JP2010271621A - 異方性散乱フィルム及びそれを用いたel素子、el表示装置、el照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも2種類のポリマーAとBを含み、ポリマーAが連続相を構成し、ポリマーBが分散相を構成している異方性散乱フィルムにおいて、該異方性散乱フィルムは面内方向に二軸延伸されており、かつ、該ポリマーAのみからなる単一樹脂フィルムAと、該ポリマーBのみからなる単一樹脂フィルムBを、該異方性散乱フィルムの二軸延伸と同一条件で各々単独に二軸延伸したときの屈折率の関係が以下の(イ)、(ロ)の関係をいずれも満たすことを特徴とする異方性散乱フィルム。
(イ)MAX(|Nx(A)−Nx(B)|,|Ny(A)−Ny(B)|)<0.03
(ロ)|Nz(A)−Nz(B)|≧0.05 Nx:面内遅相軸方向の屈折率、Ny:遅相軸に直交しかつ面内方向の屈折率、Nz:膜厚方向の屈折率
【選択図】なし
Description
式(ロ)|Nz(A)−Nz(B)|≧0.05
Nx(A):単一樹脂フィルムAの面内遅相軸方向の屈折率
Ny(A):単一樹脂フィルムAの遅相軸に直交しかつ面内方向の屈折率
Nz(A):単一樹脂フィルムAの膜厚方向の屈折率
Nx(B):単一樹脂フィルムBの面内遅相軸方向の屈折率
Ny(B):単一樹脂フィルムBの遅相軸に直交しかつ面内方向の屈折率
Nz(B):単一樹脂フィルムBの膜厚方向の屈折率
2.全光線透過率が80%以上であることを特徴とする前記1に記載の異方性散乱フィルム。
であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の異方性散乱フィルム。
本発明の異方性散乱フィルムは、前記したように少なくとも2種のポリマーを含有し、そのうち少なくとも1種のポリマーは連続相を構成し、少なくとも別の1種のポリマーは分散相を構成しているフィルムである。従って、本発明のフィルムは相分離型の所謂ポリマーアロイからなるフィルムである。ここで、相分離とは、異なる2種のポリマーが非相溶の関係にあることを示しており、非相溶とは、水と油のように混ざり合わない、即ち、本発明の場合、異種ポリマーが分子鎖オーダーで溶解混合していない状態を意味するものとする。
本発明に係る異方性散乱フィルムは、前記相分離を生じるような2種のポリマーA、ポリマーBを含むフィルムを、更に面内方向に二軸延伸することで屈折率の調整を行い、異方性光散乱性を付与した光学フィルムである。そのときに該ポリマーAのみからなる単一樹脂フィルムAと、該ポリマーBのみからなる単一樹脂フィルムBを、該異方性散乱フィルムの二軸延伸と同一条件で各々単独に二軸延伸したときの屈折率の関係が以下の式(イ)、式(ロ)の関係をいずれも満たすことを特徴とする。
式(ロ)|Nz(A)−Nz(B)|≧0.05
Nx(A):単一樹脂フィルムAの面内遅相軸方向の屈折率
Ny(A):単一樹脂フィルムAの遅相軸に直交しかつ面内方向の屈折率
Nz(A):単一樹脂フィルムAの膜厚方向の屈折率
Nx(B):単一樹脂フィルムBの面内遅相軸方向の屈折率
Ny(B):単一樹脂フィルムBの遅相軸に直交しかつ面内方向の屈折率
Nz(B):単一樹脂フィルムBの膜厚方向の屈折率
式(イ)は、上記説明したようにフィルム面内の屈折率差は小さいほど臨界角内で進行する光の散乱を小さくできる為、0.03未満、好ましくは0.01未満である。
本発明に係る異方性散乱フィルムの連続相を構成するポリマーAは、可視光領域で実質的に透明な材料を用いることが好ましい。具体的には、例えばトリアセチルセルロースやセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートのようなセルロースエステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、架橋ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などの非晶性熱可塑性樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの結晶性熱可塑性樹脂などを用いることができる。これらの中でも、結晶性あるいは半結晶性のポリマーであることが、フィルムを延伸したときの高分子鎖が配向しやすいという観点で好ましい。具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シンジオタクチックポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましい。
本発明に係る異方性散乱フィルムの分散相を構成するポリマーBは、基本的にはポリマーAと同じく種々の樹脂が使える。具体的には、例えばトリアセチルセルロースやセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートのようなセルロースエステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、架橋ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂などの非晶性熱可塑性樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂などの結晶性熱可塑性樹脂などを用いることができる。
連続相と分散相とを合わせた全体の質量に対する分散相の質量の比率は、0.5〜40質量%であることが好ましく、5〜40質量%が更に好ましく、10〜30質量%が最も好ましい。
(1)連続相と分散相の組成比
(2)溶融混練時の温度や可塑剤添加有無による連続相と分散相の粘度比
(3)相溶化剤添加有無、量調整もしくは、混練最中に化学反応を用いて新たに相溶化剤を作り出す
(4)混練時の物理的せん断力を決める種々の機械的条件(例えばスクリュー形状、その構成/配置、回転数など)
これら(1)〜(4)の条件を適宜選択することにより制御することが可能である。
(1)分散相比率を小さく、(2)連続相と分散相の粘度比を1に近づけ、(3)相溶化剤添加もしくは化学反応の利用により界面張力を低下させ、(4)回転数を高くする等の技術を適宜選択あるいは組合せることにより実現可能である。
連続相または分散相には屈折率の調整や機械的強度を向上するために微粒子を含有することも好ましい。
(式中、連続相または分散相の屈折率をn0、連続相または分散相の体積分率をR、微粒子の屈折率をn3、微粒子の体積分率を1−Rとする。)
屈折率nは、ポリマーAまたはB、及び微粒子の種類、添加量を適宜選択することで調整することが可能である。
本発明の異方性散乱フィルムの作製方法としては、まず溶液流延法あるいは溶融押出法により製膜し、しかる後に二軸延伸機により面内二方向に延伸することが好ましい。製膜方法としては、溶融押出法により製膜することが更に好ましい。
本発明の異方性散乱フィルムは、上記製膜方法により製膜した後に、面内方向を表す二方向に延伸することが必要である。
特に制限はないが、十分な散乱効果を発現させることから35μm以上400μm以下の厚みが好ましい。
本発明に係る異方性散乱フィルムは、該フィルム内に入射する光のうち、該フィルム面の法線方向から入射する光に対する平行透過率をToとし、該フィルム両面を2枚の直角三角プリズム斜面で挟んだ状態で、該フィルムに対し45°傾いた方向から入射する光に対する平行透過率をTαとしたとき、Tα/Toの値は0.6以下であることが好ましい。
本発明に従って作製された異方性散乱フィルムは、3つ以上の相から成っていてもよい。この場合、例えば、本発明に従って作製された異方性散乱フィルムは、連続相中に2つの異なる分散相を含有することができる。第2の分散相は、連続相全体にわたってランダムに分散させてもよいし、非ランダムに分散させてもよく、更に、ランダムに配列することもできるし、共通の軸に沿って整列させることもできる。
実質的に分散相を含まない層を、異方性散乱フィルム、すなわち、分散相および連続相の押出ブレンドの一方または両方の主要面上に配置してもよい。スキン層とも呼ばれるこの層は、例えば、押出ブレンド中での分散相の一体性を保護するために、最終フィルムに機械的または物理的性質を付与するために、または最終フィルムに光学的機能を付与するために配置してもよい。選択される好適な材料としては、連続相の材料または分散相の材料が挙げられる。押出ブレンドと類似した溶融粘度をもつ他の材料も有用な場合がある。スキン層は一層または複数層であってよく、スキン層に帯電防止剤、UV吸収剤、染料、酸化防止剤、顔料などの他の機能性成分を添加してもよい。
本発明に係る異方性散乱フィルムの配置位置は、EL素子における、外界に向けて光が取り出される面より発光層側で、光透過性電極の光出射面側の面より視認側のいずれかの位置であることが好ましい。
本発明に係るEL素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。
ここでは本発明に係る異方性散乱フィルムを装着したEL素子について説明する。
基板22は、その片側の面側にEL素子21が配列形成される支持体であって、公知のものであって良く、例えば、石英、ガラス、金属箔、もしくは樹脂製のフィルムやシートなどが用いられる。この中でも石英やガラスが好ましく、樹脂製の場合には、その材質としてポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表されるメタクリル樹脂類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などのポリエステル類、もしくはポリカーボネート樹脂などが挙げられるが、透水性や透ガス性を抑える積層構造、表面処理を行うことが必要である。
陽極23には、効率良く正孔を注入するために電極材料の真空準位からの仕事関数が大きいもの、例えばアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、モリブテン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)の金属及びその合金さらにはこれらの金属や合金の酸化物等、または、酸化スズ(SnO2)とアンチモン(Sb)との合金、ITO(インジウムチンオキシド)、InZnO(インジウ亜鉛オキシド)、酸化亜鉛(ZnO)とアルミニウム(Al)との合金、さらにはこれらの金属や合金の酸化物等が、単独または混在させた状態で用いられる。
正孔注入層24aおよび正孔輸送層24bは、それぞれ発光層24cへの正孔注入効率を高めるためのものである。このような正孔注入層24aもしくは正孔輸送層24bの材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、テトラシアノキノジメタン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを用いることができる。
発光層24cは、陽極23側から注入された正孔と、陰極25側から注入された電子とが再結合して発光光を発生する領域である。このような発光層24cは、炭素及び水素のみから構成される有機材料で形成された有機薄膜であっても良く、正孔輸送性を示す三級アミンを分子構造中に有する材料を用いて構成された層であっても良い。加えて、発光層24cは、ドーパントとして、ベリレン誘導体、クマリン誘導体、ピラン系色素、トリフェニルアミン誘導体等の有機物質を微量含む混合有機薄膜であっても良い。この場合には発光層24cを構成するホスト材料(主材料)と、ドーパントとなる材料との共蒸着によって、発光層24cが形成される。また特に、正孔輸送性を示す三級アミンを分子構造中に有する材料のうち、分子間相互作用が小さく濃度消光しにくい特徴を有するものであれば、高濃度のドーピングが可能になり、最適なドーパントの1つとして機能する。
電子輸送層24dは、陰極25から注入される電子を発光層24cに輸送するためのものである。電子輸送層24dの材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、フェナントロリン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(略称Alq3)、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、アントラセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、1,10−フェナントロリンまたはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。
次に、このような構成の有機層24上に設けられる陰極25は、例えば、有機層24側から順に第1層25a、第2層25bを積層させた2層構造で構成されている。
図3は表示装置の一例を示す図であり、図3(A)は概略構成図、図3(B)は画素回路の構成図である。ここでは、発光素子として図2で示したEL素子21を用いたアクティブマトリックス方式の表示装置に本発明を適用した実施形態を説明する。
次に、本発明に好ましく用いられるトップエミッション型EL表示装置の具体的実施形態の一例を述べる。
<異方性散乱フィルムF−03の作製>
まず単一樹脂フィルムであるF−01、及びF−02を作製した。
溶融押出法:(株)東洋精機製小型二軸セグメント押出機
ラボプラストミルマイクロ2D15Wを使用
使用素材:出光興産(株)製ザレックS104 Tg=93℃
混練温度290℃、ダイ温度286℃、スクリュー回転数30rpm、
トルク 15N・mを維持するようフィーダを調整しながら製膜した。
溶融押出法:同上
使用素材:東レ製 ナイロンCM6041 Tg=75℃
混練温度270℃、ダイ温度265℃、スクリュー回転数20rpm、
トルク 20N・mを維持するようフィーダを調整しながら製膜した。
溶融押出法:同上
使用素材:上記素材のミックス シンジオタクチックポリスチレン:ポリア ミド=80/20(質量%)
混練温度280℃、ダイ温度280℃、スクリュー回転数30rpm、
トルク 30N・mを維持するようフィーダを調整しながら製膜した。
まず単一樹脂フィルムであるF−04、及びF05を作製した。
溶融押出法:同上
使用素材:特開2007−298634号実施例3使用素材
但しシリカ粒子等PEN以外無添加 Tg=120℃
混練温度300℃、ダイ温度290℃、スクリュー回転数30rpm、
トルク20N・m維持するようフィーダを調整しながら製膜した。
〈シンジオタクチックポリスチレン+高屈折率微粒子の混合ペレットP−05の作製〉
溶融押出法:(株)東洋精機製ラボプラストミルμを使用
使用素材:出光興産(株)製ザレックS104 Tg=93℃
と酸化ジルコニウム微粒子。
トルク 35N・m維持するようフィーダを調整しながら製膜した。
押出速度1.2、巻き取り速度0.75m/minとした。
酸化ジルコニア分散液(平均粒径3nm、屈折率2.2、住友大阪セメント社製、10%溶液)100gを純水135mlで希釈した溶液を作成した。この溶液に室温で3−アミノプロピルトリメトキシシラン3.7gをゆっくりと滴下した。さらに、この溶液を60℃で10時間攪拌した。室温まで溶液を冷却し、陰イオン交換樹脂であるアンバーライトを加え、溶液のpHが10.4になるまで攪拌した。この溶液にエタノール680ml、アンモニア水(28%溶液、関東化学社製)230ml、を加える。攪拌しながら、テトラエトキシシラン(信越化学社製)30gをエタノール200ml、水100mlの混合液に溶かし、6時間かけて滴下した。滴下終了後、15時間攪拌した。粒子を遠心分離機を用いて分離し、エタノールで洗浄後、90℃で乾燥し、エタノールを除いた後、450℃で焼成した。
(式中、マトリックスの屈折率をn0、マトリックスの体積分率をA、微粒子の屈折率をn3、微粒子の体積分率を1−Aとする。)
上式に従って微粒子分散マトリックスの屈折率nを計算すると1.66であった。
溶融押出法:(株)東洋精機製ラボプラストミルμを使用
使用ペレット:上記素材ポリエチレンナフタレート:P−05=80/20
(質量%)
混練温度280℃、ダイ温度280℃、スクリュー回転数30rpm、
トルク 30N・m維持するようフィーダを調整しながら製膜した。
特許文献5段落番号[0024]〜[0043]に則して比較例の異方性散乱フィルムF−07を作製した。厚み36μmの異方性散乱層をTAC(40μm)上に塗布し、トータル厚み76μmであった。
まず、下記の如く、ポリアミドと高屈折率微粒子の混合ペレットP−08、P−08と全く同じ組成の単一樹脂フィルムF−08、および相分離フィルムF−09を作製した。
溶融押出法:(株)東洋精機製ラボプラストミルμを使用
使用素材:東レ製 ナイロンCM6041 Tg=75℃
と前記酸化ジルコニウム微粒子。
トルク 35N・mを維持するようフィーダを調整しながら製膜した。
押出速度1.2、巻き取り速度0.75m/minとした。
溶融押出法:(株)東洋精機製ラボプラストミルμを使用
使用ペレット:出光興産(株)製ザレックS104:P−08=80/20
(質量%)
混練温度280℃、ダイ温度280℃、スクリュー回転数30rpm、
トルク 30N・m維持するようフィーダを調整しながら製膜した。
図4に示すEL表示装置を参考に、前述の<トップエミッション型EL表示装置の実施形態>の項に記載した方法、手順にて作製した。即ち、まず、第1のガラス基板上に、陽極(画素電極)、正孔注入層、正孔輸送層、白色発光層(EL層)、電子注入層、陰極(ITO)の順に積層し、その上に有機緩衝層、ガスバリア層を設けてEL素子を形成する。一方、500μmの厚みを有する第2のガラス基板の片面に、特開2008−41381号公報の実施例1に準じて、ガラス基板上にブラックマトリクス形成後、R、G、B3種のカラーフィルターを100μmピッチで形成し、その上に透明平坦化層を設けた。
異方性散乱フィルムF−03aを透明平坦化層の表面に、積水化学製透明両面テープ、ダブルタックテープ#5511(5μm)の接着剤を用いて貼合し、EL表示装置101と同様にして図5に示すEL表示装置102を作製した。
異方性散乱フィルムF−03b〜F−03g、及びF−06h〜F−06n、F−07、F−09b、F−09fを透明平坦化層の表面に、積水化学製透明両面テープ、ダブルタックテープ#5511(5μm)の接着剤を用いて貼合し、EL表示装置101と同様にして図5に示すEL表示装置103〜118を作製した。
得られたEL表示装置について以下の評価を実施した。
作製したEL素子について正面輝度測定を行った。
日本電色工業社製ヘイズメータNDH2000を用いて、JISK7105に準拠して測定した。
異方性散乱フィルムF−03、F−06の断面を偏光顕微鏡で観察し、個々の分散相の長軸径、短軸径を測定し、100個の平均長軸径/短軸径比を求めた。
図1に示す装置を用いて、前述の本発明に係る異方性散乱フィルムの散乱特性の項で説明した方法により測定した。
<照明装置の作製>
厚み300μmのガラス基板上に、実施例1で作製した異方性散乱フィルムF−03aを積水化学製透明両面テープ、ダブルタックテープ#5511(5μm)の接着剤によって直接貼合し、この異方性散乱フィルム面をEL素子の封止膜上に接着させた以外は実施例1と同様にして、白色光を発するEL素子101′を作製した。
2a 表示領域
2b 周辺領域
3 シーリング部
10 表示装置
11 走査線
13 信号線
21 EL素子
22 基板
23 陽極
24 有機層
24a 正孔注入層
24b 正孔輸送層
24c 発光層
24d 電子輸送層
25 陰極
25a 第1層
25b 第2層
201 EL表示装置
207 カラーフィルター基板
208R、208G、208B 着色層
210 有機緩衝層
223 画素電極
230 ガスバリア層
250 陰極
255 陰極保護層
300 発光層
301 正孔注入層
302 正孔輸送層
303 有機発光層
304 電子注入層
401 第1のガラス基板
402 陽極
403 EL発光層
404 陰極(ITO)
405 ガスバリア層
406 接着層
407 異方性散乱フィルム
408 透明平坦化層
409 カラーフィルター
410 第2のガラス基板
Claims (10)
- 少なくとも2種類のポリマーAとBを含み、ポリマーAが連続相を構成し、ポリマーBが分散相を構成している異方性散乱フィルムにおいて、該異方性散乱フィルムは面内方向に二軸延伸されており、かつ、該ポリマーAのみからなる単一樹脂フィルムAと、該ポリマーBのみからなる単一樹脂フィルムBを、該異方性散乱フィルムの二軸延伸と同一条件で各々単独に二軸延伸したときの屈折率の関係が以下の式(イ)、(ロ)の関係をいずれも満たすことを特徴とする異方性散乱フィルム。
式(イ)MAX(|Nx(A)−Nx(B)|,|Ny(A)−Ny(B)|)<0.03
式(ロ)|Nz(A)−Nz(B)|≧0.05
Nx(A):単一樹脂フィルムAの面内遅相軸方向の屈折率
Ny(A):単一樹脂フィルムAの遅相軸に直交しかつ面内方向の屈折率
Nz(A):単一樹脂フィルムAの膜厚方向の屈折率
Nx(B):単一樹脂フィルムBの面内遅相軸方向の屈折率
Ny(B):単一樹脂フィルムBの遅相軸に直交しかつ面内方向の屈折率
Nz(B):単一樹脂フィルムBの膜厚方向の屈折率 - 全光線透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1に記載の異方性散乱フィルム。
- 前記異方性散乱フィルムの断面における分散相の長軸/短軸長さ比の平均が1.5以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の異方性散乱フィルム。
- 前記分散相の投影面積円相当直径の平均が0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の異方性散乱フィルム。
- 前記異方性散乱フィルムに入射する光のうち、該フィルム面の法線方向から入射する光に対する平行透過率をToとし、該フィルム両面を2枚の直角反射プリズム斜面で挟んだ状態で、該フィルムに対し45°傾いた方向から入射する光に対する平行透過率をTαとしたとき、Tα/Toの値が0.6以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の異方性散乱フィルム。
- MAX(|Nx(A)−Nx(B)|,|Ny(A)−Ny(B)|)<0.01
であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の異方性散乱フィルム。 - 前記ポリマーAのガラス転移点Tg(A)とポリマーBのガラス転移点Tg(B)が、Tg(A)≧Tg(B)の関係にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の異方性散乱フィルム。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の異方性散乱フィルムを用いることを特徴とするEL素子。
- 請求項8に記載のEL素子を用いることを特徴とするEL表示装置。
- 請求項8に記載のEL素子を用いることを特徴とするEL照明装置。
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