(絹雲母)、フッ素金雲母(人造雲母)などの雲母(マイカ)類や、カオリン(クレー)、タルク(滑石)、モンモリロナイトなどの他、薄片状の、酸化アルミニウム・酸化チタン・酸化亜鉛・酸化ケイ素やこれらを複合したもの、平板状の炭酸カルシウムなど、更には、平板状に形状制御された塩化銀、臭化銀、沃化銀、沃臭化銀、臭塩化銀、沃塩化銀、沃臭塩化銀等のハロゲン化銀などが用いられる。
雲母類としては、例えば、山口雲母工業所製A−11、A−21、A−41、AB−25S、SYA−21R、SYA−41R、SJ−005、SJ−010、CS−325DC、Y−1800、Y−2300X、Y−2400、Y−3000、SA−310、SA−350、FA−450、NCC−322、NCF−322、TM−10、TM−20などや、コープケミカル社製ミクロマイカMK−100F、S1MK、MK−100、MK−200、MK−300や、同社製ソフシマME−100、同MAE、同MTE、同MEE、同MPEなどが用いられる。
カオリン、タルクなどのスメクタイト類としては、例えば、山口雲母工業所製FK−500S、FK−300S、CT−35などや、コープケミカル社製ルーセンタイトSWN、同SWF、同SAN、同SAN316、同STN、同SEN、同SPNなどが挙げられる。
薄片状の酸化アルミニウムとしては、例えば、キンセイマテック社製のセラフYFA00610、同02025、同02050、同05025、同05070、同07070、同10030や、朝日化学工業社製ルクセレンFAOなどが挙げられる。
薄片状の酸化チタンとしては、例えば、朝日化学工業社製ルクセレンシルクD、同H、同UV、ルクセレンPC、同ODTなどが挙げられる。
薄片状の酸化亜鉛としては、例えば、朝日化学工業社製ルクセレンFZTなどが挙げられる。
薄片状の酸化ケイ素としては、例えば、朝日化学工業社製ケミセレンや、日本板硝子社製SGフレーク、TSG9、TSG30、NTS30K3TA、NPT30K3TAなどが挙げられる。
また、扁平粒子が炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムから選ばれる少なくも一種を用いることも好ましい。
例えば、扁平状の炭酸カルシウムとしては、ニューライム社製の六角板状、円盤状、鱗片状のものなどが用いられる。
有機系の扁平粒子としては、例えば、特開平11−199706号公報に開示されているような製造方法を用いて作られる、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリスルフィド系、ポリオレフィン系、フッ素樹脂系またはポリビニルアルコール系のものなどが用いられる。
扁平粒子の特殊形状として、棒状粒子が挙げられる。棒状粒子を用いる場合、その長軸は本発明に係る粘着層の面方向に配向していることが重要であり、該粘着層の面に垂直な方向から見た場合、個々の棒状粒子は特定の方向を向かず無配向になっていることが好ましい。また、単独に1つの棒状粒子として分散されている場合だけでなく、複数の棒状粒子が凝集して扁平な形状の粒子群を成しているものも好ましく用いられる。具体的には、上記、無機系、有機系、あるいはこれらの複合系いずれの扁平粒子においても、粒子バインダーとして用いる粘着剤との親和性を高めるため、公知の各種表面改質剤・手法を用いて表面処理することができる。
(扁平粒子の配向性)
本発明に係る粘着層内における扁平粒子の配向性は、該粘着層の厚み方向と個々の扁平粒子の扁平方向が概ね平行になっていることが光取り出し効率を向上する上で好ましい。換言すれば、該粘着層面に垂直な縦横2つの断面における粒子の長軸方向が、各断面の面方向に概ね平行であることが好ましい。ここで、粘着層面に垂直な断面における粒子の長軸方向とは、閉曲線または閉直線で囲まれる粒子断面において、外周の2点間の距離のうち最も長い2点を結んだ方向を意味するものとする。本発明に係る粘着層内における扁平粒子の配向性は、粘着層面に垂直な縦横2つの断面における、粒子断面の長軸方向と粘着層面方向とのなす小さい方の角度の平均が30°以内であることが好ましく、20°以内であることが好ましい。
このような角度で粘着層中に扁平粒子を分散、固定化させることで、有機EL素子から視認側正面に向かって出射される臨界角以内の光に対して殆ど散乱を起こすことなく、臨界角以上の角度で進行する光に対して大きな散乱を与え、光取り出し効率を高めることができる。
上記好ましい配向性を実現させる方法としては、平均アスペクト比の高い扁平粒子を選択したり、粘着層塗布直後の溶剤を多量に含んでいる状態から乾燥固化するまでの時間を長めにするなどの方法があり、適宜これらの方法を単独あるいは組合せて実現させることができる。逆に言えば、例えば溶剤と粘着剤と扁平粒子を含んだ塗布液を、ワイヤーバーなどで塗布した後、直ちにUV照射することにより、固化した層内において十分に安定配向していない扁平粒子を含んだ粘着層を作製することが可能である。ワイヤーバー塗布において、塗布後乾燥してUV照射による固化までの時間を十分にとることにより、良好な配向性を得ることができる。また、他の方法として、スピンコート法は扁平粒子の好ましい配向を形成しやすく好ましい。
扁平粒子の配向特性を測定する具体的方法としては、例えば以下のような方法を用いることができる。即ち、適当な基材に本発明に係る接着層を試験的に塗布し、これをウルトラミクロトーム(RMC社製MT−7)により接着層の断面(正確にはX軸方向の断面とY軸方向の断面の2方向がある)を厚み100nmの超薄切片状に切削し、これらを走査型電子顕微鏡、あるいは透過型電子顕微鏡にて撮影する。そして撮影画像を例えば画像解析ソフト(三谷商事(株)製、WinROOF、ver3.60)等により解析し、算出することで求めることができる。
(表面処理)
しかしながら、扁平粒子を機械的に混合するだけでは粘着剤との親和性が不十分な場合があり、界面に空隙が生じたり、扁平粒子同士が凝集してしまい、目的の分散状態や粘着層の機械的強度を得ることができないケースがある。そこで本発明者らは検討を重ねた結果、表面処理を行った扁平粒子を用いることで、扁平粒子の配向性を満足し、かつ粘着剤との親和性が十分なため加熱時のクラック発生を顕著に抑制し、光取り出し効率を向上できることを見出した。
本発明に用いられる扁平粒子は、カルボン酸、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤より選択される少なくとも1種の化合物によって表面処理されていることが、該扁平粒子の長軸方向と該粘着層面と平行な方向とのなす小さい方の角度の平均値が上記30°以内になるように分散する上で好ましい手法である。
具体的なカルボン酸としては、脂式カルボン酸ではギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸のような飽和脂肪酸、あるいはオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸のような不飽和カルボン酸が用いられ、脂式ジカルボン酸ではシュウ酸、マロン酸、コハク酸などが用いられ、芳香族カルボン酸では安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、没食子酸、メリト酸、ケイ皮酸などが用いられ、その他としては、ピルビン酸のようなオキソカルボン酸や、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、アミノ酸、ニトロカルボン酸などが挙げられる。
シランカップリング剤の例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシジルオキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポシシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びβ−シアノエチルトリエトキシシランが挙げられる。
また、珪素に対して2置換のアルキル基を持つシランカップリング剤の例として、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルフェニルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン及びメチルビニルジエトキシシランが挙げられる。
これらのうち、分子内に二重結合を有するビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、珪素に対して2置換のアルキル基を持つものとしてγ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン及びメチルビニルジエトキシシランが好ましく、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシランが特に好ましい。
チタンカップリング剤としては、としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリアシルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等が用いられる。
ジルコニウムカップリング剤としては、ジルコニウムテトラアセチルアセテート、ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、ジルコウムトリブトキシアセチルアセネート、ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテート、ジルコニウブトキシトリスエチルアセトアセテート、ジリコニウムブトキシビスエチルアセトアセテート、ジリコニウムトリブトキシモノエチルアセトアセテート、ジリコニウムテトラキスエチルラクテート、ジリコニウムジブトキシビスエチルラクテート、ビスアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテートジルコニウム、モノアセチルアセトネートトリスエチルアセトアセテートジルコニウム、ビスアセチルアセトネートビスエチルラクテートジルコニウム等のジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムn−ブチレート、ジルコニウムn−プロピレート等のジルコニウムアルコキシド等が用いられる。
カップリング剤による表面処理は、扁平粒子の分散物に、カップリング剤を加え、室温から60℃までの温度で、数時間から10日間分散物を放置することにより実施できる。表面処理反応を促進するため、無機酸(例えば、硫酸、塩酸、硝酸、クロム酸、次亜塩素酸、ホウ酸、オルトケイ酸、リン酸、炭酸)、有機酸(例えば、酢酸、ポリアクリル酸、ベンゼンスルホン酸、フェノール、ポリグルタミン酸)、またはこれらの塩(例えば、金属塩、アンモニウム塩)を、分散物に添加してもよい。
本発明に係る粘着層に含有される扁平粒子の添加量としては、個々の粒子の詳細な形状や、材質で決まってくる屈折率、更には粒子のバインダーとして機能する粘着剤の屈折率などとの関係により、一概に適正範囲を語ることはできないが、粘着層に対する体積比率として0.03%〜50%の範囲であることが好ましく、0.1%〜30%の範囲であることが更に好ましい。
本発明において、扁平粒子と粘着剤を混合する際に、特に限定的な方法を用いる必要はないが、本発明に係る粘着層を塗布方法で作製する場合、該扁平粒子の種類と粘着剤、更には用いられる溶剤の組合せによっては、扁平粒子の凝集が生じないように、予め少量の粘着剤と溶剤を混ぜて溶解させた液を作り、その液を攪拌しながらこれに扁平粒子を少量ずつ添加した後、分散し、そこに残りの粘着剤をやはり少量ずつ添加していくプロセスで行うことが好ましい。
(粘着剤とドメインの屈折率)
粘着剤とドメインの屈折率の関係は以下の条件のいずれかを満たすことが好ましい。
a.粘着剤の屈折率が実質等方性であり、ドメインの屈折率の面内方向が粘着剤と実質等方性であり、厚み方向が異なる。
b.ドメインの屈折率が実質等方性であり、粘着剤の屈折率の面内方向がドメインと実質等方性であり、厚み方向が異なる。
c.ドメインと粘着剤の屈折率の面内方向が実質等方性であり、厚み方向の屈折率が異なる。
(尚、実質的等方性とは屈折率差が0.05以下であることをいう。屈折率が異なるとは屈折率差が0.05を越えることをいう。)
粘着剤の面内方向、厚み方向の屈折率は、扁平粒子を含まない粘着層を予め作製し、これを株式会社アタゴ製のアッベ屈折率計DR−M2を用いて測定する。或いは、自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて3次元測定を行う。
また、扁平粒子の屈折率は、ベッケ法を用いて測定する。即ち、屈折率の異なるいくつかの浸液を用意し、これに扁平粒子を浸した際のベッケ線の有無を観察することにより、屈折率を定めることができる。
本発明では、粘着剤の屈折率は1.62以上2.0以下であることが好ましく、屈折率を有機EL素子の透明電極の屈折率に近づけることで、有機EL素子の光出射面に位置する透明電極、または封止膜界面での反射を防止でき、光取り出し効率を向上できる。
粘着剤単体で屈折率を調整しても、粘着剤に微粒子を混合することで屈折率を調整しても良い。特に、粘着剤に微粒子を混合すると粘着剤の熱膨張率を低減することができ、EL素子駆動時に生じる熱の影響からの粘着層の不規則な変形を抑制することができ、該粘着層中の粘着剤と扁平粒子との間に発生するクラックを防止することができる。
(微粒子)
粘着層は先述のように屈折率の調整や機械的強度を向上するために微粒子を含有することが好ましい。
本発明において粘着層に好ましく用いられる微粒子としては、平均一次粒子径が1nm以上、100nm以下であることが好ましく、さらに1nm以上、50nm以下が好ましく、さらに1nm以上、30nm以下が好ましい。
ここでいう平均一次粒子径は各一次粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の体積平均値をいう。尚、粒子の体積平均分散粒径は、SEM(走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)を用いて確認できるほか、BET法により比表面積を測定することで推算することも可能である。
微粒子の形状は、特に限定されるものではないが、好適には球状の微粒子が用いられる。また、粒径の分布に関しても特に制限されるものではないが、本発明の効果をより効率よく発現させるためには、広範な分布を有するものよりも、比較的狭い分布を持つものが好適に用いられる。尚、無機粒子の形状、分布とも、SEM、TEMを用いて確認することができる。
好ましい微粒子は、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛、これら酸化物より構成される複酸化物であるニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム、アルミニウム・マグネシウム酸化物(MgAl)等の酸化物微粒子が挙げられる。
(本発明に係る粘着層の製造方法)
本発明に係る粘着層の製造方法に特に制約はないが、粘着層形成組成物を用い、蒸着法、キャスト法、グラビアコート、コンマコート、バーコート、ダイコート、リップコート、ロールコート、フローコート、プリントコート、ディップコート、スピンコート等の塗布法、印刷、インクジェット方式などによる製法が好ましく用いられる。特に扁平粒子の配向性を制御するには上記スピンコート法が好ましい。
粘着層の厚みは1μm〜100μmの範囲であることが好ましい。1μm未満では十分な接着強度を保つことが難しく、100μmを越えると素子全体の厚みが増し可堯性等が劣る。
粘着層は多層化されていてもよく、多層の場合ドメインを含有しない層であってもよい。例えば、ドメインを含有する層と含有しない層を交互に設けて多層化してもよい。
(本発明に係る粘着層の配置位置)
本発明に係わる粘着層の配置位置は、有機EL素子における、外界に向けて光が取り出される面より発光層側で、光透過性電極の光出射面側の面より視認側のいずれかの位置であることが好ましい。
図2に本発明に係る粘着層の構成位置を示す模式図を示す。実施形態の例として(a)〜(c)の3位置を示すが本発明はこれに限定されるものではない。
図2(a)は、有機EL素子の透明電極と封止膜との間に粘着層を配し接着させたものである。基板1上に陽極2を形成し、発光層3、透明電極である陰極4を積層し、透明電極上に本発明に係る光散乱性粘着層5を塗布し、保護層6で封止する構成である。
図2(b)は、保護層6上に光散乱性粘着層5を塗布し、その上に光取り出し手段であるプリズムアレイシートを接着させた構成である。プリズムアレイシートは特に限定されるものではないが、特開2008−27689号公報図1に記載の光学シートが好ましく用いられる。
図2(c)は、保護層6上に光散乱性粘着層5を塗布し、その上に透明平坦化層8、カラーフィルター層9を積層し、最視認側に基板1を配置した構成である。
いずれの構成においても光散乱性粘着層5によって臨界角内の光散乱を制御でき、光取り出し効率が大幅に向上する。
<本発明に係る有機EL素子の構成>
次に、本発明に係る有機EL素子の構成について更に詳細に説明する。
図3は、本発明に係る有機EL素子の一例を模式的に示した断面図である。この図に示す有機EL素子21は、基板22上に、陽極(対向電極ともいう)23、有機層24、および陰極(透明電極ともいう)25をこの順に積層した構成になっている。このうち有機層24は、陽極23側から順に、例えば正孔注入層24a、正孔輸送層24b、発光層24c、及び電子輸送層24dを積層した構成となっている。
更に、本発明に係る粘着層26は陰極25と保護層(封止膜、ガスバリア層ともいう)27の間に塗布され両者を接着する。
以下においては、このような積層構成の有機EL素子21が、基板22と反対側から光を取り出す所謂トップエミッション型の素子として構成されていることとし、この場合の各層の詳細を基板22側から順に説明する。
(基板)
基板22は、その片側の面側に有機EL素子21が配列形成される支持体であって、公知のものであって良く、例えば、石英、ガラス、金属箔、もしくは樹脂製のフィルムやシートなどが用いられるこの中でも石英やガラスが好ましく、樹脂製の場合には、その材質としてポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるメタクリル樹脂類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などのポリエステル類、もしくはポリカーボネート樹脂などが挙げられるが、透水性や透ガス性を抑える積層構造、表面処理を行うことが必要である。
(陽極)
陽極23には、効率良く正孔を注入するために電極材料の真空準位からの仕事関数が大きいもの、例えばアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、モリブテン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)の金属及びその合金さらにはこれらの金属や合金の酸化物等、または、酸化スズ(SnO)とアンチモン(Sb)との合金、ITO(インジウムチンオキシド)、InZnO(インジウ亜鉛オキシド)、酸化亜鉛(ZnO)とアルミニウム(Al)との合金、さらにはこれらの金属や合金の酸化物等が、単独または混在させた状態で用いられる。
また、陽極23は、光反射性に優れた第1層と、この上部に設けられた光透過性を有すると共に仕事関数の大きい第2層との積層構造であっても良い。
第1層は、アルミニウムを主成分とする合金からなる。その副成分は、主成分であるアルミニウムよりも相対的に仕事関数が小さい元素を少なくとも一つ含むものでも良い。このような副成分としては、ランタノイド系列元素が好ましい。ランタノイド系列元素の仕事関数は、大きくないが、これらの元素を含むことで陽極の安定性が向上し、かつ陽極のホール注入性も満足する。また副成分として、ランタノイド系列元素の他に、シリコン(Si)、銅(Cu)などの元素を含んでも良い。
第1層を構成するアルミニウム合金層における副成分の含有量は、例えば、アルミニウムを安定化させるNdやNi、Ti等であれば、合計で約10質量%以下であることが好ましい。これにより、アルミニウム合金層においての反射率を維持しつつ、有機電界発光素子の製造プロセスにおいてアルミニウム合金層を安定的に保ち、さらに加工精度および化学的安定性も得ることができる。また、陽極23の導電性および基板22との密着性も改善することが出来る。
また第2層は、アルミニウム合金の酸化物、モリブデンの酸化物、ジルコニウムの酸化物、クロムの酸化物、およびタンタルの酸化物の少なくとも一つからなる層を例示できる。ここで、例えば、第2層が副成分としてランタノイド系元素を含むアルミニウム合金の酸化物層(自然酸化膜を含む)である場合、ランタノイド系元素の酸化物の透過率が高いため、これを含む第2層の透過率が良好となる。このため、第1層の表面において、高反射率を維持することが可能である。さらに、第2層は、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電層であっても良い。これらの導電層は、陽極23の電子注入特性を改善することができる。
また陽極23は、基板22と接する側に、陽極23と基板22との間の密着性を向上させるための導電層を設けて良い。このような導電層としては、ITOやIZOなどの透明導電層が挙げられる。
そして、この有機EL素子21を用いて構成される表示装置の駆動方式がアクティブマトリックス方式である場合には、陽極23は画素毎にパターニングされ、基板22に設けられた駆動用の薄膜トランジスタに接続された状態で設けられている。またこの場合、陽極23の上には、ここでの図示を省略したが絶縁膜が設けられ、この絶縁膜の開口部から各画素の陽極23の表面が露出されるように構成されていることとする。
(正孔注入層/正孔輸送層)
正孔注入層24aおよび正孔輸送層24bは、それぞれ発光層24cへの正孔注入効率を高めるためのものである。このような正孔注入層24aもしくは正孔輸送層24bの材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、テトラシアノキノジメタン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを用いることができる。
また、上記正孔注入層24aもしくは正孔輸送層24bのさらに具体的な材料としては、α−ナフチルフェニルフェニレンジアミン、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリン、金属ナフタロシアニン、ヘキサシアノアザトリフェニレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(F4−TCNQ)、テトラシアノ−4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン、N,N,N′,N′−テトラキス(p−トリル)p−フェニレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾール、4−ジ−p−トリルアミノスチルベン、ポリ(パラフェニレンビニレン)、ポリ(チオフェンビニレン)、ポリ(2,2′−チエニルピロール)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(発光層)
発光層24cは、陽極23側から注入された正孔と、陰極25側から注入された電子とが再結合して発光光を発生する領域である。このような発光層24cは、炭素及び水素のみから構成される有機材料で形成された有機薄膜であっても良く、正孔輸送性を示す三級アミンを分子構造中に有する材料を用いて構成された層であっても良い。加えて、発光層24cは、ドーパントとして、ベリレン誘導体、クマリン誘導体、ピラン系色素、トリフェニルアミン誘導体等の有機物質を微量含む混合有機薄膜であっても良い。この場合には発光層24cを構成するホスト材料(主材料)と、ドーパントとなる材料との共蒸着によって、発光層24cが形成される。また特に、正孔輸送性を示す三級アミンを分子構造中に有する材料のうち、分子間相互作用が小さく濃度消光しにくい特徴を有するものであれば、高濃度のドーピングが可能になり、最適なドーパントの1つとして機能する。
以上のような発光層24cを構成する材料は、希望する色に応じて選択することが可能である。例えば、青色系統の発光光を得たい場合には、オキサジアゾール誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体などが用いられる。緑色系統の発光光を得たい場合には、青色系統の発光層にクマリン6などのクマリン誘導体、キナクリドン誘導体などの既知の緑色色素をドーピングした層が用いられる。赤色系統の発光光を得たい場合には、青色系統または緑色系統の発光層にニールレッド、DCM1{4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン}、DCJT{4−(ジシアノメチレン)−2−t−ブチル−6−(ジュロリジルスチリル)−ピラン}などのピラン誘導体,スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、クロリン誘導体、ユーロジリン誘導体などの既知の赤色色素をドーピングした層が用いられる。
尚、この発光層24cは、赤色発光層、緑色発光層、青色発光層を積層させた白色発光層であっても良く、また接続層を介して発光層を複数積層させたタンデム構造であっても良い。さらに、発光層24cは、電子輸送層を兼ねた電子輸送性発光層であることも可能であり、正孔輸送性の発光層であっても良い。
(電子輸送層)
電子輸送層24dは、陰極25から注入される電子を発光層24cに輸送するためのものである。電子輸送層24dの材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、フェナントロリン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(略称Alq)、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、アントラセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、1,10−フェナントロリンまたはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。
尚、有機層24は、このような層構造に限定されることはなく、少なくとも発光層24cと、これに接して電子輸送層24dが設けられていれば良く、その他必要に応じた積層構造を選択することができる。
また、発光層24cは、正孔輸送性の発光層、電子輸送性の発光層、あるいは両電荷輸送性の発光層として有機EL素子21に設けられていても良い。さらに、以上の有機層24を構成する各層、例えば正孔注入層24a、正孔輸送層24b、発光層24c、電子輸送層24dは、それぞれが複数層からなる積層構造であっても良い。
(陰極)
次に、このような構成の有機層24上に設けられる陰極25は、例えば、有機層24側から順に第1層25a、第2層25bを積層させた2層構造で構成されている。
第1層25aは、仕事関数が小さく、かつ光透過性の良好な材料を用いて構成される。このような材料としては、例えばリチウム(Li)の酸化物である酸化リチウム(LiO)や、セシウム(Cs)の複合酸化物である炭酸セシウム(CsCO)、さらにはこれらの酸化物及び複合酸化物の混合物を用いることができる。また、第1層25aは、このような材料に限定されることはなく、例えば、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)等のアルカリ土類金属、リチウム、セシウム等のアルカリ金属、さらにはインジウム(In)、マグネシウム(Mg)等の仕事関数の小さい金属、さらにはこれらの金属の酸化物及び複合酸化物、フッ化物等を、単体でまたはこれらの金属および酸化物及び複合酸化物、フッ化の混合物や合金として安定性を高めて使用しても良い。
第2層25bは、例えば、MgAgなどの光透過性を有する層を用いた薄膜により構成されている。この第2層25bは、さらに、アルミキノリン錯体、スチリルアミン誘導体、フタロシアニン誘導体等の有機発光材料を含有した混合層であっても良い。この場合には、さらに第3層としてMgAgのような光透過性を有する層を別途有していてもよい。
以上のような陰極25は、この有機EL素子21を用いて構成される表示装置の駆動方式がアクティブマトリックス方式である場合、陰極25は、有機層24とここでの図示を省略した上述の絶縁膜とによって、陽極23と絶縁された状態で基板22上にベタ膜状に形成され、各画素の共通電極として用いられる。
尚、陰極25は上記のような積層構造に限定されることはなく、作製されるデバイスの構造に応じて最適な組み合わせ、積層構造を取れば良いことは言うまでもない。例えば、上記実施形態の陰極25の構成は、電極各層の機能分離、すなわち有機層24への電子注入を促進させる無機層(第1層25a)と、電極を司る無機層(第2層25b)とを分離した積層構造である。しかしながら、有機層24への電子注入を促進させる無機層が、電極を司る無機層を兼ねても良く、これらの層を単層構造として構成しても良い。また、この単層構造上にITOなどの透明電極を形成した積層構造としても良い。
そして上記した構成の有機EL素子21に印加する電流は、通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いてもよい。電流値、電圧値は、素子が破壊されない範囲内であれば特に制限はないが、有機電界発光素子の消費電力や寿命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率良く発光させることが望ましい。
(保護層)
さらに、このような構成の有機EL素子21は、大気中の水分や酸素等による有機材料の劣化を防止するため、本発明に係る光散乱性粘着層26を接着層として用いて、保護層27(封止膜、またはガスバリア層ともいう)で覆われた状態で用いることが好ましい。保護層には、窒化珪素(代表的には、Si)、酸化珪素(代表的には、SiO)膜、窒化酸化珪素(SiNxOy:組成比X>Y)膜、酸化窒化珪素(SiOxNy:組成比X>Y)膜、またはDLC(Diamond like Carbon)のような炭素を主成分とする薄膜、CN(Carbon Nanotube)膜等が用いられる。これらの膜は、単層または積層させた構成とすることが好ましい。なかでも、窒化物からなる保護層は膜質が緻密であり、有機EL素子21に悪影響を及ぼす水分、酸素、その他不純物に対して極めて高いブロッキング効果を有するため好ましく用いられる。
尚、以上の実施形態においては、有機EL素子が上面発光型(トップエミッション方式ともいう)である場合を例示して本発明を詳細に説明した。しかしながら、本発明の有機EL素子は、上面発光型への適用に限定されるものではなく、陽極と陰極との間に少なくとも発光層を有する有機層を挟持してなる構成に広く適用可能である。したがって、基板側から順に、陰極、有機層、陽極を順次積層した構成のものや、基板側に位置する電極(陰極または陽極としての下部電極)を透明材料で構成し、基板と反対側に位置する電極(陰極または陽極としての上部電極)を反射材料で構成することによって、下部電極側からのみ光を取り出すようにした、下面発光型(ボトムエミッション方式ともいう)の有機EL素子にも適用可能である。本発明では、光取り出し効率と耐久性の点で上面発光型(トップエミッション方式)の方が好ましい。
<表示装置、照明装置>
本発明に係る有機EL素子は、電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置(ディスプレイ)に適用することが可能である。
また、発光光源としては、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特にカラーフィルターや光散乱板などと組み合わせた各種表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
<有機EL素子101の作製> (本発明)
図2(a)に示す有機EL素子の構成でトップエミッション方式の有機EL素子101を作製した。
この有機EL発光素子は、基本的に下記基板1上に有機EL発光層3を挟持して透明電極4、対向電極2、及び透明電極4上に光散乱性粘着層5を塗設し保護層(封止膜)6によって封止した構成である。
ここで、有機EL素子の基板1には厚みが0.7mm、サイズが40mm×52mmの金属反射板を片面に設置した無アルカリガラスを用い、他方の面に対向電極2として、真空蒸着法によって膜厚が110nmになったアルミニウムからなる電極を設けた。
そして、該対向電極2の上に正孔注入材料としてm−MTDATAを用い、真空蒸着法によって膜厚が10nmになった正孔注入層を形成した。次いで、正孔注入層の上に正孔輸送材料としてα−NPDを用い、真空蒸着法で膜厚が30nmになった正孔輸送層を形成した。次いで、この正孔輸送層の上にCBPをホスト材料として用い、Ir(ppy)3をドーパント材料として6質量%含むように、白色発光となる発光材料を真空蒸着法により蒸着させて膜厚が30nmになった発光層を形成した。
この発光層の上に、BAlqを真空蒸着法により10nm蒸着させて正孔阻止層を形成した。更に、この正孔阻止層の上にAlqを真空蒸着法により40nm形成して電子輸送層とした。更に、LiFを真空蒸着法により0.5nm形成して電子注入層とした。そして、この電子注入層の上に、ITOを110nmの厚みに成膜し、フォトリソグラフィー法によって電極形状にパターニングし、35×46mmの大きさにした透明電極を形成した。
Figure 2010218738
Figure 2010218738
更に、下記手順により封止膜を作製し、下記光散乱性粘着層101を介して透明電極以下を封止するように接着した。
〈封止膜の作製〉
基材として、厚さ125μmのポリエチレンナフタレートフィルム(帝人・デュポン社製フィルム)上に、UV硬化型アクリル樹脂塗膜を5μmの厚みで設けた上に、特開2003−303520号公報記載の大気圧プラズマ放電処理装置及び下記放電条件で、酸化珪素膜(SiO)を2層積層した屈折率1.48の透明封止フィルムを作製した。
(大気圧プラズマ放電処理装置)
上記大気圧プラズマ放電処理装置を用い、下記の条件で、プラズマ放電を行って、厚さ約200nmの層1を形成した。
〈ガス条件〉
放電ガス:窒素ガス 95.7体積%
薄膜形成性ガス:ヘキサメチルジシロキサン
(リンテック社製気化器にて窒素ガスに混合して気化) 0.3体積%
添加ガス:水素ガス 4.0体積%
〈電源条件〉
第1電極側 電源種類 応用電機社製高周波電源
周波数 80kHz
出力密度 8W/cm
第2電極側 電源種類 パール工業社製高周波電源
周波数 13.56MHz
出力密度 7W/cm
次いで、下記の条件で、プラズマ放電を行って、厚さ約250nmの層2を積層形成した。
〈ガス条件〉
放電ガス:窒素ガス 95.9体積%
薄膜形成性ガス:テトラエトキシシラン
(リンテック社製気化器にて窒素ガスに混合して気化) 0.1体積%
添加ガス:水素ガス 4.0体積%
〈電源条件〉
第1電極側 電源種類 応用電機社製高周波電源
周波数 80kHz
出力密度 10W/cm
第2電極側 電源種類 パール工業社製高周波電源
周波数 13.56MHz
出力密度 7W/cm
〈光散乱性粘着層101の形成〉
粘着剤とドメイン粒子を以下の組成で混合しワイヤーバーにて透明電極上に30μmの厚さで塗設してUV光を照射してハーフキュアまで硬化させ、光散乱性粘着層101を形成した。次いで上記封止膜を接着させて透明電極以下を封止し、更にUV光を照射して全体を硬化させて有機EL素子101を作製した。
(ドメイン粒子 扁平PETの作成方法)
テレフタル酸とエチレングリコールを精留塔および撹拌装置を備えた反応容器に仕込み、撹拌を行いながら260℃まで徐々に昇温し、留出する水を系外に排出しながらエステル化を行って反応率93%のビスヒドロキシエチルテレフタレート(BHET)を得た。得られたBHETを重縮合反応容器に移し、触媒として三酸化アンチモン、安定剤としてリン酸トリメチルを添加した後、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)を添加し、20分間撹拌して過剰のエチレングリコールを留出した。その後、30分間で真空度を133Pa以下にするとともに290℃まで昇温した後、重縮合を行って所定重合度のポリエステル樹脂を得た。
この樹脂を120℃で10時間真空乾燥した後、通常の製膜機にて製膜し、厚さ100μmの原反を得た。この原反を縦方向及び横方向にそれぞれ3.5倍に延伸した後、連続工程で熱処理して7μm厚みのフィルムを得た。
上記、フィルムを平均粒径15μmのサイズでカットした。
尚、後述する光散乱性粘着層102、103に用いた扁平状PETは上記延伸条件を制御して屈折率を変化させた。
扁平状PET(平均粒径15.0μm、面内方向の屈折率1.64、厚み方向の屈折率1.52) ・・・体積比率 25%
UV硬化樹脂系粘着剤(特開2002−97217号公報:三菱化学社 実施例8を参考に作成した(面内方向の屈折率1.64、厚み方向の屈折率1.64))
・・・体積比率 75%
(屈折率測定)
光散乱性粘着層を構成する粘着剤、粒子(ドメイン)の屈折率の測定は、本文記載の方法を用いた。測定波長はいずれも589nmとした。
光散乱性粘着層101の下記光散乱特性は50%であった。
(光散乱性粘着層の光散乱特性)
図1に模式的に示す日本電色工業社製ヘイズメータNDH2000ヘイズメータに、透明基材上に光散乱性粘着層を厚さ50μmで塗布した光学シートをセットし、光学シート面の法線方向より光を当て、直進出射されてくる平行透過率I0°を測定する。次に、図1に示すように光学シートを入射光に対して30°傾斜した状態で測定したときに得られる平行透過率の値をI30°とする。
求めたI0°、I30°より次式により光散乱特性を求めた。
光散乱特性=I30°/I0°×100(%)
<有機EL素子102の作製> (本発明)
有機EL素子101の作製において、下記光散乱粘着層102を形成して用いた以外は、全て同じ方法により、有機EL素子102を作製した。
〈光散乱性粘着層102の形成〉
粘着剤とドメイン粒子を以下の組成で混合しワイヤーバーにて透明電極上に30μmの厚さで塗設して光散乱性粘着層102を形成した。
扁平状PET(平均粒径15.0μm、面内方向の屈折率1.60、厚み方向の屈折率1.56) ・・・体積比率 25%
UV硬化樹脂系粘着剤(特開2002−97217号公報:三菱化学社 実施例8を参考に作成した(面内方向の屈折率1.64、厚み方向の屈折率1.64))
・・・体積比率 75%
光散乱性粘着層102の光散乱特性は80%であった。
<有機EL素子103の作製> (比較例)
有機EL素子101の作製において、下記光散乱粘着層103を形成して用いた以外は、全て同じ方法により、有機EL素子103を作製した。
〈光散乱性粘着層103の形成〉
粘着剤とドメイン粒子を以下の組成で混合しワイヤーバーにて透明電極上に30μmの厚さで塗設して光散乱性粘着層103を形成した。
扁平状PET(平均粒径15.0μm、面内方向の屈折率1.59、厚み方向の屈折率1.57) ・・・体積比率 25%
UV硬化樹脂系粘着剤(特開2002−97217号公報:三菱化学社 実施例8を参考に作成した(面内方向の屈折率1.64、厚み方向の屈折率1.64))
・・・体積比率 75%
光散乱性粘着層103の光散乱特性は95%であった。
<有機EL素子104の作製> (比較例)
有機EL素子101の作製において、光散乱性粘着層を用いずに市販のアクリル系粘着剤(屈折率1.52)を塗布して封止膜を接着させた後、更にその上に特許3822102号公報実施例1に記載の光拡散フィルムを上記アクリル系粘着剤により貼合し有機EL素子104を作製した。
《評価》
得られた有機EL素子について以下の評価を実施した。
(ドメインの長軸方向の配向角)
予め有機EL素子より接着部位を溶解する溶剤などを用いて剥離した光散乱性粘着層を包埋用樹脂に埋め込み、これをウルトラミクロトーム(RMC社製MT−7)により粘着層の断面(正確にはX軸方向の断面とY軸方向の断面の2方向がある)を厚み100nmの超薄切片状に切削し、これらを走査型電子顕微鏡、あるいは透過型電子顕微鏡にて撮影する。そして撮影画像を例えば画像解析ソフト(三谷商事(株)製、WinROOF、ver3.60)等により解析し、ドメインの長軸方向と粘着層面に垂直な方向との角度(配向角)を求めた。
本発明の光散乱性粘着層101〜102のドメインの長軸方向の配向角は、いずれも0°〜20°の範囲内にあった。
(相対正面輝度評価)
作製した有機EL素子について正面輝度測定を行った。
測定は分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング製)を用いて正面からの発光輝度(2°視野角正面輝度)を測定した。
有機EL素子103(比較例)の輝度を1として相対値で示した。
(クラック)
作製した有機EL素子を90℃/dryの恒温槽に1h投入し、投入前後の光散乱性粘着層の状態をオリンパス社製 蛍光観察顕微鏡 BX51を用いてクラックの状態を調べた。比較の有機EL素子104は封止膜/アクリル系粘着剤と光拡散フィルムとの接着部位のクラックを観察した。
◎・・・クラックが全く発生しない
○・・・クラックがわずかに発生している
△・・・明らかなクラックが発生している
×・・・クラックが大きく発生している
Figure 2010218738
表1より、本発明の有機EL素子は比較の有機EL素子に対して、相対正面輝度、クラック耐性共に優れていた。
実施例2
実施例1有機EL素子101の作製において、光散乱性粘着層101の厚みを表2に記載のように変化させたところ、1μm〜100μmの範囲で相対正面輝度、クラック耐性の両者が優れていることが分かった。
Figure 2010218738
実施例3
有機EL素子101〜104をCF(カラーフィルター)、及びCF(カラーフィルター)パターンに合わせ素子及び駆動トランジスタ回路とを組み合わせ、有機EL発光層から取り出される白色光をバックライトとして、青色フィルタ、緑色フィルタ、赤色フィルタを介して青色光、緑色光、赤色光を得ることで、有機ELディスプレイを作製したところ、本発明の有機EL素子101、102は優れた輝度、及び視認性を有する有機ELディスプレイが得られた。
実施例4
有機EL素子101〜104の非発光面をガラスケースで覆い、厚み300μmのガラス基板を封止用基板として用いて、周囲にシール材として、エポキシ系光硬化型接着剤(東亞合成社製ラックストラックLC0629B)を適用し、ガラス基板側からUV光を照射して、硬化させて、照明装置を形成したところ、本発明の有機EL素子101、102を用いると優れた輝度を有する照明装置が得られた。
1 基板
2 陽極
3 発光層
4 陰極
5 光散乱性粘着層
6 保護層(封止膜)
7 プリズムシート
8 透明平坦化層
9 カラーフィルター
10 有機EL素子
21 有機EL素子
22 基板
23 陽極
24 有機層
24a 正孔注入層
24b 正孔輸送層
24c 発光層
24d 電子輸送層
25 陰極
25a 第1層
25b 第2層
26 光散乱性粘着層
27 保護層(封止膜)

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの発光層を有する有機EL素子が光散乱性粘着層を有し、該光散乱性粘着層が法線方向に入射した光の平行透過光の強度をI0°、30°傾斜した方向から入射した光の平行透過光の強度をI30°とした時に、I0°に対するI30°の割合が10%以上95%未満の範囲にあることを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記光散乱性粘着層が少なくとも粘着剤と光散乱性材料としてドメインとを含み、下記条件のいずれかを満たすことを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
    a.粘着剤の屈折率が実質等方性であり、ドメインの屈折率の面内方向が粘着剤と実質等方性であり、厚み方向が異なる。
    b.ドメインの屈折率が実質等方性であり、粘着剤の屈折率の面内方向がドメインと実質等方性であり、厚み方向が異なる。
    c.ドメインと粘着剤の屈折率の面内方向が実質等方性であり、厚み方向の屈折率が異なる。
    (尚、実質的等方性とは屈折率差が0.05以下であることをいう。屈折率が異なるとは屈折率差が0.05を越えることをいう。)
  3. 前記光散乱性粘着層の厚さが1〜100μmの範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子。
  4. 前記ドメインの厚みが50nm〜200nmの範囲であり、アスペクト比が5以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  5. 前記ドメインが表面処理されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  6. 前記光散乱性粘着層が有機EL素子の光出射側に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  7. 請求項6に記載の有機EL素子を用いたことを特徴とするディスプレイ。
  8. 請求項6に記載の有機EL素子を用いたことを特徴とする照明装置。
  9. 前記有機EL素子がトップエミッション方式であることを特徴とする請求項6に記載の有機EL素子。
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