JP2010208538A - 車両下部構造、及び車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化、制動性能、乗り心地性能、及び衝突安全性を確保可能な車両下部構造を提供する。
【解決手段】リヤサイドメンバ12に設けるブッシュポイントP1を高い位置として制動性能、及び乗り心地性能を得る。リヤサイドメンバ12を、側面視で屈曲したリヤサイドメンバフロント14と略直線形状のリヤサイドメンバリヤ16とで構成し、リヤサイドメンバフロント14を引張強度の低い鋼板を用いて成形性を確保し、リヤサイドメンバリヤ16に引張強度が高く、板厚の薄い鋼板を用いて軽量化を図る。リヤサイドメンバフロント14とリヤサイドメンバリヤ16との結合部にクロスメンバ20を結合することで、重量増加につながる補強部材を別途用いる事無くリヤサイドメンバ12が補強され、かつクロスメンバ20を側突相手が衝突する部分(側突部分)の高さに配置することで、側突時のリヤサイドメンバ12の変形を抑制し、車室(後席)内への進入を抑える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両下部構造、及び車両に関する。
リヤサイドメンバを含む車体下部構造として、例えば、特許文献1,2に記載されている構成が知られている。
特開2006―103660号公報。 特開平11―198699号公報。
自動車の車体(シャーシ)の軽量化のために種々提案がなされているが、車両前側には重量のあるエンジン等が搭載されているため、車体の軽量化で車両重量が軽くなると、車両の前後重心バランスのフロント分が増加する。
ところで、リヤサスペンションアームの車両前端側に設けられたブッシュがリヤサイドメンバに支持されている車両において、リヤサスペンションの車両前端側にあるブッシュポイントが低い位置にあると、制動時にリヤ側がリフトアップして車両重心が上がることが知られている。このため、急制動時では、後輪のタイヤに掛かる荷重が減少してタイヤ路面間の摩擦力が減少し、その結果、制動力が小さくなる方向となる。
したがって、急制動時の制動性能(制動力)を確保するには、ブッシュポイントは極力上側へ配置することが好ましい。また、ブッシュポイントは、リムホイールセンターよりも高い位置に配置することで乗り心地性能を向上できることが知られている。
そこで、上記性能を確保するためにブッシュポイントを上側にすると、リヤサイドメンバは側面視で屈曲部分(キック部前後)が急変形状となり、後突荷重によって屈曲部分に作用するモーメント対策として、リヤサイドメンバに補強が必要となり、部品点数、及び重量が増加する。補強をせずに強度を確保するには、リヤサイドメンバに引張強度の高い材料を使用する必要があるが、前述した様に、リヤサイドメンバの側面視形状が急変していると、引張強度の高い材料をプレス加工することが困難となる。
また、リヤサイドメンバの高さが低いと、左右のリヤサイドメンバを連結するクロスメンバが側突相手と干渉する位置に無いため、リヤサイドメンバが捩じられ後席への侵入量が増えることとなり、これを防止するために、ロッカやリヤサイドメンバに補強が必要となり、部品点数、及び質量が増加する。
本発明は上記事実を考慮し、軽量化、制動性能、乗り心地性能、及び衝突安全性を確保可能な車両下部構造、及び車両の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、車両前後方向中間部分に前側部分と前記前側部分よりも高い位置に配置される後側部分とを連結するキック部が形成された左右1対のリヤサイドメンバを車両後方側部に備え、前記リヤサイドメンバには、前記リヤサイドメンバの下方、かつ後輪のホイールセンターよりも上方となる位置にリヤサスペンションの車両前側ブッシュが連結される車両下部構造であって、前記リヤサイドメンバは、車両前後方向に分割され、前記前側部分と前記キック部を有しかつ側面視で屈曲形状とされた第1のメンバ部材と、前記後側部分を有しかつ側面視で前記第1のメンバ部材よりも直線形状に近い形状に形成され、結合部において前記第1のメンバ部材の車両後端側に車両前端側の一部分が重なり合うように結合される第2のメンバ部材とを備え、右側の前記リヤサイドメンバにおける前記結合部と、左側の前記リヤサイドメンバにおける前記結合部とに、前記前側部分よりも上方に配置されかつ車両幅方向に沿って延びるクロスメンバの両端部が結合されている。
次に、請求項1に記載の車両下部構造の作用を説明する。
請求項1に記載の車両下部構造では、リヤサイドメンバには、リヤサイドメンバの下方、かつ後輪のホイールセンターよりも上方となる位置にリヤサスペンションの車両前側ブッシュが連結されているため、高い制動性能、及び乗り心地性能が得られる。
リヤサイドメンバは、前側部分とキック部を有して側面視で屈曲形状とされた第1のメンバ部材と、側面視で第1のメンバ部材よりも直線形状とされた第2のメンバ部材とを結合することで構成されているため、前側の第1のメンバ部材、及び後側の第2のメンバ部材のそれぞれに適した材料を用いることができる構成となっている。
即ち、前側の第1のメンバ部材は、側面視で屈曲形状とされているので成形性に優れた材料を用い、後側の第2のメンバ部材は、第1のメンバ部材よりも直線形状とされているため、成形性に優れた材料よりも軽量かつ引張強度の高い材料を優先して用いることができ、リヤサイドメンバの強度を確保しつつ計量化を図ることが出来る。
さらに、クロスメンバの両端部を、右側のリヤサイドメンバにおける結合部と、左側のリヤサイドメンバにおける結合部とに結合することで、リヤサイドメンバの結合部がクロスメンバによって補強されることとなり、補強部材を別途用いる事無くリヤサイドメンバの強度を向上することができる。
クロスメンバは、リヤサイドメンバの前側部分よりも上方に配置され、かつ車両幅方向に沿って延びて左右のリヤサイドメンバに連結されているため、側突部分の高さにクロスメンバを配置することができ、側突時に、側方からの入力(側突荷重)を車幅方向に延びて反対側のリヤサイドメンバに連結されるクロスメンバで受けることができ、これにより、補強用の別部品を別途用いる事無くリヤサイドメンバの変形を抑制することができ、車室内への進入も抑えられる。
また、後突時、リヤサイドメンバの後端から伝達される後突荷重が、キック部の上端に入力してキック部にモーメントが発生するが、キック部にクロスメンバが連結されて補強されているため、上記モーメントによるリヤサイドメンバの変形が抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両下部構造において、前記クロスメンバの下面が、前記後側部分の下面と同じ高さに設定されている。
次に、請求項2に記載の車両下部構造の作用を説明する。
請求項2に記載の車両下部構造では、クロスメンバの下面が、リヤサイドメンバの後側部分の下面と同じ高さに設定されてクロスメンバがリヤサイドメンバの後側部分に結合され、側突時のリヤサイドメンバの後側部分の下面からの荷重をクロスメンバの下面で受けることができるため、側突時のリヤサイドメンバの変形を、より効果的に抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両下部構造において、前記車両前側ブッシュを取り付けるためのブッシュブラケットが、前記キック部の車両後方端側に結合されている。
次に、請求項3に記載の車両下部構造の作用を説明する。
後突時、後突荷重がリヤサイドメンバに入力すると、該後突荷重がキック部の上端に入力し、キック部にはキック部の下端を回転中心としてキック部の上端が車両前方へ移動しようとする前回転方向モーメントが発生する。また、後突によりリヤサイドメンバは車両前方に向けて加速し、後輪、及びリヤサスペンションは路面との摩擦、及び質量の存在によりその位置に留まろうとするため、ブッシュブラケットには車両後方へ向かう慣性力が作用し、該慣性力のブッシュブラケットへの入力によってキック部には、前記前回転方向モーメントとは反対方向の後回転方向モーメントが発生する。
前回転方向モーメントは、後回転方向モーメントによって相殺することができるが、相殺効果を高めるには、慣性力が入力するブッシュブラケットの取付位置を前回転方向モーメントの回転中心から離した方が良い。
請求項3に記載の車両下部構造では、ブッシュブラケットをキック部の車両後方端側に結合することで、後突時に、前回転方向モーメントを減ずることのできる後回転方向モーメントを効果的に発生させることができ、リヤサイドメンバの負担を低減することができる。
さらに、ブッシュブラケットをキック部の車両後方端側に結合する際に、第1のメンバ部材と第2のメンバ部材との結合部に、ブッシュブラケットを結合することが好ましい。これにより、第1のメンバ部材と第2のメンバ部材との結合部がブッシュブラケットで補強されることとなり、別部品としての補強部材を別途必要とせず、結合部が補強され、軽量化に有利となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両下部構造において、前記第2のメンバ部材は、前記第1のメンバ部材よりも引張強度が高く、かつ板厚の薄い材料で形成されている。
次に、請求項4に記載の車両下部構造の作用を説明する。
後側の第2のメンバ部材に、前側の第1のメンバ部材よりも引張強度が高く、かつ板厚の薄い材料を用いることで、リヤサイドメンバにおいて強度を確保しつつ軽量化を図ることができる。
前側の第1のメンバ部材に、後側の第2のメンバ部材よりも相対的に引張強度の低い材料を用いることで、前側の第1のメンバ部材が急変した屈曲形状を呈していてもプレス成形が容易となる。
一方、後側の第2のメンバ部材は、前側の第1のメンバ部材に比較して直線形状であるため、後側の第2のメンバ部材に引張強度の高い材料を用いても成形性は確保される。
請求項5に記載の車両は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両下部構造を備えている。
次に、請求項5に記載の車両の作用を説明する。
請求項5に記載の車両では、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の乗員保護装置を備えているため、軽量化、制動性能、乗り心地性能、及び衝突安全性を確保可能な車両となる。
以上説明したように本発明の車体下部構造、及び車両は上記構成としたので、軽量化、制動性能、乗り心地性能、及び衝突安全性を確保することができる。
請求項2に記載の車体下部構造では、高い衝突安全性が得られる。
請求項3に記載の車体下部構造では、高い衝突安全性が得られる。
請求項4に記載の車体下部構造では、リヤサイドメンバの後側部分に高張力鋼板を用い、前側部分に高張力鋼板よりも低剛性の鋼板を用いることで、加工性、軽量化、制動性能、乗り心地性能、及び衝突安全性を確保することが容易に実現できる。
本発明の一実施形態に係る車体下部構造を示す側面図である。 図1に示す車体下部構造の平面図である。 図2に示す車体下部構造のA−A線断面図である。 図2に示す車体下部構造のC−C線断面図である。 図2に示す車体下部構造のB−B線断面図である。 リヤサイドメンバとクロスメンバとの結合部分を示す斜視図である。 クロスメンバの端部を示す斜視図である。 リヤサイドメンバとクロスメンバとの結合部分を示す側面図である。 車体をクロスメンバに沿って切断した断面図である。
本発明の一実施形態に係る車体下部構造について、図1〜図9に基づいて説明する。なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印REは車両後方方向を、矢印INは車幅内側方向を、矢印UPは車両上方方向を示す。
図2には本実施形態における車体下部構造が車両上方から見た平面図によって示されている。
図2に示される如く、本実施形態の車体10の後部における車幅方向両端部には、それぞれリヤサイドメンバ12が設けられている(なお、図2では、車両右側のみ図示されている)。これらのリヤサイドメンバ12は、長手方向を車両前後方向に沿って配置されている。
本実施形態のリヤサイドメンバ12は、リヤサイドメンバ12の車両前後方向前側部を構成する第1のメンバ部材としてのリヤサイドメンバフロント14と、リヤサイドメンバ12における車両後方側の部位を構成する第2のメンバ部材としてのリヤサイドメンバリヤ16とを備えている。
本実施形態のリヤサイドメンバフロント14、及びリヤサイドメンバリヤ16は、共に鋼板をプレス加工することで形成されているが、リヤサイドメンバリヤ16にはリヤサイドメンバフロント14よりも引張強度が高く、かつ板厚の薄い鋼板が用いられている。
リヤサイドメンバリヤ16に用いる鋼板としては、高張力鋼板(一例として、引張強度が400MPa以上)を用いることができる。なお、リヤサイドメンバフロント14、及びリヤサイドメンバリヤ16を共に高張力鋼板で形成しても良く、リヤサイドメンバリヤ16を高張力鋼板で形成し、リヤサイドメンバフロント14を通常の鋼板(引張強度が400MPa未満)で形成しても良い。
図1には本実施形態における車体下部構造が内側から見た側面図によって示されている。
図1に示すように、リヤサイドメンバフロント14は、側面視で屈曲形状とされ、車両前側で直線状に形成される部分が直線部14A、車両後方へ向けて斜め上方に傾斜している部分がキック部14Bとされている。本実施形態のキック部14Bは、側面視で、リヤサイドメンバ12の車両上方に曲率中心を有する円弧形状に形成されている。
リヤサイドメンバフロント14とリヤサイドメンバリヤ16とは、各々の長手方向端部側の一部分同士を重なり合わせることで結合(図中矢印Wで示す範囲)されている。
リヤサイドメンバフロント14の直線部14Aは、図3に示すように、ロッカ18の車両幅方向内側を形成している部材であるロッカインナ18Aにおける内側面18Aaと対向する縦内壁部14Aa、縦内壁部14Aaの上端から車幅内側へ延びる上フランジ部14Ab、縦内壁部14Aaの下端から車幅外側へ延びる底壁部14Ac、底壁部14Acの車幅外側端から車幅外側へ延びて、ロッカインナ18Aの下水平部18Abに結合される下フランジ部14Adを備えている。なお、ロッカ18は、図5に示すように、ロッカインナ18A、ロッカアウタ18B、リインフォース18Cより構成されている。
また、図1に示すように、リヤサイドメンバフロント14の直線部14Aには、縦内壁部14Aaの車両前方側に、ロッカインナ18Aの内側面18Aaに結合される側部フランジ部14Aeが形成されている。
図1、及び図3に示すように、本実施形態では、ロッカインナ18Aの下水平部18Abとリヤサイドメンバフロント14の下フランジ部14Adとがスポット溶接で結合され、ロッカインナ18Aの内側面18Aaとリヤサイドメンバフロント14の側部フランジ部14Aeとがスポット溶接で結合される。
図5には、リヤサイドメンバリヤ16のリヤサイドメンバフロント14との結合部分が断面図にて示されている。
図5に示すように、上記結合部分では、リヤサイドメンバフロント14のキック部14Bは、底壁部14Ac(直線部14Aから続く)の車幅外側端から車両上方へ延びる縦外壁部14Baを備えている。
図1に示すように、リヤサイドメンバリヤ16は、湾曲したリヤサイドメンバフロント14とは異なって側面視で略直線形状とされ、リヤサイドメンバフロント14よりもプレス加工時の曲げ変形量が少なくなっている。
図5に示すように、リヤサイドメンバフロント14の縦内壁部14Aaに結合される縦内壁部16Aa、縦内壁部16Aaの上端から車幅方向内側へ延びる内側上フランジ部16Ab、縦内壁部16Aaの下端から車幅方向外側へ延びる底壁部16Ac、底壁部16Acの車幅方向外側端から上方へ延びてリヤサイドメンバフロント14の縦外壁部16Baに結合される縦外壁部16Ad、縦外壁部16Adの上端から車幅方向外側へ延びてロッカインナ18Aの上水平部18Acに結合される外側上フランジ部16Aeを備えている。
本実施形態では、リヤサイドメンバリヤ16の縦内壁部16Aaとリヤサイドメンバフロント14の縦内壁部14Aaとがスポット溶接で結合され、リヤサイドメンバリヤ16の縦外壁部16Adとリヤサイドメンバフロント14の縦外壁部14Baとがスポット溶接で結合されている。
なお、リヤサイドメンバリヤ16の車両後方側では、図4に示すように、縦外壁部16Adの上端に、上側へ向け延びる外側縦フランジ部16Afが設けられている。
(クロスメンバ)
図6及び図9に示すように、左右のリヤサイドメンバ12間にはクロスメンバ20が設けられており、クロスメンバ20は長手方向を車幅方向に沿って設けられている。なお、図9において、符号23はドアである。
図6、及び図8に示すように、クロスメンバ20の車幅方向から見た断面形状は、開口部を車両上方へ向けたハット形状となっている。
即ち、クロスメンバ20の底壁部20Aの前端からは車両上方へ向って前壁部20Bが形成されており、前壁部20Bの上端からは車両前方へ向って前フランジ部20Cが形成されている。また、クロスメンバ20の底壁部20Aの後端からは車両上方へ向って後壁部20Dが形成されており、後壁部20Dの上端からは車両後方へ向って後フランジ部20Eが形成されている。
クロスメンバ20の前壁部20B、及び後壁部20Dの車両幅方向端部には、各々リヤサイドメンバフロント14の縦内壁部14Aaに結合される縦フランジ部20Fが形成されている。
図6、及び図7に示すように、クロスメンバ20の底壁部20Aの車両幅方向端部には、車両下側に延びてリヤサイドメンバフロント14の縦内壁部14Aaに結合する縦フランジ部20G、及び縦フランジ部20Gの下端から車幅方向外側に延びてリヤサイドメンバフロント14の底壁部14Acに結合される下フランジ部20Hが形成されている。
本実施形態では、縦フランジ部20Gとリヤサイドメンバフロント14の縦内壁部14Aaとがスポット溶接で結合され、下フランジ部20Hとリヤサイドメンバフロント14の底壁部14Acとがスポット溶接で結合されている。なお、クロスメンバ20の縦フランジ部20Gの結合されている部分は、リヤサイドメンバフロント14の縦内壁部14Aaとリヤサイドメンバリヤ16の縦内壁部16Aaとが重なり合って結合されている部分である。
なお、クロスメンバ20は、図9に示すように、側突時の衝突体38(図9では、側突バリア38)と干渉する位置、即ち高さ方向にオーバーラップする位置に配置されており、クロスメンバ20の下面である底壁部20Aが、リヤサイドメンバリヤ16の下面である底壁部16Acと同じ高さに設定されている。
図7に示すように、クロスメンバ20の前フランジ部20Cの車幅方向外端側、及び後フランジ部20Eの車幅方向外端側は、一部分が板厚分だけ段付き形状とされ、図6に示すように、リヤサイドメンバリヤ16の内側上フランジ部16Abの下面側と結合されている。
(ブッシュブラケット)
図1、図5、図6、及び図8に示すように、リヤサイドメンバ12には、リヤサスペンション22のリヤサスペンションアーム24の前端側に取り付けられたブッシュ26を支持するための鋼板製のブッシュブラケット28が取り付けられている。
ブッシュブラケット28は、互いに対向する側板28A、及び側板28Bを備え、側板28Aと側板28Bとが連結板28Cで一体的に連結されている。
図5、及び図8に示すように、車幅方向内側に配置される側板28Aには、上端にフランジ部28Aaが形成されており、このフランジ部28Aaはクロスメンバ20の底壁部20Aにスポット溶接で結合されている。また、図8に示すように、側板28Aは、上端側の一部分が、リヤサイドメンバフロント14の縦内壁部14Aaにスポット溶接で結合されている。
図5に示すように、外側に配置される側板28Bは、上端側の一部分が、リヤサイドメンバフロント14の縦外壁部14Ba、及びロッカインナ18Aの内側面18Aaにスポット溶接で結合されている。
なお、側板28A、及び側板28Bは、何れも、一部分がリヤサイドメンバフロント14とリヤサイドメンバリヤ16とが重なり合って結合された結合部分にスポット溶接されて結合されている。
側板28Aと側板28Bとの間には、リヤサスペンション22の車両前側のブッシュ26が配置されている。このブッシュ26は、側板28Aと側板28Bを貫通するボルト30、及びボルト30に螺合するナット32によってブッシュブラケット28に支持されている。
図1に示すように、ブッシュ26の軸心、即ちブッシュポイントP1は、リムホイールセンターP2(=タイヤ34の軸心)よりも上方で、かつリヤサイドメンバリヤ16の下面よりも下方に位置している。
なお、図3,4,5に示すように、ロッカインナ18、リヤサイドメンバ12、及び
クロスメンバ20の上部には、フロアパネル36がスポット溶接にて結合されている(なお、図1,2,6,7,8においては、フロアパネル36は省略されている。)
(作用)
次に、本実施形態の車両下部構造の作用を説明する。
本実施形態の車両下部構造では、リヤサイドメンバ12の下方、かつ後輪のリムホイールセンターP2よりも上方にリヤサスペンション22のリヤサスペンションアーム24の前端側に取り付けられたブッシュ26のブッシュポイントP1が位置しているため、高い制動性能、及び乗り心地性能が得られる。
本実施形態のリヤサイドメンバ12は、側面視で屈曲形状とされたリヤサイドメンバフロント14にリヤサイドメンバリヤ16よりも引張強度の低い鋼板を用いて成形性を確保し、側面視でリヤサイドメンバフロント14よりも直線形状とされたリヤサイドメンバリヤ16にリヤサイドメンバフロント14よりも引張強度が高く、かつ板厚の薄い鋼板を用いて軽量化を図りつつ成形性を確保している。
さらに、リヤサイドメンバ12のリヤサイドメンバフロント14とリヤサイドメンバリヤ16との結合部にクロスメンバ20の端部を結合して該結合部を補強しているため、重量増加につながる補強部材を別途用いる事無くリヤサイドメンバ12が補強されている。
クロスメンバ20は、側突相手が衝突する部分(側突部分)の高さに配置されているので、側方からの側突荷重をクロスメンバ20で受けることができ、重量増加につながる補強部材を別途用いる事無くリヤサイドメンバ12の変形を抑制し、車室(後席)内への進入も抑えられる。
また、クロスメンバ20の下面である底壁部20Aが、リヤサイドメンバリヤ16の下面である底壁部16Acと同じ高さに設定されて結合されているので、側突時のリヤサイドメンバリヤ16の底壁部16Acからの側突荷重をクロスメンバ20の底壁部20Aで受けることができ、底壁部16Acと底壁部20Aとを高さ方向に一致させない場合に比較して側突時のリヤサイドメンバ12の変形を効果的に抑制することができる。
また、図1に示すように、後突荷重F1がリヤサイドメンバ12の後端から車両前方に向けて伝達されると、キック部14Bには前回転方向モーメントM1を発生するが、これと共に、ブッシュブラケット28には車両後方側へ向かうリヤサスペンション22の慣性力F2が作用して、キック部14Bには前回転方向モーメントM1を減ずることのできる後回転方向モーメントM2が発生する。
本実施形態では、ブッシュブラケット28をキック部14Bの車両後方端側であるリヤサイドメンバフロント14とリヤサイドメンバリヤ16との結合部分に結合したので、車両前方に向かう後突荷重と、車両後方へ向かう慣性力とを結合部分で相対させることができる。これにより、前回転方向モーメントを後回転方向モーメントによって効果的に減ずることができ、後突時のリヤサイドメンバ12の負担を効果的に低減することができる。
なお、リヤサイドメンバフロント14とリヤサイドメンバリヤ16との結合部にブッシュブラケット28を結合しているので、重量増につながる補強部材を別途必要とせずリヤサイドメンバ12の結合部の補強がされている。
[その他の実施形態]
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
例えば、上記実施形態では、リヤサイドメンバフロント14、及びリヤサイドメンバリヤ16が鋼板で形成されていたが、アルミニューム合金板等、鋼以外の金属板で形成されていても良く、側面視形状も図1で示す形状に限定されるものではない。同様に、ブッシュブラケット28の材質、形状も上記実施形態のものに限定されるものではない。
上記実施形態では、クロスメンバ20が1本であったが、2本以上設けられていても良い。
10 車体(車両)
12 リヤサイドメンバ
14 リヤサイドメンバフロント
14A 直線部(第1のメンバ部材。前側部分)
14B キック部(第1のメンバ部材)
16 リヤサイドメンバリヤ(第2のメンバ部材。後側部分)
26 車両前側ブッシュ
28 ブッシュブラケット

Claims (5)

  1. 車両前後方向中間部分に前側部分と前記前側部分よりも高い位置に配置される後側部分とを連結するキック部が形成された左右1対のリヤサイドメンバを車両後方側部に備え、前記リヤサイドメンバには、前記リヤサイドメンバの下方、かつ後輪のホイールセンターよりも上方となる位置にリヤサスペンションの車両前側ブッシュが連結される車両下部構造であって、
    前記リヤサイドメンバは、車両前後方向に分割され、前記前側部分と前記キック部を有しかつ側面視で屈曲形状とされた第1のメンバ部材と、前記後側部分を有しかつ側面視で前記第1のメンバ部材よりも直線形状に近い形状に形成され、結合部において前記第1のメンバ部材の車両後端側に車両前端側の一部分が重なり合うように結合される第2のメンバ部材とを備え、
    右側の前記リヤサイドメンバにおける前記結合部と、左側の前記リヤサイドメンバにおける前記結合部とに、前記前側部分よりも上方に配置されかつ車両幅方向に沿って延びるクロスメンバの両端部が結合されている、車両下部構造。
  2. 前記クロスメンバの下面が、前記後側部分の下面と同じ高さに設定されている、請求項1に記載の車両下部構造。
  3. 前記車両前側ブッシュを取り付けるためのブッシュブラケットが、前記キック部の車両後方端側に結合されている、請求項1または請求項2に記載の車両下部構造。
  4. 前記第2のメンバ部材は、前記第1のメンバ部材よりも引張強度が高く、かつ板厚の薄い材料で形成されている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両下部構造。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両下部構造を備えた車両。
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